破天荒アニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの破天荒成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月19日の時点で一番の破天荒アニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.6 1 破天荒アニメランキング1位
逮捕しちゃうぞ(OVA)

1994年9月24日
★★★★☆ 3.8 (35)
238人が棚に入れました
墨東署交通課に勤務する婦警、辻本夏実と小早川美幸。
並外れた怪力を持つ夏実と知性派の美幸は、コンビを組むことになった…。そんな対照的な二人が、さまざまな事件に挑む!

藤島康介の人気コミックを原作にしたOVA。
原作にはなかった夏実と美幸がコンビを結成するまでのエピソードも描かれている。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

90年代中盤としては、トップレベルのクオリティ♪

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
3期、劇場版まで続く、「逮捕しちゃうぞ」シリーズの一作目。時系列的には1期の最初の部分にあたるので、ここから観るのがオススメです。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作画は時代を感じさせるものではありますが、時代に関係なく「綺麗」だと思えるはずです(特にメカ類の作画は)。この時代のアニメをあまり観ていない若い世代にとっては、ある意味では新鮮な驚きがあるかと思います。

ストーリーとしても、メインの二人(夏実と美幸)のキャラがよく描かれており、ストーリーと合わせ、かなり面白いです。是非オススメしたいですね(シリーズNo.1のオススメ度)♪

※詳細は1期に書きました。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/13
♥ : 18

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

夏美♪足ブレーキ!!

原作は1986年同タイトル。1994年にOVA化。

1995年2月全4話 以降のアニメ他の原点?

1996年10月TV版放送開始全51話

1999年3月特別編1「逮捕しちゃうぞ Special」全21話

1999年『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』劇場公開

2001年4月「逮捕しちゃうぞ SECOND SEASON」全21話

2002年3月特別編2YOU'RE UNDER ARREST〜逮捕しちゃうぞ〜」

2002年10月実写ドラマ全9話

2007年10月「逮捕しちゃうぞフルスロットル}全24話

昔からある凸凹コンビ警察ものを、ミニパトに乗る婦警に
置き換えて破天荒に愉快痛快なコメディタッチで描く作品。
色々なパロディーが多く含まれ、マニアックな描写も多い。

結果的にこの作品自体パロネタにされることも多い様です。
このアニメのパロを含む作品から此方を視て、更にネタ元
を探すのも面白いかもしれません。

二人の婦警のコミカルなトークと署内や白バイ隊他個性豊か
な人々や、街の住民等とのハートフルな交流等を描きつつ、
交通違反者を追いかけナンセンスなカーチェイスをコミカル
にシリアスに描き分けている。

乗物系のメカデザはデティールに拘っていて可成りのもの。
キャラデザなどは最近の萌え系とは違い個性がある。

スリリングなカーチェイス等はアングルや心理描写等の演出
とデティールの高い車体や計器類の描写で補っている感じ。
基本的にはナンセンスなコメディ風ドラマを視ている感じ。
海外の警察ものや白バイドラマのノリ?

初期のOVAでこのレベルだと、後発の作品程期待ができる。
1期だけで51話続いたのだから当然かな?全120話位?

恋愛要素は不可欠w 「仲直りを目的にした逢引を命ずる!」
部署を挙げての一大プロジェクト?こういうの好きだな♪

足ブレーキについては可也古典的なパロですが・・ドアを
開けて両足で・・というのは流石に新しかった気がする。


辻本夏実(玉川紗己子)墨東署交通課の女性警察官。巡査。
正義感は強いが破天荒で快活な性格。並外れた体力と怪力。
愛車モトコンポ。酒好きで酒乱。

小早川美幸(平松晶子)墨東署交通課の女性警察官。巡査。
頭脳明晰で論理的思考力と洞察力が高い。時々暴走する。
愛車トヨタ・スポーツ800。手先が器用でメカフェチ気味。

二階堂頼子(小桜エツ子)墨東署交通課の女性警察官。
ゴシップとそれに絡む騒動が大好きなトラブルメーカー。

中嶋剣(島田敏)墨東署交通課の白バイ警察官。
自称“墨東の白き鷹”常にサングラス姿。質実剛健の大男。

課長(政宗一成)交通課課長 警部

投稿 : 2024/04/13
♥ : 2

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

OVA版がシリーズ最高

本作は婦警さんにスポットを当てた日常アニメ……と言うには色々と破天荒だけど、
そんな破天荒なノリが当時はかなり面白く見られて特に夏実と美幸のコンビはキャラが立って魅力的でしたし、
また内容も夏実と美幸の出会いが描かれた1話と2話の首都高でのカーバトルは印象的で、
それと作画のクオリティもOVAという事を考慮しても90年代では破格のクオリティでした。

【評価】

88点・2A級

投稿 : 2024/04/13
♥ : 1

67.7 2 破天荒アニメランキング2位
御先祖様万々歳!(OVA)

1989年5月1日
★★★★☆ 3.8 (40)
163人が棚に入れました
高級マンションに住む高校生・四方田犬丸(よもた・いぬまる)は、ホームドラマな日常に退屈していた。 そんなある日、マンションのベランダから黄色い一輪の花を目撃する。その後、玄関のチャイムが鳴るが面倒臭がって出ない両親に 変わって犬丸は、しかたなく出ることにした。玄関の扉の覗き穴を見るとそこには、先程見かけた黄色い花がいた。 そして、迷いに迷った挙句、犬丸が扉を開けると黄色いドレスの少女が現れ、彼女に抱きつかれる。その少女は、四方田麿子(よもた・まろこ)と名乗り 自分が犬丸の孫娘であり彼に会いたいが為に未来からやってきたと言う。こうして、四方田家の日常と家庭は破天荒な形で崩壊していく事になるのだった。

声優・キャラクター
古川登志夫、勝生真沙子、緒方賢一、鷲尾真知子、玄田哲章、山寺宏一、永井一郎
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ある都市型核家族のブラックコメディ

攻殻機動隊などでおなじみの押井監督作品。
あまり知っている人がいない作品なので残念だが
1990年にリリースされた全6話のOVA。
ジャンル分けするなら、ブラックコメディといったところだろうか。
観る人によっては賛否がハッキリ分かれると思う。

自分はまず、90年代前後のシンセを多用したOPの編曲に耳が反応。
作画は、個人的にはさほど好みではなかったものの、
物語に引き込まれ、気づいたらそんなこともすっかり頭から離れていた。
そして今思えば、美しい絵でないほうが
このストーリーには生きるというか、合っていたというか。
絵に邪魔されることなく、話が展開していけてたなと思う。

物語の中心となるのは四方田家の家族3人。
ローンに追われ、家族が重荷になっていった父。
高層マンションに引っ越してきたのは近所づきあいが嫌いだったからという母。
生意気盛りながら、世の中が怖くて外に出て行けない17歳の息子 犬丸。

どうやらこの家族、退屈な日常にお互い作り笑いをしながら、本音を見せ合えてない様子。
そこへピンポーンっと突然訪ねてきたのが、未来からやってきた犬丸の孫娘だと名乗る麿子。

それがすべての始まり。

家族は{netabare}こじれてバラバラになり、互いに裏切り、再会しては絡み合い、{/netabare}
転げ落ちるように転落と崩壊の一途を辿るのだが
麿子の存在によって、それまでの仮面を捨てて本音をぶちまけたり、
無様な姿をさらけ出せたのも事実で、運命共同体の成せる業なのか
{netabare}犯罪に手を染めながら結びついていくところが{/netabare}なんとも皮肉。

また、未来から麿子を捕まえにきたというタイムパトロール 室戸文明の
正体がわかるシーンや、探偵の長丁場や、彼らの歌も見処のひとつ。

特に探偵 多々良伴内(声=山寺宏一氏)が唄う『興信所は愛を信じない』
谷村新司ばりに唄い上げた後、
「山寺 歌うますぎる~!」というガヤが入ってて大笑いした。
あと、犬丸が唄う『立ち喰いそば』も、
昭和っぽい悲哀がこもっていて、なかなか味わい深かった。
 
ペプシマンならぬ「Cokeマン?」って格好の室戸文明の登場の仕方も
「待ってました!」と声をかけたくなるような大袈裟なところがあり、
海辺でピアノを弾き語りしても、カッコ良さ100%になれず、
そんなコミカルさに中年の哀愁が漂っていた。
そしてこの室戸にこそ、この作品を制作している間の本音含めて、
押井監督の想いのすべてが込められてる気がする。

全編通して、登場人物それぞれのセリフは長く、舞台演劇口調。
しかも、大きな舞台じゃなく小劇場ノリなところがツボ。
ナレーションもどこか落語や講談のような語り口。
好みは分かれると思うけれど、舞台演劇を長年見慣れている自分としては
舞台の演出そのままをアニメで観れた感覚が、新鮮で面白かった。

果たして、麿子の本当の目的は何だったのか?

信じていた繋がりが、ある日突然消えてしまった時の喪失感にもめげず、
「家族」より「孫」という生温かいものを最後まで信じたかった犬丸の
切なくも悲しい希望に、ちょっと胸が痛む。

う~ん・・・深読みすればするほど、
物語の迷宮にハマっていくのが迷惑のような嬉しいような。

もしかしたらこれは、途中で何度か登場していた、
あくびばかりして退屈そうな犬を連れた雲の上の神様の
いたずらなのかもしれない。

けっこうわかりやすい物語ではあったのだが、
いくつかの謎を残して考えさせるあたりが、やっぱり押井監督だと思う。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 27

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

新劇風の異色作

原作無しのOVA作品。

私の鑑賞初見はLD(レーザーディスク)でした。それだけで古さがわかりますが、この頃はOVAの制作がけっこう盛んでした。

実は私は押井守監督作品とは相性が悪いようです。理由を考えてみたのですが、氏の監督作は原作があるものやメディアミックス展開されているものが多くて、それらについては他のメディアでの作品とアニメの内容が「別物」っぽく感じられるからではないかと思います。

アニメではない状態の作品を気に入って氏によるアニメ化作品を観ると「これは違う」となってしまうわけです。

その点、本作はオリジナルで比べる対象がないので気持ちを落ち着けてニュートラルに観ることができました。

本作品の演出は一風変わっていまして画面の中に固定の舞台があって、その中で演劇が行われているような体になっています。

画面は基本的にその舞台を客席から観ているような固定視点なのですが、ごく稀にその「お約束」を忘れたかのような、「別のロケ地で撮影した」みたいな画面になることがあります。これを「おいおい、聞いてないぞ」と思うか「そういうものか」と思って受け入れるかで、本作品の評価のひとつの分岐点になるかと思います。

受け入れた上で観ていると、舞台を外れた画面は「超展開」につながっていきます。なんというか、「舞台劇を観ていたら強制トランスさせられた」みたいな気持ちになります。

それと、登場人物は基本的に変人しか出てきません。またキャラクターデザインの絵柄が独特で、これがダメということになると本作品の鑑賞はアウトだと思います。

まあ、新劇とかアングラ演劇が好きだったら結構行けるかなあという感じのとても実験的な作品です。

私個人の好みとしてはさておき、あんまりお勧めはしないです…。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 16

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

究極の押井イズム、ぶっとんだ家庭崩壊演劇

退屈な日常を送る主人公「四方田犬丸」のもとに孫娘を名乗る「麿子」が現れる
それをきっかけに四方田家は凄まじい家庭崩壊をしていく
全6巻のOVA作品で、非常にブラックな喜劇です

この作品はもう押井臭が本当に半端ない
うる星やつらのパロディ要素もかなりありますしね
しかし、非常に良くできていて押井監督のアニメの中では最も好きです
ただやはりこれを「面白い!」と言える人は
普通のアニメを見飽きたアニメ狂か、よく訓練された押井信者ぐらいなものです

というのも、このアニメは「演劇」なわけです
長ったらしい台詞と長回しのカットが実に特徴的。
キャラデザは人形のようですが、見事に虚構の家族を演じきっているのです
そこに非常にシュールな笑いを誘う。(笑えるかどうかは別として)
現実なのか虚構なのか、よく分からないぶっとんだ展開もミソで
「家族」の虚構性を実に上手く表現している。

「麿子」をきっかけに家庭がガンガン崩壊していくのに
「麿子」のおかげで家庭が結束していくというところも面白い
まぁ最終的には後味の悪いラストで終わってしまうのですがw
「家族」って一体なんなのだろう?という疑問が付きまといますね

OPもEDも劇中歌も気合い入ってますw
ダイジェスト版で『MAROKO 麿子』というアニメがありますが、
大事な部分がカットされているので、見るならOVA版の方が良いです
興味があるならぜひ一度ご覧アレ。

投稿 : 2024/04/13
♥ : 14
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