魔女で戦いなおすすめアニメランキング 11

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74.9 1 魔女で戦いなアニメランキング1位
終末のイゼッタ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (795)
3899人が棚に入れました
西暦1939年、帝国主義国家ゲルマニア帝国は突如隣国に侵攻を開始した。その戦火は一気に欧州全域へと拡がり、時代は大戦の渦に巻き込まれていく。そして1940年、ゲルマニアはその矛先を美しい水と緑に恵まれたアルプスの小国エイルシュタット公国に向けようとしていた。

声優・キャラクター
茜屋日海夏、早見沙織、内田彩、東山奈央、花澤香菜、諏訪部順一、高橋広樹、花江夏樹、KENN、細谷佳正、遊佐浩二、置鮎龍太郎、間島淳司、平川大輔、森川智之、山寺宏一
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

愛が恐れているのは、愛の破滅よりも、むしろ、愛の変化である。終末に咲き乱れる美しき死生観にこそ我々は魅了されるはずだった。

■Staff
{netabare}監督:藤森雅也(代表作品:トライブクルクル)
脚本・構成:吉野弘幸(代表作品:マクロスF、ソ・ラ・ノ・ヲ・ト、マギ他)
キャラクターデザイン:BUNBUN(原案)、山下祐
アニメ制作:亜細亜堂{/netabare}

■Cast
{netabare}イゼッタ:茜屋日海夏
フィーネ:早見沙織
ビアンカ:内田彩
ロッテ:東山奈央
エルヴィラ:花澤香菜
ジーク:高橋広樹
ハンス:KENN
トビアス:間島淳司
ヘルマン:置鮎龍太郎
ベルクマン:諏訪部順一
リッケルト:花江夏樹
バスラー:細谷佳正
オットー:山寺宏一
他{/netabare}

グロス請のイメージが強い亜細亜堂制作のWW2を背景とした「魔法+ミリタリー+美少女」のオリジナル作品です。

(設定関係)
軍事関係の設定考証は戦車雑誌で有名な月刊PANZERがクレジットされていましたので、まず間違いないでしょう。
本作の軍事設定詳細は下記の雑誌で特集されています。
興味のある方は御覧になるといいでしょう。
なお、同誌の記事はまとめサイトへも転載されているようです。
『PANZER 2016年11月号/PANZER Nov.2016』

12月22日最終稿
12月22日文字数オーバーの為更に6話、7話メモも削除編集
【総評】
{netabare}美学なき物語は道標を失い、WW2の世界観を使い熟すことなく軽薄なストーリーとなった残念作品。期待倒れでした。
※本作は期待が大きかったばかりに、リアルタイムでの感想で長文が多かったゆえレビュー文字数がとうとうオーバーとなりました。
本来は残したいのですが、遺憾ながら個人的に盛り上がっていた6話までの感想を削除いたします。{/netabare}
(1)作画
{netabare}秀逸な3DCGによる、兵器の精密描写と圧倒的な迫力は認めざるを得ません。
しかし、空母ドラッヘンフェルスを2Dとしたことから、3Dとの繋ぎに違和感を感じてしまったことは少々残念です。
それと、ゲール軍の鉄兜シュタールヘルムの作画はいただけません。
側面の折り込みが分からず、ノペーとした感じとなっていることと、光沢感が表現されていない点が残念です、仕上げがべた塗りではいけません。
8、9話で一部、キャラの崩れもありましたけど、難易度が高い戦闘描写の高クオリティを維持していたことは、評価に値しますし、ミリオタ視点からも十二分に納得がいくものです。{/netabare}
(2)声優
{netabare}声優さんは熱演されていました。概ね満足です。
特に、フィーネ役の早見さん、ゾフィー役の雨宮さんの演技は頭一つ突き抜けていました。
しかし、肝心のイゼッタ役の茜屋さんの感情表現には課題が残りました。
イゼッタは設定そのものにも問題があるので、声優さんが役に成りきるに当たり感情移入へのネックとなっていたのかもしれません。{/netabare}
(3)キャラ
{netabare}ここでは、各キャラの私見を交え物語を振り返ります。
各話でも記述をしている通り、主人公イゼッタの設定が致命的にチープなので、評価は辛めになります。
本作はイゼッタとフィーネに共感が出来ないと、物語として楽しむことは出来ません。
私は10話まで終始イゼッタへはイラつきました。
その理由は各話で述べている通りですので、イゼッタについてはここでは省略します。

次に準主役のフィーネです。
大公の崩御で指導者の地位につきましたが、指導者というものは私情より先に国家、国民がが優先されるものです。
しかし、フィーネの公私混同は国家指導者となっても改るところがなく、私が懸念したようにイゼッタとの友情を超越した愛情関係(以後、百合と表記)が本作のストーリーを歪めてしまったと思います。
百合路線で行くのなら、そう割り切ったキャラ設定や現実を揶揄しないようにファンタジックな世界観の設定が必要です。
いくら国名を架空設定としても、ゲールはドイツ、アトランタは米国、ブリタニアは英国、テルミドールはフランスとWW2の当事国であり実在する国家がモデルとなっているのは一目瞭然。
事実として少なく見積もっても全世界で5千万人以上の死傷者を出したWW2のリアル史実を世界観とした場合、巫山戯た百合とフィーネの愛情ゆえにイゼッタの歪んだ大義との取り合わせは、アニメのみならず文芸作品にも精通し目が肥えている層には当然不評乃至顰蹙を買う取り合わせです。
本作の場合、大義を貫く凛とした君主のフィーネを設定し、その姿に魅せられたイゼッタの成長物語と合わせ、祖母の言い付けを破るだけの信念をイゼッタが自らの意思で構築し、自発的にエイルへの愛国心や忠誠心を抱くに至ったのであれば自然なストーリーでした。
または、大公を崩御をさせず、責任の軽い王女のままの方がよりフィーネらしい役所となり、世間知らずの王女の戯言としてなら、多少の百合展開には目を瞑る事も出来ました。
イゼッタの設定と合わせ、フィーネの設定も稚拙であったことが、本作を救いようがないB級アニメにしてしまったことを、監督の藤森氏、脚本構成の吉野は特に反省をして頂きたいと思います。

ゲール側のキャラを必要以上に邪悪に設定したのもいけません。
設定の都合で、邪悪に描くのはゲールの指導者皇帝オットーだけで十分であり、SSを登場させ、そのキャラでもゲールの邪悪さを強調し、他国のキャラは真っ当に描くことで、相対的にゲールへの敵愾心を煽る手法は、ハリウッド製B級映画と同じ手法で感心いたしません。
戦争というものは、開戦動機の如何に関係なく、ゲールに限らずも交戦国全てを狂気にします。

オットーのモデルは紛れもなくヒトラーですけど、それを皇帝としたことで、特に海外ではヴィルヘルム2世とも解釈できる誤ったメッセージにもなっています。
そも、ゲールを帝政設定にした理由は何だったのでしょう?
帝政であれば、近隣諸国の王家には養子や婚姻で血縁親族が必ずいます。
野望だけで他の王制国家への侵略などは起こせません。
WW1までは欧州王室会議が欧州の安全保障に大きな役割を果たしていた歴史を研究すべきですし、ゲールの隣国であり、同じ言語圏(ドイツ語)であり、かつ、王室があるエイルと王室間の繋がりがないとする方が不自然です。
制作側は欧州王室のことを何も理解をしていないようなので、野望を抱いた軍事大国が小国を侵略する程度の稚拙さで、本作のような設定を考えたのでしょうけれど、その図式を成立させるのであれば、ゲールは11月革命を経た後の共和国として設定し、史実の通りオットーはVerfassung(全権委任法体制)を達成した擬似皇帝"Führer"とすべきです。

さて、ゲール側の人物描写ですが、不足や矛盾はありますけれど、ベルクマン、リッケルト、バスラーを掘り下げていたことは評価いたします。

リッケルトは貴族の家庭でなに不自由なく素直に育てられた国家エリートであり、ウブで女(の恐ろしさ)もよく知らない真面目な人物であり、本来汚れ役の特務に向いている資質ではないでしょう。
貴族の威光に依らず、自らの実力で国家に貢献すべく志願してエールに潜伏した折、あろうことか、エールの近衛指揮官ビアンカに一目惚れをしてしまいました。
この安直な設定を批判する向きもありますけど、私はビアンカとの恋は、無自覚で意図しないハニートラップだったのかとも思い、自分を納得させて、このエピソードを流しました。
総じてサブキャラの掘り下げが少ない中で、リッケルトとビビンカ双方を描きキャラを立てたこのエピソードに一定の評価をします。

最終回でバスラーがベルクマンの言い分に対し怒りに任せてワルサーの引き鉄を引きましたけど、バスラーはベルクマンの自己中心主義をどう思ったのでしょうね。
情けなくなってトドメを刺さなかったというところでしょうか。
戦局が極度に悪化したなか、バスラーがBf109で飛び立つシーンがありますけど、超展開戦史でV1、V2まで登場したのですから、ミリオタサービスも込めてMe262で彼に花を持たせても良かったのではないでしょうか。

ベルクマンに関しては「最終回」メモに記述をいたしましたので省略します。

エイルの近衛兵であるビアンカ、ルイーゼ、アデーレ、クリスタですけど、近衛部隊が全て女性編成というのは非現実的であり、かつ、この中でキャラが立ったのは、リッケルトととの束の間の恋と悲劇的な結末を描いたビアンカ程度で、他のキャラは百合要員にしか思えないような過大設定です。
近衛という大風呂敷よりも、シークレットサービスや、SPのようなフィーネの護衛官程度で設定べきだったでしょう。
それであれば、女性だけの設定でも不自然ではありません。

エルヴィラ・フリードマンですけど、折角花澤さんを起用しながら後半は殆ど空気となっていました。
フィーネが指導者としての自覚が足りない部分をエルヴィラがフォローするなり、フィーネが国政を顧みず百合を満喫できる為の環境要員として、活用すべきだったと思います。

ジークハルト・ミュラー、白き魔女ゾフィーを死に追いやった家系の末裔。
最後はイゼッタの秘密を守る為に射殺した自国の兵士ヨナスと出合い頭のゲール兵が脳裏で重なり、油断した隙に射殺されますけど、ゾフィーに対して責任を取ったとも思えます。
国に殉じた彼の最後と国を裏切りなお生き延びているベルクマンの運命と対照的で、好印象を抱いたキャラの一人です。{/netabare}
(4)音楽
OP曲『cross the line』、ED曲『光ある場所へ』とも良曲です。
私事ですけどDLします。
{netabare}『エイルシュタット国歌』は疑問ですけど、『魔笛』他劇中曲はハイセンスです。
しかし、曲のセンスに物語が追いついていないのが残念です。
でき得れば『ゲール国歌』を原曲『皇帝讃歌』(ハイドン作曲)で聴きたかったものです。{/netabare}
(5)物語
{netabare}「終末」には様々な意味、解釈があるようですけど、本作の舞台ドイツ語圏から考えると、とってつけたようなこじつけかもしれません。
ストーリーから考えて素直にドイツ語タイトルの「最後の魔女イゼッタ」が本作のタイトルとして相応しかったと思います。
内容ですけど、百合と魔法と戦争群像の三兎を追った結果、物語の焦点がばらけて全てが中途半端に終わった感は否めません。
戦略でもそうですけど、焦点の拡散は各個撃破され敗北の道を歩みます。
妙に現実的な設定と百合を含めたファンタジーの接合が悪く、現実とファンタジーの振幅の激しさに多くの視聴者がついて行けなかったという印象です。
視聴者は雑多な福袋よりも一点豪華を求める傾向にありますので、このシナリオの失敗は如何ともしがたいでしょう。
また、1クールの尺であれば、WW2ではなく架空の地域紛争程度のコンパクトな世界観にするべきだったのではと思います。
なお、制作スタッフ(主として監督、脚本、設定制作)は当時の政治や世相の深淵を咀嚼せず、戦史中心でストーリーの時系列を組み立てています。
したがって、本作からは政治的なメッセージは得られません。
本作の詳細な問題点は各話メモに記述をしていますので、ここでは俯瞰的な意見のみとします。

物語本筋だけでしたら「2」が最大限の評価ですけど、本作は本筋以外に圧巻な3DCG戦闘シーンなど傍系の見所がありますので、下記のように項目を細分して評価をしています。
《物語評価の内訳》
・軍事考証4.5(史実に対し、兵器、軍装、軍事付属物のレイアウト設計、描写など主としてハード部分)
・戦史考証3.5(史実に対し、作戦のフローチャート、作戦の時系列的整合性、作戦の背景など主としてソフト部分)
・政治考証1.5(史実に対し、軍事作戦以外の政治、外交、インテリジェンスの設定など)
・物語の基軸2.0(物語独自の設定における脚本・シリーズ構成)
・演出、効果4.0
・Ave.3.1≒3.0{/netabare}
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【考察】「ドイツの核兵器について」
もう、本作のレビューを書く機会はありませんので、各話メモで未稿でした「ドイツの核兵器について」に触れたいと思います。※長文なので畳みます。
{netabare}現在、先端科学の中心地は米国ですけど、戦前、先端科学の中心はドイツでした。
これは、自然科学部門のノーベル賞受賞者を御覧頂いても、お分かりを頂けるかと思います。
ドイツの科学研究は19世紀後半に設立された「帝国物理工学研究所」から「カイザー・ヴィルヘルム研究所」、現在は「マックス・プランク物理学研究所」(現在は研究項目ごとに分立している)と変遷をしていますけど、国家を挙げて科学技術の育成に取り組んできた古い歴史があります。
なお、我が国の「理化学研究所(理研)」と「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の設立はほぼ同時期で、後身の「マックス・プランク研究所」と研究連携協定を結んでいます。
特に、戦前期の「カイザー・ヴィルヘルム物理学研究所」の所長にはM.スブランク(前期量子論の父)、A.アインシュタイン(相対論)、F.ハーバー(毒ガス化学兵器の父)、W.ハイゼンベルク(量子力学)など全てノーベル賞受賞者である、そうそうたるメンバーが就任しており、量子論を確立したN.ボーアなどドイツ人外の欧米の一流科学者の多くが本研究所で研究に携わるなど、世界最高の研究機関でした。
当時、戦前ドイツの科学技術はナチス時代で突然開花したものではなく、19世紀から国家を挙げて積み上げてきた成果です。

さて、ドイツにおいて核兵器の開発はどういう状況だったのでしょうか。
まず、核兵器には核分裂エネルギーを利用した「原子爆弾」(*1)と、熱核反応エネルギーを利用した「水素爆弾」(*2)があります。
※1核爆発の爆風には「マッハステム衝撃波」という特性があるが、これは原爆の放射熱で周囲の空気がプラズマ化し生じるもの。
『オカルティックナイン』11話でアヴェリーヌ(稜歌)は電磁波を用いたプラズマ爆発によるマッハステムを暗示しているものと思われる。
※2中性子爆弾は水爆に含まれる。
核分裂エネルギーを効率よく取り出す為には「連鎖核分裂反応」を生じさせる技術が必要です。
「連鎖核分裂」は「原発」でも用いられており、ゆっくりと反応させる制御をしているのが「原発」、制御せず一気に連鎖核分裂をさせるのが「原爆」です。
「核分裂」により、膨大なエネルギーが放出されることは「特殊相対論」で既に示されております。
世界初の核分裂実験は「カイザー・ヴィルヘルム研究所」でO.ハーンにより濃縮ウランを用いて成功しました。
(原爆に必要な「連鎖核分裂反応」は後のマンハッタン計画で成功します。)
O.ハーンによる実験成功の事実が、「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の実力を知り尽くしているアインシュタイン他米国亡命科学者の顎を外したのは、理学者の立場では容易に想像できますし、ナチスによる原爆開発の現実的な脅威と危機感から、ルーズベルトへの原爆開発の提言へと繋がります。
実際、アインシュタイン達の懸念通りドイツにおける核兵器開発は1939年「カイザー・ヴィルヘルム研究所」が中心となって開発に着手、プロジェクトのリーダーは戦中の所長であったハイゼンベルクが就任し、ハイゼンベルクはヒトラーの腹心で後の軍需大臣となるシュペーアに条件が整えば2年以内に兵器化可能と回答します。
しかし、種々陰謀論めいた怪しげな話も存在しますけど、技術的な可能性はあったものの、結果的には以下の理由で完成には至っていません。

1.ユダヤ人の大量追放と科学者の戦時召集で原爆開発に必要な科学者が手薄であったことから計画に遅延が生じた。

2.原爆開発方針を巡り、高濃縮ウランか天然ウランかで意見が割れ、結局、膨大なエネルギーを消費するU235の純度を高める高濃縮は取りやめ、ハイゼンベルクの重水炉案に則り天然ウランを用いることとなり、その為にドイツ国内では製造をされていない重水の確保が急務になった。
しかし、当のハイゼンベルクはこの決定で、兵器化にはウラン濃縮が必要で、重水炉は発電施設として考案したものであり、天然ウランでは小型化し、兵器としての原爆の実用化は困難と判断している。
※重水炉と旧共産圏で使用された黒鉛炉の燃料は天然ウランをそのまま用い、現代の原発の主流である軽水炉は高濃縮ウランを用いる。
なお、当時、高濃縮ウランの製造には膨大なコストがかかることを考えれば、天然ウランの使用もあながち非現実的とは言えない。
※天然ウランの成分の殆どは核分裂を起こさないU238で、核分裂を起こす同位体U235は天然ウランの中に僅か0.7%程度しか存在しない。
また、当時、天然ウランから核分裂物質のU235を抽出する最も効率が良い方法はサイクロトロン技術を応用したローレンツ力を利用する「電磁濃縮法(Y12P)」、ついで手間がかかる「ガス拡散法(K25P)」が主流だったがどちらも膨大な電力消費が課題であった。
マンハッタン計画ではウラン濃縮の為に専用発電所まで建設をしており、潤沢な資金に恵まれた米国以外は選択出来ない方式だろう。
我が国では、理研が「ガス拡散法」、京大が「遠心分離法」でウランの濃縮を試みているが成果が出る前に終戦となる。

3.英国でもドイツの核開発を知るところとなり、原爆の研究に着手をしているが、ドイツが重水を求める理由に二通りの解釈を持っていた。
※原爆の性能向上(小型化)と水爆の可能性
どちらも英国にとっては破滅的な脅威であり、重水製造プラントがあったノルウェーの工場を攻撃し、更に重水を積んだ運搬船を攻撃して沈めドイツ核開発の息の根を止めている。
なお、重水プラントの確保はドイツがノルウェーを占領した大きな理由でもある。

4.ヒトラーは原子物理学をユダヤの科学として忌避しており、原爆開発へは予算や人員などの政治的な支援が行われなかったこと。
結局、軍需大臣シュペーアは1944年2月、原爆は本戦争には間に合わないと判断し正式に開発を中止する。

5.ヒトラー、シュペーアの会談録でヒトラーは核開発について、ハイゼンベルクチーム以外にも研究を指示していると述べている。
これは国防軍のE.シューマングチームのことであるが、この詳細はシュペアーやハイゼンベルクにも知らされていなかった。
E.シューマングの研究については現在もなお不明な点が多く、物証もなく陰謀論的な憶測も多いが、特に以下の二点が注目されている。
★広島に投下された原爆と同様「ガンバレル型起爆装置の開発」
(マンハッタン計画では現代の原爆に採用されているプルトニウム爆縮型起爆装置の開発が主軸であり、世界初の原爆実験も爆縮型で、ガンバレル型起爆装置について米国は一切非公表としている。)
★重水素を用いた水爆理論構築。ただし、水爆を起爆する為には原爆級の膨大なエネルギーが必要であり、原爆の開発を断念したドイツでの完成は不可能。
なお、戦争末期、我が国に向かって出航した潜水艦U-234号は、ウラン鉱石の他「ガンバレル型起爆装置」の設計図も搭載されていたとする証言もあるが証拠はない。
なお、U-234号は大西洋上で米海軍に降伏したが、その際乗艦していた日本海軍士官2名は自決している。{/netabare}
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※第1話から第7話までのメモは文字数制限の為削除。

第8話メモ
{netabare}各論
今回は軍事考証の必要はないので物語のみ。
吉野氏はソラノオト気分で脚本を書いているのか、戦時と平日の区別すらついていないようだ。
それにしても、戦時下の防諜対策とはどういうものかがマトモに考証がなされていない酷い回だなコリャ。
古城→重要機密施設の警備体制にしては甘過ぎるし、近衛兵が女性だけという設定も含めて非現実的。
非現実的に加え、ゲールの特務リッケルトをビアンカ達が偶然に拾い、伏線なしで痴情展開を設定してカタルシスを押しつけるご都合主義にはいい加減辟易する。

まぁ現実と非現実のギャップはあってもいいが、その折り合いのつけ方が子供騙しで既に物語のチープ化は避けられない状況と思う。
この物語の課題点は5話、6話でも散々指摘をしたし、改善の意欲も感じられないので言葉を費やすだけ無駄だろう。

アトランタが都度登場しているが、この国が欧州情勢に関与する動機が描かれていないのは致命的なミスだ。
つまり、アトランタがゲールとエイル両国を排除する「国益」は脅威の排除などという上辺なものではないだろうし、また、その程度で軍を動員出来るほど史実の米国事情は単純ではない。

米国の正義は常に攻撃された被害者の事実から始まるのがお約束。
現に史実では被害者になるように我が国だけではなく、ドイツに対しても策謀していただろう。
なぜ、そうまでして欧州情勢に介入したいのか。
史実を追い、アトランタのドロドロとした野心を見せないと視聴者をジンテーゼに誘導出来ないだろう。
ストーリー構成に参加している戦争屋にとって史実の米英同盟関係は空気のように感じているのか、設定そのものすら考えていないかもだな。

ドイツのポーランド侵攻から大西洋憲章締結に至るまでの両国の外交史を全く調べていないのが見え透いているし、戦史には詳しくても背景の歴史に音痴だと本作のように薄っぺらい脚本になる。{/netabare}

第9話、第10話一括メモ
諸般の都合により第9話のレビュー時期を逃したので一括します。
{netabare}しかし、この作品のレビュー少々書き難くなった。
{netabare}理由は余りの物語の陳腐さに我慢しきれず7話視聴後に制作会社ヘメールを入れた訳です。
他にも似たような意見があったのか、誠意のある回答を頂いた。
端的に言えば「まあ観ていて下さい。期待は裏切りません。」とのこと。
なお、今後のネタバレについては一切返信には含まれていない。{/netabare}
いや、確かに9話でマトモな流れになったが、尺も詰まった段階では少々遅きに逸した感もする。

さて、本作を視聴して戦争を感じさせないとの意見もあるようだが、想像力を欠いているのではないか?
本作を好む層は概ね実写戦争映画や実戦記録フィルムを鑑賞している層も多いと思う。
イゼッタやゾフィーのチート能力で多くのゲール兵やロンデリアン(ロンドン)市民が死んでいることを黙殺出来るとは、平和ボケな我が国の一端を窺わせ、とても憂鬱な気分だ。
一度、実戦の記録フィルムでも鑑賞してみたらよかろう。

本作では『魔法少女育成計画』のように生々しく凄惨な殺人描写がされていないだけで、実質的に多くの戦死者が出ているし、実写記録フィルムと重ね合わせれば死者累々の悲惨な状況は想像出来る。
東京空襲やサイパン、硫黄島、沖縄の玉砕戦、ドレスデンやロンドン空襲などの実写記録フィルムをしっかり鑑賞するのがよかろうが、グロいから見たくないとか言いそうだな。
しかし、それが戦争というものの現実なのだ。

戦争に対して背を向けてきた教育の歪みも問題だが、死体が少ない戦争アニメだから見易いなどと宣えているから、今般、尖閣のみならず、九州でも我が国の領海に堂々と浸入してくるシナの脅威など微塵とも感じない有難い感覚なのだろう。
シナ空軍の挑発で沖縄上空のスクランブルも異常事態だし、命を削りながらも国防に勤しみ我が国の平和を守っている自衛官諸氏の苦労を少しは考えてみたことがあるのだろうか。

某フィギュアアニメを無条件で讃えている層にも言えることだが、戦争が身近に来ているかもしれない現実は逃避して、戦争の悲惨さを感じさでないと本作を讃えながら、シナの良いように国土を蹂躙されてから後悔をしても遅いのだがな。

ガルパンオヤジの怒りはこの程度にして、物語はどうなのかに移ろう。
8話でその存在を暗に知らしめる伏線の通り、9話で白き魔女のクローンゾフィーが登場し、イゼッタに対し圧倒的な力量差で打ち負かす。
この種はイゼッタが魔力を地理的条件に依存していることに対し、ゾフィーは魔石を利用して地理的条件に左右されず魔力を発揮出来る設定だ。

この設定は上手く考えたと思うが、ゾフィーの存在を匂わせたり、古城への浸入目的が魔石の取得であったのも今後に向けての伏線で必要な尺だったのだな。

あと、ゾフィーがクローン技術で生まれた設定に対する批判もあるようだが、遺伝子操作によるクローン技術の思想的な始点はナチスの優生学からであり、実際に「レーベンスボルン」という交配で人為的に優れたヒトを作る実験が行われている。
ユダヤ人絶滅収容所ではその為の基地外じみた実験に囚人が利用されてもおり、その意味では可能性の範囲で荒唐無稽な設定ではないと言える。

次に、10話で登場したV1であるが、これは時系列的に無理があるだろう。
寧ろV2の方が現実的だ。
なぜならば、V2の原型であるA型ミサイルは1940年には既に発射実験が行われている。
フォンブラウンで調べてみるといいだろう。
対し、パルスジェット搭載のV1の開発はバトルオブブリテンの終了後であり、今回の設定はどう考えても可笑しいだろうな。

まぁ戦史を完全に無視をしているのなら、大戦初期でタイガーやパンサー、Me262を登場させてもいい訳だが、大戦初期の定石通りに3号、4号戦車、Bf109を登場させているし、また、本作が戦史準拠である事はPANZER誌でも述べられている。

しかし、設定に細かくイチャモンをつけても「魔女」の設定が荒唐無稽なので目を瞑っているのも必要か。
それでも、あまり無茶な設定をすると全てで陳腐になるので、止めた方がいいのだがな。

8話でも記述したが、アトランタ(米国)がたかが一駐ブリタニア大使の一言で軍の動員を図ったとするのはご都合主義もいいところだ。
アトランタは現実に攻撃されないと軍は動員しないし、ゲールのような独裁国家とは違い、この国は動員が正義となる確固たる理由が必要な国だからな。
でも今回ゲールがロンデニオン攻撃に踏み切ったことで、アトランタ軍動員の正当化を図るのだろうな。
史実では、ロンドン空襲時点でも米国は対独戦線布告はしていないのだけど。

10話の作画だが、2Dの爆発シーン、MS406の墜落爆発シーン、MS406vsBf109の3D空戦シーンは圧巻だった。
航空機と戦車、火砲の作画(3D含む)はパーフェクトなのに、空母の作画に課題を残したのは惜しまれる。

また、捕られたイゼッタ救出の為に、エイルの陸軍部隊と近衛が突撃の準備をしているところ、絶対装備数が少ないMS406が地上部隊との連絡もなく唐突に出現したのは、よくあるご都合主義に思える。

シナリオに厚みを加えるなら、突撃→撃退後退→空軍支援→再突撃の尺を取るべきだろう。
特に名機関銃MG34(WW2最高傑作機関銃MG42の前モデル)の連射で、エイル兵がなぎ倒されるシーンが見たかったが。
この、イゼッタ救出は重大局面で見せ場なのだから、もっと救出に苦労をするよう工夫をするべきだった。

陳腐な設定を残したまま、物語は進んだが、もう本作では誰もハッピーエンドは期待していないだろうし、バッドエンドをどのように迎えるのか焦点はそこだろう。
10話でも十二分に分かることだが、ゲールは帝政に置き換えたナチスそのものだ。
皇帝オットーはヒトラーの置き換えと見た方がいいな。

海外評価サイトでは現実の国家にするべきだとの意見もあったが、もろにヒトラーを出すといろいろと面倒臭いことになるし、この設定は仕方がないだろう。
それと、何故か10話では不可侵条約を反故にし史実通りヴォルガ連邦(ソ連)侵攻を目論んでいるが、局面はヴォルガ連邦との戦いで何か変化があるのかな。
ゲールはゾフィーを使いこなせるのか?不安な一面を見せる描写もあったが、史実通りの予定調和やオレタタ終了は避けて欲しい。{/netabare}
もうクールも残り少ないし、11話は相当詰め込んでくるだろうな。

第11話メモ
{netabare}うーん、どこまでも御都合主義で物語を進めるのかな。
しかし、親衛隊(SS)を登場させてゲールの邪悪なイメージを増幅させ、相対的にエイルへの同情を誘う演出は稚拙過ぎる。

10話で伏線が張られたベルクマンの失脚の理由も暗喩を含めて説明不足である。
一般に重大な国家機密を握っている人物を何かの理由でパージするのなら、国内に軟禁して行動の自由を制限するのではなかろうか?
したがって、寝返る必然性を含めて今話の展開は首を傾げたくなる内容だし、更に輪をかけて核兵器もどきとV2のセットか…

ベルクマンが寝返るにしても、これだけの超兵器を取引に使えば、エイルを降伏させる流れの方が自然だろうな。エイルから情報に見合う膨大な金と身の安全の絶対的な保証でも取らぬ限り。
常識で考えれば裏切り者は裏切った国のみならず、国を売った事実だけで保護国でも信用はされない。
場合によっては保護国側が取引の材料に使うだろうけど、安直に信用して行動の自由を許すなどエイルは子供が運営している国なのか?
ベルクマンをゲールに手渡してはならないだろう。

魔石の持つ裏の現実を突きつけてもイゼッタには全く感情移入をしない。
寧ろ、フェーネの危機に都合良く間に合わせる御都合主義には辟易してきた。
本作のキャラの誰にも感情移入が起こらないのは、ゴルゴ13ほどのシビアさは求めないが、現実とファンタジーの接合が悪い上に振幅が激しいことと、間の悪い百合描写と御都合主義の展開が余りにも多いことに尽きるな。
国家の命運を背負った会議に向かうシーンが、フィーネの緊張感ではなく百合なら誰でも呆れるぞ。

もう、子供なら喜びそうな話にまで劣化してしまったな。

イゼッタの出撃シーンは特攻に飛び立つような雰囲気だが、緊張感も悲壮感も中途半端で全く共感しないな。
イゼッタへ感情移入が起こらないのはストーリーの拙劣さもだが、茜屋さんの演技力にも問題がある。

イゼッタのおっぱいアップのカットはサービスとして捉えておこう。{/netabare}

【最終回】
{netabare}結論から述べる。
最終回も残念賞。
粗を探せば多々あるが、しかし、広げた風呂敷の回収はしっかり成就させている点は認める。
そこに至るプロセスや、設定の甘さは除き、イゼッタは平和への対価としての犠牲とさせたが、あくまで救われない形で幕を引くということは、イゼッタの死か消滅であることを意味する。
戦争という苛酷な現実を世界観に設定したのであれば、一つの使命を果たしたイゼッタの殉死こそ世界観に見合った彼女の最後だろう。
ゲールという国家の滅亡とイゼッタの命の取り引きで物語は醍醐味あるバランスは取れるのだけれど、脚本は本質的に履き違えてしまったようだ。
2期を考慮していないのだから、視聴者に平和の使者イゼッタを印象づける意味でもバッドエンドにすべきだった。

幕引きに至るまでについては、以下の各論でこの作品の課題点を指摘する。

(アトランタについての軍事考証)
アトランタにとってはゾフィーもイゼッタも「戦略兵器」として捉えていた脚本は評価するが、派兵(動員)に関してはモデルとした戦前の米国の政治、とりわけモンロー主義をもっと研究するべきだ。
アトランタを物語の正面へ出す場合、ゲールの潜在的脅威のみならず、具体的な脅威がアトランタにあった事実を描写すべきだろう。
史実のWW2では我が国の真珠湾奇襲後にドイツは米国へ宣戦布告をしている。
つまり、民意が国家運営の土台である米国は、仕掛けられない限りは兵を動かせない、厳密に言えば(当時は)海外派兵のような大規模な陸軍の編成は戦時状態が生じた上での戦時動員が必要な国である。
国家の成立上、地方自治が高度に発達している米国における陸軍の平時編成は州知事に統帥権がある現役州兵が主体であり、ベトナム戦争以前までは、平時における州兵の動員は治安維持等法律の緊急限定事項を除き大統領統帥の範囲外にある。
州兵、予備役の動員は戦時状態が必要十分条件であり、大統領統帥権に基づく戦時動員をする為には「攻撃された」という既成事実と大統領判断のみならず、戦時状態(宣戦布告を含め能動であっても受動であっても)の議会承認が不可欠なのだ。
つまり、当時の米国のシステムでは戦時状態を認識し、陸軍の戦時動員を完成するには1年近くかかるはずだし、動員編成に関しては軍事マニアの基本的な常識。
余談だが、太平洋戦争においてガダルカナルから反攻を開始し、太平洋戦線で終始戦闘を繰り広げたのは海兵隊である。
現在は第4軍として独立した地位にある海兵隊だが、当時の海兵隊は海軍の指揮下にあり、海軍は陸軍とは異なり平時から大統領の統帥下にある。
海兵隊は有事発生の際に速やかに編成動員可能なメリットがあるが、戦術使用は可能でも一国家を軍事的に降伏させるのには戦力不足であり、戦争終盤では陸軍の役割となる。
太平洋戦争も終盤の海軍主導の中部太平洋戦線の硫黄島、沖縄では米陸軍も戦闘に参加しており、陸軍のマッカーサーが率いる南太平洋戦線が膠着気味であったのは、動員編成が複雑な陸軍の特殊性によるものだ。

ノルマンディーにしても、あれだけの大部隊を編成する為に宣戦布告から2年半近くの準備期間を要している。
本作では大使の進言から数ヶ月でブリタニアに派兵をしているが、アトランタの政治システムや軍事常識外の陳腐な設定であったことが窺い知れよう。
各国の政治や、陸軍の性質をもっと研究した脚本でなければダメだな。
特に米国は正当な理由に基づく徴兵拒否を認めている国でもあり、戦前の我が国のように赤紙1枚で簡単に頭数を揃えられない複雑な事情もある。
完全志願制の我が国自衛隊の悩みは予備役の不足であるが、いざ戦争となれば現役の員数ではなく、予備役や後備役の動員がどれだけ可能かで、その国の軍事力が決まる。

登場国家こそパロディではあるが、史的事実関係に沿った脚本を評価していた折に、アトランタ参戦プロセスの端折り方は軍事設定において致命的とも言えるミス。
WW1のように、ゲールのUボートがアトランタの民間船舶を攻撃したシーンでも挿入しておけば、アトランタの派兵には現実味が帯びたのだが、残念だ。

(ベルクマンに見る脚本の底の浅さ)
まず、ベルクマン失脚の動機が曖昧なのは前回にも記したが、単に知りすぎた人物というだけではなく、もっと具体的な説明が必要であっただろう。
結局、ベルクマンはゲールへ引導を渡した物語のキーパーソンなのだが、その描写が雑過ぎたのが頂けない。

フィーネとイゼッタの百合百合しい関係の尺を、ベルクマンという人物の掘り下げに当てればまた違った評価となっただろう。
愛国心より個人の命が優先するとした利己的なベルグマンの人物像の描き方は、倫理的な抵抗はあっても、ある意味では真理だ。
しかし、それをゲールの国民の一人として描いたことに、脚本の政治的な意図が感じられなくもない。

脚本が、史実として祖国敗戦後でもゲールのモデルとなったドイツ人気質とはとのようなものであったかは、シベリア抑留記で記述されているドイツ人捕虜だが、ソ連に屈せず最悪の環境を甘受してドイツ人としての誇りを抱きシベリアの土になった事実を知っていればベルクマンのような描き方ができたのであろうかな。
ドイツ人捕虜の高貴な態度に胸を打たれた著者は、自分可愛いさに次々と祖国日本を裏切りソ連へ忠誠を誓っていく周囲の日本軍捕虜の節操のなさを憂いていた内容だった。
これは、15年程前に『丸』が特集していたシベリア抑留記に書かれてあった。
おそらく、ヒムラーやゲーリングのような往生際が悪かったナチス高官や、連合国に脚色されたドイツ人のイメージでベルクマンの人物像を設定したように思う。
ドイツ人であれ、アメリカ人であれ、日本人であれベルクマンのような人物は確率的に存在するのは認めるが、ネガティブな人物であればこそ、人物描写を掘り下げなければベルクマンがドイツ人代表のような間違ったメッセージを与えかねない。
そう考えるとやはり脚本の底の浅さは拭いきれない。

危険人物として暗殺の対象とされたにも関わらず行動の自由を許したゲールの対応や、売国人物と知りつつエイルがベルクマンを利用した浅はかさは「国家」というものを脚本が理解をしているのか甚だ懐疑するお粗末な展開だった。
ベルクマンとミュラーは同じ情報を扱う者として、国家への忠誠に関しては対極的に描かれている。

ミュラーがエイルへ絶対忠誠を誓う背景には彼が貴族であることが挙げられよう。
爵位は国王から授けられるものであり、国家(というより君主)に対し絶対服従を誓う根拠ともなり得る。
ベルクマン部下のリッケルトも貴族家系ではあるが、彼の国家への忠誠心もミュラーと通じるところがあるだろう。
脚本はミュラーをリッケルトの隠喩としても表現し、ベルクマンとの応酬を通してベルグマンの性格を掘り下げたかったかな。
更に、バスラーの愛国心を強調し、ベルクマンという人物像を確立したかってのかもしれないが、これだけ物語のキーパーソンとして活用した以上、ベルグマンの直接的な掘り下げをしなかったことは脚本の怠慢としか評価が出来ない。
最後は生き延びて、アトランタへ魔女の力で得た核兵器を売却したようだが、この人物の生き様は、百合や他のサブキャラの描写を減らしても尺を取るべきだった。

(ゲールがヨーロッパ征服を試みた動機が意味不明)
さて、本作はWW2を背景とした世界観だが、ヒトラーが何故欧州大陸で戦火を拡大させたかを理解しているのかが甚だ疑問なストーリー展開である。
そも、ヒトラーは全欧州の覇権を握る意図があった訳ではない。
ヒトラーの目的はWW1で喪失した旧帝政時代の失地回復であり、ポーランドを占領したのもWW1の結果でポーランドが独立し、飛び地となった東プロイセンとケーニヒスベルクの回廊復活が目的だ。
ヒトラーの政策の第一目的は「ベルサイユ体制」の破壊であり、当時のドイツ国民が支持したのもこの政策を掲げたナチスに対してである。
ヒトラーとて、それ以上のことはドイツの国力を考えても出来ないことは重々承知をしていた。
したがって、ベルサイユ体制の守護者である英仏と本格的な戦争状態となることはヒトラーの本意ではなく、ポーランド侵攻までには相当の外交努力が行われていることは注視をすべき点である。
当時の英仏もWW1の後遺症から抜け出せてはおらず、可能な限り外交交渉で決着を図る姿勢でドイツの要求を呑んでいた。
ヒトラーはポーランド侵攻にあたり、ソ連と不可侵条約を締結し、モロトフ=リッペントロップ秘密議定書に基づき、西からポーランドに侵攻、東からはソ連が侵攻しポーランドは消滅した。

勿論、ソ連との不可侵条約は後に明らかになるようにドイツ側の欺瞞工作である。
東プロイセン回廊の確保でヒトラーの目的は達したが、ポーランドと軍事同盟を締結していた英仏は「集団的自衛権」に基づきドイツに宣戦布告をする。
ヒトラーはポーランドに関する英仏の感触や、ソ連もポーランド侵攻に同意したことで英仏との対立は避け得ると判断したが、英仏はソ連は黙殺しドイツのみに宣戦布告を行う。
ヒトラーとしては不本意な結果を招いている。
実際宣戦布告をした英仏もポーランドを直接助けることはせず、ドイツとの軍事衝突を避けていたのだが、ヒトラーのタイムスケジュールには第二段階としてソ連侵攻があった。

しかし、フランス侵攻をヒトラーが考えたのは、対独英仏宣戦布告が明確な動機であり、隣国であり大国であるフランスが宣戦布告を放棄しない限りは、常に軍事的な脅威に晒せれることとなり、今でいう「先制的自衛権」という考えから軍事侵攻に踏み切ったものだ。
フランス侵攻と同時に英国のチェンバレンが辞職し、対独強硬派のチャーチルが首班となり、これでヨーロッパでの全面戦争が不可避となった。
つまり、ヒトラーのフランス侵攻はドイツにとっては防衛であり、彼が描いていた大ドイツの図版には含まれてはいない。
中央ヨーロッパや東ヨーロッパには傀儡政府を樹立せず、ドイツ直轄の軍政であったが、フランスには傀儡政府(ビシー政府)を樹立した点、南ヨーロッパにはヒトラーの盟友ムッソリーニがおり、イタリアの勢力圏をドイツが奪う意思はなかった。
スペインは中立国だがフランコ体制の同国も、ポルトガルに対しても領有の意思は見せてはいない。
ただ、イタリアがあまりに軍事的に情け無い戦いを続けムッソリーニがヒトラーに泣きついてきたことから、南ヨーロッパやアフリカへも派兵をせざるを得なくなり、イタリアの降伏で南ヨーロッパ戦線の維持をドイツ一国が背負うこととなったのは、ヒトラーの意図以外の不確定要素から生じた出来事である。

ダンケルクでの詰めの甘さは、ヒトラーがなお英国との和平を切望していた証しでもある。
しかし、チャーチルの強硬姿勢に結局、対英問題解決は軍事的な勝利しかないと悟ったのでろう。

ソ連侵攻の目的は『我が闘争』にもあるように、ユダヤ人の抹殺とスラブ人種の奴隷化と天然資源の確保であり、これは政権に就く以前からの思想であるので、ソ連がどのように下手に出ても戦争は不可避であったと思う。
『我が闘争』を読んでも、また、現実のヒトラー政策を考えても、彼の大ドイツ構想は東方拡大であり、全欧州にまで野心があったものではない。
フランスが対独宣戦布告をしなければ、フランスへの迂回路であるベルギー、オランダの軍事占領が行われたかも疑問だし、フランスを含む、南ヨーロッパは元来、彼の図版の外にある。

本作ではゲールがヨーロッパ征服の野望を如何なる動機で抱いたのかが不明瞭であり、かつ当時のドイツを巡る欧州情勢や史実は上記のとおりであり、ゲール(ドイツ)を無条件に悪者とする姿勢は、ハリウッドB級映画のテンプレや、ニュルンベルク裁判史観や侵略者ゲールを設定したのは、安直かつ幼稚に思えてならない。
WW2の設定を用いるのであれば、ゲールの国家戦略も政治的に詰めて設定すべきであろう。

(フィーネ発言の真意)
アトランタの意見では魔女を抱える国は戦略的に絶対的な優位を誇ることとなるが、それはアトランタが述べるようにゲール亡き跡の安全保障に直結する課題だ。
アトランタがこの会議に参加した経緯には大きな疑問があっても、発言趣旨そのものは妥当だろう。
フィーネはここで、イゼッタ個人の死ではなく、レイラインの魔力を吸い上げた結果は魔法そのものがこの世から消え失せるとした発言をした。
しかし、フィーネの最後の涙はイゼッタは死ぬかもしれないとの絶望のメタファーであり、その死を以ってしてアトランタの懸念は取り除けるとした大義と私情の狭間で大義を取った指導者の意見であると私は考える。
反面、フィーネの本音は魔女イゼッタではなくイゼッタとなっても愛情には些かの変化がないことと、自らの力量不足をカバーしてくれたイゼッタへの感謝の涙でもあろう。
私情と大義の狭間に揺れるフィーネは、指導者としては未熟だが、人としては共感を得るものと思う。
このフィーネを描いた脚本は評価できよう。

(イゼッタとゾフィーの対決)
イゼッタとゾフィーの属性については「(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)」で述べるので、ここではラストの対決に的を絞る。
パリ上空を舞台に繰り広げられた、白熱のバトルシーンの描写に関しては、圧倒的な作画で十分に楽しめる内容だ。
イゼッタがエッフェル塔を折るところは凄い迫力だが、迫力においてはゾフィーも負けてはいなかった。
しかし、命が惜しいゾフィーに対し、イゼッタは自らの死を厭わずに最大魔力で応じている。
イゼッタの気迫勝ちだが、イゼッタが死をも辞さない覚悟を抱くプロセスがお粗末である為に、本来は十二分に感動するべきシーンなのだが、私には50掛けとなってしまった。

(オットーの自殺)
史実でヒトラーは自殺をしたが、その状況に合わせたのかな。
しかし、史実のドイツの末期はとても悲惨であり、ヒトラーはソ連兵が闊歩するベルリンの地下壕で自殺を図っている。
本作のノイエベルリンの描写では末期ベルリンの断末魔の悲鳴が伝わらない。
私は実際、壁崩壊直後のベルリンと壁の緩衝地帯にあった空き地のまま放置されていた、総統大本営地下壕跡を訪れているから、余計に陳腐に思えるのかもしれないが。
ノイエベルリン市民が参加している地上戦を描いた方が、追い詰められたゲールの直喩にもなったろうし、オットー自殺にも説得力があっただろう。
オットーにずっと付き添っていた側近エリオットは架空設定だが、自殺を確認したという意味ではボルマンがモデルだな。

(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)
本作で最も問題となるのは、イゼッタの立ち位置だろう。
本作では執拗にイゼッタとフィーネの過去の出会いを描写し、イゼッタはフィーネへ恩義を感じていることを強調している。
また、フィーネは一国の君主の立場を超えてイゼッタを大切にすべき友人から愛の対象として描いている。
本作も多くの視聴中断者を招いたが、その原因の多くは百合展開である。
世界観と百合のミスマッチが視聴者の嫌悪感を招いたと思うが、それには十分同意を出来る。
脚本の吉野氏には戦時と平時の見境がついていない旨の指摘を散々してきたのだが、平時が背景での百合展開ならば、そうとも割り切れる。
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は平時における兵士達の日常を描いた内容であるから、百合要素もエピソードの一つとして受け入れることは出来る。

しかし、国が危機に際している状況で百合でイゼッタの忠誠心として描くのは、戦争という無慈悲で凄惨な現実を余りに茶化してはいないかな。
イゼッタはフィーネの存在がなくても、戦争を終わらせる為にはゲールと対決する心構えがあれば、平和の使者としての彼女に大きな共感が生じただろう。

しかし、フィーネという個人に陶酔する余り、彼女の理想を現実化したいという利己的な理由でゲールと対峙させても何も共感は生じない。
戦争というのは一個人の理想ではどうにも出来ない過酷な現実であり、魔法というチート能力の設定を用いるところを錯誤し、現実とは大きく乖離してしまったことは本作最大の失敗であろう。

魔法と兵器の対決はエンタメ的には間違えてはいない。
『ストパン』もそういうファンタジー設定で人気を博したのだから。
しかし、本作は『ストパン』よりも妙にリアルを追求しているが故に、ファンタジー設定をよく練らずに用いると、世界観との齟齬や乖離が生じるリスクと裏腹の関係となることも指摘済みである。
軍事オタが本作を評価しない点はこれに尽きる。

更に、イゼッタの理想は大義に立脚したものではなく、フィーネの理想の具権化であったこともWW2という大きな器に対しては説得力がないものとなった。
海外評価が辛辣なのは、イゼッタの正義はフィーネの借物の正義であり、百合感情で得た極めてストイックに反する俗物的で許容しがたい点にあることだ。
ゲール討伐という大風呂を広げず、フィーネとの愛情物語に路線展開をすれば、また別の評価を得られたであろう。
最後、イゼッタが生き残る点も、殺したくないスッタフの御都合主義だと思うが、殺した方が殉教者となる訳だし、魔女というキリスト社会においては極めてアグレッシブな存在に対する明確なメッセージとなったはずだ。

逆に、エイルで過去に魔女裁判にかけられ、命を落としたゾフィーに私に共感を抱いた。
だってそうだろう。
ゾフィーは本気で愛したかつてのエイルの国王の遺言によって異端審問の上処刑された。
異端審問が吹き荒れ、魔女狩りが横行していた当時の欧州情勢を考えると、この国王の判断こそ、フィーネが見習わなければならない、私情を捨て大義を守る指導者としての矜持だが、大義には犠牲が生じ、多くの私怨を招く。
その意味でも私怨でエイルを滅ぼしたい気持ちは正直で嘘偽りはないだろうし、イゼッタの偽善よりも遥かに自然な感情だ。
更に、感情移入はゾフィー役に雨宮さんの熱演もあったのだが、対しイゼッタ役の茜屋日さんの演技力には課題を残している。

イゼッタが述べた「みんなの命を預かる人はたった一人に拘ったらダメ」はそのままイゼッタへのブーメランとなり、このセリフを吐かせながら生き延びるのは余りに矛盾が過ぎるのではなかろうか。
更に、回想でフィーネが百合私情を振り切り涙ながらにイゼッタへ戦いを命じた描写を感動として活かし、イゼッタがゾフィーに語った大義(私情に揺さぶられた偽善的な大義だが)を衝突させたのであれば、ジンテーゼは視聴者へ判断を委ねる、双方生死不明のメタファーとして結論付けなかった方が良かったのではないかな。
よって、最終回でイゼッタも消えていれば良作ではあったと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 76
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

第二次大戦を下地にした魔女と王女の物語…信じ尽くす大切さを問う物語

この秋、ユーフォ二期とともに期待した作品でした。第二次世界大戦のヨーロッパをモチーフに、小国の皇女が大国に立ち向かう。それに加わる魔女、これは面白そうだし、1話で引き込まれてしまいました。展開しだいではそうとうな作品になる予感がしました。

1話…あっという間に引き込まれてしまいました
{netabare}小国の皇女(モチーフはスイス?…ではなくリヒテンシュタインだったようだ)フィーネが、大国で戦争しかけているゲルマニア(どう見てもドイツ)の脅威から自国を守るために、同盟を求めてイギリスっぽい国にいく話でした。
道中で敵から逃れるために奮闘するフィーネ。従者は倒れ、自国はとうとう戦争に巻き込まれ、自らも囚われとなっても信念を曲げないフィーネがカッコいいです。それからキャラデザインも良いです。最後に主役のイゼッタが登場してフィーネを救う場面で次回へ。箒でなく銃に乗った魔女のイゼッタ、こんな設定もありかと。

1話があっという間に終わった感じです。これは面白そう。最後までこの面白さが持続しますよう祈ります。{/netabare}

2話…二人の絆
{netabare}フィーネのピンチを救ったイゼッタ。国にたどり着いたは良いけど、フィーネは重傷。イゼッタとフィーネの関係が深いものだった事が分かり(1番肝心なところは後回しみたいだが)、イゼッタはフィーネの国を救うことを決意する。

魔女狩りのピンチをフィーネが体を張って救ったのかなと思いますが、イゼッタがどうしてゲルマニアに連れられそうになったのか、興味がありますね。とにかく深そう。まだ2話か、先が楽しみで仕方ないです。{/netabare}

3話…最終兵器魔女
{netabare}大国に攻められる小国、兵士たちのフラグたちまくりのなか、戦闘は圧倒的不利な状況。大国の軍は余裕降りまくり、これフラグだよな?
そこにイゼッタが参戦、なんだこの魔女は?圧倒的ではないか!ランスのファンネル?楯?おいおい、つえぇぇぇぇぇl!
ピンチはたった一人の魔女によって救われた。という展開。それと、フィーネの心の強さと王的資質いったら…惚れます。これは思っていた以上に面白い。つかみはすごく良かったです。でも、鬱な話も有るんだろうな…{/netabare}

4話…魔女の秘密
{netabare}魔法が使えるのは特定の場所のみ。そこから外れると使えないという。
フィーネの父、つまり王が亡くなり、フィーネが王位へ。そこでイゼッタを登場させて白き魔女の再来を告げ、他国への牽制も狙うという。
イゼッタとフィーネの過去が明らかとなり、イゼッタが忠誠を誓う理由が分かりました。それにしてもフィーネがカッコいい。

白き魔女の裏切り、気になります。イゼッタがゲルマニアに捕らえられていたこともあり、再び捕らえられて洗脳させられ…なんてことないよね? あまりにもフィーネとイゼッタの絆が強いから、イヤなフラグに感じます…{/netabare}

5話…探り探られ
{netabare}フィーネの王位継承式でイゼッタを面前に披露。その能力を世界発信して、他国を牽制させる狙いだ。
白き魔女の末裔の存在はやはり影響が大きく、小国を無視できなくなっていた。が、ゲルマニアはその存在を見透かし、イゼッタに弱点が有ることを察知する。
ゲルマニアの侵攻が再びはじまるが、そこは魔法が使えない場所。フィーネ達は策を練り、その侵攻を食い止める。という展開でした。

大国対小国の心理合戦、なかなかの筋書きでした。ただ、ゲルマニアの諜報部員が入り込み、イゼッタの弱点がバレそうな気配、眼鏡君も加わりそうな気配が…眼鏡君、いっぱいフラグ立てているからなぁ…。

ここに来て、ちょっと粗が見えてきた気が…。近衛が全員女子というのはさすがにないかと。しかも、先祖伝来って言うからね。近衛師団の女子団っていうことにしていいのかな? ま、細かいことだけど。{/netabare}

6話…貴重な眼鏡君
{netabare}小休止の日常回…と思ったのは前半だけ。ゲルマニアには何か研究施設があったり、新型戦闘機が製作されていたりと着々と準備始めてます。研究ってまさか核じゃねぇよな?
ブリタニアで会議が行われるためイゼッタ、フィーネが向かうことに。その頃、スパイの報告が入り、ジークが向かい、イゼッタの秘密を知っている眼鏡君を射殺…そうだ、この話は戦争の物語だったね。ジークの決意を聞いたときに、そういう役目を負う人間が必要だよねと思った。

バチバチ戦う以上に緊張感あるストーリーだったように思います。前半の日常も良かったですけどね。フィーネの可愛い部分が見えて。ただ、パイを食べているフィーネがどうしても小鳥ちゃんに重なったのは何故だろうか…。{/netabare}

7話…いっしょにおいで
{netabare}ブリタニアに到着したフィーネとイゼッタ、そこにはゲールに対抗する諸国のお偉いさんが会議をしていた。ゲールは空母を完成させ、さらに強力な力を手にしていたという。フィーネはイゼッタが空母を蹴散らすと告げる。
魚雷を従えて空母に向かうイゼッタ。しかし、空母はすでに出航、敵に動きが読まれていたのだ。待ち構えていた敵兵に狙われるイゼッタ。4発あた魚雷は2発失い、しかも海に墜落。魔法使える地場からずれたのだ。魔力使えるポイントには空母が、そこでイゼッタは空母の隙を狙い、魚雷をぶち込む。見事空母を撃破。しかし、その動きでベルクマンに弱点がばれてしまい、しかも、なぞのカプセル登場で次週。

ゲルマニアはイゼッタのほかにも魔女を捕らえていたようだ。ということは、イゼッタを逃してものうのうとさせていたのは、魔女の力がどんなものか、弱点は何かを探っていたということなのかなと思う。ゲルマニアも実際に魔女の力がどんなものか計りかねていたのではないだろうか。
イゼッタが戦っているシーンは痛快なんだが、服の汚れぐあいとか、一生懸命さとか見ていると、なんか切なくなる。不幸な話にならないでほしいと心から思います。{/netabare}

8話…スパイと近衛の小さな恋物語
{netabare}エイルシュタットに潜入したリッケルト。目指すは旧城、その途中で出会ったのがビアンカとロッテだった。ロッテの実家の宿屋に宿泊し、ビアンカとも仲良くなるが、目的である旧城に潜入。そして発見した白き魔女の秘密。その証拠を持ち帰る途中に近衛に見つかり、ビアンカに撃たれて絶命するリッケルト。ビアンカもまさかの展開に呆然とするしかなかった。リッケルトに証拠を託されたローレンツもまた、近衛に狙撃され死亡する。証拠は謎の住民に引き継がれ…
一方、ブリタニアでは仮面舞踏会が開かれ、フィーネとイゼッタが外で踊ろうとしたところに現れたベルクマン(なぜお前がここにいる?)と謎の少女。謎の少女はイゼッタの唇を奪い、口を切らせて血を吸う。その瞬間、謎の少女は白目を剥き気を失う。
イゼッタの力を知ったアメリカ…アトランタ合衆国ではこの戦争に本格参戦を決定した。それはゲルマニアとともに、脅威となってきたエイルシュタットも撃ち滅ぼすために…

後半の伏線を張った回でした。ゲールの魔女は何なんだろう?人工物?となると、イゼッタを捕まえていたのはイゼッタの魔力を抽出するためだったのか?
アトランタの本悪参戦で戦局ががらりと変わるんだろうな。エイルシュタットはどうなってしまうのか…。
なんだか悲しい結末待っているのではないかとハラハラします。ED物悲しいし…{/netabare}

9話…展開急変、あぁ…ヤバい…
{netabare}ブリタニアの会談から3ヶ月、包囲網が築かれつつあり、ゲールの動きが鈍くなっていました。イゼッタは世界から注目されるようになり、エイルシュタットも束の間の休息感に浸っていました。
そこから一転、ゲールが西を囮に東から攻めてきました。イゼッタは新兵器とともに向かいますが、打ち込んだミサイルが何者かに撃退されてしまいます。なんと、ゲールが送り込んだのは魔女。しかも、伝説の白き魔女(のクローン)なのです。クローン技術使ってきやがった! 伝説の白き魔女はイゼッタに止めよう説得しますが、フィーネのために戦うと言う。イゼッタは白き魔女と戦うけど、魔法使える場所なのに墜落、白き魔女はアンチ魔法の道具使えるものと思われます。敗れたイゼッタは鎖に吊るされ…
イゼッタの敗北により、空ががら空きとなり、ゲールはエイルシュタットに突入。首都がぼろぼろ…

急展開でした。どうなるのか気になって仕方ありません。いちおう、これまでの伏線を回収しつつ、次の展開に入ってきてますが、一気に重い展開になってしまいました。白き魔女の過去に何があったのか、戦争はどうなるのか、イゼッタはどうなってしまうのか…。

これ、一期で終わるのかな? どうせなら丁寧に描いてほしいので、二期までいかないかな? このままだと半端になってしまう気がします。面白いだけに、丁寧にいってほしいです。{/netabare}

10話…絶望か、希望か、どっちに進む?
{netabare}イゼッタが捕らえられ、エイルシュタットは首都が陥落。イゼッタを命がけで救うエイルシュタットの兵士たち。イゼッタはなんとか救われ、首脳陣たちが避難した防空壕兼秘密基地で療養。
そのころ、ゲルマニアはゾフィーの力を使い、ブリタニアに大量のミサイルを撃ち込み、ロンドン…ロンデニアを木っ端微塵に。ゾフィーがゲルマニアの兵器として確立したことにより、ベルクマンがお役ごめん。ほぼ捨てられて状況に。ゾフィーの量産化が図られ、さらにはどう見ても「核爆弾」を開発したゲルマニア。もはや怖いものなしとばかりに各国に講和の条件を突きつけ、さらには東の大国ソ連…ヴォルガ連邦と不可侵条約結んで(当然表面だけ、侵攻する気満々)、最後はアメリカ…アトランタを攻める気でいる。

ジークから白き魔女の秘密が語られ、その力の源になっている魔石の半分を見せられたイゼッタは…で次週。

フィーネがその先をどうするのかを迷い、イゼッタは姫を助ける決意は変わらない。どう転んでも魔石を使うんだろうね…となると、イゼッタの命は…。
ゲルマニアの先も見えてきたようです。二次大戦をトレースしているので、ゲルマニアは連合国から逆襲され、首都陥落、皇帝自殺(もしくは暗殺)という全体の流れなんでしょう。しかし、イゼッタ対ゾフィーの決着はどうなることやら…なんとかイゼッタが生き残れる決着にならないだろうか…イゼッタがあまりにもけなげ過ぎて、見ていると切なくなるんだよね…{/netabare}

11話…そういう展開になるよね…
{netabare}秘密の基地がゲール軍に発見され、急襲される。フィーネは投降を覚悟し、絶体絶命のピンチ。そこに魔法を使って救出するイゼッタ。魔石の片割れを使い、魔法を使えるようになったのだ。それはつまり、命を削ること。フィーネが弱気になっているのを檄するイゼッタ。フィーネも覚悟を決めて最後まで戦うことに。
ゲール軍に付いてきたベルクマン。ベルクマンは自分が生き残るためにゲールの情報を伝えた。その内容は国の終末を意味し、それを阻止する必要があり、フィーネとイゼッタは最後の決戦に向かう。

かなりすっ飛ばしましてつじつま合わせがスゴいのですがが、内容は濃かった回でした。ベルクマンとジークの会話が良かったです。
えっ?もう終わり?…やっぱり一期では短い…イゼッタ、生き残って幸せな結末になってほしい…。{/netabare}

12話(最終回)…「地球のみんな!ちょっとずつ元気を分けてくれ!」
{netabare}ゾフィーとイゼッタの最終決戦はこんな感じでした。
ゲールが主催する会談に向かうフィーネ一行に立ちはだかるバスラー。これを振り切り会場へ向かうが、その途中、ジークが倒れる。彼が最後に観たのは眼鏡君の幻だった…。
一方、ゾフィーとイゼッタの最終決戦は魔石の力を全解放した激しいものとなる。二人は信頼する者のために戦い、一方は裏切られ絶望し、一方は最後まで信じ抜くことで戦った。ゾフィーがイゼッタとの戦いから離れられないことに、ゲールの部隊はミサイルを発射する、クローンの力を使って。
ゲールと諸国の会談に現れたフィーネ。フィーネはイゼッタがゾフィーと戦っていることを伝え、終息させると宣言する。しかし、魔女が残ると同じことになると憂慮する首脳たち。それに対しフィーネは言う、すべての魔力をこの世から無くすと。これはイゼッタからの提案だった。
イゼッタはすべての力を使い、この世にある魔力の全てを吸い上げる。ゾフィーの魔力もゾフィーのクローンの魔力も、ミサイルに搭載された爆弾の魔力も…。
これによってゲールの力は弱まり、大戦の流れも変わり、3年後にはゲールが敗れる。フィーネはとある森にあるコテージを訪ねる。そこには成長したロッテに車イスを押される赤い髪の女性が待っていた。

終わっちゃった…どんな終わり方するかと思ったら、あるあるな感じでした。イゼッタが全てを背負い、最悪をを除去する。よくある。生きていたことを示唆する終わり、あるある。
ゾフィーが救われなかったのは可哀想かな。最後に何かしら笑顔にできるシーンがあってもよかったように感じます。{/netabare}

第二次世界大戦をトレースしたこの物語。キャラは本当に良かったです。イゼッタは最後の最後までブレませんでした。とにかくフィーネのために戦い、やり遂げました。綺麗な衣装着てボロボロになるイゼッタの姿は切なかったです。フィーネは小国ではあるが国王として苦労と悩みを抱えながらも国のために戦いました。エイルシュタットの幹部、ゲールの幹部、それぞれ曲者揃いだけど個性強くてそれが絡んで物語を盛り上げました。

ストーリーは12話でギリギリまとめた感じは否めません。世界観が大きいのに、こじんまりとテンプレのようなまとめ方です。これだけのキャラと内容なら二期とは言いません、せめて5話くらい余裕があったらもっといい作品になったと思います。映像は好きでした。特に戦闘の場面は滑らかで迫力ありました。

魔女と王女の世界を変えるための戦い。戦争をモチーフにしてますが、人間の物語が強くなってます。期待分のものは見れたように思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 53

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

西暦1940年…そして少女たちは、世界に挑む。

この作品は亜細亜堂さんの制作したオリジナルアニメだったみたいですね。
正直存じ上げない会社だったのでwikiでググってみたところ、制作元請の下で制作に協力する体制で制作に参画するケースが多い会社みたいです。
この会社が元請として入ったのは、直近では「北斗の拳 イチゴ味」が該当するようです。
でもはやみんと東山さんが出演される事を知り、早々に視聴を決めていた作品でした。

物語は第2次世界大戦時のヨーロッパのような世界を舞台としています。
ゲルマニア帝国は、欧州の中でも大国で圧倒的軍事力をによって周辺諸国の支配に乗り出します。
そしてそれは辺境の小国であるエイルシュタット公国も例外ではありませんでした。
欧州全域を舞台に激しい火蓋が切っておとされ…物語が動いていきます。

エイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネは、ゲルマニアと敵対する隣国の要人と会談するため秘密裡に動いていました。
そんな激動の真っただ中…それぞれ敵国の囚われの身となっていたフィーネと…この作品の主人公であるイゼッタが劇的な出会いを果たし…物語が動いていきます。

この作品…枝葉を取り除いて幹だけを見ると、主人公であるイゼッタと、イゼッタの友人でエイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネの…二人の物語だったと思います。

1話での出会い…本当は再会で、前に二人が会ったのはどちらも幼かった頃…
でもその頃には、現在のフィーネの下地は出来上がっていました。
大切な国と国民を守るためには、自分の身を厭わない強さです。
持って生まれた資質…といっても過言では無いと思います。

イゼッタの脳裏に焼き付いているのは、両手を広げて自分を守ってくれている幼いお姫様の姿…
ふと気づくと、目の前の状況はまるで昔をフラッシュバックしているかのよう…
きっとここで会うべくして出会った2人なんだと思います。

あの時と一緒…何度だってお前を守ってやる…
あの時は守って貰ってばかりだった…だから今度こそ私が絶対に姫様を守る…
お互いがお互いを思い合う気持ちが随所に感じられるんです…

イゼッタは魔女一族の末裔です。イゼッタは手に触れたモノは自在に操れる魔力を持っていますが、これは本来人が持ちえない力…だからイゼッタはこれまで力を隠しながら暮らしてきました。
これは一族の掟でもある絶対遵守事項…

だからイゼッタは人前で魔力を使う事は絶対しない…そんな女の子でしたが、フィーネが困っているとなると話は別です。
ゲルマニアの猛攻によりエイルシュタットは、選択肢が殆ど無くなってきています。
選択肢が無くなるという事は、それほそのまま国の敗北に直結するのです。

姫様が…国民が笑って明日に迎えるならと…禁忌を冒すのを厭わないイゼッタ…
本当は苦しい時こそフィーネが国民にかけてあげたい言葉があるのをイゼッタは知っています…
でもそんな状況を作れなかったフィーネは自分を不甲斐無いと責めるんです…
次期大公として背負わなければならない荷物は、フィーネにはまだ重すぎるのかもしれません。
でも自分の立場をわきまえたフィーネは国民に対してどこまでも真摯…
そんなフィーネだからイゼッタも心が動かされたんだと思います。

でもイゼッタの申し出を二つ返事で了承するようなフィーネではありません。
何故なら自分の命令によって、イゼッタを最も危険な最前線に送り出す事になる訳ですから…
いつ命に重大な危機が訪れるかもしれない最前線…大切な友人に「死んでくれ」と言っているようなものです。
だから一度は申し出を拒否はするものの…2度目は拒否できないのがフィーネなんです。
だって、イゼッタが最前線に赴かないとそこで苦しい思いをするのは同じエイルシュタットの大切な民なんですから…
只のお涙頂戴的物語ではなく、頭首の聡明さが垣間見えたところでもあったと思います。

数あるフィーネの命令の中で…やはり物語終盤のイゼッタへの命令が一番我が身を切られる思いをしたのではないでしょうか…
そう…イゼッタがフィーネにお願いする時って…いつも笑ってるんですよね…
一片の曇りのない本心からのお願いをしているんです…
この二人のやり取りには何度も目頭が熱くなりました。

だから後戻りのできない崖っ淵での最後の勝負…一筋の光を見てフィーネが号泣するのも納得です。
こうなる事は分かっていたし予見もしていた…けれど、想像と実際とでは雲泥の差がありますよね…
本当に悲しい時って…きっと人目を憚る事なんてできないんだと思います
こんな二人の絆の物語…こう書いてしまうと軽いですが中身のギッシリ詰まった重厚な物語の上で展開される二人の立ち回りの気になる方は、是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、AKINO with bless4さんの「cross the line」
エンディングテーマは、May'nさんの「光ある場所へ」
どちらも物語の重厚さを支えた素晴らしい曲だったと思います。
これもアニソンBEST10行き決定です。

1クール12話の作品でした。
この作品の様な終わり方…大好きです。
世の中は絶望と悲しみだけで出来ている訳じゃない…そんな気持ちを持つ事ができました。
物語もしっかり纏まっていたと思います。しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 37

58.8 2 魔女で戦いなアニメランキング2位
はめつのおうこく(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (114)
314人が棚に入れました
人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。 しかし、リディア帝国の“超産業革命(ギア・エクスパンション)”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、 魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。 かくして“魔女狩り”が始まった。 魔女クロエに育てられた人間アドニスは 最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。 絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

これ、駄目だろ…。女性をいたぶることに特化した糞アニメです。

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.31

 必然性の無い暴力とグロが描きたいだけで、物語性は皆無です。主人公のアドニスがアタオカの無能なのがなぁ…。

 科学側の刺客のシロウサギさん、改造人間なのですが、物理法則やらを無視したロケットパンチ男で、真面目にキャラデザしてんの?と疑問に思う吾人です。

 で、こいつが結構強く、アホのアドニスは苦戦しますが、ドロカがま〜た偶然使える魔法を持っていて…。

 こういう展開は2度3度やるもんじゃありません。作者は読者を舐めてますねぇ。

 ドロカも両目を潰されますが、どうせすぐに治るんだろ?アホが死んじまえよ…。としか思えません。

 ウザいことに、医療とかに特化した、物語の展開に都合の良い糞みたいな国が沢山あるようです。

 キノの旅とか、魔女の旅々みたいに諸国を巡るんでしょうか。はよ女王倒せや。

 女性がぶち殺されたり、拷問されたりするアニメが大好きな海外の変態にはウケるかも知れませんが、こんなの輸出してHENTAI大国日本として評価されるの国辱的じゃね?

 漫画だけにしておけよ…と、目を覆いたくなるような惨状の作品です。これで2期来たら、HENTAIジャパンに絶望しそうです。

………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2023.12.04

 科学帝国と魔女っ娘軍団以外にも、国や勢力があるようです…。出たよ…。世界は広い的な作品延命工作がよう…。

 主人公とドロカ、野良人間達にたまたま助けられ、今までと雰囲気の違うロードムービーがスタートします。

 そして、忍者軍団や帝国の刺客が襲ってきて…。イキナリ忍者出たー!何こいつら?しかも雑に死ぬし…。口寄せの術位しそうなパンク忍者だったのに…。

 今度は忍者軍団と組んで場当たり的に帝国と戦いそうです。んでもって、魔女っ娘軍団の時みたいなことを再びやるんでしょ?

 いや〜最悪ですね。アタオカ主人公を君は許せるか!?
……………………………………………………………………… 

 6話まで観ました。2023.11.13

 意味不明のぶち切れ主人公、たまたま拘束が解け、たまたま魔女が助けてくれ、たまたま復活したドロカの魔法が使えたので、たまたま、また助かります。

 このアホは何がしたいんでしょうか?都合の良い展開に助けられ、無意味に人や魔女が死にます。

 戦闘も迫力が無く、敵はみんな棒立ちでアゥアゥ言っているだけです。

 この話、狂言回しが不在なんですよね。魔法と科学が何なのか、説明する存在が居ないので、訳の分からないぶち切れ主人公が暴れて他のキャラに迷惑をかけるのを眺めるだけになっています。

 6話で、黒幕的なキャラが登場しますが、もう6話…。遅すぎ警報発令中で、既にかなりの視聴者に切られてそうです。

 漫画なら、最初のキャッチーな残虐描写で読者の心をゲット出来るのかも知れませんが、アニメで半クール尺を消費してもなぁ…。

 今の所、単なる悪趣味アニメなので、今後の挽回に期待小です。
………………………………………………………………………
 5話まで観ました。2023.11.09

 全世界(魔女と人間両陣営)を敵に回すイキリ主人公のアドニスさん。魔女も人間も皆殺しだ〜!

 の、割には弱いです。科学強すぎです。人間を月面へ転送してくるなよ…。どんだけすげー技術だよ!

 魔女もシレっと月面をテラフォーミングしてるし、やり過ぎ感が半端ありません。

 単に人を殺したいだけのお話です。何も考えずに戦う主人公に感情移入は難しいです。

 人も魔女も皆殺しにして、ヒロインと新世界のアダムとイブにでもなるつもりかいな…。コイツらの子供として産まれたくないですね。人類社会イチからやり直しはキツイっす。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9
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こま さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

女性に対しての胸くそ、グロありなので苦手な人は注意です。

2023年時点で単行本の累計発行部が100万部を超えている大人気の作品。

この作品は見ていて気分が悪くなる人もいると思います。

1話の胸くそ、グロありのネタバレなので見たい方だけどうぞ。

{netabare}所謂魔女狩りがある世界。
スマホと呼ばれる物があるので現代科学と異世界の融合世界かな?

2人の男女、1人は魔女(見た目20代くらい)もう1人は人間の男の子(魔法が一応使える)
が安息の地を求めて逃げる話し。家族以上には見えた。

国の追手を殺したが強制転移が発動。2人は国の中心部、円形の闘技場みたいなとこに飛ばされる。
そこにはたくさんの人間とその国の王が。
魔女は魔法を発動しようとしたが魔法無効の装置により魔法が使えないただの女性に。
まあなんの対策もせずに呼ぶわけないよね。

子供は捕えられ、王は魔女に近付き上半身の服を破いて裸にする…。回りの人間達はそれをスマートフォンのカメラで一斉に撮り始めるという…。
円形になっているのはコレで分かると思う。
この場面だと胸部分はちゃんと見えてはいない。
その後、子供を殺そうとするが魔女は土下座をし子供は殺さないでと頼む展開に。
コレまた人間達は色んなところからカメラで撮影、そして魔女が王を見上げるが手で隠してはいない…。
またもや撮り始める人間達…。
王が銃で魔女の額を打ち抜きそれを撮る人間、兵士と思われる人間達がマシンガンを一斉掃射、1部肉片らしきものが。さらに王は魔女の首を切りそれを人間達に見せる…。

この後も女の子に対して着ているものを脱げという展開もありますが(脱がないです)
〇を愉しませる為で察せるかと。
ちなみに男の子は生きてはいます。

女性の尊厳をことごとく踏み潰すので気分がいい作品では絶対無いです。
さらにこの手の作品は続きも胸くそ展開多いので耐性無い人は観ない方がいいです。
まあコレをさらに酷くした作品もありますけどね…。

一応これも。スマホである以上撮られた写真は世界中にばら撒かれる事になるだろうし、保存も容易、さらにUSBメモリ等で複数保存されれば一生消えないキズになる現代社会の闇部分。スマホがあるって事は無いとは言えない上に、主人公の行く先々で色んな意味で見る事になる可能性もありそうなのがまた…。コレ考えるとかなりヤバい作品な気が…。{/netabare}

個人的に怒りの方が勝ったので1話切り。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

【失敗作の典型例-5】アイデアだけの投げっぱなし。面白いストーリーに昇華できていない。

【レビューNo.102】(初回登録:2023/12/31)
コミック原作で2023年作品。全12話。
「葬送のフリーレン」のレビューで
>面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
>・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
>・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、
> むしろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
と書いたのですが、まさにこの作品はその典型例かなっと。

(ストーリー)
かつて魔女と人間が共存していた世界帝国リディア。しかし科学文明が発展し
魔女の力を恐れた人間族の王が魔女狩りを強行する。魔女に育てられた人間ア
ドニスは師匠クロエとの逃亡の果てに目の前で彼女が殺される事となり、帝国
への復讐を決意する。
(wikiより)

(評 価)
・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている
 この作品いろいろとアイデアは光るものがあり、特に1話は期待大だったん
 ですよね。
 ・科学文明 VS 魔法という対立軸から始まる重厚なダークファンタジー感
  ・魔女狩りという残虐非道な行為
  ・公開処刑にはこの光景に熱狂する王国民
   (ネットでは「民度がゴブリン並みの王国」と揶揄もw)
  ・かなり攻めた残虐でグロいシーン(エロも少々)
 その後も
 ・ビジュアル映えする記述式召喚魔法
 ・絶滅寸前の魔女側の企み
 ・意表をつくどんでん返しの連続
 ・OP曲もかなり良き

 特に魔法といえば「何!?無詠唱魔法だと!!」がお約束となっているこの
 手の作品の中で、特殊な羽根筆(クイル)を用いて発動する記述式召喚魔法
 はかなり魅力的だと感じたのですが・・・
 物語が進むにつれ、「意表をつくどんでん返しの連続」もその場のインパク
 トで「おおー」と最初は感心するのですが、それ以降が結局雑に殺し合うと
 か「残虐なシーンをぶっ込んでおけばそれっぽく見えるやろ」みたいな感じ
 で、最初のアイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている
 みたいな。
 「フリーレン」がひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレ
 ベルまで昇華しているのと比べると、最初のインパクトだけでストーリーへ
 の落とし込みが不十分かなっと。

・全体像がしっかり練られてない
 物語の全体像としても「人類(科学)VS 魔女の重厚なダークファンタジー」
 のハードなシリアス路線でいくのかと思いきや・・・
 {netabare}・国王の妃は実は魔女だった
  ・男を操る愛の魔法で実は国王を操り、同族狩りをしていた!!
   (自分の魔法は女性には効かないので、脅威を排除した)
   → 物語の根幹を覆すとか、それに見合う展開を準備してるの?
     (アニメでは当然時間切れw)
  ・新王女さまご乱心?!まさかのアイドルライブwww
   (一応国民に魔法をかける狙いがあったぽいが)
   で、その陰に挟まれる旧体制の粛清シーン(首斬り)
   → 魔法の効かない女性はともかく、魔法で操ることが可能な男性も粛
     清の必要あったの?
 ・ずっとシリアスだったのに、新章が始まるとヒロイン・ドロカのドジっ子
  ネタでコメディ色多めに。{/netabare}
 何というか、この原作者は一体何をやりたいのか?
 敵の国家諜報局局長・シロウサギとの最終決戦も
 ・シロウサギのキャラがいろいろとこの作品から浮いている
  シロウサギをワイルドでクレイジーなキャラにしたかったんだろうが、ワ
  ンピース・黄猿を下品にしたような、残念なキャラ描写で不快感しか残ら
  ない。
  (それにサイボーグのくせに王女さまの愛の魔法が効くの?等ツッコミど
   ころも多いw)
 ・アドニスの方も
  ・瀕死の重傷もドロカの愛の魔法・束縛(マンドラゴラ)で完全復活どこ
   ろか謎のパワーアップ。
  ・クロエ直伝の最終奥義を発動するも仰々し過ぎて、シロウサギ一人倒す
   のにそこまで必要だったのか。
 ・最後にドロカの「復讐は間違っていない」ってそっち側になるんかーい!
 ちょっと引き気味で観てたというか・・・

 全体像がしっかり練られていないようで、いろいろとチグハグな感じが否め
 ないなと。他のレビュアーさんも書かれていましたが、
 「描きたいシーンから話を構築している印象」
 というのが拭えないかなっと。

・クリエイターとしての矜持は?
 上述で「アイデアは光るものがあり」と書きましたが、これも投げっぱなし
 でいいのでしたら、他のクリエイターさんももっとアイデアがあったのかも
 しれないんですよね。
 でも、いろいろ検討の結果、
 ・そのアイデアから以降の発展性
 ・作品全体像との整合性
 で、泣く泣くボツにしたアイデアもあったと思うんですよ。
 この辺はやはりクリエイターの矜持として、譲れないところでしょう。
 そういう目でみると、この作品はどうなかなっと。

ちょっと辛口なレビューになりましたが、ある意味1話が良すぎたので期待値
が上がってしまい、そこから裏切られた感もあるから、この評価になっている
のは否定できないですかね。1話から心動かされなければレビューを書くこと
すらなかったと思いますし。
そういう意味では(良し悪しは別にして)印象に強く残る作品ではあったと
思います。ただ個人的は原作者にもう少し頑張って欲しかったなと。

OP「消えるまで/Hana Hope」
これはかなりよかったので、毎回飛ばさずに聴いてましたね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

66.1 3 魔女で戦いなアニメランキング3位
Witch Hunter ROBIN-ウィッチハンター・ロビン(TVアニメ動画)

2002年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (205)
1305人が棚に入れました
数千年もの間、ソロモンと呼ばれる組織が「ウィッチ」たち("witch"とは本来魔女のことだが、本作品では反社会的な超常能力者を指す)から人々を守ってきた。近年、日本でも能力を使って犯罪を行うウィッチが増加、これに対しソロモンの日本支部であるSTNJは、「オルボ」と呼ばれる薬剤を用いてウィッチを無力化・捕獲する戦術で、彼らと拮抗した戦いを演じていたが、主力メンバーの一人が謎の死を遂げ、戦力不足に陥る。代替要員としてソロモンから送られてきたのは、発火能力を持ったクラフト使いである、15歳の少女ロビン。彼女はチームの一員としてウィッチ狩りに力を発揮し始めるが……。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

原罪の「種」

村瀬修功監督作品、サンライズ制作。

当時のサンライズはガンダムSEEDの話題ばかり、
私は地味ながらもこちらが好きでした。

魔女狩りをモチーフにした世界観と、
ゴシック調の衣服、美術、黒魔術、
ケルト文字やルーン文字など、
魔女(ウィッチ)の犯罪に立ち向かう、
ハンター達の活躍を描くサイキック推理活劇。

古来より反社会的な超常能力を持つウィッチ、
そして世界を影ながら守ってきたソロモン。
日本支部(STNJ)に15歳の少女ロビンが、
派遣されてくる所から物語は始まる。
{netabare}ロビンは発火能力を持つクラフト使いで、
前半はSTNJの活躍、中盤以降はソロモンの謎と、
ロビンの出生の秘密が語られます。{/netabare}

ウィッチ、異能、覚醒した力、
力に溺れる心を見逃すことは出来ない、
その血脈が人類の原罪となるか希望となるか、
正義の所在が問われるのだろう。

魔女×サイコパス、ぜひ楽しんで頂きたい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 34

にゃにょ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

魔女狩り

哀愁を帯びた大人向けのお話でした。
ウイッチと呼ばれる能力者。それを狩る者と狩られる者。
組織の言うがままに狩り続けてきた新米ハンターである主人公の心に忍び込む疑問。
悩み苦しみ、やがて狩る者であるはずの自分が…。
彼女の何が変わったのか?ウイッチとハンターとの違いとは何なのか?
それぞれの背景や心情が切なく迫ってきます。
ラストちょっと駆け足だったような気もしますが、謎もちゃんと回収されていて満足しました。
主人公の少女、憂いを帯びた雰囲気がとてもイイです。
そしてアモン、暗くてクール渋めのいい男でした~。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 8

color さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ほっとくと埋もれちゃう

作品全体に漂う淡々とした雰囲気が心地いいんですが、そこを好きになれるか退屈と思うかで評価はそれぞれ分かれそうです。

前半は1話完結のエピソードで超能力(クラフト)を悪用するウィッチと主人公ロビンが派遣された組織STN(ウィッチハンター)の任務についてを描き、後半からはロビンの出自やウィッチハンターの存在理由などがメインテーマとして提示され「ウィッチとは?」という核心に迫っていきます。

あくまでストーリー展開で魅せてくれますが、しかしそれよりも落ち着いた雰囲気に本作の特徴があって、クラフトのバトルといってもド派手な演出はされず、ロビンの発火能力(パイロキネシス)はズゴォォオン!というよりキュインッって感じでとても地味。絶叫するキャラクターもいないので必然的に静かな戦いになりますが、そこに妙なリアリティがあり独特の緊迫感を生み出しています。

なんとなく洋画のような感覚で、アニメっぽくないアニメだと思います。今の時代こういうアニメはもう作られないかも知れないし、放映時期に関わらず一定のひとしか喜ばない作風かも知れません。ちなみに私は大好きなので、もっと増えてもいいじゃないかと思ったりしますけど。

万人ウケはしないかもです。でも好きなひとはすごく好きなはず!そんなアニメです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 26

63.3 4 魔女で戦いなアニメランキング4位
リアデイルの大地にて(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (234)
666人が棚に入れました
不慮の事故によって生命維持装置がないと生きられない少女、各務桂菜。彼女が唯一自由でいられるのは、VRMMORPG『リアデイル』の中だけだった。 そんなある日、生命維持装置が停止し、桂菜は命を落としてしまう。しかし、目が覚めると桂菜は200年後の『リアデイル』の世界にいた。彼女は、失われたスキルと限界突破したステータスをもつハイエルフの“ケーナ”として、この世界を生きる人々と交流を深めていくことに。しかも、その中にはかつて自らがキャラメイクした“子供”たちもいて……!? ゲーム世界に転移した少女と個性的な仲間たちによる、笑いあり、涙あり? なのんびり冒険譚、開幕!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

12話 見てる私も悪いんでしょうね…終わらせる気がないなら作らないでと言いたいですけど。

 で、最終話見ました。11話までで見て損じゃないと書きましたが損ですね。話をまとめる気も無いみたいです。以前なら少なくとも1クールでなんらかの結の部分はあったと思いますが、それを最早放棄してますよね。終わらせる気がゼロですね。

 もう異世界ものは緩慢に自分の首を絞めているようにしか見えません。何がしたいんでしょう?最後まで物語を作る気がないならやめてほしいですね。メディアミックスで何か儲かりの仕組みがあるのかなあ…コミック、小説の販売促進?サブスクがあるから視聴のハードルが下がって質が悪くても金になる???

 全方位で批判している訳ではありません。この作品に真摯に取り組まれている人もいるでしょう。原作者の方も面白いものを提供しようと頑張った結果で評価されてのアニメ化だと思います。
 でも、終わらない話を1クールで顧客満足を考えずに提供している儲ける側の人ですよね。うーん。見てる私も悪いんでしょうねえ…



11話まで。最後まで見てないですけど、もう総評します。

 最近週1で見たときと一気見で見たときの面白さの差に注目しています。なにか少しでもユニークな点、癒される点、面白い点、毎週楽しみにしているキャラなど見所がある場合は、一気見だと辛くても週1なら見られる気がしています。
 その辺の作り手の意識とか見る側のニーズとか…要するに作品のポジションであまり辛辣に評価するのもどうかなあ、とこのところ思っています。そのうちポジショニングマップとかX軸とY軸とどうやって設定したら、アニメって分解できるかやってみたいですね。

 その点で言えば、本作の設定とキャラ作りは悪くないと思います。コミカルなセリフ、戦闘がハードでなく、新キャラが次々でてきて、牧歌的な雰囲気で、週1話なら飽きないで見られました。

 人とNPCの関係に焦点を当てたのは面白いです。それと現実世界での死、その他の人間のキャラたちとのゲーム世界に転移した時間差など、見るべき謎の作りも悪くないと思います。妖精とかの設定も悪くなかったと思います。

 必ずしもテンプレでは無いし、キャラ紹介と主人公の絡みがあるので見られたかなあ、と思います。ただ、アニメではまったく答えに行き着く感じがないですね。11話でここまでだと、尻切れトンボなんでしょうね。そうなると最後酷評するかもしれませんが、冷静なうちに。

 異世界あるいはVRMMOものの中では、まあ及第点かなあ…そして、機会があれば原作はチェックしてみようかなあ…という気がしなくもない、という感じでした。
 
 ちょっとVRMMOで気になるのは設定で、食事と排泄って現実との違いって何かあるんですかね。呼吸と性処理…病気、痛み、怪我…生きているっていう実感ってやっぱりVRMMOとは違うと思うんですよね。
 それとfPS(フレームパーセカンド)とか解像度ですよね。視覚情報が圧倒的に現実とは違うし、五感についての表現ですよね。

 その点の設定の表現があったのがSAOだし、実は「賢者の弟子を名乗る賢者」はやってるんですよね。そこがあれば本作もSFになったんですけどなあ。

 まあ、見て損とは言いませんが、見なくても損じゃない、という感じでしょうか。最終話で評価変わったら追記します。




8話 プロットと設定はいいかも…ただし…

{netabare}  サービス停止したゲーム世界というのはテンプレですが、本作については、昔のプレイヤーが登場し謎として機能しています。これは他の異世界やVRMMOものでは皆無ではないですが、レアです。主人公の既に死んでいるとう設定と合わせて、謎の解明にカタルシスがあるなら良作になる気がします。

 妖精とは何かとか、今回のイベントモンスターと2人のプレイヤーの登場とか話の建付けにはものすごく可能性を感じます。実際話は面白いですし。特に7話、8話はかなり良かったです。折り返しを意識しているのかこの2話が中盤に来たのは構成的に良かったと思います。

 ただし、やっぱり決定的にアニメ作り全般が安っぽいですね。安っぽすぎます。召喚獣とかなんとかベアとかイベントモンスターとか見せ所は沢山ありましたが…。イベントモンスターが現れる場面は頑張ってかなり工夫していました。ただ、アベレージでいけばABC評価で何とかC+…くらいかなあ。
 画づくりしだいでは、評価される作品になったのではないでしょうか。別に無職転生並みとはいいませんが、もうちょっと何とかならなかったでしょうか。

 後は演出ですね。まあ良い演出をするためにはそれを実現するための金と人と時間というリソースが必要でしょうからやむを得ないところもあるでしょうけど。
 ストーリーが良いと言わず、あえてプロットと言っているのも脳内補完してあげるとかなり面白いと思うのですが、サラっと見るとテンプレの俺TUEEEにしか見えないという意味で言っています。演出とか脚本の工夫がちょっと足りないかなあ。

 それとケーナの声優さんですけど、申し訳ないですが肺活量が足りない感じで息苦しいです。気管で絞り出しているような感覚にとらわれてしまいました。

 このアニメ自体、じっくり見ると面白さがわかると思うし、プロットを拾ってゆくと原作は水準が高いのかも、と思わせるところもあります。ただ、いまの量産型大量消費のファストアニメ(造語です)の中に埋もれて、あっさり見られてしまうと、1話切り、3話切りの対象になるのも分かるなあ、という感じですね。{/netabare}





1話 独自性があって期待値が高いです。

{netabare} 設定いいですね。SAOのマザーズロザリオみたいな感じですが、小説の発売時期的にこっちのほうが古いんですね。とするとそのオリジナリティからいって期待できそうです。ストーリーもありそうですし。

 結末で現実世界で生き返るかどうか、あるいは現実世界の登場人物とのドラマがあるかどうかですね。オーバーロードみたいに現実世界とのつながりが全然出てこないような進行になる可能性もありますけど、設定と1話の感じからいってヒューマンドラマがありそうな感じですね。

 アニメーション、演出を見る限りちょっと予算無さそうな感じですが、キャラデザが悪くないので問題なく視聴できます。なお、ステータス画面のデフォルメされたキャラの方が可愛いです。

 ということで、異世界枠としては設定がいいしストーリーの期待値が高い作品ではないでしょうか。{/netabare}

2話 非常に安っぽい異世界もの…だけど結構面白い

{netabare} シナリオがいいのかキャラに魅力があるのか、今後どうなるんだろうというワクワク感があります。
 作画、演出、エフェクト等の出来は辛うじて及第点で、内容はベタで安っぽい異世界ものですが、ストーリー展開のテンポが良くて結構面白いです。お母さん設定が笑います。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

凄い勢いでクオリティが下がっていく… さすが異世界スマホの監督か

1話感想 3.8 なろう系の元祖ということで身構えていたら…あれ、良いじゃないすか

さて、本作は事前情報をちょっと聞いていました。
なんでもなろう系のテンプレを作った方の古い作品がいまさらアニメ化したという流れだと。
じゃあさぞお約束展開の連続できついのかなぁ…と警戒しました。
ただ主人公が女の子なら多少は嫌味が薄れて見られるかも? という程度に、あまり期待しないで見たのですが…。

まず監督が柳瀬雄之という、私の中ではワーストだと思う異世界スマホの人で、ウッと期待値は一気に底辺になったのですが…

視聴したら、あれ、全然悪くない? むしろ良いじゃないか、となりました。

ヒロインはずっと病院に繋がれていた薄幸少女だったのですね。
ネットゲームだけを唯一の楽しみにしていたのが停電で命を落としての異世界転移と、すごく同情できます。
しかしそれらの設定をくどくどセリフで語らずに断片的な説明で理解させるところが、ちゃんとしていると感じました。
またゲームの時代から200年経過しているから違和感を覚えていることも説明セリフばかりでくどくどならずに…まあそのあたりはもうちょっと問い詰めたり調査しても良いと思いますが、そこは今後説明もあるのでしょう。

あとはやっぱりヒロインがかわいい女の子だとチートっぷりを発揮していてもあまり嫌味がない感じですね。

またチートも決して意味不明で理不尽なものではなく、かつてゲーム内で徹底的に鍛え上げていたステータスがそのまま使えるから、と整合性があります。
ゲームに入れなかったらヒロインは死んで物語は始まらないので、そこに突っ込むのは野暮です。そしてゲームに入ったらゲーム内で鍛えたキャラ、ステータスが使えるのは当然に思います。
オーバーロードでもそうですし、そこにケチをつける気はさらさら無いですね。納得です。

スマホが使えるようにしてくれと言ったらついでに全属性の能力と身体能力を強化してあげよう何て、ふざけんなってのとはわけが違いました。
理不尽なチートが嫌なだけで、納得いくチートなら別に良いのですよ。

というわけで異世界スマホがアレだったのは原作がアレだっただけで、監督が悪かったわけではないのかもと思いました。
視聴順位は高めに設定しておきます。

5話あたり 3.0
いや…何でしょうねこれ。どんどん作画クオリティが下がり、内容も陳腐に、キャラも不快感が増していく。
最初の、良いんじゃないか、と思った感想を返せと言いたくなるくらいに、どんどん駄目になっていきますなー。
やっぱりこの監督だから異世界スマホはアレだったのですね。

ギャグがつまらなくて不快感がある、ワンパターン、などなど。
主人公の孫や子供に対する塩対応も一体何なの? 単純に不愉快。

偉そうなのはまあ実際偉いんでしょうし百歩譲って許しても…。
まあ所詮ゲームのNPCと思っているから、どうでもいいんでしょうかね?

私はやっぱりアニメにおいては監督が一番重要だと思うのですよ。まあ名監督が外す場合もあれば以前は駄目だった人がどんどん良くなる場合もあったり、確実ではないですが… この監督は駄目なんじゃないかな。
まあ原作通りだというなら申し訳ないですが。
どうするかな。このあたりで切る方が無難なのですが、文句を言うために見るかどうか考えどころ。

全話感想 2.8
結局全話見てしまいました。不快感はあったのですがなんでこう駄目なのか分析しようと思いましたが、まあ途中で語った通りですね。
まったくイマイチでした。
原作未読なので悪いのは原作なのかアニメなのか判断が難しいところですが。とりあえずアニメの出来は大変悪いですね。
今後もこの監督だとうげ、と毎回思うと思いますが…
ただ褒めどころとしては終盤作画崩れは少ないですね。
始終クオリティは高くないのですが、それで安定しているわけでスケジュール管理は良いのでは。
内容には全く褒めどころはないです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12

のか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

私は嫌いじゃないけど、断念する人が多い理由も分かります^^;

原作既読(コミカライズ版のみ) 全12話

あらすじ
ゲームの世界に転生した少女のお話し


こんなご時世ですが、世界中が笑顔で平和な世の中である事を祈っています


では感想を
なるほど、私は嫌いじゃないですよ。このアニメ^^
でも、確かに断念&批評する人も多いと思いますねwww

まずテーマが全く分からない
ただ主人公無双をみせつけるアニメとなっておりました

成長物語にしてはちょっとそ~ゆ~描写が少ないかなって
大筋はコミカライズ版と変わらないんですが、色々改変されてるしね

そして主人公に好感が持てないのも残念
感情的に動き、ツッコミ満載の事しかしないのでしょうがないと言えばしょうがないかなって

色んなネタをゴリ押しして少しくどいし(苦笑)
もう少し押して引いてを考えてくれれば・・・

でも個人的には嫌いじゃないし、完走も出来ましたよ
頭を空っぽにして、ハードルを低くして視聴すれば楽しめると思います


作画は崩壊はないですが、若干不安定かなって
2.5よりの3って感じですかね。

声優さんは有名声優さんをたくさん起用
新人声優さんたちも負けじと頑張っていましたね^^

音楽は普通ですかね
EDの雰囲気は良かったかな。

キャラは転生作品なのに大体普通^^;
壊れキャラが少しいるだけ。
日常系キャラが多いのも、不人気に繋がったのかなって


転生作品なのに主人公に共感出来ないのが致命的かなってwww
私はのんびり転生作品はマンガの方で耐性が付いていますので(爆笑

アニメ中~上級者だと物足りなさ満載だと思います
下手すると初心者でも物足りなくなるかも^^;

ツッコミどころもめっちゃ多いし、何と言うか・・・雑?
うん、雑って言葉がしっくりくるのかな

最終話も泣かせたかったと思うけど、感動すらしなかったし^^
もう少し、何とかならなかったのかなって

鬼滅や呪術、ヴァイオレットやよりもい
近年のアニメレベルが上がりすぎてる気もしますけどね^^

ハードルを低くすれば、完走は出来ると思います
後半断念する人が多かったので、常に心をリセットして視聴してくださいな

謎も多く残っていますし、ちょっと中途半端に終了しています
ですが、楽しく視聴しちゃってくださいなwww



では最後に一言
絶望した~!感動が全くないアニメに絶望した~!
感動の再会シーンがお笑いシーンに変換。しかも面白くない!
孤児を引き取るのは良いですが、デレるが早過ぎて、もはや苦笑!
約束を守って感動シーンが滑稽すぎて視聴しているファンは微妙な空気!
誰が悪いのか分かりませんが、もう少し考えてくださ~い!

視聴すれば、何に絶望していたか分かりますよwww

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

66.5 5 魔女で戦いなアニメランキング5位
ツバサクロニクル(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (339)
2768人が棚に入れました
玖楼(クロウ)国に住む考古学者を志す少年小狼(シャオラン)と、その国の姫サクラは幼なじみ。ふたりは互いにひかれあっているが、どちらもその思いを口にできずにいる。
ある夜サクラは、彼女の持つ力を手に入れようとする飛王・リードの陰謀によって、記憶を失い、その記憶は無数の羽根と化して異世界へと飛び散ってしまう。サクラの命を救う手立ては、その記憶の羽根を全て集めて、サクラの体に戻すことだけ。
さまざまな次空に飛び散った羽根を集め、サクラの命を救うために、小狼は同行する事となった黒鋼、ファイ、モコナらと共にそれぞれの想いを胸に秘め異世界へと旅立つのだった…。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このサクラは「お姫様だっこ」ばっかりされてる眠り姫(笑)・・・OVAまで頑張って見続けると報われるかも?

※TV版(第1・第2シリーズ)、劇場版、OVA全部含めた感想・レビューです。

◆総評

本作のヒロイン(サクラ)、相手役(小狼(シャオラン))は共に14歳。
『カードキャプターさくら』のヒロイン(木之本桜)&その相手役(李小狼(リー・シャオラン))と同じ魂・同じ顔立ちを持った異世界の別人、という設定なので、同作を視聴済みの方は本作をより重層的に楽しめると思います。

但し、『カードキャプターさくら』の方が原作マンガとNHKで製作・放送されたTVアニメの世界観がほぼ一致していたのに比べると、本作の場合は

(1) 原作マンガは、後半(第15巻以降)に入ると、前半に撒いた沢山の伏線を回収しつつ、シリアスな展開となって目が離せなくなるのですが、

(2) TVアニメは、NHK製作・放送ということもあってか、シリアス展開に入る以前の原作マンガの無難なエピソードに、アニメ・オリジナルの類似したエピソードを水増しして、とりあえずご家庭で安心して見れる作品にまとめました・・・という感じが強く

(3) 辛うじて、OVA2作で、原作マンガの転換点となる重要エピソード(東京REVELATIONS)および、原作マンガで最も印象的なエピソード(春雷記)をアニメ作品としても鑑賞できるよう工夫をほどこした体裁になっています。

※TVアニメだけだと、原作マンガ全28巻のうち前半のほぼ14巻分(つまり、14/28=50%程度)のアニメ化に留まる。
※OVA2作まで含めても、原作マンガ全28巻のうち約20巻分(つまり、20/28=70%程度)のアニメ化に留まる。

つまり、本作は、原作マンガの一番美味しい部分(後半のシリアス展開)が、
(1) TVアニメだけでは、ほぼ全く伝わらず
(2) OVA2作までの視聴でも、まだ1/3くらいしか伝わらない
・・・とても惜しいアニメ作品になっていると思います。

それでも、個人的には、
<1> TV放送分だけでも『カードキャプターさくら』譲りのキャラクターの魅力が光っていて、十分に楽しめる作品でしたし、
<2> OVA2作では、「待ってました!」と叫びたくなるような、見事な伏線回収込みの急展開を堪能できました。

これから本作を視聴される方で、「いまいち面白さが分からない」という感想を持ってしまう方は、アニメ・オリジナル回(下記の*付きの回で、全52話中、16話もあります)は捨ててもいいので、とにかくOVA2作まで頑張って見続けると、それまでの視聴継続がようやく報われる気持ちになれるかも知れません。


◆シリーズ別評価

第1シリーズ        ★   4.0 (80点相当)
劇場版(鳥カゴの国の姫君) ☆   3.9 (78点相当)
第2シリーズ        ★   4.1 (82点相当)
OVA1(東京REVELATIONS) ★★  4.5 (90点相当)
OVA2(ツバサ春雷記)    ★   4.3 (86点相当)
---------------------------------------------
総合           ★  4.2 (84点相当)

※因みに 原作マンガ   ★★  4.6 (92点相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
*付きは原作マンガにないオリジナル回


=========== ツバサ・クロニクル 第1シリーズ (2005年4-10月) ===========
{netabare}
第1話 必然のデアイ ★ 玖楼(クロウ)国の姫サクラの異変(四散する心)、異世界への旅立ち、次元の魔女
第2話 戦うチカラ ☆ 「貴方の代価は関係性」、ハンシン共和国
第3話 破魔のカタナ ☆ 1枚目の羽根回収
第4話 汚れなき放浪 ★ 目覚めたサクラ、サクラの本質
第5話 魔術師のバトル ☆
第6話 泣かないナミダ ★ 2枚目の羽根回収、戻らない記憶
第7話 砕けたカタミ ☆ ナユタヤ国
第8話 神の愛娘 ☆
第9話 妖しきオンナ ☆ 
第10話 別離のカガミ ☆
第11話 選ばれたアシタ ☆ 3枚目の羽根回収
第12話 暖かなエガオ ★★ 湖底の町を見る話、小狼とサクラの記憶の齟齬、※ようやく作品の雰囲気に慣れてくる
第13話 まぼろしのオトギ ★ ジェイド国スピリットの町、エメロード姫
第14話 真実のレキシ ★  
第15話 信じるココロ ★ 4枚目の羽根回収
第16話 強さと優しさ ☆ シュトルム国、心の強い人
第17話 桜の国のカフェ ★ 桜都(おうと)国、※回想シーンに注目
第18話 にゃんことワンコ ★ ※サクラの表情の描写が良い 
第19話 生きるカクゴ ☆
第20話 午後のピアノ ★ 
第21話 鬼児のスガオ ☆
第22話 消せないキオク ☆ ※すもも・琴子(ちょびっツ)登場回
第23話 消えゆくイノチ ★ ファイ、小狼、サクラが次々と・・・
第24話 死闘のヤイバ ☆ エドニス国、※千歳さん登場回、シナリオの適当さが残念
第25話 究極のゲーム ☆ 今回は羽根を回収できないまま次の異世界へ
*第26話* 最後の願い ★ ツァラストラ国(空中神殿のある村)、サクラの祈り、5枚目の羽根回収{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)11、☆(並回)14、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.0


OP 「BLAZE」
ED 「ループ」

※全26話中、アニメ・オリジナル回1


====== 劇場版 ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君 (2005年8月) =====

*全1話* ☆ 35分弱の短編、{netabare}※トモヨ姫の出番多し {/netabare}

OP 「aerial」
ED 「アムリタ」


=========== ツバサ・クロニクル 第2シリーズ (2006年4-11月) ===========
{netabare}
第1話 危険なレース ☆ ピッフルワールド、異世界のトモヨ登場
第2話 三つのバッジ ☆ 
第3話 栄光のゴール ★ 6枚目の羽根回収、次元を渡る者
*第4話* 哀しいキセキ ☆ 再びツァラストラ国、7枚目の羽根回収
*第5話* 少年のケツイ ☆ 漁船ラゴスタ号
*第6話* 魔術師とデート ☆ 城塞都市ピット、ファイとちぃの話
第7話 阿修羅のイワレ ☆ 紗羅(しゃら)ノ国
第8話 終わりなきイクサ ☆ 阿修羅王と夜叉王、※珍しく作画乱れあり
第9話 ふたつのキオク ★ サクラ姫の「手当て」、小狼の謎、※物語が少し動きだす
第10話 時をこえるオモイ ★ 8枚目の羽根回収、時間を移動する力をも持つ魔女
*第11話* おえかきモコナ ★ エメロード姫の絵本の「物語」世界、9枚目の羽根を回収するが・・・
*第12話* 危険なロード ☆ 長距離バスで荒野を移動する話
*第13話* 始まりのワカレ ☆ 9枚目の羽根を再度回収
第14話 黒き鋼 ★ ニホン国諏倭(すわ)領、黒鋼&トモヨ姫の過去話
第15話 図書館のヒミツ ★ レコルト国中央図書館の「記憶の本」を求めて
第16話 望郷のカナタ ★★ 記憶の中の玖楼(クロウ)国、小狼の異変、10枚目の羽根回収
第17話 五つ目のチカイ ★ 黒鋼&トモヨ姫の過去話(続き)
*第18話* ケロちゃんとモコナ ☆ ケルベ国の守り神ケルベロス
*第19話* 二度目のクナン ☆ 再度ナユタヤ国へ
*第20話* 秘術のゴクイ ☆ キィシムの国、11枚目の羽根回収
*第21話* はたらくサクラ ★ 雪の町「ラグタイムワールド」
*第22話* 羽王カオス ★ タオの国、玄鶴の羽根
*第23話* 歪んだネガイ ★★ ※ここでようやく強敵登場、サクラ持て過ぎ笑
*第24話* 決意のナカマ ★
*第25話* 凍てつくミタマ ★ 囚われの姫、偽りの記憶
*第26話* 明日へのツバサ ☆ 12枚目の羽根回収、私たちの旅はまだまだ続くEND {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)11、☆(並回)13、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「IT'S」
ED 「風待ちジェット」

※第2シリーズは原作の第14巻途中までの内容で終了
※全26話中、アニメ・オリジナル回15(TV版通算だと全52話中、アニメ・オリジナル回16)


========= ツバサ TOKYO REVELATIONS (OVA) (2008年3月) =========
{netabare}
第1話 魔術師の伝言 ★★ 酸性雨に腐食された東京、迫る右目の封印切れ
第2話 少年の右目 ★★ 小狼(本体)の目覚め、写身(ウツシミ)の暴走、吸血鬼の双子
第3話 姫君の視た夢 ★★ サクラの気付きと決意、飛王(フェイワン)リードの企み {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)0、☆(並回)0、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5

OP 「synchronicity」
ED 「さいごの果実」


※本OVAは原作第14巻途中~第18巻途中までの内容
※REVELATIONは「黙示録」「秘密の暴露」「意外な新事実」の意味
※{netabare}吸血鬼の双子(カムイ-スバル){/netabare}がルルーシュ似!!CLAMP作品なので当然なのですが、思っていた以上にコードギアスと作画が似ていて思わず嬉しくなってしまう。
※第3話に、「あの人({netabare}木之本桜{/netabare})」が登場するアニメ・オリジナルのボーナス・シーンあり


=================== ツバサ春雷記 (OVA) (2009年1月) ==============
{netabare}
第1話 ★ セレス国からの帰還、日本国の桜、
第2話 ★★ 夢の中の国、本体vs.写身(ウツシミ)、サクラ散る、再び玖楼(クロウ)国へ {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)0、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3

OP 「SONIC BOOM」
ED 「記憶の森」

※本OVAは原作第21巻途中~第23巻末までの内容


*(2018年1月26日) 誤字修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 33

華凜 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

残念

原作ファンにはあまりおすすめが出来ません……。

CCさくらとホリックとのリンク部分を丸々削除されている為、完全に独立した話になってます。
シリアスが少なく、序盤の明るい話がメインで、ラストはアニメオリジナル。

正直言って、期待はずれでした。
50話もあるのに、これと言った重要な話は殆ど無く。
要所要所に出てくる謎の部分も、オリジナルラストの為回収せず。

この作品は、アニメを見るより、原作を読んだ方が良いです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いまだに未練が残る作品

多くの方がレビューされていますので詳細は省略。

見終わってからだいぶたちました。

大筋のストーリー、世界観と背景、音楽はとても好きです。
ここでこのシリーズ全てについて書きますが、とにかくなんでこんな無駄にひっぱるのか?
ほのぼの日常系ならわかるが、最後の作品終わってもう何年たつかな~。
ローゼンメイデンも同じように「つづきはよっ!」と思っていたが、今やってるので安心してます。

しかし、あれだけの展開をどう収束させるのか。
CLAMP作品は好きだが、どうも「心残りオブジイヤー」のアニメです。

小狼とさくらをこのままにしてては気の毒だ。
とは言え、その後の他のCLAMP作品において色んなキャラが出たりしてますので、よしとしよう。

まさか×××HOLICの侑子さんがこの人だったとは・・・。

2013.9.23追記
ツバサシリーズは、XXXHOLIC・CCサクラとリンクしてますので、理解するにはかなりの時間が必要になると思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 17

61.7 6 魔女で戦いなアニメランキング6位
エスカ&ロジーのアトリエ~黄昏の空の錬金術士~(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (475)
2631人が棚に入れました
ここは何度目かの黄昏を迎え、徐々に終わりの時を迎えつつある世界。
その世界に存在する「黄昏の大地」の 遙か西方にある、かつて錬金術で繁栄した国家が存在した地方。
そこではいつか訪れる「黄昏の終わり」の到来を回避するため、失われた錬金術の発見と再生に力を注いでおり、再生された前時代の技術は「中央」と呼ばれる錬金術研究都市に結集されていた。
主人公は中央から配属された錬金術を研究している青年と、辺境の小さな街に暮らしている少女の二人。

少女の名はエスカ。
人々の役に立ちたくて自前の古い錬金術の知識を使い頑張っているうちに、開発班に配属されることになった。

青年の名はロジー。
中央で最新の錬金術を学んでいたが、とある事情で地方へ異動することとなり配属先の開発班でエスカと出会う。

二人は協力して錬金術の力を駆使し、開発班をもり立てていこうと約束する。
錬金術が紡ぐ、少女と青年の物語。

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

エスカ&ロジーはサーバントサービス

 視聴していておとぎの国に行ったような、しかも心が洗われるような物語が各話とも詰まっています。悪者は出てきていませんし、緊張感伴うようなドラマでもなさそうです。
 それでも私はこの素敵なアニメを支持したいと思います。

 主役のエスカは明るくて元気、ロジーのほうは仕事ができるけど中央での影を引きずりながらもエスカと協力して事に当たる姿、なんかいいなあ。仕事は早く言えば人助け、です。それに仕事仲間をお互いに思いやって、しかも支え合っていて、お互いを必要としている。それでいて周りの人から好かれていて、そんなのは今の世の中には少なくなってきているのに・・・。最近のアニメの逆をついているのではないでしょうか。最近のアニメは物語を面白くするために、裏切りや謀略、偏見や差別、人殺しや戦争と、パンドラの箱から解き放たれたものが多い中で、深夜番組でこのアニメを放送なんて、もったいないなあと思います。

 錬金術士とあるけど、仕事的にはサーバントサービスのように思えます。あ、アニメのサーバントサービスをご覧になった方、あれとちょっと雰囲気似てると思いません?
 
 あにこれでは評価が低いようですけど、私は最終回まで付き合っていこうと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 50

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

alchemists in twilight tone

高度な技術を持つ古代文明が滅んだ世界、辺境の街コルセイトを舞台に、支部の開発班に配属された地元のリンゴ農園の娘であるエスカが、本部から派遣(左遷?)された青年ロジーと共に錬金術を使って活躍する物語です。

エスカには尻尾があり何かの拍子に獣耳も生えてくるのを期待しましたが、ただのアクセサリーでした。
作品世界の錬金術とは色々な素材を使って新しく別のものを生み出す技術で、水質の浄化や新薬の合成などに活躍します。錬金術の過程は、レシピにある材料を集めてアトリエと呼ばれる工房にある大きな壺のような錬金釜に入れ、グツグツしながら掻き回せば出来上がりなので、配合に試行錯誤したりする事もなく、誰にでも出来そうにしか見えないのはちょっと残念に感じました。
コルセイトの上空には前時代の未踏遺跡が浮かんでいて、遺跡の調査はコルセイト支部の悲願であり、エスカもいつかは行ってみたいと願っています。知りあった人々の依頼クエストに真剣に取り組みながら、仲間や協力者が増えていくなか、エスカの夢が叶う日は訪れるのでしょうか。

ひとりでは出来ない案件を、多くの人々の協力のもと毎回次々とこなしていきますが、基本的に一話完結なので、かなり駆け足気味に詰め込まれています。
A15とあるようにゲームのアトリエシリーズ15作目が原作であり、ゲーム版の前作や次作にも登場しているキャラを掘り下げる必要があったためか、独立した1クールの作品としては不要に思えるエピソードもあったように感じました。
そこそこ魅力的な女性キャラも少なくないですし、8話目には温泉回もありますが、サービスシーンにはあまり期待しない方がよいです。ちょっと寂しさの残る結末も、ゲーム版では違ったエンディングが用意されているのが目に浮かびますし、この作品からアトリエシリーズ全般に興味を持った方も少なくないと思えますので、ゲームの販促作品としてはこれ以上を期待してはいけないのかもしれません。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 42
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

んん。物足りない。。

ゲーム原作のアニメ。
1話だけ観て,「これはあたしが好きなタイプのやつ!!」と思ってもったいなくて続きを観ずにとっておいてました。
それで,そのまま忘れていたという…(笑)。
{netabare}エスカとロジーの恋愛要素があると思っていたのに調べたらないと知ってモチベーションが下がったというのもある。。 {/netabare}

でも,ついに観終えました!!
結果は…まぁまぁかなー。
舞台はスチームパンクを感じさせる雰囲気で素敵だと思いました☆
キャラクターの女の子達はみんな可愛いし♪
ただ,ちょっと主人公であるエスカのキャラの甘さがしつこくてちょっとイラつくことがありました。
声―っていうかしゃべり方も。
もう少しさっぱりしたキャラの方がキャラクターデザインにも合うし好感もてるのになー。
あたし的にこのアニメの良さの1番はロジーのかっこよさ!!
これに尽きます!!
キャラデザもキャラクターそのものもイケメン(⋈◍>◡<◍)。✧♡
なのになのに,たまに作画が雑ですよ~。。
作画はもっと頑張ってほしかったです。

{netabare}この物語はほのぼのがいいとこなのもあって,未踏遺跡に行ってからもなんか盛り上がりに欠けました。
あと,ロジーの葛藤もあっさり解決しちゃった感も。
話数の都合で仕方ないのかもですが…。
それに,1番はやっぱり“最後それだけー!?!?”
エスカもロジーもイイ感じだったのに最後そんなんでお別れしちゃって良いわけ!?
なんか言いかけたと思ったらただの頑張る宣言。はぁ(*´Д`){/netabare}

音楽は全然印象に残ってません。

これは続きを作るべきだと思います!!
もやもやする。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

77.5 7 魔女で戦いなアニメランキング7位
王様ランキング アニメ(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (459)
1450人が棚に入れました
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが“王様ランキング"である。主人公のボッジは、王様ランキング7位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす———— 。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

小さな足跡

WIT STUDIO制作。

ボッス王国の第一王子ボッジは、
生まれつき耳が聞こえず、言葉を話せない。
周りからは、王の器にないと蔑まれている。
そんなある日、カゲと友達になったことが、
彼の人生を大きく前進させることとなる。

王様を順位付けする価値観が存在する世界で、
ハンデを背負い、非力なボッジが、
どのようにして世界を変えていくのでしょう。

ボッジの夢は立派な王様になること。

とても良質なアニメの予感、
絵本のような絵柄とキャラクター、
KING GNUの主題歌も素晴らしい。

11話視聴追記。
それぞれに当然ながら過去があり、
{netabare}鏡の魔女=ミランジョとして、
彼女の闇もまた深そうだ、そして王との因縁。
冥府の罪人が、王国を襲撃する、
修業を終えたボッジは間に合うのか!? {/netabare}

最終話視聴追記。
誰もが幸せになる権利を有している。
{netabare}生きていく上で、恨むことより、許すこと。
その難しさと尊さが描かれている。
王の剣はきっと、その国に暮らす、
人々の苦しみを断ち切るのでしょう。{/netabare}

どうやらまだ、冒険は続きそうだ。
不思議な魅力を持つ作品だと思います。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 47
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

お題の意味するものはなんでしょう?

原作未読

内容はひとまず置いといてリアタイ期にヘビロテしてたクセ強い宮野真守のCM

 アニぃメを見るなら プラ○ムヴィデオん↑

…の話題作品ラインナップちゃっかり入ってた印象が強いやつです。ノイタミナだし、萌え萌えに走っていないデザインなんかも興味を惹きます。それに

 王様のランキングって何だろう?

冷静になると理解不能っちゃ不能。どの尺度で順位付けするのか手段もわからなければ根本的なところでそれやる意味があるのか目的も不明です。裏を返せば何が出るのかお楽しみ。期待値は上がります。
主人公はボッス王国第一王子のボッジ(CV日向未南)。耳が聞こえないため言葉を発することができません。そしてとっても素直な子。なお、喋れないからか作画での感情表現頑張ってますね。表情豊か。

ボッジの弟第二王子ダイダ(CV梶裕貴)はボッジとは対照的な性格で序盤は王位継承争いやってるのでそのへんがランキング云々なのかなと思いましたがこれも違うようです。
{netabare}ダイダとボッジで“だいだらぼっち”日本の巨大妖怪を夢想してたら案の定巨人族が物語に登場。梶裕貴さんが巨人に絡むという伏線を見逃してた自分はまだまだ未熟です。{/netabare}


全23話。
『アルジャーノンに花束を』『フォレストガンプ』みたいに無垢な存在が周りに影響を及ぼしていく展開を期待しました。
おそらく賢王となるだろうホッジが帝王学を学んでいく過程みたいなのもあるかなとも思いました。
『王様ランキング』なんて順位付けある世界の秘密が明かされた時の驚きを楽しみにもしてました。

との事前期待がありました。結果は上から順に{netabare}“それなりに影響及ぼしてった”“それなりに帝王学会得してった”“ん!?ランキング意味あった?”{/netabare}です。
なんとなく良いお話で終わっているので結果オーライって感じですね。

■なんとなく…良い
きちんとお話の軸{netabare}、“先王とミランジョ(CV坂本真綾)の因縁”{/netabare}があって一本芯が通ってました。
ボッジとダイダだけではなく登場人物各々にある“光と影”を描きながら“難しい選択”を迫り決断させています。特に上に立つ者の心得/教訓めいたものはどこかの故事をなぞっているフシもありストンと腑に落ちるところがありました。

■なんとなく…悪い
一方で良き心得/教訓は寄せ集め感とでもいいますか首尾一貫したところがなく、数話前の同一キャラの行動原理と根の部分で違っていることもしばしばで全体感の把握を妨げました。
どういうことかというと、ABCの小ネタストックあるうちAはストーリー進行上正しいネタなのだけれど、そこのパート演者であるXがとる行動としては合わない!みたいなところに平気でぶっこんできているところ。こうなるとキャライメージが脳裏に定着しないんですよね。


光と影が交錯しながら最終的にはポジティブな幕の引き方をする。好意的に評価しつつも2クール費やしといて“ランキング”の意味するところ全く持って不明ってのは続編期待なのかもしれませんが不親切。総じて満足と物足りなさ半々といった佳作かと思います。



※雑感

■一言

・OPとED。前期も後期も良曲でした。
・坂本真綾さん。{netabare}近年、魔女役くらいでしかお会いしてない気がします。{/netabare}



視聴時期:2021年10月~2022年3月 リアタイ

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2022.03.27 初稿

投稿 : 2024/04/20
♥ : 42
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ボタンの掛け違い

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
良いアニメだと思います。

基本は、「少年の成長と旅立ち」という、超王道のストーリー。一見すると、NHKやジブリでも通用しそうな、安心安全の世界観。

ただそこに、多くの不幸や悲しみ、残酷な現実なども混ざり合い、単なる児童アニメにはない深みがあります。大人でも楽しめるというか、大人だから楽しめるというか。

本作は考察しがいがあるアニメなので、久々に考察系で真面目に書いてみました。主に、人物描写について思うことを書きました。相変わらずクソ長いので、大変申し訳なくは思います(苦笑)。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作の特徴として、登場人物が「全員不幸を背負っている」「全員他者のために動いている」ことと、それが、「どれもこれも上手くいっていない」ことがあると思う。

例えるなら、オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」のようなものだろうか。尤も、「賢者の贈り物」に比べれば、清廉でもないし、幸福でもないけれど。

私は、本作の面白いところは、人物描写の巧みさにあるように思っていて、どの人物も実に「人間らしい」のだ。

日頃から、高い教養と倫理性、社会的制限の元に生み出されたキャラクターを見慣れている我々現代人は、ついついキャラクターに整合性を求めてしまう。しかし、本来の人間は「支離滅裂」なことが普通なわけで。近代の純文学などでは、そういう人物描写がよくみられた。

利己的で、情動的で、短絡的な人間。それでも、100%の悪人とは断罪しきれない人間。大宰作品なんかが分かりやすい。

本作のキャラクターが、なぜ、他人のために動いているのに、誰も上手くいってないかというと、「他人のため」がいつの間にか「自分のため(自己救済)」になってしまっているからではないだろうか。多分、本人すら気付かないうちに。

皆さんの身の回りにもいませんか? 人を救うのが趣味や生き甲斐みたいになっていて、それはとても素敵なことなんだけれど、ちょっとウザがられている人。

簡単に言えば、「余計なお世話」。

論語に、「己の欲せざる所は人に施すこと勿れ」という有名な一節がある。幼小中学校の先生は当たり前のように「自分がやられて嫌なことは人にやるな」「もし自分がやられたらどうか考えてみなさい」と言うが、これは間違いとまでは言わないが、正しくはないと思っている。

本来は、「人の欲せざる所は人に施すこと勿れ」だ。「己の~」は、あくまで価値観が自分の側にある。自分が良いか悪いかはさておき、本来は、「その相手」がどう感じるかを見とる洞察力や想像力こそが、正しい意味での優しさなんだと思っている。

本作の登場人物は、正にこの「余計なお世話」が多い。特に、

ミランジョがボッスを子に転生させようとすること。ボッスがミランジョの魂を救おうとすること。

の2つは分かりやすい。どちらも別に、(今となっては)本人は特に望んでいない。そして、ミランジョがボッスを転生させたいのも、「自分がボッスと共に永久に生きたい」からだし、ボッスがミランジョを救おうとするのは、「自責の念」からだ。彼らはそれを死の間際に気付くけれど、それまでは「相手のため」を免罪符に、悪行の限りを尽くす。

なぜこうなったかというと、ボッスもミランジョも、過去に大きな悲しみを背負っており、そうして胸に空いた穴を、「何か」で埋めなければならなかったから。2人にとってそれは、「互いを救う」ことだった。(宗教なんかもそうだけど、本当に怖いのは、ご立派な大義名分の為にどんな手段でも正当化してしまう、どこまでも盲目的で利己的な人間なんだと思った)

これは、本作のヒロインとも言える活躍をした、ヒリングにしても、少しそういう部分が見える(ちなみに、私が本作で一番好きなキャラはヒリングです)。

序盤、ヒリングがボッジに冷たくあたっていたのは、「無能」な「我が息子」が王位につくことで、かえって苦しむのではないかという、親心(愛情)から。実に母親らしい思考。ただ、ボッジは単純に王になることを応援して欲しかった。

一方、ダイダは、母から「王への期待」をかけられているが、それは、「ボッジの代わり」であり、「ボッジを救う手段」だと(ヒリングの深層心理に)気付いていた(だって、ヒリングの性格上、もしボッジが優秀だったら、実子という理由だけではダイダを王には推薦しないだろう)。

正に、「代打」だと自分を卑下していたのである(本当は優秀だから、期待され、手をかけられなかっただけだが)。

だから、必要以上にボッジを見下し、いじめたのだ。あれは、母親の愛を独占したいという寂しさや、母の深い愛を受けるボッジに対する劣等感からの行動なのだろう(基本的にいじめっ子は、親からの愛情が不足している者がなりやすいという研究結果もある)。

ヒリングがあそこまで息子に大きな愛情を抱いたのも、実は、夫であるボッスからの愛情不足があるのだと思う。2人の夫婦間系は破綻までいっておらず、表面上は良いのもしれないが、実は、冷え込んでいる。

だって、旦那は仕事(王様)ばかりに熱心で、自分以上に亡妻を愛していて、更に心のど真ん中には別の女(ミランジョ)がいる。旦那はそれを上手く隠しているつもりだろうが、女性はそういうところに敏感だ。

ヒリングは根が良い人なので、そういう「満たされない思い」を「子に愛情を注ぐ」ことで埋めていたし、ダイダも、「足りない母の愛」を「ミランジョに頼る」ことで埋めていた。こういう歪なバランスの上で安定している関係は、何か1つのキッカケで崩壊するものだ。

だからまあ、最終話でダイダはミランジョを妻とし、ヒリングはドルーシと良い感じになったのだろう。ダイダのような男が、母性的なものを求めて姉さん女房をもらうのも、ヒリングのような女性が、無骨だが一途に自分だけを思う男性に惚れるのも、ままあることだろう。

この辺の背景を絡めないと、最終話の突然の展開に驚き、場合によっては嫌悪を抱くかもしれないが、私は、本作を「弱き、哀しき、不完全な」大宰的なキャラによる話と捉えていたため、そういう「利己的で、情動的で、短絡的な人間」を愛おしいと思った(これは、近代文学好きならではの歪んだ思考ですねw)。

私は、人間らしい人間が好きだ。そして本作のキャラクターは、実に人間らしい。

話は少しずれてしまったが、ドーマスがボッジに寄せる思いと行動も、デスハーやデスパーがオウケンに寄せる思いと行動も、本人の願いとは少しずつズレているように感じ、

「本質的に優しい人間達の、他者を思いやる尊い行動が、悲しみを背負うことで僅かに感覚を狂わせ、まるでボタンを掛け違うように、悲劇を生み出してしまった話」

のように感じた。これが、本作における主たる感想である。

さて、そんな中、主人公のボッジだけは、「他者の理屈」で動いている。アドラー心理学によると、「共感とは、自分の価値観に合うものを見つけるのではなく、他者の価値観で物事を見聞きすること」だそうだ。

ボッジは、耳が聞こえないため、幼少期から周りを見渡す洞察力に長けていた。そして、口がきけないため、自分の思いを表現することが苦手になった。さらに、力が弱くいじめられたため、他者の弱さに寛容になり、共感的に他者を受け入れる素養をもった。

穿った見方をすれば、それが彼なりの「処世術」だったのかもしれない。

そんな彼が歪まなかったのは、彼が多くの愛情に包まれていたから。父、母からの愛情。継母からの愛情。師匠からの愛情。そして唯一足りなかった、友からの愛情。

それらは一部を除き、本質的な意味では「無償の愛」とは言えなかったが、ボッジはそれを最大限好意的に受け入れている。一昔前、「鈍感力」という言葉が流行ったが、その力が強いのだろうか。

確かに、多くの愛情を受けた子供は、他者を受け入れ、自分を見失わない。多くの挑戦と失敗が出来る。

それはそうのだが、如何せん、ボッジの境遇の辛さと、彼の人柄の良さが乖離しすぎていて、ここに「ご都合主義」を感じてしまった方も多いのではないだろうか。私はそうである。

私は本作を「純文学のような人間らしいキャラに魅力がある」と評したが、そういう意味で、一番「人間らしくない」のがボッジである。

たくさんの人物の歪みや悲しみを、まるでスポンジのように一手に引き受け、包んでしまう優しさ。それはもう、「王の器」を飛び越えて、「神の器」とすら思ってしまう。

ボッジが子供だったのもいけなかったのかもしれない。本来、子供なんて自分の理不尽を周りに撒き散らすのが役割で、それを受け入れるのが大人の役目なのに、本作はその逆。そこが、自分的には一番受け入れ難い部分だった(よって☆4)。

それだけに、ボッジがドーマスに見せた、恐怖と怒りの感情は、大変見応えがあったし、ボッジを「人」らしくしてくれた。ああいう場面が、もう少しあっても良かったと思う。

いや、なにも「歪んだ主人公」を見たいわけではない。性急すぎるのだ。ボッジの最終形態は今のボッジで良いとして、「強さ」も「優しさ」も、もっと時間をかけて獲得して欲しかったのである。

私は本作を観始めた頃は、「ジブリに、2時間映画にまとめてほしい」と思ったが、途中から、「世界名作劇場みたく、1年はやってほしい」と思うようになった。

本当は、ボッジとカゲの友情を丁寧に描き、たくさんの街を旅し、幾人もの「善」や「悪」に触れながら、葛藤し、次第に成長するボッジが観たかった。

尤もそれは、「今後」に描かれる部分だろうし、むしろそれかそが作品の主題で「王様ランキング」に関わるのだろう。

そういう意味で、作品のエピソード0(旅立ちの前)だけでここまで描き切れている本作は非常に優秀な作品だし、今後に期待がもてる作品だと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 30

57.3 8 魔女で戦いなアニメランキング8位
アンジュ・ヴィエルジュ(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (192)
928人が棚に入れました
"ある日、世界は連結した。
突如として開いた門と、5つの世界の連結。
私たちの住む青の世界:地球
夜と魔法が支配する黒の世界:ダークネス・エンブレイス
祈りと神々が守護する赤の世界:テラ・ルビリ・アウロラ
科学と電脳が管理する白の世界:システム=ホワイト=エグマ
武器と軍隊が統治する緑の世界:グリューネシルト
天使、悪魔、妖精、魔女、女神。お伽話の中にしかいなかった存在が、現実のものとして現れた。時を同じくして、特殊な能力:エクシードに目覚めた少女たちが、それぞれの世界に出現しはじめる。彼女たちは『プログレス』と呼ばれ、その保護・育成を掲げる巨大学園都市『青蘭学園』に集められた。この学園で少女たちは出会う。ともに絆を紡ぐ仲間たちと。5つの世界共通の敵、世界を終焉へと誘う『ウロボロス』に。この世界は、失われようとしている。それを救えるのは、選ばれた少女たちのみ。"

声優・キャラクター
寿美菜子、原由実、豊崎愛生、立花理香、ブリドカットセーラ恵美、田村ゆかり、相坂優歌、石原舞、生田善子、高橋李依、山本希望、伊藤静、悠木碧、茅原実里、花澤香菜、佐倉綾音、上坂すみれ、早見沙織、相沢舞、佐藤沙耶
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

女の子の、女の子による、男の子の為の、女湯アニメw

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
ソシャゲ原作の販促アニメ。いたって普通のアニメです。ストーリーは可もなく不可もなく。まあ、そんなことはどうでも良いんです。多分、成分の1位は不動で「女湯(お風呂)」だろうしw


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
あれ? ズボンは? ってくらい、ストパンぽいって思った、冒頭(笑)

冒頭から、ここまでたくさんの女の子がここまで長いこと入浴しているアニメはかなり珍しいね(笑)
謎の光wが入る入る(汗)

このアニメをカテゴライズするなら、「女湯アニメ」だな、ってくらい、まあ~、(無意味に)風呂入ってますねw もしかして、アニメ史上1位かも(笑)

各世界を訪れ、憧れの先輩と戦いつつ痛いところをつかれていくことで成長していくメインキャラ達。シンプルな構造だけど、(キャラごとに追いかけるテーマが変わるんで)飽きずに話数稼げる感じですね。

ただ、各話の冒頭でメインキャラと天音との出会い(回想)シーンを挟んだり、途中でマユカ達のギャグ寸劇挟んだりするのはキャラの掘り下げになり、私的には好きな構成でしたけど、ちゃんと1話から観ている人以外には不親切でしょうがない。

また、「それを言っちゃあアニメにならんでしょ」と我ながら思うのですが、これってカードゲーム原作のようだけど、(モバゲーとかのカードゲームで言うところの)、主人公達が「N(ノーマル)」で闇落ちした先輩方が「SR」や「SSR」「LR」ってこと? だとしたら、流石に何やっても勝てないっすよ(苦笑)

第11話の、葵の説教は一番意味不明だった。「目指してるからなれない」……なんじゃそりゃ? しかもそう言っておいて、数分後に、「日向美海を越えるために研鑽を続けてきたぁ!」って……目指してるやん(ビシッw) シナリオ大丈夫かい? 制作の誰か、矛盾を感じなかったの(笑)?

天音が復活した時に「UCからEXRに? いきなりそんな!」「天音との絆が甦ったことで、今まで紡いだ成長が一気に溢れたんだ」って会話があったけど、つまり「今までの経験値的なものが一気に精算され、一気にレベルup」したっとことだよね? てことはやはり今まで「UC(N)」のままで「EXR(SSR)」に勝ってきたってことだよね? カードゲームで、それは有り得るんだろうか(笑)

主題は、「自分らしさ」とか「絆(信頼)」とか、そんなんかな。そんなん好きダヨネー。

ラスト、一応直近の危機は避けられたってことだろうけど、根本的な危機は避けられてないわけで、そこのところが少しだけ(続きが)気になりました。

ちなみに、Wikipedia見てみたら、『αドライバーは基本的に男性のみが存在しているが、アニメ版では女性のαドライバー(天音)も存在している』って書いてた。別に、αドライバーが男でも(主題の絆が愛に変わるだけで、ハーレム系として)成り立つストーリーだったとは思うけど、やっぱり合法的に女湯と、そこでイチャイチャする女の子を見せたかったんだろうな(笑) そんなアニメでした。
{/netabare}

【余談(~ 皆さんがハマったカードゲームといえば? ~)】
{netabare}
アニメと無関係だけど、世代的に「黒・赤・白・緑・青」の世界と言われると、「マジック ザ ギャザリング(カードゲーム)」を思い出すのだが(笑) ⬅(今、考えても、絶妙なゲームバランスだったと思います)

ちなみに、私は「黒青」の二色デッキでした。友達には「場にカードがほとんどなくなるから面白くない」と嫌われてましたw (ギャザリングやってた方には伝わるかな?)
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 24

amZ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

つ、つまらない・・・!

カードゲーム原作のアニメです。
突然異能力に目覚めて国を守ることになる感じでしょうか。
ラクエンロジックとかなり似た設定ですが、1話の掴みとしてはラクエンロジックの方が上の様な気がします。

ちなみに1話は半分以上全裸です。


■追記
キャラクターは可愛い造形が多いと思うのですが話が絶望的につまらない…!
またアニメ中に「EXRじゃない~」的なメタセリフが多すぎて聞くたびに溜め息が出ます。
サービスカットや日常パートもいい部分を見いだせず中断します。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6
ネタバレ

ezo さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

友情!努力!そして風呂!

今期のカードゲーム原作アニメ。

今年の冬に放送されていた「ラクエンロジック」と同じでカードの中の世界の話みたいなのでカードは特に関係なし。

あにこれでは大分不人気みたいですが個人的には結構好きな作品。

登場人物の気持ちがストレートに伝わってくる良い作品だと個人的には思います。

努力や友情を力に苦難を乗り越えていく感じが個人的に好きでした。

サービスシーンも多いのでそういうのが苦手な人にはあまり向いていないとは思いますが...。

お気に入りキャラはエルエル。

鈴木このみさんは今回も難しそうな曲を歌っています。


1話目感想
{netabare}
本編の半分以上が風呂シーンという凄い1話だった。ほんとに風呂シーンばかりで常に謎の光が仕事をしていました。

ある意味びっくりした1話。

追記

漫画版の1話を読みましたが漫画版の風呂シーンの謎の光は主人公の仕業ということになっていました(笑)

さすが光を操る能力...{/netabare}

2話目感想
{netabare}
今週も安定の風呂シーン多めの話かと思いきやラストでまさかの展開へ...

さすがに天音がここで退場なんてことはないと思いますが、次回が気になる展開ではありましたし、1話よりは良かったと思います。

ここからシリアスなアニメになっていけば面白くなりそうな気もしますが果たして・・・。

勝負の3話になるのかな。{/netabare}

3話目感想
{netabare} 天音はしばらくお休みといった感じになりそう。闇堕ち美海は良いキャラだった。紗夜はここから強くなっていくのかな。今後の展開が楽しみ。 {/netabare}

4話目感想
{netabare}
闇堕ち状態になると本音を言うようになるのか。まぁ基本正論なんだけど。シリアスだと思ったらギャグっぽくなったりと色々惜しい印象。
{/netabare}

5話目感想
{netabare}
ついに血を吸ったアルマリア。初めては紗夜。アルマリアメインの話だったけどそれ以上に今回はエルエルが可愛いかった印象。次回辺りエルエル回になりそうな予感。 {/netabare}

6話目感想
{netabare}
アルマリアはすっかり紗夜にデレたなぁ。そしてレミエルの精神攻撃でエルエルが...。エルエルは立ち直れるのか、次回が気になる。

豊崎さんと悠木さんの演技も相まってとても良かった。
{/netabare}

7話目感想
{netabare}
エルエル回その2。エルエルがレミエルに真っ直ぐ向き合いレミエルの闇落ちを解くことに成功。二人の気持ちが伝わる良回だった。そして毎度お馴染みコントコーナー。こちらも相変わらず面白い。
{/netabare}

8話目感想
{netabare}
アルマリア、エルエル回が終わり次はステラの話に。ステラもその2人と同じく紗夜ハーレムに加わるのかな。コントコーナーも相変わらず面白いし話自体も結構ちゃんとしてるから個人的には今期上位の作品になりつつある。
{/netabare}

9話目感想
{netabare}
ステラ回その2。ステラが大切なものに気付けたようで良かった。正直展開自体は毎回同じなんだけど結構面白い。
{/netabare}

10話目感想
{netabare}
ナイア回はまさかの1話のみ。他の4人と比べて元々が強かったみたいだからあまり掘り下げる必要もなかったのかな。紗夜に攻略されなかったのも初。そしてコントコーナーは今回で終わりなのかな。
{/netabare}

11話目感想
{netabare}
1話、2話の頃と比べると紗夜は本当に成長したなぁ。そして美海が再び闇堕ち。まさかの美海ラスボス展開か。来週は最終回。紗夜たちは美海と天音を救うことが出来るのか、最終回も楽しみ。
{/netabare}

12話目感想
{netabare}
全員集合の最終回らしい最終回で良かった。いつも笑顔だった天音も実は色々考えてたのか...。友情や努力といった分かりやすい熱い展開が個人的には好きな作品だった。
{/netabare}

総評
{netabare}
基本的にはメイン5人の尊敬する先輩や大事な友達が闇堕ちしてそれを救うという展開が10話まで続くので退屈に感じてしまう人がいるのも分かりますがそれ故ストレートに登場人物の気持ちが伝わってくる作りになっていて良かったとは思います。

最終回も最終回らしい最終回で意外性はないものの王道といった感じて好きでした。

世間的にはあまり評価されていませんが個人的には2016年夏アニメの中でもお気に入りの作品でした。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 9

62.5 9 魔女で戦いなアニメランキング9位
ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (160)
715人が棚に入れました
王位継承権を巡りフランス王国とイングランド王国が苛烈な戦いを繰り広げている15世紀の世界が舞台の歴史ファンタジー。フランスがアザンクールの戦いでの大敗によってパリが陥落し、貴族の息子で魔術や錬金術の研究に没頭し充実した日々を送っていた少年・モンモランシの運命が一変してしまう。すべてを失いお尋ね者の流れ錬金術師となったモンモランシは、逃亡先の村で不思議な少女ジャンヌと出会う。

声優・キャラクター
逢坂良太、大野柚布子、東城日沙子、沼倉愛美、大西沙織、高田憂希、石上静香、桑原由気、間島淳司、高橋英則、糸博、日野聡、興津和幸、阿部敦、斧アツシ、平田広明、玄田哲章、富田美憂、子安武人、諏訪彩花、石塚運昇
ネタバレ

かんろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ロリエログロハーレムな壮大な中世ダークファンタジー

作画もストーリーも乱暴で勿体無かった。
滅茶苦茶なストーリーでも最後まで見てしまう、
迫力ある構図と音楽の魅力や声優陣の力
はあったんだと思う。

物語の始まりの話は悪くなかったのに残念。
原作がどうなのかわからないけど、
ロリエロとグロとハーレムのラブコメみたいになっていて、
ダークファンタジーな中世ヨーロッパや
各キャラの悲壮感とかのストーリーの流れを
もうちょっと丁寧に掘り下げて丁寧に描いてほしかった。
今時こんな設定、社会的倫理に反する感じさえしてしまう。

最後の神様が出て来るあたり、
{netabare} 神様が全てだった中世と人間が主体になる現代の架け橋を
ロリっ子ジャンヌが犠牲になって繋いだ物語と考えると {/netabare}、
壮大なイメージのOPとEDの世界観に繋がる
壮大なファンタジーなのかなと、面白く思えた。

絵の構図と絵コンテと音楽の世界感がよくて、
惜しかった。
なんでこんな雑でいい加減な出来に
なっちゃったんだろう。

OPとEDの音楽は、
独特な世界観が出てるし、力も入っていて良かった。
作画も迫力ある構図やスピード感もあって、
目が離せないのに、止めや細かい所や絵が雑だから、
台無しだった。
30年位前のアニメだとしたら、ちょっと面白かったかも。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

微エロ微グロに注意!?

原作未読。最終話まで視聴。

ジャンヌ・ダルクと聞いて、真っ当な歴史物・戦記物を期待していたら・・・。
・・・・・・。う~ん、って感じの作品。

第1話から早々から漂うハーレム臭に嫌悪感を覚え一旦、視聴を見合わせ。
一度は視聴を再開したものの、第2話の”ベーゼ”って単語に呆れ果て、再び視聴を見合わせ。

という訳で、撮り溜めしたものを一気見視聴した訳なんですが・・・。
{netabare}
”ベーゼ”(笑)をしたら3分間だけ強くなる設定とか、
緊迫感の無い戦闘シーンとか、
その割に、エログロが多いとか、
{/netabare}
『薄っぺらい!』以外の評価が思いつかない作品でした。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

不快(腐海)

ラノベ原作未読。
ユリシーズって何?って調べたらアイルランドの小説家J,ジョイスの作品でギリシャ神話の英雄オデュッセウスを題材に20世紀を代表する小説のようです(無知ですいません)。でこのオデュッセウスの英語名?がユリシーズなんだそうです。でこの作品はギリシャ神話とは関係ないのでどうもジョイスの小説を意識してんのかなぁ。乱暴な言い方するとジョイスのようにギリシャの英雄をモチーフにパロディ?小説書いたように百年戦争の聖女ジャンヌ・ダルクと当時の実在の人物達をパロった小説ってことかな。
・・・いや単に最近の流れに乗っかって歴史上の人物の性転換とハーレムモテモテやりたかっただけにしか見えん(笑)。自分はクリスチャンじゃないけどジャンヌといえばキリスト教の聖人の1人であり世界で最も有名な女性一人であろう。その悲劇的な一生からもあんまり面白おかしく扱えない気がするんだけども・・・ちょっと酷い(私感)。昔、「一騎当千」(三国志の英雄を題材にしたパンチラ、はみ乳格闘漫画)を知った中国人が激怒したって聞いた事あるけど大丈夫?(笑)。
それはさておき、最後まで不快感しかない作品だったなぁ、ダークファンタジーってそういう部分は多分にあるけどとにもかくにも主人公の事がみんな大好きでたまらないっていうのがね、作者の願望か妄想かしらんけど気持ち悪すぎる・・・そこにとってつけた妖精や少女に対する残虐シーンとか・・・ちょっとおかしいんじゃないかと思ってしまう。原作読んでないんで何とも言い難いけどアニメ観る限り不快でしかなかったかな・・・口直ししないと・・・。


私のツボ:この主人公「青ひげ」なんだよね


追記:作者「織田信奈」と同じ人ね・・・あれワンギリだったわ、自分に合わないはずだよ・・・(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

60.7 10 魔女で戦いなアニメランキング10位
ブブキ・ブランキ 星の巨人(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (116)
583人が棚に入れました
兄は 妹は 戦う、星を守る――。宝島でのブブキ使いたちとの戦いを潜り抜け、島の落下による未曽有の大被害をブランキ”王舞”で防いだ東たち。戦いを繰り広げながらも共に島の落下を防いだ万流礼央子、そして四天王の生死は?海外ブブキ使いたちと、裏で暗躍する東の双子の妹・薫子の目的は?そして汀の行方は…?

声優・キャラクター
小林裕介、小澤亜李、斉藤壮馬、石上静香、小松未可子、潘めぐみ、津田健次郎、日笠陽子、木村昴、興津和幸、柚木涼香、小山力也、金元寿子、山路和弘、細谷佳正、木島隆一、葉山いくみ、山下大輝、和氣あず未、河西健吾、浅倉杏美、小林ゆう、古川慎、山下誠一郎、本渡楓、三宅健太、浅沼晋太郎

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

これでいいのかサンジゲン

サンジゲン10周年記念作品ということで、アニメの3DCG下請け的存在だったサンジゲンが単独で挑んだ超大作ロボットアニメ。

どことなく世界観や雰囲気が「交響詩篇エウレカセブン」に似ているし、キャラクターも中途半端でこれで挑もうと思ったのが不思議な感じがする。

実際、3DCGの技術はセル画のそれとクオリティが等しくなっていることはわかったが、アイデア不足なのは深刻な問題。。これだったら誰かの原作を使ったほうが視聴者が増えたのではなかろうか?

非常に残念な作りである。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 5

ISSA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

一期より良くなったかも、現代版ゲッターロボ…高飛車なレオコ樣じゃないとレオコ樣違うゎ

一期見ていない方は視聴お勧めします。

一期があまりにも興味湧かなかったから、レビューする気にもならなかった。

最初に見た感じは、ん~作画良くなってる?時間とお金に余裕あったからかフルCGのクオリティ上がってると思いました。

視聴完了
流し見だったせいか記憶が薄い、合わなかったのか…単純につまらなかったのか?
一期はレオコ樣、二期もレオコ樣…二期のレオコ樣は毒が無くなった分だけ魅力半減。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 12
ネタバレ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

1期目より面白かった!

原作なしのオリジナルTVアニメ作品。1期目からの継続視聴です。

キャラクターも含めて3DCG主体の作画なのは好みが別れるかもしれません。心臓担当の主人公アズマくんと手足担当の4人のブブキ使いで、1体のブランキ王舞(おうぶ)に合体します。

たぶん1期目を観ないと2期目のストーリーは意味不明。2話目のブランキ同士の戦闘シーンは良かったと思います。

とりあえず私の好きな礼央子(れおこ)さまもストーリーには絡んでくるっぽいので嬉しいです。

「ガンダムファイト」よろしく、各ブランキに搭乗するメンバー毎にお国柄的なものがあって良かったと思います。

これ、最終決戦を除いて1期目、2期目を通じて「ロボットバトルもの」というよりはロードムービー的な何か、ジュブナイル的な何かと考えた方が良いかもしれませんね。炎帝(えんてい)チームは{netabare}王舞チームを見守りサポートする大人たち{/netabare}という感じのポジションでしょうか。

あるいは主人公のアズマくんは勇者で、王舞チームは冒険のパーティーみたいな…?

…そう考えると、エピローグにまるまる1話使ったのは納得です。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 23

63.9 11 魔女で戦いなアニメランキング11位
魔法使い黎明期(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (169)
564人が棚に入れました
僕は、思い出せずにいる。 自分が一体、何なのか――。 魔法学校の生徒セービルは、入学以前の記憶がない。 自分がなぜここにいるかもわからないまま過ごす学校生活はどこか空虚で、努力の方法も分からないまま、成績は常に最下位だ。 そんなセービルに、魔法学校の学長・アルバスは、突如危険な特別実習を言い渡す。 「魔女狩りのある地域で、魔法の有用性を広めてほしい」 魔女と教会の戦争が終結して数年――世界はまだ、魔女と魔法を完全に受け入れてはいなかった。 時は魔法使い黎明期。 これは、何者でもない少年が、心に傷を隠した仲間たちと、自分を見つける物語。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

6話まで視聴。ちゃんと作り込んであるだけに演出とエピソードのアラが目立ちます。

1話 乳袋と喰いこみが気になって集中できない。{netabare}話面白そうなのにもったいないです。露出多いアニメは多いですけど、この辺気にならないのと気になるのがあるのが不思議です。本作はかなり気になります。

 登場人物がかなり散らかってますし主人公の魅力がイマイチなので、もうちょっと物語を見ないと何ともいえないです。 {/netabare}



2話 こんな序盤から回想シーンでキャラの説明されても…

{netabare}  キャラに感情移入する前から回想シーンで悲惨な過去アピールされてもちっとも響きません。構成が下手すぎます。
 
 杖がおっかないのは口で説明がありましたけど、シーンとして事前に脅威を見せたわけでもないし、戦闘シーンの結末の説得力がありません。

 世界感とキャラ造形が急ぎ足の説明なんですよね。ここをストーリ-で見せる工夫は必要だと思います。
 そもそも物語の骨格として何がしたいのかがよくわかりませんが、原作のせいなのかアニメ側の問題なのかわかりませんけど、駄目っぽいですね。

 つまりシリーズ構成と脚本の両方がちょっと厳しい気がします。

 3話で判断しますけど。{/netabare}



6話まで視聴。プロットとキャラ設定はいいですね。ストーリーと演出が…

 安易な異世界ものでないのは好感が持てます。魔法と魔術の関係や、個々のキャラに過去があって行動に意味があるのも小説としてのプロットはかなり練っていると思います。
 ゼロや傭兵といった懐かしいキャラも出てきますし、黎明の魔女がロリ枠でその代わりゼロが育っているのもなかなかよろしいかと思います。

 ですが、エピソードの一つ一つ…例えば試験の意味などですけどやりたい事はわかりますが、ストーリーがそのやりたい事のレベルに追い付けていない感じです。正直言えば陳腐です。傭兵の態度からすぐに意図が読み取れることを1話以上丸々かけて見せられるのがちょっと苦痛でした。血の付いたベレー帽を見せられて危機感を感じた人はいないと思います。それは前作を知っているからです。

 だったら、その尺でゼロと主人公の出会いをセリフで説明しないでエピソードで見せればいいんじゃね?と思いました。これは「ゼロから始める魔法の書」から共通の欠点ですね。世界観やキャラ、話の全体の流れであるプロットはいいんですけど、エピソードの一つ一つが少々安っぽくてせっかくのキャラ達が活き活きしていないというか、感情移入できないというか。いや、魔法の書はそれなりに面白かったので、本作の方がかなり演出が悪い気がします。

 小説版がどんな感じかわからないですけど、少なくとも展開全体に言えますが、ちゃんと作りこんであるので逆に工夫がないとストーリーが読めてしまいます。加えて重い話なだけに、コメディパートとシリアスパートの使い分けとか緩急とかが重要になりますが、そこが付いていけていない印象です。そして、エピソード毎の納得感やエンタメ性も弱い感じです。

 アニメ化にあたって、演出も感情的な表現がありきたりすぎて騒がしいだけになっていました。なお、黎明の魔女の食い込みは気にならなくなりました。そうするとキャラデザの可愛さが楽しめます。が、主人公適当過ぎなのもちょっと気になりました。

 作画はまあまあでしょう。海外のスタッフの多さのわりにこの水準というのはいいと思います。海外の受注先のレベルが上がったんでしょうか。

 総評すると、興味をひく素材なだけにもったいないなあ、という印象です。せっかくの続編なのにゼロと傭兵、魔法と魔術を使いこなせていない印象でした。

 最後は確認すると思いますが、正直じっと見ているのが苦痛になるときがありました。今観てるにしていますが、断念と継続の半々という感じです。重ねて言いますが面白い要素があるだけにもったいないなあという印象が強いです。

 

 

投稿 : 2024/04/20
♥ : 11

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「もっと評価するべき(いや、べきではなく、してほしいなぁ)

って言うのが私の感想でした。

視聴し終わって早々、他の人はどう思っているのかなぁと、他の方の評価を見に行ってみると・・・。

・・・あれま、意外と評価が低い方が多いのですね、中には大変辛辣な方も・・・。

そっかぁ、まぁ、それはそれとして是非も無し。
合う合わん、好みはありますでしょうから。

とは言え、そこに忖度してしまったりすると、あにこれに書き込んでいる意味がない!という事で~~~~~。

個人的には、なかなかに面白かったです!!。
★点については上記のとおりなのです。


それで、他の方の評価を観ていると「ゼロから始まる魔法の書」という作品の名前違いの続編との事。
私はこの前作を観ていないし、知らないので、この作品オンリーでの評価となっているのですが。


まずもって、制作側の力の入れようが伝わってきました。
全体的な作画のクオリティ、キャラデザも割としっかりとしていたと思います。
とは言え、どこかで見たことのあるようなキャラがいるのは、この異世界系、ファンタジー系の飽和状態の中ではやむを得ない気もしますねぇ。
ちなみに、私は獣人系のキャラデザが割と苦手で(ただし、愛でる系はその限りではないのですがw)、トカゲと犬と猫はどれもフラットな目線で観ていたのですwww。

また、スタッフロールも結構な頻度で本編にかぶせてきていましたし、メインのストーリーをできるだけ描こう、あるいは、オーソドックスなOP/EDの差し込みに変化をつけよう、というところにカロリーを使っているのが伝わってきました。
ともかく、制作側の気迫が伝わってきたような印象をうけました。
気のせいかもしれんけど・・・w。

物語も、多くは語らないけれど、しっかりと主人公グループの成長を描いていたし、周囲の優しさや思いが良く描かれていたと思いました。
大筋としても、整然と進行していき、落としどころもコンパクトにしっかりとまとまっていたと思います。
また、エピソードのいくつかでは、内包するテーマも割とシビアで「赦し」「罪を犯したものをどう扱うのか」的なポイントが問いかけられていました。
これは結論の出ない話なので、なかなかにイジイジするのですが、物語の中ではキャラの選択を受け入れるしかありませんね。
自身の中でどう消化するかは、一考してみるのもありかもしれません。

物語中では「教会」と「魔女」側の対立もベースの一つとして描かれていました。
私見ですが「教会」の中に存在する「悪」や「悪意」、「タブー」を扱った作品は映画等では問題作も多いと同時に、大変面白い作品も多いのですよ。
これは、他意なく、あくまでも物語上の事だとお断りをしておきますが、ここを舞台装置の一つとして扱っているのは、個人的には「むむっ」と思いました。

そして、各キャラクターの関係性も感情面も含めて、繊細に、素直に描かれていたと思うんですよねぇ。
逆に今の時代では、それがウザいと感じられる一面もあろうかとは思いますが、アニメという素材の中では数多い場面で描かれていたと思いました。


作画は、
これは大変丁寧に描かれている部類の作品だと思いました。
前述の制作陣の気迫を感じた、に通じるのですが、この作品で、ここまでカロリーを使った理由って何なんでしょう。
少なくとも、私にとっては無名と言ってもいい作品だったのですがw。
とにかく、キャラクタほかを含めて、この作品に及ばない作品は多数ある事でしょう。
良いクオリティだったと思います。

声優さんも、いつもの評価になりますが、
特に違和感を感じませんでした。

音楽は、らしい感じのOP/EDでした。
わたしには特に刺さるところは無かったのですが、悪くはなかったと思います。
あえて言えばOPの入りがうるさかったですw。

キャラクタは・・・、そうですね、あえて言えばクセがあるとしたら、ここかもしれませんね。

主人公のセービル:
あまり好かれるキャラでは無いかもしれませんねぇ。
そういう風に感じる視聴者が多いとしたら、割と理解できちゃうかもしれません。
物語上、そういう役になっているのですがね。
系で言うと、プリコネのアホの子(ユウキ)的立ち位置なのかもしれませんが、いかんせん愛嬌がね。

ロー・クリスタス:
私は割と好きなキャラでした。
ヤカマシイですが、生徒たちへは優しさが感じられましたね。
また、言っていることも割と含蓄があった気がしています。
本人は暇つぶしがしたいから・・・的な、っぽい事を言っていますが、実際はどうなんでしょうね。
子ども系キャラなのか、大人キャラなのか見た目もあって、紛らわしかったですね。
最終的には「おかあさん」っぽいのかも知れません。

ホルト:
明るいキャラで、観ていて楽しかったです。
途中、自身の心の中での折り合いをつけるシーンで苦しい事もありましたが、何とか前に進んでいます。
ですが、葛藤を続けている点。とても人間らしい感覚が共感できました。
私の中ではですが、異世界食堂のアレッタさんとダブっていましたw。

クドー:
トカゲで、しかも野郎には興味が無いです。
が、まぁ、チームメイトとして頑張っていたとは思います。

泥闇の魔女:
こちらも、割と好きなキャラでしたね。
口調(語尾)は好きでは無かったんですが、落ち着いたしゃべりと、意味深な物言い。
いいキャラだったと思いますねぇ。
最終的には叔母さんキャラに落ち着いたのでしょうかw。

リーリ:
ネズミw
そこはかとなく、かわいらしかった。
お料理上手なところもポイント高し。
が、ライスが頭に浮かんで、浮かんでw。


あと、ハルスフル先生。
意外と印象の残るキャラだったけど、HPのキャラリストにはないんですねぇ。
暴虐との今後が気になるところですが、この先生も芯がシッカリしつつ、優しさが感じられるキャラでした。
ちょっと謎めいたところもありましたが、ここは私の印象だけかもしれません。




色々と書き連ねてきましたが、
やっぱり、総合的にみて、さらに内容も考慮すると、もう少し評価されても良い作品だと個人的に思うのですが・・・。

どなたかは申し上げませんが、私が一目置いているレビュワーさんの評価も観てみたいと思い、何名かの棚を見に行きましたが、残念ながら棚には入っていませんでした。


個人的にですが、
もし、機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。
合う合わないはあると思いますが、割と力のある作品ではないかと思っています。

ああ、作品中にちょっとキツイ描写(手や足が・・・的なイタイ表現です)があったりしますので、この点、苦手な方は、若干の注意が必要かもしれません。
ご注意くださいませ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

安定感あるラノベ原作ファンタジー

出版レーベルは電撃文庫→講談社ラノベ文庫と移籍していますが、一応は『ゼロから始める魔法の書』(電撃文庫刊)の続編的な位置付けのライトノベル原作がアニメ化されています。

ジャンルとしては「小説家になろう」のせいで滅びかけている(?)普通のファンタジー系のストーリーです。

2022年春クールのベスト10には入れませんでしたが、ストーリーや作画も含めて一定水準はクリアしていて普通の冒険ファンタジーが好きならわりと楽しめる作品なんじゃないかとは思います。

本作より前に『ゼロから始める魔法の書』は別途アニメ化されていますが、そちらは最後までアニメ化されたわけではないので、前作アニメの視聴は一応前提とはしていないアニメ化だと思われます。原作も、私は読んでいないんですが必ずしも前作を読んでいなくても楽しめるように書かれているらしいです。

元々は行使に悪魔の召喚と契約を伴う「魔術」が存在し、悪魔の介在が不要な「魔法」が別物として存在している世界で、まだ泥闇の魔女ゼロによる「魔法」の確立からあまり経たないため「魔法使い黎明期」ということなのでしょう。

魔女、魔術師が教会から異端認定されていたり人々の生活などは中世ヨーロッパ風ですが、なろう系の作品とは違い現代日本知識や突出した能力による無双の要素はありません。少なくとも今回のアニメ化の範囲におけるセブくん(セービル)は「ポテンシャルは高いけど魔術師としてはあまり優秀ではない」感じです。

そんなセブくんやホルト、クドーといった面々の成長を描く王道的な作品です。ラノベ原作らしいいやみのないラブコメ要素もあります。セブくんらの指導教官であるロス先生はいわゆる「ロリババア」キャラですね。私は好きです。

本作ではロス先生、ゼロ、獣の傭兵を始めとした大人の面々のキャラがわりと魅力的に描かれていると思います。

少し古めの作風ですが、合う人には合うんじゃないかと思います。

制作は作画面で評価されることがあまり多くない気がする手塚プロダクションですが、本作の作画はわりと安定していてあまり不安はありませんでした。

余談: OP主題歌はflipSideの曲なのですが、イメージ的にやはりファンタジー作品だった『キングスレイド』の主題歌と被りますね。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20
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