重力で独特の世界観なおすすめアニメランキング 1

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70.0 1 重力で独特の世界観なアニメランキング1位
サカサマのパテマ(アニメ映画)

2013年11月9日
★★★★☆ 3.8 (661)
3136人が棚に入れました
どこまでも、どこまでも坑道が続く地下世界。狭く暗い空間であっても、人々は防護服を身にまとい、慎ましくも明るく楽しい日々を送っている。地下集落のお姫様であるパテマは、まだ見ぬ世界の先に想いを馳せて、今日も坑道を探検する。お気に入りの場所は、集落の「掟」で立ち入りが禁止されている『危険区域』。これまでに見たこともない広大な空間には、幻想的な光景が広がる。世話役のジィに怒られながらも、好奇心は抑えられない。いつものように『危険区域』に向かったパテマは、そこで、予期せぬ出来事に遭遇する。何が『危険』であるのか、誰も彼女に教えてはくれなかったから。隠された“秘密”に触れる時、物語は動き出す――

声優・キャラクター
藤井ゆきよ、岡本信彦、大畑伸太郎、ふくまつ進紗、加藤将之、安元洋貴、内田真礼、土師孝也

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

王道にして未だかつて誰も観たことの無いボーイミーツガール&ディストピアSF超大作!

正直全く想像力が追いつかなかった;
今年、色々と驚かせてくれる仕掛けを持った映画はいくつもあったんです
ところが今作は冒頭からラストシーンに至るまで全てが衝撃的過ぎてしばらく頭ポカーンになってしまいました;
凄すぎる、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』
或いはクリストファー・ノーランの『インセプション』を初めて観た時に近い
「感動」ではなく「ショック」










薄暗く狭い地下世界で探究心を抑えきれず駆け回るお姫様、パテマ
自由の無い地上の管理社会で人々が禁忌とする空を飛ぶことに憧れる少年、エイジ
ある日の探検中に地下道の奥底、果てしない暗闇へと落下してしまったパテマ
辿り着いた先はエイジのいる地上だったのだが彼女は空に吸い込まれるように浮き上がって空に向かって「落ちる」と言う
そうそれはつまり、「エイジとエイジのいる世界」「パテマとパテマのいる世界」それぞれの重力の向かう方向が上下真逆だということを意味していた
地上では地に足を付けることが出来ず、「空に落ちる」ことを恐怖するパテマを庇ってやることにするエイジだったが、やがてサカサマ人の秘密を探ろうとする地上の君主によって二人は引き裂かれてしまう・・・









上下サカサマの少女との出会いから始まる物語、ということで劇中では度々に視点が上下逆転します
見慣れたはずの景色が上下逆転するだけで異化効果をもたらすとは、これぞアイデアの勝利


さらに地に足の着かない不安感、恐怖感
いつも身近にある空に吸い込まれていくという未体験の感覚
これらの設定の斬新さ、新鮮な画面構成


そして、手を離せば空に吸い込まれてしまうという相手を必至に抱きかかえ続ける、心をくすぐる様な密着した距離感が魅せるときめき、ドキドキ感


最後の最後まで目が離せない、息も吐かせぬスペクタクルな展開のストーリー


特に素晴らしいのがこの少しややこしい世界観をgdgdと説明するシークエンスがほとんど無いことにあると思う
これは繰り返し視聴に耐えうるモノなんだと、そう実感する瞬間ですね


ぱるたんのレビューにも書いてあるけど、宮崎駿にいま最も近いのは細田守でも新海誠でもなく、吉浦康裕なんだろうかと思う今日この頃
ちなみにファンタジーってよかディストピアSFですね、これ


個人的に一つだけ気に入らないところは音楽が大島ミチルってことで正直五月蝿いことでしょうか(爆
まあそれを逆手に取った演出もあったりで実に楽しませてくれます(本編を観た方はすぐに気付くと思いますw)


アニメが好きで、冒険が好きなら、この大作をスルーすることはできないはず

投稿 : 2024/04/20
♥ : 38

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

どちらがサカサマなんだろう

約99分

地下に住む人々と地上に住む人々がいる世界、地下に住んでいるヒロインのパテマは地上に憧れて、禁を犯して地上に行きました。そこで出会った少年 エイジとこの世界の謎に迫るファンタジー作品です。

いつも観ている世界が逆になっているってどんな感じがよく分かるお話です。空がこんなに怖いと思ったのは初めてですね〜

タイトルにも書いたようにどちらの世界がサカサマになっているのか錯覚する場面がたくさんあってグルグルしますねw

ドキドキハラハラするシーンがたくさんあります。観ているとあっと言う間にですね〜 ちょっとジブリ作品を思い出すような作品です。

目が離せないほど面白かったです。是非、サカサマの世界を観てくださいね。オススメです^^

最後に、パテマとエイジが徐々にお互いの信頼度がアップしていくところが素敵でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 56
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

どっちが上でどっちが下なんだ?!と重力のはたらく方向にアタマが混乱したらシメタもの。この作品世界独特の《墜落←→浮遊感》に漂いながら、王道ファンタジー展開に浸っていられて

気持ちよく、Boy meets Girlと、
絵に描いたような敵ボスとの戦いを堪能できます。
実際絵に描いている訳ですが。

制作的には、
重力のベクトルが真逆な世界が重なってしまっていたら
どういう絵面になるか、という閃きを、
思いついてしまったのが全てのはじまりでしょう。
{netabare}
で、上下サカサマの世界で、
自分たちが本当はサカサマの側だと認識しないで暮らしていたら
種明かしの瞬間にどんな感じだろう、というのが、
制作動機の全てでしょう。{/netabare}
実際、お互いにお互いをサカサマだと認識する
出会いの場面は非常に面白いものです。


設定はディストピアなんだけど、
ほかのレビュアーさんも多々指摘しているように、
ジブリ感覚にすっぽりはまっているので、
ストレスもあまり感じることなく、
楽しくこじんまりとまとまったストーリーを
ちょっと駆け足だけど、
追っていられます。

まあ、ここが弱点といえば弱点で、
ホントに先読みとか深読みとかしない人でも、
先がだいたいわかってしまう、という問題点は、
やむを得ないと腹をくくりましょう。


あと個人的な問題ですが、
私、決して高所恐怖症とかではなく、
むしろ高い所ヒャッハーな(←バカと煙は、高いところに昇りたがる)人間なんですが、
観ている間、非常に足元に不安な感覚を常に感じました。
これはきっと、「高所恐怖=落下への強迫観念」とは別の、
バランス感覚への不安感=三半規管が弱いとか、船酔いしやすいとか、
そういうところに関係があるのかも知れません。

ジェットコースターは大好きだけど、
パイレーツ/バイキングや、向かい合わせに座って上下アトランダムにクルクル回転するアトラクション(浅草花やしきのリトルスターみたいな)が苦手な人は、
ちょっと注意が要るかも知れません。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36
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