美術部で親友なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの美術部で親友な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月29日の時点で一番の美術部で親友なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.2 1 美術部で親友なアニメランキング1位
カラフル-Colorful(アニメ映画)

2010年8月21日
★★★★☆ 3.5 (412)
1771人が棚に入れました
死んだはずの“ぼく”は、プラプラという天使らしき少年から“おめでとうございます。あなたは抽選に当たりました”と話しかけられる。大きな過ちを犯して死んだ魂のため輪廻のサイクルから外れてしまうはずだったが、再挑戦のチャンスが与えられたというのだ。そして、自殺したばかりの中学生“小林真”の体を借りて、自分の犯した罪を思い出すため下界で修行することに。ところが、父は偽善者で、母は不倫中、そして自分をバカにする兄とは絶縁状態という最悪の家庭環境。おまけに学校でも、友だちがひとりもいない上に、秘かに想いを寄せる後輩ひろかが援助交際をしていた事実を知ってしまうなど、まるで救いのない日々だった。そんな中、真の体に収まった“ぼく”は、真っぽくない振る舞いで周囲を困惑させてしまうのだが…。

sunspot29 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

二度と死ぬなよ

僕の生前の罪ってなにかな?とかの疑問は、
オチで全てふっとびました。

地味で、ふつうで、どこにでもありそうないじめられっこのお話です。
最後のわざとらしいようでそうじゃない台詞が感動的です。

カラフルで生きてください。

今時の、個性を大切にしようというような映画にも思えますが、
意味をはき違えていないカラフルに生きてという意味だと思いました。
個性をだして人に迷惑をかけるような人になっては元も子もありません。
ふつうに友達と過ごして同じ高校にいくと約束したり遊んだり、一緒に勉強したり、
ふつうでいいんだよ、というかんじです。
でもなぜ小林まことが当選し、人生のやり直しのチャンスを与えられたのかは、
よくわかりませんが、自殺した人が、そういう対象になるのかなと思いました。
自殺した人をまっさらな状態で、自分のまわりや自分を見つめ直す機会を与えて、
やり直しさせ、生きる希望を…というようなことだと思いました。
もういいだろう、二度と死ぬなよ、という言葉がすごく重く感じました。
途中で、家族もうまくまわりはじめ、いい方向にいってるのに、
別人の魂がはいっていて、もしかしたらまた死んでしまうのかな〜と思ったら
切なくもなりましたが、そうではなかったのでよかったです。
屋上でのプラプラとのやり取りが切なかったです。

作画もきれいです。
川のシーンの背景が気合いはいってます。
アッキーナが声優がうまくてびっくりしました。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 3
ネタバレ

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

世界があまりにもカラフルだからこそ、僕が僕であるために。

 パッピーエンドです、と最初にそう言ってしまう意味があり…。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、小林真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなくてはならないのだ。真は絵画きが得意で美術部に所属し、中一で虐めを受け、自分の世界に籠り、友達はいない。やがてぼくは、真が父親を軽蔑し、兄に軽蔑されていて、母の不倫を目撃し、想いを寄せる後輩のひろかの援助交際を目撃したことが自殺の原因だとわかる。どうせ真の人生だし、好きで下界へ来たわけじゃないし、と軽く見ていたぼくは、やがて真を取り巻く人たちの欠点や美点が見えてくるようになって、人の様々な彩色の真実へと、またぼくと真の真実に気づいてゆく…。

 ストーリー序盤で、或いはあらすじで大凡の終幕展開を察する人がいるだろう。しかし私は、この作品を察して結構な物語なのではないのかと思っている。それは、自殺という題材が重くのしかかった先の、生前で罪を犯した〈ぼく〉が、或いは自殺を犯した〈真〉が「ぼくは生きてます」と言うまでの主人公の心の変化を、希望を持つ瞬間を期待させるからだ。そして「それ(ぼくが犯した罪を認識すること)」だけが本作の全てではないと確信している。察する通りなら一辺倒だな、という予測は幕切れ方では的中かもしれないが、別の意味合いで見事に裏切ってくれる。
 「おめでとうございます、抽選に当たりました!まさにラッキーソウルです!」軽薄な天使の言葉から始まる本作の日常活写には、小林真が浮動する思春期の世界が発見できる。絵描きが得意で、中一で虐めを受け、自分の世界に籠り、鬱的に嘔吐を繰り返し、美術室と家族が拠り所の中で、母親と想いを寄せていた後輩の酷な真実に遭遇し、無念もないまま自然な心持ちで睡眠薬を多重服用した。生きることなんかよりも、死ぬほうがずっと楽で魅力的に思えた。 ぼくは生前に犯した罪を解釈する為に自殺した小林真の体のホームステイし、(例えてドラえもんのもしもボックスのように)真がもし死んでいなかったらの世界を、そこでは飽くまで真の代役として体験する。そして、真が自殺を図ったという事実がもたらす出来事と、当の本人にぼくという別の人格が入ることから、変貌していく真の・周囲の人の心の、”色”。変化することで物事の角度が変わり、またそこから明かされる色の違う真実。自殺志願者へのメッセージなどではなくて、カラフルという名の日常を、飾らずに伝える。ここにあると思う。

 人生とは、気づいていそうで気づいていないことが、案外たくさんあるものだ。その気づいていない場所で、自分が誰かを救ったり傷つけたりしていることもまた、思っているよりもちょっぴり多めにあるものだ。小林真の数少ない周囲の人の、そんなことが、自殺したという事実と別人格の真(ぼく)という出来事から明るみに出る。そんなことに、ボクが気づいたとき、ぼくから涙が溢れると、プラプラが現れる。「泣いてるのか?」なぜ小林真が聞くべき言葉を(真実を)僕が聞いているんだろう。「ぼくじゃない。真の涙だ」そうして、ボクのなかにあった小林家のイメージの色合いが最初は黒一色だったのが、よく見るといろんな色が含まれていた。黒もあれば白もあり、赤も青も黄色もあって、角度を変えれば青と黄色から緑が生まれたり、明度も変わり、綺麗な色から醜い色まで、どんな色だって見えるようになる。
 感受性の鋭い少年少女を知る平凡さに悩む親世代(母親という存在)も、良心を抱くが故に察しが鈍く心情を捉えにくい陳腐な大人(父親)も、思索もせずにその機械的な学習能力で下方を見下す学生(兄)も、精神の脆さから心の移り変わりがめまぐるしい多彩な思春期の少女(ひろか)も、他人の持つ世界に憧れを持ち自分の世界を見出そうとする若人(唱子)も、非凡の孤独を身に憶えもどかしくも平凡を求める人(ぼく)も、誰もが人並みに変わっていて、傷もので、それが普通なのだ。私は普通でもいいんだと、誰もが自分の色を持っていて、誰もがその自分の彩りを表現している。だからこそ世界は限りなくカラフルで、人混みに惑わされて本当の色を自分の色が分からなくなることも時々ある。
 著者の森絵都さんや、監督の原恵一さんからのメッセージはここらへんにあったのだ。この多彩な世界。あまりにもカラフルすぎて、自分がわからなくなる世界。僕が僕であるために、私の色であるために、色に塗られて生きてゆこう。例えそれが何のためだか分からなくとも、カラフルが何より綺麗なのだ。

 小説の最終頁から先に文字がないのをみとめた時、映画館の退場ゲートを通った時、抱えているもどかしい様々な不安が和らいで解消に向かっていることを理解出来た。
 本作のイメージソングが、尾崎豊「僕が僕であるために」(カバーはmiwa)であることが、少しハマりすぎていると思うのは私だけだろうか。

映画に対する著者のコメントが好印象に載っていたので記載。
《 原監督は魔法のように〈ふとした瞬間〉を掬いとる。
友達同士のじゃれあい。他愛の無い冗談。
気になる誰かの笑顔。なにげない約束。
振り向くといつもそこにある眼差し。
この映画を観た人は、
私たちの日常がそんな〈ふとしたものたち〉に支えられ、
カラフルに彩られていることに気づくだろう。 》


以下、評価に対するメモ。
{netabare}
・BGMが盛り上げない場面で盛り上げる。
・佐野唱子役の声優・宮崎蒼さんが上手。
・キャラが背景にとけこめないシーンあり。
・声優のブレは後々良くなるところあり。{/netabare}


あらすじ、原作小説の紹介文、参考、加筆。
2013.8.4「「世界は君が思っているよりもずっとcolorfulだよ」という「意見」であると感じる」投稿。
2014.3.28「世界があまりにもカラフルだからこそ、僕が僕であるために。」更新。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 26

敦賀迷彩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

第2167位、、

これがこの作品の評価である。

意外に、、人気が無いと言うか知名度が無いと言うべきなのか、、Orz

扱う主題は重たいデスガ、十二分に面白い作品ですので、是非一度、御視聴してみて下さいまし(^-^)

お気に入りは、主人公の母(*`・ω・)ゞね

母子の関係が剣呑なので、ドギドギしながら観ていました。
そして、不倫の描写は綺麗でした。上手いと思いました(^-^)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 12

65.4 2 美術部で親友なアニメランキング2位
グラスリップ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (1163)
5332人が棚に入れました
ガラス工房を営む一家の娘・深水透子は、友人の家にあるカフェ「カゼミチ」を友人たちとの憩いの場所にしている。高校3年の夏休み、彼女たちの前に現れた転校生の少年・沖倉 駆は、透子に、自分には未来の声が聴こえると語りかける。もし、あらかじめ未来を知ることができるのなら、自分は何を望むのだろう? 感じたことのない動揺を覚えながらも、透子は胸の中に、放っておけない感情が生まれていることに気が付く...。

声優・キャラクター
深川芹亜、早見沙織、種田梨沙、逢坂良太、島﨑信長、山下大輝、東山奈央、茅野愛衣
ネタバレ

アガパンサス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

グラスリップ解説最新版・分かりました

ネット上では「分からない」としか言われていない本作品。
いくつかの話をピックアップして見ていこう。ただし最終回の伏線になっているところは途中でも解説してしまうので、一通り観てからこのレビューを読んでくださいです・・・

1話のポイント
{netabare}
1話は最終話への伏線が沢山あるので重要。
・ヤナが「先のことは分からない」と言うが、透子は「ずっと友達でいたい」と言う。
→ヤナの「不吉な」セリフが、話数の進行に伴い、従来の友達関係が壊れていくことの伏線になっている。
・透子は「何があっても全部未来の自分が解決してくれますように」と言う。
→このとき、目をつぶって手を合わせている点に注目。最終話で同じセリフが言われるが、その時は手を合わせないし目をつぶることもない。より前向きになっていることが分かる。つまり、1話の時点で、透子は未来を他人任せというか「なんとなく」しか意識していなかったが、最終話で「はっきりと」意識して「自分で切り開く」ことを決心したのだと言えるだろう。
・ジョナサンが浮いている。残りの名前にフッサールとか出てくる
→間違いなく、「浮いている」ジョナサンとカケルが対応している。
→最終話でユキが「ジョナサンは冒険者だが、残りの名前はみんな哲学者だよな」と言うのに注目。
・透子は「放し飼いがいい」と言うが、カケルは「猫に襲われるだろ」と言う
→自由がいいか、守られているけれど不自由なのがいいか?とも解釈できる。カケルが自分自身の殻にこもっている証拠ともいえる。これを補足するものとして、透子の家でジョナサンが暴れまわるが、これは自由への欲求とも受け取れる。
{/netabare}
2話のポイント
{netabare}
・カケルは透子と会って、初めて映像と声の両方が合わさった欠片を見た。
→カケルは音の欠片を聞き、透子は映像の欠片を見ている
・透子が4人の友達から離れて電車がドン!な欠片
→これは、4人が死ぬという意味ではない。この時点でも想像はできるが、12話で透子が「私がみんなと過ごした忘れられない場所をもっていない」と言うことによって、はっきりと伏線が回収される。つまり透子は4人と親しい友達でいるつもりだったが、それは表面的なもので、実は透子自身は浮いた存在であり、次第にそれが明らかになっていく、ということ。今後の話で、まさにこの映像のようなストーリー展開がなされていく。
・ユキとヤナの恋愛感情が露呈して、5人の友達関係が崩れていく
→カケルは5人にとって「部外者」。しかし部外者の登場によって5人の表面的な関係が崩れていくのである。
{/netabare}
3~6話は、あまり重要ではない。未来の欠片をめぐって視聴者はじらされる。その中で、次第に5人の中の恋愛感情が育っていく回だとみておけば、大きな間違いではないだろう。一応5、6話だけ少し。
5話のポイント
{netabare}
・ヒロの恋愛感情がサチに向いている
・ヤナがユキに棒読みな告白をする
→これで5人の友達関係は完全に崩れてしまった。5人の人間関係はヤナが1話で予言したように「変わって」しまったのである。
{/netabare}
6話のポイント
血なまぐさいケンカがあるが、それ自体はあまり重要ではない
{netabare}
・透子がカケルとのキスシーンの欠片を見る
・カケルが「透子に味方してほしかったのかな」と言う
→透子とダビデの心理的な距離は近づきつつある
{/netabare}
7話のポイント
未来の欠片の正体が判明したり、カケルの今までの人生がどういうものだったかが明確になる非常に重要な回である。
{netabare}
・3人のカケル
→カケルは常に自分を冷めた目、つまり第三者的な目で見ている。これはすべてのことについてもそうである。
・テント暮らしの象徴するもの
→カケルは常に世界の「外」にいる。透子達5人に対しても、輪に入ることはなく「外側」にいようとする。
・透子が「高いところに登っちゃダメ」と言うが、カケルは「少しでも落ちる可能性のある所には登れない」と言う
→カケルは「挫折に対する恐怖」を感じている。だから何事も夢中になることがなく、冷めた目で外から見つめている。このことが、1話で透子に「そんなのお前の価値観でしかないだろ」というセリフにつながる。つまりカケルにとって「価値観」はすべて相対化されており、「カケル自身が何をしたいのか」という部分が気持ちの中に全くないのである。
・最後の砂浜でのシーン。ヤナの後ろ姿から鳥(後にトビと判明する)が沢山飛び出してきて「お似合いカップル」と憎らしくつぶやく「映像と声があわさった欠片」を透子が見る
→「未来の欠片」は、タイムマシン的なイメージで捉えた未来の予測ではなく、その人が抱えていたり自分が遭遇している現実に隠された「本質的なもの」と考えられる。これは最終話で透子が「未来ではなく、まだ起こっていない、でもきっとこれからおきること」という言い方もしている。「未来の欠片をみる力」というのは、「現実に表面的に存在しているわけではないが、そこに潜む本物をみる」能力と言ってもよい。「本当の想いや本音、隠しているもの、隠されているものを見る力」と言ってもよい。少なくとも、「ふつうの意味での未来」とは別の意味が「未来」に隠されていると考えないと、このアニメのストーリーが意味不明になってしまう。透子とカケルは未来予知能力者では全くない。
・9話の伏線として、サチが透子への好意をヒロに打ち明けるシーンがある。その打ち明け方がドロドロしているためか、ヒロはサチと一定の心理的な距離を置くようになった。これを、「ヒロはサチの友達でしかないと悟った」と解釈する人がいる。そうも読めるが、後で二人は登山デートをして、ついにヒロがサチを背負うところまで仲が発展していくのだから、「単なる友達」ではない。10話でヒロがサチへ読書感想をメールで伝えるというシーンからも、やはり二人の関係は特別なものになっているのである。ヒロがサチから一度心理的な距離を置いて冷静になったからこそ逆に本物の愛につながっていくのではないか。
{/netabare}
8話のポイント
カケルと透子の関係が重要な段階に入る。
{netabare}
・透子の欠片:二人の女性の会話中に窓ガラスが割れる→表面的な二人の関係を見破ったということではないのか。
・雪が透子の欠片の中で降り始める
→欠片の中に透子とカケルがキスをするシーンがあり、「やはり二人は両想いであることがはっきりしていくのかな?」と予想することは簡単である。では、雪の正体とはいったい何だろうか?これは、12話で透子が見るカケルの「唐突な当たり前の孤独」のシーンにつながる。つまり、キスをするだけでなく、カケルが抱える本当に重大な問題を透子が理解することによって、二人の関係は単なる肉体関係としての恋愛ではなく「本物の関係」になるのである。
{/netabare}
9話のポイント
{netabare}
・サチが透子とヒロの二人に告白する。
・透子がスケッチに描いた鳥を消している→これがトビの姿なので、7話でヤナから飛び出した鳥はカラスではなくトビではないかと思われる。あまり本質的ではないが・・・
・サチの言う重要なセリフ:「明日のために」→最終話への伏線。明日のために今日を一生懸命生きよう、ということ。
{/netabare}
10話
{netabare}
・ヒロが読書感想メールをサチへ送る。ようやく気持ちが通じ合ったかなと言う感じがする。
・カケルが欠片を見ることができなくなった
→次第に自分自身の「外」から「内側」へカケルの気持ちが移ってきていることの証。平たく言えば、カケルの「自分自身」が「覚悟を持って生きる」決心がつき始めている、ということ。
・「唐突な当たり前の孤独」
→「自分に友達が出来ても、自分が引っ越しなどでいなくなったらその友達は自分のことを忘れてしまう」経験のこと
{/netabare}
11話
{netabare}
・透子とカケルが一夜を過ごすが、カケルは「一緒にいるのが怖い」と言う。カケルは転校しようとしていたが、母に「一緒に世界を回らないか?」と誘われてしまう。だから、せっかく透子と仲良くなったのにまた別れる羽目になってしまい、やがて透子に自分が忘れられてしまうのではないか。また唐突な当たり前の孤独を味わってしまうのではないか。だったらやっぱり透子との仲は無かったことにしよう・・・というカケルの気持ちが読み取れる。
・サチがヒロに「また山に歩いて登りたい」と言う
→そういえば3話では車で登っただけだった。より二人の仲は親密になっている。
・サチが「近くにいるのに相手が見えないって不思議じゃない?」とヒロに言う
→二人の仲はまだ本物になっていないことを想起させる。雪はその象徴であると考えれば、透子の欠片がどういう意味かも説明できる。つまり、カケルがこの孤独についての問題を解消できない限りは、カケルと透子が本物の関係になることはできない、ということ。ただしカケルと透子は二人で花火の欠片を見ることができているので、二人の世界を共有し始めているのは確かであり、本物の関係になっていくと期待できる。もしかしたら、サチも「唐突な当たり前の孤独」を感じていたのかもしれない。病弱で学校にあまり行かないから友達が出来なくて・・・そうした中で透子は大切な存在だったと・・・
・カケルの母のピアノ演奏が始まり、カケルと透子は手をつないで聴き始める。
{/netabare}
12話のポイント
2話の重要な伏線が回収される回である。
{netabare}
これは並行世界でも未来の世界でもない。カケルの感じていた「唐突な当たり前の孤独」を透子が感じるシーンが大半を占めている。透子が「私がみんなと一緒に過ごした忘れられない場所をもっていない」と言うことで、2話の欠片についての説明がなされ、伏線が回収される。最後に、透子は現実の世界に引き戻される。

※補足
「これは単純に透子が友達を失う苦しみじゃないか」という意見がある。そうではない。冒頭のシーンで透子は4人に喫茶店で会っている。でも4人はいまひとつ透子のことを見てくれていないし、花火大会で挨拶しても「覚えていない」。たぶん、カケルもこういう感覚を味わっていたのだろうなと想像できるのだ。さらに、前述したように、このシーンは透子と4人の関係が露呈するという二重の意味もある。失うのではなく、「元々本当は」友達ではないのだ。

※補足2
したがってこれは透子が4人に対して感じた疎外感でもある。その中でカケルだけは「本物」だった。カケルが透子にとって本当に大切な人になった瞬間である。

{/netabare}
13話のポイント
この回ですべての重要な伏線が回収されると言ってよい。
{netabare}
・4人が喫茶店に集まる。ヤナが「偶然5人集まること、前はよくあったよね。」と言う
→やはり2話で透子が見た欠片につながっている。やはり5人の関係は変わってしまい、透子は4人から離れてしまった。これは見方を変えれば、5人の仲は「本当は友達ではなかった」と露呈したともいえる。残る4人の関係も変化しているためヒロが言うように「何かキンチョーする感じ」である。
・カケルが山歩きをしていたのは父の影響と判明する
・透子の母も欠片を見ていたと判明。しかし「思いもしなかったことばかり起きた」と言う
→「未来の欠片」は、やはり普通の意味での未来ではないことは明らか。母は「今、精いっぱいやらないと」とも言う。これが、このアニメで最も重要なテーマと言ってもよい。
・流星には「星に願いを」と言うように、「願い事」の意味が隠されていると言える。将来への希望である。
・「ジョナサンは強いて言えば冒険者」とユキが言う
→カケルは「放浪」ではなく「冒険」を始めた、と読み取れる。前向きに生き始めた、ということ。
・透子は「何があっても全部未来の自分が解決してくれますように」と言う。
→1話の花火大会で言った時よりもかなり前向きな言い方になっていることに注目。すでに解説済み。
・テントはもうない。だからカケルはもういない。しかし一人で登校する透子には「透子」と呼びかけるカケルの声が聞こえる。
→カケルと透子は別れてしまった。二度と二人が会うことはないのかもしれない。しかしカケルのことを透子は覚えているし、二人の想いは通じ合っているのである。だから、「友達ができても自分はやがて忘れられる」ということはもうない。カケルは「唐突な当たり前の孤独」を感じて苦しむことはもうなく、人生の意味を見出して前向きに進み始めているのである。そして、二人をつなげているのが、山で投げたビー玉?のうち、拾い忘れた一粒(最後に出てくる青い玉)、ということになっている。さらに、この山が二人にとっての「一緒に過ごした忘れられない場所」なのだ。また、透子は4人から離れて一人になってしまった(やがて4人からは忘れ去られるかもしれない)が、それは「唐突な当たり前の孤独」ではなくもっと力強い孤独である、という意味も込められている。
{/netabare}
<まとめ>
グラスリップは、要約すれば「カケルが透子と出会うことによって人生の意味を見出した」アニメと言えるだろう。
<感想>
ここまでメモを取りながら「読む」アニメは初めてだった。何度一時停止をしたか分からない。でも「分かった」時の感動はすごいものがある。いやー感動しますよ。TARITARIをはるかに超える、爽やかな美しい感動ですよ。

<補足>
OPで少し幼い透子たちが描かれている意味
→この時点でヒロがサチに好意を抱いている。つまりこのころから5人の関係は変わり始めていたが、表面的には今まで通りのつもりだった・・・と解釈できる。ちなみに、サチと透子が親しかったらしいこともわかる。
ジョナサンがカケルならニワトリが5羽しかいないのは何故?
→ジョナサンはカケルだけでなく透子も象徴しているのではないか?二人とも最後は唐突な当たり前の孤独を共有し、最後はそれを振り切って前へ進んでいくという共通点がある・・・トビはもちろん、カケルのように「世界を外から見る冷めた視点」のようなものを表している。
「グラスリップ」の意味
→グラスとトリップ(旅)と西山監督が言っている。個人的にはこちらの方が好みですね。透子がガラスのようにキラキラしたものの向こうに「未来の欠片」を見る。これを「未来へ飛ぶ=トリップ」と捉えたイメージ。しかしそれではスペルがGlassripにならなければならない。
→Glass+slipで「ガラスが滑る」という意味もある。ガラスが滑ると割れる=5人の人間関係が壊れる、ということ

<日本アニメの終焉について>
 こういう難解なアニメが受けなかったということは、もう日本のアニメは終わりに来たのかなと思えてくる。
 ざっくりと日本のアニメ史を分けるとするならば、昭和世代と平成世代に分けることができるだろう。昭和時代の作品は「何かが起きて」物語の進行とともに大きな山「クライマックス」ができる、という素直で爽快な「格好いい」ストーリー性があった。
 しかしこうしたストーリー性のネタが次第に切れてきた。それが平成時代である。ここで登場したのが「何ですかこれ」的な作品である。それは例えばセーラームーン(ただしTV版、原作は根本的にテーマが異なる)のようなパロディ性のあるものであったり、エヴァンゲリオンや少女革命ウテナのようにストーリーの軸を視聴者の予想を「あえて」裏切る形で完結させようとする作品であった。これは、ネタ自体の新しさを追求するのに限界が生じたために、その構成の仕方について新しい手法を提案したためである。これは、ストーリーにいくつかの解釈の可能性をもたせるものであるため、「考察厨」の間で論争が起き、「話題」になることによって作品が売れる、というビジネスモデルであった。しかし視聴者はすぐにこのモデルに順応してしまい「慣れて」しまった。こういう作品を苦労して作っても、「要するにいろいろな解釈をすればいいのだな」「考えるのではなく感じろ」という風に「冷静な」感想しか出てこない。
 視聴者にインパクトを与えるにはどうしたらいいのか?昨今のマンガ作品は「どれも似たようなもの」や「既に観たことがあるもの」になってしまっている。萌えに走るとただのエロアニメとして批判され、ギャグはネタが古いorひねりすぎとして批判される。SFは既に科学の世界で実現しつつあるものか、既に実現したもののデフォルメでしかない。「技術」に走ってグラスリップのような作品を作ると、「どう解釈することもできない」意味不明な作品と受け取られてしまう。だから、新しいものを作っても新しさが今一つだし、ウケないのだ。
 どこの世界でも、最近「イノベーションの重要性」が叫ばれつつあるが、これはイノベーションが困難になってきている証拠だと思われる。
 ホント、これからのアニメ界、どうしたらいいのでしょうね。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 57
ネタバレ

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

確かに理解しがたい作品ではあった。

P.A.WORKSによるオリジナル作品です。

期待していたのにとか意味わからんとかいう

意見が多かったように思います。

そんなことより内容的なことを考えると

確かにわかりにくいのは事実であるのでは

ないかと思います。

ですがそのままにしても意味ないので自分なりの

考察を加えて見ました。(私の勝手な解釈で

出来たところだけなので気にしないでください。)

{netabare}まず、最初から何度も出てきた

未来のかけらと呼ばれたものについては

話数を追うごとに私は未来のかけら⇒世界のかけら

⇒心のかけらと解釈が変わって行きました。

最後の心のかけらですがこの心の欠片は

その名の通りの意味です。心の中に引っかかる

出来事が起きることで見えていた(正確には

感じ取っていたというところかな)ことで

心の埋め合わせ等の役割を出していたように

思います。つまり駆と透子には心の中に穴と

ひび割れがあったという描写の一種であると

思います。駆の欠片が見えなくなったのは

透子に会うことによって共有することで未来の欠片が

見える原因の心の穴とひび割れが修正されて

突然、見えなくなったということです。透子の欠片が

消えなかったのは心の欠片の原因が駆によって

だけでなく、おそらく幼馴染やニワトリにも

あるからだろうと思います。透子の心の欠片の

駆が落ちたり、やなぎが危ない目に

あったりの未来を予兆させるような欠片は

自分の中の分からない苦しみが目の前の対象に

添加された形で見えたからではないかと思います。

さらに雪景色のかけらの描写は上で言った自分の中

の欠片の原因が見えていないときの描写で

12話の雪景色の中の花火大会の様子の欠片は

ほかの幼馴染が透子のことをおいて行ってしまって

いる描写は心の欠片の原因がうっすらと暗示して

いる形だと思います。おそらく、幼馴染の関係が

変わり始めていることで自分の見られ方が変わって

いく事がわからなくなっていまうことを

示しているのではないかと思います。

ここまでの描写から13話の母親との会話を

考えるとあの短い会話ですが透子の心の欠片の

埋め合わせに必要なことを暗示しているかの

ようであると思います。単純に妄想だったという

結論だけではないと思います。これだけでは詳しいことを

考えるのは少しばかり難しく、わかりません。


次にニワトリについての考察ですが、まず5羽しか

いないのはこれも透子の心の欠片の一部であることを

示していると思います。ジョナサンが駆と例えられるの

はおそらく間違いないと思います。

それが駆と会うことによって心の穴の埋め合わせ

にならないことの理由の一つだと思います。

残りの4匹と名前の由来が違うのも駆≒ジョナサン

っていうことを示していると思います。


総称して考察すると欠片は実体がないが存在は

するものである。つまり心理描写の一種であり

そうではないということ。

未来と過去とのつながりを欠片が保っている

ということも考えられます。だから実体がないが

存在する、心理描写であってそうではない

ということにもつながると思います。伏線回収が

されているのかされていないのかはわかりにくく、

どっちの解釈でもつながりは途切れていない

と思います。(分かりやすく回収して欲しかった

ですけど。)

長々と書きましたが私個人の解釈なので

色々と思うことがあるかもしれません。

{/netabare}
まあ、難しかった作品だし、私の解釈は

個人の一つの意見でしかないものです。

私はいろいろ考えられた、わりとよかった作品だと思います。

(伏線の回収をあんまりしてるのかいないのかと思える

展開に見えたのはあんまり良くないとは思いますが・・・)

いろんな解釈で考えてみる一種の文学的な

思考で見てみると面白い作品なのかなと

思います。

10/17 星評価変更、追記

個人的点数評価 75.19点

余談(気にしなくていいです。)
{netabare}
この考察は13話視聴後2時間ちょっとかかって

過去のメモ等をまとめてできました。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 85

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

揺れ動く現実 思春期の幻想というマイナージャンルの佳作

2014年放送のテレビアニメ 全13話

原作 カゼミチ 監督構成 西村純一 構成 佐藤梨香 キャラデザ 竹下美紀
制作 P.A.WORKS

この監督さんはプロゴルファー猿(1985年の初監督)からすでに大車輪の活躍をしている大ベテランです。
封神演義など見事な失敗作も多いんですが、信頼度が高い人ではあります。

カゼミチというのは物語内の喫茶店の名称なので、
原作はほぼ西村純一さんで間違いないと思います。

キャラデ 目が大きすぎないですか?綺麗なんですが目は常軌を逸してます。
作画はP.Aにしては普通以下かも知れません。
特に後半は背景はともかく人物画に粗さが目立ちます。

感想はタイトルの通りで、特に考察など必要ないという考えです。、
もしかしたら、重大な展開を打ち切った可能性もありますので断言できないんですが、
観たままで判断すれば、「揺れ動く思春期の幻想」としか理解できません。

それで大満足ですよ。P.Aキャラで相当エロいシーンが観れるのは至福ですし。
女子中学生がスクール水着でうろうろしてても平気な町です。
などのエロ要素も含めて評価すれば意外な良作。
気持ちよく観れる青春劇です。

グラスリップのタイトルの意味は分かりませんでしたが、
そのまま分解すると、グラスとスリップになります。
ガラス工芸と幻覚によるタイムスリップでしょうか?
ガラス玉と流星、ただの印象風景ですね。


舞台の福井県坂井市は2006年に4町合併で出来た市で、
歴史的には、現在の天皇家の直接の祖先と言われる継体天皇の出身地です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 29

67.0 3 美術部で親友なアニメランキング3位
いつだって僕らの恋は10センチだった。(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (175)
854人が棚に入れました
桜丘高校の入学式。合田美桜と芹沢春輝は桜の樹の下で出会う。 「美しい桜って書いて、美桜」 「俺は春輝。春が輝く」 春生まれの二人は親近感を覚える。 それ以来、気づいたらお互いは目で追うようになっていた。 美術部の美桜は大人しく、映画研究部の春輝は快活で周りにはいつも誰かがいた。 二人は全く違うタイプだが、いつの間にか一緒に下校する仲になっていた。 付き合っていると勘違いされることもあるが、ずっと友達以上恋人未満の関係。 本当はお互いに「好き」という気持ちを抱えながら―。 いつも帰り道に寄る高台の階段に腰をかける二人。 「春輝君って、好きな人とか、いる?」 思わず聞いてしまった美桜に答える春輝。 「好きなやつ、いるよ。…美桜は?」 二人のその手の距離は 10 センチ。 たった 10 センチなのに、その距離が縮まらない―。

声優・キャラクター
鈴村健一、豊崎愛生、神谷浩史、戸松遥、梶裕貴、阿澄佳奈、緑川光

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「恋愛系少女漫画のアニメ版」的な何か(告白実行委員会シリーズ)

HoneyWorksっていうボカロ楽曲の動画を投稿しているユニットがあって、その楽曲の一つに『初恋の絵本』というのがあるということですね。

一方、HoneyWorksの世界観に基づいて<告白予行練習>シリーズっていうのが角川ビーンズ文庫からいわゆる「ボカロ小説」的なものとして出版されていて、その中の一冊にも『初恋の絵本』っていうのがあります。

キャラクターデザインは前作(劇場版:『ずっと前から好きでした』←観てません、ごめんなさい)同様に角川ビーンズの『告白予行練習』準拠のようです。主人公カップル(あえてこう書きます)が変わりますが、メインキャラも共通です。

ビーンズというレーベルのメインターゲットは小学校高学年から中学生くらいの女の子だと思う(わからん、高校生も読むのか?)のですが、まあそんな感じの恋愛ストーリーですね。

そのわりに深夜アニメなんですけど、時間帯的に中学生ならセーフ?

お話的には高校入学早々の桜の木の下で出会ってしまった、ともに「春に生まれて春っぽい名前を付けられた」美術部の女の子と映研の男の子のお話であります。

全6話で、尺的には劇場版1本に近いものがあります。

2017.12.30追記:
見終わりました。90年代前半くらいの少女マンガを見ているようで懐かしい感じ。キャラクターデザインも好みだったし、作画は安定していたので観やすかったです。

適当に評点付けていったら以外と高いじゃん。まあ、世間でこんな高評価は望めないでしょう。あくまでも「私好みだった」ということで評価についてはご勘弁を。

でも、『コンビニカレシ』もこれくらいのレベルの話にまとめられていたら良かったのに…(笑)。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 38
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お前らなあ・・・

私の大好きな学園恋愛アニメ。
ちょっと短め、ハーフクール作品です。
私の記憶が確かならばハニーワークス系。
って、ハニーワークスって何者?
少しの不安を抱えつつワクワクしながら視聴開始です。

3組の仲良しカップルが登場します。
しかし、2組はほぼ放置状態。
それなりのドラマがあると思うので、1話完結で観てみたい。
 ※他レビューみてたら、映画があるみたい。今度観よっと。

さて、メインカップルといえば、どったんばったん状態。
これもすべて、ヒロインの自信のなさと罪悪感が原因。
おかげで、3~4話は正直観てられない。
{netabare}5話あたりで持ち直し、最終話ではもちろんハッピーエンド。
当然、お二人の恋は0センチメートルに。
なんでもやって下さいませませ状態です。{/netabare}

思わず感動、そして極度に気恥ずかしい。
期待を裏切らない作りに私の評価は高いです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 21
ネタバレ

-Cha sMIN- さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

10センチのもどかしさを楽しむつもりで

.
純粋なもどかしさを楽しむラブストーリー
と視聴を始めたのですが
問題提示が重すぎて
つらくなってしまいました
{netabare}
もう少し違う角度の障害
(あの表現だと…物語の前半は
 まるで
 助けたために本人は溺れてしまった
 と勘違いさせるような言葉足らずな表現で…
 狙いなのかもしれませんが
 自身にとっては そこはマイナス点)
母親の対応なども とてもひっかかる感がありました
{/netabare}
ネタバレをふせぐため
伏せさせていただきます
{netabare}
う~ん
想いが完全に通じてない形で 
離れ離れ 7年シングルなのは
あの可愛さ カッコ良さから
リアル感が遠ざかってしまったかな
もちろん理想ではありますが

7年は永い… 
相手の気持ちがわからない状況では…
長い…
せめて5年… いや3年…
などと視聴しながら邪念が入ってしまいました

若くないので 純な気持ちがかけてるからかもしれません
 (u_u) 汗
{/netabare}

いろいろ思うところはありましたが

結論は 

素敵だな
青春だな 
いいな

という感じの作品です (*´︶`*)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 0

60.2 4 美術部で親友なアニメランキング4位
Canvas2 虹色のスケッチ-キャンバスツー(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (127)
853人が棚に入れました
主人公は画家になることを夢見ていたが、とある挫折をきっかけに夢を諦め、撫子学園の美術教師となる。好きな事を好きと素直に思えない苦悩を抱えつつ、どうにもならない現状に流され続けていく毎日。そんな教師2年目となった主人公の元に従兄妹のエリスが特待生として撫子学園に入学、主人公と同居することになった他、様々な才能・苦悩を持つヒロインたちとの出会いが訪れる。主人公はかつての情熱を取り戻せるのだろうか? 

声優・キャラクター
櫻井孝宏、名塚佳織、生天目仁美、徳永愛、平野綾、宮川美保、いのくちゆか、谷山紀章、伊藤静、豊口めぐみ、高橋美佳子

Querl さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とっても好きな純愛系 ラブストーリー(*´・ω・)

画家になる事を夢見ていたけど、ある理由で挫折的に夢を諦めてしまう。
中途半端な気持ちのまま、取り合えず美術教師になるけど、過去の理由を引きずって、美術部の顧問になるけど過去の事で絵は描かないでいる。

そんな主人公上倉浩樹(かみくら ひろき)の所にいとこのエリスが転校してきて主人公と同居する。エリスは幼い頃に両親を事故で無くし、そのころひろきに看病してもらいひろきの書いた絵に勇気付けられていてそれがキッカケで絵も学び始めて、ひろきの事を師匠と思っている。それで事故の時の
トラウマで、赤い絵の具を使う事ができないでいる。
そんなエリスとの同居生活、学園生活、それから同じ学校に先生として学生自体の友達の桔梗霧(ききょう きり)彼女は、過去のとある理由を少しだけ知っていて絵を描かなくなった=挫折と思っていて、それでも以前の友達の関係で居ようとしている。
おおまかな序盤のあらすじはこんなところでしょうか。。。

2クールなのでじっくりとお話が進んでいきます。そして中盤からまるで昼ドラのような出来事というか展開があったり、ひろきとエリス、きりの三角関係的な部分、それでも終盤からラストに向けて私的には、とっても感動しました。。。

ある理由、が明かされたとき本当にイラッと来ました(*´-ω・)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 1
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