無声おすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの無声成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2020年08月06日の時点で一番の無声おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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66.6 1 無声アニメランキング1位
つみきのいえ(アニメ映画)

2008年10月4日
★★★★☆ 3.7 (204)
908人が棚に入れました
海面が上昇したことで水没しつつある街に一人残り、まるで「積木」を積んだかのような家に暮らしている老人がいた。彼は海面が上昇するたびに、上へ上へと家を建て増しすることで難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。ある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう。パイプを拾うために彼はダイビングスーツを着込んで海の中へと潜っていくが、その内に彼はかつて共に暮らしていた家族との思い出を回想していく。

声優・キャラクター
長澤まさみ

マスルール♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【ネタバレ有】「セリフが無くても心に染みる、“短編アニメーション”作品!」

 

 この作品は、前々から観たいと思っていた作品で、以前に“アカデミー賞”だか“カンヌ国際映画祭”だかで、賞を受賞していたことを知っていたので、かなり期待して観始めた―。



 では早速、レビューに移るが―、「費用対効果」みたいな感じで、「時間対面白さ」なんてものがあるとしたら、この作品は、間違いなくNo.1の作品だろう―。

 「費用対効果」とは、最近で言う“コスパ”(=コストパフォーマンスの略)のことなのだが…、費用が安く、効果が高いほど、コスパが高い(=良い)…という訳である―。
 なので、「時間対面白さ」なんてものがあるとすれば、時間が短く、より面白いほど、評価が高いということになる―。


 ではなぜ、この作品がNo.1かと言うと、まず何より、分母にあたる“時間”が、わずか“12分”しかないということである―。

 分類としては「短編アニメーション」に分けられるのだろうが、勘違いしないでほしいのは、「時間対面白さ」が高い作品ほど、素晴らしい作品だと言っているのではない―。
 例えば、“上映時間が30分で面白さが100の作品”と、“上映時間が1時間で面白さが200の作品”では、「時間対面白さ」としては同じだが、“後者”の方が傑作に決まっている―。


 なので、この作品の「時間対面白さ」が高いというのは、それは、上映時間が短いのが理由だろう、と思うかもしれない…、が、そうではなく―、
 この作品は、どの作品よりも“時間が短く”(=分母が小さく)、かつ、他の名作・傑作と呼ばれる作品たちと同じくらい“面白い”(=分子が大きい)…、そのため、「時間対面白さ」がNo.1なのである―。



 (ちなみにだが)、さっきから「面白い」という表現を使ってしまったので、ここでも「面白い」と言わざるを得なかったのだが、“愉快”や“笑える”という意味での「面白い」ではない―。

 むしろ逆で、わずか12分のうち半分以上の間、泣いていたような気さえする―。この作品は、観ていて“何故か”涙が流れてくる…そんな表現が相応しい、“心に沁(し)みる作品”である―。



 では少し、“物語”の内容を見ていくが…、この作品の凄いところは、“セリフが無く”、“映像とBGMのみ”によってストーリーが進んでいく…、という表現方法を使っており、それが、これ以上ないほど、“観ている視聴者に委ね、感じさせること”に成功している―。


 物語の舞台は、“水に沈みゆく街”で、そこに住む主人公の“老人”が、“積木を積み上げたかのような家”で暮らしているというお話―。

 “地球温暖化”をモチーフにしているため、“海面上昇”によって、昔住んでいた家や街が、海の下に沈んでいく…、ということに“警鐘を鳴らしている”のだが、この作品(の監督である“加藤久仁生(かとうくにお)”さん)の凄いところは、本作をただの“環境問題を提唱するだけの作品”にしなかったということにある―。



 (ここからは、wikiの説明が非常に良かったので、そのまま抜粋させてもらう…)


 ―加藤は、脚本家の平田研也(ひらたけんや)より、「地球温暖化がモチーフなのだから、もっと環境問題としてアピールすべきだ」というアドバイスを受けたが、加藤は、「そういうことではなく、どんな過酷な環境にあっても、人は生きていかねばならない、ということを描きたかった」と主張を貫いた―。
 
 加藤は、「主人公である老人の生活を、淡々と描くことで、“人生”というものを“象徴的に”表現しようと思った」と語っており、「観た人たちが、“人生の中で大切にしているもの”や“過ぎ去ってしまったもの”に対して、どのような“姿勢”をとるのか考えるきっかけになる作品にしたかった」と述べている―。


 この説明を聞いただけでも、“加藤監督の能力の高さ”や、この作品の“本質”を理解できるのだが、この加藤監督の“頑なな信念・こだわり”によって、結果としてこの作品は、“アカデミー短編アニメ賞”を受賞した初の邦画作品となった―(他にも、国内外10の映画祭で14の賞を受賞している)。



 ただこの作品を、他の作品たちと“同じように”このサイトで評価するのは、非常に難しいと思う―。


 なぜなら、(前述したとおり)、この作品は、“セリフの無い作品”であり、音楽も主題歌や挿入歌はなく
“BGMのみ”である―。
 なので、セリフが無いのだから“声優”の評価は0、主題歌・挿入歌が無いのだから“音楽”の評価も低い…、とすべきかと言えば、それは少し“短絡的”なようにも思う―。


 声優(セリフ)や音楽とは、あくまで、その作品を良くするための“付属的な価値”なのであって、ただあれば良いというものではない―。
 この作品においては、間違いなく、セリフや挿入歌が“無いこと”によって、“良い意味での付属的価値”が生まれている―。

 なので、このサイトの評価における“声優”や“音楽”も、作品全体を通しての“統一性”という意味で、
“無いことによる高評価”で良いのだと思う―(が、これはあくまで自分の考え方なのであって、声優がいないのだから評価は0としても、それはその人の受け取り方次第だと思う…)。



 時間が短くて面白い…。観る側としてはこれ以上ない“助かる作品”なのだが、環境問題を訴えたかったら、ただ「NO!」というだけでは意味がない―。

 そこに一つの“物語”を作ることによって、本当の意味で、観ている人たちの心に投げかけることが出来る―。
 加藤監督は、そんな人や物事の“本質”をしっかりと理解している―。

 この作品を観て、その経緯を知っただけで、本作だけでなく、“加藤久仁生”という一人の監督に、興味を持っている自分がいることに気付いた―。


 (終)

投稿 : 2020/08/01
♥ : 2

でんでん虫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

歳月流るる如し

 この話は確か絵本で読んだ記憶がある。高校生の時にだが。テレビかなにかで話題になっていて、学校の図書館に置いてあったから手に取ったのだと思う。他にも『はらぺこあおむし』とか『スイミー』なんかも読んだのだが、もう話は忘れてしまったな。

 住む家が海に沈んでいく中で、家を積み木のように建てて暮らしているおじいさんの話。よほど愛着があるのだろう。
 ある朝起床すると浸水しており、おじいさんは今住んでいる家の上にまた家を建てようとする。しかし荷物を運んでいる最中、大事にしていたパイプを海中に落としてしまう。おじいさんは潜水服を着て潜って取りに行き、以前使っていた家をみて思い出を回想していく。

 潜っていくとピラミッド状に家は拡がっていく。まだおばあさんが元気だった頃、まだ娘が結婚する前の頃、まだ妻と娘3人で暮らしていた頃、そして一番下に着く。だが一番下の家は一番広いわけではない。その頃はまだ妻と二人だけだったので小さな家だ。この家の土台は小さくても二人の男女の出会いから始まった、とても頑丈で大切なもの。だからおじいさんの決意は固い。徐々に狭くなっていく家に一人でずっと暮らし続けることだろう。

 今は核家族化が進んでいるから、じいちゃんばあちゃんと住んでいる世帯はあんまり無いだろう。代々子孫がその家に住んでいけばいいんだろうけど、やはり仕事を得るためにはそうもいかない。田舎に親と家だけが残されていく寂しい時代。
 私の地元も過疎化が進み子供がどんどん減っている。老人の孤独死もざらにある。もう嫌だよそういうの見るのは。都市化ってどうなの?本当にこれでいいのか。

■その他
・家族他にもいたかも。
・海面上昇=時間の経過?
・孝行のしたい時分に親はなし
・絵だけで人は感動できるものだな

投稿 : 2020/08/01
♥ : 5
ネタバレ

せんたー試験 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

暖かい

地球温暖化が叫ばれている中、南の小さな島国の一部では水没の危機が叫ばれています。
この物語の世界はその島の人々の様に水に沈みゆく土地で一人素朴に生きる老人の話です。


{netabare} 
小さな部屋で暮らす老人は水に家が沈むごとに家を建て増ししていました。
ある時、完成した上の階の建物に荷を運ぶ途中で煙草を吹かすパイプを水の中に落としてしまいます。
色々試してみたけれどしっくりこないので落としたのを拾いに潜る事にします。
{/netabare}
{netabare}
以前、この老人には娘がいて奥さんがいて小さいながら家とささやかな緑の大地があったようです。
奥さんと知り合った頃は土地は水没しておらず、よく遊んでいました。
娘が生まれ家族が増えた辺りから土地は水没をはじめたので老人は大きな二階を作ります。
その後、娘は嫁ぎ、奥さんとは死別し、1人になります。
老人は水没した家の中を思い出を振り返りながら、過去へさかのぼっていくように潜っていきます。
{/netabare}


声優が声をあてていないアニメで描写と作画で雰囲気を出しています。
非常にせつないような、悲しいような、そんなお話です。


人の短い一生のうちに何もかもが変わっていく、時間の薄情さを際立って感じさせます。
成長していく家が老人の人生の集大成の様で誇らしくもあり。
自分のもとを去っていく楽しげな瞬間がさびしくもあり。


「結局何が残るのだろう」といったあての無い悲しみを強く感じました。
それでも生き続ける老人は抜け殻のようでも、実は楽しい瞬間が之まであったからこそ生きていこうと前向きである…そう思わせてくれるようなそんな気高さを教われるようなアニメです。


人生のはかなさ、楽しさ、美しさ、そう言った物を含む諸々を抽象的に描いた深いアニメに見えました。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 5

62.8 2 無声アニメランキング2位
rain town [レインタウン](TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (163)
783人が棚に入れました
2010年度に京都精華大学マンガ学部アニメーション学科の学生が卒業制作として作った約10分の短編アニメ。その街はいつからか雨がやまなくなって人々は郊外や高台に移り住んでいった。「rain town」。人々の記憶の底に沈む 忘れられた“雨の街”へ時折、誰かが迷い込むという…。

シェリングフォード さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

批判します。

「あにこれ」内に批判のレビューが1つもないこの作品。そんな馬鹿なと思ってもないものはない。
おおかたの感想の傾向は、雰囲気が良いってこと、ノスタルジアチックであること、
そしてこの作品を観て感じることはあなた次第だと、抽象的作品の性質の良さを褒めている3つでした。

あらすじは大体このような内容でした。
“雨の止まない街「rain town」では人々は逃げるように、高台へと逃げ暮らしていました。
ある日、小さな女の子が出かけて行きました。黄色いあまがっぱを着た幼い子です。母親は心配そうに見守ります。
女の子が歩いていると、住宅に囲まれたその路地からいつもと何か違うようなものを感じました。
不思議そうに覗き、そのまま入っていきました。「rain town」では、時折”雨の街”へ迷い込む者がいると言います。
その子がまさにそうでした。
そこで女の子はロボットを見つけます。棒人間の体に鉢植えを載せたような、錆びれたロボットです。
2人は街を歩き回ります。廃墟となった街には誰もいません。
電車も車さえも通っていません。電柱は自分の役目を忘れたかのように立っています。
突然、なんの予兆もなくロボットは崩れてバラバラになってしまいました。女の子は急いでおばあちゃんを呼んできます。
おばあちゃんはそのロボットを見て驚きました。実はそのロボット、昔おばあちゃんと仲の良かったロボットだったのです。
2人はそのロボットを持って帰りました。おしまい。”そんなお話。

作品の雰囲気の良さは、数々の賞やたくさんの人の評価がそれを証明しています。
やさしく降る雨の中、廃墟となった街の様子が流れていく。
家や電車など、使いものにならなくなった街そのものの退廃的な雰囲気に観る者はどんどん呑み込まれていく。
少女のイノセントな心にはそれが何なのかわからないところからこそ、僕らの方はますます夢中になる。
声はなく、少女とロボットの足音に、雨の音。淡々と鳴り続くそれらは、雰囲気作りに力を添えている。
画面に広がっている青の世界は、哀しみも慈しみも愛をも包んでいる。
すでに過ぎ去ってしまった多くのものに―少女ではなく、また少女を通して―僕たちが触れ、感じ、思いを寄せ、それが何であるかを考える作品。

初めの2分くらいは割といいんじゃないかな、なんて思いながら観ているけれどだんだんと飽きてきます。
ロボットの話の挿入の仕方で冷めてしまうところもあるし、BGMもだんだんと邪魔になってくるのもあるのだけれど、
それ以上に絵、それ自体にも声のない音だけのアニメーションとしては、魅力に欠けているのではないかと思います。
なぜならば、雨の音と廃墟の街で心地のいい退廃的な雰囲気こそは出てはいるけれど、
これらにはメッセージ性があまり見受けられません。そこに、皮肉や渇望やシニカルな表現があったかというと、ありません。
また、廃墟の街並みをそのまま映しているかというと、作品の方向性からみてそれは違う。
この作品は、不思議な”雨の街”に迷い込むと銘を打っています。
それらの絵はどちらかというと、感覚的に状況や物が選ばれ、描かれたのではないかと感じました。
つまり、パっと見てなんとなく良いものです。だから、込められているものがいまいちないな、という印象を受けました。
この手の作品であれば、ある程度その絵で紡いでいくのであれば、1シーンで何か伝えなければなりません。
そこに、観ていて心をグッと掴まれるような、強いなにかを投影しなければなりません。
これでは「感じの良い風景」止まりになってしまっています。表面的なんです。
「ああ、なんか良い風景だね。俺こういうの好きだよ。」と観る人に言わせるだけで、もうひとつ上に行けていない。
作品の根幹となる部分がこれでは、もしくはこう感じてしまった僕には、この話を面白く感じることはできませんでした。

もうひとつ。
冒頭の表記だと、「人々の記憶の底に沈む 忘れられた雨の街へ 時折、誰かが迷い込むという・・」なんて
言い方をするもんだから、普通の街からいつの間にか異世界に迷い込む話だと思ったら、
ただ単にお城と城下町みたいな高低差の関係にある下の街に行くことだったんですね。
だったらこども以外の人間がどうやったら迷い込むのだろう。
それに、過去や未来のつながりもあり、作品自体は立体的な構造を持っているけれど、
街の描写に関しては平面的な現実を扱うのだから、こういう言い方はないんじゃないかな。
これじゃあ扇情的なコピーと変わらないですし、内容とズレてしまっています。
「時折、誰かが迷い込む」じゃなくて、これはたまたまこどもが好奇心ゆえに入っちゃっただけでしょう。
実際に、ロボットが壊れてもパニックにならずに、ちゃんと自分ひとりでおばあちゃんの家に行っているではありませんか。
それを「人々の記憶の底に沈む 忘れられた雨の街へ」なんて、ピーターパン症候群じゃないんだからw
機関は存在しません。写輪眼も、第3の眼も開きません。左手も疼きませんし、竜の巣もありません。
それはちょっと大きな積乱雲ですw

僕にとってはこの作品は雰囲気だけのからっぽな作品です。
人それぞれに感じることがあるほど広がりのある話ではないですし、何度も観るような種類のものでもありませんでした。

けれど、どの作品を愛し、アニメに、またはアニメだけにどのくらいのものを求めるかは人それぞれであり、
好みの問題まで否定するつもりはさらさらありません。でも、皆が皆口を揃えていうほど良いのかな、と首を傾げたくなります。
僕が1957年アタマーノフ監督の『鉛の兵隊』がほんとうに素晴らしい!と、言ってどれくらいの人が頷いてくれるのでしょう。
ジブリが出している『雪の女王』に収録されている作品なのですが。



最後に、解釈について僕の見解を書いて終わろうと思います。
そんなに、というかほとんど価値のないようなものかもしれないけど。

おそらくではあるが、この作品は「高度資本主義経済へ警鐘を鳴らした作品」ではないかと、思う。
ラストのシーンで、かつて繁栄していた街並みが映されるのを見ると、この街はそのせいで滅んだのではないかと思う。
雨は、その崩壊の象徴であり、メタファーとして降り注ぐ。いつまでも、その余波は街を傷つけ、人々の住処を削り取るのだ。

ラスト間際のシーンで突然ロボットは崩れ落ちる。鉢植えのような形をしたロボットの頭は路地中からのアングルで映される。
街の景色は昔の様子を映し出す。車が走り、人がまだそこに住んでいた時代を。同じアングルで今の街の様子に戻る。
ロボットはこちらを見ている。このロボットの目線こそが本作の一番伝えたかったメッセージではないかと思う。
そのロボットが観ている目線の先には、画面を通して僕らがいるのだから。
その昔の風景は僕らの世界のことを指している。いずれそうなるであろう世界が、今ロボットが倒れている世界ということだ。
崩壊の影が僕らの元にも忍び寄ってきていることを暗示している。自滅までそう長くはないと。

そこには、おばあさんが小さい頃にロボットを捨てたように、”物への愛情が失われている”こともメッセージとしてある。
(あえて言うならば、ラストのシーンで少女がこちらを見つめた数秒間はこれを語っているかもしれない。)
なぜならば、今の僕らの世界では、物は買って捨ててまた買ってというスタンスが基本であり、
それで経済が回っている社会なのだから。ゆえに、われわれは「消費者」と呼ばれる。
けれど、おばあちゃんは幼い頃にどうしても連れてはいけなかったロボットと再び出会たことを喜び、彼を持ち帰る。
そんなおばあちゃんの姿勢を見て、少女は学ぶ。
冒頭のシーンで、高台の街の家から、屋内に入り、おばあちゃんがたくさんの物に囲まれた部屋を映す。
特徴的な黄色の服は間違いなく、かつて”雨の街”をさまよった少女であることを意味する。
そう、あれから少女は物を大切にしてきた。いささか極端なほどに物が溢れているが、それは愛の大きさを物語っている。
かつて少女であった老婆は、失われた価値を今もなお、あの部屋の奥で独り守り続けている。
しかし、雨はまだ降り続けたままだ。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 17

h02dvvd さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「感じる」アート

【萌え】☆☆☆☆☆ 【シリアス】★☆☆☆☆
【ヒューマンドラマ】★★☆☆☆☆ 【アカデミック】☆☆☆☆☆
【ギャグ】☆☆☆☆☆ 【演出】★★★★★

 アニメは全部アートだとも言えるんですが。あにこれでサムネ(?)に惹かれて観た作品。

 一言で言えば「雨の降る廃都を旅する物語」といったところですが、まあ美しいこと。売上納期等々の事情を気にする必要のない個人製作でだからこそできる映像美でしょう。自らの廃墟好き補正は多少入っていると思いますが、それを差し引いても雰囲気の良さはトップクラスだと思います。

 雰囲気アニメですので雰囲気が楽しめないと面白くないでしょう。物語の方をどう解釈するかについてはまだ自分の中で見解がまとまってないのですが、雰囲気がツボらない人は見解どうこうの前に脱落しそう。

 「アートは何か」というような芸術論をおっ始めるきは全く無いので軽く流しますが、タイトルでは「受動的ではなく能動的に鑑賞されるもの」と定義したつもりです。「観る」より「感じる」としたいのもそのためで、ただ漫然と見てるだけでは眠くなるのでは?

-----以下、この作品とはあまり関係がない小言-----

 声優の評価を星いくつにすれば良いのかということで(この作品には声の出演は一切ありません)他の方のレビューをざーっと見てみましたが、おおかた無難に星3つということで、あにこれの評価方式にはやはり少々問題があるのではーと思った次第。つまりアニメを評価する際の評価軸はそれでよいのかというお話。

 現状の評価軸を素直に受け取るのであれば「物語が良くキャラも立っていて作画・音楽もマッチしている。声優も最高!」という優等生アニメがランキング上位に躍り出ることになります。それはそれでアニメ初心者には良いと思うのですが、人に大きく影響を与えるのは優等生タイプばかりではないでしょう。作画がひどくても心に響く作品はあるだろうし、逆も然り、です。おまけにアニメ初心者のひよっこがわざわざこのようなサイトを参照しに来るのかどうかというのも非常に怪しい。

 「声優」に至っては、アニメの必要条件ではないと思うんですよ、これ。(「物語」「音楽」「キャラ」も必要条件ではないかもしれませんが、そこまでの前衛的アニメには出会ったことがないので断言は保留。)他の軸の評価が同じだとすると、現状は「声優がないアニメ」<「声優がいいアニメ」ということになります。これは少々おかしいと言わざるを得ません。

 声優という観点からアニメを評価すること自体は悪いことだとは思いません。それは「作画」「音楽」「キャラ」ひいては「物語」においても同じだと思います。ただ、全てのアニメにその評価軸を強要するのはおかしい・理にかなっていないのです。思うに、今までの評価軸は残した上で、新たに「満足度」のような何かを導入した上で総合得点はその満足度から算出した方がよいのではないでしょうか。競合の名前をここで出すのは憚られるので名前までは出しませんが、他のアニメ評価サイトはアニメを恣意的にいくつかのファクターに分解した上での点数ではなく、単純に「あなたはどれくらい気に入ったか」という一つの軸に基づいた点数を総合得点としておおかた採用しています。あにこれはUIの分かりやすさが随一なのでこのまま使い続けますけれども。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 8
ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「あなたの雨は止みましたか?」

一番の評価点は個人製作だということでしょうね。
10分程度の作品ではありますが、一人でこれだけのクオリティは本当に凄い。
良い作品です。未視聴の方は是非。

台詞が一切ないので、人によって解釈は変わりやすいかもしれません。
とりあえず、私なりの解釈を記述してみます。→{netabare}
①昔、おばあちゃんはこの町に迷い込んだ。(冒頭の文章から)
 そこで、あのロボットと友達になり、たくさん遊んだ後にお別れした。
 おばあちゃんとの別れを悲しむロボットの気持ちに呼応するように町では雨が降るようになった。
 (おばあちゃんと遊んでいた時は、晴れていたことから)
 数十年後、おばあちゃんの孫が同じように町に迷い込み、ロボットと出逢った。
 ロボットは雨で老朽化していたため、簡単に壊れてしまった。
 助けを呼びに来た孫に連れられておばあちゃんはロボットとの再会を果たした。

②おばあちゃんとの別れのシーンで雨が降っていたのを考えると、住んでいた可能性もありますよね。
 引っ越しの原因が雨が降り続いたことで、ロボットとは関係ない。最後まで雨が止まなかったのはそのため。

筋は②の方が通っているんですけど、個人的には①の方が好きなので、敢えてそちらを押します。

EDに出ていた他のロボット二体については、おそらく孫が
水溜りに落ちた時に見たのが彼らでしょうね。
いつ、どうしてそうなったのかは謎ですが……。
{/netabare}

そして、ここからは私が多少気になったこと→{netabare}
①登場人物について
  母親とおばあちゃんは同一人物として処理した方が良かったと思います。
  態々別の人物にしたということは何かしら意味があったのかもしれませんが、私にはわかりませんでしたので。
  また、おばあちゃんよりは母親の方が物語としての整合性は高い気がしました。(ここは好みの問題ですね)
②雨について
  先の解釈で述べているように、雨とロボットの気持ちがリンクしてて欲しいので敢えて突っ込みます。
  最後は雨が上がって欲しかった。
③冒頭の文章
  凄く細かいですけど、少し読みにくかったです。
{/netabare}

投稿 : 2020/08/01
♥ : 8

65.4 3 無声アニメランキング3位
ウサビッチ シーズン1(OVA)

2006年1月1日
★★★★☆ 3.8 (142)
764人が棚に入れました
ロシアの監獄に閉じ込められたウサギのキレネンコとプーチン。希望のない暗い毎日のはずなのに、なぜかのほほんお気楽な収監ライフを満喫中。時には看守とのイザコザから、ユルくて楽しい毎日が意外な大さわぎに発展したり……。リズミカルな展開の中にドタバタが満載! そしてトラブルはてんこ盛り! 独特のセンスで定評を集めるカナバングラフィックスが制作を担当した良質のシチュエーションコメディ。

ドリア戦記 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

腹黒うさちゃんの黄昏日記

少し時間に追われてしまっているので簡単に。
なんか最近時間をコントロールできていなくて悲しいですが…。


随分昔のアニメなんですが一目で気に入った作品です。
ソビエト連邦時代のロシアが舞台なんですね。
主人公は擬人化されたうさぎさんです。
この主人公、人が良いけど天然キャラで鈍いから
周りがなぜかトラブルに巻き込まれるという
お笑いの定石を踏まえています。
昔、赤塚不二夫のバカボンとかで使われた手です。
極端に無垢な善人を鏡にして、
逆に普通の人間のダメな部分に焦点を当てようとしている。
対比とかギャップで、炙りだろうとしている。


お話は共産圏の馬鹿馬鹿しさをおちょくってはいるのですけど
あまり政治臭がしない。
もちろんちょっぴり笑いに毒気があるのですけど、
笑いの矢は政治や思想に向いていない。
ダイレクトに人間の欲とか黒さとか底意地の悪さとか、
そういうところに向いているんです。
偉そうにしている人って、
思想に関係なくなんとなく共通点がありますよね。
セコイ人も威張りたがり屋さんも同じです。

そういうところをちょこっと触って、
あとは「わー」と後ろ向いて逃げていく。
昔、ビートたけしがお笑いとは偉い人をおちょくって、
ピンポンダッシュのように逃げていくものだと
言っていた記憶がありますがそんな感じです。
肝心な所には触れないけど、チクりとやるユーモアセンスがある作品です。

で、すごいのは映像センスだと思っています。
この富岡監督が新しい作品を出しているのは知らなくて
コレ1本しか見ていないのですけど
この人の空間の切り取り方やカメラの角度のつけ方は
ちょっと人と違うと思っています。
空間認識能力ってのがずば抜けている。
なんか元々は理系の人らしいのですが、
経歴を聞いてそうだろうなあと思った記憶があります。


キャラのお芝居も面白いんですよね。
パントマイムでセリフはほとんどないけど面白い。
何やってるか一目でわかってしまう。
これはなかなか高度なスキルだと思います。

音とキャラの動きをコミカルに合わせているので
見ていてキャラの動きに乗れるんです。こどもにはたまらんでしょう。
タケモトピアノを凌駕していますw

これってジャパニメーションなんですかね。
キャラのかわいさとか自虐ギャグの感覚はそうなんですけど
笑いに入った黒さはなんか違う。
空間の切り取り方もこの富岡監督独自の感覚です。
すごく、個性の強いアニメですが押し付けがましさはない。
いい意味で軽さがあるんです。
この肩の力が抜けたところがエンタメしていていい感じだと思っています。

頑張って見る難しいアニメとは逆の魅力ですね。
こんなのもあるよって感じです。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 0

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ウサビッチ、聞いたことあるなぁ

とあるサイトで配信終了しそうと表示されていたこの作品、
昔は「ひどい名前(の作品)だなぁ(驚き)」と思っておりましたが、
今は「ひどい名前(の作品)だなぁ(喜び)」と感じました。

興味は前から薄っすらあったので観てみました。

鼻の下が長い緑のウサビッチと無表情で赤いウサビッチの話、
まさか囚人の話とは。

緑をノッポ、赤をギャングと勝手に呼び、視聴しておりました。
ノッポはいつもコサックダンスを踊っている感情豊かでどこでも楽しんでそうな愉快なヤツ、
ギャングはマイペースで好きなことしかしていない感じ。

全てのシーズン6作品を観ても2時間ぐらいで終わるので、とりあえず見てみてください。

私は大好きです。

ちなみに1から5までのシーズン、
全て4.5点を付けたいところですがそれだと面白くないので、
ウサビッチシリーズ内での評価として幅を持たせます。
物語とキャラの評価だけノリで変えます。

ほとんど喋らない、
というか感嘆符とか感嘆詞ぐらいしか声(SE?)を出さないので、
昔のサイレントムービーというか、
セリフのないコントみたいな感じです。
それでも面白いのでぜひ見てみてください。

最初の作品なので細かいことは後程で。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 2

前田定満 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いつの間にか全話観てしまう。

大変面白いです。
コメディ要素しかないです。
ウサギ2羽がメインのキャラクターです。
たくましく無敵のキレネンコと
臆病でドジだが手先が無茶苦茶器用なプーチン。

ウサビッチは1から5のシーズンに分かれていて、
一つのシーズンにつき約20分のアニメーションになってます。
また一つのシーズンの中でも13話くらいに分かれていて、
1話につき約90秒の作品になってます。
一つ一つのお話が短いので観やすいです。
また一つ一つのお話のオチでは必ずBGMとして
バッハの「主よ、人の望みの喜びよ」が流れます。

シリーズ1は監獄生活のお話です。
監獄生活はいろいろな時間があります。
労働の時間、おやつの時間、シャワーの時間
ゲームの時間、ダンスの時間、食事の時間
処刑の時間などなど
その生活にウサギ2羽がシュールに向き合います。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 3

64.5 4 無声アニメランキング4位
ねこぢる草(OVA)

2001年2月21日
★★★★☆ 3.5 (120)
498人が棚に入れました
本作が制作される前に他界した漫画家・ねこぢるによる『ねこぢるうどん』の各場面をモチーフに、幻想的かつ暴力的な世界観を表現したアニメがオリジナルビデオアニメーションになって登場。ある日、ねこのにゃっ太は、病に臥せっていた姉のにゃーこが死神に手を引かれて家を出て行ってしまうところを目撃する。にゃっ太はにゃーこを連れ戻そうと奮闘するも、にゃーこは魂の半分を死神に奪われてしまった。それ以降、にゃーこは生気が抜け、腑抜けたようになってしまう。そんなある日、何気なくでかけたサーカスのテントで、2匹は現実と妄想が入り混じった不思議な世界に巻き込まれてしまう。こうしてにゃっ太は、偶然にも元気なにゃーこを取り戻すための冒険に繰り出すことになったのだった。

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

幻想的な狂気の世界

漫画にしろアニメにしろ商業ベースの作品は
読み手なり、視聴者なり作品を受け取る相手がいて
その相手に受け取ってもらうことを前提に作られるものです

難解であったり、抽象的であったり、舌足らずであったり
どういう意図でその描写がされているのかわかりにくい
というようなことは少なくないですが
どんなコマでも受け取り手に何かを感じ取ってもらうために
コマを割いているわけですから
そこには作る側の意図が見え隠れするものです

そういった中でも非道徳的なシーンや残酷なシーンというのは
性的な描写と並んで受け手側に与える刺激が非常に強いため
うまく使えば受け手の心をぐっと惹きつけることができますが
そこにどんな効果を狙っているのかという制作サイドの下心が
とてもはっきりと露見しやすい部分でもあり
その見え透いた意図に逆に受け手が醒めてしまったりと
いわば諸刃の剣でもあるわけです

ねこぢる作品には非道徳的だったり残酷な描写だったりが
あちこちに散りばめられているわけですが
この漫画からはなぜかそういったあざとさのようなものが
全くといっていいほど感じられませんでした

読み手に媚びているという印象を受ける受けない以前に
むしろ、本当に読み手に向かって発信されているのかすら疑問で
この漫画は誰かに読ませるために作られたのではなく
まるで小さな子供がクレヨンを片手に
自分の思うがままに画用紙に書きなぐった落書きのように
ただ自分の書きたいものを書きたいように書いた
そんな作品のように思えます

この漫画を初めて読んだ時に得体のしれない寒気を感じたのは
作品を彩るいわば狂気とでも呼ぶべきものが
計算され尽くされた演出としての見世物の狂気ではなく
作者のありのままの内面が無添加でさらけ出されているだけ
ということを直感的に悟ったからだったように思います

さて、長くなりましたがここからが本題

このアニメは原作の中でも特に象徴的なエピソードを詰め込んだ
いわば総集編的な内容になっており
原作とは真逆になんだかメッセージ性の高い作品に見えます
しかしアニメ化されたシーンを見ていても
原作のもとになっているエピソードが頭にあると
アニメのシーンから伝わってくるものとは
かけ離れているような気がしてなりません

といってもそれは別に悪いことだけでは無く
映像作品の方向性の一つとしては
間違っていない選択であると思います

例えば父親の描写
アニメの中では昼間からごろ寝して
酒をかっくらってるシーンが少し出てきますが
思いっきり好意的に解釈すれば
今際の際にいる娘につきそうために
仕事を休んで家にいるが
やりきれない思いから酒ビタリになってしまっている
なんて風にもとれますね

でも原作に出てくる父親は
ただのアル中で常に酒を飲んでいて
機嫌が悪いと誰彼構わず暴力を振るい
場合によってはそのまま殺してしまう
という感じでした

この作品で原作をそのまま再現するというのは
強烈な異臭を放つ食材を
生でそのまま客に出すようなもの
本作はそのグロテスクな食材から丁寧に灰汁を取り
クオリティの高い映像美と音楽という
オリジナルのスパイスで味付けされて
大変マイルドな仕上がりになっております

しかしそれは原作の狂気に取り憑かれた
いわば「通」の方からすれば
だいぶ物足りないのではないでしょうか?
この「ねこぢる」を作ったのはだれじゃ!(AA略
となってもおかしくありません

「ねこぢるの湯浅風味」は
見ていても「吐き気がしない」という時点で
大成功でもあり大失敗でもあるのだと思います

-------------------------------------------------------------------

おそらくは原作を読まずにアニメだけを見てこのレビューを読んだり
あるいはこのレビューを読んだあとアニメだけを見ても
このレビューの言わんとするところがよく理解できないと思います
原作者の夫、山野一氏がHPにて1話分だけ無料公開されているので
そちらの方も是非合わせてお楽しみ(?)下さい
ttp://nekojiru.net/kabutomushi1.html

投稿 : 2020/08/01
♥ : 15
ネタバレ

にゃんた さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

なん・・・だ・・これ・・は

ラブリーなニャンコ姉弟が大活躍!
「にゃっ太」は姉の「にゃーこ」を救うため、冒険の旅へ。
そこで出会う様々な生き物達。緊迫感がありつつも、ホッコリするやりとり。
そんな雰囲気の中でも、しっかりとメッセージが込められていて意外と深みも感じられる!
心癒される、ハートフルニャンコ萌えアニメ!

・・・と思って視聴を開始した私が愚かでした。

エグい。グロい。悪夢。もうカンベンしてくれぃ・・・でも柔らかい。
地上波では放送できない内容。いや、OVAでもアウトじゃないだろうか。
宇宙の隅っこでならOKが出るかもしれない。

もう、どうレビューしていいもんか・・・。
象徴的なシーンのオンパレードで、これすぐには解釈できません。
人間社会への強烈な風刺、価値観の多元性・・・
などが描かれているシーンはいくつか拾えたのですが、
おそらく他の7~8割くらいは見逃している気がします。
エンディングまでメッセージ性の塊です。

制作はJ.C.STAFF。
くぎゅーくぎゅーアニメ作ってる方がよっぽど健全ですよ。
精神に風穴あけられるわよ!
そのふざけた幻想・・・に取り込まれる!!
・・・あーもう何書いてるか分かりません。
2周目に突入すれば解釈もできそうな気がしますが、
しばらく無理です。


「2001年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門にて優秀賞を受賞」(wiki参照)だそうです。
しっかり芸術作品として高評価されております。
あぁ文化庁。日本ってすごい国です。

・・・もうレビューになってない?
ごめんなさいごめんなさい。
気楽なニャンコ萌えアニメだと思って観た私が間違っていました。
あとは、皆さんに丸投げします。宜しくお願い致します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★以下、2周目視聴後の感想を。ネタバレ要素を含みますので、視聴後にお読み頂ければと思います★
{netabare}
色々と救いの無いようなことがあるけれど、まだ半分。
引き返せるかもしれない。いや、方向を修正して進めばいい。
とはいえ、それでも、すべて正しい結果になるとは限らない。
私達の見ているものは、一方向からのものに過ぎないのだから。

2周目を観終わった時点で感じた、本作品の主張です。
でもまだ半分くらいしか消化していない気がします。
グロ表現に目を背けたくなりますが、背けてはいけない。
直視して初めて見えてくるものがあり、それを見るべきなのです。
{/netabare}
本当に深い作品。
初回視聴とは違う意味で
「なん・・・だ・・これ・・は」
という感想を持ちました。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 28

お寿司ちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

不条理でシュールでサイケなカタストロフィ

10年位前に見ようと思って、そのまま放置してしまっていた作品。
アニコレの棚見ていて他の方のレビュー読むと、
30分くらいのショートアニメでサクッと見れそうなので早速。

原作者のねこぢる死後の作品にもかかわらず、
過剰で不条理なねこぢる節はしっかり描ききれていた。
その上、単なる輪廻転生ではなく人間存在の宿業までをも、
サイケデリックでダウナーなテンションで紡いでいく映像に圧巻。

とにかく、鬱、グロ表現が過剰。
主人公が、人ではなく動物におきかえることで、
さらに凶暴さを加速させている。

元々、鬱で救いようのないカタストロフィーの連鎖の世界感は、
アニメにすることで、原作漫画以上に、
夢の深淵のようなシュールで幻想的世界観をつくっていた。
(ガロの逆柱いみりとかの漫画をロードムービーに仕立に
したような感じ?)

どうやら、四畳半神話体系でも有名な湯浅政明が、
監督を手がけているようだ。
かなり特殊なものの、映像は本当に素晴らしい。

ただ、技術的な面を除いて、この手の作品は、
気難しく構えてみるのでもなく、
シュールなサイケデリックの文脈で観るべきだと思うので、
「何でこれが、こんなことになるの?」とか、
「なんでこれが、こんな形してるの?」とか、
ゲラゲラ笑いながら面白さを見つけるべきだと思う。
なので、映像自体も、日本より海外の方が需要がありそう。
アングルやレイアウトなどの演出も、10年前のアニメにしては、
かなり先を行っていたんじゃないかと思った。

当時、2001年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で
優秀賞を与えた審査員の審美眼は、色んな意味ですごいと思う。

こういった点から、アートよりのシュール作品が好きで、
サイケな映像を楽しめて、尚且つ、鬱グロに耐性ある方以外は、
面白くもなんともない作品ではないかと。

自分的には、たまたま思い入れもあったので、大当たり。


重症の鬱グロ作品を求めている方なら、
ねこぢるの夫(現ねこぢるy)の鬱グロの最高峰漫画家 山野一
の漫画が最凶なのでオススメです。
「四丁目の夕日」「夢の島で会いましょう「混沌大陸パンゲア」」など、
生きていくのが嫌になるほど人間の負を見せつけられる大名作。

絵もえげつなくて汚いし、人生のトラウマになる悪書なので、
読まないほうがリアルに支障をきたさないと思われます。
山野氏の漫画は、所持してるだけで人格を疑われるレベル(笑)

投稿 : 2020/08/01
♥ : 18

65.5 5 無声アニメランキング5位
ポピーザぱフォーマー(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (77)
372人が棚に入れました
キャラクターや背景が全て3DCGで描かれている、キャラクターのセリフや字幕が一切無い短編アニメーション。瑞鷹とキッズステーションが製作。ヴォルフサーカス団の見習いクラウンで、ピンクのウサ耳付きの被り物に、赤白ストライプ、三本指手袋と尻尾付きの全身タイツの「ポピー」と、ポピーの助手である仮面を被りトランクス一丁の青い謎の動物「ケダモノ」らが、時には爆弾を炸裂させる、やたらと凶器を振り回す、銃を乱射するなど、シュールでブラックユーモア満載の作品。あまりに過激な内容だったため、放送局によっては、放送を自粛した回が存在する。
ネタバレ

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ケダモノの顔は

{netabare}お母さん似だったよ{/netabare}


<物語>
ふと深夜にこれを見てしまって、翌日友人らにこの奇妙なアニメの事を話しても理解を得られず、やはり見てはいけないものを見てしまったと小学生時分に悟らせる、都市伝説的な側面すら感じさせる作品でしたね。
"検索してはいけない言葉"としても有名ですかね、度を越えた残虐性には目を瞑りたくなる箇所も屡々。
しかしながら、原作者の増田龍治さんは自身のホームページでこんなことを仰ってます。

>争いと破壊。
>理想の自分をやたらと追いかけて、さらに他者との比較による競争心を持つことにより、人間は、いつも周りを巻き込んだ破壊を引き起こす。
>「誰よりも自分がトップでありたい」という思考が周囲を敵に見てしまい、意味のない争いを作り出して自滅する。
>そうした人間の内側にある狂気をユーモラスに表現して笑った作品。
>競争社会に翻弄されて自滅していく現代人の精神でもある。

当初は私もキチガイアニメとしか思っていなかったのですが、作者の意図を鑑みると、少しは違った景色が見えてきます。
これぞブラックユーモアの典型といったところでしょうか、コミカルに描き切られている内情はどこまでもシニカルで底が見えません。

<作画>
世に有名な「アルプスの少女ハイジ」を生み出した瑞鷹が製作しています。
これもまた騒然たる事実なんですが、こんなキッズステーションの低燃費CGアニメがDVD12万枚を売り上げて、コロムビアゴールドディスク大賞を受賞したらしいですね。
どこでそんなに流行っていたの?と俄かに信じ難いんですが、まぁ有り得るかもと思ってしまうのが本作の凄い所です。
さらに2話ほど過激すぎて放送休止になった回が存在するんですが、ぶっちゃけどの回もヤバいです。
該当するのが、11話の串刺しになる回と27話のカエルを刻む回ですか、逆に何故これが大丈夫なのと思う回は枚挙に遑がありません。

<声優>
サイレントコメディですので声優付きのキャラは居ない、かと思わせて実は一人(一匹?)だけ存在します。
しかも誰が声をあてているのか不明です。

<音楽>
青柳常夫さんが歌う「POPEE the クラウン」、何度か聞いてると脳から離れなくなる危険な曲です。
歌詞は全く意味が分からないんですけど、どうやらオリジナル版と日本語版の二つが存在するみたいですね。
日本語版の歌詞も見てみたんですけど、まぁこれの意味が分からなくたって今後生きていくことに支障はないでしょう。
その他にも"たーまごたーまごたーまご"って言ってる曲も頻繁に流れてましたよね、曲なんでしょうか。

<キャラ>
毎回ポピーの正気の沙汰とは思えない無茶振りを甘んじて受け入れるケダモノの構図が面白いですね。
後半の方はケダモノも知恵を働かせてポピーに逆転勝ちすることも多くて、さらにパピィも追随して制裁を加えてきますから、ポピーの立場が無くなってたのが笑えました。
それにしてもケダモノの表情がまた趣深くて好きですね、剥がれてから地面に着地した瞬間消えるのが謎ですけど。
どうやらケダモノの仮面が昔発売してたらしくて、デスクトップアクセサリーの付録みたいですね、機会があったら買いたいです。


本作以上の逸材って今後現れない気がしますね、「ウサビッチ」は良い線行ったのかな。
お勧めのCGアニメです。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 5

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

子供向けとは思えないほどに過激なサイレントアニメ

このアニメは、キッズステーションにて放送されていた
5分枠の短編アニメである。

大きな特徴は、これでもかと言わんばかりにブラックジョークや
残酷描写が満載な点だ。
チェーンソーや銃が出るのは日常茶飯事であり、
ほとんどの回で登場人物が死亡するのだ。
しかも、しまいには自殺をするような回も存在するなど
非常に刺激的な作風に仕上がっている。

そういった理由から、みんなのトラウマ、検索してはいけない言葉
の1つとして取り上げられる程有名な作品にもなっている。

最終話を除き、セリフは一切ないがキャラの心情、行動が
視聴者にすぐ伝わるように制作されているので
その面で心配することはないだろう。

最初の頃は、ポピーとケダモノの2人をメインに話が進んでいたのだが
途中で登場する主要人物、パピーが出てくるのを機に
不条理さに拍車をかける展開へと発展していく。
ポピーとケダモノも中々外道なことをするのだが、
パピーはそれの遥か上をいく。色んな意味で強烈な
キャラクター達である。

ちなみに、放送禁止回が存在する。(当たり前だが)
11話と27話だ。特にきついなと感じたのは11話だろうか。
27話も結構来るものがあるが、11話よりは
まだ見れたような気がする。(?)

どれも好きな話だが、あえて一つに絞るなら
「HYPNOTISM」(催眠術)だろうか。
最初は、パピーがケダモノ達に催眠術を仕掛けるだけだったが
途中からパピーとポピーの催眠術合戦へと発展していくのだ。
作中の中でも相当強い(?)2人なのでとても見ごたえがある。
催眠術にかかっても、とっさの判断力で催眠術を解こうとする
のは流石といったところか。最後の落ちもすごく好きだ。誠に感服した。

OPは非常に癖が強いが、中毒性が高いので一風変わった曲
をお探しの方には一度聞いてみることをお勧めする。
恐らくはまるはずだ。

好き嫌いがはっきりしているアニメなので、上級者向けの
作品であることに間違いないだろう。お勧めする際は、気を付けよう。
私はとても大好きな作品だ。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 9
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ウンジャラカ ポピー・ザ・クラウン♪

ソンブルカラケロン ム~チョムチョ~
(OPですよ?)

クラウンのポピーと相棒のケダモノが
じゃれ合いながら殺し合いをする狂気のアニメです(笑

子供向け番組のはずなのですが、とにかくグロいw

幸か不幸か3Dモデリングがチープなのでグロいと言ってもポップな感じ。


キッズステーションで深夜にやっていたのですが
何をするでもなく起きていたら、急にこのアニメが始まり、

OP曲↓
{netabare}
ピカソケダリ トビデボン 
アタマノナカ プワプカリン 
ギクシャク ホダラ 
ケセラセラヴィ ビビデポン

ヤカサケモカ マジデボン 
トボケタカオ ショボトボリン 
ヘソノケ セサミ 
トチリタレラ ハミデロン

カッポレ ピープル パペポ パピプペポピー 
ガンバル シンバル イツデモ コウナルノ
ドッキリ ビックリ パックリ アイツワ ダレ 
ブキミナ フジミナ ケダモノダ

ウンジャラカ ポピー・ザ・クラウン 
ソンブルカラケロン ムチョムチョ 
デンジャラカ ポピー・ザ・クラウン 
ピンプルパペピポ プペポピー 
{/netabare}

この呪文が聞こえてきました(・。・)

ブラックユーモア爆発のキッズ向けアニメ。最高です。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 5

63.0 6 無声アニメランキング6位
幻想万華鏡 春雪異変の章(OVA)

2011年8月11日
★★★★☆ 3.8 (45)
216人が棚に入れました
同人サークル・満福神社新作「幻想万華鏡 春雪異変の章」がニコニコ動画で公開したアニメ作品。コミックマーケット80で頒布され、新作「幻想万華鏡 春雪異変の章」の内容が、満福神社よりニコニコ動画で公開されたもの。

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

本当に同人ですかい?

同人界隈では名前を知らない人はいないであろう東方Project。
その二次創作アニメ作品です。

今のところ出ているシリーズをまとめての感想です。

- 幻想万華鏡 春雪異変の章
- 幻想万華鏡 紅霧異変の章 前編
- 幻想万華鏡 紅霧異変の章 中編
- 幻想万華鏡 紅霧異変の章 後編
- 幻想万華鏡 花の異変の章 前編
- 幻想万華鏡 花の異変の章 後編

他にもMUSICPVあり。


東方Projectはシューティングゲームを中心としたメディアミックスです。
伝承や神話をベースにした独特なキャラ造形、良質な音楽、日本人好みしそうな世界観等、魅力あふれる作品です。
20年以上も続いている老舗ながら、作者の意向から商業ベースにはほとんど乗りません。
出ているのは本くらいです。


さて、二次創作ということで無料やら低予算で作られるのが普通。
レベルもピンキリありますが、やっぱり大きな予算の付く商業作品にはなかなかかないません。

んが……この作品、アニメーションのクオリティがやたらと高い!
綺麗だし、よく動くし、崩れないし。
予備知識無しでちらっと見たら、「あー、こんなアニメもやってたんだ」と余裕で勘違いできます。
原作のイメージも損なわない程度のキャラデザインで、とても見やすいです。


しかも続編が1年に1-2本ペースとなかなかの頻度で作られています。
それだけのハイペースで高い質を保つのはいかに難しいことか……。


どうやらこれには仕掛けがあるみたいです。
このアニメ、Fateシリーズなどを手がけているufotableのスタッフが関わっているとか。

つまりプロによる同人作品の可能性があり、もしそうだとしたら出来の良さにも納得がいきます。
大変なことには変わりありませんが、制作環境の面でやっぱり素人とは効率が違ってくると思います。
……といっても、噂レベルなんですが、詳しい方いらっしゃいますでしょうか。


なお、イメージの維持のためか、公式には声は当てられていません。
字幕オンリーで、視聴者の想像にお任せ。
ということで、声優に関しては評価不能です。

テーマソングにはこれまた有名なサークルの曲が利用されています。
原作の曲をアレンジしたもので、とってもいい曲です。

シナリオは……うーん。
原作の流れをざっと追ったものですが、ちょっと地味。
あくまで知っている人向けのお楽しみアニメですね。
これでストーリーも良アレンジされていたら感動モノだったんですが。

ですが、やっぱり一にも二にもアニメーションがすごい。


私は同人業界には詳しくないのですが、飛び抜けた作品であることには間違いないと思います。
公式でyoutubeに動画が上がっているので、お暇な方はどれくらいのものなのか、ご覧になってはいかがでしょうか。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 20

myutan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

東方シリーズファンの方のみオススメェ。

です。
詳細は他の方のレビュー見てください(笑

東方プロジェクトに興味を持ったのは音楽からなんでチョー素人なんですが、
ミーハーでアニメも見てみようと視聴16分強。

物語は、東方シリーズの登場人物がわいのわいのするファン向けものです。

同人サークル満腹神社さんが制作したのですが、
作画は同人と思えないほど質高かったです。

音声無しの字幕だけですが、
セリフを1人で5役ぐらいやってる人をネットで発見。
声優志望かもしれませんが、うまかったです。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 5

もなーての糧 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

東方二次創作のアニメ代表その2
本編を追った内容だよ
OPが毎度かっこよくて好き

投稿 : 2020/08/01
♥ : 0

59.8 7 無声アニメランキング7位
注文の多い料理店(アニメ映画)

1993年8月3日
★★★★☆ 3.1 (16)
116人が棚に入れました
 童話作家・宮沢賢治の同題作品をおよそ20分弱の短編アニメ化。アニメーション作家・岡本忠成が5年の歳月をかけて製作し、その途中で急逝したため、美術作家の川本喜八郎らが岡本の意思を継いで完成に至らせた。 猟に出たのはいいが、山奥で道に迷ってしまった二人のハンター。霧の中、二人は「山猫軒」という西洋料理店にたどりつく。これで一息つけると安堵した二人だが、店内に入るや「身なりをきれいにしてください」や「銃と弾をおいてください」などの細かい注文を次々と要求されることに。さらには「牛乳のクリームを体に塗ってほしい」と注文される二人だったが。 本作は全編を通じて絵画を思わせる陰影の濃密なアニメーション映像を創造。文化庁優秀映画作品賞をはじめ多くの賞を獲得している。その作画には奥山玲子や泰泉寺博ら古参のアニメーターが多数参加した。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

世にも奇妙な物語

アニメーション作家・岡本忠成氏が5年の月日をかけて制作し、
その途中で急逝されたため、美術作家の川本喜八郎氏が
意思を継いで完成させたという作品。

全体通して、コーヒーブラウン系の落ち着いた色合いの
色鉛筆画のような繊細なタッチの作画のせいか、
読んでいた絵本の中の挿絵が動き出したような感覚がある。

物語は、原作である宮澤賢治の童話『注文の多い料理店』そのもの。

山の中の林へ迷い込んだ猟師2人が、
霧の中から現れた山猫亭という西洋料理店に入り、
誰にも会わないまま次々指示される通りに店内を進んで行くと、
衝撃的な事実を目の当たりにする、というホラーめいたお話なのだが、
セリフがないまま、ほぼ効果音と映像だけで進行していくので、
静まり返った誰もいない店の不気味さがすごく伝わってくる。

山林を吹き抜ける強い風の音、
薄くたなびく霧や静寂を打ち破る突然の鳥の鳴き声、
音程の狂ったアンティークの大きなオルゴール、
ほの暗い廊下や窓がひとつもない店内の閉塞感。
これから何かが起きるぞ的な期待感はバッチリ。

でも結果的には単純な話なので、期待しすぎは禁物。
この物語自体、結末までの演出を楽しむ作品だと思うので。
20分という短さはちょうど良かったのではないかと感じた。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 35

大和撫子 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

身震いする恐怖が・・・

かの有名な宮沢賢治の作品を約20分のアニメ化した作品。

◆この作品の内容は・・・
山奥で狩りをしていた二人の男がとある料理店で恐怖を体験するホラーアニメです。

◆怖いです・・・
セリフは一切なし。
この演出と寂しいBGM、絵画調の作画がこの作品の雰囲気を薄暗く身震いするような怖さを引き出していました。
森の中での動物達の鳴き声・草木を踏む音・風が木を揺らす音などが山奥の寂しい雰囲気を良く表現し、霧の中から突如不気味な建物が現れます。
その建物に入った二人の男の運命は?
下手なホラーアニメよりよっぽど怖いかも・・・。
((((;゚Д゚)))ガクガクブルブルブル
夜中の3時頃などに視聴すると夢に出てきそうな作品ですね。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 14

yui さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

独特の世界


ホラーと言われればある意味ホラー

小さい頃に本で読んだ記憶があったけれど

どう考えても注文多いです
2人はバカなのか?と思いましたが
そうでないと話がまとまりませんだから仕方がない

最後は少しミステリーチックですが
何だか最後のエンディングで全てが吹っ飛びました

でも当時の作品としては
良くできているアニメだと思います

投稿 : 2020/08/01
♥ : 2

68.8 8 無声アニメランキング8位
スノーマン(アニメ映画)

1987年7月25日
★★★★☆ 3.8 (18)
83人が棚に入れました
イギリスの絵本作家レイモンド・ブリッグスの原作を映像化したファンタジー・アニメーション。雪の降ったある日のこと。少年が1日がかりで作ったスノーマン(雪だるま)が真夜中に突然動きだし、少年と遊び始める。胴長短足のゆかいなスノーマンと少年の行動が幼い頃の思い出を思い起こしてくれたり、中盤に流れる主題歌の物悲しい歌声やラスト・シーンなど、子供よりは大人向けに作られたような作品で、クリスマス・イブに恋人同士で見るにはうってつけの1本。同原作者の「風が吹くとき」の主題歌を担当したデヴィッド・ボウイが本作を大変気に入り、案内役として登場するバージョンもある。

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

クレしん映画のせいで長い間、雪だるまは怖いってイメージが抜けなかった子供時代

1982年公開 翌1983年にアカデミー賞 短編アニメ賞にノミネート

イギリスの児童文学作家レイモンド・ブリッグズ原作の絵本
それを元にした26分間の短編アニメーション作品。

一面の雪景色になった冬のある日、少年は雪だるまを作る。
その夜、突然その雪だるまは命を得たように動きだし、少年と共に夢の様な冒険に出かける。

キャラクターに台詞が一切無く、SE(効果音)も無い。
動画にBGMの味付けだけされたサイレント映画ってやつです。

サイレント映画ってチャップリン作品だったり
初期のディズニー作品のオズワルドとか蒸気船ウィリーのようなコメディ系のイメージが強くて
『事情はよく分からんけど何かワチャワチャしてて楽しい』
みたいな作品を主にやるジャンルなのかなーと勝手に思ってたんですけど。
スノーマンでは冒頭から灰色な切ない雰囲気で始まり、色鉛筆で描かれたようなムラのある着色は
明るい場面であってもどこか悲しさが漂ってます。
んで、激しいアクションシーンとかは無くて少年とスノーマンの無邪気なやり取りが中心なってくるんですが
細かに配慮された動作にキャラの心情に合わせて絶妙に変化してくるBGMが
声の無いはずの少年とスノーマンとの間にちゃんと会話がされているんだなってのがわかって
どんな会話をしているんだろうと想像を巡らせるのが楽しかったりします。


シナリオは単純だし刺激の多い映像作品が手軽にたくさん見られる現在では
やっぱ退屈でつまんねーってなるかもしれないけど
上質な雰囲気を感じながらボケーっと見るもよし、少年に感情移入して夢の追体験をするもよし、
少年とスノーマンの出会いと別れに自分自身の成長と消失を重ねて涙するもよし
シンプルな作品でありながら結構いろんな楽しみ方あるよってことでオススメです。

2012年に続編である「スノーマンとスノードッグ」っていう
同じく20数分の短編が製作されてます。
デジタル処理によって独特の味わい深い映像は失われてしまったけど
作り方や雰囲気は前作そのままに、現代風にアレンジされていて
両作に微妙に繋がりが見えるので合わせて見ると面白いですよ。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 8

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高の…

数年前にNHKで視聴。

同名タイトルの絵本のアニメ化作品
1982年製作。
日本では1986年にOVAとして発売された。


本作の魅力を書いてみる。


まず
アニメーション。
原作の絵本をそのままアニメ化したようなアニメーションは、チラチラして少々見づらいものの、
作画クオリティ、色使い、光の表現、
全てが丁寧で繊細で優しい。
作品にあった最高のアニメーションだった。

作品中ほぼずっと出てくる雪や、
ほんの少しだけ出るオーロラ等の描き方は特に目を引いた。

何よりも、これが1982年制作というところが一番の衝撃である。
この凄さは是非ご覧になって確かめていただきたい。



本作にはセリフがない。
その代わりに、常に音楽が流れている。
音楽は作品全体を色付けするとともに、作品中の効果音の役割も同時に果たしている。
どの曲も「音楽」としても「効果音」としても素晴らしかった。
セリフがないというのも、またいいものだとも思った。

そして忘れてはいけない
スノーマンと少年が空を飛ぶシーンで流れる
「ウォーキング・イン・ジ・エアー」

完璧だ 。もう完璧にマッチしている。
最高の演出だった。



シナリオ
単純なシナリオだが、上記のアニメーションや音楽も相まって、
凄まじい感動をもつものになっている。

夢のように見えて、夢ではない。
主人公の少年にとって、そしておそらく視聴者にとっても、最高の思い出。

夜に出会い、夜が明けて朝になり別れを描く。

この単純だが素晴らしいシナリオは、
たった26分で完全に完結する。

この続編など作らず、引き伸ばさない、
26分間に全力投球した当時のクリエーターの情熱。

作品と同じぐらい、この情熱も評価されるべきものだと思う。

(ちなみに最近30周年記念として続編が作られたようだけど、そちらも良かった。
まぁ30年も経てば新作のひとつも… ね?)


誇張抜きで、全ての人に一度は見てほしい名作です。
是非ご覧ください。
できれば冬にね。

下手くそな文章、お読み頂きありがとうございます。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 10
ネタバレ

前田定満 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しい!

1982年に公開された、イギリスのアニメーションです。
自分はこの独特の画のタッチは大変好きです。
色鉛筆で描いたような画に引き込まれてしまいます。
もともとは絵本が原作なので、それを意識したのでしょう。
映画の演出は音楽と画だけで、台詞はありません。

絵本は読んだわけではありませんが、調べたところ本編に文字はなく絵のみだそうです。
そのため他言語版を発行しやすかったそうです。


{netabare}あらすじは少年が雪の日に雪だるまを作ります。
夜になり少年は寝る時間でしたが、
なかなか寝付けず深夜0時に外を見ると、
突然雪だるまに魂が宿ります。
少年は親を起こさないように、
家の中で遊んだり、雪のなかを駆け抜けたり、
雪だるまといろいろなことをして遊びます。
そしてお話の中盤から2人は雪だるまのパーティーに向かいます。
北極圏に行くため海を渡ります。
この海を渡るシーンはスノーマンの中では非常に有名なシーンです。
この時に流れる挿入歌は「Walking In The Air」という曲で、
アレッド・ジョーンズという当時有名だった、天才的美声を持つ少年が歌っています。
その後パーティーで楽しむ二人はいろいろな雪だるまと出会います。
そしてサンタクロースと出会い、青いマフラーをプレゼントに貰い帰宅します。
そして朝を迎え外に出ると雪だるまは無くなり、残骸だけが残っていました。
夢かと思いポケットを見ると、青いマフラーが入っていました。{/netabare}

結末は悲しいです。これぞバッドエンド。
しかし大変美しい終わり方だとも思います。
自分が一番好きなシーンは空を飛ぶシーンでクジラが出てくるシーンです。
その尾びれの動きが大変リアルで凄いです。
子供のころははっきり観ていませんでしたが、
大人になってその事に気付きました。

投稿 : 2020/08/01
♥ : 4
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