狂気でラノベ原作なおすすめアニメランキング 11

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの狂気でラノベ原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月20日の時点で一番の狂気でラノベ原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.0 1 狂気でラノベ原作なアニメランキング1位
陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (209)
827人が棚に入れました
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「月が赤い……暴走が始まる……もう時間がない」

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 4.0点】
全体構成は1期の2クールから2期では1クールに。
その中で「無法都市編」「偽札編」「オリアナ王国編」3つのメインエピソードを展開する。

内容は相変わらずシャドウ様が転生異世界にて、
陰の実力者プレイ時々モブムーブを満喫。
シャドウ様が最強過ぎて周りが深読み、翻弄されるループ。
シャドウもレビュタイに拝借させて頂いたお気に入りの決め台詞を何度も繰り返し、
ロールプレイをエンジョイされているようで何よりですw

とは言え、そろそろこのパターンも2期でさらに3ループもすると飽きてくる頃?
と思い始めた矢先の最終回。
(※核心的ネタバレ){netabare} 異空間転移を経て元の世界に戻ってきたシャドウ様。
彼が転生後サイバーパンク気味に崩壊した故郷という{/netabare} 衝撃的なシナリオ転回からの、
続きは劇場版「残響編」で。

これまで私はシャドウの陰の実力者妄想に現実が追い付く物だと思っていましたが、
転生にまで突き抜ける彼のロールプレイ願望そのものが次元レベルの崩壊や新生をもたらす特異点なのでしょうか?
私にとっては近年でもかなりワクワクする続きは劇場版で!の“叡智”の提供を心待ちにしております。

本作は2期1クールというより1クール+劇場版≒2クール相当の企画として捉えた方が良いのかもしれません。


「偽札編」にて信用創造が“陰の叡智”として転生異世界にもたらされ、経済戦争を巻き起こす件。
異世界転生界隈でもこうした経済ネタが提供、消費される素地があると分かったことが収穫でした。

無自覚に世界を振り回す主人公最強同士として『オバロ』のアインズ様とコラボすることが多いシャドウ様。
ここは同じくKADOKAWAが今年4月の新作アニメ放送から再起動を目論む『狼と香辛料』のホロ様との絡みも見てみたいです。
「偽札編」ではケモ耳も多数供給されたことですしw
ジョン・スミスとロレンス中の人同じですし。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は引き続きNexus

バンパイアあり、列車上でのワイヤー武器による高速バトルありとバトルアニメーションは変わらずリッチ。

そんな中、作画の力を感じたのは最終回でのデジャヴを狙った対比。
(※核心的ネタバレ){netabare} 崩壊した現実世界にて、1期1話と同アングル、構図を多用して、{/netabare}
1期からの伏線も回収しつつ視聴者にカタルシスを与えたり、{netabare} バール最強{/netabare} のトラウマをほじくり返したりするw絵作りが巧妙でした。
視聴者の記憶を呼び覚ますには、説明都合のセリフや文字情報を長々と垂れ流すよりも、
映像で刺激した方が効果的であることを再認識させられました。


息抜き回となった8話のアニオリ水着回。
巨乳(一部虚乳)揃いのシャドウガーデンの美女たちの水着姿も眼福でしたが、
私が嬉しかったのは1期OPの白スーツの彼女たちの躍動が本編でも見られた事。

あの1期OPは現実世界の高校にヒーローとして身を潜めるシャドウガーデンというネタ映像かと思っていましたが、
2期を完走した上で見返すと、
シャドウが異なる宇宙の自分を観察している感もあって何とも意味深に感じちゃうんですよね。

そんなこんなで2期OPで描かれたシャドウ様の半生振り返り映像風にも、
何かヒントはないかと深読みしてしまう私。
完全に掌の上で踊らされていますw


【キャラ 4.0点】
私が1期で今後一番注目したいと思っていたオリアナ王国の王女ローズ。
「オリアナ王国編」でピックアップされ、おまけにドエム・ケツハットの陰謀も再提供され、
金髪や姫の転落ネタが好物の私は大満足。
シャドウ様はローズに闇の覇王覚醒ルートなどをご所望のようですが、
私は姫にはもう少しピュア路線寄りで救済と幸福をつかんで欲しいと願ってはいます。

もう一人私が1期で、またいつか見てみたいと思っていたヒロインの(※核心的ネタバレ){netabare} 西野アカネ。{/netabare}
意外と早い供給かつ、戦う黒髪美少女という、こちらも好物に再加工され提供され、望外の喜び。
そういう意味でも新作劇場版「残響編」の鑑賞は私にとってマストです。


1期では名前すら把握しきれない内にいつの間にか増殖していた感のあったシャドウガーデンの美女たち。
私は誰が推しかは未だ目移りしたままですが、一緒にいて安心できるのはデルタかなとは思いました。

シャドウに崇高な哲学があると信奉して真剣に迫ってくる絶世の巨乳美女ばかりだと肩が凝りそうでw
それよりはご主人様~♪とペットみたいに懐いて来るデルタ辺りとアホな掛け合いを繰り広げながら、
埋蔵金を発掘したりしている方が楽しいかなとw


【声優 4.0点】
主人公シド・カゲノーことシャドウ役の山下 誠一郎さん。
モブから最強までの振れ幅をカバーする彼の演技をさらに補完するゲストもスパイシーな本シリーズ。

今回は「偽札編」でシャドウが変装したジョン・スミス役に福山 潤さんを起用。
シャドウ様の特徴も捉えつつ、シャドウと既知の中であった狐も騙す変装の説得力も押さえる流石の演技。


“血の女王”エリザベート役に早見 沙織さん、教団第9席モードレッド役に子安 武人さん、強そうだったのにあっという間に退場した{netabare} CV.杉田 智和さんw{/netabare} など、
対峙する勢力の要所に実力者を配しキャスト陣は豪華。
シャドウ様も暗躍しがいがあります。


一方でヒョロ・ガリ役の松岡 茉優さんは、引き続きジャガ・イモ役の松重 慎さんとのタッグで、
アフレコで突如アドリブで{netabare} 「シドくんお金~♪」{/netabare} と高らかに歌い出すwなど、
届かぬ美女ナンパと一攫千金の夢を追い掛けるお約束のモブムーブを磨き上げる。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はOxTが「grayscale dominator」で続投。
これまた複雑なピアノ伴奏にテクニカルに裏声を交える、カラオケで歌えなさそうな難曲でして(苦笑)
余人が立ち入れない世界観を構築し、『オバロ』と比肩するOxTの異世界転生アニメシリーズ主題歌提供は続きそうです。

『オバロ』方面からの刺客と言えば偽札編をバラード曲「Everything is Changing」で締めくくった前島 麻由さん。
楽曲提供は作詞・川田 まみさん、作編曲・中沢 伴行さんの夫妻。
まみさん歌手引退後もこうして音楽活動が続いていることを確認できると私も嬉しいです。


ED主題歌は引き続きシャドウガーデンのヒロインズが持ち回りで「Polaris in the Night」を歌唱したり。
最近知って衝撃的だったのが、ED担当順は監督がサイコロ振ったりして適当に決めていたという事実。
一見ランダムに思える順番にもきっと意味があるはず?と考察しかかっていた私w
やはり私はシャドウ様の言動を深読みし過ぎて踊らされるタイプの凡俗のようでw

そんな単純な私が、ラスト、最終話タイトル回収と共に挿入された{netabare} 1期OP「HIGHEST」{/netabare} で舞い上がったのは言う間でもありません。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

3期早く。同時発表しなきゃダメでしょ?追記 やっぱり映画でしたねえ…

 まあ、最後にきてすごい引きでした。世界観の提示とあの方の再登場。途中不満がないわけじゃないですが、上がりの3話が面白かったので、問題ありません。

 そう…物語というのはこうじゃなきゃいけません。伏線とか設定とかエピソードとかそういうのもいいですけど、重要なのは「展開」です。当初は凡百の異世界ワールドかと思っていたら…ですね。1期のOPとかいろいろ仕込んでそうでしたけど。

 本作はテーマ性は薄いですし、シャドウそのものはギャグ・アクション担当です。
 しかし、アルファ、オリアナ、クレア、アレクシア、シェリーなどサブキャラのキャラ造形がとても良くて、そこに感情の部分がはいります。この2重構造が「ワンパンマン」とは違った(いや、似てるか?)究極の俺TUEEEを実現しています。加えて、最終回でこの世界観です。エンタメとはこうでなければ。

 最終回はすごかったですが、オリアナをもう少し描いて欲しかった気がします。

 2期はやっぱり6話のアルファとオメガの対比が一番面白かったかな…単一回の演出というか脚本のうまさでいえばかなり上位に入るくらい良かったです。
 で、スタッフ調べたら、2期は脚本・シリーズ構成が全話加藤還一さん、絵コンテ・監督も全話中西和也さん、総作画監督が1話除いて飯野まことさんという方が担当されたんですね…え、ということは完パケなの?だからクオリティが高かった?

 どうせ人気出るのわかってるなら、同時発表しなきゃダメだろう?と思ってしまいますが…どうでしょう?こういう贅沢な作り方だと3期時間かかるんですかねえ…それとももう準備してるとか…早く発表してほしい。

 続きの発表ないのと、ちょっと面白くない回が2,3話あったので今回はストーリーは満点にしません。4かな。音楽と声優も4。キャラと作画を5とします。
 3期の発表みて、8話を再評価した上でもう1回評価すると思います。え、劇場版かも??考えたくないなあ…


 原作5巻くらいまで読んでて6巻も買ってるんですけど、アニメの方が圧倒的に面白くて途中から寝かしています。もう我慢できないので読みますけどね。



追記 映画かも…といやな予感が走った直後に映画の発表があり、ちょっと落ち込んでます。

 映画…お金はいいんですけど、面倒くさいのと1回だけしかみられないのでコスパと言うより、面白いところを何度もみたいんで…お金取っていいから配信になりませんかねえ…

 それと、テレビだったら見ていた視聴者は離れないんでしょうか?シリーズが下火になって逆効果はないんでしょうか?私は「青ブタ」は面倒になってしまいましたし…せっかく原作ファンだったのに作品そのものから心が離れてしまいます。その辺、マーケティング的な成功失敗は大丈夫なんでしょうか?





1話 話が分からない人は置いて行く潔さが爽快。期待以上です。

{netabare} 2期になってレベルが上がって帰ってきました。この作品を楽しもうと思わない人を置いてけぼりにする展開のスピードが潔くて素晴らしい。登場人物の説明もないです。「死にたくなければ逃げろ」「月が赤い」が気に入って、言いたくなってついでに人助けしている、というのは本作を理解している人に説明は必要ありません。そこが分からない人は1期から見てください、2期なんだから分かる人だけ見ればいいという感じです。
 この作品のクオリティに自信が感じられる無駄を省いたテンポがいい演出が素晴らしい。この制作陣には信頼がおけます。変な課金も独占もないし、風格すら感じられます。

 この超悪乗りでご都合主義の展開が面白く爽快なのは、原作の面白さをちゃんと理解し、マインドをそのままあるいはそれ以上に再現しているからでしょう。
 数多の作品が2期でクオリティを落とす中、大満足の1話となりました。このまま突っ走って欲しいです。{/netabare}


4話 通貨についてかなり面白い話です。
 
{netabare} 信用の本質はやはり感情です。貨幣に疑いが起きればハイパーインフレと取り付け騒ぎになります。そして紙幣の発行は国だけが出来るというのは法律があるからで、その法律が無ければ自治体や私企業でも紙幣は発行できます。その点では本作の今話のやり取りは正しいです。というか、その点を取り上げたのは面白い視点です。複数の紙幣が混在している状況でニセ札による信用のダウンはなかなか物語として理屈が通っています。

 そして、結構鋭い話なのに、相変わらずすっとぼけと真面目が混在して非常に面白かったです。導入の3話のあとで雰囲気が変わらないか見届けました。今期も安定のクオリティですね。{/netabare}


5話 本編が面白いというレビューはもういいでしょう。EDが良いですねえ。癖になります。

{netabare}  5話のEDテトリス花嫁オメガ…よかったですねえ。まあ、そこまでキャラには萌えないのですが、センスといか見せ方というか、とにかくいいです。クセになります。前期のアルファがかなり良かったので、2期はちょっと落ちるかなと思ってましたが、5話で認識を改めました。

 曲ですが、ドラムと管楽器の使い方が面白く、不思議なリズム感がものすごい引っ掛かりがあります。ただ、メロディーを思い出そうと思っても思い出せないという現象で、また聞いてしまうという感じです。
 この難しい歌を平然と…かどうか知りませんが、歌い切る声優さんは本当にすごいですねえ。

 本作はこういうところまでレベルが高いです。原作06巻も届きましたのでしばらくは楽しめそうです。{/netabare}


6話 あれ?信用創造じゃなかったっけ?兌換紙幣なの?俺TUEEEが生み出す歪な構造が、かえって色んな視点の物語を構成している。

{netabare} あれ?換金っていってますが、兌換紙幣だとすると、信用創造の問題じゃない気がするのですが?信用創造の場合は貸付と貸出の規模を裏付けなく「信用」だけで増やすから、取り付け騒ぎが起きるんであって、換金する「金(キンのほう)」があるならその金の範囲でしか、紙幣って発行してないからそもそも取り付けが起きようがない気がするのですが。

(追記 ちょっと調べました。話を追うと金の預かり証としての紙幣の性質と、信用創造をごっちゃにしているみたいですね。信用創造を始めた段階で金本位を止めないと、そりゃあ破綻します。これはニセ札関係ないです。そもそものミツゴシ銀行のやり方が詐欺みたいになってます。金との交換に応じるなら、紙幣と金の量をそろえないと…ドルで言えばそれがアメリカの中央銀行の地下金庫にあったと言われている金の備蓄です。たしか「007ゴールドフィンガー」に出てきた気がします。)

 それはともかく、面白いです。デルタとアルファの戦闘シーンが非常に良かったです。

 そして、俺TUEEEの歪さを逆手にとって立場による違いが非常に興味深い物語の構造になっています。デルタとアルファの知能の差によって、その構造が上手く表現されていました。
 ワンパンマン的ではありますが、本作はアルファ、オリアナそしてシャドウ等々いろんな立場がエピソードで途切れるのではなく、ストーリーの本筋になっているのが秀逸です。6話はそこにデルタが加わったのがいい対比となりました。無条件の信頼の対比ですね。
 1つのストーリーなのに様々な視点から状況を俯瞰するような展開が非常に面白いです。

 アニメの出来も含めやっぱり出色です。6話も非常に満足しました。


追記 デルタとアルファという対極ともいえるけど、もっとも強い2人のキャラとの戦いを1話に入れて、対比を見せるのが工夫したなあと思います。

 そして、その映像化の迫力が凄い。デルタが列車に迫ってくるシーンは鳥肌もので、一方で待ち受けるアルファ。性格が表れています。戦闘シーンも他では見ない丁寧で工夫があるバトル映像でした。

 そしてどちらもシャドウの正体に気が付きますが、その反応の違いがまた良い。
 ストーリーというより演出、画面作り、声優さんの演技も含め、コミカルでもありシリアスでもある見事な映像化でした。{/netabare}


7話 アルファの美しい涙すらギャグにする2重構造が素晴らしい。

{netabare} 本作の面白さが良くでてましたね。シャドウの思惑は矮小で目先の金が欲しい。それ以外のシャドウガーデンや大商会連合は真面目に経済戦争をやります。七陰はシャドウの考えが読めずシャドウの思惑の曲解で一喜一憂している。

 この2重構造が生み出すギャグを端的に見せたような話がこのニセ札編でしょう。
 それはまさにアルファとデルタの対比であり、本編と「かげじつ」の関係でもあります。

 まあ、ちょっと強引ではありますけどね。シャドウというよりはアルファのキャラ性が優れているからこそできる構造でしょう。原作をビジュアル化するときにこの2重性が胆であり、そこを強く意識したんだと思います。それが6話の2つのバトルだったんでしょう。原作にほぼ準拠しているのにアニメの方が各段に見せ方が上手かったです。だから、7話でのアルファの感動の涙がギャグになるということになるんだと思います。 {/netabare}


8話 くだらなすぎて草。逆説じゃなくて本当にくだらなかった。

{netabare} アニオリで期待してたのに…正直あの2人は普段から邪魔だったので、もう出さなくていいです。{/netabare}


9話 少しシャドウの出番を減らして真剣なパートを描いて欲しいかな。

{netabare} オリアナの深刻な想いと、シャドウのいつものフィクサー芸ですね。面白いし、演出はさすがという水準ではあります。

 が、シャドウのコミカル面よりそろそろ女性たちの物語中心に描いていいんじゃないかなと思います。シャドウパートは清涼剤としてコミカル担当で、もうちょっとじっくりオリアナとか他の女性を描いて欲しい。

 まあ、新エピソードのスタート回なのでしょうがないですが、6話のアルファとデルタの対比が素晴らしかっただけに、少し緊張感のある掴みが欲しいですね。{/netabare}


10話 9話よりかなり面白かった。視点なんでしょうか?

{netabare} 9話よりも圧倒的に面白かったです。オリアナ、七陰等の真面目な行動が相対的にギャグになるから、視点をシャドウに合わせない方が面白いということでしょうか?

 そしてギャグと同時にオリアナのシリアスストーリーにも感情移入ができるので、本当に不思議な作品です。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21
ネタバレ

こま さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

12話最終回視聴。穴に吸い込まれる主人公!そして劇場版制作決定!やったぜ!!

1期視聴済み。マンガは最新刊まで購入済み。2期以降の部分だけ読んでない(あとから読む派)


なんやかんやあって、あんながこんなで、そんながどんなで、これこれこうして、こんな感じがこうなってぇえええ!こうだ!
ワロタw

まあ1期からそこまで経ってないし、ある程度は覚えてるので個人的には問題無いが…2期から観た人は…2期観れるなら1期も観るよねたぶんw
とは言え2期から観ても作品の雰囲気、どんな感じなのかは分かりやすいと思う。
作品紹介も既存キャラ紹介も分かりやすい。

シャドウも7陰も相変わらずで良いなぁ。
ベータも変わらないなぁw

盗られたら盗り返す倍返しだ!
シャドウ、セリフが気に入ったのか同じセリフを繰り返す。壊れたラジオかなw
不穏な空気が漂うもののシャドウはあの感じなのでギャグアニメにしか見えないの笑うw

待ちに待った2期が来た!楽しみ!視聴確定。

2話視聴。
{netabare}〇〇アトミックで終わるw

相変わらずシャドウは壊れたラジオの如く「死にたくなければ逃げろ。暴走が始まる」
「月が赤い…もう時間がない」「死にたくなければ逃げろ。残された時間はあと僅かだ」
人がいるところでひたすら言いまくるwどんだけ気に入ってるのだろうw

今回もシリアス回だが、シャドウが気の抜けた喋り方で登場するのでアレ?シリアス回だよな?とか思ってしまうの笑うw

アレは流石に予想外の出来事だった…。初見で予想出来るわけがないw
登場の仕方を変えたいと言って登場した瞬間終わった()

これから始まる!とか思ってたのにアレはちょっとw
ちなみに3話以降はちゃんとあるよ!やったね!{/netabare}

3話視聴。
{netabare}シャドウ何も考えていなかった事が分かるw
ベータが戦ってるのを見るの初めてかな?
〇〇〇〇がアトミック唱えてるのワロタw
毎回思うが会話が噛み合ってないの笑うw
「ガンバえー」確かに3歳児w
改めて思ったがシャドウってチートだよねコレ…。
そう言えば忘れてたけどこの都市の建物の景観ヤバいなとw
貯金箱とか言ってるぞコイツw

はぁ毎回面白くて良い…。{/netabare}

4話視聴。
{netabare}最初新キャラかと思ったよw
そう言えば地味なあったよなぁ()
話しの内容で察した()
一般女性が盗賊っぽいのに襲われてナイフで服と下着を切ったと思ったら…。

毎回思うけど計画がガバガバなの笑うw
指摘されるもごり押し→深読みした結果驚かれるいつもの展開()
まあ確かに子供なら誰もが考えそうな事だけどもw実行したやつ初めて見たw
そしてデルタ回。いつものように全裸w(下は履いてたか?)
シャドウの上で毎回いろんな体勢でいるのにいつも通りなシャドウ。まあ無いもんねw
「なら1人くらいは良いか」1000は凄いなぁw
コレまた無駄に終わるんだろうなぁ(トオイメ{/netabare}

5話視聴。
{netabare}ガンマの実力が明らかに…ビームサーベルの持ち方が野球のバットの持ち方なの笑ったw
とにかくテキトーに攻撃するが当たらないwただのごり押しである()
そしてひたすら転ぶ…転んだ瞬間終わっていた…。
最後のアレはやりたい事リストの1つなのだろうか?指の動きが無駄にカッコイイの笑うw {/netabare}

6話視聴。
{netabare}匂いで分かるの草wそしてコレ前にも見たなw
そして話しを聞かない噛み合わない同じ話しを繰り返すwうーん、この()
ジョン・スミスの実力が明らかにw
相変わらず糸を使って今度は7陰2人を圧倒。

シャドウ演出を優先するあまり健康を害すw演出<健康とは?
今回は糸を使ってのバトルが凄まじい。相手が強いと戦いが映えるの良いねw
この感じだとこれ以外も使えるのかな?
杉田さんも大概だったけどそれより酷いとかw{/netabare}

7話視聴。
{netabare}まあ簡単に言うとこれの所為で聞こえなかったの草なんだ。
まあ確かに何か聞こえてた気はしてた。
ようつべで確認してああ、なるほど()
なのでようつべで確認するか2度観ることをオススメする。

今回も気の抜けた話し方するのと相手の所為もあってシリアスがシリアスになっていないw
ボイ◯レ◯ーダーで世界が消滅するだと!?血濡れのサン◯ク◯ースとかよく分からん話しになってるよw「アレ?アレ?話しが繋がらないね?繋がらないね!」

今回で2回目だからね仕方がないね!といういつもの展開デスネ。
そして見つかったアレの中身は何だったのか?{/netabare}

8話視聴。{netabare}8話だけ観るのもオススメ!
男の腹筋ピクピクとか乳首なんていらんのよw
モブ2人に関してはいつも通りなので安心して観れると思う(少しだけ見たけど結局…)
相変わらず扱いが酷くてワロタw

とにかく7陰の水着はエロかったw
他にも温泉に裸にウサミミバニーガールにお尻。…に便○薬w
一瞬欲しいとか言ってた気がするが気のせいだろうw
副作用で穴という穴から体液がダダ漏れw〇〇○ピンチ!幼児化wウサミミバニーのお尻w
こんなので良いんだよw回w

前期のOPのアレをここで回収。

そして当然の流れ…2人の戦いはコレからだ!
声すら出ないのは初めてか?{/netabare}

9話視聴。
{netabare}そう知ってる人は知っているドラゴンクエストである!たぶんゾーマな気がする…。
…だけど女の子にこの格好はちょっと…とか思ってたけど、なんか違うからいいか!

最初誰だっけ?とかふつうに思った。名前で呼んでるし親しいよねコレ、学生?先輩?それともそれ以外で誰かいたっけ?と。
そのまま観てると思い出した。暗くてちゃんと見えてなかった気がするけどこの人か!
服着てるとこんな感じなのかー。

そして…女の子が自分の胸を持ち上げていた…ただそれだけ。
たとえどんなにシリアスで女の子が大変な状況でも見てしまうのはしょうがない…しょうがないよね?
久しぶりのシドの弱弱モブプレイ。ボコボコにされお尻が半分とか久々見たなw
「誰だか知らないけど分かってる奴がいるじゃないか!ボクも負けてなられないな!」…うん

「前からやってみたかった囚人生活を堪能しつつ…」!?違うそうじゃないw絶対違うw
スリル&サスペンス!そしてプリズンブレイク!!目立ちつつ目立たないで目立つとは?

欲しい物は殺してでも奪い取る。良いよね?無法都市ルール。ボクは好きだよ?
要するに強い奴が正しい。つまりボクが正義だ!

「社員番号か何かかな?」まあ知らなきゃそんな反応になるよねw
ただ全く何も知らなかったのには驚いたけどw

〇〇…?ローズ先輩が〇〇!?ボクの陰の実力者プレイを捗らせる為には彼女が〇になる事が必要なんだ!待っていろ!ローズオリアナぁぁぁぁあああ!!{/netabare}

10話視聴。
{netabare}テンプレ悪巧みが始まる!と思ったら始まるのかコレ…。

今こそ僕の磨き上げた縮地が輝く時!…まあ飛んでるしね今更だよね。
縮地って聞くと個人的にはネギまかな。あと似たようなのだとBLEACH、ワンピースもかな?

「スライム率99%…重心の移動に合わせて常に微細な魔力操作を繰り返しているカオス理論すら想定した無駄に無駄の無い無駄な努力。〇の努力の賜物かなって。」
ここまで分かるのも凄いがここまでしてるのも大概w

テンプレ悪役w
「モブにすら手を抜かないテンプレ悪役スタイルとは。その生きやよし。」
「みんなの血税の仇は僕が取るよ。」いつものやつw
触手が見えてんの草。
かなり目立ってたけど大丈夫?

メイドさんはスライム率0%!
手を擦って外したのかアレw
年俸制かーw
美女の誘惑を宗教の勧誘てw
確かに落ちかけてはいたような?

足が震えている?少なくとも主人公は震えてない…。てかすごい体制だなw

一言も喋ったことがないのに愛し合ってるとは?
相手の事を全く考えてないとああなるのか(白目 
表情が分からないってスゴイネ!
自分の好きな相手がイケメン王子様に見えるアレかなw

クッキー食べながら真面目な話ししてるんだけどナニコレwそれも喋ってる間中()
シリアスな場面なはずなんだけど…。食べかすも気になってしょうがないw
ただ…「あなたには覇王になって欲しいんだ!」「私の事をそんなに…!」コレである()

またもやお風呂で股パチンする主人公!オシリw
ベータに対するイータのアレは昔からかーwなるほど前回のアレはそう言う事か。

まず中身を確認しようか!
悪者さん色々企んでるんだけど…さて中身はどこに行ったのでしょうか?(トオイメ{/netabare}

11話視聴。
{netabare}握られた手を外そうとするが外れないwそして顔よw
ストーカーは自分がストーカーである事には気付けない!さてストーカーは誰でしょうか?
へのへのもへじ草。
何で裸にネクタイで演奏してるのに皆んな気付いてないんだろうね?

男女2人が部屋に居て男がズボンを履いてるとアレに見える不思議。
黒きバラ…ああ脱獄した後のやつか。リーダーはあの2人w「アレはなんか違ったしなぁ。」
いつもの話しが噛み合ってない花壇のお話し。
地面歩いてると思ったら…。

母親と濃厚なディープキッス!したのは誰でしょう?
ある場面を目撃したが…この顔は初めてかなw
「コレはアカン。異世界ファンタジーじゃなくて○ドラになってる。どうにか夕方6時台に軌道修正しないと。」やってるの草。コレ見せたらあかんやつ()
なるほど一期の黒幕はこの2人か。ああ…うん…なんか…ごめんじゃないw
ここで耳にくるやつ来たー!!

お風呂で体を洗おうとしたら…本物に見えるレベルかー。
相変わらずの比較対象w「よくぞここまで辿り着いた。」
そして一緒にお風呂!まあ見えるわけがないけどね!

やっと気付いたか…おせぇよ!3回同じ事してんのホントw慌て過ぎるのもまあ分かるw
まだ探してるよ()この子はどこにでもいるなぁほんとw

こうなる事を分かっていて託したのか…。分かっていてもああいうの好き。

そして最後!個人的にアレはテンション上がる!こういうの好きな人多いじゃないかな?
…まあでも一言。がんばぇぇぇぇ!{/netabare}

12話最終回視聴。エロいだけじゃなかったメイドさん!
生首二つと体が半分。今回結構グロいかな。

「流石異世界!コウモリもスケールがデカイ」アレをコウモリ呼ばわりw大災害来たー!
やっぱりこのメイドさん有能だったか。

前髪焦げただけで済んでるのホント草。
糸がお気に入りになったシャドウ!観てて楽しいからイイけどね!
モードレットさんアーティファクトフル装備なのに重症!見た感じ体削られてる?
いつもの、みんな死ぬんだからペラペラ喋ろうか回。
イイよね!別世界!神隠しにアトランティス!
オレは逃げるけどお前達は滅ぶのだ!!グシャ()コレもいつもの。

「ラスボス戦みたいで楽しい」「挙げ句エフェクトは使い回しか」
生きてたけどぼろぼろだったので融合!
「典型的な失敗作だな」デルタ以下とか言われるラスボスさんかわいそう…。
そして宇宙…来たーー!!

色々説明してるんだけど途中から分からなくなり何時ものなんやかんや以下略。
「とにかく凄いエネルギーで。まあ原理なんてどうでもいいか」
ここで耳に響く新アトミック!相手は消滅した!
「たまには力押しの脳筋プレイも悪く無いよね?」
アレ?何時ものは脳筋じゃないと?

アトミック放った後に土星?と惑星がいくつか見えた。似た世界なのか?

フラグはいつもの様に立っていた…ので開いた穴に吸い込まれるシャドウ!
ここってもしかして…。でも何か違う?何この終末世界…。
ある人物が救世主扱いなのだが…。酷い目に遭うのは運命なのだろうか?
何とかスレイヤーさんを知ってる人が居るって事は…。

救世主さん見た感じ魔法みたいなの使えてたし魔力があるのかな?
とは言えあっさり捕まってるし、ここはそこまでじゃない?
そうなると最近観た現実世界をも無双する展開になるんだけどいいのかw
さてホントにこの世界にシャドウが必要なのかw
オマケでベータ巻き込まれてて草。

劇場版(続編)制作決定は素直に嬉しい!けど3期も来て欲しい。
まだまだ先になるだろうけど気長に待ちますか。

最初から最後まで楽しく観れるアニメって良いね!終わり。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

93.7 2 狂気でラノベ原作なアニメランキング2位
幼女戦記(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2171)
10442人が棚に入れました
統一暦1923年6月。
金髪碧眼の幼女、ターニャ・デグレチャフは帝国軍士官学校の最終課程、
部隊勤務の一環として北方軍管区ノルデン戦区の第三哨戒線で研修に励んでいた。
航空魔導師として輝かしいキャリアを踏み出すための第一歩である研修は
何事もなく無事に終わるはずだった。

しかし事態は思わぬ方向へ転がっていく。
協商連合の越境侵犯をきっかけに帝国と協商連合は戦争状態に突入。
戦時体制への移行に伴い、観測任務が割り当てられるも、
協商連合軍による奇襲が発生し、
ターニャは敵の魔導師中隊と単独で交戦しなければならない事態に陥ってしまう。
多勢に無勢で味方が到着するまで持ちこたえることなどできるわけもなく、
しかし逃げようものなら敵前逃亡で死罪は免れないという絶望的な状況。
何としても生き延び、上層部に対して最善を尽くしたとアピールするため、
ターニャはとある作戦に打って出るのだが……。

“其れは、幼女の皮をかぶった化物――。”

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

神と子供と会社員

【追記に蛇足追加  再読には及びません】


一見かわいらしい見せかけの幼女が、圧倒的な魔力で戦場を蹂躙する異世界の戦争。

タイトルに挿入された「the Evil」そのままに、まさしく邪悪の権化として死を振りまく主人公が「幼女」の姿をしているのは、ひょっとすると「妖女」の含意であるのかもしれない。

この無情な戦場に、殊更に非情に君臨する「幼女」とはいったい何なのだろう。



{netabare}といった緊迫感は、早々に「幼女」の中身が現代日本から転生したサラリーマンであることが暴露され、霧散する。

主人公に寄り添って物語を追えば、転生したサラリーマンの異世界でのサバイバルであり、「幼女」であることにほとんど意味は無い。

無常な「世界」の意味を問うような緊迫感の消失は、物語の焦点が主人公に「罰」あるいは「挑戦」を仕掛ける〈神〉と主人公の抗争にあって、「世界」自体が興味の対象から外されていることによる。

この視点の「矮小化」は、世界観の設定と主人公の設定の、二方面から生じているようだ。


神に逆らうというテーマはアニメやラノベでしばしば見受けられるが、何故かキリスト教の神を特権化して「神なるもの」全般を代理させることが多い。

「神なるもの」に運命や制度や抑圧を象徴させて「敵」として描こうとする意気込みに対して、日本社会に根付いているとは言えないキリスト教的な神をわざわざモデル化することで、たいていの場合、実体的な超越者ではなく、顔に「神」と書いた案山子を相手にシャドーボクシングを仕掛けているような、空回りした空想性が目立つことになる傾向があるようだ。

本作においても、罰や試練を与える抑圧者として〈神〉が一面化されているのは、主人公あるいは製作者が、自分の身の丈に合わせて「神なるもの」を切り縮めている結果だろう。

主人公が神を「存在X」と呼ぶのは、ある程度この空想性に自覚的であるのかもしれないが、この「世界」が超越者の創作であるという世界観の意味に迫ることなく、ただ「試練」との格闘だけに物語のスケールは切り縮められてゆく。

そして、このスケール感は、この「世界」に投げ出される主人公の、視野の狭さの反映でもある。


転生前の自分を有能な人材であったと自己認識する主人公は、転生先の異世界においても、現代日本で有効であったノウハウで「有能な」人間に相応しいエリートコースに乗ろうとする。

が、「生前」のエリート性の実態が、有能な「サラリーマン」=株主でも経営者でも無い「使用人」であったことに自覚的ではない。
主人公の考える有能な「エリート」性とは、「ご主人様」に命じられた課題と「ルール」をいかに忠実になぞるかという一点に焦点化されていて、自らがルールを創造して「ご主人様」になるような「有能」性は、視野の外に追いやられている。

劇中の描写からは、どうやら、自分の「死」は「ルール」に記載されていない「敬虔」や「慈悲」という無価値な美徳を欠いた結果、「存在X」に与えられた「罰」であると、主人公は捉えているらしい。
ルールに忠実な「意識の高い」自分が、インチキな基準で断罪されるのは不当であると。

が、普通に観ている視聴者には、「殺される」という事態を招いたこと自体が、適切に職務を遂行できていなかった「無能」の結果としか見えないのだが、自分の姿を相対化できない視野狭窄としか思えない。

この視野狭窄の一面性が、戦争状態の異世界へ放り込まれても平然と「出世コース」を探るという「牧歌的」な主人公の精神状態と、抑圧者として一面的に描かれる〈神〉との抗争という物語の基礎となっている。


極めて人工的な恣意性を感じさせる「異世界」が、それでも不思議に空想的な印象が希薄なのは、この視野の狭い主人公の設定が奇妙な整合性を感じさせるからだ。
「不思議」と感じるのは、どうも、この「整合性」が作者や製作者の計算によるものとは思えない印象が強いせいだろう。


会社員として身に着けた世間知と異常な魔力を元手に「出世街道」を上ろうとする主人公だが、これほどの「武器」があれば既存の秩序(の少なくとも一部)を自分の都合よくひっくり返して、造り変えることも可能だ。
しかし、既存体制での「出世」以外の選択肢は、主人公にはない。

あくまで「ルール」の「外」を発想しない思考様式は、「生前」に執心であったシカゴ学派のネオリベ理論と奇妙に符合する。
「ルール」がすべて=ルールに載っていないことは何でも「許される」というネオリベの世界把握は、ある意味では子供の理屈だ。

人間の行動を律するものは、法律や明文化された「ルール」のほかにも、社会倫理や自己倫理、単なる因習や気まぐれなど多様にある。

が、子供の世界には「ルール」しかない。
定義として、自己の核としての内的倫理や、共同体の社会倫理を獲得するという成長過程の途上にある者こそが「子供」であるからだ。

子供の行動を定めるものは、「ルール」という与えられた枠と、そこからはみ出せば「怒られる」という他律的な基準しかない。
「廊下を走ってはいけません」「上履きで校庭に出てはいけません」といったルールに過剰に敏感で、一歩でも「校庭に踏み出した」生徒を学級会でルール違反者として吊し上げる下らない規範意識は、「子供じみた」態度の典型例として定番だ。
一方で、「座って読んでいるから立ち読みではない」と「ルール」の言葉じりをとらえて「違反」から逃がれたつもりになる猿知恵もまた。

「怒られない」限り何でもしてもいいのだ、という子供の行動原理が、主人公と重なる。
「いい年をして」子供じみている主人公の行動原理は、単一のルールブックに反していない限りどのような競争も正当であるというネオリベ理論「しか」行動律のない反映でもある。
あるいは、「幼女」の外見は、子供じみた内面の表現であるのか。

多様な基準を貫いて自身の行動を決定する「自己」を持つものが「大人」であるならば、単一の基準しか知らないのが「子供」であるとはいえるが、「この基準が絶対で、それ以外は守る必要などない」と強制するのがネオリベ理論であって、この「強制」にさらされていた主人公の視野の狭さには、確かに整合性がある。

実質的な軍事体制下にある「異世界」が、ソビエト連邦を連想させるくせに殆んど抑圧性を感じさせることなく主人公になじんでいるのは、主人公ご執心のネオリベ理論が、ある意味で(ニワトリと卵のように)平時の日常世界に戦時の非常事態性を持ち込んで固定化する原因でもあり/結果でもあるものだからだろうか。
ここでも、現代日本と同じ方法論で異世界を「世渡り」する主人公の描写は、やはり整合性があり、現代日本が一種の戦争状態であると表現されている、かのように見える。


だが、〈神〉のスケールの小ささが、やはりこの整合性が計算の結果であるのかを怪しくさせる。

「死」の瞬間、「敬虔」や「慈悲」の欠如を指摘された主人公だが、本来、それらは人の行動律として異常なものではない。

時には矛盾も衝突もする多様な規範の中から、その時「自分が」どう行動するか判断できるのが一般的な普通の大人であり、大人としての能力だが、シカゴ学派のネオリベ理論とやらの唯一の「ルール」しか所有していないことが、主人公の過剰な反発の根源だ。

「敬虔」や「慈悲」が数千年にわたって人類社会に「生存戦略」として機能してきたことに対して、崩壊が目前に迫っているネオリベ理論は余りにも貧弱で勝負にはなりそうもない。

が、〈神〉は「存在X」に切り縮められる。

「敬虔」を象徴するイコンであるはずの〈神〉は、単に自分の教えに拝跪することを強制し、従わないものに「罰」を与える、「存在X」という抑圧者に一面化されてしまう。

「生存戦略」の人格化であった〈神〉は、信仰心と「引き換え」に恩寵を与える「契約者」のごときものとして、契約を拒むものに脅迫で契約を迫る悪徳リフォーム業者のごときものとして、「存在X」に変貌してしまう。

主人公を超越するものとして登場したはずの〈神〉が、まさしく主人公の子供の世界観に適合してしまう展開は、果たして作中で何が争われているのかを曖昧化してしまう。
自分に従わなければ「罰」を与えると迫る超越者は、外観上は主人公の価値観と差異が無い。
主人公の「罪」を鳴らして「罰」を与える根拠は、互いの力関係の大小というだけで、両者が争うことに説得的な理由を見出すことが出来なくなる。

一見して整合性が生じているように見える「世界」は、整合性と引き換えに、そもそもの「世界」の意味が混濁していくかのようだ。

一体、主人公は何と戦っているのだろうか。


劇中の「戦場」で、敵も味方も区別せずに死を振りまく主人公が、情実に惑わされずに状況に応じた冷徹な決断を下している、と見える視聴者がもしも居るならば、おそらく「社畜」の素質があるだろう。

そうでないなら、他者に死を与えるたびに主人公が振りかざす「祖国の為」といった理屈を、主人公自身は全く「信じてはいない」事をどう捉えているのか。
それらの理屈は、自分が他者に君臨するための「いいわけ」でしかなく、理屈の実践のために他者を支配するのではなく、生殺与奪という究極的な他者の支配を正当化するために持ち出されている「口実」に過ぎない。
全く信じていない大義名分を持ち出すのは、自分の生存のためですらなく、安楽を手に入れる「出世」のために他者を殺す口実に「使える」からだ。
もっともらしい「大義名分」の下に殺される敵・味方の兵士は、主人公の出世のための犠牲でしかない。

反道徳的な言動で他者を踏みにじる姿は、ニーチェを誤読した中二病患者の妄想する「超人」をモデル化したかのようだが、ルサンチマンを超越する意思もなく、既存の支配的規範の「威を借りて」恣意的な暴力を行使する主人公は、いわばウルトラ化したルサンチマンの権化であり、こんなものを超人と同一視すれば墓の中でニーチェが激怒することだろう。

言ってみれば、ブラック企業の中間管理職が「会社の為」と称して精神や健康を破壊する過剰労働を強制しているのと同じ姑息さに過ぎない。

戦場に君臨する幼女の皮をかぶった「化け物」というよりも、タイトル通りEvil=「邪悪」が相応しく思えるのは、ブラック企業の管理職のように、「信じてもいない」タテマエを持ち出して、自分の安泰のために他者を踏みつけることを正当化している薄汚さのためだ。
ブラック企業においてすら、「会社が絶対」というタテマエを本気で信じているようなら「管理職」にはなれないだろう。


戦時下の「異世界」では、死にたくなければ戦時下の規範を受け入れる他ない。
自分の「死を避ける」ためには、他者に死を「押し付ける」しかない。

主人公の主観では、このように自分の行動は「現実的」なだけだと自己了解されているようだ。
戦争を終わらせ、死なずに済む「平和」をもたらす為には、戦闘で大勝利することが「現実的」な手段であるのだと。

この主人公の自己了解を真に受けて「冷徹な決断」者だと肯定的に見てしまう感性は、「会社の為」というタテマエを真に受けて奴隷労働を受け入れる社畜根性と同型的に見える。

平和を望むのは、自身が「勝者」として生きるために過ぎない。
戦争が終結しなければ=勝敗が決定しなければ「勝者」になりようがないからで、他者の「平和」に関心はない。
「冷徹な決断」は、ようするに自己保身の理論化だ。

押し付けられた規範に嫌々「妥協」しているのではなく、進んで「同化」する態度は、「現実」の日本社会から引きずられて持ち込まれたものだ。
その意味で、この異世界は現代日本を表現するために創作されたかのような整合性は、確かに感じられるとは言えるだろう。

ネオリベ理論を内面化して抑圧的な権力に同化しようとする「生前」の態度は、ミシェル・フーコーが言及した、遍在する微小な権力が統合されて大きな抑圧権力を構成する「生権力」の姿に過不足なく適合する。

抑圧的な権力に支配されることを承認すれば、自分がより弱いものを抑圧して踏みつける行為もまた、許される。
「ルール」に支配される子供が、「学級会の吊るし上げ」リンチを内心で楽しむように。
そのような微細な「権力」を吸い上げて統合するものとして利用されるのが、一つにはネオリベ理論だ。

従って、視野狭窄の主人公の、〈神〉の存在を否定する動機が「合理性」の有無であるという言葉は、鵜呑みにすることはできない。

主人公にとって身体化されている「生権力」の体系を脅かすものであるから、〈神〉は否定されなければならない。
抑圧の根拠たる生権力が揺らぐことは、自身が微小な「権力」を行使する根拠の消滅を招くことになるからだ。
いや、意思的に否定を「決断」しているのではない。
拒絶の根拠は、〈神〉という属性がどうこうという問題ではなく、「身体化」が必然とする思考以前の「脊髄反射」だ。

ネオリベを基礎づける市場原理主義が「世界」を支配出来るのは、「(生存のためのあらゆる必需品を含め)全ての」モノやサービスは「貨幣を媒介とした」交換によって入手しなければ「ならない」、というドグマを確立したからだ。
生存のための手段は、したがって「金銭を稼ぐ」というただ一つの行為に制約され、金儲けの「ルール」が世界を支配するルールにすり替わる。

このようなドグマは、別に自然法則に根拠づけられているわけではない。
もしも金銭以外の価値や、生存を超える価値が承認されたとしたなら、「ルール」の支配性は崩れるだろう。
市場原理ベースの「生権力」の体系は混乱し、これに迎合することで他者を抑圧支配させていた主人公の微小な「権力」もまた、消滅してしまう。
単一の「ルール」しか持たない空虚な人格であるがゆえに、代替えの基準を持たない主人公は、「ルール」の否定性に過剰に反発せざるを得ない。


だが、ネオリベ/市場原理主義の否定性を〈神〉として導入した安易さが、このような主題化を不可能にしているようだ。
いや、「存在X」が、真の意味で〈神〉であったなら、違っていたのかもしれない。

自身が他者の上に立つ「権力」性の確保を目的として支配的な規範/権力にすり寄る、という意味で、主人公の態度は現代日本でも「異世界」でも変らずに一貫している。

「生きたい」を「金銭を稼ぐ」に一面化する市場原理の生権力と、「死にたくない」から軍政に従わせる「異世界」の抑圧性は、外見的には双子のように似ている。
異世界の「戦争」が、拝跪を強制する理不尽な「契約者」に矮小化された〈神〉=「存在X」によって一方的に押し付けられた「試練」であると設定することで、一方の「生権力」もまた、超越的に「押し付けられた」ものであるかのように見せかけてしまう。

両者が曖昧に混濁して見えてしまう結果、主人公の行動原理の深層も曖昧化したままだ。
主人公の、他者を踏みつける「権力」を欲する欲望が、自身をも踏みつける「ルール」に接近させるという倒錯した深層も。

「ルールには従わなければならない」という行動原理は、いささかも変化していない。
主人公の「敵意」は、実行に伴う「苦労」の多さに向けられるだけで、「従う」という行動原理自体への懐疑は全く生じない。
それゆえに、主人公に「罰」を加える理由も、この「異世界」が果たして「罰」として機能しているのかも全く意味不明にする。

そうして、「生前」も「転生」後も他者を踏みにじり続ける主人公の、「生前」も「転生」後も強圧的な「ルール」に翻弄されているかのような「被害者面」を不自然に感じない視聴者も出てくるのだろう。

このように単純な抑圧者「存在X」が、主人公との対立軸をも単調化する。
いや、現代社会の抑圧に対抗するものを、〈神〉という名の別種の抑圧者の形でしか発想できなかった限界性なのだろうか。


主人公の「本音」が見えない作中の兵士たちはともかく、視聴者の立場で、主人公が冷徹な現場指揮官のように見えてしまう屈折した視聴は、この「世界」が「物語」の舞台として緻密に構築されたものではなく、「マジック・ワード」に依存した一種のゲーム空間に過ぎない印象しか視聴者に与えることが出来ていない事を示しているようだ。

アニメを視聴するとき(フィクションを鑑賞するとき)、たいていの視聴者は、何処か虚空に自立して「実在」している別「世界」に入り込んでいるように看做していることが殆どだろう。
作り手は、なんとか「実在」感を生み出し、視聴者の現実感に接続しようとあの手この手で四苦八苦する。
一方で、ゲームにおいては、プレーヤーを引き込む「実在」感は問題にされず、何処までも恣意的に制作される仮想空間として了解されるようだ。

その意味で、存在X=〈神〉という創造主兼管理者のいる「世界」は、架空の時空間に「自生した」固有の歴史性を持つ異世界ではなく、「運営」が恣意的に作るオンラインゲームのステージと同質と言える。
もっともらしい「戦争」は、創造主に「創造」されたゲーム世界の「設定」に過ぎず、死んでいく兵士や市民も、「創造主」に創造されコントロールされているという意味でNPCと同質であると言えるかもしれない。
本作内の戦争について、その是非や悲惨について考慮するのは、この「ゲーム」空間の恣意的な「設定」に合わせてあちこちから引用してきた「背景」に過ぎない以上、あまり意味がないだろうと感じさせる。
主人公の殺戮は、異「世界」での殺人ではなく、ゲーム空間の「無双」ではないかと。


キリスト教的な、世界の「造物主」としての唯一の〈神〉は、絶対的に「世界」の「外部」に在る、「世界-内」存在である人間にとって絶対的な不可知の存在だ。
何であれ不可知のものは、人間が認識できた瞬間に〈世界-内〉に取り込まれる。
どこまでも〈内〉化できない非・認識の絶対性が、神を定義する。
日本の〈カミ〉のように、お供えやお祈りによってご利益を与える、人間と同次元にいる交渉可能な〈世界-内〉に存在する〈神〉とは異なる絶対性が、造物主としての唯一神だ。

決して〈世界―内〉に降りてこない不在としての神、絶対的な「外部」の存在との契約の不可能性と可能性、このような不条理と信仰の絶対性、などなどの難問は、西欧では数百年にわたって考え抜かれている。
日本においても、遠藤周作が『沈黙』を書いたのは50年以上も前だ。

人間の眼前にある案山子に『神』と書き込んであれば〈神〉扱いして疑問を持たない、というのはラノベ/アニメ周辺のローカル・ルールに過ぎない。
〈世界-内〉に入り込んで「世界」に自由に干渉する「造物主」は、ラノベ/アニメの外では存在矛盾として成立できないだろう。
案山子の〈神〉は、「全能の」神という一種の「マジック・ワード」として、製作者の代理として「世界」の創造や改変を容易化してくれるものとして導入される。

しかし、容易化は安易化として、創造された作品「世界」を、人為的なゲーム空間に矮小化してしまう。
「存在X」と呼称する、〈神〉性を引きずった、「世界」内に立ち入って自在に干渉する「造物主」を導入することで、「運営」が作り自在にコントロールする人工的な「ゲーム空間」に、異「世界」は同質化することになる。

主人公の利己的な行動が爽快に見えてしまうのは、主人公が「物語」の登場「人物」ではなく、単なるゲームのキャラとして、「ゲーム空間」で都合よく無双をしているに過ぎないと無意識で解釈されている結果ではないか。
主人公が現代日本から「異世界」に転生したという設定も、単に、初めて絶滅戦争という異様な形態の戦争を経験しようとしている「異世界」にやってきた、すでに絶滅戦争の世界大戦を経験している現代日本人という、一種のチート的な優位性で「無双」をするネタに過ぎないものに、これまた矮小化されている。


【追記】
敗者が抵抗をあきらめずに「復讐」する不合理な感情が、「戦争」を終わらせようとする「合理的な」行動を無駄にすると語る主人公だが、勝者の立場に立ち、他者の反抗を認めない傲慢からくる事実誤認に過ぎない。

敗者の抵抗が続くのは、この「戦争」が現実の世界大戦同様に「絶滅戦争」=どちらかの国家が絶滅するまで終わらない異様な性質のものであるからだ。
作中での、後方の民間人の殺戮も、この性質から余儀なく生じている。

相手が絶滅するまで、あるいは国体が完全崩壊する=敵「国家」が「死滅」するまで戦闘が継続されるということは、死滅しない限り敵への反撃を止めては「ならない」ということでもある。
感情的に「もう戦争は嫌だ」と思っていても、息がある限り「理論上」反抗を止めることが出来ない。

敵の執拗な抵抗は、感情に駆られているのではなく、主人公が敵国家の完全壊滅を完遂しようとするのと正に同じ「論理」の裏返しとして、選択の余地なく発生してくる。
自分が優秀な「合理主義者」で、馬鹿な敵が感情に任せて抵抗してくるという主人公の自己認識は、全くの的外れで、視野の狭さからくる「合理性」の不徹底さを露呈しているに過ぎない。
視聴者までが、この自己認識を真に受けて、優秀な合理主義者だと看做してやるいわれはないだろう。

そもそも転生の原因となった「死」も、一方的な逆恨みの被害であると疑われていないが、普通の企業であれば、職務の遂行において「殺される」ほどのトラブルを発生させることは、直ちに「無能」とみなされる。

逆恨みされて転生した「エリート」が「優秀な合理主義者」として戦争を生き抜こうとしているという主人公の自己認識は妄想的で、「認知のゆがみ」を引き起こしているのではないのか、と疑ってみるほうが自然な気がする。



労を惜しまずに設定を積み重ねれば、「存在X」という案山子の〈神〉など導入しなくても、このような「異世界」とサラリーマンの「転生」を創造することは可能だったろう。
世界を支配するルールと人間の対決を描く為には、〈神〉は必要条件ではない。

設定の土台を、案山子の〈神〉=作者の傀儡に過ぎない造物主に置いてしまった安易さが、「異世界」につづられる「物語」なのか、ゲーム空間での妄想的な無双であるのか、分裂して中途半端に揺れる視聴感になって現れてくる。

一見、現代日本を批判的に再現したような「世界」と「物語」は、結局、オンラインゲームに閉じ込められたトッチャン坊やのクエストと同型だという印象しか与えることが出来ていないようだ。

これだけの道具立てをそろえながら、幼女の外見とサラリーマンの内面のギャップの笑いと、「無双」で破壊されるビジュアルの派手さだけが見どころであるというのは、なんとも勿体ない気がする。{/netabare}



それにしても、アニメ作品の評価に「声優」を独立した項目として入れるのは妥当なのだろうか。

確かに、声優はキャラクターに生命感を与える重要なパートではある。
しかし、世界観の破綻や、脚本上の不備を修正できる立場にいるわけではない。
そのような作品でキャラに生命を吹き込んでも、「不条理な世界にも関わらず『生きいきと』生活する狂人」が生まれるだけだろう。

そんな立場である声優に評価の一端を背負わせるのは、余りに気の毒な気がする。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

見た目は少女、中身は・・・おっさん!?

原作未読。最終話まで視聴。

【物語】
1話を視聴し終わった時には、単なる「主人公最強系」かと・・・。
それにしては、主人公が『幼女』っていうのが意味が分からなくて・・・。

2話を視聴して初めて物語の世界観が分かった。

一見、現実の世界とリンクしているようで、でも『魔導師』なんて現実には存在しない存在がいるという不思議な異世界。
現実世界と異世界が入り混じった世界観が好きでした。

【作画】
背景や登場人物はとても綺麗に描かれていたと思います。
主人公の目は、主人公のひととなりを表しているというか何というか・・・。
セレブリャコーフ少尉は、もう少し可愛く描いてあげれば良かったのに・・・(笑)。

【声優】
何と言っても、主演の悠木碧さん。最高でした。

【音楽】
OP・EDとも作品の雰囲気に合っていて良かったと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 114

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

戦闘シーンが生々しい。1、2話のエピソード順はこれで正解じゃないかな…。

[2017年冬作品1クール視聴終了時ランキング] コメントより
==
1月末から順位は落としましたが、面白かったです。ただ、原作はもっと面白いと思いました。
==

小説投稿サイト「理想郷(アルカディア)」発らしい。原作があるはずですが、未読です。

ドイツ帝国っぽい「帝国」と周辺諸国(協商連合、共和国、連合王国、連邦)が、第一次世界大戦レベルの武器+魔法で戦争をしている状況らしい。普通の魔道士が観測兵として迫撃砲の命中精度を上げたり、飛行兵として空中から銃器で歩兵を攻撃するのがせいぜいっぽい世界で、「幼女の皮を被った化物」と呼ばれるターニャ・デグレチャフ少尉は戦術級の強大な魔法攻撃で無双している感じです。

このターニャと、その部下であるヴィーシャ伍長が中心人物のようですね。

協商連合のモデルは良くわかりません(ベルギーとか?)が、共和国はフランス、連合王国はイギリス、連邦はロシアがモデルでしょうか。

1話ではライン戦線の現状が、2話では時間を遡ってターニャが何も任官するまでの経緯が語られました。

魔法が普通に軍事技術化しているのは中々面白そうです。しばらく注目して観てゆきたいですね。

2017.1.23追記:
→アニメの第2話まで観て面白かったので、原作を読み始めました。2巻目まで読み終わりましたが面白いです!
戦記としての面白さとギャグ要素のバランスが良いですね。

2017.3.2追記:
協商連合は、帝国との国境位置的にフィンランドですね。

2017.4.1追記:
アニメ化部分よりも先に原作を読み進んで、既刊分7巻まで読了後にアニメを観終わりました。

原作のグランドストーリーに大きな影響のある改変は無いものの、ちょこちょこと改変はあります。私は原作原理主義者ではないので、現状レベルの改変ならOKです。でも、これだけ高い点数を付けたアニメよりも、原作の方が面白いと思います。

私は原作に出会わせてくれたことを本作品に感謝します。でも、そうさせてくれたのは「存在X」ではないと思っています(笑)。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 81

91.2 3 狂気でラノベ原作なアニメランキング3位
Re:ゼロから始める異世界生活(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (4049)
16664人が棚に入れました
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。​

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、赤﨑千夏、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、中村悠一、田村ゆかり、藤原啓治、井口裕香、堀江由衣、堀内賢雄、植田佳奈、江口拓也
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

引き籠り高校生が厨二病を発症して面倒くさいことになる話

原作未読。視聴終了!

異世界ファンタジーバトル系。
ループ系はどうしても、見ていてイライラしてしまうのですが、毎話、続きが気になるような見事な演出は高評価。
ヒロインのエミリアをはじめ、登場人物は個性的で、魅力的な人物が多く高評価。

では、なぜ物語とキャラの☆の評価が低いのか?

一番大きな問題点は、後半に入ると主人公・スバルの言動があまりにも自分勝手過ぎて、全く共感できなくなってしまうことです。
この部分を受け入れられるか否かで、この作品の評価は大きく分かれるようです。

主人公・スバルのポンコツぶりを受け入れられなかった私の、この作品に対する評価は次のようになります。
『引き籠り高校生(スバル)が、異世界でヒロイン(エミリア)と出会って重度の厨二病を発症し、自分をヒーローだと勘違いしている物語』
スバルのクソ野郎っぷりが半端ないので、私にはスバルに想いを寄せる登場人物やスバルを高評価する登場人物までもが「かなりイタイ人」に見えてしまうほどです。

もう一つの問題点は、後半に入ると物語の軸がだんだんとズレてしまうことです。
{netabare}ヒロインはエミリア?レム?
たしか王選の話だった・・・よね?
せっかく再登場したフェルトの出番はあれで終わり?{/netabare}
スバルの意味不明な口上を端折ったら、もう少し描けたんじゃないかなぁ?

多分、第2期を見越して勿体つけてるんだろうけど、それにしても{netabare}全く感動のない最終回ってどうなんだろう?{/netabare}

ともあれ、主人公(スバル)の言動さえ、ある程度目を瞑れば、面白い作品ではあったと思います。
なんだかんだ言いながら最終話まで楽しく見れたし・・・。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 169

takato さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ループ作品の果てに…..。

10年代に流行ったループ作品。それが行き着くところまで行ってしまったのが本作かな。これはマニエリスムを思わせる。


ルネサンスの鉱脈を堀尽くした後にマニエリスムがやってきた。それはルネサンスのスタイルの模倣+過激化+技巧化であった。温故知新ではなく、捻った縮小再生。本作は単純に流行ったものを足して少し捻っただけとしか言いようがない。


なろう系の主人公を少々捻って、ループも一つだけじゃなく複数に…という売るためのプロデューサー的な観点は感じるけど…、エンターティナーとしての作家の力量とか上手さは感じられなかった。


ループの離脱は、まさに運命や宿命からの脱出というのは、昔からあるが運命は自分が変わることで変えられる!というテーマをより強く感じられる手法だろう。しかし、本作はそれを複数にしちゃったから究極的な逃れ難い運命という枷としての要素が薄らいで、そういう設定という感じが出ちゃって作為的な薄さになってしまっている。


そしてスバルのキャラ。コンセプトは悪くないと思う。なろう系の主人公絶対主義を脱構築しようとするのは良いことだろう。ただ、上手くはない。こんな陽キャのウザイオタクいるか!ってツッコミは別にエンタメとして上手くいってるなら問題ないと思う。


 しかし、ウザくて感情移入できない、即ちエンタメとして上手くいってるとはいえないから成功とは言い難い。最強主人公の脱構築のモブと比べて頂きたい。他のキャラも結局主人公のための駒という域を超えていないかな?。


それにしても、なんでエミリアが正ヒロインなの?。普通にレムじゃね。シュタゲでクリスが正ヒロインじゃなかったらおかしいやろ。この人が正ヒロインって設定しちゃってるだけな感じがあってここも自然さを損なっている。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

繰り返し視聴時の発見が愉しい、丁寧に造り込まれたダブル・ヒロイン魅力作

本作については当初、1周目完走後にサラっと感想・レビューを書くつもりでいたのですが、

(1) 視聴中に思いがけず心に引っかかりが生じてしまう場面が多く、未消化感が強く残ってしまったこと、そして、
(2) これまでの視聴経験から、こうしたループものは腰を据えての2周目視聴時に気付くことが多いこと、

を考慮して、間を置かず再視聴してみたところ、やはり色々と発見できたり納得できたことが多く、要約すると本作は、

①ただ単にシナリオ・脚本が波乱に飛んで面白いだけでなく、
②重層的な伏線配置とその回収の巧みさや、
③個々のキャラクターの心情推移の描写の的確さ、さらには、
④OP/ED/その他の挿入歌の歌詞や曲調に秘められた謎解きの面白さ、

までをも併せて楽しめるよう実に丁寧に造り込まれた、年に数本レベルの力作なのではないか?という感嘆の気持ちまで生じ始めて、その印象を確認するためにさらにもう1周する羽目に陥ってしまいました。

そしてその結果、当初は簡潔にまとめようと思っていた感想・レビューが以下のようにグダグダと長くまとまりの悪いものになってしまったことを先ずお詫び致します。

要は、賛否両極に分かれた意見・感想のある本作について、たまたま私個人は意外なくらいに惹き込まれてしまった、ということのレポートです。

※なお本作の個人評価の体感的推移:(1周目)★ 4.0→(2周目)★ 4.3→(3周目)★★ 4.6 と0.3刻みで上昇

(以下、本文)


◆異世界+ループを組合せた話題作だが、事前の期待値は低かった。

①異世界ファンタジーもの、と、②ループ(ないしタイムリープ)もの、といえば2010年代に入って幾つもの注目作・面白作が制作されてきた非日常系アニメの2大分野だと思うのですが、流石に去年くらい(2015年~)からは、この両分野もシナリオ面で飽和状態(ネタ切れ)気味になってしまい、目の肥えてきた視聴者の側にも飽きが生じているような感じを個人的には持っていました。

今年の作品でいうと、①では『この素晴らしい世界に祝福を!』『灰と幻想のグリムガル』、②では『僕だけがいない街』『君の名は。』がそれぞれ見所のある面白作と思っていますが、それでも、①の『ソードアート・オンライン(1期)』(2012年制作)、②の『魔法少女まどか☆マギカ』『STEINS;GATE』(ともに2011年制作)、といった、それぞれの分野の昨今の隆盛を切り開いた代表作と比べると、各々の制作者が工夫を凝らして独自の面白さを追求している点は評価したいものの、作品の出来そのものはイマイチ感・小粒感を否めず、これから数年経ったのちにも繰り返し視聴したくなる程の魅力は薄いように個人的に思っていました。

そして放送開始前後から、①異世界ものと、②ループ(ないしタイムリープ)ものを組み合わせたWEB小説原作の注目作と一部で評判が高かった本作についても、「ああ、またか」という感じで、視聴前は個人的には殆ど期待していなかったのですが・・・


◆予想外の面白さに驚いて、本作独自の魅力は何か?を少し考え始める。

第1話の序盤、主人公の少年とメイン・ヒロインの出遭いのあと、その最初の別れのシーンの直後のマスコットと主人公の会話から・・・

{netabare}(精霊パック)「ごめんね。素直じゃないんだよ、うちの子。変に思わないであげて」
(主人公スバル)「素直じゃないって、そんなレベルじゃねぇだろ。大切なモン盗まれて急いでんのに、俺のこと助けてくれて。おまけに見ず知らずの俺に負い目を感じさせないように、下手糞すぎるフォローまでして。そんな生き方、滅茶苦茶ソンするばっかじゃねーか。」{/netabare}

そのしばらく後にくる主人公スバルの自己紹介{netabare}「俺の名はナツキ・スバル。無知蒙昧にして天下不滅の無一文」「自宅の守り人ひきこもり」{/netabare}・・・というのは如何にもラノベ的なご愛敬設定としても、この第1話の主人公とメイン・ヒロインの遣り取りを見ていて、どうも本作は

(1) 矢継ぎ早に発生する諸イベントへの登場キャラたちの対処の仕方に面白さを見出すタイプの作品(イベント牽引型作品)、という単純な構成ではなく
(2) 登場キャラたちの心情推移の描写の細やかさ・的確さに面白さを見出すタイプの作品(感情描写型作品)、としても見所がありそうだ

・・・と早くも思い始めてしまいました。

そのことは、第1話のラストに流れ、最終第25話のラストでも流れる本作の前期ED「STYX HELIX」(*)の最初の節

♪ 狂った時計 刻む命/こぼれてく記憶の砂/芽生えた想いまで/ねえ こんなに呆気(あっけ)なく/消えてしまうの/I wish I was there

からも明らかで、本作の場合は、

(1) 主人公ナツキ・スバルの{netabare}「死に戻り」という特殊設定を主軸とする、主人公やその大切な人たちの死とその回避のための奔走{/netabare}、というイベント対応の面白さは当然として、
(2) それよりもむしろ、{netabare}それぞれに内面的な弱さを抱える主人公とヒロイン達の間に少しづつ関係性(=想い)が紡がれていき、しかしその関係性が一瞬で呆気(あっけ)なく消滅してしまう(正確には主人公の側だけに"想い"が蓄積されていってしまう)ことの哀しさ・切なさ{/netabare}が丁寧に描き出されている点

・・・に特に注目すべきなのではないか、と思い始めました。

※この点、前述した①の『ソードアート・オンライン(1期)』や②の『STEINS;GATE』では、主人公もヒロインも性格が強く、彼らの間に紡がれる関係性自体には余り喪失の辛さを感じなかったこと、また、②の『魔法少女まどか☆マギカ』では、鹿目まどかの性格が寛大で、暁美ほむらにはまどかとの関係性の再構築に不安を感じる必要は殆どなかったこと、と好対照となっています。

(*) 前半ED「STYX HELIX」→STYXは、ギリシア神話で現世と冥界の境界を為す地下の大河、及びそれを擬人化した女神。HELIXは、螺旋・渦の意味(cf. helicopter)。

・・・ここまで、主に本作の前半(~第11話)まで視聴時の感想です。後半(第12話~)以降の感想は後記します。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

================ Re:ゼロから始める異世界生活 (2016年4-9月) ===============

 - - - - - - OP「Redo」、ED「STYX HELIX」 - - - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------ ※原作web小説の第一章「怒涛の一日目」 ---------

第1話 始まりの終わりと終わりの始まり ★ 異世界召喚、エミリアとの出遭い、RD1回目、RD2回目 ※ED「STXY HELIX」初出
第2話 再会の魔女 ★ RD3回目、RD(Return to the Death 死に戻り)に気付く ※OP「Redo」初出
第3話 ゼロから始まる異世界生活 ★★ エミリアとの親和発生

  ------------ ※原作web小説の第二章「激動の一週間」 ---------

第4話 ロズワール邸の団欒 ★ ラム/レム姉妹との出遭い、RD4回目(SP(セーブポイント)更新1)
第5話 約束した朝は遠く ★ 
第6話 鎖の音 ☆ RD5回目 ※ラストの襲撃者の正体は唐突×
第7話 ナツキ・スバルのリスタート ★★★ RD6回目、初めて自分の意思で死を選択(※挿入歌「STRAIGHT BET」)
第8話 泣いて泣き喚いて泣き止んだから ★★ RD7回目、エミリアの膝枕回(※挿入歌「ぼうやの夢よ」)
第9話 勇気の意味 ☆ 
第10話 鬼がかったやり方 ☆ 
第11話 レム ★ レムとの親和発生{/netabare}

 - - - OP「Paradisus-Paradoxum」、ED「Stay Alive」 - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------- ※原作web小説の第三章「再来の王都」 ----------

第12話 再来の王都 ☆ ※OP/EDともなし 
第13話 自称騎士ナツキ・スバル ★★ エミリアとの行き違い(認識ギャップ)・エミリア退場 ※ED「Stay Alive」初出
第14話 絶望という病 ★  ※OP「Paradisus-Paradoxum」初出 ※ED「theater D」
第15話 狂気の外側 ★★ RD8回目(SP更新2)、レムの献身と告白、RD9回目
第16話 豚の欲望 ☆  ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第17話 醜態の果てに ★ 
第18話 ゼロから ★★★ RD10回目、レムへの申込み、レムの返事(※挿入歌「Wishing」)、スバル立ち直り
第19話 白鯨攻略戦 ×  ※第17話の忘却設定と矛盾は×
第20話 ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア ★ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第21話 絶望に抗う賭け ★ 負傷によりレム退場
第22話 怠惰一閃 ☆ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第23話 悪辣なる怠惰 ★
第24話 自称騎士と最優の騎士 ★ RD11回目(SP更新3)
第25話 ただそれだけの物語 ★ エミリアへの告白、エミリアの返事(※挿入歌「Stay Alive」) ※ED「STXY HELIX」{/netabare}
----------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)4、★(良回)12、☆(並回)6、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.6

※なお、第1話は49分スペシャル(約2話分)なので、本作は実質26話分の放送時間となります。
※以下、全話視聴を終えての感想となります。まずはシリーズ構成上の注目点から。


◆親和関係の発生から揺らぎへ。際立ったダブル・ヒロインものへの発展。

本作の前半は、以下の2つの「親和関係の発生の物語」と要約できると思います。

<1> 第1~3話(原作の第1章)は、{netabare}主人公と第1ヒロイン(エミリア)の親和の発生の物語

 →スバルの側には、異世界に来て間もなくの自分を救ってくれたエミリアへの幾分軽薄ながらも恋愛感情が、
 →エミリアの側には、自分をエルザの襲撃から守ってくれたスバルへの親愛の感情が、それぞれ発生。{/netabare}

<2> 第4~11話(原作の第2章)は、{netabare}同じく主人公と第2ヒロイン(レム)との親和の発生の物語

 →スバルの側には、最初は自分を誤解し危害を加える存在だったものの、最終的には自分と共に魔獣と戦い共に危機を乗り越えたレムへの親愛の感情が、
 →レムの側には、最初は自分の敵(かたき)と誤解していたにも関わらず、自分や姉のラムを救うために命懸けで戦ってくれたスバルへの深い感謝の気持ちに基づく心底からの恋愛感情が、それぞれ発生。{/netabare}

そして、それを受けての後半は、

<3> 第12~25話(原作の第3章)は、この2つの親和関係が下記の (a) ~ (d)の4段階を踏んで揺れ動き螺旋状に高まっていく様を描き出した、見応えのあるダブル・ヒロインものへと発展していると思います。
すなわち、

(a) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の綻(ほころ)び 

第12~13話で、スバルとエミリアの認識ギャップ(*)に起因する感情の行き違いが発生し、スバルはますますエミリアへの執着を募らせるが、エミリアはスバルに一時的に失望して彼の前から退去してしまう。

*認識ギャップ(スバルの側にはこれまで乗り越えてきた困難の累積した記憶があるのに対して、エミリアの側にはその認識が薄いこと、及び、エミリアの側には王国の現状に対するそれなりの知識があるのに対して、スバルの側にはそうした知識がなく非常識な行動を起こしてエミリアに迷惑をかけてしまうこと){/netabare}

(b) {netabare}第2ヒロインとの親和関係の変容 

第14~18話で、スバルはエミリアを救おうと悪戦苦闘して失敗を繰り返し、やがて絶望に陥るが、その過程でレムの何等の限度もない無償の献身と恋情に気付いて心を揺さぶられ、エミリアの救出を諦め、レムに他国に一緒に逃亡して普通の家庭を築くことを申し出る(つまりプロポーズする)。{/netabare}

(c) {netabare}主人公の立ち直りと第2ヒロインの涙

しかしその申し出はスバルの本当の笑顔を知るレムによってきっぱり拒絶され、レムの「(スバル君が彼女の)止まっていた時間を動かしてくれた人」であり他の誰が認めなくとも「レムの英雄」なんだ、という言葉に再び心を動かされて、今度は絶望によって止まっていたスバルの時間がもう一度動き始める。

*その際、スバルの立ち直りに気付いたレムの瞳から涙が溢れ出すシーンの作画/演出の的確さにも注目(第18話ラスト)。{/netabare}

(d) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の修復と発展

第23-24話で、スバルはユリウスや傭兵集団の協力を得て、エミリアと村民の避難・魔女教徒の襲撃阻止作戦を敢行し、その過程でエミリアへの告白を果たす。エミリアの返事は保留されるが、彼女の長らく止まっていた時間もまた動き出し始める。{/netabare}


※以下、2人のヒロインそれぞれの注目回の考察です。

◆作品タイトルの回収:第2ヒロインの注目回から(第7話+第18話)
{netabare}
レムの運命に関わるスバルの決断と行動が描かれる (1) 第7話「ナツキ・スバルのリスタート」及び、(2) 第18話「ゼロから」(※併せると「ナツキ・スバル-ゼロから-のリスタート」になる)のそれぞれのラストシーン近くに、全話通じて1回しか流れない挿入歌「STRAIGHT BET」(第7話)、及び、「Wishing」(第18話)がそれぞれ使用されており、とくに第18話に至っては放送直前に制作側がわざわざその回だけのための駅中広告まで投入する力の入れようで、制作側もここが勝負どころと考えていた感がありました。

そして内容的にも、(1) 第7話ラストでのスバルの決断と行動が、ラム・レム姉妹の絶望を回避する唯一の手掛かりとなったことと、(2) 第18話ラスト近くでのレムの拒絶と発言が、スバルを絶望から立ち直らせる唯一の手掛かりとなったこと、が対になっていることに注目すべきでしょう。

さらにいえば、主人公ナツキ・スバルの2段階の成長もこの2話で果たされています。

*(1) 第7話で「(自分の大切な人を守るために)身を捨てる」ことを初めて覚悟して実行し、
*(2) 第18話で「(自分が守っていることをその相手に知らしめ見返りを求める、という)執着までも捨てる」ことをレムの献身から学んで、それ以降の回で実行しています。


※参考セリフ

*ベアトリス「お前、死ぬの怖いと思っていないみたいに見えるのよ」(第9話)
*剣鬼ヴィルヘルム「あれは、何度か死域に踏み込んだ者の眼です」(第12話)
*スバル「君のためって言いながら、君のために頑張る自分に酔ってただけだ。そうすれば君がそれを受け入れてくれると勝手に思ってた。ごめんな。俺は君を利用して悦に浸っていた。」(第25話)


※因みにレムは、誰かの助言を受けるまでもなく当然のようにこの2つを体得した行動を起こしていて、それが彼女が第1ヒロイン(エミリア)を差し置いて、本作の人気№1になった主要因と考えます。

*レム「スバル君。レムは頭が悪いのでこんな案しか思い浮かびません。だから・・・」「レムは今、このときのために生れてきたんですね。」(第17話){/netabare}


◆膝枕と行き違い:第1ヒロインの注目回から(第8話+第13話+最終話)
{netabare}
初見時は、本作後半での第2ヒロイン(レム)の想定外の活躍の前に、すっかり影が薄くなってしまった印象のあった第1ヒロイン(エミリア)ですが、2周目に色々と注意して見ていくと、なかなかどうして彼女の心理状態も、実際には第24-25話でのスバルとの再会や、今後来るかも知れない続編に向けて確り描き出されていることに気付かされました。

先ずは1回きりの挿入歌「ぼうやの夢よ」が流されるエミリアの膝枕回(第8話)。
→ここでスバルは、何も言わなくても自分のことを優しく受け容れてくれるエミリアを一度実体験してしまったがゆえに、問題の第13話で、彼女に一方的に執着する醜態を晒してしまい、彼女を失望させてそのまま遠くに離れさせてしまう羽目に陥ってしまいます。

そして表向きのストーリーでは、その後のスバルの、必死さはあっても余り格好の良くない足掻きが、レムの献身を巻き込みつつ延々と描かれていくのですが、それではその間、エミリアの側はどうしていたのか、というと・・・

この第13話のラストで初めて流される後期ED「Stay Alive」(※直訳すると「生き続けろ」ですが意訳すると「お元気で」くらいの意味か)の映像と歌詞に、実はエミリアの王都からロズワール邸へ戻ったあとの様子と心情がさりげなく描きこまれているんです。

(第13話) *本編ラストのスバルとエミリアの行き違い炸裂の瞬間に、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第16話) 及び (第20話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第22話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 不安定なシーソー/離れすぎて 片方見えない/目印さえないから/ふっと目を閉じては/また祈る/Oh, Stay Alive/今はどんなことを思ってるのでしょう?/泣いていないけど/一人はやっぱり 寂しくってさ

→つまりエミリアは、ロズワール邸で一人たたずんで、第13話でスバルに言ってしまったことを後悔しつつ彼の身を案じ続けていたんですね。

→それが第25話の再度の膝枕中のスバルとの会話につながります。{/netabare}


◆なお回収されない第1ヒロインの謎と運命

まず初見時からずっと気になっているのが、後期OP「Paradisus-Paradoxum」ラストで、大樹の傍らでもの悲しげに微笑んでスバルに片手を差し伸べるエミリアの顔面を「嫉妬の魔女」の見えざる手が覆っていくシーンです。

それから前期EDで、最終話のラストでも流れた「STYX HELIX」の2番目の歌詞

♪Oh, please don't let me die/Waiting for your touch/二度となにも失くさぬように/私を忘れて 始めて “Restart”/
No, don't give up on life/This endless dead end/君を砕くこの悲しみが/いつか終わりますように/For now I'll see you off

この部分、明らかにタイムリープを繰り返すスバル視点の歌詞ではありません。

{netabare}「For now I'll see you off」は「さあ、貴方を見送りましょう」という意味なので、「私を忘れて 始めて “Restart”」と併せて、これはスバルに「死に戻り」という特性を与えた者の視点の歌詞と考えるのが妥当であり、かつ最終話でスバルの意識下に潜り込んだペテルギウスに対して、見えざる手を伸ばしたサテラらしき存在が「違う。貴方じゃない」と呟いて追い払うことからも、これはやはり「嫉妬の魔女」サテラと一体化してしまったエミリアと考えざるを得ません。{/netabare}

実は、本アニメでは第2ヒロイン(レム)にすっかり喰われてしまった印象がある第1ヒロイン(エミリア)の本気が見られるのは、原作WEB小説の次の第四章ということなので、あとどのくらい期間が空くのか分かりませんが、本作の続編には大いに期待したいと思います。

趣味性の高い長文にお付き合いいただき有難うございました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 84

63.8 4 狂気でラノベ原作なアニメランキング4位
経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (121)
365人が棚に入れました
加島龍斗(リュート)は冴えない陰キャ男子、もちろん16年彼女ナシ。 そんなリュートの憧れは、白河月愛(ルナ)。学年一の美少女ギャルで、恋愛経験も豊富。 遠くから見ているだけで十分だと思っていたけれど......、なんと付き合うことに!? 恋愛経験ゼロの陰キャ男子と経験済みなギャル、住む世界が違いすぎる二人が織りなす凸凹だけど、ピュアでリアルでドキドキがつまった極上青春ラブストーリー!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ピュアでリアルでドキドキがつまった極上青春ラブストーリー開幕!

この作品の原作は未読ですが、さおりん成分が目一杯吸収できる作品なので視聴を楽しみにしていました。
さおりんといえば、一時期体調不良で仕事を一部制限するとの事でしたが、もう治ったのでしょうか。

個人的にはさおりんボイスは大好きなので、声を耳に出来るのは素直に嬉しく思います。
ですが、健康あっての仕事だと思いますので、留意頂ければと思います。
まぁ、そんなの私に言われなくてもって感じだとは思うんですけど、1ファンとして心配くらいさせて下さい。
そのくらいのことしかできませんので…^^;


加島龍斗は冴えない陰キャ男子
もちろん16年彼女ナシ

そんなリュートの憧れは、白河月愛(ルナ)
学年一の美少女ギャルで、恋愛経験も豊富
遠くから見ているだけで十分だと思っていたけれど……
なんと付き合うことに!?

恋愛経験ゼロの陰キャ男子と経験済なギャル
住む世界が違い過ぎる二人が織りなす
凸凹だけど、ピュアでリアルでドキドキがつまった
極上青春ラブストーリー


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いやぁ、さおりんボイスをメッチャ堪能させて頂きました。
振り返ってみると、さおりんが主要キャラを演じている作品の視聴コンプリートしていました^^
大好きなキャラはたくさんいますが、その中でも今回の月愛ちゃんや最近視聴した「夫婦以上、恋人未満。」の渡辺星役を演じている時の声質が抜群に好き…というより色々持っていかれちゃいましたよ^^;
月愛ちゃん、星ちゃんに共通している事ですが、楽しそうなときの弾んでいるお声が堪らないんですよね~(〃ノωノ)

あのお声を毎日聞ける人は幸せ者だと思いますっ!

さて、経験済と経験ゼロと括られていますが、きっとこれからの人生の方が沢山の初めてが経験できると思いますよ。
高校生のできる経験って、どんなに背伸びをしても限度がありますからね。
でも、それが同じ高校生同士だと異次元ほどの違いを感じてしまうのも理解できます。
遥か昔に自分も感じた感情ですから…^^;

一方、あおちゃんこと古賀葵さんが演じる黒瀬 海愛(マリア)は、リュートと中学生時代に面識があったようですが、なんと月愛ちゃんとも関係があったようです。
今気付きましたが、月愛(ルナ)と海愛(マリア)って読み方は全然違いますが、どちらにも「愛」という文字が入ってるんですね。
こういうところに親御さんの愛情を感じるのは、きっと私だけじゃないと思います。

名前の漢字って決める時に色々考えますよね。
苗字や名前の字画や総画による姓名判断とかだって気になりますし…
そういう字画の辞書みたいな本も売ってるくらいですから、ソコソコ人気があるんだと思います。

高校生の揺れ動く気持ちを等身大で描いた作品だったのではないでしょうか。
少なくても私の学生時代は色恋沙汰より部活で汗を流す機会の方が圧倒的に多かったので、今となっては時間の経過が大き過ぎて心に響くモノはありませんが、これを学生時代に視聴していたら、人生が変わっていたかもしれません。
い、いや、変わるまで無くても相当リュートを羨ましがっていたと思います。

一方、リュートと月愛の恋心はしっかり描けていたと思いますが、友人の方は少々物足りなかったかな。
尺の関係で振らざるを得なかったのは理解できるんですけどね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、まややんによる「ラブ・ユー・テンダー!」
エンディングテーマは、AliAさんによる「あいことば」

1クール全12話の物語でした。
さおりんボイスを満喫できて耳が幸せになる作品でした。
さおりん、早く全快するよう陰ながら祈念していますね^^

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

想像よりもちゃんとしたラブストーリー。ヒロイン可愛い。

 なるほど…そういう結論にしましたか。思ったよりもいいラブストーリーだった気がします。特に後半の…まあ、サバゲ―はちょっと横において、気持ちのちょっとした食い違いみたいなところは、ノーストレスの「隣にいる女子」系の話より内面に切り込んでゆく分、最後のカタルシスにつながってきます。

 もちろん、まだまだ表面的な部分もあるし、性行為そのものに特別な意味を持ちすぎる気もしますが、高校生って自分では当時大人のつもりでしたが、今見ると相当幼い感じです。そう考えると確かにヒロインの経験人数は一つのドラマにはなるんでしょう。
 ある意味このフレッシュさは大切なんでしょう。主人公側も変に純情ぶらないで、ちょっと期待しているところがなかなか青春でした。

 それと主人公ヒロインだけでなく、ギャル3人の視点があったのも効果的でした。草食化の時代です。性行為をヒロインのマイナスとして否定的にとらえない本作はとてもいいと思います。それがあるから彼女の魅力になっているというところがもうちょっと強調できればもっと良かった。

 途中ちょっと中だるみして4話~8話くらいまで集中して見てなかったので、正月にもう1回見直してもいいかも、と思います。

 で、原作者なんですけどやっぱり男だろうな…という気はします。女性視点ならこうはならないでしょう?というやっぱりどこか処女厨的なマインドを感じました。はずれたらごめんなさい。
 
 話はちょっと間延びはあったものの1クールで落とすところに落としたので、いいと思います、4。キャラは主人公もヒロインも作品に合わせてちょっと作りすぎかな。もうちょっとナチュラルに動いてくれた方が良かったかも。でも初々しくて良かったです、4。

 作画は止め絵が多いし高級な部類ではないですが、さほど悪く感じなかったので3.5。声優さんはヒロインのモノローグというか語りがちょっとうるさい感じもしましたが、今時の標準なんでしょうか、3.5。音楽は…普通過ぎるくらい普通で3。



以下 視聴時のレビューです。

1話 純愛がいいという結論なら凡作。性に関する新しい提案ができるか?

{netabare} 設定そのものは興味深いです。実は「その着せ替え人形は…」とか「長瀞さん」でこの設定を明確に打ち出してくれたらもっと面白そうだったのに、と思っているということもあります。

 それで見始めたのですが…うーん。結果的に純愛がいいという結論?それってどうなんでしょう?新しい性と愛情の関係の提示とかまでいかないのかな?

 日本では処女厨と呼ばれるシンドロームがあるようです。江戸の儒教教育なのか、明治以降の家制度と言う観点からの貞操観念教育なのか、柳田國男的な穢れ思想から言って他人の体液に対する忌避が日本人にはあるからなのか…まあ、実際には日本の性は近代になるまでかなりおおらかで、村における夜這いの習慣とかあるので、裏と表はあるのでしょう。

 それがバブル期には高校生で処女とか恥ずかしいというような時代(実際「俺ガイル」で由比ヶ浜結衣はこのセリフを言っていました)を経て、今ですねえ…近代史上もっとも貞操観念が極端に処女厨に振れているのが今じゃないでしょうか。性交の経験率が極端に下がっています。
 バブルからバブル崩壊後にJK=ブランド信仰=金必要=援助という図式で、性の商品化が進んだことへのアンチテーゼなんでしょうか。それともハラスメントとか権利とか言い過ぎて男がルサンチマンを発揮しているのでしょうか。
 あるいは実存主義からのウーマンリブ運動、そして…という文脈かもしれません。

 そういうバックグラウンドを持って、この作品を描いているなら面白いですよね。ギャルもののコミックとか「目黒さん」「こういうのがいい」なんかが同時期に沢山出ているということは性の認識に関して、問題意識が出始めて、変革の時期に来ているということでしょうか。
 性行為の経験の豊富さやそれを楽しんでいることと、人間性や人格は関係ないまで行き着けるかどうか。

 本作は今の推移のままだと、所詮は処女厨…ではないけれど性行為=愛情表現で終わってしまいます。どれくらい突っ込んだ新しい男女の性行為と恋愛の形が描けるかがポイントでしょう。{/netabare}


3話 テンプレ感はあるけどキャラの描写が丁寧なので面白いです。

{netabare} 隣の女子系のご都合主義だけでなく相手を理解しようとする努力がなかなか好印象な感じです。
 女子に理屈で説明してしまうとか、相手の会えない時間の行動を考えて悶々とするところなど、ギャルと付き合うというあるあるを上手く拾えていると思います。こういうところがタイトルの回収にちゃんとなっているかなと思います。

 今のところ性体験云々よりも、ギャルと非モテという印象のストーリー展開が面白さにつながっています。何より新キャラ「昔振られた彼女」ですねえ…いいですねえ。「俺ガイル」の八幡も折本という昔振られた女性の存在でかなり苦しんでましたが、それを乗り越えられるかどうかで男を見せるという展開は嫌いじゃないです。

 なお作画…もったいない。美少女ギャルに恋をする疑似体験が重要なのだから、そこは止め絵でもいいから美しく描いて欲しいなあ。

 ということで、キャラ達にちょっとテンプレ感がありますし、展開はありきたりになる雰囲気もありますが、しかし、ちゃんとストーリーと心理描写がある作品なので面白いです。{/netabare}



7話 悪くはないが処女厨の妄想に…ヒロインの過去を肯定するなら押し倒せ!

{netabare}  言いたい事はわかる。まあ、経験済みな娘と童貞の恋愛話なら、こうなるよね、ということは良ーくわかります。そして、その初々しさとヒロインの涙もやりたい事は分かります。
 ライバル登場も対比として面白いし、他人のモノは欲しくなるという心理はわかります。
 スタートがルッキズムなのも私はいいと思います。その後、付き合ってみて理解しあうというのも、今の時代大事な考えだと思います。スタートはテンプレ(とはいってもアダルト系?)に近いですが、悪くはなかったと思います。

 が、これは思春期の男子が見る妄想だよなあ、という気がします。彼女の過去を肯定してあげるなら、ここは8話で「GO」でしょう?上書きしてあげてください。そのタイミングでいけないのはヘタレすぎですし、それが無いと結局処女信仰の逆張りになります。童貞パワーで真の愛そしてセックスの美しさを教えてあげてください。
 まあ、そこはティーン向けとしてのチューニングかなあ…高校卒業を待ってとかなるんでしょうか?

 一応、8話冒頭を確認しますが、まあ、押し倒さないでしょうねえ。来週押し倒さなければ断念で。

 ラブコメというほどコメじゃないので、一種の思春期ラブストーリーでしょう。性愛に関するもっと突っ込んだ内容になるポテンシャルはあるシチュエーションだけに勿体ない気もしますが、それが望まれているストーリーでしょうし、作者の何かのドロドロした深層が透けて見える感じは悪くはないかもしれません。
 それを逆転するのが8話冒頭です。是非是非、最高のシーン、お願いします。それが出来ればラブストーリーとしての超名作になる可能性があります。

 評価は…ストーリーはそうはいっても悪くないので3.5,キャラはヒロインが可愛いので4です。主人公は駄目ですけど、がんばってるからいいとしましょう。
 作画はちょっと今時にしてもなあ…アップばっかりでごまかしが多いし、2.5。声優は悪くないけど、よくもないです、調整込みで3。音楽も同様で3。

 来週押し倒したら、思いっきり加点します。押し倒さなければ、ストーリーを2.5、キャラを3.5にして断念でお終いにします。


追記 ちょっと気になって原作者調べたら「長岡マキ子さん」でした。うーん…女性なの?意外すぎる…絶対男性マインドの話なんだけどなあ…ネカマとかじゃなくて? {/netabare}



11話 後半から急に面白くなる。サバゲ―始めたときはどうしようかと思いましたが。

 いいですね。受験がからんで…男は恋愛とくにセックスを受験期に覚えると悲惨な目にあいます。ちょうど盛りの18歳であれを覚えたら受験勉強に手はつかないでしょう。イケメンモテ男君だからこそそれを自覚的に抑えられるというのはなかなか面白いです。

 サブキャラでいろいろ言いたい事を表現しているみたいだし、いいんじゃないでしょうか?もう少し話を整理して恋愛とセックスに踏み込んでくれると、もっと何かが浮き上がってくる気はします。
 高校生という時代だからこそのことです。正直大学…とは言わないですが20歳過ぎてくる、やって当たり前になります。この問題を描くならたしかに高校生の物語でしょう。

 で、やっぱり理屈っぽくはあります。最近僧侶枠を見て思ったんですけど、女性は気持ちを大事にしますので、貞操云々よりも感情とスキンシップだと思うのですが…男の理屈でやらないってある意味ちょっと相手を信用していない気もします。

 というところまで考えられる話に近づきつつあります。初めは童貞妄想ストーリーかと思ってましたが、なかなかのところに来ましたね。最終回は次? 簡単にハードルを越えないで悩んだ末に結ばれるなら、1クールかけた意味はあると思いますが、どうなるでしょう?楽しみにしています。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

作画はいまいちですが内容はなかなか良い。非処女ヒロインとは興味深い

さて、オタクの妄想のような内容… かと思いきやヒロインが非処女な所はなかなかリアル。
もちろん男性経験も十分あるヒロインが陰キャを好きになって、という展開が妄想臭いといえばそうかもしれませんが、私はそこまで変には思いませんでした。主人公は見た目は良いですし。
行動はややウジウジしていますが、嫌いじゃないです。この程度のウジウジは普通ですね。

まあ、本当に全くあり得ない話しでは無いと思います。
どんな美少女とだって行動すれば付き合える可能性は0じゃないんですよ。
主人公は行動したから付き合えたわけですからね。
たまたま彼氏が居ないタイミングで告白されたから付き合う、というのは納得できます。
というわけで… 続きが見てみたいと思えました。
作画はかなり微妙ですが…。内容で十分カバーしているかな。


しかし、ヒロインが非処女という所に思う所はありますね。
昔のオタクは潔癖症で、エロゲーでヒロインが非処女だったらCDを割って送り付けたり、声優に恋人が発覚したら耳に精子がかかるなどと酷い侮蔑をおこなったりと、処女性が損なわれた時は苛烈に怒り狂うオタクが多かったものです。

それもあって作り手側も極力ヒロインは処女にするようにし、母親まで処女という意味不明なエロゲーが1本程度ではなく作られたというカオスっぷりでしたね。

しかし男にもてるヒロインが処女なのはリアリティが無いといえば無く、このヒロインなんて優しいからこそ、付き合えばやらせてくれるわけです。
まあ普通ですね。

それでもオタクってやつは運命のヒロインが処女のまま待っていてくれることを夢見たいものなんですけれどね。

というわけでなかなかチャレンジブルな作りだなーと思いましたが、オタクに優しいギャルなどギャル人気が出てきている昨今、ギャルだけど処女、という余計ありえないキャラより、本作はよほどリアリティあると思いました。

後は彼女と付き合っていた過去の男達も、ヒロインが優しくてやらせてくれて、それで振ったりするというのも、リアルだと思いました。

男ってそういうことされると、絶対に調子に乗りますからね…。
後はカースト最上位の女の子と付き合っている男はモテるので、余計調子乗るんですよ。それで浮気して別れるという展開は普通にあると思います。

物語は全部ファンタジーなんですが、リアリティがなさすぎると没入感を妨げて楽しめない。こういうことあるかも、というリアリティによって楽しめます。
そういう点では本作は楽しめそうに思えました。

というわけでなかなか興味深い作品です。これは見たいですね。

全話感想
なかなか楽しめました。
まあ普通のカップルの話ではありますね。どこか少女漫画的な。
と思ったら作者は女性なんですかね。
名前はそうでしたが。

ヒロインは経験済みのギャルですが普通に可愛らしい女の子でした。
ただ2人が本当に気があっているのかは疑問な所はありましたけれどね。
だからといって妹の方があっているとも思いませんが。

色々ぶつかり合いもあってわかりあってでも好きあっている、ごく普通のカップルの話でしたね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

84.8 5 狂気でラノベ原作なアニメランキング5位
人類は衰退しました(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2325)
11681人が棚に入れました
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は”妖精さん”のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の”調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。

声優・キャラクター
中原麻衣、石塚運昇

アニメギライ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

名言及び見る順番

名言5話
10:14~
『自分以上に挙動不審な人間をみると
 少しホッとした気持ちになりませんか?
 ならないですかぁ。そーですかぁ』


1. 第10話 『妖精さんたちのちきゅう』(原作1巻)
2. アニメBD/DVD特典 『人間さんの、じゃくにくきょうしょく』(原作2巻)
3. 第7、8話 『妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ』(原作2巻)
4. 第5、6話 『妖精さんの、おさとがえり』(原作3巻)
5. 第1、2話 『妖精さんの、ひみつのこうじょう』(原作4巻)
6. 第9話 『妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ』(原作4巻)
7. 第11、12話 『妖精さんの、ひみつのおちゃかい』(原作5巻)
8. 第3、4話 『妖精さんたちの、さぶかる』(原作6巻)

つまり
10話
7,8話
5,6話
1,2話
9話
11,12話
3,4話
の順番でみるといい

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

不思議の世界の調停官さん。

『蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-』(2013年)、『結城友奈は勇者である』(2014年/2017年)を制作した、岸誠二(監督)&上江洲誠(シリーズ構成)コンビの2012年の作品ですが、相変わらず外れなしの面白さ!

◆終末世界なのに悲壮感が余りない《シュール系エンタメ良作》

ヒロイン達が居住する土地は「クスノキの里」となっていますが、作品世界自体は英国の湖水地方の風物を参照しているそうです。
因みに、ヒロイン始め主だった登場キャラたちの正確な名前は明らかにされておらず、「人間さん」「妖精さん」とか「孫ちゃん」「Mさん」「Sさん」「助手さん」「文化局長さん」等々の愛称や略称でお互いに呼びあっています。

全体としての印象は、『不思議の国のアリス』(英国の児童小説家ルイス・キャロル作、1865年)って感じ?←読んでないけど。

この手の終末が切迫している世界を舞台とした最近の作品だと、個人的には『けものフレンズ』(2017年)が当たり、『少女終末旅行』(2017年)はどちらかというと外れだったのですが、本作はその両作品ともまた違った味付けで楽しめました。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
クスノキの里って、あれ?
取り敢えず謎めいてて面白い始まり方で◎。
・第2話視聴終了時点
シュール系面白作と判明。
・第3話視聴終了時点
同類誌「楠」創刊。
・第5話視聴終了時点
ここで作中の時間がさかのぼる(ユネスコ文化局長との出遭いが描かれているため)。
・第6話視聴終了時点
ちょっと驚くシュールシナリオで初の★★(優秀回)。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ       田中ロミオ(『ガガガ文庫』2007年5月-2016年9月)
監督          岸誠二
助監督         小坂春女
シリーズ構成      上江洲誠
脚本          上江洲誠、綾奈ゆにこ、熊谷純 
キャラクターデザイン  戸部淑(原案)、坂井久太
音楽          大谷幸
アニメーション制作   AIC ASTA{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== 人類は衰退しました (2012年7-9月) =============
{netabare}
第1話 妖精さんの、ひみつのこうじょう ★ 国連調停官「わたし」のクスノキの里勤務、食料事情逼迫、怪しげな食材の流通、ようせい社工場査察
第2話 妖精さんの、ひみつのこうじょう ★ 続き、知能の宿った加工チキンの陰謀 
第3話 妖精さんたちの、さぶかる ☆ 国連所属の研究者Y登場、ヒト・モニュメント計画、同類誌促販会
第4話 妖精さんたちの、さぶかる ☆ 同類誌の中の世界
第5話 妖精さんの、おさとがえり ★ 謎のモノリス落下、都市遺跡調査
第6話 妖精さんの、おさとがえり ★★ 続き、探査機パイオニア&ヴォイジャー、断髪の刑
第7話 妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ ★ 助手出迎えのお遣い(ループ話)
第8話 妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ ★ 続き、タイムパラドッグス
第9話 妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ ★ 亡命妖精国家の女王就任
第10話 妖精さんたちの、ちきゅう ★ 妖精さんたちの都市国家、調停官の初仕事
第11話 妖精さんの、ひみつのおちゃかい ★ ヒロインの学生時代
第12話 妖精さんの、ひみつのおちゃかい ★ 妖精さんの秘密のお茶会 {/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)9、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3

OP 「リアルワールド」
ED 「ユメのなかノわたしのユメ」

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

妖精さん可愛い((*゜▽゜*))

新旧人類の存在する世界を描いた
ファンタジー作品。
全12話。
原作はラノベ。(未読)


哀れにも衰退の一途を辿る人類と
高度な文明を持つ新人類『妖精さん』
ブラックユーモアをふんだんに盛り込み
この異なる人類の姿を描いた物語です。
ちょっと変わったファンタジーと言ったところw

ブラックユーモアの他にもパロディが多く
笑いを誘うシュールさ。
固有名詞を不使用、ファンタジーを強調する色調の作画
人類を遥かに凌ぐ英知を持つ『妖精さん』の存在など
表現されている独特な世界観。
この2つの要素はオススメできるポイント♪

特に新人類=『妖精さん』という設定は
最近視聴した作品の中でも
ずば抜けた独創力と発想だったと思いますw

この作品の評価の分岐点となり得るのが
時系列のシャッフル。
個人的にはあまり気にならず楽しめましたが…
原作を読んでないと理解に苦しむ点は否めない
ところかと(´∀`;)

主人公「わたし」を演じるは中原麻衣。
この役を完璧にこなしていたように感じます。
ぴったりのハマり役、好演でしたね♪
音楽も作品の世界観に合っていて◎でした♬


ムダにハードルを上げずに視聴すれば
かなり楽しめる作品だと思います(*´∀`*)ノ

日々、新たなジャンル・要素が生み出されている
イメージが強いラノベの世界。
それでもアニメ化される作品は所謂「王道」作品が
多いような気がします。
この作品ように独創的な世界観を持つ良作の
アニメ化、映像化が増えてくれると
王道もより楽しめると思う今日この頃ですw
ん??
おい!誰だッ!!
「フン、にわかが偉そうに」って
鼻で笑ったヤツはッヾ(*`Д´*)/″





《キャスト》

わたし(CV.中原麻衣)
祖父(CV.石塚運昇)
助手さん(CV.福山潤)
Y(CV.沢城みゆき)




《主題歌》

OP
『リアルワールド』/nano.RIPE
ED
『ユメのなかノわたしのユメ』/伊藤真澄

投稿 : 2024/04/20
♥ : 61

81.9 6 狂気でラノベ原作なアニメランキング6位
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (925)
4448人が棚に入れました
銃と鋼鉄の世界《ガンゲイル・オンライン》でソロプレイを満喫している女性プレイヤー・レン。
可愛いものが大好きな彼女は全身をピンクの装備で統一し、コツコツと地道にプレイを重ね、実力をつけていた。そしてとあることからPK――プレイヤー狩りの面白さに目覚めたレンはPKにのめり込み、ついには「ピンクの悪魔」と呼ばれるまでになる。
そんなレンは美人でミステリアスなプレイヤー・ピトフーイと出会い、意気投合。彼女に言われるがまま、チーム戦イベント《スクワッド・ジャム》に参加することになる。

声優・キャラクター
楠木ともり、日笠陽子、興津和幸、赤﨑千夏
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

GGO

ガンゲイルオンラインの銃器監修をした、
時雨沢さんが書き下ろしています。
この方、本当に銃の世界が好きですね。
制作はプリンセスプリンシパルの3HZ。
主題歌は復帰の藍井エイル。

俊敏性(AGI)に全能力を振った、
小さくて可愛いアバター、レンが主役です。
大惨事を起こしたVRの世界ですが、
新たな大会「スクワットジャム」が開催され、
生き残りを賭けたチーム対抗、銃撃、情報戦。
非常に好感の持てるスタートとなりました。

2話視聴追記。
GGOの世界観を親切に描いてくれました。
窮屈な毎日からバーチャルな世界へ、
想像するより前途ある世界なのかも知れない。
この日常風景があるのがこのシリーズの強さかも。

最終話視聴追記。
{netabare}序盤の印象は良かったのに申し訳ない、
中盤以降、特筆すべきものを感じなくなる。
構成をもっと詰めて情報量で圧倒すべきでは。
物語が定型化したのが、少々残念な感想に。{/netabare}
声優陣は皆さん、素晴らしいです。
劇中歌REASON聴き入りました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 75

おぬごん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あれ、本家GGOより面白い?(個人の感想です)

大人気作品『ソードアート・オンライン』の第3部「ファントム・バレット」の舞台となったゲーム「ガンゲイル・オンライン(GGO)」を題材に、『キノの旅』で知られる銃器マニアの時雨沢恵一が書き下ろしたスピンアウト作品が原作
本家SAOとは設定以上の繋がりはほとんどなく、アニメとしてもスタッフは一新されているため、ほぼ別作品として楽しめる作りになっています

内容としては、SAOよりよっぽどゲームしてましたねw
具体的には、ガチ勢とエンジョイ勢の描き方が良かったと思いました
主に対戦型の(オンライン)ゲームにおいて、ガチ勢とは勝利や結果を求め作品をやりこむ層、エンジョイ勢はとにかく自分の楽しみのためにゲームをやりこむ層を指します
この作品でもとにかくマシンガンぶっ放したいだけの奴らとか、グレネードで爆撃するのを極めた奴とか、それこそ全身ピンクコーデにしちゃう女の子とか、もしこのゲームが実際にあったらいそうなエンジョイ勢が生き生きと描かれていたように思いました
このあたりはガチ勢側以上に銃器マニアの作者らしさが出てたと思います

作品の構成としてはゲーム内の大きな大会が2回あり、1-5話で第1回大会、6-12話で第2回が描かれます
戦闘自体の展開や面白さはもちろんですが、エンジョイ勢気味だったはずの主人公が、作中での出会いや成長を通じ気づかぬ内に修羅のガチ勢と化すギャップも見所でしょうか
主人公の強さや第2回大会の主人公側の目的などは、本家SAOへのリスペクトでしょうね

OPは本家でも担当していた藍井エイルが休養から復活し担当!
やはりこの人のエモーショナルな歌声はアニメソングにピッタリですね!
また劇中の歌手である「神崎エルザ」名義で新人歌手?が歌っていましたが、露骨にAimerを感じさせる声でしたw

私自身がGGO編をあまり好んでないのもありますが、本家以上に楽しめました
1クールで綺麗にまとまっていてテンポも良いですし、サクッと楽しめる良作だと思います

〜余談〜
第1回大会後の5.5話は総集編だったのですが、何と原作者描き下ろしキャラクターオーディオコメンタリー付き!
オマケのネタシーンなんかもあったりして、満足感のある総集編でした
総集編というと本来の放送話数調整というよりも「制作が追いついてない時に時間稼ぎで挟むもの」という印象が昨今強くなっていますが、こういった総集編なら大歓迎ですね!
あれだけ凝ってたら視聴者もネガティブな印象を持つことはないでしょう

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

そこにゲームがあったなら、デスゲームじゃなくて普通にゲームするでしょ!(第12話: ピトフーイ「え?」レン「え?」)

……なんてことを考えながら時雨沢恵一先生は本作の原作を書いていらっしゃるんじゃなかろうかなどと考えてしまう、『ソードアート・オンライン』(以下、SAO)のシェアワールド物ライトノベルが原作です。

ですがストーリー的にはSAO本編とは独立性が高く、SAOを観ていない・知らない人でもたぶん置いてきぼりにはならないと思います。

『クローバーズ・リグレット』(こちらはSAO本編<マザーズ・ロザリオ編>に出てくるギルド「スリーピング・ナイツ」のメンバーが出てくる外伝)との知名度の差は桁違い、とかそういう話は置いておきます。
(※2018.7.14:『クローバーズ・リグレット』の説明を加筆修正)

原作は『ソードアート・オンライン』本編において<ファントム・バレット編>の舞台になったゲーム「ガンゲイル・オンライン」(以下、GGO)および「現実」を主な舞台とするお話ですね。

時系列的にはレンがGGOを始めるあたり以外は、SAO本編で死銃(デス・ガン)の事件があったBoB(Bullet of Bullets)の少し後の話です。SAO本編での出来事やキャラは他人事として客観的には出てきますがストーリーに直接関係はしません。

アニメでも「現実ではできないことをゲームでやる」という描写にはこだわりがある作品になると思います。時雨沢先生はGGOが実在したらきっと自分も遊びたいんでしょうね、と思わせるようなお話ではありますね。

「全日本マシンガンラバーズ」とか、まさに楽しくゲームであるGGOを遊ぶためのチームで微笑ましいですよね。

まあ、レン的にはいろいろありますがそれはそれ……。

おまけ: 時雨沢恵一関与作品には定番のトリガー・ディシプリン(発砲意思のないときには引き金に指を掛けない)は、本作でも徹底されるのでしょうか…(笑)?

2018.4.22追記:
第3話、原作者本人がモデルのキャラのキャストとして時雨沢恵一先生ご本人登場(笑)。年齢設定も作中の年代にバッチリ合わせてあって笑いを禁じ得ません。

2018.5.6追記:
第5話:「いい最終回だった。」

香蓮ちゃんとJKがリアルの部屋で和んでいた伏線が回収されて、キリ良く原作第1巻分終了。今のところシリーズ構成、GJ!

2018.5.13追記:
第5.5話: GGO内場面に絞った総集編、と見せかけてピトさんとエムさんの会話にはさりげなく本編情報も。OPアニメに銃器などのSEが付き、昔のロボットアニメなどを思い出す演出でした。

「あとがき」は原作者である時雨沢先生のシナリオによる本編映像を使ったショートギャグで、面目躍如(笑)。

ということで、次回6話をお楽しみに!

2018.5.20追記:
第6話: ピトさんのおかしさ爆発。動くフカ次郎はおあずけ。あんな入浴シーンは、原作にはない…(笑)。

2018.6.4追記:
第8話: アルドノア・ゼロ2期目でも思ったけど、「砲兵」と「観測兵」っていうのは、やっぱり戦場ロマンだな。原作を読んでいて楽しみなピトさんの大活躍は、次回にお預け。

2018.7.1追記:
SJ2が大団円。そして、視聴者にもピトさんのリアルが明らかに。

原作3巻の名台詞が再現されていて、私は大満足です。
ピトフーイ「え?」
レン「え?」

投稿 : 2024/04/20
♥ : 66

67.9 7 狂気でラノベ原作なアニメランキング7位
ダンタリアンの書架(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (716)
3922人が棚に入れました
蒐書狂(ビブリオマニア)である祖父から、古ぼけた屋敷とその蔵書を引き継いだヒューイは屋敷の地下で静かに本を読む少女、ダリアンと出会う。彼女は禁断の『幻書』を納める『ダンタリアンの書架』への入り口、悪魔の叡智への扉だった……。

声優・キャラクター
沢城みゆき、小野大輔

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ゴシック―ロマネスク

ミステリー? いや、凝ったトリックも謎解きもないし、
魔法もの? といっても壮大な世界観もバトルもないし、
何やら不思議なアニメではある。
個人的な、ざっくりの印象で強いていうなら、
奇譚風に仕立てられた、正統派ヒューマンドラマといったところか。


幻書、というものをめぐって物語は展開する。
幻書とは、この世界にあってはならない禁断の書物で、
世界の秩序を変えてしまうほどの、恐るべき魔性の力を秘めている。

このアニメが最終的に人間ドラマとなる理由、それは、
各話それぞれの事件がつねに、おのれの歪んだ願望を遂げるために、
幻書のもつ強大な力を利用しようとする、世の人間たちが引きおこすものだからだ。

その結果、幻書を管理する立場にある主人公の二人が、
事件に巻き込まれるたびに、いやでもそこに見ざるを得ないのは、
人間のかなしい業であり、愚かさであり、狂気である。
二人とも、そうした人間模様を、どこか達観して眺めている風があって、
この作品を一貫する静かな、はかなげな雰囲気はどうもそこから来ているようだ。


ゴスロリ幼女に全部持っていかれた感はあるが、
主人公のヒューイはそれなりに魅力的なキャラクターだと思う。
一抹の影を帯びた、若くして老成してしまったような彼の人格の奥には、
確実に戦争の傷跡がある。この事実は11話で明らかにされる。
大空への無垢な憧れが壊されてゆく、この11話が、最も詩的で、美しい。
ラストは、来るべき次の動乱への予感をはらんで、張りつめた終末感を漂わせているようだ。

人間の最大の狂気としての戦争、どうやらこれが本作の隠しテーマであるらしい。
うっかり見過ごしていたが、全編見終えてから1話を見返すと、
過去のプレイバックの中に、しっかりと予示されているではないか!


舞台となる英国の風土を象徴する霧が、冒頭から立ちこめているように、
繊細な情景描写がストーリー以上に雄弁なのも、このアニメの特色だろう。
明暗のコントラストの効果は全編を一貫しているが、
とりわけ印象深いのは、しばしば描かれる月明かりの場面だ。
月は古来、狂気を象徴するものとされている。ここに、
隠しテーマの暗示を推測するのは、うがちすぎる深読みだろうか。


オープニングのソプラノ独唱に代表される、
静謐な作品世界のトーンを際立たせる音楽の素晴らしさも付け加えておきたい。
一方で、そうした雰囲気からは突出した異物のような、
エンディングの不気味な実写映像は何を意図しているのだろうか?

「この世界には知るべきでない事があるのです。」
・・・作中、ダリアンが時折つぶやく言葉だ。

決して見てはならない、知ってはいけない禁忌の領域の一端を垣間見せるために、
あえて実写を用いて、現実そのものに潜む禍々しさを象徴風に表現した、そう解したい。
おどろおどろしくも不思議に懐かしい、寺山修司の世界などに通じるものが感じられる。


最後に総評です。

いぶし銀のような渋さと、深い余韻が味わえる、玄人好みの秀作。
O・ヘンリーの短編などを好まれる文学愛好家には、特にツボかもしれません。
勿論、ダリアンの可愛さを愛でるためだけでも、断然、視聴する価値はありです。
(え? こっちが王道ですか? 失礼しました。)


(初投稿 : 2019/07/07)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

結局よく分からなかった(55点)

全12話。
ライトノベル原作。原作未読。

個人的満足点:55点
アニメ系統:ダークファンタジー

舞台は1900年ごろ?のヨーロッパ。
「幻書」によって引き起こされる出来事を
主人公ヒューイとダリアンが解決する物語。

作品の雰囲気はかなり好みだったが
どうも、毎回、パターンが同じで退屈。
さらに、急に話がすっとんでいくので大筋が見えない。

7話では急に新たな登場人物と読姫が出てきて
またもや、話がつながらない。
11話も何の前触れも無く過去の話が出てきて
新たな読姫?出現。
12話で3人とも出てくるが何のことだか意味が分からない。
雰囲気はお気に入りだっただけに少々残念な出来だった。

しかし、ダリアンはいい。
この毒舌に沢城さんの声。
毎話、ダリアン見たさにアニメを観ていたのは間違いない。
過去の自分の感想みても、ほぼダリアンで吹いたw

音楽の雰囲気は非常に良かったが
EDの実写が少々違和感を感じた。

全体的に残念な作りだった。
お勧めではないが沢城さん好きなら
それだけでいけるかもしれない。


と、まあ、残念な内容になってしまったが
つまり、何が言いたいかというと

ダリアン=真紅+翠星石 つまり俺得w


-----------------------------------------------------

以下、毎話後の感想。
ネタバレを含む場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。

作品の雰囲気は結構好み。
今後、どのように物語が展開するのか楽しみである。

ダリアンの声優さんが沢城さんなのも見逃せない。
個人的にはダリアン役の沢城さんはかなりツボだ。
ダリアン可愛いよダリアン。
(真紅+翠星石と感じ「ゴチです」と思ったのは内緒w)


2話視聴。
作品の雰囲気はかなり好みぽい。
だが、面白いかと言われれば今のところ、そこまで面白みを感じない。
それでもダリアンが好きだわ。
アニメの雰囲気とダリアンだけでしばらくはいけそうw
来週も継続。


3話視聴。(3話、4話)
ダリアンが可愛い♪
スコーンを出すのですっ!
スコーンは?
可愛すぎるw

展開は相変わらず幻書のからんだ事件。
少々展開に飽きてきてしまった。
が、ダリアンが可愛いので継続w

4話視聴。(5話)
物語は可もなく不可もなくかな。
ちょいとグロイ所もあるので
グロ耐性が全く無い人は気をつけたほうがいいだろう。

そんなことより、ダリアンの1つ1つのセリフがいいね。
あのしゃべり方で毒吐くのがたまらないw
ダリアン可愛いよダリアン。

5話視聴。(6話)
なんだか飽きてきたw
毎話幻書がらみで事件が起きて解決の繰り返し。
何かこうもっと盛り上がる展開にならないものかな。
でもダリアン可愛いのでがんばります。

7話視聴。(8話)
あれ、俺のダリアンは?
ダリアンが出てこないんだが・・・
ダリアーーーーーン。
変わりに幼女思考の変態とガラクタなるものが出てきた。
一瞬違うアニメ見てるのかと思ったw
どうやら、主役はダリアンだけじゃないようだ。
話によって違うみたい。
ダリアンは「黒の読姫」でガラクタは「銀の読姫」らしい。
まあ、ガラクタもいい味出てたのでこれはこれでよしとしておこう。

8話視聴。(9話、10話)
ダリアン復活\(^O^)/
久しぶりにダリアンの毒舌が惜しみなく炸裂。
毒舌を堪能できて満足。
しかし、毎話同じことの繰り返しかな。
盛り上がりに欠けるね。

9話視聴。(11話)
作画が変わったのかと思ったw
どうやら本の世界に入っていたようだ。
うむう、しかし、毎回代わり映えしない。

10話視聴。(12話)
今回は楽譜が幻書みたいな感じ。
そして、いつもとあまり変わらない。
10話だな内容は12話。
次で終わりなのかな?

11話視聴。(13話)
ヒューイの過去の話かな?
何か意味がよく分からなかった。
来週まであるみたい。
ふむう、なんだか微妙だなあ。

12話視聴。
結局最後も意味が分からず終了。
まあ、ダリアンが可愛いので、許すとしようw
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 31

color さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ジジイだまれなのです

幻書という魔法の本みたいなものを巡って謎解きしたりバトルする物語。
気の強い美少女とその娘に振りまわされる青年という構図は現代のデフォルト。

全体的に目新しい要素はなく設定は単純明快でわかりやすい。
シナリオはよくできていて裏設定もしっかりしていることが窺えます。
インパクト不足とも言えますがその無難な感じがわりと好きな作品でした。

たまに主人公が出てこない(他のキャラに代わる)回があります。
ダリアンの悪態と紳士ヒューイでもっているような作品なのでその構成は不思議と思わざるを得ません。
2クール作品であれば自己紹介回で済むんですが、1クールの貴重な数話を削ってやるようなものではなかったかなと思います。

ありがちな雰囲気アニメの中でも、平均より若干下だと思います。
個人的には好きなので2期で伏線回収してくれればいいのですが...多分ないよね(苦笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 27

85.8 8 狂気でラノベ原作なアニメランキング8位
劇場版「幼女戦記」(アニメ映画)

2019年2月8日
★★★★★ 4.1 (472)
2470人が棚に入れました
統一暦1926年。ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる、帝国軍第二〇三航空魔導大隊は、南方大陸にて共和国軍残党を相手取る戦役を征す。凱旋休暇を期待していた彼らだが、本国で待ち受けていたのは、参謀本部の特命であった。曰く、『連邦国境付近にて、大規模動員の兆しあり』。新たな巨人の目覚めを前に、なりふり構わぬ帝国軍は、自ずと戦果を拡大してゆく……時を同じく、連邦内部に連合王国主導の多国籍義勇軍が足を踏み入れる。敵の敵は、親愛なる友。国家理性に導かれ、数奇な運命をたどる彼らの中には、一人の少女がいた。メアリー・スー准尉。父を殺した帝国に対する正義を求め、彼女は銃を取る。

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠、飛田展男、濱野大輝、笠間淳、林大地、小林裕介、土師孝也、小柳良寛、高岡瓶々、森川智之、福島潤、田村睦心、戸松遥、チョー、稲垣隆史

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

メアリー・スーがメアリー・スーを名乗る限りメアリー・スーたるのであれば改めてメアリー・スーとは何なのか模索してみた

Arcadia投稿の小説が原作のラノベアニメとして2017年冬にテレビシリーズが全12話放映されたのも記憶に新しい異世界転生ファンタジー×架空戦記モノの直接的な続編


狡猾な性格のサラリーマンが逆恨みが原因で死亡
不神信者が故に神=存在Xの怒りを買い、魔法が実在し世界大戦を控えたヨーロッパに似た異世界に金髪碧眼の幼女「ターニャ・デグレチャフ」として転生させられる
ターニャは不可避の大戦を前に無力な幼女のまま死ぬわけにもいかず、自ら志願兵として戦線へ打って出る
ターニャの思惑は溢れ出る魔力と機知に富んだ頭脳と平滑流暢な弁舌で部下達の士気と戦果を上げ、出世してから安全な後方任務に就くことだった
ターニャの活躍で属する“帝国”は“協商連合”や“共和国”との戦いには順調に勝利を収めていく
が、そんな矢先に帝国へ牙を向いたのは徹底した共産主義を掲げる大国の“連邦”であり、ターニャと部下達もその戦線へ送られることとなる
理不尽さを感じていたターニャだったが、徹底的に嫌悪していた共産主義者への憤りをぶつけるべく、連邦の政治的面子を徹底的に破壊する【連邦首都襲撃】を立案する
そんな前代未聞の作戦を目撃したのが、ターニャ達を苦しめたあのアンソン・スーの愛娘にして、アンソンの死をきっかけに義勇兵に志願した「メアリー・スー」だった…


と、いうわけで今作が題材にしてるのは人類史上もっとも悲惨な戦争として著名な“独ソ戦”であることは明らか
さらに原作ではどうなのかよく存じませんがテレビアニメ版では極力オミットされていた政治や思想や宗教感の対立が物語の構造上、強く押し出された一作にもなっており、架空戦記モノでありながら立派な戦争映画に仕上がっています


そもそも戦争という非生産的な行いに対して否定的な立場であるターニャでしたが、今作中では共産主義者=コミーを徹底的に批判、罵っており、その感情的な動機で作戦を進めた結果、皮肉にも戦争が泥沼化するキッカケを自ら作ってしまうことになります
映画の冒頭でシューゲルは戦争を加速させるのは“感情”だと言っていますが、ターニャはコミュニストアレルギーという個人的な“感情”で連邦首都を破壊します
さらにこの後のクライマックス“感情”を爆発させて戦う敵に対して冷静さを取り戻したターニャが“感情”を廃して戦えば勝てることに気付くのが面白い
まずココが一番目の観どころとなるでしょう


そして今作、遂にターニャにとって最大の障壁となる“この世界で最強の魔導師=メアリー・スー”がとうとう戦線に登場することとなるのです


テレビシリーズでは群像劇を彩る、戦線とは別の国に生きるサブヒロインの一人…ぐらいにしか思ってませんでしたが全く持って迂闊でした;
そもそもメアリー・スーという名前の時点で気付くべきでしたが、この娘は【実質的にこの世界における真の主人公】と言ってもいいかもしれません


実はメアリー・スーという呼称そのものが英語文学圏、特に二次創作界隈において本家本元のキャラクターを食ってしまいかねない、<THE 厨二病設定なチートキャラ>を揶揄する隠語として機能しています
そして同時にメアリー・スーとは作者の願望の自己投影である、と常に批判に晒される、言うなれば“痛いキャラ”のことを指すのです
具体的には極端に若く、劇中のどのキャラよりも秀でており、孤軍奮闘の大活躍の後に、その死に皆が涙する…というのがテンプレートです


今作のメアリー・スーは父を愛し、祖国を愛し、慈愛に溢れ、何より信心深く神を愛したことで神=存在Xから愛された者なのです
で、あるがゆえ今作世界中では桁外れの魔力と加護を行使することが出来るのです
観る前は『ガルパン』ぐらいのアクションシーケンスを期待してたのですが、メアリー・スーが戦線に登場してから『ガンダム』か『魔法科高校の劣等生』が始まったのかとすら思いました
その圧倒的パワーで亡き父の仇であるターニャを執拗に追い詰め、彼女が思うところの【正義】の名の下にターニャを討ち取らんとし鬼気迫る表情と戸松遥渾身の芝居で襲いくるシーケンスは背筋凍る圧巻の迫力です


王道で行けば残忍で冷酷なターニャこそがヒールで、父の仇を取ろうとするメアリー・スーがヒーローなのでしょう
だからメアリー・スーは“実質的に主人公”なのです


とwこwろwがw


このメアリー・スーはやっぱり主人公のなりそこないかもしれないのですw
ターニャに固執する身勝手さ、歳相応の思慮の浅はかさ、政治や戦略への無配慮、直情的な独断専攻などが目立って描かれ、ターニャと相対的に全く持って知性を感じない【劇中最大最強最低最悪のバカ】であることは明白


『オーバーロード』や『ゴブリンスレイヤー』といった昨今のラノベ原作アニメを見渡すと、このようなメアリー・スー的なポジションのキャラをあえて登場させ、イキって出て来たは良いがバカをみたあげく散々酷い目にあってから死ぬ、という展開がトレンドなのは間違いないでしょう


たぶんこーゆーのを流行らせてしまったのは『ガンダムSEED DESTINY』が一因だと思います


逆に『サイコパスSS1』では明らかにこのシリーズのメアリー・スーとして登場した霜月美佳を、これが上手く成長する姿を描いたことでヒロイックな作品に軌道修正したのが印象的でした
メアリー・スーはぶっ殺すのがトレンドかもしれないが、あえてコレを一段階上にレベルアップさせてやるのも選択肢というわけです


さて今作のメアリー・スーそのものですが、こうもあからさまにメアリー・スーを名乗る以上、今後はその有り余る力で散々ターニャを追い掛け回した挙句、最後の最後でターニャに勝利を収めるか、一矢報いてから盛大な死を遂げてもらうと大変個人的には望む展開であります(笑)


正直とても面白い映画ではあったものの、当初あまりレビュ執筆には乗り気ではなかったのです
が、三日三晩メアリー・スーのことが頭から離れず、なんとかしてオイラのこのバカ野郎愛を記したい
と、こうしてキーボードの前に座った次第であります


まあクライマックス、数で勝る連邦があの戦線から手を引いた理由がほとんど描かれてなかったのが不満なのですが、それに付けてもメアリー・スーの装備する演算宝珠がまさかのスキー板で“アニメ史上初じゃないか?と思うほど丁寧にスキーのエアトリックで戦う姿が描かれた”のには思わず感無量でした
この時期の楽しみはFISの中継観戦か雪山アクティビティと相場が決まってますから(お
ですからその辺はもはやプラマイゼロといったところですよ
是非このシリーズの続きを、というかメアリー・スーの行く末をオイラはゆっくり眺めたいと願っております


1回目は新宿のEJアニメシアター(旧角川シネマ新宿)で観たのですが、2回目は立川シネマシティのシネマツーcスタジオの「幼女の皮を被った極上(化け物)音響上映」で鑑賞
岩浪音響監督も絶賛の太鼓判を押すほどの仕上がりで、それもそのはず
魔導士が飛ぶ度に強烈に歪んだ低音がサラウンドでうねりを効かせて飛び交いまくるし、貫通術式が放たれる度にそれはそれは凄まじい破裂音を浴びせられます
これまでの爆音上映の類の中でも1,2を争うのではないかという、ちょっと他の映画では体感出来ない音でしたね


3回目観ました
立川シネマシティ、シネマツーaスタジオでの極上爆音上映「限定魔導爆音上映」です
これで確信しましたが間違いなくオイラが今まで観てきた全ての映画の中で最も音圧が強く、尚且つそれがずっと続く映画が今作ですね
ティゲンホーフ戦線での大砲の炸裂音の連続、ターニャとメアリーの空中戦での歪んでうねる低音、そして戦闘機の地響きのようなエンジン音
このようなデカくて歪んだ音がずっと続く映画ってのは今作以外には無いでしょう
少なくてもアニメとしては世界的に見ても唯一無二だと思います
是非とも劇場で、可能であれば岩浪音響監督がオススメする劇場でご覧になって欲しい


4回目の鑑賞はイオンシネマ幕張新都心の8番スクリーン
幼女の皮を被った ULTIRA(化け物)9.1ch
ULTIRAとはイオンシネマの独自規格でIMAX程でないものの、他のスクリーンに比べ非常に大きいシルバースクリーンとDolbyATMOSにも対応した高品質な音響設備を持ったイオンシネマとしては最高峰のスクリーンです
これに近いのがTOHOシネマズの独自規格のTCXですね
まず画面なんですがこれは3D上映に対応する為のシルバースクリーンってことで若干色合いがくすんで見えます
正直これに関しては致し方ない
で、音響面ですがウーファーがスクリーン下で剥き出しになっているせいか、やや低音が強めに感じます
そして9.1ch仕様の恩恵を最も強く感じる(通常は5.1ch)のは背面スピーカーから台詞が聴こえてくるような場面です
具体的には第二〇三航空魔導大隊のモブ兵士達がざわめくようなカットや、モスコー襲撃の際にヴィーシャが公共放送をジャックした時など、後ろから聴こえてくるセリフがハッキリと聴こえました
細かいセリフを聴き取り方には最もオススメ出来るスクリーンですね


5回目の鑑賞はユナイテッドシネマ豊洲の4DX
劇中、空中を漂っているシークエンスが多いので結構な割合で座席モーションがフワフワと揺れていることが多いのと風がずっと靡いてるのも多かったです
冒頭のメインタイトルバックで泡による降雪の表現があったのには笑いましたw
宝珠が発動するたびにストロボによる眩い光が入るのもカッコよかったです
爆炎に呼応するスモークの演出はやたら濃い目でしたね
ユナイテッド豊洲は特にアナウンスしてませんでしたがこれはシネマサンシャイン平和島が言うところの所謂「効果マシマシ上映」に相当すると思いました
ロリヤが唾を飛ばすシークエンスで水飛沫を期待してたのですがソレは無かったです(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 28

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんでこーなった!

原作未読 1時間45分

TV版の「幼女戦記」の続きです。先にTV版を観ることをオススメします。

次々と最前線の戦場を駆け巡る(駆け巡らされる)異世界から転生させられた少女ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる帝国軍第二〇三航空魔導大隊のお話。

今回は、TV版で因縁が出来たある少女とのお話がメインとなっています。

TV版と同じく調子に乗ったところもあり、夢の後方勤務とはならず大部分が戦場でのお話でバトルシーン満載でした。

バトルシーンは大画面と音響で映画ならではの大迫力です。

ターニャの禍々しい顔芸も健在ですw 観ていると幼女という感じは全然しなくなりますねw

まだまだ続きがありそうです。次回があるのならばTVに戻ってほしいですね。

EDは、ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐役の悠木碧さんが歌う「Los! Los! Los!」とTV版のOPを歌うMYTH & ROIDさんの新曲でした。

最後に、TV版と同じで自業自得な面が多かったですねw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 41
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妖怪がヨーロッパを徘徊している――共産主義と幼女という妖怪が

PVでも披露された狂気を孕んだ“幼女”の挑発的なダンスに
まんまと映画館へとおびき出された私でしたがw
毒素たっぷりで、とっても楽しい劇場鑑賞でした♪

凄惨な近代戦に、魔法や爆撃機が飛び交う空中戦。
“幼女”ことターニャ・デグレチャフ少佐の
含蓄ある毒舌や顔芸も交えた独演にプレゼン。
あとは{netabare}国歌斉唱とかw{/netabare}
さらには各所に配置された大きくて、脆くて、良く爆発する
オブジェクトの手助けもあって、
各要素の劇場スクリーンでの最大化効果は期待以上でした。

あくまで本シリーズのブラックジョークが楽しめる方限定ですが、
ファンならば是非、映画館で毒酒に酔いしれることをオススメします。


思えば我々の世界における、先の大戦では、
原爆、ホロコーストと多発したジェノサイドの影に隠れがちですが、
独ソ戦もまた語り継がねばならない惨劇でしょう。
ファシズムVS共産主義。人類史上屈指の殺戮数と収容所数を誇る両独裁体制の直接対決。
虐殺、粛清を統計上の数値と割り切って人材を浪費し続ける国家同士による阿鼻叫喚の戦場。

元々、戦争など非合理的な破壊と殺戮と冷ややかに見る“幼女”ターニャ。
デグレチャフ少佐に置かれましては、
本人の出世と保身、何より安全な後方任務を実現するためにも、
歴史的教訓も生かして、この世界の「連邦」との戦いは
できるだけ穏便に済むよう尽力して欲しい所。

ですが、自由を愛する者として、
神こと“存在X”に対する憎悪と復讐に匹敵するくらい、
共産主義へのアレルギーが激しいターニャ。
“コミー”に嫌がさせをしたいと言う反共の欲求は抑えがたく、
後に禍根を残しまくるであろう見せ場を次々に披露w
結果、泥沼化した東部戦線は控え目に言って地獄wどうしてこうなった(笑)

合理的な近代人を気取りながら、感情が判断に影響した故に、ドツボに嵌っていく……。
この“幼女”やっぱりどこか可愛いらしいですw

こうした個人的感情が客観的な戦局判断に優越するケースは他でも頻発。
ターニャ自身もまた、他人の感情にさらされ、運命を掻き乱されることに。
本作ではかねてよりターニャに復讐心を向けて来た件の少女だけでなく、
さらなる厄介者にも粘着される羽目に……。
{netabare}ロリコンの“同志”が戦局を左右する歴史的瞬間を目撃して、私も背筋に悪寒が走りましたw{/netabare}

妖怪・共産主義に対する皮肉もスパイシーで病みつきになりますw
例えば、{netabare}最前線の断末魔にも似た悲報が、上層部には朗報として到達する共産官僚組織の腐敗とか。
敵前逃亡者はその場で粛清とか。畑の農産物出荷みたいに兵士をつぎ込む人海戦術とか。
自国の魔導師は邪魔な学者や知識人みたいに収容所に送っちゃったとか(笑){/netabare}


鑑賞後は狂宴の続きをせがみたくなる。
好きな人にとっては満足度も中毒性も高い劇薬ムービーです♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36

70.0 9 狂気でラノベ原作なアニメランキング9位
十二大戦(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (489)
2066人が棚に入れました
誇り高き十二戦士の、血戦の記憶――

十二年に一度開催される第十二回の十二大戦。
干支の名を宿す十二人の猛きせんしが互いの命と魂を賭けて戦う。
参加者は子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の十二人、異様なる戦士たち。

その戦いに勝利した者は、どんな願いでもたったひとつだけ叶えることができる。
どうしても叶えたいたったひとつの願い――

最期に生き残る者は誰か?
策謀と殺戮の渦巻く戦場で、流れるのは誰の涙か?
魂を揺さぶるバトルロイヤルが開戦する。

声優・キャラクター
堀江瞬、梅原裕一郎、五十嵐裕美、岡本信彦、江口拓也、鳥海浩輔、緑川光、チョー、早見沙織、佐倉綾音、西村朋紘、日笠陽子、安元洋貴
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

計算されたクソアニメはクソアニメなのか

1話感想
{netabare}まだ一話だけだし内容についての感想はさほど無いのだけど…
ウサギのデザインにやられたw
どう見ても変態、民族や部族の正装で笑ってはいけないとかそういうのではなく明らかに変態、ここまで一目で変態と分かるデザインは大したモノかと。
なんかどこかで見た気がするなぁと思ったらアレだ、トルチョックホラーショウだ、あれに通じるものがある、性格もキチガイだし。
ってことで掴みは上々かと。
あとはこのウサギがどう活躍するかかなぁ…あんま出番無いようだったらガッカリかも。{/netabare}

3話までの感想
{netabare}サブタイでネタバレ&回想入ったキャラ死亡…これってお約束の構築中なのかな?と思ってる。
こういったパターンを作り上げて途中でそれを裏切る展開をするんじゃなかろうかと…派手に壊すための積み木を組んでる最中みたいな。
ってことで「この回誰が死ぬか予想がつきすぎてツマラン」みたいなことは言わないけど、問題はこのお約束構築をどこまで続けるんだろ?
言い方変えると何人まで減らすんだろ?ウサギが含まれてないんだったら良いのだが…贔屓目に見てるので。
(といいつつずっと最後まで現状のパターンが続いたりして)
と、個人的にはまだ「溜めの回」って判断なので良くもなく悪くもないといった感じ。

まぁ気になるのはトリの性格(判断)がおかしくなったのは本当にドーピングのせい?実はサルの能力だったりして?とか、ゾンビ徘徊させて姿を見せないウサギは今なにやってるんだろう。
自分の手で殺したのがゾンビにできるのか、死体だったら何でも構わないのかも気になる。
トリを鳥葬オチにしたのはそこら辺の可能性を潰す目的もあったのかな?と…考え過ぎかね?
もしそうならイヌは死体転がってるので利用できるチャンスだったりして。{/netabare}

4話感想
{netabare}おや、↑で書いた「お約束」の形成、もう暫く続くと思ったら4話にして早くも崩しにかかったか?
いや、まだ分からんな、2回に分けただけかも知れない。
ウサギの能力は人間だけじゃなく鳥にも使えるのか、これめっちゃ強くね?
姿を見せなかった間、裏でプチプチと鳥を殺してたのかな?結構地味な下準備をしてたのかも知れないと思うとちと微笑ましい。
ネズミとサルのやり取りは単なるページ稼ぎ、これは聞かなくていい。
いやぁだってねぇ、サルがあんな世界に首突っ込んでおきながら旦那?彼氏?と日本?で一般的な家庭生活なんて無理だもの。
恨み買いまくりーの暗殺狙う人ワンサカでしょ、サルに手出し出来なくても旦那は?って話。
ここら辺は作家も明らかにバカにしてるので真面目に受け取る必要はない。
なんか話してて親交が深まったってだけで、話の内容自体は何でもいいってところかと。{/netabare}

5話感想
{netabare}この大戦をセッティングして高見の見物をしてる「黒幕」の登場。
うんうん、やっぱりこうだよ、これが普通だよ。
前期にどう考えても黒幕が居なければ説明がつかない設定でありながら黒幕を一切出さず、それでいながらそいつに課される難題を解くだけで放送の終わった作品があって「こんなのってアリ?」と思うと当時に、それに疑問を持つ自分はおかしいのか?と不安にさえなったが…いやぁなんか救われた気分。
黒幕に迫ってそいつらをぎゃふんと言わせる内容かどうかは知らないが、出してくれるだけでも非常にホっとする。
そして笑えるのが戦士達の普段の生活の場…みんな日本に居るのか!?
こりゃあ確信犯(誤用)だね、あんまり原作者の名前で内容を評価ってしたくないけど、なろう作家じゃあるまいし知っててワザとやってる。
4話の段階ではワザと馬鹿っぽくしてると判断したが、もしかして伏線だったりってことは…あるのか?そう考えさせるのが狙いか?{/netabare}

6話感想
{netabare}これまでの流れ同様、読者(視聴者)を子馬鹿にした内容全力投球、絶好調だねぇ。
どう見ても何かありそうなトラを散々見くびる→ほら見たことかと羊が殺られるって流れね。
こんなのをチンタラと尺使って描写とか、他の作品だったら自分キレてたかも知れない。
少年誌ならいざ知らずラノベでこれって…要は「少年誌なんてガキの見るもんだぜ」と大人ぶりたい人向けのラノベで少年誌あるあるをぶつけてくるなんて、中二病を笑う高二病を笑う大二病的趣味の悪さを感じる。
あいや褒めてるんですよ?
ここまで悪趣味晒しといて嫌味を感じないのはひとえにデザインの秀逸さに尽きると思います。
十二支全員マトモな恰好のヤツが居ない…自分は特にウサギの変態デザインにコロっといっちゃったクチだけど、この「どいつもこいつもバカっぽい恰好」であるお陰で大抵のことは嫌味に感じなくなる雰囲気が作られてるんだと思います。
当然原作者も狙ってそうしてるんだろうけど…上手いねぇ。
で、ここに来て戦士がポンポンと脱落しまくってしまいました。
こりゃ黒幕に迫ってぎゃふんと言わせるとこまで話が広がるのかな?{/netabare}

8話までの感想
{netabare}武空術出てきて脳がフリーズ状態のボク。
ゲーム世界なのかなこれ、グラマラスヒーローみたいな…そんなベタな!?
ま、まぁ現実だという前提で考えると、善だ悪だいうのは関係ない、法廷開いた国の法律に従うだけでしょう(※)。
それよりあの世界では「戦士」なるものがどういう扱いなのかを垣間見せたのが重要な予感。
国際条約で戦士は何やってもいいって取り決めがされてる?(法廷開いた国がそれに批准してるなら※はその例に当てはまらない)
そういや何回も“大戦”はやってるハズで、歴代の勝者が何を望んだかによって世界はいくらでも歪められる…か。
しっかしなぁ、あんまりゲームチックになると興覚めというか危機感が無くなるので「そうであって欲しくない」と願うんだけど…なんか嫌な予感。

追記
「出てくるキャラの恰好がイカれてるので説教が嫌味にならない」ってことを友人に話したら「パンクだね」と言われました。
なるほど、そういうことか。
パンクとか、ヘビメタもそう?ああいう奇抜な恰好してライブで「てめーらクソだ」って言われても嫌味は感じない、むしろノリノリでイエーイってなもんでしょう。
が、これが七三頭のスーツ姿の上司や先輩みたいな身なりで「てめーらクソだ」と言われたら反感覚えます。
にゃるほどねぇ~。{/netabare}

10話までの感想
{netabare}うわあああ、作者、天才か?
但しその方向性は悪趣味なもので、どう天才と感じたかの説明をここでするのはチト怖い、自分顰蹙買いそう。
んーとね、当たり障りのない部分で言うと…
「舌噛んで即死」、そんなことあるかい!と突っ込む人も居るかも知れないけどそれはあくまでウシ個人の推論。
特にウシはその後、トラがもし一命をとりとめても再起不能状態(これもトラ個人の推論ではあるが)なのに決闘する気だったりと、推測は下手だと示されてる。
人殺しのプロが生きる/死ぬの境界の見極めが下手ってのはどうかと思うが、普段はオーバーキルしてたか、頭ではなく手応えだけで理解して来てたんだろう、天才らしいしね。
ついでにトラの「ウサギは直接手をかけないとゾンビにできない」ってのも、多分トラ個人の推論じゃないかなぁ。
問題は「キャラ個人の推論」と「設定として事実」の境目が曖昧なこと。
というより、「まだ推論の域でしかないのに事実として確定したものとして扱う」って作品は結構あって、個人的には「えーそれちょっとどうなん?」と思うことがチラホラ。
この作品はそういった違和感を逆手にとって遊んでるような気がする。
まぁそうやって下手に褒めても後からハシゴ外されるんじゃないか?と思わなくもないけど。

そもそも、キャラの恰好があんなんなせいで、喋ってることが素直に信じられないってのがありまして。
ウシなんて今回の大戦以外の時でもあの恰好だったんかーい!!と、もう爆笑。
あの恰好で正義とは~とか言われても、ねぇ。
丁度同期の他作品でも似たネタありましたね、“しょびっち”で委員長キャラが自分がパンツ丸出しなのに気付かずに「不謹慎なことは許しませーん」と息巻くの。
十二大戦はそれと同じギャグ作品だと見てるので…これ以上は黙っとこう。{/netabare}

全話見ての感想・これだけ見ればいいかも
{netabare}顰蹙買いそうなので書かない方が良いかな~と思ってたけど、別に馴れ合うために感想書いてるんじゃないし、ここは素直に思ったことを書いていきます。
但しかなーり攻撃的(に取られかねない)な内容なので、読まれる方はあくまでいち個人の感想ってことでムっときても鼻で笑って許してください。

これを見た人の感想は多分3タイプに分かれる(良くも悪くも思わない「ふーん」で終わらす人も含めると4タイプか)
A:なんてクソ作品だ→正常
B:真顔で「これ面白い」→あ、うん
C:Bをユビ指してゲラゲラ笑う→西尾

まぁアレです、エヴァの劇場版の…何作目だっけ?どう見ても庵野が観客に向けて「テメーらクソ」と啖呵切ったヤツ。
あんな内容ですら「いやぁ最高です、庵野様ありがとう」と真顔で誉めてたアニオタ居るんだぜぃ?
自分はもう作品の良し悪しよりも、そういったオタをニヤニヤヲチしてた口なんだけど、どうもこの作品はそれと同じ楽しみ方が正しい気がする。

とりあえず、ひたすら馬鹿にして書いてるってのは物凄く感じる。
それこそ100パターンの展開考えて、一番つならないのを選んだんじゃないかな?とさえ思ってます。
どこでそう感じたかってのは沢山あるんだけど…
大戦といって大戦じゃない。
世界トップレベルの12人の戦士を集めた割には国際色が無い、テキサス訛りのカウボーイもヨガ使いのインド人も出ない(そのものを出せとは言ってない、一例ってことね)、みんな日本人っぽい、少年誌以下。
善だ悪だ正しいことがどうのこうの言ってるが、「大戦で賭けをしてた奴ら」の前では簡単に消し飛ぶ理屈でしかない。
戦争も貧困も、恐らく国際法もこいつらの胸先三寸でしかない。
4話のサルの回想なんか良い例で、お互い疲弊しまくってるのに終わらない小国の小競り合いなんて、裏で両陣営に武器流してるヤツが居るに決まってるじゃん。
戦争が長引くように、決着付かないようにパワーバランスを操作してるし、サルが和平築いた後それを壊しにイノシシが派遣されたのは「黒幕」の手引きっしょ。
ってか、だからこそ平和を望むサルは賭けをしてた奴らの席に就こうと目指してたんじゃなかろうか?と睨まれてたワケで。
で、そんな気分次第で善悪をひっくり返せる「黒幕」が存在する世界で、黒幕と対峙するでもなく身内で善だー悪だーワオーと語った所で詮無き事、机上の空論。
ってか黒幕を登場させた段階で、それの掌の上で踊らされてる演者同士の抗争なんて見させられても「で、それでどうするん?」としか感じないワケで…まるで“よう実”みたい。
でもって「キャラの推測が何故か確定になる」、ウサギの能力の詳細、なんでそこまで分かるの?っていう。
まるでサクラダリセットみたい。
と思ってたらネズミの能力がまさかのサクラダリセット。
あれもクソだったけど、いやぁ西尾センセも嫌いだったんすねぇ。
他の戦士達がネズミに見覚えがあるのが伏線?んなワケあるかーい。
全く同じ試行(選択)をしたとしても、相手が知ってる・知ってないで変わっちゃうじゃん、と。
ヒツジが対戦者を引き入れようと思案して、量子力学がどうのと案を出して「バカバカしい」とせせら笑ってたけど、あれが本音だって。
非常にバカバカしい。
こんな考えるだけで空しくなるガッカリな能力をオチに持ってくるのは鼻クソほじりながら書いたって思いつかん、ワザとつまらなくしたとしか思えない。
そして最終回の「願い」。
今度はディバインゲートwwwwwwwww
こんなん敵前逃亡みたいなもんで、一番やってはいけない。
「そんなことないよ」と思われる方はディバインゲート見てみるなり、感想に目を通してくるといいかも。
なんかもうね、評判悪い作品の評判悪い部分ばかりを集約したかのような内容、これは意図しないと無理でしょー。
(注:候補に挙げた元ネタ作品そのものが該当してるってことではありません、一例ってことね。その作品のダメな部分を共通とした別作品は他にも色々あるでしょう)

けどね、だからといってイヤミな作りになってないのが凄い。
ひとえにキャラがアホな恰好してるせいだけど、「こんなんで楽しんでるオメーらバカだ」と言いつつ「ボクちんもバカなんでしゅけどねー」って振舞い。
パンクですわー、傾(かぶ)いてますわー。
まぁなんだろうね?これも一種の炎上商法になるの?
途中からは「次の展開はどんなガッカリな内容が来るのか?」ってのをワクワク期待するようになってました。
一銭も払いたくないけど、もう物語シリーズが安泰で売り上げはどうでもいい、むしろ大コケして引退の言い訳にできればいい、とまで考えてるんじゃなかろうか?
ただ惜しむらくは今期は天然モノの超クソアニメ、ダイナミックと王様が存在するため、ワザとクソ作品にした十二大戦はちょーっと分が悪いかなぁ、と。
あ、★に関しては評価拒否ってことで5です。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

(良い意味で)最後まで目が離せない作品でした

「さすが!」と言うか何というか・・・。
最後まで目が離せない作品でした。

{netabare}『回想シーン=死』のパターンがひたすら続く。
ある法則に気付くと、途中で勝者が誰なのか、想像がついてしまう・・・。{/netabare}

正直、中盤で挫折しそうになりました(笑)
でも、挫折しなくて良かった!

最終話。思わぬ展開が・・・。
まさか、{netabare}たった一つの願い事が特に無かった{/netabare}者が勝ち残るとか・・・。

たった一つの願いか・・・。自分なら何を願うかな?
色々と考えさせられる作品でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 57
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

理不尽な流血物は好きではないのだがね

世界観:6
ストーリー:6
リアリティ:4
キャラクター:6
情感:5
合計:27

<あらすじ>
十二年に一度開催される第十二回目の十二大戦。
干支の名を宿す十二人の猛き戦士が互いの命と魂を賭けて戦う。
その戦いに勝利した者は、どんな願いでもたったひとつだけ叶えることができる。
どうしても叶えたいたったひとつの願い-
最後に生き残る者は誰か?
策謀と殺戮の渦巻く戦場で、流れるのは誰の涙か?
魂を揺さぶるバトルロイヤルが開戦する。
(公式サイトより抜粋)

キャッチしている方の高評価による視聴(dアニメストア)。

バトルロイヤル物ということではFateや未来日記、邦画のバトル・ロワイヤルを見てきていますが、未来日記は中断した経緯もあり、理不尽な殺人、殺戮には抵抗があると自認しています。
なので、若干マイナス寄りの評価となっている可能性はあるのですが、登場人物の背景がしっかりと描かれるヒューマンドラマ的な面に加え、世界の暗部も描かれているため、大人向けの作風で最後まで楽しんで視聴することができました。

1クールものであることと、タイトルで連想できてしまうというところで、毎回、次はこのキャラが死ぬのだろうなと予測しながらの視聴でしたが、意外な死もあり、最後まで目が離せない展開でしたね。{netabare}(終わるまで、まさか干支の逆の順番で死んでいることに気づきませんでした。EDの登場順だとは思ったんですが)

良かったシーンは、10話でウシイが、正しいと思ったことをすることの説明。たまたま善いことをすることはない、意志でしようと思わないと正しいことはできないという意見には、重みがありました。

それから、11話のネズミの能力のネタ晴らしに、なるほどと納得できたスッキリ感が良かったです。一方、この100通りの未来を実行していずれかに確定できる能力にどのような制約・ルールがあるのかはスッキリしなかったのですが(例えば、分岐を検討できる期間を10分だけとかにしないと、検討している間にまたこの能力を使えることとなって、訳が分からなくなる。バトルロイヤルにおいて、100通り中生き残れたのが1ルートだけだったと言っているので、1日くらい使えそうなのだが、そうなると検討中にもさらに検討できるのかな)。

ツッコミをしたい点としては、トラが武術の達人になったまでは良いですが、戦争で映像にあるような弾丸の乱射を受けながら無傷というのが、リアリティ評価の下降に直結しました。服装も虎柄ビキニじゃなくて全然良いんですけど。

あと、締めは考えてみましたが、やはり腑に落ちないです。
何でも願いが叶うとなると、確かに何を願うべきか相当に悩むのは共感できるのですが、何も望まないというのはどうにも。
ネズミのような能力を持てば、他に能力を持つことは不要、面倒くさいと思ってしまうのでしょうか。
人間であればなにがしかは欲があるものだと思っているので。
不老だけとか、無限のタイムリープ能力とか、望まない死を回避するとか。それこそ、100回フラれた女の子を彼女にするとかだっていいんじゃないでしょうか。

主催者が言うように、願い事を100個にしてもらい、その最後の願い事でまた100個にしてもらえば無限に願いを叶えてもらえますしね。
と、この思考を巡らすと、何でも実質いくつでも願いを叶えることが可能ということが、人間(で良かったよね?)によってもたらされるという設定自体も、ちょっと厳しいかなと感じてしまいました。

シャリュウの策がわからず終いだったのも心残り。1人以外は全員死ぬはずの争い事をどのように死なずに済ますのか、これまで戦争や紛争を止めてきたとされるこのキャラクターの存在と真価が問われる部分なので、早く死んでしまったのはもったいなかったです。{/netabare}

アニメに抵抗がなく、シリアス寄りのバトル(ロイヤル)好きの方向けですね。

<2019.1.26追記>
世界観の評価基準の変更による調整。
何となく、中断してしまった未来日記の続きを見ようかなという気になりました。

(参考評価推移:3話3.6→4話3.7→9話3.5→10話3.7→11話3.8→12話3.6→調整3.5)
(2018.1視聴、2019.1調整)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 32

77.3 10 狂気でラノベ原作なアニメランキング10位
オーバーロードIV(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (369)
1427人が棚に入れました
TVシリーズ第4期

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話 ラナー様の踊りが鳥肌が立つくらいすごかったと思います。

 現在2話目です。相変わらずの面白さで安心しました。1話は導入でしたが2話からいきなり面白かったです。

 俺TUEEEって嫌われる割には、「ワンパンマン」とか「魔王学院の不適合者」とかの極端な俺TUEEEって面白いし叩かれません。もちろん本作もです。1作目ではシャルティアと危うい(ように見える)戦いもありましたが、それ以降はほぼ無双状態です。

 1つ目は魅力的な敵なんでしょう。クレマンティーヌ様のような残虐だけどどこか滑稽なキャラ。一方でガゼフのように高潔な人間のドラマ、あとはハムスターみたいな存在が出落ち的なギャグのキャラなどですね。

 また、アインズと絡む絡まない関係なく、貴族とか僧侶とかの分をわきまえない態度や悪さですね。本作のアルベドに言い寄っていった貴族が何とも言えません。もう最高ですね。アルベドの態度が相変わらずでした。

 2つ目は側近たちの「アインズ様ラブ」「さすがです。アインズ様」のギャグですね。これは言うまでもないでしょう。最強のアインズが悩んでいるのに側近たちは絶大な信頼を寄せている構造ですね。

 そこに俺TUEEEながら、何をやればいいのかわからない、国家運営や組織の統治に関してはまるで知識も自信もないというアインズを配置したことで、生まれるストーリーが面白さを作り出しています。


 で、4作目となる本作です。やっぱり本筋はラナ―様なんでしょうね。2話で、でてきましたね。そして期待を持たせるラスト。楽しみです。
 ラナ―様は倫理がぶっ飛んでるこれも魅力的なキャラです。このキャラが今後どう動くかがものすごい楽しみです。性格的に敵になると思いたいですが、実は味方になるんでしょうか。

 オバロの魅力は、やっぱり上から下までキャラ造形でしょう。王国がどうこうとかいうお楽しみもありますが、キャラの思惑と側近たちが敵だろうが味方だろうが魅力的だからこその面白さです。
 このことの裏付けがスピンオフの「ぷれぷれ」がちゃんと面白い事でしょうね。クレマンティーヌ様編、最高でした。

 強さや正義の味方に対するアンチテーゼが感じられる「ワンパンマン」、俺TUEEEの極端なカリカチュア化により魅力的な主人公となった「魔王学院の不適合者」そして、魅力的なキャラの配置と絶対的な強さは自覚しながらも、目的や手段に対する本人の自信の無さの取り合わせで絶妙な面白さを産み出している本作。俺TUEEEは上手く行くと爽快感と安心感があって最高に面白いです。

 今期の覇権云々というより、面白さが担保された作品なので安心して楽しめます。1話1話レビューを書くまでもないので、多分次は見終わった感想ですね。



11話 4期が一番面白いってやっぱりすごいなあ、と素直に思います。本好きの下剋上と本作はちょっと別物ですね。無職がどうなるのかはまだ1期なのでわかりませんけど。

 SAOも同じく面白いですけど、ぶつ切りですからね。やっぱり「転生もの」としても世界観と設定、なにより話の展開がよく練れているのはオバロ、本好き+無職でしょうね。蜘蛛はちょっと残念でした。

 原作、3巻、シャルティアのところまで読みました。なるほど俺TUEEEでなく、レベルは地下墳墓の守護者とアインズって一緒なんですね。だからアイテム…特にワールドアイテムが重要になってくると。そこが1期のアニメ版だとワールドアイテムの特殊性を過小評価していました。

 アニメだと指輪のところとか錫杖のところで説明が薄かった気が…原作読んだ後だと、シャルティアの反乱の苦戦に本当に余裕がないのがよくわかりました。

 あと王国、帝国、法国ってボーっと見てると関係がよくわからなかったんですけど、再視聴&原作で理解しました。

 つまり要約すると、アインズと同じ強さは一緒の人間が結構いる。だからアイテム特にワールドアイテムが重要。アインズが他のプレーヤーを警戒したり、国力を高める理由は他プレイヤーがワールドアイテムを持っている可能性があるから。万が一の場合、抵抗できるよう地下墳墓の力をつけ存続を図る。情報収集のために冒険者モモンが必要で、人間の村を経営している。

 帝国は地下墳墓探検で心が折れて屈した。王国は王を幽閉してアインズをつついてみたら逆に滅ぼされかけている、法国は何かありそうで警戒中ですかね。

 など、原作初めの方だけでも読むだけで、かなりアニメが面白くなりました。まあ、アニメだけでも拾えるところは多いんですけど、説明のところはボーっとしてました。

 これが理解できると余計4期は面白いですね。で、あのドラゴンがどういう存在なのかは5期ですかね?
 5期はもう準備しているのかな?原作読んじゃおうかなあ…



最終話 最後のラナーが踊るシーンは最高でした。

 映画などで一人の時に踊り出す。これは感情の昂ぶりが極限になったときに、心の奥底から自然と身体を動かすような感じだと思います。

 ここでこのシーンをもってきた演出は最高だと思います。ラナーの歓喜によって、彼女が思考ではなく人格そのものに、そして後天的というよりも先天的に既に悪魔性があるのだ、ということを強く印象付けていました。そして、ナザリックの誰よりも上を行ったということでもあるのでしょう。

 ここの歌と踊りの演出はこの数年で見たアニメの中でもかなり効果的だったと思います。ここは当然アニメオリジナルなのでしょう。素晴らしかったと思います。

 以前からラナーの顔芸によって彼女のラスボス感はすごかったですけど、これは本当に何かありそうですね。まだ原作は3巻くらいしか読んでませんが、5期の発表時期によって考えたいです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 16
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

劇団ナザリック

オーバーロード4期。

13話
{netabare}
茶番劇からのラナーの歌。
ん?見るアニメ違った?と思った。

そして、松岡劇場を挟んでの終幕へ。

レエブン公、裏切っていたのか?
てっきり死亡しているのかと思ったから、そこは意外だった!
{/netabare}

12話
{netabare}
この回で王国滅亡だと思っていたけど、
肩透かしな感じ。
{/netabare}

11話
{netabare}
プレイヤーと思しき戦力を観察すべく、
パンドラズアクターがアインズ様に変身し、
ナザリックで、アインズ様、デミウルゴス、シャルティアで、
分析しているのは、かなり警戒心の高いアインズ様だから?

ツアーのセリフ的に、「朱の雫」は捨て駒ぽいね。
{/netabare}

10話
{netabare}
ザナック、優秀過ぎ、でも末路が・・・
アインズ様なりの慈悲で首謀者達は例の場所へ。

裏では、法国が「朱の雫」「蒼の薔薇」をスカウトに。
「蒼の薔薇」は亡命するっぽいけど、「朱の雫」ラキュースの叔父は、
戦うようだね。

魔導王は倒せないとは本人も言っていたから、何か戦う裏目的が
あるのかな?
{/netabare}

9話
{netabare}
アルベドの姉ニグレドの登場。
ペストーニャと共に人間に優しい派なのね。

2人の懇願により、わざと人間逃がすけど、
守護者たちに理由を言えないアインズ様。
王としての威厳を取ったのかな?


OPに登場していた、ミスリル級冒険者チーム「四武器」の登場と、
アダマンタイト級冒険者「朱の雫」のメンバー?が助っ人に。
見た目的にロボだよね。
ユグドラシルプレイヤーの子孫?

フィリップ出てこなかったなぁ。
{/netabare}

8話
{netabare}
従属を許された帝国と愚王擁する王国の差。

帝国の従属されたシーンは次回観れるのかな?
王国は、ラナーの策により、父の首で解決?

フィリップがいい感じで踊っているので、
次回に期待。
{/netabare}

7話
{netabare}
シャルティアの成長とクアゴア制圧回。

アインズ様、アウラに拡大解釈され、
偉大なる御方のままでいられたw

そして、デミウルゴス登場。
こちらも、壮大な勘違い解釈。

流石、劇団ナザリック。
{/netabare}

6話
{netabare}
ドワーフの国との交渉が終わり、次回、制圧回へ。

アウラがデスナイトの死因を特定したっぽいけど、
シャルティアに説明中だった為、スルー。

ここで話聞いておけば、プレイヤーが、近辺にいない事だけは
分かっただろうに・・・
{/netabare}

5話
{netabare}
帝国からの従属の申し出をデミウルゴス、アルベドに丸投げし、
それを拡大解釈する臣下2名、さすアイ過ぎるw

次回、お目当てのルーン文字作れるドワーフの国救い、
領土拡張する感じかな?
{/netabare}

4話
{netabare}
デミウルゴス、アルベドからの前情報ではなく、
まさかの偶然かつ、アインザック経由で武王と戦う裏交渉していたのが、
偶然、ジルクニフとスレイン法国の幹部の密会の日に重なるとは、
ジルクニフ、不幸体質?

武王応援からの手のひらクルーテオは、笑った!
{/netabare}

3話
{netabare}
アルベドが、王国に行く前の話?

アインズ様が、帝国の武闘会で武王と戦うんだけど、
皇帝とスレイン法国の幹部?が密会するのは、
誰情報で出向いたんだろう???

法国幹部達の「ホニョペニョコ」「ヤルダバオト」「アインズ」「モモン」が、実は裏で結託・・・と推察しているのは当たってい過ぎてww

もう、ジルクニフは、ネタキャラ化しちゃうのかな?
{/netabare}

2話
{netabare}
ラナーは、デミウルゴス、アルベドと交渉?して、
ワンコチャン(クライムの意志は別として)と共に
魔導国に行くみたいだね。

Cパートのアルベドとラナーの女子会?が、
カオスな感じだったなぁ・・・
{/netabare}

1話
{netabare}
アインズ様、正妻戦争にアウラも参戦?

どうやら、アルベドは、次回から、王国に行くみたいだから、
デミウルゴスに「私も会ってみたい」と言ってた
ラナー辺りに接触するのかな?

あと、パンドラズ・アクター(宮野さん)、1話から、
絶好調過ぎて笑った!!
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ラナー様、万歳!(← アインズ様じゃないの…(笑)?)

オーバーロードの4期目で、全13話の1クールです。

1~3期目を全て視聴済みか、もしくは該当部分の原作を既読でないと本作だけを観たのではまったく意味不明と思われます。というわけでまだの方はここでさようなら…。



オーバーロードというお話自体は、私自身としては特定の登場人物に共感して観るというよりは大河ドラマ的に第三者視点で楽しんでいます。いわゆる「戦記物」としての楽しみ方でしょうか。

アインズ自身はかつてのゲームとしてのユグドラシルを懐かしみつつ、他のプレイヤーやワールドアイテムを探しているのが本筋であって、世界征服はそのついでにやっているみたいなところがあるので、そういう見方をされるのは不本意なのかもしれませんが。

さて、そんなアインズ様の覇道は3期目まででナザリック大墳墓をベースにアインズ・ウール・ゴウン魔導国を設立し、リ・エスティーゼ王国からカルネ村と要衝の都市エ・ランテルを割譲されるに至っています。

そんな4期目では前半では主にドワーフたちとの関りを発端とする一連の出来事、後半では主に王国と魔導国との関係性の変化に関する出来事が語られます。前半はコメディ―成分多めな感じで、個人的には後半がより楽しめました。

ラナー様は王国の王女殿下ですが、3期目からしばしば活躍するラナー様の見せ場が多くて大変面白かったです。

ザナック王子も素晴らしかったですが、私は自分勝手な目的のために暗躍するラナー様が好きでした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26

66.3 11 狂気でラノベ原作なアニメランキング11位
回復術士のやり直し(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (456)
1086人が棚に入れました
【癒】の勇者としての素質に目覚め、勇者たちと世界を救う冒険の旅に出ることになった少年・ケヤル。しかし戦闘能力のない回復術士には、勇者たちにその能力を搾取され虐待を受ける日々が待っていた。自由と尊厳を奪われ、自我すらも失いかけたケヤルはある日、正気を取り戻し《回復》の真実に辿り着く。《回復》はただの癒やしではない。《回復》は世界を、人を、根源から揺るがす力である、と。ケヤルは世界そのものを《回復》し、四年前からすべてを“やり直す"ことを決意する。そして勇者たちへの報復に胸を躍らせるのだった……。「さあ、パーティー<復讐>のはじまりだ─」

声優・キャラクター
保住有哉、渋谷彩乃、石上静香、相川奈都姫、高森奈津美、津田美波、ふじたまみ、稲田徹

ナイアガラ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

作者の他者(主に女性)に対した歪みが気持ち悪い…

2話途中で断念…

『なんでこんなの見たんだろう…あ、みかん食お』と思った

あぁこの作者は彼女できたことあったのかなぁとか
酷いフラれ方したのかなとか、まともな恋愛経験ないんだろうなとか、
女性に対しての偏見や倒錯、嫉妬や妬み等々歪んだ感情が
ありありと見て取れて気持ち悪くなって断念

これはそういう内容に共感出来て、
凌辱系エロゲとかを好んでしまう
残念な人向けなんだろうなぁと思う



こういう『ゲスな事をした人にはゲスな仕返しが当然』という
現代日本のオタク中心に見られる過剰な正義マン的な
ストーリーどうにかならんもんかね…

法治国家とか法律とかちゃんと理解した方いい笑

ハンムラビ法典で世の中を回すつもりか笑

憎しみの連鎖は断ち切ろうって今まで
ありとあらゆる名作で語られてきたじゃないか
復讐モノでもちゃんと復讐者が対価を支払うし…

一番の疑問は
なんでエンディング曲こんなに良いの笑
それだけは評価の2

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

永遠のにわか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

そりゃあ気持ち悪いよ笑

人の欲望は醜いんだもの。

三話までとびとびで見たけど、結構いろんな欲望が満たされたわ。
主人公が虐待されたときは男性嫌悪してる自分が満たされ、女が虐待されたとき女性嫌悪してる自分が満たされる。
同時に被虐的な自分も満たされる。
どサドとどマゾを同時に満たすとかおいしいね腹いっぱいだよ。

だがアニメ化する必要はあったのか?笑
アニメ化を優先的にすべき作品がほかににもたくさんあるってのが正直な感想だわ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 4

ただのアニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

吐き気が...

自分これ、タイトルから「盾の勇者の成り上がり」みたいなのかなあって思ってみたら最初とイメージ違い過ぎて腹抱えて笑いましたよ(笑)
復讐の物語らしいですけど色々過激すぎてもう。。。
っていうかよくこれを地上波で放送できましたね。

って言うかもう気づけば8話ですよ。
何で自分これ見てんだろ...
この作品がどこに行きつくのかという興味本位みたいな感じでかなり頑張って8話まで見ましたが、もうマジで見るに耐えないです。
もう本当に無理です。
何故か。

気持悪いからです。
無論このエロアニメみたいな所や暴力シーンなども理由ですが、一番の理由はキャラの歪さです。
キャラの歪さというのは時によって魅力的にも成りえますが今回のは酷い方の歪さです。
この作品で一番と言っていいほど気持ち悪いのは主人公の行動とそれを肯定するその取り巻き達です。
ハッキリ言って主人公は狂人です。
そして、そんな自分に酔ってる感じで主人公の取り巻き達が主人公を褒め称えて...
簡単にクズなら良かったんですが変に自分を肯定しようとしてるところなんかもう...
何が何やら。

自分結構、主人公が頭悪いのとか見ていてイライラするタイプなのですが、もうこのレベルになるとひたすら酷いとしか言いようが無いです。
なんすか『復讐の美学』って。自分で言っておいて思いっきり無視してんじゃないすか(笑)

ただのエロアニメでもここまで世界観やキャラが酷いのはいないと思いますよ。まだSAOのオベイロンの方が好感があります(笑)

っていうか最近、本当にこういうエロアニメみたいな作品増えてきましたね。
「異種族レビューアーズ」とかマジで一線を超えそうな作品が出てきてこれですからね。いつかマジで規制が緩くなりすぎてエロアニメとかが普通に放送されたりしたら逆に腹抱えて笑いそうです(苦笑)
そういえばなんか「終末のハーレム」ってのがアニメ化されるらしいですね。どうなることやら。。。

もう回復術師のヤリ直しとかに改名したほうが良いんじゃないでしょうか。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21
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