大学生でファンタジーなおすすめアニメランキング 15

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69.0 1 大学生でファンタジーなアニメランキング1位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (315)
1000人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ハルトリオの紡ぐ縁

(2021.4.24初投稿, 2021.9.21更新)

◎ 1クール全12話

 2021年夏クールのアニメは、個人的にお気に入りのラノベ原作のファンタジー作品は、本作以外、「現国」「ツキミチ」「はめふら2期」「転スラ2期第2部」と盛りだくさんで非常に楽しみだった。

 中でも本作はかなり期待。それで放送前からオール4.5から評価スタート。以下ご覧のように長文レビューに。しかし、残念ながら徐々に評価は下がる結果になってしまった。もし原作ファンでなければ途中で視聴中断したかもしれない。

 不満の理由等は以下の各話レビューに書いたので、お時間とご興味があればご一読下さい。

以下、放送前投稿 (2021.9.21改訂)
{netabare}
❬原作について❭
{netabare}
 原作は、2014年2月より『小説家になろう』に連載されていたが、2020年10月に取り下げられ削除された。

 筆者の北山結莉(ゆうり)氏は男性。本作の主人公は女性の多くが憧れる、ヒロインを救う白馬の王子成分が強く、作品に少女漫画のテイストが感じられるのと、ペンネームを「ゆり」と読み間違えられることもあり、女性と誤解されることが多々あるようだ。

 書籍14巻末の筆者あとがきによると、筆者は物語の結末まで既に構想済みで、14巻末で、構想した物語の中盤にようやく片足を踏み込んだ状態。つまり順調に続けば、完結まで30巻超えもあり得る長編構想らしい。

 私はアニメ化発表を機に作品の存在を知り、2020年11月末より書籍で読み始めた。なろう版は作品の存在を知った時点で既に削除済みだったので未読。

 異世界転生&召喚(アニメで召喚者が出てくるのは後半)もので、主人公モテモテのハーレム系の厨二病のネタになりそうな英雄譚。よくある王道の物語故に原作者とのセンスが合う合わないで評価は真っ二つかもしれない。

 私にとっては、主人公とその取り巻くキャラクター達の好感度が高く感情移入出来るケースが非常に多い。またし敵役と悪役がいい感じに配置されて効果的にドラマを盛り上げてくれるので時間を忘れて没入出来るほどに嵌まった。
{/netabare}
❬主人公について❭
{netabare}
 主人公のリオは王道のイケメンのバトル最強系。

 リオは当初、不幸な境遇から這い上がることに必死でささくれ立った尖った性格だった。しかし恩師でもあるヒロインの一人との出逢いとその後の物語が秀逸。誠実で思慮深く優しい人柄へと成長する様が心地よい。

 リオは両親の復讐という明確な目標があり内に秘めたダークサイドが時折顔を覗かせる陰キャラ。はしゃぐことはまず無い。ゆえにシリアス寄りな作風で全体的にコメディ成分もほぼ皆無。しかし、それが逆に最近の単なる俺TUEEE異世界ファンタジーとは一味違い物語に深みを与えてくれると思う。

 主人公が出逢うヒロインたちを救い当然の如く彼女たちの多くに惚れられ徐々に深い絆を築く。それを読んでいて納得出来るのは、主人公が天より与えられた異能の才に胡座をかかず、日々の鍛練欠かさず実力磨く秀才タイプだから。

 彼は「はめふら」の主人公同様に転生時は前世の記憶は全く無く、ある年齢で前世の記憶がいきなり覚醒する。そこから前世と今生の生き様の葛藤などもあるのも興味深い。

 またこの異世界には彼以外も現代日本からの転生者や召喚者がいる。中には勇者になる者もいる。彼に縁ある者もいる。その出逢いはいいことばかりではなくトラブルの元になることも多いが、それらは物語にさらなる深みを与えてくれて面白い。

 またこの作品独自な異世界設定として精霊術の存在がある。それは折に触れ周りの常識を打ち破る快感を与えてくれる。
{/netabare}
❬アニメについて❭
{netabare}
 本作は、2020年11月27日に発表されたティザーPVで本作のアニメ化が主要キャストと共に告知。次に2021年4月16日発表のPV第1弾で、2021年夏クールの放送決定を告知。

 5月25日からは、HJ文庫のYouTubeチャンネルで、2分弱のミニアニメ企画『精霊幻想記』セリア先生のわくわくまじかる教室が毎週配信されるようになった。番宣の予算が潤沢なようで何より。

 続く6月11日発表のPV第2弾では、7月5日の深夜2時から放送のテレビ東京を皮切りに放送スタートと明示された。

 原作ファンなので期待を込めて本作のアニメ評価を放送前でもオール4.5にした。実際の放送後の満足度で必要があれば調整する。

https://ln-news.com/articles/66751
 以上、2017年12月29日公開、原作者の小説最新9巻&コミックス第1巻発売記念インタビューによると、

「ライトノベルの構成としてはかなり珍しい作りになっていると思っていて、第1巻から第3巻が『精霊幻想記』という物語のプロローグにあたり、第4巻から第5巻にかけて物語は大きく動き出すことになります。そこからどんどん盛り上がっていく作品だと思っているので、まずはぜひ第5巻まで読んでいただきたいです!」とのこと。

 本作のアニメの尺は2021年6月時点では不明。出来れば原作者の意を汲んで原作の良さを壊さないよう5巻末迄描くために2クール欲しい。さらに理想を言えば二期三期と続いて物語の長期に渡る一大テーマが完結する15巻迄は丁寧に描いてもらいたい。

 業界歴40年以上のベテランのヤマサキオサム氏による監督&シリーズ構成、主要キャストはキャリア豊富な人気の実力者揃い、と非常に期待している。

 7月アニメ放送開始後、本作は1クール全12話と判明した。構成と脚本上で原作からの下手な省略が無いことは祈りたい。
{/netabare}
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❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}       (2021年 テレビ東京 初放送日時)
第1章 (ラノベ第1巻「偽りの王国」より)
✴️第1話「前世の記憶」(7月6日 2:00 - 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 日本の現代。20歳の天川春人はバス通学で大学に通う学生。ある日、春人の乗るバスは突然暴走し、遮断中の踏切に突入、電車との激突で大破。その日のバスの乗客は春人以外は、小学生女児1名、高校生女子1名。全員命を落とした。

 異世界、ベルトラム王国 王都ベルトラント 神聖暦991年。孤児の7歳のリオは、スラムで犯罪者達の下働きで辛うじて生きていた。ある日、リオは高熱で生死の境をさ迷っていた時、目を覚ますと、突然自分の中に天川春人の記憶が流入。二人の記憶が同時に存在するようになった。その後、間もなくリオには新たな出逢いが。それは誘拐された王族を探索中の王侯貴族たちだった。

 運命は予想外の方向で動き出す。リオの中の春人の因果と共に大きな変化が突然に。

〈日本バイバイ、異世界ハラハラ〉

 堅実でとてもいい出だし。特に物語の始まりの、セリアとの重要な出逢いを申し分なく描けていた。この作品の主人公は陰が強いが白馬の王子様成分が強く、多くの女性ファン獲得が成功の大きな鍵を握ると考える。そのために主人公リオとセリアを筆頭とするヒロインたちとの人間ドラマを如何に魅力的に描けるかが重要に思う。その視点から、原作をアニメに落とし込む上で内容を巧く整理出来た印象。1話の短い時間で大まかでも主人公の因果、これからの主人公リオとキャラ達の人間関係の行く末が伝わったと思えた。

〈今期、現在リアルタイム視聴中のアニメでは個人的にトップクラス〉

 放送前のミニアニメ製作による番宣の力の入れようから察していたが、たまたま同期放送の「現国」と比べてしまうとこちらの方が予算が潤沢でアニメとしての質も上に感じた。

 特に作画。光と影の描写、色彩色調のぼかしが美しい。厳しい現実も夢の中のようで、精霊幻想記というタイトルと世界観にピッタリ。人物キャラも作品に相応しく、どこか幻想的な優しいフォルム。動画の動きも申し分ない。このままのクオリティ維持なら最終話で作画評価は5.0にする積もりだ(ったが、3話からそれは作品タイトル通りの幻想に終わった)。

 OPにはキャラの転生上のネタバレあったが、ストーリー上あえて隠す必要もないと思うのでむしろ親切と思った。
{/netabare}
✴️第2話「王立学院」(7月13日 2:00- 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 リオは第二王女フローラを誘拐犯から救った恩賞として、ベルトラム王立学院初等科に学費免除の特待生として1年次に編入、その間の衣食住も国が全面援助の学院の寮生活が始まった。

 そして5年が経ちリオは12歳になった。初等科6年生となったリオは、卒業まであと1年足らず。リオと5歳年上のセリアはこの間、生徒と教師として親密かつ良好な関係で、二人は固い信頼で結ばれていた。そしてセリアは、聡明のみならず優しいリオを、異性として意識し始めていた。一方リオはセリアを恋愛対象としてではなく、スラムから救ってくれた一生の恩人として大切に思っていた。

 リオは、王侯貴族に対する嫌悪感でセリア以外は誰とも心を開かず、寡黙で常に周りと距離を置く。彼は5年前から変わらず春人の記憶と共にあった。勤勉で真面目な彼は、入学以来の不断の努力、日本の春人の大学レベルの教養と、古武術の師範の祖父から学んだ剣術のセンス、さらには覚醒した精霊術の才能により、めきめき学院で文武両道で頭角を表す。そして周りからは、憧れと嫉妬の対象にされていた。

〈リオはキラキラ、セリアメロメロ〉

 今回はセリアの可愛さを愛でる回。セリアの優しさと過ごす5年間の学院生活で、沈着冷静で思慮深い性格となったリオが主人公オーラ出まくり。本作の出来は原作ファンの自分には今のところ申し分なく、原作からのカット部分も気にならず、1話と2話で平均95点の満足度。このまま最終話まで駆け抜けていただきたい。
{/netabare}
✴️第3話「偽りの王国」(7月20日 2:10 - 2:40) 作画4.5→4.0
{netabare}
 今回でラノベ第1巻 (漫画第3巻収録の第12話)迄の内容が終了。

 第1章(第1-3話)の平均総合満足度は85点。今回、作画レベルが明らかに落ちた。バトルが今までで一番多く粗が見えやすい、ということもあるが残念だ。

〈あらすじ〉

 学院でリオは相変わらずセリア以外には面従腹背で、事なかれ主義を基本としていた。そんなある日、初等科5年生と6年生合同の野外演習があり、そこに初めてリオと授業を共にするフローラ王女もいた。そこで魔物の襲撃から派生したトラブルからフローラを再び救うリオ。だがフローラの危機を作り出した責任もリオに押し付けられてしまう。

 リオは冤罪により拘束されぬよう不本意ながらも卒業を待たず学院から出奔する。セリアだけに別れを告げた後、彼のルーツとなるヤグモ地方を目指し旅立った。

〈話サクサク、変化イロイロ〉

 テンポよく話は進み今回で学院編終了。原作の該当部位には無駄な贅肉はあまり無いと思うが、それでも贅肉を無理に削ぎ落としガリガリに痩せ過ぎる一歩手前のダイエットをした感じ。限られた尺に原作を落とし込む脚本家の苦労が偲ばれる。

 その結果としてリオとセリアの別れは原作より湿っぽくならなくなったが、個人的にはもう少しエモさが欲しい。原作の二人の会話のフルバージョンが好きだ。アニメでごっそりカットされたフローラの非力だが健気にリオを守ろうとする件も捨てがたい。ただEDにそのエモさを補うための多少の工夫があったのは救い。

 EDは今回特殊。前回迄のリオとセリアの絡みシーンで二人にとって一番大切なひとときを強調した。それは第一章終了の宣告であると同時に二人の別れの情感を補う意図があると思われる。二人の絆は作品にとても重要だから。

 リオとセリアの絡みは本編では今回で一旦終了したが、ミニアニメではまだしばらく続きそう。火曜日更新のYouTubeが楽しみ。

 黒幕として暗躍するレイスだがリオの実力把握のために強力なミノタウルスをけしかけた。そしてリオは魔術でなく世間ではマイナーな存在の精霊術で魔力を発動していること、リオの風貌から王国に住む者には未知のはずのヤグモ地方の血筋であることを看破した。この悪役は知識が豊富で観察眼も優秀で侮れなく、その余裕に底知れぬ実力を感じる。
{/netabare}

第2章 (ラノベ第2巻「精霊の祝福」より)
✴️第4話「暗殺者の少女」(7月27日 2:10 - 2:40) 作画4.0→3.5
{netabare}
 今回の総合満足度75点。作画が強烈に足を引っ張ったのが残念。人物の表情や仕草の作画は比較的こだわりが感じられてまだいい。しかしそれ以外、特に激しい動きあるシーンがギクシャクして安っぽいのは前回と変わらなかった。

 ただし、原作から色々改変と省略あったが、アニメの話としてはすっきりまとまって脚本上はわりと好印象。そのため物語評価のみなら90点の満足度だった。 

 今回、リオが学院から逃走し王国から出る前の件、原作ではアマンドで一泊したがその宿屋での件、ラティーファと一緒になってからの道中で亜竜たちとの遭遇戦の件(静止画1カットのみはあった)などは丸々カット。またアニメだと説明がないのでわからないが、今回の最初と最後では2カ月半ほど時が経っている。テンポ良すぎで少し寂しいが尺の制限で仕方ないだろう。

〈あらすじ〉

 神聖暦996年の夏 リオ12歳

 リオは魔力で身体強化した徒歩移動で逃亡後僅か3日で隣国のガルアーク王国のクレティア公爵領内の交易都市アマンドにたどり着いた。そこに自身の指名手配がまだ無いことを確認後、偶然目にしたスープパスタを街の露店で味わう。名実共なパスタ、懐かしい味、この異世界には自分と同じ転生者が他にもいるのではないかと推測するリオ。

 パスタを気に入ったリオは、その乾麺を旅の保存食として購入するためリッカ商会に赴く。その時店舗には公爵家の令嬢リーゼロッテが従業員を装いお忍びで店舗を視察していた。彼女はアマンドの代官であり商会の会頭でもあり、さらにはパスタを開発した才女でもあった。

 奇遇にもリーゼロッテがリオの接客係となる。リオはその正体を知らないままパスタ以外も旅で当面必要なもの一式を商会で購入した。そして商会にセリアへの手紙を預けた。

 その後、街を早々に出立したリオにユグノー公爵家から差し向けられた一人の暗殺者が襲う。刺客は獣人の少女で、無力化して拘束するとラティーファと名乗る。

 ラティーファには隷属の首輪が嵌められていた。その首輪を外し隷属の呪縛を解除、戦意消滅を確認して彼女を解放するリオ。だがまだ幼い彼女にとって自由にはなったが行く当ても無く途方に暮れるしかない。彼女はリオを頼りに旅を共にする以外の選択肢はなかった。

〈会頭キレキレ、獣人モフモフ〉

 今回、物語の表舞台にヒロイン二名追加。一方は日本からの転生疑惑濃厚の貴族リーゼロッテ。もう一方は、日本人、遠藤涼音の記憶を持つと明示された奴隷のラティーファ。

 ラティーファ可愛い。アニメらしいあざとい台詞がよく嵌まり、リオが父性本能で彼女を保護する流れが自然。戦闘で勝って天然に負ける。"お兄ちゃん"ある意味必殺のキーワードでリオを懐柔。初対面は物騒でも最後はリオの優しさ全開。平和で実に微笑ましい。

 学院から離れ自由になったリオはのびのびと己が道を切り開く。原作も物語はこれからが本番。新たな出逢いがもたらす物語の行く末、アニメでも非常に楽しみだ。

 ところでリオの旅はフローラ誘拐からの奪還時の恩賞金が資金源。(ラノベ原作によると金貨100枚) アニメでそこらの経緯をカットするのはいいが、短いリオの独白でもいいから説明ないと学院を離れてもお金に全く不自由しないリオに引っ掛かりを覚える視聴者もいそう。今回そこだけは脚本に不満を感じた。

 アニメ前回、セリアとリオの別れの会話から原作にあるお金の心配するセリアとそれに答えるリオの台詞をカットしたのでなおさら。
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✴️第5話「精霊の森」(8月3日 2:10 - 2:40) 物語4.5→4.0
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 今回の総合満足度68点。話の端折り具合が原作より必要以上に情緒を欠く結果になってる感。原作未読なら主人公周りの環境が変化に富む点などは面白いかもしれない。原作の販促としては平均レベルの出来か。

 特に今回なぜそう感じたか。思うに第1章はセリア、前回はラティーファがアニメでも魅力的なキャラとして注目に値した。ところが今回はヒロイン枠に入り得る新キャラが一気に4人増えた。そのために今回はそこにラティーファは埋没。

 人数増えた分だけキャラの描写もそれなりに増やすべきだが尺は短い。また長老達やドリュアスなどもリオにとって大切な存在になる故に、扱いを軽んじるべきではないと思うがそうなるとさらに尺が足りない。

 ゆえにアニメの原作ダイジェスト感の増大と共に、情緒欠く印象も濃くなった。

〈あらすじ〉

 リオとラティーファがたどり着いた場所は精霊の民の里。エルフ、ドワーフ、獣人が共生する社会。住民全員は何らかの精霊と契約し精霊術が当たり前に使える。また強固な結界に守られた彼らは、人間族と全く交流することなくひっそりと暮らしていた。

 そこで里の世界樹に宿る人型精霊のドリュアスから、リオは規格外のマナ(魔力)を持つこと、体内には高位の人型精霊が眠っていることを知らされた。精霊術の潜在能力が人間としてあり得ないリオ。里の長老たちに聖人認定される。そしてリオの人柄と、同胞であるラティーファ救出の功績もあり、大歓迎で里に受け入れられることになった。

 リオとラティーファは一軒家を与えられることに。そこでリオは里に腰を落ち着けて師の下、精霊術の修行を始める。ヤグモ地方への旅は一時中断。しばしの休息のような穏やかで平和な日々が訪れた。

〈新居ワクワク、リオはモテモテ〉

 アニメでのリオの家は漫画でのデザインよりいい。解放感あって見晴らしも良さそうで住むに快適そう。そこで4人ものヒロインと同居とは、うらやましいような、かなり気を使いそうで面倒くさいような。

 情緒安定して思慮深く真面目なリオは、聖人扱いでモテモテになっても色ボケ展開が無い所がいい。
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✴️第6話「祭りの夜」(8月10日 2:00 - 2:30) 物語4.0→3.5 作画3.5→3.0
{netabare}
 第2章(第4-6話)の平均総合満足度は68点。今回も原作未読ならもっと楽しめたかもしれない。まとめ方はなかなか上手い。

 かなり薄味の塩ラーメンと言った感。汁の透明度が高く水っぽいが、意外にも出汁は効いてて食べられないほど不味くはない。麺の茹で具合もいい。が、刺激を求め後入れ調味料を沢山入れたくなってしまう。ただ、レイスと見習い傭兵の件は、風味落とさず添加物カットに成功した感。これはこれでいい。さらにセリアをCパートで僅かでも登場させたのもいい。思いがけないサービスでラーメンに味付き玉子のトッピングが加わった感じ。淡白な味にいい感じのアクセントが付いた。(劇中のワイバーンの卵だといただけないが)

〈あらすじ〉

 リオとラティーファが里に腰を落ち着けて1年が経った祭りの夜。盟友として里の民と強固な信頼関係を築いたリオは、ヤグモ地方への旅立ちの意志を固めていた。

 しかしその夜、レイスの悪巧みが原因のワイバーン急襲で里は危機的状況に追い込まれ祭りは中止に。ワイバーンは里の戦力では全く歯が立たなく危機的状況に陥るものの、精霊術を完璧にマスターしたリオにはワイバーンごときは災禍とならず。ただ一人、驚くべき戦闘力でワイバーンを屠るリオは一躍里の英雄となった。

 そしてラティーファの理解も得て、多くの名残惜しい別れの後リオは精霊術による飛行術で一人ヤグモの地を目指した。

〈里はほどほど、旅にそろそろ〉

 第2章のまとめ具合で制作委員会はこのアニメを長期シリーズにする気はないと宣言された気がした。同じなろう系でも大河ドラマとして成立させようと意欲漲る『無職転生』と対照的で非常に残念。

 ここまで一貫してラノベ1巻分をアニメ3話でまとめる構成。

 第1章は人間関係にマイナス多い。リオは虐げられ視てて嫌な展開も多かったから3話でまとめるのはまだ許容できる。

 第2章は人間関係にプラス多い。リオの盟友がたくさん増える物語をたかが3話に収めるのはいかがなものか。

 シリアスな物語においては物語を簡略した分を特定のキャラ萌え(今のところはセリア、ラティーファ)で補おうとしてもいずれ限界がくるだろう。緩い日常系とは訳が違う。

 ここまで視て本作はキャラ間の関係構築の積み重ねがセリア以外はあまりに乏しい。

 エピソード(思い出)不足=情緒不足。

 結果、1年間生活を共にしたキャラたちの別れの名残惜しさが感じにくい。私は原作からのエピソードの脳内補完がないと感情移入出来ない事態に陥った。

 せめてあと1話あったら、今回はリオが颯爽と現れる直前のハラハラドキドキの引きで終わって次回の"英雄誕生の瞬間"は盛り上がり、"ラティーファとリオのより強固になる絆"を過不足なく演出できたものを。ラティーファとリオの別れ前の会話も情緒マシマシで原作に劣らない味わいが生まれたと思う。

 長老アースラとラティーファが祖母と孫という設定もアニメで表に出せかも。ラティーファの同世代の友達となる銀狼獣人サラの妹ベラと獅子獣人のアルスランもアニメで登場出来たかも。訓練で培われるリオと4名のヒロインとの関係性の深化も描けたかもしれない。

 ああっ、タラレバがどんどん増えゆく。そんなもの今後も増え続けるのは勘弁して欲しい。が、この流れの感じでは無理とみた。

 第3章(巻)は今まで以上に情緒豊かな物語。それもアニメ3話程度でまとめる可能性は高くかなり不安。今回、物語評価を下げるが第3章を4話でまとめてくれるなら評価はまた上げたい。

〈作画について〉

 今回のワイバーンとリオの戦闘が製作会社の作画の試金石と思っていた。リオが初めてヒーローとして周りから認識され、以降は出逢う人々の多くから恩人として尊敬され続けるようになる重要なターニングポイント。だからこのシーンの作画はスタッフの総力戦で取り組むと予想した。

 結果、また作画評価を下げた。頑張りは感じられるものの贔屓目でまあまあのレベル。相変わらず人物の動作は直線的でロボット的でぎこちない。行動の予備動作も足りない。しなやかでなめらかな迫力ある動きは苦手。おそらくこれ以上のクオリティは望んでも無理。楽しみは減りゆくのみか。
{/netabare}

第3章 (ラノベ第3巻「決別の鎮魂歌」第4巻「悠久の君」より)
✴️第7話「約束の地」(8月17日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 総合満足度75点。いきなり異文化の別世界に転移したかの展開。穏やかに稲穂たなびく和の世界観はとても落ち着く。夢の中のようなふわっとした背景美術がいい。

〈あらすじ〉

 神聖暦998年の秋 リオ14歳

 リオはヤグモの方々を巡り両親の手がかりを探しカラスキ王国にたどり着く。安土桃山時代の日本のような国。そこは魔法ではなく精霊術が普及していた。

 リオはその国内のとある村に到着。そこの巷で最も顔が広いと評判の村長の家を訪ねるリオ。だがなんと驚いたことにその村長ユバはリオの父方の祖母だった。

 ユバ曰く、リオの両親は訳あって内密に国を出たという。その時、帰れる見込みは無く事情を知る一部の者で建てた二人の墓があるそう。しかし二人が国を出た理由は自分からは教えられないという。

 ユバは孫のリオを大歓迎。結果としてリオは村で働き、ユバと一つ屋根の下で生活することになった。他にも家族はもう一人でその名はルリ。彼女はリオの父の兄の娘にあたる従姉で一つ年上の15歳だった。

 リオは昼間は猟師業、午後からは農作業の手伝いをするようになる。仕事は優秀で村の生活向上のために非常に協力的。料理も得意。リオは高度な精霊術で風呂小屋や石鹸を作ったりなど村の生活改善に大きく貢献する。そしてリオはユバたちからとても頼りにされるようになった。

 そんなある日、乱暴者として嫌われる隣村の村長の息子ゴンが交易途中で村に立ち寄る。さっそくルリの親友サヨの兄シンと諍いを起こし村中に警戒されるゴン。

 その夜、ゴンとその取り巻きはユバ宅に侵入しルリの部屋に夜這いに押し入る。そこには泊まりに来ていた親友のサヨも寝ていた。二人とも手篭めにしようとするゴンたち。が、リオの防犯のための結界が反応。リオの介入により未然に犯罪を防ぐことができた。

 ゴンに母の仇敵の面影を重ねるリオ。心の封印が解かれたかのようにどす黒い怒りで我を忘れゴンを半殺しにする。

 リオは今までは天川春人の人格に引きずられ甘かった己を恥じる。そして母の敵への復讐こそ本来の自分に相応しいと気付く。

 リオは弱い自分と決別して復讐の鬼となる覚悟を固めた。

〈ゴンにイライラ、怒りでボコボコ〉

 相変わらずのダイジェスト感丸出しがマイナス。今章も急ぎ足で淡々と話が進むのか。今回はゴンたちがユバ宅に忍び込む直前で次回に引くのが王道で理想的なのだが...。この感じではやはり3話以内で今章も終りそうで残念。

 原作小説によると、精霊の民の里からヤグモ地方の端迄、飛行術なら一週間足らずだが身体強化の徒歩で数ヶ月かかる遠方。しかもヤグモは大小三十以上もの国々が存在する広さ。あてもないリオは都市や村を順番にひとつずつしらみ潰しの地道な聞き込み調査の日々。数ヶ月が経過してようやくたどり着いたのが今回登場のカラスキ王国のとある村という状況。

 アニメではリオは冒頭にいきなり村に現れ、以上の苦労は一言説明で済ませた。これではユバにたどり着くまでの苦労がアニメではいまいち伝わらない。リオが長旅で和食にすっかり馴染みきってるのも時間経過が伝わらないから唐突な印象でしっくりこない。

 たた今回は、その落ち着きに風格も感じられる村長ユバ、粗忽だが好奇心旺盛で性格明るい社交的なルリ、ルリの親友で乙女の奥ゆかしさが輝く内気なサヨ、リオを妬むが妹サヨを大切に思う根の優しい兄シン。

 以上の4名の新キャラの演技演出がとても良い。人物作画も好感度高い。特にサヨは地味だが個人的に大好きなキャラなので次回もどう描かれるか楽しみだ。
{/netabare}
✴️第8話「王家の系譜」(8月24日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 総合満足度65点。今回のダイジェスト感は前回以上。バトルの作画が相変わらずショボいのも痛い。ゆえにアニメ評価は相変わらず厳しい。

〈あらすじ〉

 リオは護衛として村の年貢の運搬兼交易隊に同行し、数日後初めてカラスキ王国の王都を訪れた。そしてサヨと二人きりになっての必要な買い出しの最中、身分の高そうな一人の少女の誘拐事件に遭遇する。リオは即座に犯人を無力化し少女を救うが、面倒事は勘弁と事後を少女の護衛役に託し、名も告げず立ち去った。

 その夕方、宿屋に戻るリオとサヨ。すると村の担当役人ハヤテとその両親で王国随一の臣下サガ·ゴウキとその妻カヨコがリオの前に現れる。そして彼らから両親の秘密を聞かされる。リオの母アヤメは王族だった。そして父ゼンは母の元護衛役だった。

 リオは翌日、祖父母である王と王妃に謁見して母の死の事実を祖父母に告げる。そして仇敵である冒険者ルシウスを討ち取る意志を伝える。

 王はその意志を尊重しゴウキの下での修行をリオに勧め、その手始めにゴウキとリオの手合わせが関係者に見守られながら行われた。しかし王国随一の武人ゴウキに難なく勝利するリオ。リオの実力は認められ、いつでも旅立てる状況になった。

 村に戻るとリオは両親の墓前で誓う。敵討ちという醜い自分を受け入れ、逃げずに前向きに生きると。

〈イベントぎゅうぎゅう、展開バタバタ〉

 簪のプレゼントといったサヨのリオへの想い深まるエピソードを忠実に再現したのはよかった。漫画になかったリオの初カムタン(異世界ラーメン)シーンも新鮮でよかった。武士道精神溢れるカラスキ王国の再現度は高い。サヨやコモモは可愛い。人物の表情作画や声優達の演技も感情豊かで申し分ない。

 とは言うものの尺が短か過ぎる。犯罪者ゴンの処遇、リオとサヨの王都デート、コモモ救出、リオとゴウキとの出会い、リオの両親の謎の解明、リオの母アヤメの死の真実と仇敵情報、リオ仇討ちの決意表明、リオとゴウキとの手合わせ。まとめ方は絶妙だが、これだけ盛りだくさんの内容をアニメで1話に収めるのはどうかと思う。

 アニメディア2021年7月号に掲載された監督インタビューによると、原作サイドからアニメは今期内でセリアとリオのドラマにひと区切りつけて欲しいという要望があったそう。そのため監督はアニメ構成には相当苦労されたらしい。急ぎ足の現状はその弊害。ただ、物語を圧縮しても原作の持ち味を大切に残そうというシリーズ構成も担う監督の努力は感じられる。その点は素晴らしい。今回も原作未読ならそれほど気にならなかったかもしれない。

 原作では、王族との繋がりなど何も知らないままリオは一度村に戻っている。そこにユバからの手紙を読んだゴウキとその妻カヨコが村を訪れ、リオと面談してリオの人柄を見極める。そして王との謁見のためリオはゴウキ達と共に再度王都に、という流れ。ゴウキの娘コモモ救出の恩人がリオと判明するのもその時。

 以上の原作のプロットと比べ、アニメのプロットはあらすじに書いた通りで大幅な改変あり。おかげで時間短縮に成功して効率的ではある。しかし初対面同士の信頼は段階踏んで深めることも大切で、王との謁見まで時間を掛ける原作の流れの方が自然だろう。

 ラノベ第3巻は、堪え忍ぶ心、忠義の心、惻隠の情など、原作の中でも日本的情緒の豊かさで心の琴線に触れること多く原作がより好きになった。

 原作ファンとしては現状とても残念に思う。今回の流れで次回で第3巻相当の3章が終わるのは間違いない。第3巻に対しては少なくともアニメ4話分の尺が欲しい。もっと原作の持つ情感ゆたかで緩やかな流れを味わいたかった。
{/netabare}
✴️第9話「それぞれの決意」(8月31日 2:05 - 2:35) 物語3.5→3.0
{netabare}
 総合満足度60点。今期中のセリア再登場のため、急ぎ足は止まらないどころか加速中。今回の後半三分の一からラノベ第4巻の内容に突入。話が大味でさらにつまらなくなった。尺相応に原作からの改変あったが、特にCパートはかなり大胆だった。こうなることは監督インタビューからある程度予想出来ていて驚きはない。もはや諦観の境地。物語評価は今回で下げ止まりにする。

〈あらすじ〉

 ユバとリオはルリに、リオが王族でルリとは従姉弟だと伝えた。そしてリオは二人に来年の秋の収穫祭後に村から去ると伝える。リオの素性は村では三人だけの秘密。そして翌日からはいつもと変わらない村の日常に戻っていった。

 翌年の田植えの時期、リオはサヨに年内に村を去ることを伝えた。サヨはリオに心底惚れていてそれに衝撃を受ける。そしてリオに付いて行けるようにと必死に残された期間に体を鍛え精霊術のレベルを上げようとする。半年後、サヨはリオに想いを伝えリオとの同行を切望した。リオのこれから進む道は仇討ちという人殺しの道。リオはサヨの想いには応えられないと同行をはっきり断った。

 神聖暦999年の晩秋。15歳になったリオは村から旅立ち精霊の民の里に帰郷する。久しぶりに旧交を暖めるリオとラティーファたち。そんなある朝、リオは目覚めると全裸の美女が隣で寝ていた。

〈サヨはさめざめ、心しくしく〉

 サヨの告白が今回の山場。リオに付いて行きたい一心で精霊術の修行に打ち込むサヨが健気でいじらしい。不憫な妹のためリオに土下座してでもサヨの同行を頼み込む、不器用だが優しい兄シン。切ないが大好きなシーン。ここをアニメで取り上げてくれたことは感謝。

 しかし、ゴウキとカヨコ率いる家臣団がリオの仇討ちを共に果たそうと随行しようとする件はアニメではカット。コモモの村に滞在の件も画だけで表現。コモモはラティーファとは違うタイプの可愛いいキャラゆえ、アニメでろくに描かなかったのは実にもったいない。原作3巻後半で村でリオを取り巻く二人のヒロイン。コモモは陽でサヨは陰となり彩り豊かな話だったがアニメでは片手落ちになった。

 また、原作でリオの中で眠っていた精霊が目覚めるのはリオが里を旅立った後のこと。Cパート、ここは今回一番原作から改変された部分と言えそう。原作で精霊と初めて遭遇するキャラはラティーファたちではない。次回からは原作からかなりアレンジされるのは間違いないだろう。

 原作と比べアニメは回を追う毎に不満蓄積中だが、どういう形で最終話を迎えるかは興味ある。しっかり最後まで見届けようと思う。
{/netabare}

第4章 (ラノベ第4巻、第5巻「白銀の花嫁」より)
✴️第10話「精霊の目覚め」(9月7日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 今回の満足度70点。今回から最終話迄、描くポイントが明確なのは悪くない。次回への引きもいい。

 アニメは第4巻全部と第5巻の第2章迄の内容から必要最低限だけピックアップ。そして後半の残り6分程から第5巻の第3章の内容へ。つまり今回で第5巻の前半分迄の描写終了。

 この流れで予想すると、今期は第5巻の最後まで描くのだろう。前回と今回のカットされた所の大半は、物語上必要不可欠。ゆえにもしアニメに二期があるなら、その時に形を変えてでもある程度復活すると思われる。

〈あらすじ〉

 リオの隣りで眠っていた美女は、彼の契約精霊が実体化した姿だった。リオは彼女をアイシアと名付け、里の長老たちや里の大樹に宿る精霊ドリュアスに引き合わせる。そこでアイシアは常識外の実力を持つことが判明。リオの力の凄さは彼女の守護が原因だった。

 その後リオは、里から旅立つ前にラティーファと二人きりでじっくり話す機会があり、そこで初めて前世の天川春人と彼女は同じバスの乗客だったと知る。

 神聖暦1,000年、リオはセリアに再会するために、アイシアを伴い4年ぶりにベルトラント王国の王都に戻る。しかしその夜、セリアの研究室を訪ねるとそこはもぬけの殻だった。

〈アイシアふわふわ、セリアぎりぎり〉

 いつもふわふわして神出鬼没を特技の一つとするアイシアはリオの最高の相棒で頼もしい。セリアも21歳で適齢期とは言え、よりによって婚約者がリオを嘗て拷問した貴族。運命は意地悪で残酷だ。だが今のリオにはだれにも負けない力がある。

 ここからの展開は王道中の王道。ヒロインの尊厳に関わる最大のピンチを救う白馬の王子様の物語で原作で非常に盛り上がる所。ゆえにアニメに対して、原作者がここを確実に描かせたい気持ちは非常に解る。

 だが2クール目にこの部分を持って来るべきだった。本作がアニメ企画段階で1クールしか約束されてなかったなら、アニメ化は焦らないで見送るべき、と今回改めてそう思った。

 もし2期があって続きがあるとしても、原作ファンの多くにとっては、今期のスカスカさは許し難いと思う。

 演出上で滲み出る手腕から、シリーズ構成も兼ねるヤマサキオサム監督は非常に優秀と思う。原作側の拘り抜きで、構成をすべて監督にお任せだったらどんな出来だったろう。返す返すも残念だ。
{/netabare}
✴️第11話「白銀の花嫁」(9月14日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 ほぼ会話劇で終始してアクションシーンが無かったのが幸いして、今回の満足度80点。今回は脚本と演出、声優演技のバランスが絶妙。作画は、動作はいまいちだがキャラの表情は秀逸。

 特にセリア、細やかに心情を伝えてくれて深く感情移入出来た。結果として、今回でセリアは本作のメインヒロインとしての座を不動とした感があった。

〈あらすじ〉

 リオはアイシアの協力で現状を認識する。セリアは政略結婚の危機真っ只中。婚約者はよりによって、嘗て己が手柄のため、リオを拷問して王女フローラの誘拐犯人に仕立てようとした男、侯爵家のシャルル・アルボーだった。

 そしてセリアとの再会は、アイシアが見つけた彼女の滞在先に侵入することで人知れず成功した。しかし、まだセリアの結婚に対する真意を十分に掴めないリオは思い切った事は何も出来ない。そこには、リオには親の仇討ちという最大の目標があることも大きい。

 リオとの再会後、依然精神的に追い詰められたままのセリア。作り笑顔で己の義務に忠実であろうとする。果たしてセリアのピンチを食い止めることがリオに出来るのだろうか。

〈リオはこそこそ、セリアぼろぼろ〉

 リオとアイシアのコンビは天下無敵。アイシアの諜報の活躍無くして、こんな短期でリオが必要な情報も得られることはないだろう。

 一方、貴族としての本分をわきまえ、意に沿わぬ結婚も自分を殺してでも受け入れようとするセリア。リオが訪れて嬉しい状況でも、悲しい現実の渦中の彼女。必死に笑顔を保とうとする彼女が不憫で切ない。誰が視てもセリアは不幸のヒロイン。次回、救われないと視聴者も浮かばれないだろう。

 次回の最終話は、王道のヒロイン救出劇になるのは誰でも予想出来ると思う。ただ脚本と声優演技はともかく、アクション作画が弱点の作品ゆえ、過剰な期待はしない方がいいかもしれない。
{/netabare}
✴️第12話 (終)「運命の再会」(9月21日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 最終話は、ラノベ第5巻第5章と第6章を描いて終了後(第5巻のエピローグは除く)、ED直前とCパートで第4巻第2章から第3章を基にアニメオリジナル構成で描かれた。

〈あらすじ〉

 リオは、シャルルとセリアの結婚パレードの途上でその馬車に突入。シャルルを踏みつけ、セリアと念話で合意の上で彼女を掻っ攫った。逃亡の途中、セリアはアイシアに託し、自らを囮として追手を引き付けるリオ。数百単位のベルトラム王国軍の大部隊を振り払い、近衛騎士団団長にして王国最強と名高い『王の剣』アルフレッド=エマールの攻撃をかわす。そして王都からの脱出に成功した。

 王都郊外にたどり着き、アイシアとセリアに合流したリオ。しかしその時、東西南北のあらゆる方角で、六本の様々な色の眩い光柱が舞い上がった。その先に待つもの、それはリオと言うより、天川春人にとっての運命の再会だった。

〈セリアにこにこ、続きあるある?〉

 今回の満足度70点。最終話は脚本のまとめ方と声優の演技はそつなく、セリアがヒロインとして非常に魅力的だったのは救い。アクションシーンの作画は、一部を除き思った通りのチープさで残念。

 ここで終わると実に中途半端。これで2期が無かったら大ブーイングだ。

 本作の最終話終了時点では、円盤の予約はパッとしないようだが、原作の売り上げの伸び(累計発行部数200万部突破間近)と国内外のアニメ配信状況は好調のようだから、2期実現の可能性はかなり高いだろう。

 仮にアニメに2期があればまた視聴するつもりだ。ただ今期、ここまで原作を簡略化した以上、2期を楽しみに待つことはないだろう。
{/netabare}

❰全話視聴後の感想❱
{netabare}
 全話の個人的評価は65点。ヒロインが多く、主要舞台も3箇所あったゆえに、人間関係の構築を丁寧に描きれない点に不満が多い。セリアだけがヒロインとしての魅力が必要十分に描かれたものの、アイーシャ他精霊の民のヒロインたち、サヨ、コモモ等、描写に割く尺が圧倒的に足りない。

 リオの人間としての魅力アップには、出逢うキャラとじっくり交流して人柄を滲み出す時間が必要。そのために原作の描く範囲をもっと狭めるべき。また、バトルの作画がチープなのも、リオの強さも安っぽくなり、彼の魅力がいまいち伝わらなくなった。

 書籍第4巻と第5巻の話の順番を入れ換えた工夫は悪くない。だだ簡略化せず、腰を落ち着けて第1期は全12話を各巻を最低4話で3巻迄丁寧に、話の切りのいいところ迄描いた方が、視聴者にとって続きが気になり、アニメ2期の期待が高まり、原作抜きでも人気タイトルになり得た気がする。

 2021年4月で書籍既刊19巻とコミカライズ既刊6巻で、シリーズ累計発行部数130万部達成。アニメ放送直前の2021年6月時点では160万部突破。さらにアニメが終わる9月には、書籍第20巻とコミカライズ第7巻も刊行されており、累計発売も190万部に到達した。

 以上から、アニメは原作販促での効果はあったかもしれない。だが、一般的に軽薄なろうテンプレとみなされがちな作品になってしまった印象は拭えない。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

4話までの感想{netabare}
原作未読、なんか色々と不思議。
最初制作はMAHO-FILMかと思ったw
絵の雰囲気が“うちの娘のためならは~”や“神達に拾われた~”っぽく感じだので。
作画はそこまで悪くないのだけどどことなくぎこちなく、そんな中ヒロインの顔だけは意地でもクオリティを死守してる様が、柳瀬雄之が血ヘド吐きながら手直し頑張ってるのかなー?と予感させる。
が、実際は全然MAHOとは関係なくトムスだった模様、いや実質はトムスじゃなくてワオワールド(“アニメガタリズ”やったとこみたい)ちゃう?
てっきりキャラデザは出口花穂だと思い込んでたよ、違いがワカランw
というか1話は凄い頑張ってたんだ、1話は。
正直本編よりOPの方がヘボくて「そんなことある?」と驚いたが、3話にして力尽きたかOP相応のクオリティになってひと安心と言って良いやら悪いやら…。

絵についてはそんな感じで内容の方、といいつつまたOPの話になっちゃうけど…これが心証悪い。
OP最後女性キャラがドドドと出てくるのが「うわぁ」と声を出さずにいられない。
転生モノとしては最近めっきり数の減った「元の世界に未練がある」タイプで(“聖女の魔力は~”のアイラとか居るので全く無い訳ではないが)ほんのちょっとは感心した…いや、したいところなんだけどOPが邪魔をする。
あれだ、スラム時代に一緒にパンを盗んだ同世代の男友人とか居ないのが残念なのかも、そういうのが居ればOPも「女の子まみれ」みたいなことになならなかったんじゃない?
元の世界に未練はあってもスラム時代には未練が無いのは、結局バーターにかけられたみたいであんまり深みを感じない。

ってところでの4話、刺客として襲ってきた新キャラのラティーファがよく分からん。
転生したの、いつ?
主人公と同じ時期なら──毒針使ったりそれなりの戦闘を繰り広げてたし、首輪つけられてずっと戦闘訓練させられてた…と思うのだけど、それにしちゃあメンタルが弱い・幼い。
見た目に関しては獣人の成長速度を知らんのでナントモ。
訓練だけでなく実際にコロコロしたことあんの?
よっぽどの手練れでなきゃ単身で追跡なんて…クライアントは結構貧乏?
ってかリオは生死不明じゃないんだ。
死体が見つかってないとはいえモンスターがうろつく世界でしょ?生存を確信したのは何でだろう。
指令としては「もし生きてたら殺せ」であって、帰還しないのは生存を明らかにすることになってヤバいと思ったのだが…最初から生存を確信されてるならいいの…か?
いやそうであるならセリアも疑われない?セリア宛の手紙なんて検閲対象でしょー。

今後その件に触れるならいいけど、現状な~んか雑さを感じる。
王女誘拐事件も5年間進展無いのん?{/netabare}

5話感想{netabare}
最初誤解を元に襲われて「またかよ!」と思ったが、いや、ひょっとしてこれは誤解が解けた後で人間と亜人とで素直に謝れる/謝れないの違いを描いた…のか?
その国や地域のトップに貸しを作るには体の良い展開だなぁと思わなくもないが…。
負けることで「そこらのなろうのチート系とは違うんだZE」アピールだとしたらちょっと志が低い。
ま、まぁ、いつもこんな感じで誤解されて襲われるのなら、ラティーファが転生者と思ってもおいそれと尋ねたりしない慎重さへの説得力にはなる、か?
というか身の上は尋ねられないの?
ラティーファが帰って来ないことで第二第三の刺客が放たれるんじゃないか?と思ってた私としては、リオがのほほんと逗留生活をしてるシーンが気が気でならなかった。
せめて追跡は断ち切ったとか、人間の手先ならここには来れないだろうとか語って欲しかった。
欲を言えば「私が居るとどんな災いをもたらすか分からない」と、それが叶わないとしても滞在を断る素振りをして欲しかった。
後で村が襲われて「お前が来なければ平和でいられたのに」と責められそうで…無いとは思うけどね、丁重にもてなされればされるほどそう予感してしまい安心して見れない。
なんかリオが「今自分の置かれてる立場」を気にしなさすぎというか、他のなろうでよくある自発的でない感じ、こっちから何かしようと思わなくても周囲がお膳立てしてくれる感じ。{/netabare}

6話感想{netabare}
まてい、ちゃんと前回の最後の方覚えてる?
ワイバーンの巣から卵奪ったらワイバーンが追ってきた、ってところで終わったんよ?
それを踏まえての6話冒頭、「リオ殿が里に来て1年──」とか言い出したので、ワイバーンの巣を襲った出来事からも1年経ったんだと思っちゃったよw
コイツら卵抱えて1年間逃げ続けてた?ってね。
よく見りゃ5話の祭の段階で1年経ってると分かるけど、だったら5話中に「リオ殿が里に来て1年──」と言えよと、何故6話に引っ張った?
もしくは卵を奪うシーンを「リオ殿が里に来て1年──」と言わせた後にするべきだったんじゃないかなー?
「リオ達が里で平和に暮らしてる裏で不穏な動きが起きている」というのを見せたくて卵を奪うシーンを5話に入れたんだろう、それは分かる。
が、紛らわしくすることで何か演出的な効果があるでもなく、単に気が利いてないだけな気が…。
細かいことかも知れないけど、こういう部分までちゃんと気を配ってるかどうかが脚本の良し悪しに繋がるんじゃないかなー、と思ったり。

なにより、ラティーファを刺客に送ったのに戻ってこないことでスティアードは次にどんな手に出る?を期待してた自分としては、何事も無く1年経っちゃったのが肩透かしでして…。
今後暗躍っぷりが描かれるのかも知れないが、前回の感想でも書いたけどそもそもそっちに気を向けないリオ達が不思議でならない。
いつかスティアードと対峙する──ケリを付けてくれないとスッキリしないので──とは思うのだけど、大丈夫かね?

視聴者の興味の向かせ方がズレてるというか…私の方がズレてるのか?
ボケっと見てても「何か大事なことを忘れてる気がする」って感じるんじゃないかなー?
王女誘拐の件も6年間遅々として進んでないということだろうか。
冤罪だろうが犯人をデッチ上げて処罰しなけりゃ威信に係わるって話じゃなかったのか?{/netabare}

8話までの感想{netabare}
ほげええええ、顔面ヘッドスライディングした気分。
主人公が王家の血筋って…あれぇ?何故だ?何故かすっごくガッカリ。
それが悪いってことじゃないハズなのに、何で私はこんなにもガッカリに感じるんだろう。
とにかく直感で「そりゃないよー」という気持ちが湧き上がった。

今までそんなこと匂わす伏線らしきものが無かったからか?
王家を示す短刀を親の形見として持ってるとか、一族だけに遺伝するアザがあるとか、なんかあったっけ?
パスタ屋のロッテとか、回収がずーっと先と思われる伏線なんて張ってる場合じゃないだろー。
天涯孤独の身から人情とチート能力で仲間を増やしてのし上がってく話だと思ったら、本人の努力とは関係無しにデカい後ろ盾が突如生えたような…。
転生者で女神だか精霊の加護を受けてるだけでもアレなのに、突然ドエラい設定が降って湧いた様に感じて…この唐突感がガッカリの原因かなぁ?
ついでに母親の仇も唐突だし、両親が駆け落ちする原因となったロクレン王国とやらの蟠(わだかま)りはどうなった?これから?

なによりブラックワイバーン製の衣装がヤグモ背景と合ってなくてキモい。
人攫いを倒した後「面倒ごとは避けたい」とその場を去るとか、目立たない様にする努力を一切してないヤツが言うことか?
交易が盛んで色んな人種や民族衣装が町に溢れてるならまだしも、作中見る限りそうじゃないし、キモいって。
小説じゃ気にならなかったのかも知れないが、アニメでやるとヘンテコこの上ないのでもうちょっと考えてくれよー。
そろそろ切ろうかと思ってるんだけど、早くこの地を去ってくれないかな。{/netabare}

9話感想{netabare}
前回王族の血統と聞いてガッカリした話の続きになるけど、「果たしてその設定によってリオにデメリットはあるの?」に対し「いいえメリットしかありません」がアカンのだろう。
逆に、もしデメリット──本人は一切関与してないのに一族を恨んでるヤツが居てそいつから命を狙われるとか──があるならまだ見れるかなぁと思いつつ9話に臨んだら…。
どうやら無いっぽい。
いやいや、血筋絡みでの面倒ごと起きんのかーい!
ロクレン王国(両親が駆け落ちすることになった原因)は本気でスルー?もう過去の話?
ルシウス(親父の冒険仲間、母親の仇)が変貌したのはそこからの差し金って可能性を…疑わないの?
というか、前回の人攫い未遂の話はどうなったん?背後に陰謀が絡んでる…とかじゃないの?
何事も無く安穏と1年過ごしちゃったよ…ゴンは出所したん?

1話の王女誘拐が一番印象強いけど、それ以外だってトラブルに対して表面的な対処はするけど根本はなにも解決してないエピソードばかりが続く。
他の方が書いてらっしゃる「全てが中途半端のつまみ食い」、正にその通り。
最後に全ての事件が巨大な黒幕に集約するって展開なのだろうか?
そうでないと困るんだけど、それにしたって中途半端が過ぎて忘れ物が溜まる一方。
深く掘り下げることなく次の出来事へ移ってしまうため、関心を維持しづらい。


話もそうだけど、絵もちょっと…。
1年逗留したカスラギから旅立つってシーンで…なンだその軽装は!?
ああああ!!!!
結構許せない、“チート薬師”より、“D-CIDE”の龍平よりイラっと来たかも。
お土産どっさり持たされるんじゃないの?実は嫌われてた?
折角日本風の地域を出したんだから三度笠と道中合羽くらい羽織ったっていいじゃない!ってかそうしろよ!!
数ヶ月海外旅行して帰ってきたら向こうの服着てたりしない?カスラギに行った形跡を残したくないのか?浮気相手の家感覚?
ちょっと近くのコンビニに買い物行く感じにしか見えなくて、もう当分戻ってくることのない決意や雰囲気なんてあったもんじゃない。
この絵ヅラでサヨとの別れをしおらしく描いたところで嘘臭くてうすら寒いだけだって。

と思ったら次の場面でビュンと空を飛んであっという間に精霊の民の里へ到着。
あっ、ホントに近所だったんだ、徒歩10分飛行30秒って感じ?(嫌味)
旅情も哀愁もへったくれも無いな、両方の村を毎日行き来すりゃいいじゃん。
それでいて持ち運べる家をリクエストって…だからさぁ「そういうのがあったらいいな」と必要性を感じる出来事を見せてないので多くを望む業突張りにしか感じないって。
雷雨の中飛び続けるとか、寒さに丸まりながら野宿するとか、長旅感をあらわす時間経過のシーンをなぜ入れなかった?
旅の装備を考えたくなかったのかなぁ…前回町中で目立たない衣装を描かなかった件といい、作画は結構一杯一杯なんだろうか?{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 7
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

大失速

なろうのテンプレアニメ。
前半はめっちゃ好きだったんだが、4話以降ぐらいからだんだんと興味を失っていき...

{netabare}
なんというか、酷いって感想よりもなんでこうなるかなぁって感じがして少し悲しい。
前半のセリア先生パートあたりは面白かっただけに。
個人的に今期No.1ヒロインはセリア先生でした。
2,3話の主人公とのやり取りは本当に良かったし、最初は先生がリオを気に掛けるという構図からだんだんと逆になっていくのも見ていて良かった。
3話でセリア先生を退場させたのが完全な間違い。

4話から10話ぐらいにかけては本当に酷い。
行く先々でヒロインが出てきて、キャラデザはかわいいんだが、掘り下げがなさ過ぎて全く何も感じない。
年数もすぐ経過して、すぐに別の場所に行くしキャラ、場所に何の感情もわかない。
そもそもヒロインは普通に先生だけでいいはずなのに、なんでこうハーレムにしちゃうかなぁという感想。
旅をしては現地妻を作って別のところに行っての繰り返し。
絶対にセリア先生との二人旅アニメにした方が面白かったと思う。

10~11話で少し取り返したんだが、最終回も酷すぎる。
ニセコイとやっていることが同じ。
あそこでセリア先生を攫ってセリア先生と結婚して終わりだったらたぶん評価あと星1ぐらいは上げてた。
まあ中途半端な終わり方をしたから結局どうなったかはわからないけど、何の前触れもなかったのでハーレム要因に加えるだけなんだろうなと。
それならあの金髪と変わらないじゃんと思った。
あの金髪、先生が攫われそうなとき結構心配してくれてたし。
最終回になって主人公が嫌いになってしまった。

まあ、最終回でサイコパス感が出てしまったと言え、そこまでの話での主人公の印象は良かったかな。
ぼくリメ、東リベ、転スラみたいに中身大人なのに子供のように見えるアニメが多い中で、このアニメは転生前(とは言っても高校生?)の年齢相応に見えた。

キャラ以外で言うと、ストーリーも前半はいかにもなろうという感じだったんだが、正直言うほど嫌いではないからまあまあ良かった。
テンプレだけど、キャラ魅力があったから普通に楽しめたといった感じ。
ただ、中盤はわけのわからないキャラが急に現れた敵と戦う展開が多くてあんまり楽しめなかったかな。
ラティーファの前世の掘り下げも薄くて、これなら前世要素いる?ってなってしまった。

それと、ルリの声がすごく耳が痛くなるような声だったんだが、声優が下手なのか?

ほんとに作りようによってはもっと面白くなったであろう惜しい作品。
OPとEDも両方良かったです。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 3/10
おさまけか?
いつもの始まり方。なろうタウン。
OPの剣振る所ダサすぎて笑った。
前世の記憶と今の記憶どっちが正しいか葛藤してるところは良い。
ヒロインはめっちゃ可愛い全員。
特にあの銀髪の子は今期で一番かわいいかもしれない。
いや特に何も情報渡してないのになんであんなに銀貨もらえるんだよw
なんかご都合的に魔力の使い方を教えてもらえるw
久々の王道ゴミなろうって感じで一週回って面白かった。
ほんとヒロインめっちゃかわいい。
いや助けたなら今ちゃんと話せよ
なんで混乱させそうなことを言ってわざわざ連行されるんだよ。
普通に現場で転がってる誘拐犯を見せればいいじゃん。
バカしかいない。ほんとのこと話せよw
この王女たち自分がやばそうな奴に突き出しといてなんで被害者面...。いきなり王と謁見ww
ヒロインほんと可愛いし不快感はない。
もうこういうなろう系は一週回って楽しめるようになってしまった。
ED結構いい

2話 10/10
ほんとヒロインかわいい。
なんで差別される可能性あるのに学校に入れるんだよw
行かせる意味もないし。
キャラは全員可愛い。ほんとに。
12歳とか最高か?
まあ知識あってもイキらないのはいい。
このアニメ作画結構いいという。背景やたら頑張ってるし。
こういう系の作品主人公が都合よくみんな転生前に剣道やってるのなんなの?w
思ったより悪くないなこのアニメ。
ヒロイン補正大きいかもしれないけど。
転生前設定も結構生きてるのもいい。
ロリかわ。主人公がちゃんと中身大学生って感じがするのもいい。
年数経過しちゃった。17歳か。 
大人は結構差別しないのね。
戦闘あっさり 恋愛要素もあるのかな。
 
3話 10/10
一切ありません(大嘘) 強い魔物がいないとかいう分かりやすいフラグ。
魔法使えるじゃんw
さすおに系アニメか。フローラもかわいい。
ええ 先生もうでないの?
ついていってほしかった。
 
4話 5/10
なろうタウン
なんでスープパスタあるんだよw
ああ、他にもいるのか転生者。
親がどっちの親を言ってるのか分かりにくい。
主人公そこまで最強じゃない?
女の子に厳しい。都合がいい能力。
この子転生者なのか
謎リョナ 転生者なのに何でこんなカタコト
イキリ演出きつい。主人公ちょろw
このアニメの目的が分からん。
先生ちょっと出てくれるの嬉しい。
寝言で気づくって展開は書き方が下手。
東京言ってるんだから追及しろや 

5話 6/10
異世界語の下り痛いからいらない。
安定の頭の悪いMOB。
意外と主人公弱いのか?
当然のようなハーレム。
ほんとキャラめっちゃいい。なんだこのおっさん!?

6話 2/10
1年経過したw
旅立つ必要あるの?
ってか、ラティーファの伏線回収はなし
里で暮らしてるシーンが少なすぎて感情が置いてけぼり。
どうでもいいキャラの戦闘ばかり見せられてもなぁ。
主人公いつの間にこんなに強く。
ハーレムしだしたのがマイナスになってきてるのかなぁ。
ええ...実際の兄だと認識せずにこの子の話一端終わるの?
出た、四次元ポケットw 笑うわ。
序盤大好きだったけどさすがに酷くなってきた。
キャラに魅力がそんななかったのが2~3話との違いかな?
2~3話は先生とのやり取りが多かったのが良かった。
20秒ぐらいのCパートが一番面白い。

7話 3/10
ヒロインが出てきすぎだなぁ。
最初は先生だけだったから面白かったのに。
このださい服なんなんだ。旅アニメかな?
声優下手だな。
あーいつもの展開。
これ声優下手って言うか声入れてるマイクおかしいんじゃないのか?
即落ち2コマ。いややりすぎだろw 笑ったわ。
会ったばかりのヒロインが襲われたぐらいで殺そうとすんなや。
復讐とは。ほんとにつまらなくなってきた。

8話 2/10
ダメだ、ヒロインに魅力がなさすぎる。
キャラデザは好みなのに。
これが先生だったならかなり評価してたんだけど。
日本文化要素いらんなぁ。
なんで主人公は殺されなかったの??
これ前世要素いるか?
この世界の記憶だけでいいじゃん。

9話 4/10
ルリの声ほんと耳が痛い。
もう出ていくのか、展開が早すぎるしこれといった展開もないせいで何も思い入れがない。
何で連れてかないんだ?
ハーレムものじゃないのかこれ?
先生一筋ってこと? 本拠地はこの村なんか。
最後きついわw 

10話 7/10
精霊の子かわいい。
何で一緒に風呂入るんだよw
きついなあ。ラティーファ赤の他人なのかよ。
出た、なろう便利アイテム。これ何年経過してるんだ。
結婚式阻止するのはいいけど、主人公がちゃんと結婚するんだよね?
ニセコイはやめてほしい。

11話 9/10
髪型変わったか?
ほんと先生が出ると面白いの草
主人公普通に先生と旅しろよ。Cパート良かった。

12話 3/10
えぇ...。何の確証があってこの展開なんだよ。
主人公が急にきつくなった。
せめて普通に話し合いぐらいしてやれよ。
意思を確認したいだけでここまでやる必要あったか?
もうほぼ阻止してるようなもんだろw 
主人公をもっと先生への執着心の強い人間っぽくしてくれたらこの展開でもよかったんだが。
駄目だ、ギャグアニメだわこれ。
なんで「あんたの結婚相手を公衆の面前で攫う!」って言って攫うんだよw 
金髪なんかちょっと不憫だわ。
こいつ変態と思ってたけどふつうに先生愛してそうじゃんw
何でこんなキャラにした。作画が。
いや、マジで主人公サイコパスだろ。
正常な行動をしてる善人らが主人公に蹂躙される展開。
意外と作画頑張ってる。
こいつも前世関係あるの?
日本語演出だけのための異世界語下りいらないって。
は?これ結局セリア先生、金髪の元にいてもこいつの元にいても待遇変わらないじゃん。
てか2期ないのかよw スマホ太郎を思い出す終わり方だ。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「New story」8.0/10
ED「Elder Flower」9.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 3

78.9 2 大学生でファンタジーなアニメランキング2位
お兄ちゃんはおしまい!(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (641)
2185人が棚に入れました
引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!? 鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…! もう2年も外に出ないで いかがわしいゲーム三昧… たまには働いてもらわなきゃ! みはりによる“女の子になる薬”の経過観察として、突如女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど“女の子の生活”は知らないことばかり…。 さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、 まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たして“元”お兄ちゃんの運命やいかに…!?
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

電脳化構想とジェンダーフリーが実現する【新しい世界秩序】の暗示

●芸能界は鬼舞い!

ジャニーズのLGBT案件が沈静化するどころか炎上して行ってる状況の最中に
「歌舞伎界」でもジャニーズ的セクハラ案件が炸裂しました。

そもそも芸能界にLGBTの類が多いことは{netabare} モツ子デラックスとかの活躍に見られるように
明白過ぎる事象でありますが、芸能界の暗部であるパワハラ・セクハラ行為の類が遂に
告発される展開となった次第でございます。

世の中にLGBTというのは一定の割合いるものであるのかもしれませんし、
そういう存在を否定できるものではないのかもしれませんが、だからと言って
LGBT的な価値観を他人に強要できるものでもありません。

芸能界ではパワーバランスが不均衡であるため思想的な偏りが発生しやすく
その結果として特定の価値観を一方的に強要される被害者が出たものと
考えられるような気がいたします。

LGBTにしろLGBT関連作品にしろプライベートな領域で収まるのならば、何も問題はなく
他人がどうこう言うのも筋違いということになるでしょう。

思想と宗教は似たところがあり、何が正しいと思い何を信じるかも
人それぞれの自由意思に従うべきものであります。

LGBTの権利を守ることが正義と信じて疑わない人は、これを他人に強要する
傾向が少なからず認められます。

言論の自由は認められるべきでありますから、LGBTの価値観を世に広めようとする言論や活動が
即悪であるとは言えないものの、その価値観が理解できないものからしてみると新興宗教の
うるさい勧誘みたいな印象を受けてしまうこともあり得る話であります。

重要なのはバランスでありまして、個人の趣味嗜好はそれぞれであるからこそ
ゴリ押しするようなやり方が問題であるということになるように思います。

LGBT差別禁止法案だとかそもそもそれを成立させるとしたら、議論に議論を重ね
相互理解を深め健全な世論形成した後でなければ、上手くいかないような非常に
デリケートな要素を含む案件であるはずなのであります。

この法案があっさり成立してしまうのだとしたら、政治の世界も芸能界同様に
パワーバランスが一方向に偏っているということになるでしょう。

アニメ業界において絶大なる権力を握っているのは出資者でありますが、その出資者が
LGBT関連作品をごり押しするならば、これも同じく芸能界のような歪んだ力が
顕在化するというわけであります。

出資者が権力を発動するのは必然であるのかもしれませんが、だとしても
視聴者についてはパワーバランスはニュートラルポジションであるべきではないでしょうか?

例えば思想傾向が特殊な作品を「覇権アニメ」と言った時に、他人にごり押しする意図が
もしかしたらあるのかもしれない可能性を検討してみる必要があるのではないかという話であります。

個人的にLGBTという思想に警戒すべきであるという理由を敢えて申し上げるならば
グローバルエリートである【ダボス会議】の主催者【クラウス・シュワブ】や
【ビル・クリントン】、そして【レディーガガ】などにその思想傾向が見られる
からでありまして、{/netabare}【レディーガガ】は海外では特に【サタニスト】として有名であります。

【サタニスト】とはある種の「宗教思想」に憑りつかれた狂信者でありまして、
【サタニズム】の教会に集う【サタニスト】御一行は宗教的教義に従いLGBTなのであります。

【サタン】とは【反逆者】のことでありまして、人類の祖先アダムとエヴァが男女のペアだった
ことに対し【反逆の意思】を示す意味で敢えて同性愛的なパートナーを求めるのであります。

「アホ毛」は【鬼の角】でありますが、【角】は【サタニズム】のシンボルでもあります。
【サタニスト】は普通に【角】を生やした格好をいたします。

【レディーガガ】の奇抜なファッションは【サタニズム】を表現しているということになります。

LGBTをごり押しし、女性専用トイレがなくなる事態の背景には【サタニスト】が暗躍しており
アニメ作品も例外ではないという結論になります。



●「えなこ」の歌唱力が素人レベルだった!?だけでは済まされない問題…

中川翔子の歌はアイドル基準で考えたらかなり上等な類なのですが、それと比較すると
某えなこの歌はかなり残念過ぎてこれでCDデビューできるのが怪奇現象と思えるレベルでございます。

だとしても、そんな歌下手アイドルの話は実はどうでもよくて、より本質的で重要なことは
LGBTごり押し論者のバイデン大統領が人身売買案件に関わったという件で米国議会でこの問題が
取り立たされ、弾劾される方向に事が動いていることであります。

「陰謀論」という概念の考案したのは、かのCIAでありました。
バイデン大統領が人身売買に関与してるという噂がネット経由で拡散しましたが、それはフェイク
で情報であり「陰謀論」であると認定したCIAがこの度、バイデン大統領に関する「陰謀論」を事実と
認めたという結論になったのであります。

渋谷で女性専用トイレがなくなったのが話題となりましたが、その原因となったのは
LGBT差別禁止をごり押ししたダボス会議の提言でございます。

世界のグローバルエリートたちが一堂に会し、世界に悪法悪習の類を問答無用に
押し付けているのが【ダボス会議(WEF)】であり、【ビルダーバーグ会議】であります。

【ダボス会議】の創設者は【クラウス・シュワブ】でありますが、この
「【クラウス・シュワブ】&女装」で画像検索するとかなり絵的にやばすぎる




●「えなこ」という謎のアイドルの背景を探る

アニメ界隈でもそれなりに名の通った「えなこ」なるアイドルは如何にして
OPソングを歌うに至ったかのかについて素朴な疑問な浮かんだため、少々詮索してみます。

{netabare}2012年に3人組アイドルユニット「パナシェ!」のメンバーとしてデビューしますが
半年に満たない内に解散します。

よくある企画ものアイドルユニットのポシャリパターンのように見えますが
一度引退した後の数年後に何故か単独で活動再開することになります。

ヲタク系の人がなぜアイドルに拘るのか、なぜ芸能界に拘るのかが個人的に引っ掛かります。
ある意味アニメファンと同じ人種で自分の趣味の世界に生きる習性があるはずなのに
フットワークが軽すぎるような感じで芸能活動を積み重ね、あまりに順調にことが運ぶのであります。

ヲタク界隈のカリスマ的存在であり、その世界で成功したのならそれで十分
であったはずなのに、なぜか彼女は芸能界に参入します。

そして2020年4月、内閣府により「クールジャパン」のアンバサダーに任命されますが
クールジャパン機構の累積損失は2022年11月28日段階で309億円に上るということで、
これは典型的な既得権益のパターンでありまして「電通利権」の企画ということになります。

一説によればアンバサダーの年間報酬は600万~1500万円ということで、
「電通利権」の凄まじさを改めて思い知り、税金を払うことがアホくさくなります。

どこぞの秋葉系48人アイドル同様に「えなこ」も電通に合コン接待を行う
「電通アイドル」であったから成功できたのでしょうか?

裏社会の事情に詳しい朝堂院大覚や立花隆やガーシーなどによる芸能界の実態についての
暴露話の内容は一致しており、そしてジャニーズアイドルが暴露本で告発したように
枕営業が当たり前のようにある、汚らわしくも悍ましい世界であることが白日の下に晒されました。

あらゆるアイドル、あらゆる芸能人は人脈作るために枕営業をやっているという可能性は
十分にあり得るわけでありますが、それ以外の可能性もないとも言い切れない
わけでありますのでそれについて考えてみます。

えなこが芸能界で成功した秘訣については、所属事務所にあるのではないかと推測いたします。

「株式会社PPエンタープライズ」これが彼女が所属する事務所であります。
ここの代表取締役は「乾曜子」と言いまして「中野腐女シスターズ」なる
グループに属していた元グラビア系アイドルであり、えなこの活動スタイルに
かなり似ている路線を進んできた経歴の持ち主であります。

アイドルとしては今一つぱっとした業績を残しておらず、どちらかと言うと
当時は売れてないアイドルということになりますが、ヲタク活動を積極的にこなし
当時の関連イベントではよく見かけるタイプの人でありました。

プライベートで参加することも相応にあったようですが、イベントコンパニオンで見かける
パターンが多かったような印象があります。

職業柄だから当然と言えば当然なのかもしれませんが、「腹筋」の形?といいますか
ボディラインの引き締まり具合が見事だったのには驚かされました。

「腹筋」を維持できるメンタリティは一つの象徴的な要因であり、他にも
乾曜子というアイドルには何か独特の空気感があり、ある種の違和感めいたものが
今にして思えばあったような気がいたします。

よく考えてみたら不思議な話ですが、ここのヲタク系界隈にはやたら美人が多く
当方がそこの世界に片足突っ込んだ理由もその美人を期待したわけでありますが
美人のカリスマは当たり前のように次から次に出るとして、ビジネスとして成功したり
芸能界で実績残せる人が果たしてどれだけいるのかと言えば、話は別になります。

アイドルとしては今一つぱっとしてないのにも拘らず、心には余裕があり
悠々自適な生活を送っているような印象の乾曜子と言うもう一人のカリスマには
独特の空気感がありました。

そしてようやく今になってその独特の空気感の正体がわかりました。
彼女は生まれながらに勝ち組である「上級国民」に属する人種であったというオチです。

何故わざわざ煩わしい芸能界に身を置き、ストーカーだとか面倒くさいアイドルに
拘るのかと言えば、上級国民の子孫たちは【アイドル】という存在に特別な価値を置き、
宿命のように芸能界に参入していきます。

かくして芸能界は皆上級国民の親族みたいな状況になり、予定調和のようにして縁故主義的な
閉塞社会が構築されるわけであります。

かつては「パナシェ!」でソニーから軽くデビューできたアイドルえなこが
再びまるで当たり前のようにして「鬼舞い」OPソングを担当できるのは、
芸能界が縁故主義で成り立っているからであり、その恩恵を当たり目のように享受
できるのは、上級国民だからということになります。

天才的に歌が上手い歌手や高い演奏技術を持つ音楽バンドを世の中で探せば
いくらでもいるのですが、何故か実力があるのにメジャーデビューができない
という話をよく聞きます。

芸能界で成功するにはコネが必要で、それがないなら門前払いに終わります。
この世界は既得権益を握る上級国民のためにあり、庶民が勝ちあがることはあり得ないのであります。

たまたまとか偶然とかないからこそ、秋葉系48人アイドルによる破廉恥合コン接待は盛大に行われ
だからこそかなり派手な感じでその写真がネットに流出したのでありました。{/netabare}


OP映像の【バナナボート】が「バナナフィッシュ」に関係あるのではないかと
思いついたのは偶然みたいな話ですが、「バナナフィッシュにうってつけの日」を
調べてみたら見事【LGBT】というキーワードで繋がってしまいました。

何の思想性もないのに偶然LGBTを映像表現するなんてことはあり得ない話なのであります。

{netabare}「バナナフィッシュにうってつけの日」、アニメの「バナナフィッシュ」
そして本作「鬼舞い」すべてがLGBT作品なのは偶然でしょうか?
いいえ、偶然どころか単なる「思想」のごり押しと考えた方がいいでしょう。

「バナナフィッシュ」が数字の「6」と関係していることが明確に文章で
示されているため、サリンジャー著作の「バナナフィッシュにうってつけの日」の該当箇所を
示すことにより、数字には特別な意味があることを再確認できるというお話であります。

もしも興味がある人は以下に示す「バナナフィッシュにうってつけの日」の概要について
ご覧いただければ幸いに思います。

主人公である青年「シーモア」は妻「ミュリエル」と一緒にフロリダのビーチ沿いにある
リゾートホテルに保養のため滞在します。

シーモアは第2次世界大戦の戦争体験により精神失調を患い、色々と病んでいる
ということであります。

夫妻は『あるべき「6」が「0」という暗示を示唆する「507」号室』に宿泊しているのですが
この表現が意図するのは本来あるべきなのは「507」ではなく「567」であるということで
【6】がないことを数字で示しているということであります。

あるべき【6】がない夫婦でありますから、夫婦関係ないということで
「性的関係」がないということを示唆しているのであります。

「567」は「コロナ」とも読めますが、【666】もしくは【369】と同じく
「ミロク」と読みます。弥勒菩薩のミロクでありまして、
弥勒菩薩のハンドサインも【666】だったりします。

【369】の法則で言うと「3」は生誕、「9」は死滅、「6」は(現状)維持のような
意味合いがあり、それを踏まえて更に【666】を拡大解釈すると「生への執着」や
「エゴイズム」というような意味合いも考えられるわけであります。

シーモアは妻との夫婦関係が上手くいっているのかと言えば、話の最後には
妻が寝ている隣のベッドで右こめかみを銃で撃ち抜き自殺しますので、当然
上手くはいってないという結論になります。

シーモアが自殺する前に同じホテルの宿泊客であるシビルと言う名の幼女との
やり取りがあります。

いつも独りで浜辺におりバスローブを頑なまでに着こんで全く脱ごうとしないシーモアに
対して「海に入らないの?」と幼女は話しかけるわけであります。

彼がバスローブを脱ごうとしないのは戦争で受けた下半身の「傷」を見られたくない
というのが表向きの理由ようですが、実は外傷はなく精神的なものとのことであります。

幼女のシビルは母親から「もっと鏡見て」などと言われますが、その意味するところは
「他人の目を気にしろ」、「世間体を大事にしろ」ということでありまして
リゾート地に保養に来るようなセレブな人種の一般的価値観を代弁しているわけで
ありまして、幼女にはセレブな大人女性の価値観が理解できないという形で
大人と子供の対比構造が示されるのであります。

精神を患い異常行動が顕著なシーモアは当然世間体が悪く、セレブな大人の女性から
してみたら異質な存在と言うことになります。

幼女に心を開いたシーモアは「バナナフィッシュ」について語り出します。

バナナフィッシュはバナナの入った穴の中に入るときはごく普通の形をしているが
いったん穴の中に入ると、豚みたいに行儀が悪くなり、バナナをたらふく食うと肥ってしまい、
入口につかえて、二度と穴の外に出られなくなる。
中にはバナナを「78本」も平らげたやつもいる。
そしてバナナ熱という怖い病気にかかり死んでしまう。

「バナナフィッシュにうってつけの日」にシーモアと幼女は「バナナフィッシュ」を
捕まえに海に入り、そして幼女は「バナナフィッシュ」を見つけたと言い出します。

幼女曰くバナナフィッシュが咥えていたバナナの数は【6】本であり、
ちびくろサンボの虎の数も【6】匹だと答えます。

あるべき【6】がない「507」号室と「バナナフィッシュ」のバナナと「虎」すべての数が【6】
ならば、その数字は【666】であります。

ちびくろサンボの虎は【獣】でありますが、【666】とは【獣の刻印】と言います。

「507」から導かれる【6】の意味は「性」であり、虎からは「獣」ということで
この関係性から「バナナフィッシュ」もそれらと同類のものになると言うことになります。
更に言うとシーモアは「山羊座」であるのですが、山羊は性的な意味合いが強い獣
であるとも言え、獣姦を示唆する動物だったりします。

バナナを「78本も平らげたやつもいる」ということでありますが、「78」とは
78=6×13=6(10+3)=6×10+18というような形に表示できます。

「6」という数字の関係性から性的な意味合いがバナナにはあるということになります。

いつもはバスローブを着込んで海に入らなかったシーモアがバナナフィッシュを
捕まえに行こうと幼女を誘って海に入ります。

大人の女性ではなく相手が幼女だからできたことであり、幼女だからシーモアは
自分の本性を曝け出そうとしたのでしょう。

結論から言うとシーモアはLGBTであると考えられます。

「バナナフィッシュ」とはLGBT的な自分の特殊性を暗示するもので、そういう特殊性を
理解してもらいたかったようですが、幼女が魚がバナナを6本咥えていたと答えたため
性的関係性を示唆しているものと誤解をされているように感じ、シーモアは幼女の土踏まずに
別れのキスをして海から上がっていくのでした。

幼女は彼に対して男女の関係性を意識してたようですが、シーモアの方は男女の関係性を
前提としないような人種であったというわけであります。

ホテルに戻ったシーモアは同じエレベーターに乗り合わせた女性客に対して
自分の足をじろじろ見ていたとして激高して怒鳴りつけます。
自分の足はまともあり他人からじろじろ見られる謂れはないと憤慨するのでした。

問題の「507」号室に戻ったシーモアは隣のベッドで寝ている妻を一瞥した後
ベッドに座って拳銃自殺を決行し物語は終わります。

彼の自殺の理由を単純に考えれば、精神が病んでいたからということになりますが
他の登場人物との関係性を踏まえて考えると自分を理解してもらえない人々や
世間一般からの疎外感や孤独感に主人公が思い悩んでいたフシがあり、
世間一般の大人とは違う幼女にさえも理解はしてもらえないことを知り
絶望して死を選んだということになるのかと思います。

自殺の場所を敢えてホテル内の妻の隣に選んだのは世間一般に対する抗議の意味が
あったのだということになるのでしょう。

「バナナフィッシュにうってつけの日」の解釈については当然様々なものがあるでしょうが
著者が【6】という数字に特別な意味を持たせていることは明白でありますので
【6】が意味するところを踏まえて解釈する以外に正解に至る道はないと言えるでしょう。 {/netabare}


●OPに仕込まれた伏線と「みはりの犯行動機」について
~【バナナフィッシュ】が暗示する「鬼舞い」の秘密~

鬼舞いファンと作画系の人が絶賛する本作「OP映像」でありますが、当然の如くそこには
ある種の伏線が隠されているわけであります。

{netabare}作品を解釈する上で何よりも重要な要素となるのは裏設定であります。

取り敢えずは参考までに「数秘術」を用いた裏設定について事例を挙げつつ
説明していくことにいたします。

1話の冒頭のシーンでは目覚まし時計が鳴り、時計の数字が映し出されます。

①(時刻)11:38
②(湿度)38%
③(気温)25℃

①の「1138」の数字をたし算します。
(1+1+3)+8=5+8=13

答えは【13】ですが【8】と【5】の数字があるので「【8】と【5】と【13】の法則」
が機能してることがわかります。

②と③の数字をたし算します。
(3+8)+(2+5)=11+7=18

答えは【18】ですが【18】は6+6+6と書き換えられますので
【18】=【666】というように考えることができます。

【8】【5】【13】は【金星】に関する惑星の周期運動を表す数字であり、従いまして
これらの数字は【金星】を暗示するということになります。

【金星】を表す「【8】芒星」には【イナンナスター】と言う呼び名があります。
【イナンナ】とは女神の名前でありますが、【金星】繋がりの【ヴィーナス】や【フレイヤ】
も同じような性質の女神であるということになります。

また【金星】には【ルシフェル】という呼び名もありまして、もともとは【光の天使】だった
のが堕落して【堕天使ルシファー】となる【明けの明星】を示す存在でございます。

「お隣の天使様に~駄目人間に~」のヒロインは「天使様」と呼ばれる美少女ですが
【光の天使ルシフェル】も極めて美形であり、そしてエロい性質を持つ存在であるという
意味においては、【ヴィーナス】などの女神と完全に一致するわけであります。

ということで【8】【5】【13】は【金星】を示しますが、同時に【堕天使】を暗示
しているという解釈も成り立つわけであります。

【18】=【666】は【土星】を示す数字であり、その【土星】を意味する【六芒星】即ち
【✡】が示す【錬金術】や【禁断の秘術】やそれとの【契約】を表します。

この【6】の数字に込められた裏設定を理解すると【バナナフィッシュ】の謎も解ける
わけですが、【バナナフィッシュ】と鬼舞いOPの【バナナボート】は見事につながるという
説明をこれから長々とやって参りましょうということでございます。

「【鬼】舞い」1話の初っ端で示されたこの数字は伏線でありました。
「(時刻)11:38(湿度)38%(気温)25℃」

繰り返しになりますが「レベンジャー」の「鳰」は【両性具有】の美少年であります。
「鳰(にお)」は「おに」のアナグラムであり、【鬼】は【デーモン(悪魔)】です。

【悪魔】は【堕天使】でありますので、「数字が示すもの」は、
【堕落】と【禁断の技術】そしてそれとの「契約」成立
そういう意味合いがあるということでございます。

【堕落】=同性愛(【ソドミー】)、【禁断の技術】=新薬であり
最終的に主人公がそれに「同意」しているということであります。

主人公が「アホ毛」キャラなのは「アホ毛」の由来が【鬼の角】だからであり、
妹の「みはり」の名前も、「見張るもの」=「【堕天使】の一団」と一致します。
そしてみはりの前髪の「ヘアピン」も【土星】由来の【プロビデンスの目】を表している
ということも「数字」によって事前に示されているということであります。

【堕天使】に由来する【両性具有】の{/netabare}伏線回収は最終話の「温泉回」の時でありますが
「伏線」の仕込みはOP映像に何気なく散りばめられておったということであります。

{netabare}取り敢えずはOP映像に出てくる気になるものの「第一グループ」を列挙してみます。
【バナナボート】、ウーパールーパー、光線銃とシャワー

このグループは全部同じことを象徴しているという意図で拾い上げてみました。
【バナナボート】とウーパールーパーは形が「その」ものを表しています。
特にウーパールーパーは「その」色がポイントであります。

シャワーは少しわかり難いですが、光線銃と機能的には同じでありまして
「AV」でよくやる「あのシャワー」を思い出してもらえれば理解できるかと思います。

やはり一番気になったのが【バナナボート】でありますが、
主人公は「これ」にしがみついていまして、「一体化」しているわけであります。

一体化してるわけですから主人公の「体の一部」ということになります。

主人公は後ろ向き、妹は前向きでこの【バナナボート】に同乗=ライドオンしています。
妹は前向きで兄よりも立ち位置が高いことから、【バナナボート】ライドオンの
「イニシアティブ」は妹にあるという解釈が成り立ちます。

兄と妹ならばイニシアティブは本来兄にあるはずですが、鬼舞い内では妹の方に
イニシアティブがあります。

「性転換自体」が【逆転の発想】ですが、更に年齢差をもひっくり返しました。
これは妹が意図的に狙った計画的犯行であると推測いたします。

ロリキャラは一定の視聴者層にウケがいいということも当然あるとは思いますが
妹「見張り」のキャラ設定を前提に考えるならば、兄を幼女化する計画は意図的に
狙ったものであると読めるのであります。

兄は自分の一部である【バナナボート】しがみついて、妹が示す進行方向には
行きたくないか、あるいは恐れを感じているという対比構造が見て取れます。

進行方向には「月」が輝き、上空には【林檎】や葡萄などの「果実」が飛んでいます。

月は太陽との対比で女性原理を表します。(月にいるケモ耳はEDの話に繋がります)
ということはつまり「【バナナボート】の逆走」は【トランスセクシャル】
を表現しているわけあります。

【林檎】は【禁断の果実】であり、【土星】の【プロビデンスの目】が示す「知恵」
と密接な関係性がありますので「見張りのヘアピン」がそれを示しているということ
がここでも再確認できるということになるわけであります。

月が女性原理なら太陽は男性原理となりますから当然の如く太陽(の頭)?
のようなものが映し出されますが、その正体はウーパールーパーであります。

バナナボートと同じくこのウーパールーパーにも兄妹一緒にライドオンし、
そして「【鬼】舞い兄妹」は「怪【獣】」と対峙します。

ということで、ここで気になったものの「第二グループ」を列挙してみます。
「怪【獣】」、光線銃、ウーパールーパー、【バナナボート】

「怪【獣】」と戦うためには光線銃が有効でありますが、光線銃は光線を発射します。
同じようにウーパールーパーも光線を発射するのであろうと推測でき
ならば【バナナボート】にも同じ機能がついているという話になります。

何故かと言えばOPソングの歌詞にある「アリ!?ナシ!?」「ついてる!?ついてない!?」
が指し示すものが「♂♀」の♂でありますので、答えは明白であるというわけです。

「怪【獣】」とは「【獣】の種族」でありますが似たようなもので言うなら
「魔石【獣】」がまさにそれに該当します。

【魔石獣】は「ハイランダー」の種族であり、ハイランダーは天上人であり
【天使】の一族であります。

「ハイランダーのリンちゃん」は巨乳好きの同性愛者でありますが、それに
「鳰」の両性具有の性質を合わせて考えると【堕天使】の一族たるハイランダーには
同性愛志向やLGBTの傾向が見えてくるということになります。

【獣】の種族である「怪【獣】」の着ぐるみ纏うアサヒにドデカイ光線銃で対峙する
もみ次郎という構図は同性愛を表しているということになるのでしょう。

「ドデカイ光線銃」はもみ次郎の願望をあらわしているわけでありまして、
当人が「男」装を好むのも「それ」を示しているということになります。

「男装」=「弾倉」なので光線銃ということになりまして、温泉回では見事に
「その光線銃」とゼロ距離戦闘的な未知との遭遇を果たすわけであります。

光線銃=バナナボート=ウーパールーパーであります。

「怪【獣】」と光線銃のアサヒ&もみ次郎ペアは温泉回で主人公の秘密兵器?
ウーパールーパーと対峙します。

この勝敗の結末は、ウーパールーパーの敗走、
そして当面の間は「彼」を封印する…という形で幕を閉じました。

そもそも「彼」を封印する計画を画策したのは妹でありましたが、それとは矛盾する
が如く【バナナボート】とウーパールーパーに乗りたがっているのも妹であります。

この仮説を補強するのが妹によるキス魔事件でありまして、なぜ妹はキス魔になった
のかと言えば、兄に対する欲求不満が募りに募り、それで酒で理性を失った結果
欲望が爆発しあのような行動に及んだと推測が成り立つわけであります。

そもそも妹は兄が好き好きで仕方ない情況であるも、ニート化した兄から避けられる
ような日々が続き、フラストレーションが溜まっていきましたと。
なのでその状況を打開しようと二人の距離を縮める手段として性転換という暴挙に
打って出たのですが、ただ女体化するだけでは不十分であり、イニシアティブを
自分が取ることにより今までに無い位なまでに濃厚接触してやろうということを
画策し、幼児化する効果がある薬を開発したと、このように考えるとすべてのこと
に説明がつくわけであります。

(酒に)酔って兄にキスを迫る妹などというのは普通ではなかなかあり得ません。

兄に対するただならぬ思いがあり、兄に自分を見て欲しいからこそ勉強を頑張り
大学院に入学し、振り向いて欲しいからこそ怪しい薬を投与したのであります。

妹のただならぬ思いを極めて端的に示しているのがバナナボートと
ウーパールーパーにライドオンする描写でありまして、つまり妹の犯行動機は
LGBTというよりは近親相姦であるということになるのでございます。

温泉回で主人公のバナナボートに濃厚接触した時の妹の絶妙なリアクションも
兄に対するただならぬ思いを表現しているということになるように思います。

「♂♀」「♠♡」「69」これらのシンボルは「↑↓」と同じ意味合いがあり
「上なる如く、下も然り」を示します。この言葉は
【グノーシス主義】の思想であり、逆転の発想や倒錯した世界を表します。

例えば同性愛であり、「倒錯した」兄妹愛であるところの「近親相姦」も
思想傾向で言えばそれに該当するということになるでしょう。{/netabare}

ということでOP映像にあった「【バナナボート】の逆走」には「近親相姦」の意味
もあったというオチでありまして、 {netabare}【プロビデンスの目】を戴く「見張り」は
【666】が暗示する【禁断の果実】の味に邪な思いを抱いているのでございます。



「ライ麦畑で捕まえて」でお馴染みのサリンジャー著作に
「バナナフィッシュにうってつけの日」というものがございます。

「バナフィッシュ」と言えばアニメ作品のタイトルにもありますが、これが
BL系作品であるのも実は無関係ではなく、裏設定が見えれば、それらが
暗示的に表現しているものの意味するところが見えてくるのであります。

サリンジャーの作品解説についてここで長々書いても、需要は見込めないもの
と思いますが、【バナナボート】は「バナナフィッシュ」と繋がり、しかも
「バナナフィッシュ」は「6」という数字で示されるということなので
「バナナ」繋がりの「バナナフィッシュ」が「LGBT」を暗示している説明
について更に突き進んでみることにいたします。{/netabare}



変態エロ+百合に日常系コメディを組み合わせたごった煮闇鍋的作品。

高評価工作員と低評価工作員が暴れている状況からして、同じくキモイ系作品の
「無職転生」と同じ穴の狢と言うべきなのかもしれません。

百合とか好きな人は好きなのでしょうが、百合に性転換という要素を加えることに
意味があるのか?本作を見てるだけでは全く理解できません。

マニアックな趣味を持つ人は当然いるでしょうが、自分の好みだからという理由で
「覇権」だなんだとはしゃぐ理由が意図不明な謎アニメであります。

人気アニメとは不特定多数の支持者により成り立ちますが、覇権アニメと言うのは
結局点数吊り上げ工作などを大前提に成り立つものなのかもしれません。


「痛いのは嫌なので防御力に極振りしてみました」→これは理解可能。

「お兄ちゃんが痛いのは嫌なので性転換してみました」→脳味噌飛んでますか?

{netabare} 妹のみはりはお兄ちゃんを更生させるために薬を使って性転換させるという暴挙に出ます。

どう考えても臨床試験により安全性が確認されているとは思えない怪しい薬を問答無用で
飲ませ、性転換させるのですが、何故か年齢まで若返り幼女キャラになるということで
妹は、薬でもやって脳味噌飛んでんのか?ってくらいの基地外にございます。

年齢は女子高校級でも頭がいいということで大学院に飛び級を果たす才女でありつつも
お兄ちゃん思いという設定なのですが、それで一服盛るというのは意味不明です。

もしもマッドサイエンティストというならば、研究データ欲しさに強制注入するのは
理解できますが、頭が良い兄思いの才女が怪しい薬を問答無用で兄に
強制注入するというのは、理解不能でございます。

妹は完全に狂っておりますが、何故か大学院生になれるという謎すぎる設定であります。
天才と基地外は紙一重ということなのかもしれませんが、妹が怖すぎます。

その妹は前髪の不自然な位置にでっかいヘアピンを付けており、そんな女子高生いますか?
ってくらいに不気味でありますが、ついでに言いますと温泉回で入浴後にも関わらず、
このヘアピンを付けていたり、他のキャラも頭にアクセサリーの類を付けております。

結論から言えばこの手の「シンボル」は重要ですということになるわけですが、
仮にも女の子の日常を描いているなら、不自然感が甚だしいと言わざるを得ません。

トランスセクシャルという発想自体が非常にマニアックでありますが、更に幼女を加える
となるなら思想的には、ゴリゴリの【ダボス会議】路線であるというしかありません。

「LGBT」ゴリ押し路線の背景にある「グローバルエリート」の性癖に
ついては徐々に明らかにしていくつもりでありますが、本作も思想的には
その類であるということになるでしょう。{/netabare}

●温泉回の「シンボル」=「♠♡」
{netabare}妹が開発した怪しい薬には「♂♀」のマークが刻まれております。
「♂♀」と温泉回の「♠♡」は同じ意味合いのシンボルであると考えられます。

「♂♀」=「♠♡」=「↑↓」

「↑↓」このシンボルが意味するのは、ドラえもんの小道具「あべこんべ」同様でありまして
「上なる如く、下もまた然り」であります。

これは【錬金術】や「神秘思想」と関係があるある種の思想を表しているのでありますが
チェス盤の市松模様やオセロの白黒にも同じ意味があるという話であります。

【フリーメイソン】のロッジにもこの思想が反映されており、ある特定の種族のみが
熟知している秘密の類ということになるのでしょう。

「鬼舞い」妹のヘアピンが特にそうですが、アサヒの十字アクセサリーなどの装飾具
そのルーツは【呪術】でありまして、【呪術】=「神秘思想」となり
【呪術】-【錬金術】ならば【フリーメイソン】の専門分野ということになります。

シンボルはあらゆるところに記されますので、{/netabare}その思想性を含めいづれは
決定的なサンプルを示すことが出来るものと確信しております。

●電通は知っている

「ジャニーズ」のタブーについては以前よりネットでも目にするものでありましたが
ここに来てようやく日の目を見たというところであります。

{netabare}当方はこんな日が来るのを待ち望んでいました。

アニメとはフィクションであり、それはそれこれはこれと割り切って見るものであると
多くの人が信じているようですが、アイドルもフィクションであるというのが
当方の意見でございます。

今回の騒動によりアイドルというコンテンツを提供する側の倫理観が問われる事態
となりましたが、アニメ業界の倫理観は大丈夫でしょうか?{/netabare}

ただの噂に過ぎませんが某鬼田川社長はお気に入りのジャニタレに「ホルモン剤」を
投与していたなんて説が真しやかに囁かれています。

さて、本作において妹のみはりが怪しい薬を兄に投与したのは
物語の成り行き上仕方ないことだったのでしょうか?

{netabare}まともに臨床試験を行い安全性を確認したのかどうかさえ怪しい薬を投与し
ホルモンバランスを人為的に操作するという発想、あるいはそういう思想性自体が
基地外じみているように思えてしかたありません。

例えフィクションであっても病的なまでの性的変態性の思想傾向がみられる作品には
規制が必要ではないかと個人的には考えます。

自分の都合の悪いものは見なかったことにするマスコミ並びその元締めの電通が
腐りきっていることはもはや周知の事実であり、そしてアニメ業界も結局のところ
同じ穴の狢であるわけであります。{/netabare}

後はそれに対して視聴者がどう思うかが最大の問題でありますが、もしも同じように
臭いものには蓋をしろという考えならば、この国も鬼舞い!というオチになるでしょう。

ある意味【アイドル】も知っているわけであります。
彼らはアイドル雑誌【明星】の表紙を飾るような【スター】になりたいと「※願い」
そして「等価交換」の儀式に応じるわけであります。

【スター】の「※願い」は叶えられ、「ソドムとゴモラの罪」を負う
それは大洪水前の太古の昔より欲深い人類が繰り返してきた歴史であり
運命であると【アイドル】たちも知っているのでしょう。


●同性愛者ジャニーズK社長による性的虐待事案!?BBCにすっぱ抜かれる!

ジャニーズも鬼舞い!
https://youtu.be/J9TTmpnXR1s

https://youtu.be/yQ5c3bRfGxw
https://youtu.be/u32Uf8s6v7o?t=87



●「アホ毛」理論と「見張り」の【エロス】について

ユダヤ人、フェニキア人、ケルト人、黒トカゲ星人と世界には様々な種族がいるわけですが、
今回は「アホ毛人」という種族について取り上げてみたいと思います。

本作「【鬼】舞い」の主人公もその「アホ毛人」に属します。
アニメでは馬鹿の一つ覚えのように何度も繰り返されるこの「アホ毛」表現 {netabare}には
どのような意味があるのでしょう?

本作のタイトルは「お兄ちゃんはおしまい」でありますが、妹みはりの陰謀によりお兄ちゃんは
性転換させられ、「アホ毛」を有する幼女キャラに変えられてしまいます。

ここで注目すべきはタイトルにある「お兄ちゃんはおしまい」の文字表現でありますが
「♀♂」という記号を掛け合わせ「兄」という文字を構成している点が重要であります。

「♀♂」を「兄」という文字の頭の位置に付け加えると2本の「角」となり
「♂」を「兄」という文字の頭の位置に付け加えると1本の「角」となります。

「兄」という文字に「角」が生えると【鬼】という文字に限りなく近づくわけですが
「兄」の文字との違いがあるとしたら「田」と「ム」ということになるかと思います。

「ム」は「私」の部首でありますように「私利私欲」を意味するものであります。
「私利私欲」とは言うなれば「エゴ」というようにも言い換えられるわけであります。

「田」は農耕、即ちアグリカルチャーを意味することから文化、あるいは文明を意味するという
解釈ができ、更には「文明開化」という意味合いも含まれるものと考えられるわけであります。

「エゴ」と言えばデカルトの「コギト・エルゴ・スム」即ち「我思う故に我あり」
でございまして、この言葉が象徴する近代合理主義の幕開けとはまさに「文明開化」を
意味するわけであります。

話を元に戻しますと「兄」の頭にある「アホ毛」とは実に「【鬼】の角」を表している
という話であります。

「鬼舞い」の主人公は性転換したキャラのため性別が曖昧でありますが、
それと似たようなキャラを他に探しますと「リベンジャー」に登場数する「鳰」という名の
【両性具有】の美少年という設定のキャラが見つかります。

「鳰」は「にお」と読みますが、これには「ダーリンインザフランキシス」の「ゼロツー」
「02」と同じような意味合いの「アナグラム」が仕込まれています。
「02」という表記に「おに」という意味が込められていたように
「にお」もひっくり返せば「おに」となります。

「ゼロツー」が「おに」なのは頭に生えた「角」から簡単に理解できますが、「にお」が「おに」
というのを理解するには、少々雑多な情報を整理する必要があります。

重要な要素は【両性具有】そして「にお」とは別キャラになりますが彼の保護者に当る者が
背中に【聖母マリア】の刺青をしている点であります。

この刺青をよく見てみるとこの【聖母マリア】には片側4枚づつ計【8】枚の羽が生えています。
そしてこのような宗教的絵画には必ずと言っていいくらいの頻度で「光輪」が描かれます。

「光輪」は「聖なる【光】」や「輝き」を意味し、【8】という数字は【八芒星】を示します。
【八芒星】は【イナンナスター】とも呼ばれるもので【女神】と【金星】を暗示します。
「光輪」とは美しき星【イナンナスター】の輝きを示すものであるわけです。

【イナンナスター】は【女神】と【金星】を表すシンボルでありますが、【金星】には
別の呼び名がありましてこれをラテン語で【ルシフェル】(明けの明星)と言います。

【光の天使ルシフェル】は知能が大変高くとても美しい【天使】と評判でありました。

彼?はその美しさ故に女性と見間違えるほどの容貌を持ち、あるいはそもそも天使という存在は
性別が曖昧であり、一説には【両性具有】であったなどと言われたりもします。

そんな【ルシフェル】ですがある日「【魔】が差した」かの如く創造主に【反逆】を企て
堕落して、【堕落の天使ルシファー】となりました。

「聖書」に記される【堕天使ルシファー】これこそが【悪魔の起源】を表す存在であります。

【イナンナスター】が示す【女神】とは【豊穣の女神】でありますから、【ヴィーナス】や
【フレイア】のように性的奔放さ持つ【エロ】い特質を持つ存在であり、
「煩悩」や「私利私欲」に塗れております。

「我思う故に【エロ】あり」というのが、もしかしたら
彼女たちの本性を端的に示す表現であると言えるかのかもしれません。

「鬼舞い」主人公の妹の名は「みはり」でありますが「見張り」と書けば「ウォッチャーズ」
となり、即ちそれは「見張るもの」=「【堕天使】の一団」(グリゴリ)を意味します。

何故【天使】の話をこれ程くどいまでにするのかと言えば、
前回の【イルミネーション】で【天使】を印象的に表現していたことに由来します。

【光の天使】は【堕天使】であり、【堕天使】と言えば【見張るもの】となります。

さて、妹のみはりは甘酒を飲み酔っ払って「キス【魔】」になりますが、何故でしょう?

「キス」について考えてみますとその本質は【エロ】であると考えられます。
舌を絡める「ベローチュ」の場合だと特にわかりやすいのですが、舌とは生殖器と類似した
ものでありまして、舌もそれと同様に非常に敏感な器官であります。

舌を出すという行為は実はお下品な行為でありまして、一説によれば
性的な意味合いが強いとも言われています。

インド神の「女神カーリー」が舌を出しているのも、性的挑発を意味し、カーリーが旦那を
踏みつけている絵画がありますが、旦那との体の位置関係を踏まえて考えてみると
その種の行為の延長線で性的挑発を旦那に対してしていると読めてしまうわけであります。

要するに「ベローチュ」は性行為そのものと解釈できるわけですが、「みはりのキス」には
どのような意味が込められていたのでしょうか?

ベローチュとは少々違いますが「ゲローチュ」と言えば「チェンソーマン」に登場する
【眼帯キャラ】のお姉さんであります。

彼女も「みはり」と同様に酔うとキス魔に変身します。
そしてキャラの【眼帯】が【プロビデンスの目】を示すように「みはり」の「ヘアピン」も
同じように「魔眼」を意味するわけであります。

【プロビデンスの目】の恩恵として「ゲローチュ姉さん」は「ゴーストハンド」という
特殊能力を、「みはり」は人並外れた高度な知能を得るわけであります。

他にも似たような魔眼持ちのキャラを探すなら「虚構推理」の「おひい様」が見つかります
が、この「おひい様」は下ネタ大好きの【エロ】い性格の持ち主だったりします。

{netabare}彼女はUFOキャッチャーの景品である「エロボールペン」に煩悩を抱き「欲しい欲しい」と
九郎先輩に対して激しくお強請ります。

このボールペンは恐らく【オベリスク】を暗示したものであると考えられるわけですが、
そうなると女神カーリーが旦那に要求した構図と全く同じくなり
お下劣な意味合いがあった表現ということになります。{/netabare}

「魔眼」持ちのキャラにはある種の特殊能力があるわけですが、キス魔や下ネタ好きなど
【エロ】い特性があるという共通点が見つかるわけであります。

魔眼がもたらす特殊能力を保持するものたちのことを仮に「ハイランダー」と捉え直して
みますと当然「英雄王~転生す」という作品が意識されるわけですが、それに登場する
「ハイランダー」の「セイリーン」というキャラは、「リン」ちゃんにデフォルメ
トランスフォームして見事に巨乳好きの【エロエロ】キャラに成り下がるわけであります。

話をまとめると「ハイランダー」という概念で包括される「特殊能力保持者」は【エロ】
という特性を持っていると言えるわけであります。

ちなみに「セイリーン」はプリズムパウダーを一服盛られ「魔石獣」化しますが、
その時の形態は見事に【堕天使】そのものでありまして、しかも掌には魔眼が付いている
というしつこいまでの連続コンボ表現でございました。

「見張るもの」=「【堕天使】の一団(グリゴリ)」が「堕天」したその動機は
「人間の女」に欲情し自身の子を産ませたいという衝動にかられたからでありました。

【エロ】のルーツは【豊穣の女神】にあったと考えられるわけですが、その【女神】には
実は羽が生えていて、その羽は【天使】のものと一致し、
【金星】の【女神】は【堕天使】と一致するということで
要するに【エロ】い女神の正体、ルーツとは【堕天使】にあり
【堕天使】とは【悪魔】であるというオチでございます。

ついでに言えば【エロス】=【キューピッド】に羽が生えているのも由来は同じで
愛欲【エロエロ】の種族ということになります。

【悪魔】は【サタン】とも言いますがこれに似た言葉に「サンタクロース」があります。

「サンタクロース」のアナグラムを解くと「サターン・クロノス」となりますが
【サターン】も【クロノス】も「【土星】神」の名前であることがわかります。

【土星】と言えば【プロビデンスの目】でありますが、その理由は【土星】の南極にある
「台風の【目】」が由来であります。

【サターン】と【サタン】では言葉の意味合いは違いますが、もしも
「サンタ」が【サタン】のアナグラムであるなら、【サターン】も【サタン】の
アナグラムであると解釈できるわけであります。

【サターン】という名の【土星神】は「ローマ帝国」の神であり、「ローマ帝国」
と言えば十字架刑により「イエス・キリスト」を処刑したわけでありますから
「イエス・キリスト」と「ローマ帝国」との関係性及び【サターン】との関係性も明白
であると考えられるわけであります。

【サタン】という言葉には【反逆(者)】という意味合いがあり、よって【堕天使】も
【サターン】を崇め奉る「ローマ帝国」もこれに該当するということになります。

「クリスマス」の起源とは実は【ローマ帝国】の宗教行事であるところの
【サトゥルナリア祭】にあります。

この語源は【サターン】即ち【土星神サトゥルヌス】に由来するもので、
酒を飲みバカ騒ぎを数日間繰り返すというある意味日本のクリスマス
そのものを示したようなイベントがその宗教行事の原型であります。

「クリスマス」が「イエス・キリスト」の誕生日というのは根も葉もない大嘘で
この手の大嘘をローマカトリック教会があまりに多く繰り返すために
「プロテスタント」がぶち切れて勃発したのが宗教改革と宗教戦争でありますが
実はこの宗教戦争は未だ継続しているというのが事の真相であります。

ということで、ここで「鬼滅の刃」について触れてみます。
「鬼滅の刃」のネタバレになりますが主人公の丹次郎は【鬼】の化身であります。
元ネタは {netabare}【鬼の王】であるところの【須佐之男命】でありまして、
彼は【鬼】族{/netabare}ということになります。

「鬼滅の刃」を英訳すると「【デーモン】スレイヤー」となります。
【デーモン】という言葉には【悪魔】という意味合いもありますが、
【鬼】という意味もあると考えられるわけであります。

つまり【鬼】=【悪魔】という関係性が成り立つということになり、そして
【悪魔】=【堕天使】ならば、【鬼】=【堕天使】という関係性も成り立つわけです。

妹みはりの「キス【魔】」属性=【エロ】属性は【堕天使】に由来し、
主人公の「アホ毛」は【鬼】に由来します。

【鬼】を【デーモン】と言おうが【サタン】と言おうが、結局のところすべては
【堕天使】がルーツということですべてが繋がるという話であります。

似非キリスト教徒であるところの「ローマカトリック教会」がでっち上げた
「クリスマス」という【サタン】の祭典で「鬼舞い」兄妹が見に行ったのは
【イルミネーション】で表された【光の天使】にツリー頂点に輝く【イナンナスター】
【サタン】のシンボルばら撒きすぎた結果ここまで巧く話が繋がるというのも
その思想傾向の極端さからしてもある意味凄いと言えます。{/netabare}

「アホ毛」とは【鬼の角】を表すものであり
そのプロトタイプは「ゲゲゲの【鬼】太郎」の「妖怪アンテナ」であります。

「【鬼】太郎」ですから頭に「角」があるのは当然なのです。
「お兄ちゃんはおしまい」略して「おにまい」ですが、以上の状況証拠からして
その表記はどう考えても「【鬼】舞い」ということになるかと思います。

作画中心主義者に好評のOPED映像とはまさに {netabare} 「【鬼】舞い」であり
【デモニアックダンス】と言うことができるわけであります。
「デモニアック」と言えば「ブラスレイター」でありますが当方が意図するのは
【デーモンマニアックダンス】ということでございます。{/netabare}

鬼太郎の「左目」{netabare} は「目玉のおやじ」にトランスフォームしましたが
もちろんこれも「魔眼」の表現であり【プロビデンスの目】に由来します。

【プロビデンスの目】は【ホルスの左目】とも言われ、エジプト神話の【ホルス神】が
仇討ち合戦で左目を失った逸話に由来するものであります。

「アホ毛」にしても【プロビデンスの目】にしてもさらに詳しい説明をしようと思えば
いくらでもできますが、しかしこの手の映像表現はそれこそバカの一つ覚えのように
これからも繰り返されることはわかりきっていますので、{/netabare}【サタニズム】と「同性愛」
の関係性含め、この話の続きはまたの機会ということにいたします。

ついでに言いますと「ヴァレンタイン」もローマ帝国由来の宗教行事でありまして
「恵方巻」を食う習慣を含め日本の宗教関連イベントがカオス過ぎて発狂したくなります。



●既に「観終わった」熱狂的なファン旋風とその思想性についての考察

そもそもあらゆるアニメは思想的特殊性を有しているわけですが、
殊に「トランスセクシャル」という極端な偏向性を帯びた性質のある本作には
それに由来する特殊性が当然の如く付き纏うわけでございます。

本作「鬼舞い」には熱狂的なファン?がいるようでありまして、
既に本作を「観終わった」方々がなんと50人以上もいるらしいとのこと。

{netabare} (ユーザー名を偽装していないとしたら)中華系ではないかと目されるそのような方々は、
先行配信か何かで既に「見終わった」可能性も否定できませんが、その一方で単に言語的な理由
で「鑑賞状況」の表示を間違っただけという可能性も十分考えられるわけであります。

香港に「フェミ夫」気質の男性が多いのには英国の植民地だったという背景も関係していますが
共産主義国のヴェトナムや共産党が優位にあるネパールなどの国々にも男女平等が重んじられる
傾向は同様に見受けられたりもいたします。

共産主義とフェミニズム、そして「トランスセクシャル」は相性が良く、
そういう事情があって熱狂的な中華系のファンが「あにこれ」に殺到し、
強い影響力を及ぼしているのではないか?とそのように考えられるわけであります。

「トランスセクシャル」には思想的な意味合いが含まれる故に、
これを推奨するのは即ち思想運動であると見なすことができるのであります。

思想運動が起こる背景にはやはり【ダボス会議】がごり押しする【グレートリセット】があり
(例えば当事者たちも疑問を呈する中身の)LGBT差別禁止法案などもその一例ですが
要するに何がしたいのかと言えば共産主義(の中国)を模範とする大胆な改革を断行するという
話でありまして、当然中国には特別な権限が与えられ、日本国は中共幹部が予言した通り
今後は衰退の一途を辿るわけであります。

【SDGs】を達成するためには、私有財産制に基づく今の経済システムも、大量消費を前提とした
農業や畜産業など食料供給網も、「♂♀の役割」も、すべては「リセット」される必要があり
更に言えば日本という国自体もすべてぶっ壊すくらいに【グレートリセット】される
必要性があるというオチでございます。

「LGBT差別禁止法案」の意図するところは性転換した「♂×女」と同じ風呂に入り、
同じトイレを使え、そうでないなら差別であるという話でありまして
「鬼舞い」の性転換した「♂×女」の主人公を抱擁したりするようにして
可愛がれというメッセージ性が込められているのでございます。{/netabare}

そんなわけで「コオロギパン」に「LGBT差別禁止法案」、そして「トランスセクシャル」と
ある種の思想は常にごり押しされ、それを跳ね返すには困難を極めるのが世の常であります。


●「シンボル」で読み解く栗酢鱒

この辺でとっておきの「アホ毛理論」をご披露しようか思いましたが今回の話では
裏設定がかなり炸裂していましたので、そちらを先に処理しようかと思います。

早速冒頭に出ました【クリスマスツリー】でありますが、元ネタをご存知でしょうか?

{netabare}一つの考え方としてはツリーは「三角形」を表し頭頂の【星】は輝く【光】であり
【星】は【プロビデンスの目】を表すというものであります。

アパレル店における「もみ次郎」のファッションショーの場面ではポーズを決め
「左目が輝く」描写がありますが、この「魔眼」表現が【プロビデンスの目】
を暗示しているわけであります。

別の考え方では、ツリーは【世界樹】、【ユグドラシル】を表しているというものであります。

【プロビデンスの目】にしても【ユグドラシル】にしても知恵と密接な関係性があり
主人公の天才妹が「松果体」の位置につけてる「ヘアピン」に繋がるわけであります。

ある種の「シンボル」が掲げられたという前提において
「数字」に特別な意味合いが生まれるわけであります。

クリスマスツリーがTVに映った時の時刻は[11:18]分であります。
足し算します。1+1+1+8=11
「11」は「2本柱」と【ゲート】を暗示する数ですが、大事なのは「シンボル」です。
ツリーのシンボルは【星】でありますから、ツリーの頭上にある【5芒星】
に関係する数字を探し出すべしということになります。

つまり【8】【5】【13】の法則であります。
解が【13】になる方程式は「1+1+1+8+ⅹ=13」であり
ⅹ=2となります。

「2」という数字がどこにあるのかと言えば、[11:18]分にアナウンサーが街頭インタビュー
する場面で「お二人も幸せそうですね」という台詞の「お二人」がこれに該当します。

【5】と【13】が出たということは次は【8】の出番であります。

シンボルを探すなら【プロビデンスの目】の可能性が高いわけであります。
もみ次郎のファッションショーのシーンに再び注目してみます。

「シンボル」を更に探しますと「十字架」のアクセサリーを両耳と胸元に着けており
十字架は「4」という数字を表すわけであります。
十字架3つ「4+4+4」だと12になりますが、このシーンの注目ポイントは
もみ次郎がポーズを決めることにより「十字架」が2つしか映像には映し出されない
例えば両耳の十字架が映し出される時には胸元の十字架が隠れるようにして
「4+4」の状況が意図的に仕込まれる点であります。

十字架の3つの内の1つを隠すことにより4+4=【8】が表現されました。

実は「ファッション」とは見た目よりも「思想」が大事なんだという本質が
各種アニメを分析すると見えてくるわけでございます。

妹ペアと合流して4人で【イルミネーション】見に行くことになります。
さて、【イルミネーション】で表現されたシンボルをご覧になられたでしょうか?

【プロビデンスの目】に匹敵するほど重要なシンボルが出て参りますが
それは【天使】であります。
【イルミネーション】で表現された【天使】ですから当然【光の天使】ということになります。

【8】【5】【13】という数字は【女神】と【金星】(惑星の周期運動)
と関係する数字であります。

【金星】は【明けの明星】でありますが、ラテン語では【ルシフェル】と言います。
【イルミネーション】で表されたのは【光の天使ルシファー】であります。

主人公の妹の名前は「みはり」ですが「見張り」は「ウォッチャー」であり
複数形だと「ウォッチャーズ」になります。
「見張るもの」=「ウォッチャーズ」とは「【堕天使】の一団」(グリゴリ)を意味します。

場面は変わって階段の上にある【世界樹】のようにでかい「イルミネーションツリー」
そしてツリー頭上の【星】が映し出されます。
まさに【八芒星】【イナンナスター】であります。

ツリーの背後左方向には「スカイツリー」が聳え立っていますが、このような細長い塔とは
【オベリスク】を表しているのであります。

【オベリスク】の詳しい説明については長くなるので別の機会に譲ることとします。

要するに【シンボル】はすべて繋がり、【イルミネーション】と【天使】も繋がります。

このようにして「アホ毛理論」が展開しやすくなるというわけでありまして
「鬼舞い」の背後にある思想傾向も明らかになるという寸法でございます。

最後に4人でスナップショットを取るわけですが、そこでシンボルを探すなら【ハンドサイン】が
それ臭いということになるかと思います。

写真撮影の時に【ピースサイン】をするのは昭和臭いくて恥ずかしいというのが
個人的な感想ですが、兎に角みんな大好き【ハンドサイン】でありまして
ハンドサインで示された数を見てみると「3」「2」「0」「2」となります。
主人公だけが【ハンドサイン】してないのが不自然なのでじっくり観察してみると
目を閉じている状態であることに気が付きます。

【プロビデンスの目】のシンボルと繋がるので目の数もカウントしてみますと
「2」「2」「0」「2」となります。

指の数は「3」「2」「0」「2」=7
目の数は「2」「2」「0」「2」=6
7+6=【13】

もしかしたら数字はただの偶然かもしれませんが、思想は必然であると言えると思います。

【ピースサイン】【Ⅴサイン】考案したのは別の人ですが、このサインを世界に広めた人物は
英国首相のウィンストンチャーチルであります。

一説によりますと彼は【フリーメイソン】のメンバーであり、
【ハンドサイン】と言えば【フリーメイソン】が得意とするものであります。

【ハンドサイン】は偶然であるとも考えられますが、【ハンドサイン】の意味や
それに絡む思想については必然性を見出すことができるというお話であります。

次のパートでは主人公たちは神社参拝に出かけますが、当然神社にも特別な意味
があるわけであります。

神社とは「女性の体」を表しており、「お宮に」しても「鈴」にしてもかなり際どい
表現となるものであります。

早い話がエロいわけですが、なぜ「女体表現」を強調するのかと言えば【女神信仰】とは
そもそも【豊穣の女神】でありますから生命と繁殖を象徴する存在であり、
エロスは命を育むという思想に基づくからであります。

神社の「しめ縄」は絡み合う2匹の【蛇】を表し生殖を意味しているわけでありますが
このような女体表現や性的な意味合いをシンボルとしてあえて取り上げるのが本作
「鬼舞い」の思想性を表しているということでありまして、故に【女神信仰】や【イルミネーション】
そして「アホ毛表現」でさえ {/netabare}思想的にはすべて繋がるということでございます。

●ジェンダーフリーの思想解析?

裏設定はむしろ「ジェンダーフリー」という思想{netabare}と相性が良い推測されますので
気になる数字の描写にについて拾い上げてみます。

冬休みに入り休日ライフを満喫しようと考えた主人公は予定をグラフで示すわけです。

それに対して兄のダラダラ生活を阻止するために妹はお泊り会開催の連絡をお友達に回します。
時刻は11:26分ですが、OKの返信と共に表示されるのはダブルピースサインであります。

「チェンソーマン」にも出てきたダブルピースのサインは「4」を表します。
「1126」と「4」、数字をすべて足してみます。
1+1+2+6+4=14 この数字を更に足します。→1+4=5
【5】という数字の答えが出ました。
【5】は【五芒星】を暗示する数字であり、【金星】を表します。

今回は【8】話でありますが、【8】という数字が示す【八芒星】も
【金星】を表す数字であります。

そして【5】と【8】を足した【13】も同じように【金星】を暗示する数字であります。

ということで主人公が予定をグラフで示そうと書いた数字は
「0」「3」「6」「12」「18」「19」であります。
この数字をすべて足してみます。
0+3+6+12+18+19=58
見事に【58】という数字が出ました。
5+8=13
これが【金星】に絡む【5】【8】【13】の法則であります。

これと似たパターンは前回の蝶や雀の描写シーンで示されております。
蝶も雀も羽の枚数がポイントなりまして羽が4枚なら2匹
羽が2枚なら4匹で、足して【8】を示すパターンであります。

妹が頭につけてる「ヘアピン」も裏設定に絡む小道具でありまして
あれは【プロビデンスの目】を表しているわけでございます。

一見してただの偶然に見える【数字】の話は様々な作品のいたるところで
散見されますし、数字の奇妙な偶然は今後も繰り返されるのでありましょう。

妹の「※願い」はお泊り会の成功であったようですが、その代償として
おねしょの{/netabare}後始末が待っていたということなのかもしれません。

●ジェンダーフリー路線を攻める姿勢
今にして思えば「らんま1/2」も「トランスセクシャル」というジャンルに該当していた
わけでありますが、 {netabare}性的な要素をコメディ展開によりオブラートに包んでいたため
「ジェンダーフリー論」との関係性など微塵も感じないような作風であったように思います。

それに対して本作は「♀♂」というシンボルを全面的に押し出しており
「ジェンダーフリー論」的攻めの姿勢を大いに感じるわけでございます。

「REVENGER」では【両性具有】の美少年キャラが登場し、それには嫌な予感がいたしましたが、
そのご期待通りに男を女化したような慰み者の同性愛的表現がお見事に展開されます。

率直なところのその映像表現的印象はグロであります。

「鬼舞い」においては映像表現的にはグロではないと言えそうですが、
「ジェンダーフリー論者」が求める同性愛の在り方としてはどちらも「あり」
という結論になるように思います。

混ぜてはいけないものを混ぜたり、転換してはいけないものを転換してしまうと
カオスが生まれ、時にグロになると個人的にはそう考えてしまいます。

作画が凄いと評判の本作ですが、例えばEDのバニー姿の主人公が何とも言えない感じで…
動く姿がある種のカオス的なグロのようにも見え、むしろ性転換的な気持ち悪さを
増幅しているようにも思えて姉妹ます。

オブラートに包まない露骨な性的表現は作画を如何に洗練させても{/netabare}
逆効果しか生まないものと個人的にはそう考えます。


●【鬼】舞いと妹の裏設定
アニメにはありがちなお約束パターンでありますが
主人公は見事なまでの「アホ毛」保持者であります。

アホ毛には当然の如く裏設定的な意味合いがあるわけですが、
{netabare}それと同じように髪型やファッションなどにも裏設定は当然の如く付いて回ります。

主人公の妹は、飛び級の大学院生ですが年齢は高校生ぐらいであります。
高校生くらいの女子がこの妹のようなでっかいヘアピンを前髪に着けるなんてことが
あり得るとは到底思えませんし、あまりに不自然で気になって姉妹、
いったい何の表現なのか?考えてみたところ答えが判明いたしました。

ポイントはヘアピンの位置とあの形状でありますが、要するに
【プロビデンスの目】を表現しているということになるのかと思われます。

これもある種の「魔眼表現」でありますが、額のあの位置には「松果体」と呼ばれる器官があり
それは第三の目とも呼ばれるもので、「心眼」という風にも解釈できます。

別の表現で言うならば「セブンセンシズ」になりますが、これは常人を超越した能力表現であり
「三つ目が通る」や「サザンアイズ」、「天津飯」などの三つ目表現で示されるものであります。

妹は凡人を軽く超越した超天才のため知者を象徴する【プロビデンスの目】の表現が
使われたということになりますが、その一方で【優生思想】に染まっているのか?
性転換させた兄の事情を知らせずにまるで騙すようにして友達つきあいさせられる主人公の同級生
彼女たちの気持ちを全く顧みない妹は鬼畜レベルの身勝手な{/netabare}人間のように思われて姉妹ます。


●悪貨は良貨を駆逐する
妹の友人が家を訪れ、料理を披露する展開となります。
友人曰く料理は「簡単だよ」{netabare}ということらしいですが、冷蔵庫の残り物で焼き飯を作ります。

恐らくはチャーハンを作っているつもりのようですが、いつものことで料理の基本が
理解できてない感が見事に再現された品が完成します。

中華料理一般に言えることでありチャーハンにももちろんニンニクと生姜のみじん切りが
入るわけですが、たまたま冷蔵庫になかったためなのか?チャーハンにとって致命的な
基本の2種を省いてしまい、おまけに刻み葱も入りません。

葱の代わりにレタスを入れるのが、革新的だと思っているのか?レタス入りチャーハンに
特別な価値があると妄信しているのか?兎に角ベーコンとレタスと玉子が
具材に入ってるただの焼き飯が完成してしまいます。

チャーハンを作るには熱効率の関係性で大きめの中華鍋が理想的ですが、
もしもそれがない場合は豆知識と小技が必要になります。

フライパンでチャーハン3人前を作るのはやや難易度が高く、水分を飛ばすことに失敗した
べちゃべちゃ焼き飯が出来上がり、この触感が重くてもっさりしたやつを完食するのは
大変厳しいものがあると言わざるを得ないのであります。

基本的にチャーハンとはパラパラの状態、触感を再現するのがポイントでありまして
飯の一粒一粒を玉子でコーティングして強火で焼きあがることにより
初めて成し遂げられるものであります。

家庭でチャーハンを作る時は玉子単体をフライパンで焼くという工程はむしろ
不要でありやるべきでないと言った方がよいでしょう。

ご飯と溶き卵を先に和えてからフライパンで焼くのがより適切な調理法でありまして、
黄金チャーハンの理屈がわかっていてフライパンの上でそれを成すというのなら
玉子を炒めてからベーコンを投入する意味がななく、溶き卵投入の直後にご飯を追加しないと
黄金チャーハンに成らずに、ご飯と玉子が分離してもっさりした触感の
焼き飯が出来上がるだけにございます。

玉子はご飯と一体化、融合させる食材でありまして、焼きあがった玉子のでかい塊が
入っている時点で融合に失敗したもっさり焼き飯の出来上がりを意味するわけであります。

これが旨いわけがなく、そんな出鱈目料理の手法を拡散するような真似は
やめて頂きたいと言う話にございます。{/netabare}


●持続不可能な世界は悉く粉砕され・・・
{netabare} 男女の役割や人間という存在の定義も一新されることとなるでしょう。

【グレートリセット】は通貨と経済システムを破壊し尽くし
多くの庶民は職を失い、路頭に迷うことになる運命なのかもしれません。

予定調和的救済法は「ベーシックインカム」になりそうですが
恐らく受給者には資格が必要となり、「ライセンス」を拡張体として増設する
必要性に迫られるのでありましょう。

【両性具有】とは比喩的象徴的表現であり、それは
人類の【進化】や「拡張体」を示唆するものでありましょう。

「TS」ものが流行っているというフェイクの背景にある真の意図は
刷り込みという話でございます。{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 5
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

重層的で面白い優れた物語。それを支える隙の無い高度な技術。

 あまりの高水準過ぎる作画・美術でかえってストーリーの印象が記憶に残っていないので、初回から半年ほど経過した23年9月、再視聴しました。

 今回も作画に心を持っていかれそうになりましたが、なんとか頑張って内容を理解しました。

 男であること、優秀な妹に対する劣等感に潰されそうになっていた「兄」が「妹」になることで「がんばらなくていい」立場を手に入れたことで、心を取り戻して行く話です。こう書くと重く感じるし、そういう描写もところどころありますが、しかし、全体的にはライトで緩い感じで、面白かったです。
 逆に言えば、面白いTS日常系としての作りになっていますが、その根底から読み取れるものがある、浅いようで結構奥行がある話だったとも言えます。

 そして「女子になること」よりも「女子であること」を丁寧に描写していました。下着・ファッション・洗髪・洗顔・トイレ・生理・化粧・振舞などの生活習慣から始まり、友達との付き合い方・中学生男子を女子の立場から見る・バレンタイン・学校のルールと化粧など様々な視点を描いていました。
 その生々しいペルソナ作り・排泄としての女性のするべき事が、コミカルな描写であまり嫌悪感やエロを感じさせず、軽妙にエピソードに落とし込めていました。

 男性の目からは、しかしそれがリアルなのかどうかは分かりません。ただ、リアリティはあります。女性と同居していても男性であれば気が付かない、むしろ積極的に男性からは隠しているような部分が丁寧に拾えていた…のではないでしょうか。それすら想像するしかないのが男から見た女だと思います。

 原作者は男性だそうですが、脚本・シリーズ構成に女性を置いているので、エピソードは、多分男が女を知ると言う点で、ある程度信頼してもいいのではないかと思っています。
 また、EDのクレジットで、プロップデザインというのは多分小道具のデザインだと思いますが、これが8名ですか。つまり、女子のアイテムは相当作り込んだのではないかと思います。
 化粧品やアクセサリー、下着にはホックやタグまで丁寧に作画されていました。つまり、女性がこの辺はちゃんと入り込んでいる証拠だと思いますので。

 そして、この作品を支えていたのが作画技術です。ヌルヌルというのもありますが、立体感です。3DCGに手書き修正をしたんだと思いますが、止め絵の横移動だけでなく回転させる手間を惜しんでいません。また、回転にも耐えられる優れた技術・デザインでした。
 髪の毛を立体としてモデリングしているのを逆手にとって、表と裏の色合いを大胆に変える手法。
 構図が凝っていて、俯瞰・あおりを含めて難しい視点で人物を描いています。
 背景美術に常にフィルターというかエフェクト(ひし形、丸、4角・5角の星型等)をいれることで背景と人物をなじませる一方、人物が見やすく浮き上がって見えます。

 その技術の頂点がEDだと思います。目がクラクラするようなヌルヌル感と立体感はすごかったです。OPEDの歌詞はちゃんと作品の意味になっていましたし、隅々まで手を抜いてません。

 これらの結果、ヒロイン?にちゃんと感情移入ができるというか没入感がすごい作品だったと思います。2回目なのに12話、OPED含め隅々まで堪能できました。というか、1話見るのに行きつ戻りつして、40分くらいかけてしまいました。

 ということで、2回目視聴して作品の内容まで入り込むと、単純な日常系の面白さと、男子が見る女子の世界というドキドキ感あるいは未知の世界を覗き見た感動、そして、兄妹感のコンプレックスや男として生きる意味という重い部分がほんのりと含まれている重層性がある優れた作品だったと思います。

 男子を選択する未来がくるのだろうか?という部分が特に考えさせる部分です。

 それが普通に面白いのですから大したものです。評価は…オール5でいいかなあ。名作かと言われると、テーマ性の薄さがいいところではありますので秀作という感じです。ですが、隙が無い優れた作品だったと思います。

  


以下 23年3月に書いた1回目のレビューです。


{netabare}1話 異次元のハイスペックTS。京アニの後継者はここかな?

{netabare} 開始数分であまりの画面のハイスペックに引き込まれます。すごすぎるだろう、と思って会社確認したら「無職転生」のところです。2期つくらないで何やってんの?と思いましたが、ひょっとしたらCG技術の蓄積のための習作でしょうか?

 カメラ(視点)の移動(パン、クローズアップ)は最小限で、構図も単純、人物の動きも少ないなので、そう予算をかけているようには見えません。
 が、とにかく人物の作画と動きが綺麗です。人物の動きというか輪郭線の感じがMMD(ミクミクダンス)の高級版という感じなので、3DCGモデリングだと思うのですが、2Dアニメエフェクトのせいか非常にナチュラルなアニメ絵になっています。
 ぼっちざろっくのライブシーンがずっと続いているような感じといえばいいのでしょうか。

 EDの動きを見ればわかると思いますが、これは人間の原画マンだと無理…というか不自然です。一方でその不思議な動きがコミカルな演出になっているので、独特の効果を生み出しています。

 あと着替えの頻度が尋常じゃないです。何回着替えてるの?これどうやってるの?キャラデザすごすぎでしょう?

 それともう1点。失礼ながらあまり話題になっているとも言えない本作の原作を拾ってきて、アニメ作品に仕上げるのは京アニっぽいですね。このままいけば京アニの後継者はここかな?

 内容はTSもの微エロ日常系という感じです。話に展開があるかどうかは不明です。劣等感についての深掘りとか、男と女の間の葛藤とか気付きがあれば面白いですけど、あまり期待しないでおきます。
 1話目はちょっと画面がすごいというか面白過ぎて話に集中できてませんけど。 {/netabare}


11話と現状までの総評 特に前半の女子体験と覗き見感覚がいいです。

{netabare} 作画というより画面全体のアニメ表現としてのシンプルで伝統的な感じがするけど新しい感じが本当にすばらしい。技術に詳しくないですが、本作のアニメ表現の技術は各社マネをして今後の日常系にもっと取り入れて欲しいです。

 初め構図が単純だと思いましたが、じっくり見ると特に2話ですが、魚眼レンズ的歪みや人間が入り込めない視点から映すことで覗き見的メタ視点などを上手く使っていました。人体のパースのデフォルメも含めて非常に視点を意識しているのが印象的です。

 この作品、主人公がJCの世界を覗き見るような感じです。それを我々は覗き見る。この2重のピーピング感を作画で表現したのは素晴らしかったと思います。
 すずめを多用することで間というか雰囲気を感じさせる演出も面白かったです。パステル調の色彩感覚もいいですね。

 下着のタグとか小物とか非常に細かく作画されていましたが、このこだわりが将に「魂は細部に宿る」ですね。
 また、制服のデザインがスカート長めのちょっとダサイ感じなのもいいですね。リアリティがあります。

 前半は女子というものを体験するようなストーリー展開でした。下着、洗髪や髪の手入れ、生理、化粧に買い物などによって、男性からみた「女子の秘密」を疑似体験できました。この部分がTS設定と覗き見視点と合わさって、興味深く見ることができた要因だと思います。

 後半は友情・日常系で男子が女子の視点になった話になり、男子中学生の行動にも切り込んできました。前半ほどのインパクトはないですが、ちょっとコミカルな日常系という感じでそれなりに楽しめています。

 何度見てもOPEDは素晴らしい作画で特にEDの動きは本当に面白いです。 {/netabare}


 最終話まで。日本のアニメの方向性はこの作品のコンセプトでお願いします。

 作画が異次元なのはもちろんですが、キャラデザが本当に素晴らしかった。2次元と3次元モデルの間にある「不気味の谷」というか「可愛さの谷」を解消する一つの方向性が提示された気がします。

 アニメ・マンガがなぜ優れているのか。それは「可愛いさ」の「記号化」が非常に高度だったからです。美少女キャラと言いますがああいう人間が現実にいたところで不気味なだけです。
 手塚治虫的マンガ記号からあずまひでお的ロリキャラやあだち充的美少女表現を経て、アニメ絵としての完成度を高めついにCGアニメキャラの完成系の一つとしてここに到達したか…という感じです。

 最終話12分くらいのところの超作画もアニメ的可愛さを「磨き上げた」感じで技術の進化に感動すら覚えました。そう…最終は思いっきり技術で悪ふざけをした感じです。料理や背景も謎の湯気もすごかった。奥行きや構図も旧来の日常系では考えられない出来でした。

 そしてジェンダー論やフェミニズムを論じるよりも「女性であるとはどういうことか」を考える一つのきっかけになるテーマ性が内包されていることも良かったです。それが非常に薄ーく入っているので初めは面白くて、少したつと何かを考えさせる一粒で2度おいしい感じです。
 その薄さがエンタメにおいては大事で、視点やエピソードの面白さと深掘りできる奥行きが両立していました。

 欠点があるとすると、2つです。1つはもうちょっと女子の世界しかわからない生々しいエピソードがあるといいかなあと思いますが、ストレスレスを目指しているのでしょうか。そこはチューニングなのでやむを得ない気もします。
 それともう1つ。画面が凄すぎて話に集中できませんでした。おかげでなんど戻ったことか。

 ということで、正直「無職転生」よりも作画という点では驚きは大きかったです。そして話も面白いし、キャラはデザインはもちろんキララ的キャラ造形のチューニングも良かったと思います。

 名作ではありませんが、何かの転換点を感じる作品でした。

 なお音楽の評価はEDのアニメも含めてです。本当は作画に10点くらい入れたいです。 {/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 21

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

急に突起消失するのは大変ですね。

ある日、突然美少女に変わってしまう作品。
原作の1巻を読んで割と面白かったので、アニメのほうを視聴した次第。
社会復帰に向けて頑張れ

生理や女性の入浴について排泄についてなど、リアリティはあるけど、なんというか中学生女子ってもっとマセているイメージあるんだけど、こんな幼い感じなのか?あれくらいだと小学校高学年女子くらいの感じ。
自分男子校出身で女子中学生の生態が一切分からないので、なんとも言えないが。
女性としての細々とした苦労には頭が下がると素直に思いました。トイレの行列凄いものな。絶対、スマホいじって閉じこもっているやつおるでしょ。早く出てあげて。
まひろちゃんはゲーム三昧だったころのことを忘れられなくて、ゲーム話している男の子のほうに気軽に話しかけてしまうわけだが、あれは勘違いされてしまいそう。

OP
アイデン貞貞メルトダウン えなこ feat.P丸様。
ED
ひめごと*クライシスターズ ONIMAI SISTERS(高野麻里佳、石原夏織、金元寿子、津田美波)
OPの歌詞が面白くてリズムが癖になる。あり?なし?って股間のことか?ついてる ついてないと言ってるし。間違いなくアイデンティティが崩壊してる。
EDのキャラデザ変わりすぎでは?なんか動きも面白い。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!?鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…!もう2年も外に出ないでいかがわしいゲーム三昧…たまには働いてもらわなきゃ!みはりによる“女の子になる薬”の経過観察として、突如女の子として暮らすことになったまひろにとって、トイレやお風呂、スカートやブラジャーなど“女の子の生活”は知らないことばかり...。さらに、みはりの中学時代の同級生である穂月かえでやその妹・もみじ達とも知り合い、まひろの日常はどんどん賑やかさを増していく。苦難の連続に、果たして“元”お兄ちゃんの運命やいかに…!?

#01 まひろとイケないカラダ
2年も外に出ないで、いかがわしいゲーム三昧の引きこもりでダメニートな緒山まひろ。昼時に目を覚ますと、どうも身体の様子がおかしい…。不思議がりつつもタブレットを手に取ると…、そこには見ず知らずの“可愛い女の子”が画面に映っていた!?突如始まる女の子の生活に、“元”お兄ちゃんであるまひろの運命はどうなる…!?

#02 まひろと女の子の日
突如始まった女の子の生活に戸惑いながら、少しずつ楽しさも分かり始めてきたとある日、男らしさを取り戻すと意気込むまひろは筋トレをしてみる。しかし全く体が持ち上がらず、お腹が痛くなるはめに…。みるみる体調が悪くなるまひろを心配するみはりは、ある事に気が付くのであった。それは、まひろが女の子になってから1ヵ月経過したことに関係あるようで…。

#03 まひろと未知との遭遇
自宅のトイレに駆け込むまひろ。そこには見知らぬ女子高生が座っていた。派手な見た目の彼女は、みはりの中学時代の同級生・かえで。初対面かつ元男であるまひろは緊張していたが、親しみやすいかえでにすぐ打ち解けていくのであった。すると突然かえでは、「まひろちゃんってさぁ、まだシたことないでしょ…」とまひろに迫っていく…!パーになりそうなまひろに、かえでが教えてくれたのは…!?

#04 まひろとあたらしい友達
みはりにゲームで負けたまひろは、一人でおつかいに行くことに。引きこもりでダメニートなため怯えながらも勇気を出してスーパーへ向かうが、人の多さに足が進まず、入り口で怖じ気づいてしまった。するとそこへ、キャップをかぶった同い年くらいの男の子?が現れ、おつかいを手伝ってくれることに。おかげで無事買い物を終えたまひろが帰ろうとしたとき、偶然そこにかえでがやって来て…。

#05 まひろと補導とお誘いと
ある朝みはりがリビングへ向かうと、なんと、まひろの方が早く起きていた。今日からコンビニで好きなアニメのクリアファイルが配布されるらしく、いち早く手に入れるために早起きしたとのこと。自主的に出掛けようとする姿に、みはりは感動するのだった。目当てのものをゲットしたまひろは、帰り際にゲーセンへ立ち寄る。その懐かしさに思わず音楽ゲームで遊んでいると、背後に男の人の気配が…。肩を叩かれ振り向くと…

#06 まひろと二度目の中学生
突然もみじと一緒に緒山家へやって来のは、もみじの同級生である、桜花あさひと室崎みよ。パフェを食べに行こうと、まひろを誘いに来たのだ。初めは緊張していたまひろだったが、明るくフレンドリーな二人とすぐに仲良くなるのだった。楽しく女子会を終えたその夜、お風呂から上がったまひろに用意されていたのは、みはりが着ていたお古の学生服。そしてみはりの口から衝撃の一言が…!

#07 まひろとロールプレイ
様々なハプニングはありつつも、徐々に学校生活が楽しくなってきたまひろ。そんな中、期末テストの時期がやって来た。試験とはいえども、中学一年生の問題。余裕の表情のまひろは、さらさらと答案を書き込んでいくが、差し込む日差しに、だんだんとまぶたが重くなっていく…。ハッと目覚めると、8割空白の答案用紙が回収されてしまうのだった…。

#08 まひろとはじめての女子会
臥薪嘗胆、艱難辛苦を乗り越え、ようやくたどり着いた長期休暇という名の桃源郷に「思う存分、休み尽くすぞ~~!」と意気込むまひろだが、折角更生中のまひろを再びダメニートに戻さないよう、みはりはかえでに連絡しある企みを巡らす。その結果、急遽もみじ、あさひ、みよが緒山家にやってきてお泊り会が開催される!みんなと一緒のお風呂やガールズトークをまひろは無事乗り越えられるのか…!?

#09 まひろと年末年始
クリスマスにデートの約束があると出掛けるみはりに動揺を隠せないまひろは、もみじを連れ出してこっそり後を追いかけることに。まひろからのお誘いに喜ぶもみじとは裏腹に、みはりのデート相手を緊張しながら見張るまひろだが、そこに現れたのは…!?そして、新年の初詣に出掛けるまひろとみはりはかえでともみじと会う。その後、あさひとみよにも会い、みんなで穂月家に行くことになるが…!?

#10 まひろとおっぱいとアイデンティティ
1月の新学期が始まり、みんなで冬の制服の着こなしを話すまひろ。うっかり自分でスカートを捲り、男子に見られたことで可愛い悲鳴を出してしまう。男の心を取り戻すべく気持ちを引き締めるまひろだが、家でかえでにマッサージされることになり…!?バレンタインの日に、みはりからチョコを渡されるまひろ。その場で食べ始めるまひろに慌てて「今年はあげる側なんだから」と止められ…!?

#11 まひろと女子のたしなみ
最近クラスで流行っている“占い”。試しに占ってみた結果は「記念日は忘れずに!サプライズで運気アップ」。この結果にニヤリとするみはりだが、占い遊びの最中に自身の誕生日を思い出すまひろ。結果みはりのサプライズは失敗するが、後日もみじ達の様子がおかしく、まひろは避けられてしまう…。あさひから完全拒絶されてしまいショックを受けるまひろだが…!?

#12 まひろとおしまいとこれから
春休み前、みんなで集まった際にあれよあれよと決まった一泊二日の温泉旅行計画!ダラダラするはずが、浴衣に着替えて外に遊びに行ったり、露天風呂に入ったりと旅行を楽しむみんなに振り回されるまひろ。流石に気恥ずかしくみんなと離れて温泉に入ったまひろの元に、もみじとあさひとみよが来る。お風呂の中でくすぐり合う最中、なんとまひろは股間に奇妙なショックを感じ…!?

投稿 : 2024/12/07
♥ : 12

68.9 3 大学生でファンタジーなアニメランキング3位
盾の勇者の成り上がり Season2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (351)
1283人が棚に入れました
立ち止まるな──災厄は、想像を超える。
『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生、内田真礼、井上喜久子、原奈津子
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

盛り下がる展開ばかり

{netabare}
1期は賛否両論ながら自分はかなり楽しめていた作品だったが2期はダメだった。間が空いて熱が冷めたのもあるのか純粋につまらなかったのか、まあたぶん両方だろうな。

個人的に一期で面白いと思ったポイントは、主人公が大して強いわけではなく、波ではもっと強いキャラが現れるというなろう系ながら少年漫画みたいな展開。
そして、波と言う名の災厄への対処や解明しようとする試みなど、世界の謎に迫っていく流れ。
他にはほかの勇者やマインの妨害を乗り越えつつ少しずつ強くなっていくという、地道な努力の結果だからこそ生まれる面白さ。

2期はこれが全部なくなってた。
まず、敵がパッとしない。少年漫画的な話の作りにするのであれば、一期で言うグラスのような絶望感のある強敵キャラが欲しいところだが、最初の相手は亀。本当に唐突に出てきた亀を倒すだけ。
目的もなく取り合えず目の前に現れた敵を倒していくだけの展開は引き延ばし感があるし、これだとグダグダやっているダメななろうと変わらない。

更にはなぜかグラス達がこちらの世界に来て手を取り合うという展開。
被害を受けているのは敵国だというのに、主人公達と協力し亀を打倒しようとする流れは全く以って意味不明。キョウ絡みでグラス達も亀を倒そうとしていることに対しての理由付けがあった気がするが、いやいや、むしろキョウに加勢すべきでしょ。
一度こういうことをやってしまうともう完全に仲間ムードで、異世界同士争っているという設定も茶番に見えるので残念。
てか、ラルク達が弓、剣、槍なんかよりもよっぽど四聖勇者っぽい立ち位置になってる気がするがこれでいいのか。
で、オストが実は亀の本体でしたという、もはや初登場時から読めるレベルのベタな展開は全く面白くもないし感動できるわけもない。
こんな長々と引っ張る話じゃない。

それでキョウを打倒したかと思えばキョウが逃亡。異世界へ追いかける流れ。
キョウとかいう小物感満載のキャラを倒すためだけに異世界行くのか...、まだこの話引っ張るのか...と言う感想しか出てこない。
目的がしょぼすぎる割に、各キャラが変なところにワープされ囚われているなどの冗長な設定ばかりが出てきて、グダグダ感がすごい。
キョウを倒すという本来の目的は段々と薄くなり、各キャラを救うという笠増しのために付け足されたような話ばかりが展開されるので退屈。
結局キョウとはあっさり決着がつくという。


盾の勇者独特の設定の波に関しても二期では息をひそめていて軸となる設定がないし、1期のようにレベルアップを目指すなどの能動的な目標もなくなりグダグダ感が否めない。
戦闘も仲間が多すぎるせいで盾の勇者ならではのものが感じられなくなり、一期のような熱い盾技の出番も少なくなり。
その点で言えば最後のキョウとの戦闘は一期の熱いノリが戻ってきた様で面白かったが。
あと、結局ハーレムなのと戦闘中の会話がいちいち寒いのもマイナス。
着ぐるみきながら戦うのとかほんと寒い。
作画も平均より上ではあるが一期と比べると露骨に落ちた。

良かったのは、キョウの煽りが面白かったことと、これじゃない感があるだけで減点要素はそこまでなかったことか。
あと、絆は可愛い。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
何気にめっちゃ好きだったなろうアニメ。こいつら誰だったっけw
マインw 内容結構忘れてんなぁ。
緑髪って一期の最終話で仲間になった子か。
やっぱりカースシールドは熱くていいな。

2話 ☆6
強そう。OPいいけど1期の二曲に比べると微妙だな。
裏切りそう。てかターゲットここまでに出てきた?

3話 ☆6
CGかよ。まあCGの出来は悪くない。ダイターイ
このピンク?髪の指揮官声に張りがなさすぎないか。
オストさんの印象薄い。レイキの話入れる意味あった?
めっちゃあっさり終わるじゃん。さすがに終わってないのか。

4話 ☆7
襲われてそう。弓の勇者はギリ健だった記憶。
2期のOP聞き続ければ一期と同じぐらい好きになるだろうって思ってたけどそんなことはなかった。オストが本体オチ?
これ霊亀が地面を押し上げたってことか。
最初から上になんかついてたのかと。
着ぐるみとかごじゃる語尾とか寒いキャラ多いな
こいつらがやったの?

5話 ☆3
申し訳程度の一期解説。何で別世界からくるんすか。
てかどうやってこっちに来たんだよ。また共闘...
まあそうだよな。いや、どっちだよ。
これ波のやつだよな。設定が色々と勝手に増えてない?
キャラがマジで薄いんだよな。オストとか。知 っ て た
展開が読みやすすぎるw おもんなw

6話 ☆3

もういいよこの茶番。他勇者は噛ませ。
この別世界勇者が四聖勇者みたいなポジションになってて草。
メガネ正論じゃねーか。
どうせ滅ぼすなら共闘する意味。
戦闘が寒いんだよな、戦闘中のセリフが。
この着ぐるみも寒いんだよ。唐突すぎる見せ場。
最初からあれ壊しとけや...。
敵も一期のグラスの初登場時ほど絶望感ないんだよね。
メガネの噛ませ臭がすごい。波じゃなくても来れるようになったのかよ

7話 ☆7
レベル巻き戻り展開いるかなぁ。名探偵コナン。
ラフタリアって正直ロリよりも普通の方が好きなんだけど。
きずなかわいい。ゲームでいう最端。運営に通報しろ。
ワンチャン詰みそうw
端っこで何かを置くって言うゲームで言うバグ利用あるあるだな。
デレた いや、あの世界必要あったか?w 

8話 ☆7
別異世界に来た理由がほぼやられかけだったあの噛ませメガネの始末と言うのがイマイチ盛り上がらないんだよね。
そんなことのためにわざわざこんな長々と...感がすごい。
スピリットってやっぱ霊じゃん。
グラスが使ってたのにここじゃ未知なのか。
演技してる尚文面白すぎる。
そんなすごそうに見えないが売れるのか?w
いや普通に売った方が良くない? 他のは全部水だったりする?
戦闘の構図が悪い。決めシーンなのにださい...
盾では軸とことか。こいつらイキってたくせによっわ...。

9話 ☆5
OP映像のダサさどうにかならんのか。
一応並みで攻め合ってる世界観だしな。
そういやつまらない原因も波の存在が空気になっているという点もあるのかな。裏切りそうな声してんな。これ絶対処女喪失してるだろ。
いや、どう考えてもやばい商売だし今行け。
絶対処女消失してるでしょ定期。

10話 ☆4
ラルクと合流とかヌルゲーじゃん。ガバガバ管理。
ラルク達が味方ムードになってるのがつまらない。
タイミング良すぎだろ。
てかお尋ね者なのに最前列で堂々と見るの草。
こいつ生かしといたら尚文に危害加えるだろうし殺しとけや。
甘すぎる。ここでラルク達じゃなくて尚文かよ。
あっさり過ぎて…。

11話 ☆5
こいつ噛ませかよ。
いや、こいつらと和解したらそれこそもうライバルいないじゃん?
こんな目に合わせた相手って大体キョウじゃねーかww
ゾロゾロしすぎ。急にキャラ増えすぎだ。いじめかな? 洗脳が解けた。あのキチガイと話できるんか?
てかこっちの世界組全員が転移するならこっちで勇者になったラフタリアも飛ぶはずでは?
悪くはないんだけどな、一期と比べてしまってるんだろうな。

12話 ☆7
sage
波が人災になってて草 そういやカースシールドとかアイアンメイデンみたいな熱い盾技がないのも盛り上がりに欠けるりゆかなぁ。
死闘してる感がない。
いや、これこの緑髪の話ここでやる展開じゃねーだろw
謎オスト。どうやって向こうに行ってるんだよw

13話 ☆2
回想回いる? 何で水着あんだよ。ソロキャン。
ぼっち会話、これ結構怖くねw 病んでそう。
きっつ。なんだこれ。幽霊 EDだけ神だったな。

曲評価(好み)
OP「Bring Back」☆6
ED「ゆずれない」☆9
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 7
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

9話 話展開してますが、時間切れ。気力がなくなりました。

1話 アバズレ「ち、役立たずが」最高です。
{netabare} これがないと盾の勇者じゃないです。癒されます。3人のバカたちがちょっとマイルドになりましたけど自分勝手なのはそのままだし、今後もこの調子でがんばって欲しいです。

「そのフエフエ言うのを止めろ」もいいですね。これって原作からこういうセリフなでしょうか。笑いました。今期はリーシアちゃんに注目?設定的にラフタリアの恋敵にはならない感じですね。1期はモブ感もありましたが、いいですね。可愛いキャラデザでした。

 導入としては良かったんじゃないでしょうか。{/netabare}

2話 設定に設定を重ねるのは…逆境じゃない盾の勇者の面白さとは?

{netabare}  またまた設定に設定を重ねるような展開を…ラノベは連載ものみたいな構造だから物語の到達点が読みづらいでしょうからある程度はしょうがないですけど。

 人気がでて長期シリーズになる感じがあるなら一度設置を整理してちゃんとストーリーと設定を上手く融合させてくれたんでしょうか。そうしないと後付けで1つ事件が片付くたびにまた設定が出てくる感じになります。

 盾の勇者の逆境とやさぐれという一番の面白ポイントが解決したのでこれが重要です。盾の勇者が追い詰められる構造にならないと恐らく物語の面白さが破たんするでしょう。
 ディフェンスしかできない主人公が強いというのもまた本作の特徴です。FF10のスフィアみたいなボードで強くなる設定って活きるんですかね?

 霊亀そのものは物語のリセット用のエピソードのギミックなんでしょう。七聖勇者で物語の構造に関する設定は整理がつくのでしょうか?あの島のカップルと黒い人…つまり波とフィロリアルはどうなっちゃうんでしょうか。
 あ、そういえば霊亀って蓬莱山ですよね?ということは仙人がいる感じ?{/netabare}


5話 やっぱり「成り上がり」が欲しいなあ。亀さんはもういいので展開を。

{netabare} 1期の終わりの感じからリーシアちゃんが成り上がるのかなあ、と思いましたけどイマイチそこにはいかないですね。
 1期の国家ぐるみで人格を否定されるどん底からひねくれながらも仲間を得ながら復活してくるような痛快さとか、アバズレのような秀逸なキャラとかが欲しいなあ。

 ラルクとかグラスが出てきたのはいいですけど、なんか温い関係になっちゃいましたね。

 まあ、伏線の種まき中ならしょうがないですけど、思ったよりも亀さんの話が長い割に1期の謎の解明になっていないので正直飽きてきました。早く展開させてほしい。{/netabare}


9話 やっと7話から展開しましたが、時間切れです。気力が持ちませんでした。

 さて、1期は宗教的な話から盾の勇者が冷遇される。宗教のクーデター、第1王女と第2王女の跡目争い。国王と王女の考え方の違い。4人の勇者のキャラ付け、亜人の取り扱いや歴史。フィロリアたちの意味。
 思いつくだけでも、これだけの仕掛けがあって、全部が上手く絡んでドラマが非常に秀逸に描けていました。

 翻って、2期ですよね。何が残りました?この構造って波って、単なる強敵でしかなかった感じです。当然発展などできるわけありません。それを亀さん出して、無理無理ストーリーをくっつけて。

 1期の面白いものを全部解決した後なので、非常にハードル高いのはわかりますが、ここからまた設定を物語で説明するのは時間がかかりすぎでしょう。まして、亀さんで6話も使ってしまって。

 多分原作通りなのでしょうね。アニメなんだから、ラノベの構成を見て、不要だと思えばカットすればいいのにそれをしないのはなぜでしょう?原作厨対策なのか、伏線が実はあるのか。

 でも、少なくとも「連載」という概念に近いラノベやなろうは、無理に話を展開しているはずです。それは仕方がないことでしょう。人気があればシリーズを簡単に切れるものでもないし、ベストをずっと続けられるわけもありません。それをうまく編集するのがアニメ化の意味だと思うのですが。まあ、ネバーランドの大炎上とか見ると勇気はいるでしょうけど。あれは原作リスペクトが足りないからであって、原作通りにやってしまうことと表裏で本質的には同じこと思うのですが。

 まあ、非常に出来がいい1期。TVアニメの異世界ものとしてはしっかりしたストーリーでしたし、キャラも素晴らしかった。相当面白かったです。実際再視聴しました。
 それだけにこの2期が、残念でなりません。また、7話以降話が展開していますが、どうせならここからスタートすればまだ数話は気力が持ったのに。ひょっとしたらレベルの件含めて面白い可能性を感じます。感じますがちょっと今期に見るのは無理ですね。いずれ機会があれば確認するかもしれません。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

悪役映えれば主役も光る

2クールかけた1期を受けての2期1クール。
「盾が攻撃しちゃいかんだろ」ツッコミには目を瞑っておおむね満足した1期と比較し今回は微妙です。

 転生先世界で周りが敵だらけ→解決
 ちやほや(勇者)からあぶれた忌み子ポジ→解決

定番イージーモード全開のなろう展開から距離を置いた面白みは1期で一定の結論でちゃってるのですよ。よって上乗せもしくは転調が必要でした。無ければ目を塞いでいた粗が気になってくるのです。

■例えば上乗せ
例えば…迫害から解放されたのに、なにかしらやらかしたり誤解があって再度信用が失墜しちゃう。さぁてハードな環境からいっちょ成りあがりましょうか、って展開。
もしくは“波”っちゅう共通課題の解決への道をさらに求められるこれまたハードな展開。
1期の土台があってのなにかしらが見えずに「うーん、ネタ尽きたのかしら!?」という結論です。
加えていろいろ捨てちゃったのかしら?と懸念される点が散在しとります。
{netabare}・ラルクらと共闘したことで異世界間の“波”関連抗争が茶番になるやも?
・3バカの更なるモブ化。こいつらお守りしながら大事を成す展開はあるのかしら?
・むしろ“盾”の“武器”化が進んでませんかね?
・“波”を人為的に起こすってけっこうなパラダイムシフトだと思うけど?{/netabare}

■例えば転調
たぶんこっちに舵を切ったように見えます。キョウという悪役を配置してメインストーリーから少しずらしたサイドストーリーを見せたかったのか、閑話休題のスピンオフで一呼吸つきたかったのかは定かではありません。原作読んでないですから。
キョウを軸に新キャラを続々登場させてました。転調したと見做している理由の一つです。単発エピソード1クールでもいいんですけどいかんせん悪役が役不足。


成り上がっちゃったじゃん。
失速の原因がこれだけなら評価を下げる決定打とはなり得ません。作画はまずまずで、脚本・キャラその他諸々マイナス要素あったのでしょうが、自分には

 キョウがしょぼかった

悪役がダメなことでキャラ背景から話を膨らます展開にも至らず、結果的に脚本もしょぼしょぼだったという印象でございます。こちらアニメとしての評価。
あとは1期の何がウケたのか?制作陣の咀嚼が足りずに継続視聴者へ訴求できなかったというマーケ的な失策。ただし原作準拠だったとしたら単に作者ネタ切れってことかもしれません。なろうの宿痾かと思います。



※ネタバレ所感

■ダメな悪役

1.安直
 {netabare}胸糞キャラってこんな感じでいいっしょ? 以上!
シンデレラストーリーが予見できた1期では理不尽な敵役であればあるほど主人公への同情が集まりハマる感覚がありました。キョウはそんな設定を使いまわしただけ。シンデレラには必要だった継母ズをドラゴンボールのフリーザポジに置いた感じでした。なにが物語にハマるのか考えられてなかったと思われます。{/netabare}

2.後出しジャンケン
 {netabare}主人公ピンチ→克服→(敵)甘いぜ!実は…
往々にしてこんな展開は視てる者を絶望の淵に叩き落すのですが、そうはならなかったでしょ?
取ってつけた後出しジャンケンだったのと、しかもそれらを連発し過ぎて予想可能だったのが理由です。{/netabare}

3.主人公補正のないなろう主人公
 {netabare}落ち着いて考えてみると、キョウって現実世界での生き様だけみればなろう主人公の系譜なんですよね。もう少し深掘りできなかったのかなぁと正直思います。
匿名サイトではしゃいじゃった挙句IP晒されただけで自○しちゃうような小者設定がいと悲し。同情はしません。{/netabare}
 {netabare}ちょい脱線。“秋葉原”“京都市伏見区”そして“安倍さん”。やらかしたロスジェネと自分は同世代なんですけど、どんな環境だろうが他責とせず道を拓いてきた身としては相容れない人たちではあります。
自分は現実でやらかした輩となろう主人公の系譜は同質のものと見做してます。無職で他責志向。とりもなおさず劇中とはいえ成敗されたのを良しとしましょうか。{/netabare}


座標って言い方が適切かどうかわかりませんが、緯度に経度や標高があるように、尚文1点より2点3点ときちんとした他軸が欲しかったところ。ラフタリアやフィーロお馴染みの面々で深化させときゃ良かったとも思わなくもないですが、悪役キョウ中心の組み立てが“チャレンジしての失敗か?”“単なるネタ切れなのか?”はよくわかんないです。次に期待したいですね。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 27

69.7 4 大学生でファンタジーなアニメランキング4位
現実主義勇者の王国再建記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (302)
1016人が棚に入れました
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。勇者どころか、ごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から、次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。現代知識で窮地の王国を再生する異世界内政 ファンタジー、『現実主義勇者の王国再建記』。いよいよ開幕!

声優・キャラクター
小林裕介、水瀬いのり
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代の変革を導く勇者の物語

(初投稿2021年4月10日)

略称『現国』1クール全13話予定

 原作はお気に入りなので、アニメ放送前からオール4.5の事前評価にした。放送後にそこから加減してアニメとしての出来を適宜修正する。

 本作の監督が『スレイヤーズ』『灼眼のシャナ』などの人気長期シリーズを産み出した超ベテランの渡部高志氏なので期待は大きい。監督としては、2016年の『タブー・タトゥー』以来5年ぶりとなるがどうなるか。キャストも中堅以上の有名な実力者揃いで楽しみだ。

以下、放送前投稿 (2021.7.18 改訂)
{netabare}
❬原作とアニメ❭
{netabare}
 原作は"小説家になろう"に2014年から投稿された。2016年からはpixivに移籍、2021年春現在も連載継続中。そして2016年5月から書籍化もされ、その4年半後に累計発行部数100万超えとなった。

 アニメ化発表以前から書籍で愛読中だった。2021年3月末で13巻までの既刊は全て既読。この作品がアニメになることはとても嬉しい。

 これはファンタジーの創作物。非現実的上等。政治経済分野のモーツァルトが本作の主人公と考える。たとえ20歳未満の若造でも、才能あるから天に選ばれて、必要とされる世界に、最も必要なタイミングで召喚され活躍する物語。ツッコミどころは多々あろうが、その世界の変革が起きるのを素直に楽しめればいいだけのこと。原作はツッコミどころ以上に、人間ドラマとしても見所たっぷりで気に入っている。本作の一番の魅力は主人公の、人を活かし、さらに生かす才だ。

 原作者は書籍1巻から4巻までを第1部として構成した。つまり起·承·転·結を1巻ずつに割り振り"王国再建記"としては一区切り。5巻から新章突入。書籍タイトルはそのまま、中身はwebでのタイトル"王国改造記"の内容となり、以降はサブキャラも増え群像劇の色合いが濃くなる。

 以上から、アニメは4巻の最終章まで描いてもらえたら大満足。そうすれば伏線回収、謎解きの末の感動がそこにあり、すっきり綺麗にまとめられる。そのため、尺として2クールは確保してもらいたいものだが、放送開始後に全13話になると判明した。さてどうまとめて終わるか。大幅な原作からの簡略化もあり得るので少し不安である。
{/netabare}
❬主人公の相馬一也について❭
{netabare}
 本作の主人公は日本人で、祖父と二人きりの家族構成だった。大学進学直前に祖父とは死別。孤独となったそのタイミングで勇者として異世界に召喚させられた。

 彼はインドア派の文系。古典と歴史を愛する読書家で、例えば孫子の兵法や三國志、西洋ではマキャヴェッリの君主論他多くの書を読み込んでいる。ゆえにまだ18歳と社会経験は少ないが、歴史に習い、先人の言葉に学ぶことで政事を行うセンスが養われた。

 そんな彼は、召喚後に成り行きで衰退した国の王になった。彼は経世済民の理想を求める。つまり世の中をよく治めて、人々を苦しみから救おうとする。その決断は時に非情にもなれるが君主としては理想的な戦略家。弱点は戦士としてはいまいちなところ。付与された勇者としての戦闘力はほどほどだが、その戦闘スタイルはちょっとユニークで面白い。

 ドライにも見えるが本質は鷹揚な性格で、柔軟な発想で現実適応力に優れる。異性に対して真面目で家族愛も深い。

 以上、彼は三十代以上としか思えぬ精神の成熟度だが、個人的に好きな主人公像で原作のファンになった。自分一人で万事解決するよりも、周りを活かし知恵があり、チームワークで課題解決する主人公が好ましい。そんな彼がアニメでもどう活躍するかが楽しみ。
{/netabare}
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱ (2021.9.6 改訂)
{netabare}(2021年 BS11, TOKYO MX 初放送日時)
✴️第1話「まず勇者より始めよ」
 (7月4日 1:30 - 2:00) 作画4.5→3.0
{netabare}
 作画はややチープでいまいちだが、話としては初回は無難な出だし。今回の満足度は75点といったところか。アバンタイトルは中々好かったものの、原作でも物語の出だしには魅かれる要素はほとんど無いので、せめて構成や脚本で"若造への唐突な王位譲渡とそれを簡単に受け入れる主人公ソーマ"の流れにひと工夫欲しかった。

 またちょっと気になったのは配役で、真面目な宝塚系麗人キャラのリーシア(CV:水瀬いのり)と、商魂逞しいちゃっかり小柄愛嬌キャラのロロア(CV:M·A·O)は、キャストを入れ換えた方が個人的にはしっくりする。

 今回良かった点は、物語の主要キャラを初回からかなり登場させたこと。またソーマがリーシアに簡単な四則演算のテストをするが、原作にないそこはよかった。何気ないシーンだがソーマのアドリブ力をアピールして、彼の頭の回転の速さが伝わる。
{/netabare}
✴️第2話「ただ才あらば用いる」
 (7月11日 1:30 - 2:00) 作画3.0→3.5
{netabare}
❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 序章❱

 今回の満足度は85点。堅実な演出と脚本が良い。デフォルメキャラによるギャグ演出が全く無い点が作品に合ってる。

 台詞付き登場キャラを少なくしてソーマとリーシアの二人の会話に重きを置いた回。おかげでリーシアがソーマに徐々に惹かれていくのがよく伝わる。ソーマやナレーションによる国の現状と改善すべき点の説明も解りやすい。

 また玉音放送のシーンで、OPで既にお馴染みの、ソーマが采配を振るう王国を担うキーマンたち第一段が登場したが、台詞はほとんど無く、表情の作画だけで内に秘めた思いを巧みに表現出来ていて好印象。リーシアの表情の作画も良く、彼女の心境もよく伝わってきた。以上から今回、作画評価を見直して少し上げた。

 但し執務室の作画のチープさは気になった。ソーマはまだしも、官僚が、記録と突き合わせ改善点をまとめる風でなく、ただひたすらに姿勢良く黙々と何か書き続けるのが手抜き感満載。執筆中の物書きか?何かの筆記試験か?データリンクから演算処理中の人型ロボットか?国家財政の精査なのだから、官僚は資料を抱え忙しそうに右往左往させた方が、まだそれっぽくてよかったと思う。作画はそれなりに大変だろうけど。

 前国王夫妻の仲睦まじい様子も台詞付きで僅かながら登場させたのも、ソーマとリーシアの将来の関係性を暗示していて良かった。前国王夫妻は、何故ここまでソーマを信頼して国政を任せきれるのか?その謎をアニメで今期中に解明出来るだろうか?
{/netabare}
✴️第3話「臣をして忠臣たらしむことなかれ」
 (7月18日 1:30 - 2:00)
{netabare}
〈あらすじ〉

 ソーマ王の呼び掛けにより、我こそは誰にも負けない特技あり、と数多くの人民が応募した。そして審査開始から4日後、王の御前には特に稀有な才能の持ち主と認定された5名が集う。

 「武」のダークエルフのアイーシャ、「知」のハクヤ、「歌と踊り」と「美」のジュナ、「食」のポンチョ。彼らはソーマを支え、国に大いに貢献し得る得難い人材になりそうだった。

 そして最後のもう一人、妖狼族の難民の少女トモエ。彼女は鳥獣と話せる才ということだったが、まだ他にも何か隠された才があるようだ。

❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 第1章❱

 今回も原作の持ち味を壊さないまま丁寧に話が進んだ。漫画原作だと、第1巻の後半途中の内容。ラノベ原作だと、第1巻の半分までも話が進んでいない。今回の満足度は85点。

 前回までのように、作画上気になることもさほどなく、今回のメインキャラと声優との相性も良好。監督の統制が非常に上手くいってるようで安心して視れた。

 5名の紹介の順番を、原作から改変し入れ替えたのはグッドジョブ。おかげで次回への引きを巧妙に作りだした。

 スマホを、いきなりでなく二段階に分けて登場させた演出が気が利いてる。ちょっとしたことだが異世界では異質の存在のスマホの唐突な登場を防ぎ、試聴者の違和感を緩和させるいい配慮だと思えた。

 また5名それぞれの王御前の内面が、声優の演技のみならず、作画上も表情や態度の違いなどでしっかり描き分けられていたのもいい。

 後で調べて知ったことだが、今回のジュナの歌う劇中歌は、渡部監督のスレイヤーズシリーズ2作目の1996年『NEXTスレイヤーズNEXT』のOP「Give a reason」だった。スレイヤーズシリーズは監督の出世作ゆえ、監督の思い入れが選曲に反映されたのだろうか。監督が働きかければ、権利関係のハードルも楽に越えられそう。

 原作でもソーマは、祖父影響下の趣味趣向で同世代とはギャップがある。ソーマの世代とはかけ離れたアニソンがスマホに保存されてるのは愛嬌だろう。

 ジュナの歌は上手いとは思うが、国民のハートをわしづかみにする歌姫設定としては技巧的に物足りない。声の深みと響きが根本的に違うオペラのプリマ・ドンナの歌唱力で表現して欲しかった。が、ベル・カント等のクラシックの声楽をマスターしてる声優の存在は聞いたことがない。僅かな歌だけの吹き替えは予算の問題あるしそれを望むのは贅沢か。
{/netabare}
✴️第4話「食指、動く」
 (7月25日 1:30 - 2:00) 音楽4.5→5.0
{netabare}
 音楽が初回から今までずっといい仕事してることを認め、音楽評価を今回で満点とした。現代の電子楽器を極力排除した感の、管弦楽等主体のクラシックの重厚感と風格あるBGMが本作のグレードアップに貢献している。

 OP「HELLO HORIZON」とED「カザニア」もとてもいい。歌詞の内容とそのメロディーの良さがじわじわと心に染みてきた。

〈あらすじ〉

 トモエの才能は、動物のみならず意思ある全ての種族とも会話出来る、というものだった。それは人類共通の天敵である魔族とも意思疎通できるということ。それは、魔族とは害悪のみの決して分かり合えない存在、という今までのこの世界の常識を根底から覆し得る能力だった。

 ソーマはその事実を重く受け止め、国家機密として厳重に秘匿することに。現状それを知る者は、ソーマ、リーシア、宰相マルクス、近衛騎士団長ルドウィンのみ。そしてトモエを、前国王夫妻の養子として王族に迎え入れ、トモエのみならず彼女の肉親も保護することにした。

 その後、ソーマは国の玉音放送設備を、テレビのように情報発信する手段として活用する。その初めての番組は、ジュナとポンチョを司会とする情報番組「王様のブリリアントなランチ」(略称:王様のブリンチ)となった。現状、最も深刻な課題の食料問題解決の一助となるべく放送された。そこにはソーマも出演して、料理の一部を調理実演してみせ、親しみやすい国王像が生まれていった。

❰地に足が付いた為政者とそれに魅かれる人々 第2章❱

 今回の満足度85点。今回も非常にゆっくり話が進んだ。今回終了時点でも、漫画第1巻の内容がまだ終わっていないほど。

 アニメはベテランの制作陣らしく、今のところビシッと一貫した芯が貫き、原作のテーマを見誤ることなく、何を描くか明確にしている感。そのため、原作を無駄なく合理的に省略、改変することに成功してると思う。

 引っ掛かりがなく非常に視やすいし、原作の食材の紹介順番を並び替え、次回への引きも巧妙に作り出した。

 また原作既読組にも配慮された、ちょっとしたキャラの演出が所々で光る。一例として、原作では存在感の薄い宰相マルクスだが、アニメでの台詞の掛け合いが絶妙でキャラの魅力が地味ながらもアップしている。

 速水奨氏のナレーションも初回からずっといい仕事してる。
{/netabare}
✴️第5話「衣食足って、栄辱を知る」
 (8月1日 1:30 - 2:00) 物語4.5→4.0 作画3.5→3.0 音楽5.0→4.0
{netabare}
〈あらすじ〉

 国民に大好評だった王様のブリンチから一週間後、宰相の座はハクヤに引き継がれた。

 ハクヤの初めての仕事は、ワーカホリックのソーマに休んで貰うこと。その結果、アイーシャを護衛として1日だけのリーシアとの街中デートが実現した。

 そこで深まるリーシアとアイーシャとのコミュニケーション。その話題の中で、家を断絶させないために一夫多妻、多夫一妻もありというのこの世界の常識は、一人の伴侶を大切にしたいソーマにはまだ戸惑いとなった。

❰ソーマの休日❱
 
 今回の満足度68点。個人的に脚本の魅力が落ちた感。作画と音響もいまいち。BGMは、過ぎたるは及ばざるが如しで、前回と真逆な軽薄な印象。

 何事もバランスが大事。前回迄は脚本と音響が絶妙に嵌まっていたから、作画の粗を目立たないようにしてくれたのだとあらためて思った。

▪脚本について

 今回脚本で良かったと思えたのは、宰相マルクスのハクヤへの禅譲の件のみ。

 ゼルリンうどんに尺を割くより、ソーマが王になってからの街の整備の紹介と今後の抱負などの話題や、ソーマが整備させた公園でのアイーシャの狸寝入りとリーシアの膝枕のほのぼのな件を原作から丁寧に拾って、微笑ましく演出して欲しかった。そのためにはジュナのカフェの件は次回からでもいいと思う。

 ただ、これは原作を知るからの不満。知らなければそんなに気にならなかったと思う。

▪音響について

 ガヤをあえて無くすことで、ソーマの穏やかな休日を演出する意図と、ソーマ、リーシア、アイーシャの会話劇を全面に出す意図があるかのかもしれない。が、BGMが常にかかりっぱなしでうるさい。結果、あまり好意的に受け止められなかった。

 原作では歌声喫茶「ローレライ」はジュナの歌声が売りなのにアニメでは全く無くて残念。歌は予算上無理でも、せめて店内はジュナのファンの来店で繁盛してるガヤが少しでも欲しかった。

▪作画について

 今回は作品全体にあるインテリアや調度品の描き込みの足りなさが悪目立ちした。前からずっとそうだったが、殺風景な城内、無味乾燥なソーマの机上等、倹約中とは言えショボ過ぎ。

 今回登場したジュナのカフェの内装、備品も寂し過ぎる。国No.1歌姫の看板に相応しい店内の明るさ、華やかさ、繁盛してる感が欲しい。ジュナ以外の店員も居ない。客席客数足りずこじんまりし過ぎ。二組の客しか入れないとしか思えない。

 がっかりダークエルフの件でアイーシャのギャグ表情も作風に合わず全く笑えなかった。

 リーシアとアイーシャの手合わせの作画はまあまあ。

 作画評価下げたがめげずに次回に期待。
{/netabare}
✴️第6話「智者は時にそむいて利を捨てず」
 (8月8日 1:30 - 2:00) 作画3.0→2.5
{netabare}
〈あらすじ〉

 ジュナのカフェでの隣席から聞こえてきた口論は、ソーマ王には不敬な内容で看過出来ぬものであったが、有能な人材という思わぬ拾いものをもたらした。

 宰相ハクヤに国内の勢力状況と外交問題のアドバイスを受けるソーマ。そしてハルバートとカエデとの出会いはソーマに新しい課題を突き付けた。

 ソーマ王と陸海空軍の三公との対立、他国との問題がにわかに迫る。

❰ソーマの憂鬱❱
 
 今回の満足度65点。前回同様に脚本、音響、作画のバランスが悪く、ちぐはぐ感がどうにも拭えない。ほとんど掛かりっぱなしのBGMが作画のショボさを補おうとするが空回りしてる感。どうしてもそこが気になって台詞の中身が頭に入ってこなかった。脚本、演出、作画も噛み合わない感が強い。

 カットされたかに思えた公園シーンが短いながらも今回採用されていた。今回は会話メインで台詞もシビアできな臭い内容がほとんど。おそらくそれを少しでも和らげるため、前回でなく今回に挿入したと思われる。内容としては物足りないがそういった脚本の工夫は悪くない。

 次回、新キャラ登場の予感。
{/netabare}
✴️第7話「古老、曰く」
 (8月15日 1:30 - 2:00)
{netabare}
 今回は脚本の満足度が比較的高かったので総合80点。脚本の原作消化スピードが他作品と比べると異様に遅い。まだラノベ書籍で第1巻終わらず次回でようやく1巻は終了。が、そこがいい。作画と音楽の組み合わせのちぐはぐ感は相変わらずだが、脚本に免じ今回はそれを無視出来た。

 今回と前回、速水奨氏のナレーションの代わりにソーマの独白による説明がたっぷり入るようになった。これはソーマが為政者として成長して、この世界の理をよく理解出来るようになったことを表すのだろうか。それとも予算の問題なのだろうか。

〈あらすじ〉

 ソーマは王としての公務だけでなく、自身の使える魔法の工夫にも余念がなく、得意な闇系統の魔法【生きた騒霊たち(リビング·ポルターガイスツ)】を使い面白いことが出来るようになる。それは日本のとある地方のゆるキャラをモデルにした特注等身大人形をアバターとして遠隔操作し、冒険者として王都内で活動調査するということ。それは王の城外活動の不自由さを補う。

 彼の操る"むさし坊や君"は、他の男女4人の冒険者たちのパーティーに臨時で加わり『王都の地下通路の探索と生息している生き物の調査(可能なら駆除)』クエストに挑むことになった。それは王自ら冒険者ギルドに依頼したものだったが、そのスリリングな冒険は結果的にソーマにとっていい気分転換になった。

 その後、食料問題解決のための大プロジェクト『ヴェネティノヴァ』の資金捻出のため無休で奮闘した財務官僚全員に5日間の休暇を与えたソーマ。そして彼はリーシアとアイーシャと共にそのプロジェクトの進捗状況の視察に出掛けた。

 そこは交易港を備えた湾岸都市の建設予定地。そこに到着した早々、ソーマは都市建設を断固反対する地元の一人の古老がいることを知り、話を聞きに老人宅に出向く。

❰ソーマの冒険❱

 原作の希少な和みのコミックリリーフ。通称"着ぐるみの冒険者(旦那)"、冒険者ギルド登録名"むさし坊や君"のデビュー。

 原作ではラノベ第1巻最後の番外編のエピソードで初登場したが、アニメでも登場させてくれた。貴重なアクションシーンでもある。これは脚本ポイントが高い。

 しゃべれないのに女冒険者ユノと心通うようになる関係性が面白い。ソーマ手縫いの小さなぬいぐるみから始まり、徐々にバージョンアップしていく様をアニメで地味でも描いていた集大成が今回。成長して冒険者としても立派に通用する人形を扱えてるソーマが微笑ましい。

❰ソーマの英断❱

 津波など自然災害の対策に強いのは日本人の経験豊かなればこそ。この件は原作を非常に上手く改変したと思う。

 原作では都市建設予定地そのものは移動せず、津波来襲の危険地帯は海浜公園として整備して住民の居住地区と重要施設はそのエリアを避けるというもの。漁港や船着き場は結局諦めるしかない。さらに盛り土の手間が増える。

 対してアニメでは建設予定地そのものを根本から見直し、安全と思われる場所に移動するように変えた。こちらの方が今までの建設の労力が完全に無駄にはなるものの、長い目でみれば安全かつ合理的ですっきりする。

 また、原作では老人は建設現場に直接押し掛けて騒いでるところにソーマがたまたま遭遇し、話を聞くとソーマはその場で計画変更を即決し命令してしまう。ゆえに独断専行色が強い。

 対してアニメではわざわざ老人宅を訪問して話を聞き、城に戻ってからハクヤとも話し合って決断し、その後具体的変更内容も周りの賛同も得てから命令した。

 以上から原作では独断王の印象、対してアニメは謙虚な賢王の印象で好ましい。
{/netabare}
✴️第8話「森、鳴動す」
 (8月22日 1:30 - 2:00) 物語4.0→3.5 作画2.5→2.0
{netabare}
 今回アニメとしては満足度60点。仮にオーディオドラマなら75点。納得出来ない改変とカット、そして作画力の無さを感じる多くのシチュエーションが評価をかなり下げた。

〈あらすじ〉

 ハルとカエデは禁軍任務の一貫として街道整備に従事していた。ソーマとリーシアはアイーシャを護衛に現場視察に訪れる。そこではソーマとハルとの距離感も縮み和やかな雰囲気になる。

 ところがそこに伝書クイの緊急連絡がやって来る。それはアイーシャの故郷からで土砂崩れ災害で多くの行方不明者が出たという。

 その場の人員全てによる救援隊派遣の決断をするソーマ。リーシアには城に戻り応援を連れて来るよう依頼、自ら陣頭指揮に立つソーマは取り急ぎ現場に向かった。

 人命救助のため、ソーマ達の時間との闘いが始まる。

❰ソーマの猛省❱

 今回のメインエピソードは土砂崩れ災害の現実。アニメで扱うには非常にタイミングが悪い。日本で実際にあった最近の災害が生々しく思い出され痛ましい限り。ただ真面目に演出していたのはいいとしても、現実とリンクするデリケートな内容をチープな作画で描かれると残念以上に不快になった。

 今回良かった点。Aパート全般の脚本と最後のソーマの懺悔シーン。国王として有能でその役割に真摯に向かうソーマの魅力が十分に伝わった。

 しかしBパート、リーシアが連れてくる救援隊第二段到着までのソーマ達の三日間の苦闘描写がアニメでは作画のショボさもあって不満が特に多かった。今回はAパート短めでBパート長めでもよかっただろう。

 例えば、ソーマとダークエルフの長ボーダンと初対面の会話を屋内で落ち着いた感じに漫画原作から改変してしまった。地図を前に状況説明させるためだろうが、時間との闘いのはずの災害救助の緊迫感を弱めてしまう。ここは原作同様、外の災害現場で言葉を交わさせるべき。ここでジャンルは違えど刑事ドラマ『踊る大捜査線』の最も有名な台詞「事件は会議室で起きてるんじゃない」を思い出した。命が失われる現在進行形の状況では屋内の打ち合わせは全くそぐわないと思う。

 一族一丸となっての犠牲者捜索まっただ中なのにボーダンが小綺麗なのもおかしい。まるでソーマが到着するまでは無為無策のよう。

 さらにボーダンの弟ロブトール絡みの改変が一番許容出来ない。不謹慎ながら一番の見せ場が台無しにされた気分。

 妻子の安否不明の段階でのソーマと初対面から、アニメでは救助活動がひととおり終わってからの初対面に改変。ロブトールの妻の犠牲と向き合うソーマ達の場面が無くなり、間伐反対派のロブトールの改心の流れが原作ほど劇的にならなくなった。

 以上の改変でソーマが語る間伐問題は、本来はその場の中でもロブトールに語るべき内容だったが、アニメではアイーシャのみに語る形に変更。やむを得ないとは言えここも不満のひとつに。

 また原作にあったロブトールの妻子の救出場面は今回の災害の悲惨な現実を最も伝えるものであると同時に、ハルにとっての重要な伏線だった。今期内にその回収が無いとは言え、ここはアニメでカットすべきでなかったと思う。おかげで漫画でのハルはもっとヒーローっぽかったのだが、アニメでは影が薄くなってしまった。


 さすがに今回でラノベ第1巻もようやく終わるかと思いきや、まだ僅かにエピローグが残る。残りはあと5話。どこまで描くのだろうか。いきなりテンポアップでダイジェスト感が発生するかもしれない。少し不安だ。
{/netabare}
✴️第9話「縦横、成らず」
 (8月29日 1:30 - 2:00) 作画2.0→1.5
{netabare}
 今回アニメとしては相変わらず評価は厳しい。満足度60点で仮にオーディオドラマなら75点。作画に本当にうんざり。戦争直前の緊迫感を殺ぐチープさで本作には全く合わないのが痛い。締め切りで修正も出来ずどうしようもない感じ。真面目な台詞もギャグに感じてしまうほど全体的に酷かった。

〈あらすじ〉

 食料問題を乗り越えソーマは次の段階に進む。それはエルフリーデン王国内の不穏分子の説得もしくは排除。それは自治権を持つ陸海空軍の大将である三公と、ソーマの統治で既得権益を失った貴族達だった。

 ソーマは宝珠による通信で三公と同時会談を行う。そこで彼は現状での中央集権の必要性を説く。そして最後通告として王の統治に全面協力するよう三公に求める。しかしそれを受け入れソーマに臣従したのは一公のみ。

 結果、残りの二公は征伐対象となり、ゲオルグ・カーマイン公の陸軍4万、カストール・バルガス公の飛竜(ワイバーン)騎兵で構成される空軍1千が反乱軍となった。

 対するは、ソーマ国王の直率軍の禁軍と騎士団長ルドウィン率いる近衛騎士団を合わせて1万強とこの度ソーマに臣従したエクセル・ウォルター公の海軍1万のみ。

 ソーマは倍の戦力に立ち向かうことに。しかし全ては想定内。ハクヤは内紛の準備完了済み。一撃で決める覚悟で臨む征伐。「家族は何があっても守り抜く。そのために俺は一時だけ残虐な王となろう」それがソーマの覚悟だった。ソーマにとっては正義も大義もない。リーシア始めとする大切な人々の笑顔が何よりも大切だった。

 その頃、隣国アミドニア公国ではこの情勢をキャッチ。そしてこの内乱の機に乗じて王エルフリーデン王国に侵攻することを決定する。
 
❰ソーマの覚悟❱

 すっかり王らしく肝の座ったソーマが頼もしい。三公とアミドニア公国が台詞付きで勢揃い。いよいよ次回から面白さ倍増か。

 今回も作画がショボくなければ格好いいエピソードなのだが実に惜しい。

 城内で鎧を纏う敵の王ガイウス。出撃直前ならともかく今回の時点で武装してたらおかしい。確認したらコミカライズもそうだった。だが漫画では全く気にならない。画力が味方して、状況の不自然さよりガイウスらしさが勝り、細かいことは気にならないからだろう。しかしアニメではかなり違和感を覚えた。こういったシリアス系は画の説得力は一層大切だとつくづく思う。

 次回から戦争突入で戦闘描写が増えるのは確実だろう。作画の今後は実に不安だ。
{/netabare}
✴️第10話「兵は楽しむ所に非ざるなり」
 (9月5日 1:30 - 2:00) 作画1.5→1.0
{netabare}
 アニメとしての満足度55点。仮にオーディオドラマなら80点。脚本と声優の演技は良かったのは救い。ただ今回で作画評価を最低にしないではいられなかった。戦闘シーン多い回ゆえに、作画との相性が最悪。変な構図も多く如何に労力を少なく済まさせようというセコさまで伺えてしまう。戦闘シーンに止め画多用で緊迫感を殺ぐ。見応えあるものを作りだそうという監督の努力は伺えるが、作画スタッフのレベルでどうしても限界がある感。

 作画に関して書きたいことは以上。いい加減毎回くどいので、次回からは改善点がない限り作画には触れないことにする。

〈あらすじ〉

 王ガイウス率いるアドミニア公国軍三万は、エルフリーデン南西の城塞都市アルトムラの直前まで進軍していた。その領主ワイスト・ガローはガイウスの御前に一人出向き土下座する。武力でとても敵わないので降伏し開城するつもりがあると。しかしそのために、しばし城内のとりまとめの時間を下さいと。そしてガイウスは兵の消耗を少しでも減らそうと、その願いを聞き入れることにした。

 一方この前日より、ソーマ国王に反旗を翻した陸軍と空軍との衝突も始まっていた。それに対して、ソーマとハクヤにはアミドニア軍も含めた三軍に勝てる秘策があった。それは海軍のエクセル公も指揮下にあるからこそ成り立つもので、相手の将の裏をかくことが成功の鍵を握るものだった。

❰ソーマの奇策❱

 初めてのリーシア不在回。ソーマの出番も少なく、主に敵将とハルとカエデ視点で話は進む。敵の意表を突く、数で劣る不利な状況を覆す作戦。原作者はなかなか上手く考え出したものだ。ケレン味たっぷりの展開が面白い。

 そして前回と今回でラノベ第2巻の内容の半分は消化した。前回からテンポアップしたが今のところは脚本には不満はない。

 アニメではアドミニア公国軍進軍前のエピソード、すなわちむさし坊や君と冒険者ユノとの出逢い第二段はカットされたか。無くとも話の進行上問題ないのでいいのだが、あるとほっこりするので少し寂しい。
{/netabare}
✴️第11話「李代桃僵」
 (9月12日 1:30 - 2:00)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 6
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

3話までの感想{netabare}
肝心な部分が分からんので面白いのかそうでないのか判断できない。
何が分からないかというと、この作品の魔族ってどんなん?
話が通じる?通じない?一度魔界になった土地は奪還すれば再び人が住める土地になる?ならない?
人間同士の戦争の延長と捉えればいいのかそうじゃないのか分からない。

綿花もそう。
国策で進められたのか農家が勝手にやり出したのか。
前者の場合、暴落は国のせいとして反感買われてて、今度は食料を作れと言われても素直に従うかどうか…という展開が予想できる。
後者の場合、農家個人がホイホイと金に換えられるワケが無いのでバイヤーが居るハズで、主人公が指導する相手はそっちになる…という展開が予想できる。
どっちだか分からん(またはそれ以外?)ので予想が立てられない、想像がかき立てられない。

良い方向にしろ悪い方向にしろ、どっちに傾くとかそれ以前の感想を抱く手がかりが足りない。
真っ白な原稿を見せて「どう?感動するでしょ?」と言われるのとあまり変わらない。
なによりこの「分からない部分」に関心を抱かない主人公が分からない。
現状把握を怠って現実主義とは一体…うごごごご。

とりあえず物語を進めつつそこら辺の説明をしていくのかなぁ?ってことで様子見。{/netabare}

4話感想{netabare}
ブシロアニメ
・D4DJ(シリ構:雑破)→D_CIDE(シリ構:大野木)

・現実主義勇者の王国再建記←この作品
シリ構:雑破+大野木
監督:渡辺高志

渡辺高志
ロストユニバースの監督で、かつてその内情をぶっちゃけたサイトがあったハズなんだけど今は残ってない?
その後シャナが当たって「良かった良かった」と思ったら“閃乱カグラ”で「ん?」となりつつも、その後監督を別とする“SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-”がアレで、ああやっぱり才能あるんだなぁと再確認。
ロストユニバースで辛酸を舐めて、それ以降業界の「やらかし」には強く警戒してる印象なんだけど、この作品では果たして…?

と、スタッフだけ見ると結構豪華なんだけど、ここまで見て面白いかどうかは…う~ん。


ってところでの4話感想。
3話までの感想で指摘した「魔族がどんなんだか分からない」が、4話でトモエの能力紹介と共に説明されました。
なるほど~、どうせここで説明するから二度手間にならない様に引っ張ってたのね。
私が疑問視してた部分に触れてくれて「やったぜ」って気持ちではあるんだけど、だからといって作品が面白くなるというワケでは…明らかになってさてどう対処するか?次第だなぁ。
というか、ポンチョの持ってきた驚きの食材とは!?ってところで…え、引っ張るの?
まぁその、食糧難といってもそこまで飢えてる感じがしない。
原因はあくまで綿花の暴落(難民については規模がワカラン)であって長引きそうな天災由来ではないので、王様がどうこうせんでも勝手に綿花栽培される前の状態に戻りそうな気がする…それまでの一時しのぎってこと?
その中身も「外国人が驚く日本の料理」ってだけで、そんなのはネット上に幾らでもあるワケで、これ見て感心しろと言われてもちょっとなぁ…。
救荒植物とかソテツ地獄でググって貰えばアレなんだけど、折角の全国放送なんだから、飢えで食中り覚悟で毒草を食ってる市民に正しい毒抜きの調理方法を放送するって展開の方が良かった気がする。
更に「火を通すと毒抜きできるがそもそも貧民は薪すら買えない」みたいな問題を解決してこそ「おおっ」と思えそうなモンで…そこまで望むのは酷?{/netabare}

5話感想{netabare}
わざわざ週を跨いでまで元の世界には存在しないゼルリンの料理を出して、あたかも異国情緒?異世界情緒?を演出したかと思ったら…

何故、うどんを音を立てて啜って食う!?

啜るのが悪いってことでなく、折角準備した異世界情緒を自らの手で台無しにした感じがしてならない。
この作品に限った話じゃないけど「ナーロッパって日本人が海外で暮らすより暮らし易そう」「現実世界の外国以上に日本の延長」なのがホントもう「あちゃー」って感じ。
名前の扱いも謎。
「郷に入らば郷に従え」なのか「召還したからにはそれに従え」なのか分からない。
「わざわざ呼んだからにはオレの世界の流儀に従ってもらう」で良いと思うのだが…それに対する伝統や風習との摩擦を期待したんだが、現在のところ異世界人は妙に物分りが良い(それなのに姓名の順は融通が利かないのはどうにも…)。
鎮護の森の間伐の是非でそれをやってくれるのかなぁ?

アイーシャの「残念ダークエルフ」評もよく分からない。
描写が伴ってないのに「キャラがそう言ってるんだからそういうことなんだよ!」と視聴者に押し付けてる様にしか感じない。
見た目がああだから誤魔化されてるだけで、本来は最強の武人として無骨なゴリゴリマッチョ(と同等)と捉えるのが妥当で、そう思えば大食らいなのは驚くことでもない。
何の種目で登用したか忘れるなよ、腕っ節が最強(あと忠誠心もか)ならそれ以外を求めるなって。
残念ってのはなにか期待するものがあってそれに至らないからでしょ?もし戦闘が弱かったら残念と思っても良いけどさぁ。
まぁ前期放送された“スライム300~”のハルカラで「残念ってのはこういうこと」という手本を見せられてしまったせいもあるのかなぁ?
それに比べると残念度合いが全然足りない。

一夫多妻制(多夫多妻制?)についても、それって乳児死亡率と関係してんじゃないの?そこに触れずにごちゃごちゃ理屈並べられてもシックリ来ない。
ってかアッサリと王位を譲ったシーンが読者から散々突っ込まれて、後から必死に言い訳してる様にも思えたり思えなかったり…。
水戸黄門も同期放送の“月が導く~”と被っちゃって「あちゃ~」って感じ。


と、どうにも重箱の隅をつつく様な感想を書いてしまったけど、現状ヤマもなければオチも無くて「こういう楽しみ方」以外の楽しみ方が見つからない。
一応今後の展開には期待してるんだけど、溜めが長いのう…。

あ、そうそう、それとどなたかが農業関連で連作障害を指摘されてたが、これについても、まぁ、その…いかんせん気候や風土がワカランので何とも言えないというか、考えない様にしてる。
作者がそこまで設定してるかどうか知らないけど「定期的に川が氾濫する」、この短い一文だけで問題はクリアしてしまうので考えても虚しいだけかと。{/netabare}

8話までの感想{netabare}
道路作って両脇を魔物避けの木を植えるって…苗じゃなくて立派な成木なんだ、まぁいいんだけどさ。
そこに植えて何年?根付く気候なの?もしくは何年モノを移植したん?移植元はハゲ山になってない??
街灯のヒカリゴケとやらも、盗難に遭わないの?
地すべりの件もそう、この世界の治水技術がどんなんだかワカランので全然ワカラン。
今まで川を映すシーンってあったっけ?橋でもいい。
「○○であるならこの先××な展開があるかも?」みたいな、想像を広げるための取っ掛かりが無い。
起きたことを「へーこの世界はそうなんだ」と受け入れるだけの話がずっと続いてて、正直退屈。

ってかさ、北部の魔族が侵攻して来たら全部オシャカになることをダラダラ続けられても、なんかモヤっとする。
食糧問題もクソも、安心して畑を耕せる情勢じゃないじゃん。
侵攻は当分有り得ない、みたいなことを確認するシーンってあったっけ?{/netabare}

9話までの感想{netabare}
三公がどうこう、他国がなんやかんや、口で喋ってばかりで絵で見せてくれないので全然頭に入って来ない。
前回の土石流の件は偶然なのか狙ってなのか、家屋や人が流される様な具体的な絵を描かないことで「自粛」の憂き目に遭わずに済んだが、何度もこの手法を執られるといい加減ウンザリする。
というか土砂崩れの件はもう終わり?
復興に軍を出動させてそこで三公の実力を視聴者に見せるとか、出来たんじゃないか?

見せないことで都合よくコトを運ぼうとする汚い手法で最初に「ん?」と思ったのは2話で人材募集をかけて3話でアッサリ5人まで絞られてた件。
どの様な手順を経てあの5人になったのかサッパリ分からない。
普通に考えれば多数の応募者同士で激しい競争が行われたと思うのだけど…。
何で今更そんな話をしてるかというと、三公の一人エクセルは王の資質を量るためジュナを送り込んでたんだそうで…いやいや、送り込むのは勝手だけど目論見通り最後の5人に残れる勝算はあったの?
試験官(居たのか?)に袖の下を握らせた?
じゃあそこ描けよと。
伏線らしいモノもなく突然「実はホニャララだった」と出されても唐突感が否めない。
そもそもポンチョやトモエなんて、ソーマが前もって「こういう奴を選んどいてくれ」と指示しなかったら(選定者がよっぽど優秀でもなきゃ)落とされてるタイプで、それにしちゃあ謁見まで能力を知らなかった体なのが違和感甚だしい。
後になってカラクリを明かすのかなーと思ってたが現在のところ説明はナシ。

アイーシャもそう。
王国随一の武勇を誇るそうで、けど今のところ口だけの設定でどこまで強いのか分からない。
世界設定的に一人が軍隊に匹敵できるのかどうかすら分からないので、そこを伏せたまんまパワーバランスの話をされてもピンと来ない。
ゲオルグも一目置く存在…とかじゃないの?
何度も是非わが軍へと勧誘をかけたが森を守るを理由に断られ続けてた、とか無いの?
アイツが新国王に着いてるなら逆らわない方がいいって集団とか、無いの?
選定試験でアイーシャに敗れて2番で脱落したヤツが闘争心燃やしてるとか、無いの?
これから?

そうそう、ロロアもそう。
初登場の時てっきり商人だと思って、農家に綿花栽培を推し進めたのはコイツか?と睨んだこともあったがそうじゃないっぽい。
というか未だ農業は国策なんだか自主性に任せてるんだかよく分からない。
自由競争?えっ?この世界には関税って概念が無い?

どれだけ引っ張ったところで想像を広げる手がかりが無いので、何をやっても唐突にしか映らないような…。{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 6
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

意外とちゃんとしてますが、現実主義というわりには夢見がち

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生×王様になる×内政無双×ハーレム。

まあ、既視感はありますが、悪いアニメじゃないですね。中盤までけっこう面白くて、☆4にしようか迷ったほどです。

ただ、一点だけ、致命的に残念だったところがあり、評価を下げました。レビューではそこを書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
カーマイン公の反乱の理由と、その扱い。この一点です。

まず、私は最初勘違い高評価していました。カーマイン公は、ガチでソーマに反乱したと思っていました。それは、カーマイン公が、「ソーマ王は全てを変えてしまう」と言っていたからです。

私は常々、異世界転生で嫌いなところがあって、それは、「現代日本の価値観がそのまま是となる」ことです。西欧諸国とイスラム原理主義者との争いを見るまでもなく、今を共に生きる私たちですら、国や宗教が違えば、是と否は簡単にひっくり返り、それを擦り合わせることがどれだけ難しいか。

それがましてや、異世界だし、時代も文化も種族すら違うのに、ポッと出の若造勇者の正論に、「あっ、それ良いっすね~! よ~し、うちらが数千年かけて築いてきた価値観なんてぽ~いっと」なるのが、いつも違和感がある(いや、私個人としては、日本の文化も価値観も大好きですけれど)。

異世界転生を描く多くの作家にとって、異世界とは、転生者が大暴れするためのフィールドに過ぎない。そこで根を張り暮らしてきた普通の人々の感情なんかどうだって良い(例えば本作でダークエルフの森の間伐問題があったが、あれなら、ONE PIECEの空島編のローランドのエピソードの方が、私は好みである)。

そういう意味で、私は「本好きの~」を高評価している。あの作品は、きちんと転生先の世界へのリスペクトがある。

話はずれてしまったが、本作でカーマイン公がそこに切り込んだ時、「いいぞ!」と思わず手を打ってしまった。あの時までは本作を☆4にしていた。

しかしそれが、「国のため自らの泥を被る」というありきたりな理由になって、ちょっとがっかり。でもまあ、貴族を反逆者にするカーマイン公の思慮深さには感心したし、まだ高評価をしていた。

決定的なのは、それをカーマイン公が副官を使ってソーマに伝えていたこと。あれで一気にカーマイン公が俗物っぼくなってしまった。

もしカーマイン公の反逆理由が、「ソーマが全てを変えてしまうから」なら、それをソーマに伝えるのは大アリ。国の幕臣たる自らの死をもって、ソーマに民意を伝えるのは格好良い。ソーマもきっと、正しいからといって全てを自分の価値観で変えてはいけないのだと学ぶだろう。

逆に後者なら、絶対に伝えてはダメ。もしそれで自分が助かったら、今回の内戦は意味を失うし、自分が死んだら(自らが期待する)ソーマの心に傷を負わせてしまう。それが分からないカーマイン公じゃあるまいし、マジでソーマに伝えるメリットがない。

というか、そういうのはソーマが気づいたとしても知らばっくれるくらいがかっこいいんですよ。あれで☆1をおとした。

とまあ、酷評になっているが、基本は楽しいアニメだったんですよ。「まおゆう」みたいに、内政をチマチマやるアニメは好きです。それに、「ガッカリダークエルフ」というパワーワードには吹き出しましたしw

2期、当然観ますよ。場合によっては☆4への復帰もあるので、熱い展開を期待しています。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
世界の情勢的に、ギリギリ、理屈が通る範囲かな。遊戯王ネタか(笑)

2話目 ☆3
めちゃくちゃ浅いレベルの経済論だな。才あれば用いる、は、正しいと思うが、どうやって判定する? 数万人が来たら? 面接官は? 1人でやるの?

3話目 ☆3
武勇とかなら、2位も3位も10位も欲しいよな。たった5人か。これ、一次選考した奴らが、めっちゃ優秀なんじゃないかな(笑) 石塚(笑) 孔明ポジション。

4話目 ☆2
王様のブランチ(笑) タコの独特な食感、初めての人なら、ミンチにした方が良いと思う。都合の良い日本設定。どんなタイミングで次話にまたぐんだよ(苦笑)

5話目 ☆5
ゼルリンの調理方法は面白かった。異世界の意味があった。ただ、ゼルリンという、「食ったらどうなるか分からないもの」を、いきなり王様に食わせるか? マルクスとのやり取りも好き。アイーシャ、がっかりダークエルフ(笑)

6話目 ☆3
大切なのは人材の質と補給。その程度のことなら、結構な人が言えそうだけど、それで昇格するのもな。まあ、その程度の社会なのか?

7話目 ☆


8話目 ☆4
アンバランスな技術体系。一応、説明にはなっているし、この世界を大切にしている感じは好感がもてる。悩みとしても、誠実だな。

9話目 ☆3
一応、ちゃんと戦争してるかな。

10話目 ☆2
なるほど、カーマイン公、思慮深いな。んで、主力を引き付け空軍で首都攻め。敵の主力を闇討ちで削る。戦争としては面白いが、文化的には落ちたかな。カーマイン公がそれを王に伝えるのが微妙。

11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 17

64.2 5 大学生でファンタジーなアニメランキング5位
豚のレバーは加熱しろ(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (155)
520人が棚に入れました
第26回電撃小説大賞《金賞》受賞作、ブヒっとアニメ化! 豚のレバーを生で食べて意識を失った、冴えないオタクの俺。 異世界に転生したと思ったら、ただの豚になっていた! 豚小屋の中、泥まみれで転がる俺を助けてくれたのは、天使のように優しい美少女・ジェス。 「フンゴァ!」 「あの、無理に喋らなくても大丈夫です。私には……分かりますから」 豚になった俺を献身的にお世話してくれる彼女は、人の心を読むことができる「イェスマ」という種族だという。 「まずい、それでは俺の豚のような欲望が垂れ流しではないか!!」 剣と魔法の世界(メステリア)で、ただの豚と心を読める美少女の、いちゃラブファンタジーがいま始まる! ……のか?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

アニメ史上最悪の12話。モーションコミックの方がましだった。

 アニメ史上最悪と言っても良いでしょう。作画崩壊どころか「作画が無い」というのは前代未聞です。これなら12話は制作しないで、ユーチューブでモーションコミックを公開した方がましでしたね。コミカライズしてましたよね?

 言葉にならないというかなんというか…12話が特にひどいですが、なぜこの体制しか作れないのにアニメ化するのか。アニメ界はもうからない、人手不足だと喧伝していますが、こういう作品が作られる続けるということは、どこかで黒字になっている人がいるんだと思います。それが製作側であり出版社側あるいは代理店のような中間の存在なのだとしたらひどい話です。

 ストーリーを追う限り、異世界ものの中では非常に良く考えられた話だと思います。もしB級であっても普通に作られていれば、この1クールがスタートでこの後の冒険が楽しみになる話…だったと思います。

 本作の印象は最悪です。しかし原作者に同情はできません。「蜘蛛ですが…」とか「惑星のさみだれ」とかもそうでしたが、アニメ化を許諾した以上は自己責任です。それが「成人」と言う事です。
 あとでXとかで愚痴をこぼさないようにしてほしいです。製作の体勢の批判はクリエータが見えないところでやってください。

 とにかく評価はストーリーとキャラは3.5はつけます。が、作画に1はやむを得ないでしょう。声優・音楽も作品のクオリティの一部ですから作品の印象で1.5とします。

 


8話 SF臭がプンプンする現代社会のアナロジーに見えます。

{netabare}  異世界ものはあまり見ないようにしてましたが、こちらのサイトのレビューで不穏なタイトルがついていたので見ました。原作は未読です。とても読みたくなって困っています。面白いです。
 この作品も辛い作品ですねえ。「はめつのおうこく」「アンデッドアンラック」に続いて…という感じです。この3作は皆面白いです。

 行けば夢がかなう…あるいはミッションをクリアすると何でもかなえてくれる、というのは西遊記もあればオズの魔法使い、バトルランナーもあります。パッと出てきませんが類例は枚挙にいとまがないでしょう。プロセスあるいは意思、仲間こそが大事だったという結末から、実は待っていたのは…という陰謀的なものまでいろいろですから、これを知るまでは何とも言えません。

 それと8話の19分20秒くらい。不穏でしたね。無害…無害なはずのあいつが??奴についてはSF的かファンタジー的かは別にして上位存在的なものの目と耳の可能性があります。
 コウモリと猫目?監視役なのは間違いないと思います。魔法で生み出された生物というのが意味深です。これって魔法と言うより遺伝子操作ですよね。つまり、SFの可能性もあるということです。そもそも王様の設定が人間を動物に変えられる、ですからね。
 王族と呼ばずに「王都」と呼ぶところとか、入口がなく祈れというのもSF臭がするんですけど、どうでしょうか?

 一方でイェスマですねえ。イエスは神でしょうか?神の子とか言う意味になるのかな?そうなるとSFというより救済に視点を置いたファンタジーということになります。

 作品全体は、現代社会のアナロジーと見ることもできるし、不条理として残酷ものをマイルドにしただけの話という見方もできますが、どっちでしょうか?原作者が意図的かどうかは別にして、そういう何かが乗っかった物語であることは間違いないです。

 童貞ティーンの大学生は「豚」それと同列となるイェスマは少女ですので、イェスマが何を表したいのかが重要になりそうですね。ブレースの扱いを見ているとかなり悲惨な設定です。
 貧困の象徴か、2次元少女的な作り物めいた設定なのか分かりませんが、何らかの意味が出てくるのでしょう。
 
 アニメの作画がもったいないですねえ。面白いのに。小説既刊8巻ということで、本作だとすべてはやれないでしょうけど、王都がどんなところかは見れそうなペースですね。 {/netabare}


9話の放送日飛ばしについて

{netabare}  せっかく面白そうな話だったのに、休止ですね。なら、一旦中断して続くようなら見ます。ゾン100みたいな例だとバカバカしいので。せめて総集編にすることもできないなら、続きを期待するのが厳しそうですね。

 同情できたのはコロナの初期までです。こういう傾向が続くようならリアルタイム視聴を考え直した方がいいかもしれないですね。{/netabare}




10話 一度断念しましたが、続いているようなので視聴再会。9話で万策尽きたかに見えましたが、続ける気があるなら話は面白いのでがんばって。

{netabare}  9話は軽くネットミームになるくらいの紙芝居だったし、10話もひどいものでした。ですが、まあ、万策尽きた中で続ける姿勢は買います。クオリティを維持するかどうかという問題は確かにあるでしょうけど、本作の失礼ながら予算レベルや期待値から考えて、クオリティよりも完結を優先させた方がいいと思います。休めばそのまま作品が無かったことになってしまうでしょう。

 というのは、10話でやはりヘックリポンに気付きがありました。この辺はちゃんと読み取れるよう制作していたということは、SFなのかファンタジーなのかわかりませんが、ちゃんとまともなストーリーだと言う事です。
 その点で本作の中身には期待していたので、続けてくれる姿勢はやはりありがたいです。

 素直に言うと、話はかなり面白いです。今期転生ものはあまり見てませんが、こういうちゃんと作ってある話は好感がもてます。転生ものの中ではかなりのレベルだと思います。
 それだけにこのアニメのレベルは残念で仕方ありません。せめてがんばって最後までお願いします。{/netabare}


11話 ファンタジーのガワをかぶったSF。出来は非常にいい…のですが…

{netabare}  12話で一応の完結を見る雰囲気です。

 下層階級として奴隷的な扱いを受ける種族がなぜ生まれたか、という説明がかなり一貫性も含意もある形で説明される回でした。イェスマの歴史と今の状況についての緻密な設定に感心しました。連載当初からもう仕込んでいたんでしょうね。

 ただ、イェスマに何をみるのか?ですね。からなずしも現代のアナロジーにする必要はないですが、物語である以上何かを込めないと物語になりません。

 力あるものの末路としての教訓なら戦争批判にもつながりますし「新世界より」のようなディストピアものとして人間の業を描いたとも取れますが…メッセージ性が弱い気がします。
 イェスマの悲惨さと能力に込めた意味、なにより豚がこの世界に来た意味を通じて、ほんのちょっとでいいのでもう一歩踏み込めれば更にのめり込めるのにという作品です。

 とはいえ、最終回があるんですよね?そこで何が表現できるか…です。原作は既刊が8巻ということでアニメを見る限り、続きがあるのかな?だとするとちょっと気になる作品です。

 2023年ベスト10に入らないと思って、もう見切りで作ってしまいましたが、最終回次第で修正するかも。{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 10
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「いい意味で予想を裏切られた!」→最終話で評価ガタ落ちwww

【レビューNo.107】(初回登録:2024/2/11)
ラノベ原作で2023年作品。全12話。

(ストーリー)
主人公は日本人の大学生で、理系のオタク。豚のレバーを加熱せず食べ意識を
失ってしまう。目が覚めると豚小屋にいて、なぜか豚の姿に転生していた。
そんな主人公(豚)を助けてくれたのが、金髪美少女のジェス。
彼女は「イェスマ」と呼ばれる、人の心を読み取れるという種族で、その証と
して銀の首輪をしていた。
彼女の話だと王都にいる(魔法使いの血族である)王様に会えば元の人間に戻
れる可能性があるという。
そして彼女もまた、イェスマの掟(16歳になると仕えている家を出て王都へ身
捧げに旅に出なければならない)に従い、王都に向かう準備をしていた。
こうして2人(?)の王都に向けた旅が始まる。

(評 価)
・「松岡、ちゃんと演技しろ!!」独壇場の第1話
 第1話のタイトル「オタクは美少女に豚扱いされると喜ぶ」ということでw
 {netabare}主人公(豚)は、松岡禎丞さんが演じていますが、
 「俺の豚のような欲望が垂れ流しではないか!!」
 のセリフの通り、心が読めるジェスには、豚の心の中の”ブヒブヒ”ゲスい
 妄想がダダ洩れ状態になっているという。
 ここぞとばかりに「松岡劇場」の開演です。もう松岡君地でやってるやろw
 ちゃんと演技しろよwww
 この松岡君の暴走に、ジェス役の楠木ともりさんが天使のような返しをして
 いくという。
 最後に”見せるものもしっかり見せて?!”第1話は2人(?)の会話劇だけで
 終わります。いうても松岡君の独壇場って感じですがw{/netabare}
 この辺りは「僕ヤバ」でみせた、市川の厨二病全開のヤバめなモノローグに
 に通じるものがあり、豚のキャラクターが強烈に印象つけられるって感じで
 すね。

・次第に明らかにある世界観
 「『松岡劇場』は面白かったが、こんな調子でずっと続くのか?!」
 という一抹の不安もよぎりますが、1話の最後に「王都に向かう」という目的
 が明かされると、以降はしっかりした物語が展開されていきます。
 その中で「イェスマ」を中心としたこの世界観も次第に明かされていきます。
 {netabare}・イェスマが差別的な扱いを受けていること
 ・この旅には「イェスマ狩り」いう危険が伴うこと
  (イェスマを襲い、殺すことを目的とする野蛮な集団。銀の首輪は勿論、
   イェスマ自体の体も骨などが安くない値段で売れるため、狙われること
   が多い。そして王都に近づくにつれ、その危険度は増す。)
 出だしとは裏腹に、話が進むほどシリアスな展開になっていくという感じで
 すね。
 また「豚」という設定も意外と考えられているなと。見た目やキャラのキャ
 ッチーさもさることながら、豚には鋭い爪や牙などがないので、この危険な
 旅における戦闘力は皆無なんですよね。ではどう戦うのか?
 → 頭脳をフル回転させ知力で勝負!!
 この辺りも作品が大味にならず、緊張感を持って視聴できる上手い仕掛けか
 なっと。{/netabare}

・全ての謎が明かされる第11話、汚点となった最終話
 様々な謎がきちんと解明される点もポイントが高いですね。
 {netabare}・主人公は何故豚になって転生したのか
 ・「イェスマ」を中心としたこの世界の成り立ち
 ・「暗黒時代」と呼ばれた魔法使いの歴史
 ・「イェスマ」の正体とその掟に込められた意味{/netabare}
 この辺はかなり練られていて実に面白く、後は綺麗に物語を締めるだけだと
 思っていたのですが・・・
 ここで製作会社:project No.9がやらかします。
 「万策尽きた」で、1か月位以上の放送延期!!
 で、ようやく最終話が放映されたと思ったら
 ・回想シーンメインの無駄な尺稼ぎ
 ・ラストもこれじゃない感
 原作も途中ですし2期の予定があるならまあアリですが、2期があるとは思え
 ないし、あったとしても2期がこれ位以上面白くなるとは思えないですし。
 こんな最終話をみせる位なら第11話拡大とかで、余計なことをせずシンプル
 で綺麗に終わらせて欲しかったなと。
 最終話で作品の評価がガタ落ちだよ・・・
 project No.9ですが、実は第9話でも盛大にやらかしているんだよなw
 大手でもないのに今期3作品も引き受けて”そのしわ寄せでは”という話らし
 いですが、何を考えているんだか。

最初の「松岡劇場」を観て「やっぱりそういう系の作品か~」で、以降どうした
ものかと思案しかけたのですが、話が進むにつれシリアスさが色濃くなり、第11
話までは面白く視聴できたという感じですね。
「豚」や「イェスマ」という設定もよく練られていて、第1話の会話劇も”ブヒブ
ヒ”だけでなく、何気にレベル高いですし。
原作は、第26回電撃小説大賞《金賞》受賞するなど評価が高いようで、やはりラ
ノベもこのクラスになると、「薄っぺらい『なろう系』とはさすがに格が違う」
というのをしっかり見せつけてくれたかなっと。
それだけに最終話がホント勿体ない。

作画は上述の通り「万策尽きた」でやらかしたもありますが、全体的には”ギリ凌
いだ”でそこまで悪くはなかったかな。
キャラデザは少しクセがありますね。個人的にはジェスをはじめ女の子は、可愛
く描かれていたと思いますが。

OP「私が笑う理由は/ASCA」
作品の食前酒にピッタリって感じで結構好きだったかな。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 13

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

助かるゥ唯識論

かなり人を選ぶ「嫌なら見るな」なハードコアアニメ。
特定の層をピンポイントで刺しにくる潔さは漢らしい。

02
やっぱりいつものヨシヨシアニメだった。
なんでも察してくれて無条件に愛してくれるオタク向けアーニャ。

試験に向けて予習するように。試合に向けて訓練するように。
中身を見て欲しいという前に、自分から見てもらえる努力はしたか?
自分のことしか考えてないからキモオタと呼ばれるのだよ。

清潔感ってのは他人を不快にしない努力を見える形で示すこと。
社会を恨む前に愛着障害とか応用行動分析とかなんでもいいからググってみな。
でも急がずにこういうの見て自分を慰めたあとでいいよ。
わかってて楽しむのなら無理に外出してホストやキャバ嬢に狩られるよりは全然いい。

こういう尖った作品が世にでることは多様性の観点からみて大変喜ばしいこと。
これがダイヴァーシティってか。キモいのはお互い様ってね。
誰かの萌えは誰かの萎えとはよく言ったものです。

もう見ませんけど、お好きな方は楽しんでください。
相性を不問にするなら品質は悪くないと思います。

01
非モテ妄想系の極みみたいな自虐混じりな作品。ええ豚ですが何か?との開き直りが天晴れ。ここまで開き直られるとキモいというよりもむしろ清々しく気持ちいい。妄想DT系の何がキモいのかと言うとリアルで美少女と相対すると経験ゼロのリュウトみたいにキョドるのに、アニメの中では微塵も臆さず上から目線でイキる自己中全開でネットで見ただけっぽい借り物の言葉でポエムを吐く主人公に共感できるー応援できるーみたいになってるところ。当然っちゃ当然なのだがただ顧客層に合わせてるだけなのでターゲットに刺されば刺さるほど対象外の価値観からすれば共感デキナイー感情移入デキナイーになるのは自明。隠キャ視聴者が隠キャ主人公に感じる感情は同感であって共感ではなく、ただの相性問題であって合う合わないでしかない。共感というのはこちらから能動的に働きかけて「する」ものであって出来るという受け身ではない。「わかるゥ」ってのは同感と表現する。エンパシーとシンパシーの違い。こんなやつ共感デキナイーは「オマエ向けじゃねえから」でしかない。

この豚もよくあるやつのごとくにやたらと落ち着いた平常心で初対面の相手に上から目線で偉そうないつものやつに見えるが、これは全て彼にとっては夢の中という認識。いわゆる「こんなやついねえ」「そうはならんやろ」「人間を描けていないッ」「他人を人間扱いしていない」なのは当然。だって夢の中の文字通り彼の妄想の世界だから。なので豚がどれだけ傍若無人に振る舞おうが、夢の中なので好きにしたらええがなでしかない。他人の妄想がキモいのはお互い様。いわゆる「内心の自由」とは国家が国民に保証しているものであり、それを誰にも侵害されることは許されない。内心でも内観でも環世界でもなんでもいいけど、思う分には自由だが他人に主張するなってこと。それを勘違いして自己正当化しようとするからキモいと言われる。それがわかっていたからこそ、無職転生の作者は数々のアニメ化オファーを長年蹴り続けてきたのだと思う。自分のキモさを詰め込んだ私小説を陽の当たる場所に晒すにはあまりに時期尚早で、コッソリ見れるサブスクの到来を待つしかなかった。自己と真摯に向き合った文学は賛否が別れて当たり前。レジェンド文豪でもマジでキモいのたくさんある。

「裏表がない」ことが良いとされる価値観はいかにも豚ならでは。世間では「想像力の無い気が利かない自己中」と断罪されるのみ。よくある「外見じゃなく中身を見てください」ってやつだろうか。その信念がブーメランだったと気づいた時に人のフリ見て我がフリを治せる段階に移行できるし、そこからようやく社会への適応が可能になる。この発達段階は早い人ならもう幼児でクリアしてる。3歳児程度で他人に気遣い出来るやつってのは人生何周目だよって外れ値だとは思うが。ここに切り込んでいく作品ならかなり意義のあるものになろうか。ヒロインのキャラデザが流行りとややズレているのが気になる。ジェスは豚の個人的な理想型であってオマエラのために用意したものじゃねえよ、という意図ならもしや。

ただの自虐ギャグならもうやることない出オチであとは普通の異世界冒険ものになるのかな。様子見。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 0

71.9 6 大学生でファンタジーなアニメランキング6位
神様ドォルズ(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1181)
6386人が棚に入れました
故郷の村を後にして、東京で平穏な大学生活を送る匡平は、想いを寄せていた日々乃に告白しようとしていた。だがその日、彼女と2人きりになったところで惨殺された遺体を見つけてしまう。さらに帰宅途中、正体不明のモノに襲われた匡平のもとに、故郷から案山子と呼ばれる奇妙な人形を操る、妹の詩緒が訪ねてきて……。

声優・キャラクター
岡本信彦、福圓美里、茅野愛衣、木村良平、村瀬克輝、小林由美子、沢城みゆき、高垣彩陽、山口理恵、花澤香菜

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フカンゼンネンショウナンダロ ソウナンダロ ソウナンダロ

神神神アニメその1です


物語についてなんだろ?そうなんだろ?そうなんだろって?
独特の空気が流れていて、私個人としては非常に楽しめたアニメですね
明るいギャグコメ話の次には割と重たいシリアス話が来たりと、なかなか気が引けないシナリオ展開もそうですが
言い得も知れない独特の面白さを支えていたのは、キャラの人間的魅力が大きいと思います
案山子の席という、能力バトルもの的な、キャラ立てしやすい設定に加え、ニヒルでありながらどこか人間臭さを感じる個性的なキャラが多く、一層物語を引き立てれていました
また、詩緒ちゃんと日々乃さんという二大派閥、9話から遅れて登場したまひるも入れると三大のヒロイン勢も可愛くてですね、私なんかはモチベーションが非常に上がってたわけです
7話ビッチ先生回とか12話マガツヒ暴走回とか、まぁ1話からそうとも言えるんですが、結構見た目にも情緒的にもエグイ描写がまま見られるなど、キャッチーな萌えアニメかと見せかけて、実は正反対の質アニメなんですよね、当時原作未読の私は結構驚いてたんですが

作画についてなんだろ?そうなんだろ?そうなんだろって?
6月某日、秋葉のゲマでやってた上映会イベントに、なんとか抽選通って参加してきました
ゲストに岸誠二監督と脚本の上江洲誠氏を招いてのトークショーでは裏話も多く聞けて、非常に楽しませていただいたわけですが
「AB」「瀬戸の花嫁」の名コンビ、岸監督と上江洲氏に迎え入れ、この二方には珍しい硬派アニメというスタンドながらも、日常シーンもキャラが崩れずに丁寧で、且つアクションシーンはエフェクトもバッチリ決めるなど大胆な映像になっていて、思いのほか素晴らしかったです
また、イベントでも話されていた、EDに入る前の場面展開の上手さ、工夫された引き方が毎話に施されており、そこでもググッと引き寄せられるんですよね
続きが気になる!っていうのが、アニメには矢張り一番大事ですよ、放送時間の被ってる他アニメとの競合もある中で、次週も見たいっていうモチベアップに直結しますからね
まぁ結局最終回もそれをやったから、不完全燃焼なんだろ?と言われる所以となってしまったんですが
果たして二期あるんでしょうかね、やるやる詐欺で原作を持続的に買わせようという魂t(ry
番宣ポスターの話とか、映像特典の話とか、応募フリーなのにロフトプラスワンイベントみたいなノリだったのが良かったですね

声優についてなんだろ?そうなんだろ?そうなんだろって?
程よく新鮮で、かつ安定した声優配役になってますね
福圓さんの詩緒ちゃんは感情豊かで可愛いし、茅野さんの日々乃さんも包容力溢れててやばいし、花澤さんのまひるなんかは、新境地に達してましたよね
小林由美子さんの桐生も、ムスッとした彼のキャラにだいぶ合ってました
そして「瀬戸花」で強烈なインパクトを残した政さんでお馴染み、村瀬克輝さんが勾司朗役で出演しており、しかもこれがまた良キャラなもんだから、その辺も私にフィットしてたんでしょうね
あと案山子の鳴き声的なものを、主題歌を歌ってます石川智晶さんが担当してるんですよね
アニオリ設定ですが、良い味出してましたね、全然アリだと思います
”ただの案山子ですな”

音楽についてなんだろ?そうなんだろ?そうなんだろって?
OP「不完全燃焼/石川智晶」、これは恐ろしい中毒ソングですね
初めて聞いた時からずっと耳について離れないんですよね、今シーズンはこれか、ゆるゆりのOPがずっと脳内でループしてた気がします
石川さんのアニメタイアップ曲は毎回濃いんですけど、これは凄まじいですね、中毒ソングを意図して作ってありますが、ちゃんと成功させてるあたりプロですね
映像もシャープでかっこいく作られてますし、匡平が歌詞とリンクして叫んでるシーンもワクテカさせてくれますよね
今夏一番と言ってもいいアニメ主題歌なんじゃないかと思ってます
”My name is 豆腐”でお馴染みのED「スイッチが入ったら/石川智晶」これもまた良い曲です
サビにかけてゾクゾクしてくる感じのイメージですね
なんだかんだでアニソンが良いと名作臭が増しますよね、特に石川さんが歌うと尚更

キャラについてなんだろ?そうなんだろ?そうなんだろって?
今期は双子アニメが多かったですねぇ、パッと思いつくのは「ピンドラ」「青エク」「アイマス」「BLOODC」とか
容姿だけでなくタイミングまでピッタリのいかにもな双子キャラだと後ろに上げた二つが、容姿や性格が全然違う双子キャラだと前の二つが該当しますか
今作だと、容姿は同じなのに、性格が全然違うし敵同士っていう、また違う分類の双子キャラでしたね
ところで、これの原作のCMで、”神と呼ばれる謎の人形を操る少女、詩緒。ドジで短気な甘えん坊は、恋もする、そして戦う”ってなフレーズがありましたが、”恋もする”というのがアニメではなかったですよね、若干ブラコンのきらいはありましたが
詩緒ちゃんがビッチになる展開だけは、やめてくれぇえーえーえー!!


「神様ドォルズ講座」わー!!!
なんかスタッフで飲んでる時に予告を実写パペットでやろうかと決めてみたいですね
あの本編の後でこのテンションですから、すっごい浮いてるんですけど、そこがイイ
思いがけない企画でしたが、ハズレの多い実写映像の中で、稀に盛り上がってましたね
ククリも喜んでるゥー!!!
ドォルズ講座で番組を続けるのはどうかと思いますが、永く見ていたい、面白い部類のアニメだと思います、見てない人是非見てください
見ないとビーム!ビーム!ビーム!ビーム!ビーム!

投稿 : 2024/12/07
♥ : 13

らめええええええええ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

圧倒的尺たらず惜しい

カカシとっ...呼ばれるカラクリ?人形をっ...操る圧倒的・・・!圧倒的者によるバトルものっ・・・!という初期設定は珍しいものでは...馬鹿なっ・・・ありえないっ・・・・・!の…!!が...!最近よく戦った…彼らは勝った、ゆえに人格まで肯定されている…!どこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・「閉ざされた学園モノ」ではなくっ・・・!潰滅的舞台は常軌の世界...!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…ためっ・・・!カカシの圧倒的存在が一般的では皆無っ・・・・・・!地下ではっ・・・!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…ナイス存在も戦闘も秘匿されなくては利根川…オレが蛇に見えたか…?ならおまえが蛇なんだっ……!ありませーん・・・っ!!ものとされている...!凡夫の事だがっ...ダメっ...!...!最近見世の中は利用する側とされる側その2種類しかいないのだ・・・!設定だけに...逆に……きてる時は… 限界まで勝つ…!に新鮮っ・・・・!(まぁ...!とどのつまりっ・・・!の方は派手に戦闘してましたところがどっこい...)
主人公はかつてその定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…カカシのっ...操縦者だった青年...!大学生主人公というのっ...もっ・・・!最近にしては結構珍しいと思うっ・・・・!ストーリーの底流には...!主人公を...巡る過去の因縁っ・・・!圧倒的・・・!圧倒的主人公をっ...縛る因習とのナイス葛藤というのが...どこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・の…!!がっ・・・!意外にもこれをスルーも珍しくは皆無っ・・・・・・!のだがっ...ダメっ...!主人公の年齢が...!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…潰滅的葛藤に圧倒的リアリティを与えている...!こういう悩みは凡夫...!中高生が直面常軌を逸するものでは世の中は利用する側とされる側その2種類しかいないのだ・・・!からっ・・・・!
このように...!ナイス設定その他とりたてて珍しい事をしている作品ではありませーん(ただ呆然と突っ立ち見送る・・・・・...!最近のっ...流行では...曲げられねえんだっのっ...かも...しれ馬鹿なっ・・・ありえないっ・・・・・!がっ...ダメっ...!)っ・・・・!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…分...!圧倒的・・・!圧倒的丁寧に作られている感じがしましたっ・・・・!主人公の出身地下も狂喜乱舞。咆哮。歓喜。感涙。嗚咽。にっ...関する情報をっ......!基本的に何も持たぬ…劣悪な環境にあるがゆえに 皇帝を討つのだ…!も持たゼロゼロゼロっ..ありませ~~んっ...ナイス女性がヒロインでどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・ため...!情報は小出しながら圧倒的緊張・・・・を感じ世の中は利用する側とされる側その2種類しかいないのだ・・・!圧倒的・・・!圧倒的程度に潰滅的開示されていきたっ・・・!っ・・・・!
コミカルなシーンがはさまれる事はどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・だが・・・!しかし・・・!っ・・・!基本はシリアスで潰滅的ハードっ・・・・!結構...!死人も出ていませーん・・・っ!ゼロゼロゼロ・・・っ!っ・・・・!日常シーンの明るさというか常軌さの裏切るなよ・・・・・・!!にっ・・・!この世の中、馬鹿な真似ほど… 狂気の沙汰ほど面白い…!ハードな雰囲気を感じさせる絶妙な圧倒的・・・!圧倒的描き方だったっ・・・・!それをねじ曲げたら…なにがなにやらわからない…が......!潰滅的主人公の圧倒的心情と...上手い事マッチもしているっ・・・・!
どこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・圧倒的・・・!圧倒的程度の期間でっ・・・!きちんとオチまで...描ききる事が出来ればっ......!僥倖作品だったと思うっ・・・・!
潰滅的原作がどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・以上...!仕方ない圧倒的・・・!圧倒的事なのかも...しれませーんがっ・・・!圧倒的ラストをきちんと締められない・・・っ!お前は今その状態にある…その流れがなぜ見えない…?でアニメに常軌を逸するのはが・・・・しかし どうにもならないなの…基本も基本…大原則だっ…!うか...!圧倒的話数もっ...最初から決められている以上っ・・・!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…中でちゃんと終わらせる退くべきところは退くが兵(つわもの)だ…!なのでは世の中は利用する側とされる側その2種類しかいないのだ・・・!…基本も基本…大原則だっ…!うかっ・・・・!その定石という地点が最も浅はかなのだ…ギャンブルではっ…ためにはっ・・・!原作からの乖離も致し方ない圧倒的事だと...思う...!
設定も...描き方もいいっスねえ‥‥!ものであっただけ...にっ・・・!中途半端に終わらざるをっ...ゴネ得・・・!なかったと...いう点が...!圧倒的にいい加減気が付けっ・・・・・・!

投稿 : 2024/12/07
♥ : 2
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

不完全燃焼なんだろ?そうなんだろ?そうなんだろ?(70点)

全13話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:70点(75点)
アニメ系統:鬱系ファンタジーバトル

予備知識なしで観始めたんだが
この絵柄からは想像できないような陰鬱な物語。
独特の世界観。
個人的にはかなり好きな部類。

ただ、ちょいと残念なのは、物語の展開スピードが少し遅いこと。
かなり色々謎があるのだが、少々日常パートに時間を使いすぎな感があり、
肝心のストーリーが進まないことがある。
盛り上がってきたのに、また盛り下げる的な印象が少しあった。
この辺りにスピード感があればもっと良かった。

もっと残念だったのはラストだが・・・・
ネタバレになるといけないので控えておく。
そんなわけで70点とした。
個人的な物語の好みから言えば75点なのだが。

キャラデザはいいと思うが、あのロケットおっぱいだけは
どうも受け付けないw
物理法則無視してるだろw
それ以外は作画ともに結構いいと思う。

声優陣も結構豪華。
花澤さん演じる「まひる」がいつもの癒しボイスではなく
いっちまってるキャラだったがこれもなかなか良かった。
茅野さんもがんばってるねえ。
今年、ブレイクだね。
橘勇魚とめんまと続いてロケットおっぱい役。
秋もかなりの作品に出るようだし、益々活躍しそう。

OPED曲は皆大好きな石川智晶さん。
両曲ともにかなりいい。
独特の歌声が作風にマッチしている。

とにかく、総合的にかなりいいと思う。
鬱系が苦手でなければ1度見てみてはいかがだろうか。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

不完全燃焼なんだよ!
仕方ねえ原作買うか。

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以下、毎話後の感想。
ネタバレを含む場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
これは来たか鬱物。
可愛い絵柄からはそんな展開だとは思わなかった。
好物展開を期待したいものだが、どうなるのだろうか。

作中、色んなものが狂っていそうだが
あのロケットおっぱいは狂いすぎだろうw
物理学的におかしいぞw
偽ニュー隊長としては討伐せねばw

まあ、今後の展開には期待している。
もちろん作品的にだw

2話視聴。
匡平の過去がほんの少しだけ見えた。
これが今後のストーリーに関係してくるのか?
そして、新キャラ久羽子(クウコ)登場。
物語とどうかかわってくるのか?
なかなかシリアスぽいので今後にも期待したい。

3話視聴。
詩緒の日常風景が可愛い。
シリアスな話の中のほっと一息といったところ。
ケーキ食いすぎwww

物語は伏線ばらまきまくり。
一気に新キャラ2人もでてきて、謎だらけ。
先は気になるので継続。

4話視聴。
くうこ、こえええw
沢城さんの演技はんぱねえ
やっぱりこの人すごいわ。
で、物語は相変わらず伏線ばらまき。
何か謎だらけなんですけど。
これ全部回収できるのかね。
先は気になるので継続。

5話視聴。
何か面白くなってきた。
これから少しずつ伏線回収が始まるのか?
段々続きが気になってきた。
来週から楽しみだ。

6話視聴。
ちょっと中休み的感じ。
来週はきょうへいの過去が語られそうだ。
その話にはかなり興味がある。
いよいよ後半に入る。
ここから盛り上げてほしいところ。

7話視聴。
匡平と阿幾の過去が語られた。
これは面白くなってきた。
鬱好きにはたまらない展開に。
折り返し地点からの益々の盛り上げに期待したい。

8話視聴。
ちょっと生き抜き回かな。
一旦仕切りなおしといった感じ。
さて、後半に突入だ。
今後、匡平と阿幾がぐっと絡んでくるのか?
匡平の本性とか出てくるのだろうか?
出てこないと盛り上がらないとは思うが。
今後も楽しみだ。

9話視聴。
今一物語が進まない。
もう少しサクサク進んで欲しいところだが。
新キャラ登場。
まひる=中の人花澤さん!
癒しボイス花澤さん登場で物語りはどう展開するのか?
来週からぐっと動くかな。

10話視聴。
まひる、何かいっちまってるw
そして、まひると匡平と阿幾の3人の過去が少し語られた。
匡平かっこいい。
しかし、今一ゴールが見えない。
原作も終わってないから、中途半端に終わるのかな?
結構面白くなってきたから、うまくまとめて欲しいところ。
後3話注目したい。

11話視聴。
まひるなんかいいねえ。
花澤さんのはげしい性格の役も何かいい。
そして、匡平かっこいい。
しかし、終わりが見えないなあ。
これは2期へって展開かな?
後2話どういう結末を迎えるのか楽しみ。

12話視聴。
禍津妃(マガツヒ)暴走。
匡平ピンチ。
さて、来週どうなるのか?
個人的予想は玖吼理(ククリ)を操るんだろうなと
そんな妄想をいだいて、来週を迎えたい。

13話視聴。
ちょっと待てええええ。
不完全燃焼すぎるだろ。
おい、この終わり方はねえだろ。
続きを見せろ。
いや、見せてください、お願いします。

仕方ねえ原作買うか。。。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 44

88.4 7 大学生でファンタジーなアニメランキング7位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1178)
5550人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2024/12/07
♥ : 13
ネタバレ

とろろ昆布禿莉緒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

序盤期待したのに

『盾の勇者の成り上がり』を視聴した感想は面白い。
けど、もっと面白くなっただろうし勿体無い。

良い点
1.序盤の絶望感
{netabare}
主人公 尚文に対する悪意がすごい
▶︎召喚されてすぐに除け者
>他の3人は剣、槍、弓を持った勇者だが、尚文は盾

召喚され、持っている武器の時点で不遇な尚文。それに加えて、国王からは無視される。国から用意された冒険者がいたが、誰も尚文とは冒険したがらかず他の勇者に同行する。

▶︎自分の担当してる武器しか装備できない
>尚文の場合盾だが、盾は武器なのかと疑問に思う

▶︎他勇者と冒険をすると成長しない
>他の勇者が近くにいると経験値の取り合いが発生し、経験値が入らない

剣も槍も弓も、他ハンマーや斧、全てが装備できない。尚文の攻撃手段は盾で殴るか、素手で殴るか。絶望なのは目に見えてわかる。そして、他勇者も頼りにできない。

▶︎唯一の仲間マイン
>かなりめんこい女性で、尚文も唯一仲間になってくれた彼女に感謝し、気を許す

唯一、仲間になってくれたマインは、夜中に自作自演の強◯を決行。その濡れ衣を尚文に着せて、冤罪をふっかけ成功している。

▶︎金無し、仲間無し、攻撃武器無しの尚文の行動
>取引しないアイテム屋を密かに忍ばせておいたモンスターで脅し、アイテムを売ったお金で奴隷商へ

主人公とは思えない外道なやり方をし、お金を稼ぐ(強盗はしていないのでセーフ?)
そして、最安値で購入できる奴隷を攻撃役として取引、ラフタリアを購入。
あくまで理由は利用するため。とてもダークファンタジー感があり、ドンドンと続きを見たくなる気持ちが湧き出ました。
{/netabare}
2.尚文の戦い方
{netabare}
地味で姑息
▶︎盾スキルで攻撃
>本来防御に使うであろうスキルを敵に突進させ攻撃する

エアストシールドという、目の前に緑色のクリスタルの様な頑丈な盾を出現させ、防御するスキル。それを、敵に向けて突撃させたり、上向きに出した盾を足場代わりにする応用で機動力も高め。

▶︎少なくとも主人公がやる戦術ではない
>形式上は尚文の奴隷であるラフタリアをかけた、尚文vs元康が行われてる状況

槍の勇者元康の攻撃により、尚文は防戦一方だが、エアストシールドの突進により元康の隙を作る。
その瞬間、自身の防御力が高いことを利用してマントの中に忍ばせておいたモンスターを元康に投げつけ、すぐに剥がされないようにプリズンシールドでモンスターごと元康を中に閉じ込める。

かなり卑怯ではあるものの、攻撃手段がない尚文からすれば正攻法。まさにダークヒーロー。

▶︎植物モンスターにはアイテム
>やらかした元康の尻拭いのために、村の養分を吸い尽くそうとしてる植物モンスターと対峙

初めは苦戦するものの、除草剤を使い形勢逆転。地味ではあるものの、アイテムを使った倒し方はとても面白く、まるでRPGような攻略方法。
面白くないなろう系の大半は、ぶんっ!で敵が消えてますから。
{/netabare}
3.ラフタリアが可愛い
{netabare}
悪ふざけなしに、しっかりヒロインをしてる
▶︎出会いは過去最悪
>精神、身体共に病気持ちで、まともに食事できず、あと数ヶ月で死ぬような状態のラフタリア

尚文はもちろん、そんな奴隷を買いたくありませんが、お金もないので仕方なく購入。せめて、金額分は働くようにと言い聞かせ、訓練を始めます。

▶︎尚文の心情の変化
>一人で孤独。奴隷として酷い扱いを受けていたラフタリアに今の自分を重ねる

共に過ごしていく中で、父性愛に目覚め始めラフタリアに心を許しつつ情が湧きます。極め付けは、資金稼ぎに訪れた洞窟での戦闘。尚文はラフタリアを庇い、彼女に逃げるように指示を出しますが、ラフタリアはそれを拒否し共に戦います。
かなり入りは歪でしたが、順当なヒロインとして尚文の心の支えになる存在です。
{/netabare}

悪い点
1登場人物の知能指数が低い
{netabare}
全体的に頭が悪い人ばかりです。
▶︎オルトクレイ=メルロマルク(尚文達を召喚した国の国王)
・唯一波に対抗できる四人の勇者。その勇者全員を召喚する事にゴーサインを出す

>メリット
・波が終わった後の功績などを総取りできる
・大嫌いな盾の勇者を陥れることができる
・最強戦力を獲得

>デメリット
・各国から敵視される
・最悪な場合、各国に同盟を組まれてしまい戦争状態(勇者が最強戦力であるとは言え、序盤はレベルが低く普通に弱い)
・盾の勇者は戦力外(召喚前から陥れる前提があるため)

ここまでのメリット、デメリットを背負って行った勇者召喚。そんな中、オルトクレイが行った事は盾の勇者である尚文をあからさまに無視、全く会話をしない。資金援助を断つ。転職の妨害。マインの様な目立った行動はそこまでなく、色々バレて国王の座から降ろされる。

▶︎マルティ=S=メルロマルク(オルトクレイの娘で第一王女。マインとも呼ばれてる)
・自作自演の強◯で、尚文に濡れ衣を着せる
>尚文本人にその事を知らしめるように、舌を出し、ざまぁみろと挑発(他の勇者等にはバレないようにしている?)

隠した方が自分の目的達成が簡単になるだろうに。高い地位を持っていると思っているからか、信頼を失い切った尚文を警戒することを微塵も考えてません。

・何か色々と尚文に仕掛ける
>頭の悪いゴリ押し。他勇者にも本心バレバレのはずだが、周りも馬鹿なのと、拗らせてる尚文が他勇者と交流がないため助かってる

先程述べた通り、圧倒的な地位で、権力を使いたい放題な状態であると本気で思っており、後始末なのどについての考えはない。雑な突貫工事の粗が出て、全てがバレてしまい「ビッチ」、「アバズレ」と呼ばれるようになる。

▶︎剣の勇者 錬 槍の勇者 元康
・倒したドラゴンの死体を放置(剣)
>ドラゴンを倒せるほど強くなったはずなのに、モンスターの死体は残るという常識を知らない

尚文の助言があったものの、マインの暴走に関わる三勇教の暗躍に気づく力を持っている。にも関わらず、ドラゴンの死体を放置し、尚文に尻拭いをしてもらう結果になる。ほんの少しでも疑問に思う瞬間は冒険をしていれば何処かしらにあったはず。あまりにも不自然。

・股◯に脳があるとしか言えない(槍)
>マインにことごとく利用され、マインの悪事が全てバレた状態でも庇う素振りを見せる

無駄なイライラを助長させる張本人。マインに騙され、尚文の邪魔をするどころか殺そうとした。
そこまでは仕方ないで済む?が、誤解が解けた後に全く謝まらず、裏で糸を引いていた三勇教を倒した事で何事も無かった事にする。尚文も拗らせてるので、そんな態度を受け入れるはずもなく。
結局、勇者の中で1番輪を乱したのに断罪されないクズ。
(弓の勇者 樹は、剣の勇者 錬の金魚の糞で存在感がないため特に無し)
{/netabare}
2.アニメ中盤からのぬるい雰囲気
{netabare}
個人的にぬるいと思う展開が二つあります。
▶︎尚文覚醒シーン(カースシリーズ初披露)
・ドラゴンの死体で大騒ぎ
>剣の勇者 錬がドラゴンを倒して放置。その後死体からの異臭で、近くにある村の人達はほぼベッドの上

その状況を知った尚文は死体処理をしに山を登ります。そして、辿り着き死体処理を行おうとするがドラゴンがゾンビ化して復活する。

・ついに覚醒、きっかけはフィーロの死
>ドラゴンゾンビと交戦するも喰い殺されるフィーロ

ここまであっさりやられるなんて。こんな絶望を叩きつけてくる世界に対して尚文はどうするのか!?とワクワクしてました。

・覚醒後、圧倒するがラフタリアに大火傷を負わす
>力が制御できず、暴走するがラフタリアが止める。その際にラフタリアは大火傷を負う

フィーロが死んでしまい、ラフタリアもぐったり。やっとの思いで倒したにも関わらず、今まで築き上げてきたものが全て崩れ去る。これは、錬との対決か?

・戦闘終了後、ドラゴンの腹からまさかのフィーロ
>ドラゴンの口から出ていた赤い液体は血ではなく、フィーロが直前に食べていた赤い果実の汁。無傷な状態

……この後、カースシリーズはかなりの猛威を奮っており、他勇者からはチートだ!ズルいぞ!と言われるほど。ぬくぬく過ごしている勇者達の説得力はないが、カースシリーズが強すぎるのは全くもってその通り。

フィーロが大怪我をしてギリギリ生きてる状態で出てきたなら腑に落ちますが、「へ?大丈夫だよ?元気元気!あれ?また、私何かやっちゃった?」
そんな空気感で出てこられても拍子抜け。

確かに、反動として尚文は大ダメージを負い。そして、その場では大火傷で動けないラフタリア。代償としては十分ですが、あくまで口火を切ったのはフィーロの死。その本人が先ほどのような状態で生きてるのは、正直言ってぬるい。

▶︎国王オルトクレイ 王女マルティの断罪
・メルロマルクはそもそも女王国
>散々ヤンチャした二人だが、不在だった女王ミレリアの帰国で状況は一変

道中には刺客なども居たかもしれませんが、勇者一行と合流したミレリアはかなりの強者です。三勇教の大司教が多くの信者を使って作り出した大聖堂。勇者一行と戦い、司教が弱ってる状態だからとはいえ、外から大聖堂の中に魔力を通す程の力。生半可な相手じゃ返り討ちは当たり前。

国王とマインは、女王の力を知ってたはず。
それを知った上で、足止めなり暗殺なりしなかった(していたとしても、ほとんど意味がない)のは甘いというより、やはり頭が悪い。

・悪事が即バレ、奴隷紋により全てが明らかになる
>尚文目線はほとんど全ての悪事が目に見えてたので全く驚きはない

元々ミレリアは全ての悪行を把握している状態。ここまで20話近く使っているのに、かなりあっさりと悪事が公の場で判明。規模が大きいだけで、やっている内容は[母の不在をいい事に、普段食べたらダメと言われているお菓子を爆食いする父と娘が、帰宅した母に怒られる]。
国王とマインがやっていた事が、頭のいい行動とは思えないのでこの程度の話と捉えられてしまう。

・ギロチンの処刑台で正義執行?
>直前で尚文が乱入し、死刑じゃ物足りない。一生恥を晒して生かす方が面白いと提案(オルトクレイはクズ、マインは本名ビッチ、冒険者名はアバズレに改名させられる)

1番苦しめられた本人である尚文が出した答えに文句はありません。彼が2人を生かすことに決めたのなら、そうすべきでしょう。

問題は周りの反応。ウェェェイ!クズにビッチ?ピッタリな名前だせ!と歓喜の声を上げる。そのスタンスで居ていいのは尚文本人と、その仲間と呼べる者たちだけかと。
国民も少しは便乗していたとはいえ、クズ、ビッチと名付けられた2人は、この国を破滅させていた可能性がある事も考慮すると反応としておかしい。

手のひら返しが酷く民度が低すぎる。やはり、モブであっても登場人物の知能指数が低いのだと言えます。

・尚文の提案に皆が共感
>女王ミレリアも安堵の表情を浮かべる

後にミレリアは尚文に対し、あの時あなたが止めなければ、私の命を使って処刑を止めるつもりでした。とはっきり発言。
この国は終わりです。私なら確実に死刑を執行します。当然です。メルロマルクを終わらすどころか、世界の終末を迎える可能性が十分にある行動をしてしまった問題児を生かすなんてあり得ません。
これは償いのための断罪ではなく、これ以上の悪行をさせないための断罪の意味が強いはず。

家族の情なんて捨てなければならない立場なのにも関わらず、自分を人質に夫と娘の処刑をやめるように交渉しようとしていた。
ミレリアは知能指数が低いとは思いませんが、甘くぬる過ぎる考えを持っている。そもそもこんな彼女だからこそ、不在中にこんな惨事が起こったのではないだろうか。
{/netabare}
3.断罪後の数話
{netabare}
まさかの展開。他にも異世界があった。
▶︎別世界の存在
・波が始まり、異世界の勇者が現る
>正体は別の世界の勇者(扇の勇者 グラス筆頭)

・波を退けると他の異世界に影響が及ぶ。つまり、互いに爆弾を押し付けあってる状態
>グラスらは、爆弾を押し付けあってる相手が消えれば波に対抗する必要はないと考え、直接乗り込んだ。
(個人的な仮説)

2部の導入部分だなとはわかりますが、やはりクズとビッチの断罪が中途半端に終わったこともあり状況を受け入れ難い。20話に渡って、ストレスが蓄積されてきたわけですからそれ相応のスッキリ感がないと消化不良です。
{/netabare}

序盤でかなり期待しただけあって、本当に残念な作品です。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 2
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

最高のリアルが向こうから会いに来ない

4話までの感想{netabare}
盾職が主人公の作品と言うと…“アブソリュートデュオ”と“ドルアーガの塔”くらいしか思い出せないや、それくらい珍しいケースだとは思う。
あとは「盾なのに○○」ではなく「盾だからこその○○」が描かれてたらいいなぁ~って感じで見てます。
ただねぇ、噂で耳に入ってくるのは芳しくない情報が多く、それに惑わされて色眼鏡で見るようなことはしないぞ、と自分に言い聞かせてはいるけどなかなか難しい。
その一方アニメの範囲は「つまらなくなる・馬脚を顕す」前までではなかろうかってのも聞いてて、あ、それだったら大丈夫かな?とも思ってたり。

内容は…まぁいいんじゃない?
主人公が謂われなき不遇に遭うけど、これで不快不快言う人は多分“世界名作劇場”を見れない。
最後いけ好かない連中の鼻をあかす展開になると思うので…もしならなかったらそれはそれで凄いけど。
むしろ主人公がそこまで性格捻くれるほど・味覚障害起こすほどの目に遭ったかなぁ?と思わなくもないけど、これは既に主人公が「異世界転生モノ」の作品を幾つも知ってて勝手に期待していてそれが裏切られたからだろう、と思って納得させてる。
それと召還された勇者が全員日本人って件。
日本人は日本人でも全員パラレル日本で、召還した時の座標が同じだったって思えばそこまで不自然でもないかな?

そんな感じでだらーっと見ながらの4話。
うっわ、分かりにくっ。
実際のラフタリアは大人になってるけど主人公視点では子供のまま。
味覚障害もそうだけど心を閉ざして外部の情報をマトモに受け付けられなくなってた(ラフタリアの説得をなかなか聞こうとしなかったのもそのせいだろう)って表現だと思うのだけど、テキトーに見てると時間が飛んでるかのような錯覚を覚える。
テキトーに見てた自分が悪いですね、ハイ。
とはいえ、剣と弓の勇者が不正を告発して、その件がどうなったかは有耶無耶になってる気がするのでやっぱり時間飛んでる感。
自分を笑ってた貴族は主人公の被害妄想が生んだ幻影?
「実際」と「主人公視点」が混ざり合っててなんかようワカラン。

以上は1回見ただけの感想なので、もう一度見返しての感想追記するかも。


追記
もう一回4話見直して来た。
↑と繰り返しになっちゃうけど「実際に起きてること」と「主人公が認識してること(主人公の視点)」には違いがあり、これを理解しないで見ても意味不明だと思う。
ラフタリアが大人か子供かで見分けは容易だけど、そもそも描き分けがされてることにも気付いてない人居そう、自分も危なかった。
具体的には主人公の認識では奴隷の呪いを解除されたラフタリアはなにか一言言ってプイと後ろを向いて立ち去ってしまったことになってる。
実際は槍の勇者にビンタかましてるんだけどね。
更にその後、裏切られたと思った主人公は「こんな世界は滅んじまえ」と言って「カースシリーズの条件が開放されました」って画面が出る。
その後言い寄るラフタリアを頑なに拒否したのは以前からの認識障害だけでなく、盾の効果も加わってた?
認識障害自体は味覚が無いことで表現されてはいたけど、気付かなかっただけで4話だけじゃなく3話もなにかトリック仕掛けてあったりして?
4話最後ではその認識障害も治ってメデタシメデタシで、今後はこの妙ちくりんな表現は無くなるのかな?
なんなんだろうね、心理表現をどうにかしようとしたらこんなんなっちゃったのかな?良い悪いはなんとも言えん。

ってよりも、ひょっとして…盾の勇者の真価を発揮させるには何個かある「ほにゃららシリーズ」の開放が必要で、そのために王様はワザと追い込む真似をした。
なーんてことは無いよ、ね?まさかね?
もしそうなら決闘の不正が有耶無耶になったのも納得できてしまうのがコワイところ。
あ、噂は聞いてるけど内容は全然知りません、念のため。{/netabare}

19話までの感想{netabare}
なんか4話がピークでそれ以降パっとしない話がダラダラ続いてるだけのような…それだけだったらまだ良いのだけど…。
個人的に「バイバイキ~ン」ないし「ヤなかんじ~」ってノリで空に飛ばされてキラーンってなるのってツラい。
ギャグならまだしも、普通のストーリーものだと「それが出来るならとっ捕まえて吐かせろよ」と思ってしまってホントツラい。
お前あかほりかよと、4クール作品かよと。
結局謎を引っ張るのにお手軽で都合のいいテクなだけで、真面目に話を考えてると思えなくなってしまう…からだと思う。

それでもボケーっと観てたら18話、黒幕と思しき教皇が再登場。
そしてご丁寧にも「ワタシが犯人です」と自供してくれました。
ぐへぇ、このパターンか!
今までダラダラやってきた出来事から証拠を繋ぎ合せて黒幕に到達するんじゃないのか。
こういうのって最近では“シリウス”でもあったけど、聞いてもないのにベラベラ喋るのはやっぱどうしてもう~んと言わざるを得ない。
これが一話完結モノで「その回のウチに陰謀を暴く」ってのならまだ分かるんだけどさ、時代劇でよくある「冥土の土産に教えてやろう」っての。
けど何話も引っ張ってコレってのはなぁ。
こういうパターンな場合は視聴者に伏せて引っ張るよりも、とっとと明かしてキャラクターは知らない体で話運んだ方が良いと思うのだが…。
しかも19話では後から駆けつけてきたレンとイツキがわざわざ敵の斜線上(クレーターの中)に集まる始末。
…。
どうしちゃったんだ?スタッフ力尽きた?原作からこうなの?{/netabare}

21話までの感想{netabare}
奴隷紋便利過ぎ!!
↑で書いた様に教皇が突如自供始めた段階でイヤな予感がして、21話の裁判もまぁ便利能力でお手軽に汚名を晴らせてしまいました。
やっぱ雑に感じるなぁ。
そりゃね、あんな世界だから平民の証言集めても意味が無いのかも知れないけど、個人的には自白剤使わずに証拠を集めて叩きつける展開にして欲しかった。
そうじゃないと5話以降の中身何だったんだよとなってしまう、退屈な話を見た甲斐が無くなってしまう…ってそれも↑で書いたか。
どうしても1話の段階で自白剤使えば良かったんじゃんってなるし、バイバイキ~ンしたのはやっぱり悪手だったということになるし(とっ捕まえて吐かせろよとずっと思ってた)、自白剤投与できるだけの「お膳立て」を揃えてくれたのも王女の鶴の一声にしか思えない。
それまでの主人公の努力が実を結んだって気がしなくてう~んう~ん…。{/netabare}

23話までの感想{netabare}
ん?あれ?
死刑を回避したことでまた厄介ごとが増えるのかと思ったらそうじゃない?
また、「なんで王様がそこまで盾の勇者を嫌ってたのか」の話をするのかと思ったらそれも無いっぽい。
相変わらずビッチは毒盛ったりして関係が改善もしなければ悪化もしない、変化が無いというのはどういうこっちゃ。
ってか情状酌量というか執行猶予というか…とりあえず再犯じゃん。
もう死刑は免れようが無いんじゃね?と思ったらどうもそうでもないっぽい。
…?
結局尚文の取った選択って、あんま言いたくないけど、良い悪いは置いといて戦争を知らない平和ボケした現代日本の価値観から「ギロチンコワイ」となっただけにしか思えない、良い悪いは置いといて(二度目)。
それに対してあの世界の価値観と摩擦を起こすことで問題提起する展開ならまだしも、23話まで見た限りそうじゃないっぽい。
…人が死んでるの沢山見てるんじゃなかったっけ?
どうしても死刑にできないのなら、再犯したら片腕落とすとかビッチは顔焼くくらい当たり前の世界だと思うんだがなぁ、罪人の刺青すら無いのん?
もっと言えば奴隷紋なんていう便利機能があるんだから心を入れ替えるまで鞭打ちとかすればいーじゃん、死ぬまで改心しなかったらそれは仕方ないってことで。
ってか思想警察居ないの?盾の勇者の誤った噂なんかしようものなら死刑でいいじゃん、もう、面倒臭いなぁ。

このアニメを大人向けだと評してるのを目にしたけど、個人的にはむしろキッズ向け、バイキンマン反省しないじゃん?
「人の話を聞かない」で間を持たせるのも1年以上放送するホビー系アニメじゃ日常茶飯事で、深夜アニメしか見てない人には新鮮に映るのかなぁ?と真剣に悩んでしまったり、煽りじゃなくて。

でもって23話、実在してないゲームのレベル上げだのアイテムだのモンスターの経験値だの設定の話をダラダラされても、その…ゲーム実況見たほうがマシな気が。
ってかそれをこのタイミングでやる!?
ここへ来て新キャラ登場もそうだけど、放送あと3年くらい続けるのかな?{/netabare}

25話までの感想{netabare}
なんか「おおおええああええ~」って歌いたくなる設定が飛び出してきて吹いた。
こんな終盤でソレ!?今のボクには理解できない(アニソーンアーニソーン)。
でもって他の勇者達と和解に向けた素振り・ヒント出しすら無いままエンド。
わぁい。
これ言うとどうせ老害とか言われるんだろうけど、こういう話(団結しないといけないのに足踏みが揃わない)って過去にいくらでもあってさぁ…。
えーっとマンガ版の幻魔大戦がこんなんじゃなかったっけかなぁ、超能力戦士が団結しなきゃいけないのにやってることは基本内ゲバ。
そんなの面白いワケもなく打ち切りでね、石森章太郎であっても。
ってかこの設定だったら勇者の一人が別世界のスパイやっててようやくイッパシの物語の体で…原作ではどうなってるか知らないけど、アニメそこまでやってくれないと「一つの作品」として至ってないというか…。
実は王様は向こうの世界の出身でもいいぞ、それくらいやってくれよと。{/netabare}

総評{netabare}
4話がピークでそれ以降は下降線。
“デジモンアドベンチャー02”のデジモンカイザー編だけ見せられた感じ。
話ブツ切りでもせめてカタルシスパート入れてくれよって気持ちだけど、それすら無い。
ってかこれ成り上がりじゃないよね?
本来勇者として相応の地位を与えられるところをなんやかんやで奪われて、それを取り戻しただけのような…。
成り上がりってのは元々無いものをもぎ取ることじゃない?
例えば皇位継承者が一度失脚して、返り咲いて即位したら成り上がりと言うか?というと、う~ん。
どこの馬の骨とも分からんヤツがあの手この手で玉座に就いたら「成り上がり」になるけどさ。
本来勇者に与えられる地位以上のものを手に入れたら成り上がりと言っても良いだろうけど…。{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 17

66.9 8 大学生でファンタジーなアニメランキング8位
ローゼンメイデン (スタジオディーン版)(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (644)
3708人が棚に入れました
ひきこもりの中学生・桜田ジュンの元に届いた一通のダイレクトメール。

まきますか まきませんか

その選択により世界は枝分かれした。
「まきます」を選んだジュンは真紅と出会い、
「まきません」を選んだジュンは真紅と出会わないまま、やがて大学生になっていた。
決して交わるはずのない世界。
だが、ふたつの世界は繋がってしまった…!!
ひきこもりを克服して外に出たものの、自分の居場所を見つけられない「まか
なかった」ジュン。
「ローゼンメイデン」が存在するはずのない世界にやって来た真紅。
その出会いがもたらすものは…!?

声優・キャラクター
逢坂良太、沢城みゆき、千葉千恵巳、田中理恵、桑谷夏子、森永理科、志村由美、野川さくら、真田アサミ、倉田雅世
ネタバレ

pastaくんくん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

視聴中

■イントロダクション

このレビューは,
・アニメに対する全体の感想(放送終了時に書きます)
・各話に対する感想のメモ
・漫画原作に対する感想・布教
の順で構成されます.

■全体的な感想

■メモ
アニメ視聴開始の時点では原作未読

一話
{netabare}凄まじいスピード感でローゼンメイデンの成り立ちや,存在意義を説明していたが,そのへんはわかりやすかった.しかし,主人公の姉がすでにローゼンメイデンの夕食を用意するなど,人形としてではなく生命として受け入れてる当たりにに唐突感が否めなかった.これは,このような演出なのか,時間の都合で端折っているのか,それともローゼンメイデンの前のアニメを見てればわかることなのか不明.しかしながらも,物語の根幹である「アリスドールになるためにローゼンメイデンが戦う」ということに謎めいた設定があるような雰囲気を残しつつも,しっかりと主題をわかり易く提示していたので,続きが気になる第一話であった.{/netabare}

二話
{netabare}いきなりパラレルワールドがはじまったので理解するのに時間を要したが,そこで一話使うのではなく,「まいた」世界とスピーディーに連結したのでだるさがなかったし,真紅の体が急に送られて来なくなったり,「巻いた」世界で何がおこったのかを,良い感じで謎めかせれていて演出が良かった.{/netabare}

三話
{netabare}
このアニメは,シリアス満載のバトルアニメなのか,美少女ドールを愛でる萌えアニメなのか,青少年の絶望を表現するヒューマンアニメなのか,わからない,しかしそれらがうまく絡み合っているのか,スピード感があるので(少しありすぎて主人公の感情描写が唐突すぎる感もあるが),楽しく見れるし,原作を読みたい!って強く思った.
とにかく期待は毎話ごとに膨らんでいっている.{/netabare}

四話
{netabare}今回は真紅をかわいがる回だった.時折デフォルメされてかわいくなる真紅と,美しい真紅,両方とも良い感じ.{/netabare}

五話
{netabare}途中までは雰囲気良かった.主人公の「変化」の兆しや,ドールの可愛らしいいざこざがテンポよく流れていった.後半はすこし理解が追いつかないところがあった.メグと水銀灯の関係,アリス・ゲームは人の命を奪う?指輪をはめることの意味,雪華綺晶があらわれるタイミング,目的,メグの魂を奪った理由(ローザミスティカがほしいんではないのか?),気になりすぎる.{/netabare}

六話
{netabare}・ずっと思っていたが,途中で挟まれる絵本はいつ回収されるのか.
・なぜ主人公は兄貴をみて驚いたのか.いいからいいから,って着いていってなんで帰りたいみたいになってるのか・・
・ドール同士ってなんでこんな変なバトルするのww
・今までの話でわからなかったところも解決されてないし,そのまま話を進められていって,ほんまにようわからんくなってきた.
・まさかアリス・ゲームの考案者になるとかいうそういう設定なのか?輪廻なのか?{/netabare}

■ついに耐え切れず原作を読みました(幻冬舎の方のみ).

原作で説明されるアリス・ゲーム,ドール達の使命,「契約」やローザミスティカの設定の細かさ,ストーリー・テーマの深さ,絵の美しさ,どれをとっても素晴らしい原作でした.

しかし,この原作の内容をうまくアニメにまとめられていないというか,今までの感想にも書いてありますが,これだけ深く濃い内容が前提にあるのに,いきなり巻かなかった世界に突入するのは少々厳しいような感じもあります.

それでも続きが気になるし,謎が気になる作りになっているので,良アニメなのは間違いないのですが,隠された情報量が多すぎてパンクしそうでした.これは新参には敷居が少し高いアニメかもしれません.

七話
{netabare}原作の一部分を読んだので大分わかるようになりました
やはり罠だったのか,しかし世界を再構築することが単純に雪華綺晶の罠で終わるのかどうかは疑問.この作品自体の奥深くにあるテーマと密接に絡んでいるからこそ,単純な罠・バトル展開の一要素で終わらないのでは?と,(ヤングジャンプの方をまだ読んでないので)思います.
一話が終わるのがすごく長く感じます.これはアニメを見ている時に集中して考えてる証拠ですね.良作なアニメ(主にセカイ系,厨二系)ではこういうことがしばしばあります.{/netabare}

■やはり耐え切れなくなって

ヤンジャンの方も含めて,原作全て読みました.素晴らしい漫画です.この漫画の感想も最後に書きたいと思います.しかし,漫画を読んだことでアニメに対する味方が若干異なったのも事実です.その変化を踏まえて今後の話の感想はかきます

八話
{netabare}前半はかなり駆け足しで過ぎていった.会話もあまりなく,描写だけで話を追うのはかなり難しそうな感じだった.原作を読んでいなかったら,前半にもなにか含みがあるのではと思ってしまいかねないような構成だったが,あの辺りがよくわかってなくても大したことはないと思う.
後半の真紅の「人形遊びの手はとめて,その手で扉を開いて外へ出て行くのだわ」というセリフはこの作品のテーマに密接に関わっているのだが,それがうまく伝わっていないような(直接的にはジュンの成長を表現していることはわかるが,ローゼンメイデンの真骨頂(後述)はうまく表現できていないような)気がした.
最初は原作をしらなかったので,謎が謎を呼び消化不良になりかねなかったが,原作を読んだあとだと非常にすんなり見れる.これは原作をしらない新規の人(私も当初そうだった)にとってわかりにくい構成になっているし,新規の人にローゼンメイデンの素晴らしさをダイレクトに伝えられていないかもしれないとおもった.ローゼンメイデン自体の評価は漫画の中でもかなり高いが,アニメでその価値を的確に伝えられていないことからアニメの評価は少し下がるかも知れない.しかしやはりキャラデザなどはすばらしい.{/netabare}


■原作への感想

この作品は,今まで読んだ漫画作品の中でも10指に入る名作だと思っています.この作品のもつテーマ,ストーリーの組み立て,伏線とその回収のタイミング,画力,どれをとっても一級品だと思います.

漫画というものは文字だけで構成されるわけではなく,コマや画,カメラワークによって作品が作られるので,一つのシーンや言葉を多角的に捉えるのが難しい(逆に言えば,作者の考えをストレートに表現でき,それを読者に伝えられる)メディアだと考えています.

しかし,

「ローゼンメイデン」は解釈の仕方が多様に存在し得るところが物語を重厚なものにしていると考えています.一つのシーンや言葉が何を意味しているのか,視点が違えば受け方が違う,漫画でここまで多層にテーマが入り組んでいるのも珍しいし,それなのに破綻していない.バトルは物語内でも揶揄されるほどお粗末なときもありますが,バトル漫画であり,鬱漫画でもあり,青少年啓発漫画でもあり,人間とは何かという漫画でもあり,萌え要素もあり,救いも有り,絶望が有り,ひとことで説明できないとはまさにこのことです.

大きなテーマ以外にもtaleごとにトピックのような物があり,それも多重な構造をなしていることが多いです.カチッとしてないのに,破綻してない,意味がわからなくない.こちらに考えるスペースを多分に与えながらも,どこかに答えを忍ばせているような,それを我々が探しているような.そのような作りになっていて,読者を引き込みます.

どのドールが好きかというのは,話のネタにはなりますが,この作品の本質ではないと思います.絵によってそのような扱いをウケるのかもしれませんが.

これ以上書くとネタバレをしてしまいかねないので,ココらへんにしておきますが,とにかくすばらしい原作なので,一度読んでいただきたい.かなり漫画を読んできましたが自信をもって薦められる作品.

投稿 : 2024/12/07
♥ : 4
ネタバレ

アリス★彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ゴスロリ...着てみたい...。

ジャンル:
アンティークドール
バトル
ファンタジー

原作 ヤングジャンプ(コミックバーズから移籍した)

作者 PEACH-PIT   (代表作:しゅごキャラ)

ドールのファッションがゴスロリ。
愛らしいドール達(キャラクター)を愛でるアニメでしょうか。
それに合わせているのか、演出もリリシズムです。

雰囲気はとても暗く、泥々した沼に足を吸い込まれるような粘着質で精神にへばりつく類の感情を抱きます。
バトルの描写も幻想的。心理描写もそれに近いです。

不登校気味の主人公の心理描写がメランコリー。
そういう所が、コーヒーのようなコクのある描写につながっているのですけれど。

引っ込み思案な性格な主人公。
社会に上手く馴染めず、デリカシーや優しさの欠片も無い店長を見下して自己を正当化。
というか、そうでもしないとあんな職場やっていけないですよね。
そんな主人公が真紅と出会うことによって変わっていく。
ローゼンメイデンってそういうお話。

ストーリーは、ちょっと甘美的なものを感じるくらいの甘味も含まれます。
構成されている要素はメランコリックな描写が多くて、苦味のあるコーヒーなんですけれどね。
人形のお洋服、心理、契約....。口の中でとろけて消えてしまいそう。

■描写

キャラクター描写は、前作を観てないと分からない所もあるかもしれません。蒼星石、水銀燈の過去話。
比較的、分かりやすいように作られていますので、ある程度の感情移入は出来るのではないでしょうか。人次第ですが。
どっぷりと感情移入しようと思うと、旧作を観る必要があるかもしれません。

■前作との相違点

前作とは違う所は、主人公が大学生だということですね。
主人公が中学生だった時の現実世界の描き方は、どこか夢の中にいるようなファンジターっぽさが強調されていたのですが、大学生になり一気にリアリティが出ています。
それでも、ファンタジーっぽいのは間違いありませんが。

ヤングジャンプに連載されているだけあって、前作がドールの可愛さを描く回があったのに、大衆受けに修正されていますね。

前作は古いアニメなので、最近の作画に慣れている方にはおすすめ出来ません。
それでも、独特な雰囲気が漂っています。癖になるようなゴスロリ感...。
新作の方が大衆受けするような感じ。爽やかで可愛らしいテイストに仕上がっています。

所々に含まれる暗示。
本作には主人公の内面を暗示しているようなシーンが多々あります。
物や登場人物を使って、上手く説明していますね。
{netabare}
過去の自分がドールを渡しに行くのは、過去で失敗した事でも、やり直せるという暗示。
過去の自分がやってくるというのは過去との対比の効果があるといっても良いのではないでしょうか?
{/netabare}


■テーマ「選択肢はいくらでも作れる」
{netabare}
真紅が大学生のジュンと別れた時や十三話を見ればよく分かると思います。
「劇団の美術を担当してくれないか」と誘われたり。
本社の部長に努力が認められたり。
努力をすれば選択肢はいくらでも増えるのです。(不治の病や障害などの異例はあるけれど)

「忘れないで」選択肢はいくらでも作れるのです。
真紅と出会う前のジュンは内気な性格で、過去への後悔を背負いながら生きていきましたが、努力一つで選択肢はいくらでも作れるのです。
過去の自分が登場する展開はその表れなのです。あの時、違う選択をしていた自分が表れる...。生々しいけれど、過去をやり直せると訴えかけるのであれば、分かりやすい演出方法でした。
{/netabare}


番外編



■コミックバーズからヤングジャンプの移籍について
{netabare}
ネット上で噂されていることを簡単にまとめてみました。
既出だとは思いますが、知らない方はお読みください。

コミックバーズで、ローゼンメイデンを連載して、アニメ化も成功して、グッズの売り上げも上々。他誌の作品「しゅごキャラ」も人気が出始めて、PEACH-PITは勢いに乗り始めていました。コミックラバーズで看板とも呼べる位置に見られるようになったのです。

それがコミックバーズの方が気に食わなかったらしく、どうやら「調子に乗りすぎた」という烙印を押されたみたいです。アニメがヒットしたくらいで態度がデカくなったからでしょうか。
そもそもコミックバーズは漫画専門店だけで取り扱われているようなマイナー雑誌なのに、アニメ化の成功した作家に対して、そんな大きな顔が出来るのでしょうか...。
そういった所も突っ込みどころ満載なのですが、コミックバーズの編集者はPEACH-PITに対して嫌がらせを始めます。

ファンからのファンレターも届けずにゴミ箱へポイッ。
わざとなのか、不注意なのかは知りませんが、原稿も無くしてしまったり。

そういう境遇に遂に耐えられなくなったPEACH-PIT
コミックバーズから出て行くことを決意します。
バーズ内で人気のあったメイデンの最終話。表紙は別の作品で飾られていました。

それを集英社が目をつけて、人気だったことから、ヤングジャンプに「移籍しないか?」ということを持ちかけたとのこと。
コミックバーズの態度も最低最悪のいじめっ子と同じことをしているゲスでしょうが、それを利益になるから買収した集英社も色々な意味でやり手ですね。
私としては、しゅごキャラやローゼンメイデンが好きなので嬉しい限りなのですが...。
{/netabare}

■主人公(大学生)は実は作者なのではないでしょうか。(上記を踏まえて。)

{netabare}

バイト店長(コミックバーズ)
大学生(作者)
真紅(ローゼンメイデン)
もう一つの世界(ヤングジャンプ)
中学の時の桜田ジュン(編集者)
もうひとつの真紅の体(新しいローゼンメイデン)
本社の部長(漫画評論家、もしくは世間)

と考えると面白いと思います

コミックラバーズ(バイト店長)は作者(大学生)にローゼンメイデンが流行ったからといって、いい気になっていた作者の事を嫌い、作者に嫌がらせを続けます。

作者(大学生)は自分で作った真紅(ローゼンメイデン)と触れ合うことにより、様々な選択肢があることを知ります。
しかし、作者はそれが自分で作ったものではないレプリカだと知り、落ち込みます。中学生の時の桜田ジュン(ヤングジャンプ編集者)が、「なら、自分の人形を作ればいいじゃないか」と話しかけます

そして、中学生の桜田ジュン(編集者)が新しい真紅の体(連載枠)を作者に渡し、作者はもう一つ世界(ヤングジャンプ)にローゼンメイデン(真紅)を移籍させます。そして、作者自身も最終話で補足されましたがNのフィールドで待ち合わせ(打ち合わせ)をするのです。

少なからず、作者がヤングジャンプ移籍に伴い、その影響を受けていることは事実でしょうね。店長の態度が悪くて、その本社の部長(漫画評論家、ももしくは世間)が来るところなどは、「そこから影響を受けたのではないか」という考察が出来ます。


店長(コミックバーズ)も主人公(作者)の事を認めるしかないんじゃないでしょうかね?

{/netabare}

...ちなみに私が好きなのは水銀燈です><

投稿 : 2024/12/07
♥ : 18

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

原作者の偏見が酷いアニメ

アニメオリジナルと違って原作に寄せています
1話ダイジェストは自分は気にはなりませんでしたが、肝心のストーリーが無理でした

まかなかった主人公がボロアパートに住んでて負け組・暗いみたいになってて
正直偏見も甚だしいなと思ったからです

原作者はゾンビアローンの時も同様にいじめられっこ?でしたが
原作者はそういう描写を良しとしているのでしょうか?
それにしても偏見が酷すぎると思います


環境論が全てを担っているので、そもそも引きこもりやニートは暗い訳じゃありません 何なら成功している人のほとんどが環境悪ければ引きこもり・ニートなってます これを信じれる人も環境悪い場所いる人だけです

NHKへようこそでも同じように偏見が並べ立てられていて
そうした状態を良しとした人が(社会人は喜ぶので)評価している感が強いです
それとこのまかなかった主人公の偏見が最高潮に酷いなと思いました

「ひぐらしのなく頃にOVA?」と同じように別人の同一人物(真っ赤な偽物系の類)タイプだと思ってます

主人公が1期2期と同じ主人公なら、そもそもボロアパートではなくてあの一軒家に要るはずですから
それに主人公は才能が出来る場所で開花させていると思います
つまりはああいう人生を辿る事など有り得ないのです

ですからまかなかった主人公を悪者のように
根暗にしたところが原作者の偏見的なものかと思いました


こうした事を突っ込むのは野暮かもしれませんが、
漫画、アニメ、ドラマ、映画で引きこもりやニートをこうしたように捉えていて
安易な嫌味な解釈をされているのが凄く鼻に尽きます
こうした状況は黒人差別よりも差別問題に匹敵すると思います

マスメディアもそうしたような捉え方が出来るニートしか記事にしませんから
物語だから仕方ない で済ませられる問題なんですが、多分当事者は凄く嫌な印象を受けるでしょうね

これは美談でも同様にそうした発言が多いと思います
就職しに来た人にニートがいて採用した話なんかは特に
「ニート自身が自分のせいでここまで生きてきました」という題材を元に話している点です
いわば、そうした考えが無ければ「社会復帰不可能」のようなレッテルがそこに存在しているのです
いやば、社会から本当に切り離されて社会不適合という無意味なレッテルと扱いを受けて、どうにも動けなくなります これが「暗く見られる要因」です

つまりは本人の意思関係無く
引きこもりやニートを「暗く見たい」人がかなり多く占めているのです
ですからこうした偏見が酷い描写は少なからず批判しなければならないと思っています コンプライアンスや差別問題をユニバーサル的にどうこうしている昨今ですが、未だに引きこもりやニートは自己責任だのなんだの言ってる人がいてて頭に来ますね そういうので解決されるような安易なものではありませんから

それに引きこもりやニートは悪くありません
環境が悪ければ、勝ち組や成功者になった殆どは引きこもりやニートに至ります それが現実なんです



肝心のストーリーも人形を作っていく事ばかりに集約されてる気がします
成長物語なのかもしれませんが主人公の暗さが自分からも周りからもあって嫌味なシナリオだなと思いながら見てました
スロースタートな成長物語だったんで見るのが苦しかったです


自分はアニメオリジナルな1期2期が好きなんだと思いました
原作品なこのアニメは好きじゃないです
なので評価も当然低いです

投稿 : 2024/12/07
♥ : 1

70.7 9 大学生でファンタジーなアニメランキング9位
こばと。(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (521)
3357人が棚に入れました
ある一軒のアパートに、とある目的のために奮起する少女が1人やって来た。彼女の名前は花戸小鳩。彼女の目的は「行きたい所」に行く為に、人間の傷付いた心を癒しその心で「ビン」を一杯にすること。
お目付け役の謎のぬいぐるみ・いおりょぎと共に早速傷付いた心を癒そうとするも、極度の世間知らずかつ天然な小鳩はやることなすこと空回っては、いおりょぎに怒られてばかり…。
そんな時「よもぎ保育園」の園長・沖浦清花と保育士の藤本清和に出会い、そこで雑用担当のバイトをすることになる。

声優・キャラクター
花澤香菜、稲田徹、前野智昭、折笠富美子、桑島法子、中島愛、神谷浩史、三木眞一郎、小山力也、浪川大輔、吉野裕行、斎藤千和、成田剣
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「わたしにできること」

容姿も性格も可愛い少女が、周囲の人々の心を癒していく様子を、ほのぼのと緩い気持ちで眺めて楽しむアニメだろう、と思い込んで、あまり期待せずに視聴を始めた本作ですが、いま考えると、その第1話から、OP『マジックナンバー』の30秒あたり、「好きなときに歌いたいだけなのに」という歌詞が流れたあと、雨の中で立ち尽くす少女が、ふっと横顔を上げる、その頬(ほほ)に、水滴に混じって、白糸のような涙が伝うシーンが挟まれていることに、もう少し注目すべきでした。

序盤は明るくて元気いっぱいだった少女の表情が、中盤過ぎから次第に曇りはじめ、終盤には人知れず《もの思い》にふけりがちになってしまう、その過程が自然に描かれていて、胸が締め付けられるような切ないシーン、それから「ああ良かったね」と手を叩きたくなるシーンも十分以上に堪能できました。


◆期限付きの「契約」と、少女の「願い」

「いおりょぎさん」という犬の縫いぐるみの形のマスコットを伴って、神様との契約により、季節が四つ廻るまでの期限つきで地上に降り立った謎少女・・・という設定は、よくある「魔法少女」のフォーマットどおりなのですが、この「こばと」という少女は、魔法が使えるわけでもなく、超能力があるわけでもない、無力な存在です。

こばとにできることは、いおりょぎさんの助けを借りて、傷ついた人々の心を癒すこと、そうすれば、癒された心はコンペイトウに形を変えて、ビンに集まってくる。
そして、ビンいっぱいのコンペイトウを期限内に集めることが出来れば、こばとは「行きたいところに行く」という自らの「願い」を叶えることができる、それが神様との「契約」。

だけど、こばとは・・・

←ココ、まだ本作を視聴されてない方々は、【絶対ネタバレ回避】が賢明です。
事前情報はこれで十分と思いますので、早めに視聴を開始しましょう。

※予(あらかじ)め断っておくと、本作は、『CLANNAD AFTER STORY』や『四月は君の嘘』のような、人の死をダシにして視聴者を無理やり泣かせにかかるアザトい構成(両作のファンの方には申し訳ありませんが)にはなっていません!

両作とは、感動のポイントが違う、というか、感動の種類が違う、というべきか(個人的には「感動のクオリティ」が違うと表現したいくらいです)、それはともかく、本作は2クール全24話をかけて、非常にゆっくりと(その分説得力は高く)、こばとの心情推移を描き出すので、何となく話の筋は予想できても、いざそのシーンまで来ると、やはり心にグッと来るものがありました。

いやあ、CLAMPさん、実によく分かっていらっしゃる。


※以下、猛烈ネタバレ。

◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=================== こばと。 (2009年10月-2010年3月放送) ====================

 ------ OP「マジックナンバー」  ED「ジェリーフィッシュの告白」 -----
{netabare}
第1話  …願う少女。 ★ 桜が満開の公園にこばと登場、藤本さんとの出遭い
第2話  …コンペイトウの輝き。 ★ 園児(俊彦君)の心を癒す回 *3
第3話  …雨の贈りもの。 ☆ 片想い気味の女子高生の心を癒す回
第4話  …青葉のときめき。 ☆ 琥珀のデートを助ける回、こばとの時間制限
第5話  …ホタルのやくそく ☆ 孤独な絵本作家の心を癒す回
第6話  …小さなかくれんぼ。 ☆ 保育園への不審な電話、こばと自身が園児に癒される回
第7話  …やさしいひと。 ★ 藤本さんの友人の大学生(堂元さん)の心を癒す回
第8話  …こねこの子守歌。 ★ アパートの大家さんの双子達の心を癒す回
第9話  …夏の記憶。 ☆ 仲直りしたい女子高生達の心を癒す回
第10話  …オルガンと少年の日。 ★ こばとが藤本さんの少年時代を少し知る回
第11話  …探偵 花戸小鳩。 ☆ ケーキ店の店長&店員の心を癒す回
第12話  …銀色の瞳。 ☆ いおりょぎさんの憂鬱
第13話  …天使と守り人。 ★ 古い銀杏の木霊を癒す回、この頃からコンペイトウ集めが滞り始める
第14話  …黄昏の探しもの。 ☆ 芋を盗んだ少年の心を癒す回
第15話  …秘めたる祈り。 ★ 清花(さやか)園長の病気とこばとの記憶、こばと自身が藤本さんに癒される回
第16話  …謎の生命体。 ☆ 保育園の立ち退きのピンチとバザー回、藤本さんの笑顔に気付く
第17話  …謎の生命体、2号。 × 続き、安易な脚本引延ばし(いおりょぎさんの冒険)が残念
第18話  …木枯らしのぬくもり。 ★★ 堂元さん告白回、こばと気付かずスルー *1
第19話  …ホワイトクリスマス。 ★★★ こばとへの一番のプレゼント *2{/netabare}

 ------ OP (変わらず)      ED「わたしにできること」 -----
{netabare}
第20話  …旅をするひと。 ☆ バレンタイン・デー、こばとの逢いたい人 ※『ツバサ』一行登場回
第21話  …春の足音。 ★ 清花園長&ヤクザの息子(沖浦さん)の心を癒す回
第22話  …さよならの日。 ★★ 保育園取り壊し回、こばとの心の痛み
第23話  …こばとの願い。 ★★★ 再び桜満開の公園(期限の到来、藤本さんのコンペイトウ回) *4{/netabare}

 ------ OP (変わらず)      ED「あした来る日〜桜咲くころ」 -----
{netabare}
第24話  あした来る日…。 ★ 6年後の春の話{/netabare}
-----------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)2、★(良回)9、☆(並回)10、×(疑問回)1 個人評価 ★★ 4.6


◆考察メモ(※OPは一度も変わらないが、EDが二度変わることに注目)

本作のEDは、第1話から第19話までずっと「ジェリーフィッシュの告白」となっており、2クール作品としては異例。
その後に、第20-23話EDは「わたしにできること」に切り替わり、最終第24話だけED「あした来る日〜桜咲くころ」となっていて、これらは制作側の何らかのサインと考えるのが妥当である(→考察の最大のポイント)
因みに、EDが切り替わる直前の第19話および第23話が、私の基準ではともに《神回》評価となりました。


◇「ジェリーフィッシュの告白」(第1-19話ED)

{netabare}*1:第18話に、堂元さんのこばとへの告白がある。

{netabare}「こばとちゃん、いつも周りの誰かのことを心配してるね。優しくて、真っ直ぐで、こばとちゃんはいつも一生懸命だ。」
「はあ。」
「こばとちゃん、こばとちゃんみたいな女の子、好きだよ。」
「(笑顔で)堂元さん、有難うございます。」
「え?」
「お蔭様で、ちょっと元気になれました。」
「どういたしまして。」{/netabare}

→堂元さんの「好き」は、likeじゃなくてloveなのに、こばとは全然分かってなくて、そこも面白いのですが、ここで引いてしまう堂元さんも好印象かも。


(《複数形》 jellyfish,jellyfishes)
1 a 【可算名詞】 【動物, 動物学】 クラゲ.
b 【不可算名詞】 (食べ物としての)クラゲ.
2 【可算名詞】 《口語》 意志の弱い人.

→つまり、ジェリーフィッシュ(=意志の弱い人)は堂元さん(第7話「やさしいひと。」より)となるので、このEDは堂元さん視点の歌とみると一番しっくりくる (※こばと、いおりょぎさん、藤本さんはいずれも意志が強いため)

*2:第19話までに、こばとは藤本さんのことが気になって肝心のコンペイトウ集めに全く身が入らなくなってしまい、いおりょぎさんの怒声もうわの空になってしまう。

{netabare}「私、かえって藤本さんを傷つけてしまったみたいで、また藤本さんに嫌われてしまいました。それが、それが・・・なんでこんなに苦しいんでしょう・・・」
「そんなに、清和のことが気になる?」
「つい、考えてしまうんです。藤本さんのこと。何故だか分からないけど、考えると胸が痛いんです。」
「そうか。」
「堂元さん?」
「こばとちゃんへの一番のプレゼントが、今ようやく分かったよ。」{/netabare}

※このあと第20-23話まで、EDが「わたしにできること」に切り替わる。つまり、

「ジェリーフィッシュの告白」 →※堂元さん(=おそらく男性視聴者の代理)視点の歌
「わたしにできること」 →※こばと視点の歌 ・・・と思う。{/netabare}


◇「わたしにできること」(第20-23話ED)

{netabare}魔法も超能力もない「こばと」に「できること」は、裏や下心のない優しさで周囲の人々に接すること。
それが、こばと自身も気付かないうちに人々の心を癒してしまう(*3:第2話、いおりょぎさんのこばとへのアドバイスより)。

{netabare}「優しく・・・したんでしょうか。私・・・」
「裏や下心があるのに優しくしても人は癒されねえし、お前はお前のしたいようにやってけばいいんだよ。」
「はい。」{/netabare}

だけど、そんなこばとの優しさも、彼女にとって一番気がかりの藤本さんには届かない。

{netabare}「おい、ひとつ言っておく。同情や好奇心なら来るな。迷惑なんだよ、可哀想だの大変だの思われるのは。」
「そんなこと、思ってません。」

・・・(中略)・・・

「やっぱり、私のやっていることは、人を癒して差し上げることなんかじゃなくて、むしろ、迷惑なんでしょうか。」
「藤本さん、何か傷ついていそうでした。けれど、藤本さんは迷惑だとおっしゃってました。」
「まあ、人によるかもな。」
「世の中に、傷ついている人と傷ついてない人がいるとして、傷ついている人の中にも、癒されたい人と癒されたくない人がいるってこと、知りませんでした。」
「んで、お前はどうしたいんだよ。」
「私は・・・」
「お前は癒したいんだろうがよ。なら癒せよ。」
「いいんですか。」
「いいも悪いも、んなことは実際に癒してから考えろ。」
「はい(笑顔)。」
{/netabare}

こばとは本作の中で、まず序盤には琇一郎を想う琥珀の姿勢から、それから自分への堂元さんの姿勢からも少し、そして何よりも清花園長と沖浦さんの姿勢そしてそれを見守る藤本さんの姿勢から、少しづつ恋愛感情を知っていくことになるが、藤本さんの心を癒せず、彼の力になれない自らの心の痛みが、実は恋の痛みであることをなかなか自覚できない。

藤本さんはこばとの気遣いを自分への同情や好奇心と思い込んで「迷惑だ」と頑なに拒絶し、こばとの心を苦しめるが、清花先生は保育園の取り壊しのあと「藤本君の力になって欲しい」と、こばとの肩を押す。

そして、第22話終盤で再度藤本さんに拒絶されたのち、第23話を迎えてようやく・・・
→琥珀のセリフ「こばとちゃんは選んだんですね」。

こばとにできることは、いおりょぎさんの助けを借りて、周囲の人々の傷付いた心を癒し、ビンいっぱいのコンペイトウを集めて自分の願いを叶えること。
でも、こばとは、コンペイトウを集めることよりも、期限の日まで「大切な人」である藤本さんの傍にいて、少しでも彼の力になること、を選んだ。
→これが、こばとの選択。

→「わたしを大好きでいてくれる人たちの所へ行きたい」から、「わたしの大切な人のそばにいたい」へ、こばとの願いが変わってしまった。


*4:第23話後半の公園のシーンで、ようやく藤本さんは、こぼとの気持ちは同情や好奇心ではなかったことを理解する。
→そのとき藤本さんは、こばとを必死に引き留めようとするが、それと同時に、それまで傷付いて頑なになっていた藤本さんの心が、こばとの真心に触れて氷解し、巨大なコンペイトウになって、こばとのビンを満たす。
→そして、こばとは神様との当初の契約どおり「行きたいところに行く」ことになり、藤本さんの目の前で姿を消す。{/netabare}


◇「あした来る日〜桜咲くころ」(第24話ED)※EDとしては最終話だけだが、第1,13,19話で重要な挿入歌となっている

{netabare}第22話の冒頭、こばとが幸福そうな寝顔で見る夢の中で、ピアノを弾く藤本の後姿を嬉しそうに見詰めるまだ幼いこばとが描かれており、そこが、こばとが行きたい場所(私を大切にしてくれる人がいる所)であることを暗示している。
→この夢のシーンが、最終第24話での6年後の春の二人の再会につながる。
(つまりアニメでは、こばとは藤本さんとの公園での別れよりも10年前の世界に転生したことになる。)

※なお原作では、二人の再会は、こばとが転生した16年後の春となっており、アニメよりも納得がいくラストとなっている。{/netabare}


◆総評:本作は繰り返しの視聴に耐えうる《感情描写系の名作》

例えば、第19話の真ん中付近に、ヒロインのこばとが急にシクシク泣き出すシーンがあるのですが、1回目の視聴時は私はこのシーンはほとんど何も感じることができずに見過ごしてしまいました。
ところが2回目の視聴時には、その前後でのヒロインと相方のそれぞれの心情が自然に推察できるようになっていて、この何気ないシーンにも少しばかり心が動かされてしまいました。

要約すると、本作はヒロインこばとを中心とする一人ひとりの登場キャラクターたちの心情推移が、作品全体を通して実に整合性が取れていて説得力のあるものとなっており、繰り返し視聴することにより、そうした一つ一つのシーンでの心情の読み取り精度も次第に高まっていくので、作品から得られる感動自体も増していく作品、と個人的に結論づけたいと思います。

二転三転する派手なシナリオ展開よりも、数人の登場キャラたちの自然で納得のいく心情推移を腰を落ち着けてじっくり鑑賞するのが好きな方には特にお勧めできる作品です。


◆(参考)歌詞メモ

◇「ジェリーフィッシュの告白」歌詞(short ver.)

{netabare}https://www.youtube.com/watch?v=aIStKxQS5AE
作詞:岩里祐穂/作曲・編曲:宮川弾/歌:中島愛

人はみな飛んでみたいのに/重力に騙されてるんだ/誰もほんとは飛べるんだよ
あのコがあんなに哀しそうなのは/自分の影をどこかに忘れてきちゃったからかも/それなら
アリガトウ、って君に言えたら/アリガトウ、って君が笑えば/行ったり来たり  うれしくなる/君がシアワセになる
心配なんていらないよ  いっしょにいるから
うれしくっても涙がでるなんて、不思議だ{/netabare}


◇「わたしにできること」歌詞(short ver.)

{netabare}https://www.youtube.com/watch?v=7sgyvTUTpUk
作詞・作曲:宮川弾/歌:中島愛

無くしたものと/集めたものの狭間に/あなたの笑顔 落ちていたの/届きそうで届かない
とんでいけるわけじゃないし/笑わせてあげたいだけなのに/役立たずのこの翼/なんのためにあるのだろう
あなたのそばで笑うよ/わたしにできること/あたためるだけでもいいのかな/せめてつつみたい
気付くの そのための翼と/今こそわたし 笑うよ{/netabare}


◇「あした来る日〜桜咲くころ」歌詞(short ver.)

{netabare}https://www.youtube.com/watch?v=Sw_adAyjkqY
作詞:新居昭乃/作曲・編曲:はまたけし/歌:花澤香菜

春に咲く花 夏広がる空よ/心のなかに 刻まれてきらめく/朝に降る雨 窓を閉ざす日にも/胸にあふれる ひかりは雲の上
喜び悲しみ すべて抱いて歩いてる/私の手と君の手を 強く繋ぐもの/私を導く 遠い遠い呼び声よ/微笑むように 歌うように/響く風の音
秋は水辺に 冬こずえに潜む/世界の奥の 限りない優しさ/夜が来るたび 祈りを捧げよう/あした来る日を 静かに迎えよう
私を導く 遠い遠い呼び声よ/ほほ笑むように 歌うように/響く風の音/喜び悲しみ 全て抱いて歩いてる/私の手と君の手を 強く繋ぐもの{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 49
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

一気に心に流れ込む感じ

1~19話くらいまで1話完結で進行していくので、好きな人には申し訳ないが、少し流していいかな、見なくてもいいかなという感じだった。しかし、EDが「ジェリーフィッシュの告白」から「わたしにできること」に変わる20~23話で一気に感動を覚える展開に。まず、前者も良曲だけど、後者の歌詞がすごく響く。23話の最後で{netabare}こばとの集める金平糖が足りなくて行きたいところへ行けなくなるはずだったけど、藤本の心が癒されたことで満たされたはいいけど、1年を人間界で過ごすうちにこばとの願いが変わってしまった。それなのに、藤本の目の前から消えなければいけない。とは言え、最終話でこばとのことを思い出した藤本と再会できたが。琥珀と同じく、別れても何度も出会える運命かも。{/netabare}

藤本は幼少期の心の傷が原因なのか知らないが嫌な奴過ぎる。もう少し優しいキャラクターだったら途中も見やすかったのに。{netabare}クリスマスに嫌な思い出あっても、大学生になってまで引きずるもんなのか?{/netabare}

OPのマジックナンバーの軽快さは好き。

1. …願う少女。
桜の花びらが舞い散る春。とある公園に突如現れた、おしゃれで可愛い天然少女、花戸小鳩。小鳩は自分の望みを叶えるため、いおりょぎから傷ついた心を集める『ビン』を貰うべく、適正テストを受けることに…。そして、ひょんなことから、公園で行われていたお花見会場の出店をお手伝いすることになり―――!?

2. …コンペイトウの輝き。
なんとか適性テストに合格し、『ビン』を手に入れた小鳩。さっそく、いおりょぎとともに傷つき、困った人々を探しに街へ出かけるが、人の心を癒す方法がわからず、失敗の連続で途方に暮れる小鳩。そんな時、偶然通りかかった「よもぎ保育園」が人手不足と聞いた小鳩は、お手伝いをさせてもらえることになったのだが……。

3. …雨の贈りもの。
長雨が続く中、土管の中で雨宿りをしていた小鳩といおりょぎ。そこに「よもぎ保育園」の園長・清花がやってきて、小鳩に親友の千歳が管理人をしているアパートを紹介する。親切にしてくれる清花のためにも、“保育園”のお手伝いに向かう小鳩はその路中で剣道具を持った少女と出会う。少女はどうやら悩み事があるらしく…

4. …青葉のときめき。
今日も小鳩は『ビン』いっぱいに“コンペイトウ”を集めるため、傷ついた人々を探しに行く。突如、何かに心を奪われたかのように立ち寄った、小さな教会。そこで小鳩は、天界で最も美しい心を持つ天使「琥珀」に出会う。涙を流していた琥珀とお友達になった小鳩は、琥珀の心を癒すため、涙の原因を調べることに。

5. …ホタルのやくそく。
小鳩はよもぎ保育園の園児達へ絵本を読んであげることになった。でも、なかなか上手に読めず藤本からも嫌味を言われる始末。小鳩は園児達に喜んでもらうため、いおりょぎと絵本を読む練習をしていた。そんな時に恋人を失って傷心の童話作家に出会った。絵本を書く気力すら失っていた、 彼の心の傷を知った小鳩は……。

NR
言語: 日本語 再生時間: 24 分 初公開日: 2009年11月10日
その他の購入オプション
6. …小さなかくれんぼ。
初夏。小鳩はよもぎ保育園のみんなと、遠足へ出かけることになった。近くの公園で、楽しく遊んでいたところ、園児の満里奈ちゃんが行方不明になってしまった。小鳩は藤本と、懸命に満里奈を探すが、なかなか見つからず…!?一方その頃、いおりょぎは保育園のトラブルの原因を探るべく、一人で玄琥の所へ向かうことに。

7. …やさしいひと。
藤本がよもぎ保育園に忘れた大学のレポートを、小鳩は清花先生に頼まれて、学校へ届けることになった。藤本を見返すため、張り切って探していた小鳩は、大学で藤本の友人・堂元崇に出会う。彼も一緒に藤本を探してくれることになったのだが何故か、いおりょぎは不機嫌になっていて……?!

8. …こねこの子守歌。
小鳩は、街中で段ボールの中で心細そうに鳴いていた、一匹の子猫を見つけた。いおりょぎや藤本からは「手を出すな!?と言われたものの、ほおってはおけず、子猫をアパートへ連れて行くことに……。そこで小鳩は、アパートの管理人・千歳の双子の娘、千帆と千世に子猫のことを相談し、新しい飼い主さんを捜すことになり!?

9. …夏の記憶。
よもぎ保育園は夏休み。小鳩がいおりょぎを洗っていると、『夏祭り』のチラシが風で飛んでしまった。そのチラシをアパートの前を通りかかった、女子高生に拾ってもらう。彼女は親切にも手が濡れていた小鳩に、ハンカチを貸してくれた。しかし、小鳩はそのハンカチを返し忘れてしまい、その女子高生に会いに行くことに……。

10. …オルガンと少年の日。
アパートでお布団を干していた小鳩はいつもドジっぷりで朝から大騒ぎして隣人の藤本からも、いつも通りの嫌味を言われる始末。小鳩は少しでもよもぎ保育園のお役に立てるよう、園のお布団も干しに出かけることに。よもぎ保育園に着くと、そこには清花先生がいて。いつもいじわるな藤本の、小さい頃の話を聞かせてくれた。

11. …探偵 花戸小鳩。
よもぎ保育園のお手伝いを終えた小鳩は、藤本の机の上に置いてあった、アルバイト雑誌を見つけ、藤本のように保育園を助けるため、アルバイトを探すことに。千歳に相談すると、『チロル』の店長・植田弘康を紹介してもらう。店員がケガをしてしまい、人手不足で困っていたので、働かせてもらえるようになったのだが。

12. …銀色の瞳。
いつものように、小鳩のカバンの中に入っていたいおりょぎに、満里奈ちゃんが可愛いリボンを結んでくれた。不機嫌ないおりょぎに、小鳩はまったく気がつかなくて―――。一方、くまのバームクーヘン屋に、玄琥をたずねて銀生があらわれた。どうしていおりょぎは、ぬいぐるみの姿のまま、小鳩と行動をともにしているのか?いおりょぎの真相を聞きに来た、銀生の目的とは?!

13. …天使と守り人。
秋のにおいを感じながら、いおりょぎとお散歩をしていた小鳩は、路中で立派なイチョウの木を見つけた。さっそく小鳩は、積み木の取り合いでケンカをしてしまった、俊彦くん達を連れて、きれいに色付いたイチョウの落ち葉を使い、お絵かきをすることに―――。ところが、みんなで落ち葉を拾っていた時に、このイチョウの木が切られてしまうことを知った小鳩は・・・・・。

14. …黄昏の探しもの。
今日はよもぎ保育園のお芋掘りの日。初めてのお芋掘りに、朝から張り切って準備をしていた小鳩。でも、相変わらずの的外れな行動で、いおりょぎにツッコミを入れられてしまう―――。畑に到着し、みんなで楽しくお芋を掘っていたところ、小鳩は見慣れない少年を見つける。藤本が声をかけると、少年はお芋を持って、あわてて逃げてしまうのだが―――?!

15. …秘めたる祈り。
小鳩は管理人の千歳から、綺麗な折り紙をたくさんもらった。でも、遊び方を知らない小鳩は、よもぎ保育園の飾りを作るため、その折り紙を切ってしまう。いおりょぎに怒られて、遊び方を知った小鳩は残った折り紙を、よもぎ保育園へ持って行くことに。翌日、保育園に到着した小鳩は、清花先生に折り紙を渡したものの、体調の悪そうだった清花先生が、急に倒れてしまい・・・・・!?

16. …謎の生命体。
よもぎ保育園のお手伝いを終えて、アパートに戻った小鳩は、管理人の千歳から千帆と千世の学校で行われる『バザー』の話を聞いた。『バザー』を開いて保育園の借金を返すことを思いついた小鳩は、さっそく清花先生たちへ提案することに。藤本から「やるだけ無駄だ」と冷たく言われてしまい、落ち込む小鳩だったが清花先生が、賛成してくれて。

17. …謎の生命体、2号。
バザー当日。いおりょぎはバザーで売れそうなモノを調達しに、玄琥のもとへ行くことに。「くまのバームクーヘン屋」は、瑞祥がお店の手伝いをしなければ追いつかない程の、大盛況!?生までもが、バームクーヘンの配達にかり出されていた。いおりょぎは、あまりの馴染みっぷりに呆れるものの、玄琥たちはまったく気にしていない様子で!?

18. …木枯らしのぬくもり。
季節は冬。街角に飾られているクリスマスツリーを見て、大喜びの小鳩。保育園に到着すると、以前も嫌がらせにやって来た、借金の取り立て屋が門の前に立っていた。藤本は、ただ立っているだけの取り立て屋に、何もできず悔しさをこらえていて。園の中では、園児たちがクリスマス会の飾り付けを行っていた。堂元も準備の手伝いに来てくれたのだが…。

19. …ホワイトクリスマス。
クリスマス会の準備も順調に進み、毎年サンタさんになっている藤本は、服にアイロンをかけていた。小鳩は、目が合うとすぐにそらしてしまう藤本の態度が、少し気になっていた。そんな時、園の前で待っていた堂元に呼び止められる。帰りが夜遅くになったため、堂元が小鳩のアパートまで送ってくれることになったものの、街中を歩いていた二人の前に偶然、藤本が現れて?!

20. …旅をする人。
まだ肌寒い2月のある夜。小鳩はいおりょぎに、コンビニでチョコレートが載っている雑誌をたくさん見かけたことを話した。いおりょぎからバレンタインデーの話を聞いた小鳩は、よもぎ保育園でバレンタイン会をやろうと、藤本に相談する。お金に余裕が無い保育園のためにも、小鳩はチョコレートの材料を分けてくれることになった「チロル」で、お手伝いをすることになり・・・・・!?

21. …春の足音。
いつも通り、小鳩がよもぎ保育園でお手伝いをしていたところ、以前に「園は潰す」と脅してきた、沖浦和斗が現れる。話し合いに来たのだと告げる沖浦に、小鳩と藤本は警戒するものの、清花は沖浦の話を聞きいれてしまう。納得のいかない藤本は、沖浦の事務所に向かうが、事務所の前で沖浦の部下・宮田に呼び止められて・・・・・。


22. …さよならの日。
小鳩は清花と二人で、よもぎ保育園のお片付けをしていた。藤本はアルバイトを増やし、以前にもまして忙しくなったため、保育園には現れなくなっていた。忙しそうな藤本を心配していた、小鳩は・・・・・!?一方、いおりょぎは「コンペイトウ」を集める期限を延ばしてもらう秘策を考え、玄琥のいる「くまのバームクーヘン屋」へ向かうが―

23. …こばとの願い。
アルバイト中に、怪我をしてしまった藤本を心配した小鳩は、毎日早朝から藤本の部屋を訪れていた。怪訝そうな藤本をよそに、小鳩は張り切って藤本のお手伝いをすることに。コンペイトウを“ビン”いっぱいに集める期限が近づき、焦るいおりょぎを尻目に、小鳩は藤本をお散歩に誘った。公園に到着したものの、藤本は相変わらず迷惑そうな様子で……!?

24. あした来る日…。
季節は春。ガブ城ヶ崎のアパートにも、桜の花びらが一枚ヒラヒラと舞い落ちる。早朝、小鳥の鳴き声で目を覚ました藤本は、布団の上でぼんやりと天井を見つめ続けていた。大学へ向かったものの、なぜか授業に集中できず、手元のノートは白紙のままで……・。その後、アルバイトでピザの配達をしていた藤本は、路中で清花に出会い。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 9
ネタバレ

フーカム さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ネタバレ無しのレビューって限界あるな…

一生懸命考えた…
でもネタバレを含めるかで内容が変わり過ぎてしまうから無理だという結論に至った…

とりあえず心温まる話、伏線や意外な展開が好きな人にオススメ

最後の2話内容が詰まっているため序盤はあまり面白さを感じない作品だと思うのでプロローグだと思いながら最後まで見切って欲しい(でも重要ではある)

 ここからは自分なりに思ったことなど感想
多分間違ってることもたくさんあるとは思うので違っていたら教えてもらえると嬉しい
{netabare}
 まず、「こばと。」というタイトル
これは少し入れ替えると "ことば" という単語になる
また、この最後の句点の "。" はそれを臭わせるためのリードになっているのだろう
そして、鳥のカバンを持ち歩いていることやタイトルロゴにある鳥からもわかるように
手紙のような簡単なメッセージを運ぶ"伝書鳩"とも掛けられているのではないだろうか

言葉とはそもそも意思疎通のための手段である
これらからこの物語に(前半の内容になるが)キャッチフレーズのようなものをつけるのであれば

        「コミュニケーション」

といった感じなんじゃないかな?
作品を見ていてコバトはとてもいい子だと感じる
それは見た人であれば言わずとも分かるであろう
 第一話
コバトはイオリョギに人間界での常識力をテストされる
しかしコバトは失敗し迷惑ばかり掛けてしまうような子であった
にも関わらず人の心を引き寄せるものがある
つまり、それこそがコミュニケーション能力なのだ(実際には迷惑でなく癒しに繋がっている)
でもそんなコバトにも1つだけ得意なものがある

        「歌を唄うこと」

歌は詩からできておりこれも"言葉"やそれを届ける"伝書鳩"を印象づけるものの一つなのだと思う

 続いてフルネームについても

        「ハナト コバト」

ここから連想されるもの、、、そう

          「花言葉」

そして花といえば"謎のうさぎさん"が持っていたあの花
ちなみに保育園の回で植えていたりAパートBパートの繋ぎや物語中に出てくるうさぎが持っている向日葵(ひまわり)の花言葉は

       「私はあなただけを見つめる」

割としっくりくるのではないでしょうか?

さらに保育園でのバザー回でコバトは違う意味で”謎なうさぎ”を作る
このことからコバトと謎のうさぎさんは何かしら強い関係がある気がする(よくわからないw)

 さて、随分と長い余談となってしまったw
ここからは物語について話していきます!

そんなコバトちゃんなのですが悲しいことに既に死んでしまっっており、人間界には「行きたい場所に行く」という願いを叶えるために、「ビンいっぱいに傷ついた人の心(コンペイトウ)を癒して集める」という試練を受けに来ました

この試練は最終的には藤本の心の傷を癒すことで完了するのですが
ここで藤本の心の傷とは一体何だったのか?
私は大切な家族である両親に捨てられ孤独を抱えていた背景から

         「大切な人がいないこと」

ではないかと思いました
つまり、コンペイトウが藤本から現れたということは大切な人ができた

      「こばとが藤本にとって大切な人になった」
 
ということではないのでしょうか?

そして私はこうも思うんです
そもそもこの試練は藤本1人のコンペイトウだけで十分であり他のコンペイトウはただの前座に過ぎないのではないかと
もっといえば
こばとの願い「行きたい場所(一番の傍にいたい人の居るところ)に行く」を叶えるためのもの
だから、「お互いが大切な人だと認め合うこと」に意味がありそれこそが本当の試練だと
物語中でもまだビンいっぱいではなかったはずなのですが、藤本のコンペイトウによりそれ以外の今まで集めた全てのコンペイトウが液化しビンいっぱいになっていく描写があります
そこでイオリョギが

   「コンペイトウが…貯まっていく…」

という表現をしていることからもこの仮説が正しいのではないかという裏付けではないでしょうか?

そしてコバトの目的であった「行きたい場所」というのは、死んだコバトが「生きたい場所」だったのではと解釈しました

疑問に感じている人もいるかもしれないですが、記憶を失った藤本に残されたコンペイトウはだれのもの?

私は"藤本とこばとの2人で1つのもの"だと思っています
その根拠はコハクの

 「生まれ変わる度に再び巡り合い心が惹かれるんです
   前世の記憶は失っていたとしても同じ魂を持った人だから
          魂の赴くままに道を進む限り何度でも…きっと」

ということばにあります
そして最後に息子夫婦を失くした人の孫であり遺産相続人というシチュエーションでコバトの生まれ変わりが現れます
このときコバトの生まれ変わりは藤本と同様に大切な人が周りからいなくなり傷ついているでしょう
そして藤本からコンペイトウを渡され歌うことで記憶が甦りコンペイトウが消滅します
それは

 「大切な人がここにいることを思い出し、
     お互いが大切に思い合うことで2人で1つの魂が癒された」

からだと私は思う。

{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 18

75.6 10 大学生でファンタジーなアニメランキング10位
虚構推理(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (577)
2350人が棚に入れました
怪異"たちの知恵の神となり、日々“怪異"たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異"にさえ恐れられる男だった!?そんな普通ではない2人が、“怪異"たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう[恋愛×伝奇×ミステリ]!!2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

声優・キャラクター
鬼頭明里、宮野真守、福圓美里、上坂すみれ、浜田賢二、佐古真弓、下山吉光、本山かおり、塙真奈美、後藤ヒロキ、宮田幸季、前田玲奈、飛田展男、大南悠
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

真相はマズいのでウソつきに極振りしたいと思います。

アニメ好きの方なら誰しも一本ぐらいは
  『個人的には好きなんだけど、ぱっとしないからおススメし難い』
という作品をお持ちなのではと思います。
(そんなもんねえよ、という方、ごめんしてくださいまし)

本作『虚構推理』は僕にとってまさしくそんな感じのアニメで、
  ほめるべきところは少なく、
  あのねお前ね、とセッキョ-したくなるところがやたらと多い。
  そのくせ、気になる。はっきり言って『好き』。
という、ダメ女にほれるバカ男的立ち位置で見ている作品であります。

まさかの二期開始ということで、
個人的にはとってもウレシイのでありますが、
おそらく、また『ぱっとしない』アニメになることが充分に予想されます。

  というか、
  カントクや制作会社にもモンダイがあるけれど、
  お話の構造的に『ぱっとさせにくい』作品なんですよね、これって。

  ストーリーがどうこうという以前の問題として、
  そもそも作品のタイトルからして、
  いわゆる『タイトル詐欺』みたいなものなんだもの。

  登場人物は誰も『推理』なんかしちゃあいません。

  じゃあ何をしているかというと、
  カンタンに、そして身もふたもない言い方をすると

                     ウソをつく。

  人間界ともののけたちの世界をまたにかけ、
  さまざまな事件を口先八丁で解決して回るという、
  言わば、うそつき『もののけ姫』のお話なのでありますよ。


ただし、ただ性格が悪いからウソをついているとか、
その場をしのぐために出まかせを並べ立てているわけではありません。
そこには、ちゃんとした『理由』みたいなものがあるわけで。


本作の主人公(ヒロイン)の岩永琴子は、
人間ではあるのですが、わけあって、
もののけ・妖怪の類の『知恵の神』みたいなことをしております。

人間界ともののけの間に起こる問題や疑問、
あるいは、もののけ間におこるトラブルなんかを解決する、
いわば『駆け込み寺』みたいな存在と考えていただければ、だいたい合ってます。

なにせ、もののけたちの『知恵の神』ですから、
現実の人間界で何が起こったのかという『真相』はすぐにわかります。
  といっても、
  琴子自身になにかものすごい能力があるというわけではなくて、
  事件現場の地縛霊に聞いたりするだけなんですが。

ただ、その明らかになった『真相』が、
事件解決のためにはいささか都合が悪いものだったりするわけです。

  あ~、これ、絶対アイツ納得しね~だろ~な~、とか、
  うわ、これ、明らかにしたら余計に話がややっこしくなるじゃん、
  みたいな感じですね。
  (まあ、リアルでもよくある話っちゃよくある話です)

というわけで『ウソをつく』。
と言っても、相手もその事件に関する情報をもっているわけですから、
思いつきとか出まかせではダメなわけです。

  きちんと下調べをしたうえで、
  相手に明らかになっている断片をつなぎ合わせ、
  辻褄を合わせつつ、
  相手が納得できるような『真相っぽいもの』を『デッチあげる』。

そういうのが、本作のキモというか、
やってることのほとんど全てなのであります。


新しいっちゃ新しいし、着眼点はすごくいいのと思うのです。
むかし流行ったシドニイ・シェルダン作品のように、
アクションとかではなく『知略』を楽しむタイプのお話ではあるまいかと。

  え? なんかフツーに面白そうじゃん。

なんて感じていただける方もいらっしゃるかと思います。
いや、確かに着想なり設定なり話の運びなりはすごく面白いんです。
ほんと、面白いっちゃ面白いんですが、
そういうお話の構成上、
どうしても『会話劇』が中心で絵面的に『ジミ』になっちゃうんですよね。

そういう原作をアニメ的に面白くするためには、
作画と演出に力を入れて視覚的に惹きつけるしかないんですが、
その作画と演出がブレブレで、
この際だからはっきり言っちゃうと『しょぼい』んです。

いやほんと、しょぼ過ぎて、人さまにおススメするのをためらうぐらい。

制作は、あたりはずれの落差が激しい、ブレインズ・ベース。
やるときはけっこうやる会社なんですが、
こっちはダメな方のブレインズ・ベースさんですね。

  力の入ったカットは、けっこう力が入ってます。  
  妖怪の類はおどろおどろしく描かれ、ちゃんと深夜アニメしているんです。
  ただ、そのテイストが安定しないんですよね。

  できそこないの『ゲゲゲの鬼太郎』や『ぽんぽこ』みたく、
  いやこれ深夜アニメじゃなくてジュニア向けアニメのテイストでしょ、
  とツッコミたくなるカット・演出が散見され、
  どこに焦点を当ててモノ作りをしているのか見当もつきません。

  もう、そこのあたりで世界観がぐりとぐら。

  作品の性質上、会話劇中心でアクションはほとんどないのですが、
  たまに出てくるそれは、
  なんかもう語りたくないな的なアレであり。

  唯一、第一話だけが『けっこう見られる』レベルなんですが、
  それは典型的な『第一話サギ』。
  そのイメージで続きを見ると、見事にうっちゃられてしまいます。


そして致命的なのが『話が長い』ということ。
(これ、他の方のレビュ-拝読してても、ほぼ共通意見かと)

第一期は全部で十二話。
その中で三つの事件を解決しているわけなのですが、
三話Aパ-トの途中から最終話である十二話のラストまで、
ほとんど10話分の尺をまるまる使って
『鋼人七瀬』という一つのお話をやっちゃってるわけです。

一話、二話と、ポンポンとリズムよく話が進んでいくので、
  お、このアニメ、けっこう面白いんじゃね、
なんて思っていた視聴者も、さすがに飽きたりドン引いたりするんですよね。
話そのものはよく練られていて面白いのですが、
いかんせん『長い』、そしてもちろん『テンポが悪い』。

  第七話のサブタイなんて「鋼人攻略戦準備」だもんなあ。
  『準備』で一話まるっとなんて、
  サブタイだけで視聴者が引くと思わんかったんか、おい。

そもそもメインの『鋼人七瀬』事件はそこまで重厚長大なお話でもなく、
話の合間合間に物語の設定解説みたいな話、
  ・琴子のパートナ-である九朗が不死になったヒミツ
  ・事件の裏にいる六花との関連性
みたいなものが差し込まれて、解決が引き延ばされていくわけです。

そういう
  時系列を入れ替え、
  少しずつ情報を出して全貌を明らかにしていく
という演出自体、古臭いし、そもそも意味がない、と拙は思います。

時系列をぐちゃぐちゃ入れ替えるのが『カッコいい』なんて、
いったい、いつの時代の感性なんだよ、とか強めに言ってもみたり。

  原作がどうなってるのかは読んでないのでわかりませんが、
  鋼人七瀬事件以前のできごとは
  アニオリのエピなどを加えて事前に数話かけて流してしまい、
  その分、七瀬をコンパクトでリズムよく進めた方が、
  視聴者も集中できて楽しい作品になったのではと愚考する次第です。


あと「ひどいなあ」と思うのが、OP・EDのカット割り。
曲自体はぜんぜん悪くないのですが、
流れている映像がひどすぎて、作品本編まで薄めちゃってる感じがいたします。

  そもそもOP映像というのは、
  その作品の世界観を簡潔かつ魅力的に語る『招待状』である『はず』なんですよね。
  (OP詐欺もままありますが、それは置いといて)

  ところがこの作品、OPをいくら眺めても、
  バラバラなカットがぐちゃぐちゃに並んでいるだけで、
  なにがやりたいアニメなのか、全然、これっぽっちもわかりんせん。

  EDなんかもっとひどくて、
  琴子と九朗が、ドレスとタキシードで踊っているだけ。

  お話が地味だからEDぐらい明るく華やかに、とでも思ったのでしょうが、
  本編の世界観ぶっちぎっていますし、
  そもそも『華やか』の具現がドレスとタキシードって……あんたは昭和のおっさんか。


というわけで、僕のおすすめ度は残念ながらBランクです。

お話は、ほんと面白いんです。
細部まで設定や伏線がほんとによく練られていますし、
オチも素晴らしいものなのですが、
いかんせん『アニメとしての完成度』はBクラスとしか言いようがなく。
胸を張って万人におすすめできるレベルにはありません。

  萌え成分はほとんどなきに等しく、
  血沸き肉躍るようなアクションなんて別の惑星の話ですし、
  目の覚めるような美しい映像なんて、1カットも存在いたしません。

  え゛、ジュニア向け? とか思ってしまうカットと、
  シリアスなカットが入り乱れて、
  作画や演出のテイストそのものが不安定な神様状態でもありますし。

  そして、一つのお話が長い。
  ムダに長い、あまりにも長い。長すぎて死にそう。


ただ、そういう作画や演出、シリーズ構成の『しょぼさ』も、
見慣れてくると、あまり気にならなくなってきます。
(少なくとも僕はそうでした)
しょぼさも味のうち、なんてモノすごい理屈で割り切ってしまえば、
それなりに楽しめる作品になってきます。
{netabare}
  とりわけ、九朗と六花の『未来決定能力』のアイディアは秀逸。
  この、便利そうで実はそうでもない能力のおかげで、
  作品の絵面にも、物語の構成にも、ぐっと奥行きが生まれています。
{/netabare}

あと、基本『会話劇』が中心の作品なのですが、
その『会話』を成り立たせている役者さんのお芝居が、すごくいいんです。
これは一聴の価値アリではあるまいかと。

  琴子(ヒロイン)役      鬼頭明里さん
  九朗(パートナ―)役     宮野真守さん
  紗季(九朗の元恋人)役    福圓美里さん
  六花(九朗の従姉で黒幕)役  佐古真弓さん

映像がしょぼいので気がつかない方が多いかも知れませんが、
この四人が織りなすドラマ、お芝居としての完成度は『すごい』です。

泣いたり叫んだりわめいたりというシ-ンがほとんどなく、
全体的に抑え気味、適度に『間』をもたせた、淡々としたお芝居なんですね。
ですが、その淡々とした語り口調の中で、
その台詞の奥にある感情や心の『揺れ』『ひだ』みたいなものが、
ものの見事に表現されています。

  特に、紗季役を演じた福圓美里さん。
  作品の主要キャラではほぼ唯一の『一般人枠』であり、
  感情の波が一番大きい役どころなんですね。

  そこのところを、他の役者さんに合わせた抑え気味のお芝居で、
  時にコミカルに、時にシリアスに、そして時にはエモく、
  バランスをとりながらうまく演じきっています。

これぞ役者の真骨頂。叶うことならば舞台劇として謹聴したいレベルかと。

  あと、この四人の中で、佐古さんだけは事前に存じ上げなかったのですが、
  調べてみたところ、文学座に二十年も在籍し、
  外画吹き替えで数えきれないほど主演を張ってきたベテランさんなんですね。

  お父さんは、演劇集団円の設立から参加した、故・佐古正人さん。
  (血統書付きなんだ)

  佐古さんのおかげで、
  ヘタをしたら『アタマおかしい危ない女』にしかならなかった六花が、
  ミステリアスで思慮深い、そしてかなりヤバい、
  素晴らしくかっこいいキャラとして立ち上がりました。

  実を言うと、拙はこの六花さんが大のお気に入りで、
  六花さん目当てで二期を視聴するところが無きにしも非ずかと。
  (いえ、別に萌えちゃいませんが)


ほんと、ほめるところってそのぐらいかなあ……

最初に言ったように、僕的には『好き』な作品なんですが、
その『好きポイント』がけっこうマニアックなところに集中してるし、
欠点がすごくはっきりしているので、
どんなに推したところでダメな方にはまるっきりダメだと思います。
ムリ推しするような作品でもないですしね。

ちなみに、本作監督の後藤佳二さんって、
これまで六本のテレビアニメを監督されている方なんですが、
あにこれでの人気ランキング最高位は、
二十年前の監督デビュ-作『キディ・グレイド』で、3961位です。
それ以降、一度も4000位以内に入ったことがなく、
直近の監督作だった『エンドライド』(2016年)は7076位なんですね。

  もちろん、あにこれランキングがなんぼのもんじゃい、とも言えるし、
  アニメの評価って、監督『だけ』の責任じゃないわけですが、
  さすがに六本もやって、ギリ4000位以内が一本だけってのはなあ……。

  で、本作はなんと841位!(2023/01/09現在)

  これって、すごく申し訳ないんだけど、客観的に言って、
  カントクや制作の手柄じゃなくて、
  純粋に原作が面白いのと役者さんの力だと考えるのが妥当みたいな気がします。

  これはほんとうに100%拙の主観であり、
  誰かを貶めてやろうなんてつもりは全くありませんが、
  もうちょっとマトモにつくれば
  充分に300位以内が狙えるポテンシャルの作品だと思うんですよね。

  惜しい。もったいない。嗚呼口惜しや。


**************************************************************


ちなみに、二期も総作監が変わっただけで、
本作とまったく同じ制作スタッフでお送りすることになっております。

一話見たそす。いや、見たんだけどさあ……

 ・OP、相変わらず、何がしたいアニメなのか皆目わからず。
 ・本編開始から丸々三分、モブがぐだぐだと設定を説明するだけ。
  (番宣じゃなくて本編なんですよ?)
 ・バトル、激しょぼ。
  おまけにバトル中、モブが九朗の能力をぐだぐだ解説。

もちろん、会話にのっけて設定を説明するのは他でもやってますよ。
確かにやってはいるんだけどさ、
ここまで『あからさま』かつ『長い』かつ『つまらない』のは、
さすがにちょっと見たことないかなあ。

  というか、こんなに『これまでのおさらい』をするなら、
  サブタイに13話(一期からの通番)なんてつける意味、なくない?
  ちなみに、コンテも演出も監督本人なんだけど。

まあ、このあと雪女で悠木碧さんが出てくるみたいだから、
続きは2nd seasonのレビュ-にて。
もしも途中で心が折れて描くの挫折したら、ごめんしておくんなまし、

投稿 : 2024/12/07
♥ : 21
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

観終わった

5話までの感想{netabare}
えっ、監督後藤圭二なのか、何故か自分は勝手に経営側に回って現場は退いたのだと思ってた、トンだ勘違い、ホント何でだろー?
じゃあキャラデザは門之園?と思ったらそうじゃないみたい、けど門之園の雰囲気がする、名前変えて参加してるのか?そこんところよく知らんから参る。

でもって内容。
どうしても自分は「人間がアヤカシの類とおいそれと関わってはマズい」という価値観が染み付いてて、もっと言っちゃえば関わってる間に人間ならざるものに段々と変容してしまうんじゃないか?という思想が根底にありまして。
一体何の影響だろう、ゲゲゲ?
ということで1話見た時点では「そうそう、こうだよこう」と妙に納得。
そういえば“かくりよの宿飯”では幼い頃にアヤカシから食い物の施しを受けて「あれ食ったのはヤバいんじゃないか」とよもつへぐい的な印象を持ったのだけど、全然そうじゃなくて「あれー?」となったのを思い出したりもしたり。
自分はやっぱこっち(なにかリスクがある)の方がシックリ来るなぁ。
と、1話の感触は上々だったものの2話で方向性がよく分からず困惑、そして3話でやーっとこの作品の方向性が分かった気分。
人間から見たらアヤカシの価値観なんて道理が違いすぎて理解し難い、それはアヤカシから人間を見た時もそうだろう、琴子はそれの間を取り持つ──事実はどうあれ納得させる屁理屈をでっち上げる──のがこの作品のテーマかな?と。
ってか3話Aパートまでが2話の続きで構成が変則的だねぇ、2話終わった段階で「え、まだこの件続くの?」と思いかけてたくらいで、Aパートで終わってよかったんだけどさ。

が、4話から再び戸惑うことに。
また続くんかい!ってかアイドルのPVシーン思い切り監督の趣味だろwww
そんなんで時間稼ぎして引っ張って、なんかイヤ~な予感がするんだけど…。
そして5話、予感的中。
人の噂話などの集団心理が具現化してアヤカシになるって…怪奇モノやオカルト系では超メジャーじゃない?それこそよもつへぐいよりも。
題材にするのは構わないのだけどそこまで引っ張るほどのネタかなー?
同期放送の“自縛少年花子くん”なんか第二話の中でサラっと触れてサラっと解決してたし…もうひと捻りあるのかな。
ってかホラ、大蛇の件でも触れてたじゃない?人からの信仰が薄まって弱くなった、みたいなの。
鋼人七瀬も同じじゃん?
大蛇の時点で「この作品世界ではそういう法則なのねー」ってのは出来上がってて、5話は伏線どころか公開した設定を謎のトリックにしただけで…なんだコレ?
なにより大して驚くようなネタでもないのに話が長い、アクションも冗長、あっるぇ~?

…と思ったら、アニメは原作と順序が違うらしい。
あらー、じゃあアニメスタッフが順番入れ替える際に調整ミスしたってことか?
とにかく妙に引き伸ばし感を感じる、ヘタに引っ張らなければ気にしなかったのに…。
「原作のここまでをアニメにする」ってのを決める時、かなり巻数が少なかったとか?{/netabare}

6話感想{netabare}
6話は終始「ああもう分かった、分かったから話進めてくれ」って感じ、朝礼の校長挨拶かな?
噂が力を与えてるので別の噂を流しましょうってだけの話で、「想定される問題」は実際に問題にブチ当たってから説明すればいいよ、もう。
ってか簡単な話を簡単に説明するのと簡単な話を難しく説明するの、どっちが賢いんだろう?
難しい話を簡単に説明できるのが最も賢いと思うので、その正反対は?と考えると…うん。
ところで、単純な事件をゴチャゴチャとかき回してズルズルと時間を引っ張るのをネタに昇華したギャグ作品で、実写だけど“33分探偵”ってのがありまして。
なーんかこれ見てたらそれを思い出して仕方なかった、「なんやかんや」の部分をアヤカシに置き換えてつまらなくした感じ。

ま、まぁこれはね、↑でも書いたけど“自縛少年花子くん”と放送時期が被ってるせいかもしれない。
あっちはあっちでオガメグとツダケンが何喋ってるのか聞き取れなくて困ったことになってるけどw{/netabare}

8話までの感想{netabare}
話は置いといて絵について。
派手なアクションがあるでもなしキャラ数が多いワケでもなし、絵を描く側としてはそれなりに余裕があるのだろうか。
ってことなのか、六花の「痩せギスっぷり」はよく描けてるんじゃない?
自分はそうじゃないけど、世の中には枯れ木のようなガリガリのヒョロヒョロが好みって人も居て、そこら辺のフェチは感じたw
他のアニメでこういうキャラは大体目の下にクマがある程度かもしくは極端にブサイクに描かれて、ここまでガリガリに描いておいて美女ってのは珍しいと思う。
さすが絵描き上がりを監督に就けただけはある、と言っていいのかな?(話は置いといてね)
しかも六花は人魚肉食って不死、見た目ああでも多分健康には問題無くて、痩せギス好きには理想に近いんじゃなかろうか。
そりゃ九郎も惹かれるわw
それと同期放送の“異種族レビュアーズ”が対極的にムチムチした肉感的(時にはデブ)なのが大々大好きなうのまことが大暴れしてて引き立ったせいもあるかも?
(逆に、果たしてレビュアーズは痩せギスを描けるのか?ってところも興味湧いてきたり)
↑で書いた様に“花子くん”とネタ被りしてツイてないなぁと思ってたけど、レビュアーズと被ったのはラッキーかも?{/netabare}

9話感想{netabare}
ネット世界のイメージ映像、ナデシコのルリやキディグレイドのリュミエールを思い出した。
ああ、これで後藤監督を起用だったのか?

ただ…こればっかりはどうしようもないのかなぁ、ディテールが現実に対しチト古い、作中時代は一昔前だっけ?
今だったらネット上の主張合戦は掲示板だけでなく動画投稿が大きなウェイトを占めるんじゃないかな、ゆっくり辺りに喋らせたヤツ。
原作を発表してヒットして、アニメ化が決まって作って、放送されるまでのタイムラグは避けようがないか。

で、もしコンクリブロックで撲殺したなら鑑識でバレるんじゃない?ってツッコミはまぁ、推理モノではまぁ…。
あくまでイメージで、便宜上コンクリなだけで「紐で縛れて重くて固くて直撃したら死ぬ」の条件を満たせば『なんでもいい』のだろうけど…だったらもっとこう、モヤ~っとした物質にはできなかったかな?
↑で挙げた“33分探偵”では「鈍器のようなもので殴打」のイメージ映像は壷のようなボーリング玉なようなモヤっとした物質で、「鈍器のようなものって何?」という突っ込みに「鈍器のようなものは鈍器のようなものです!」と返してたのを思い出した。
というかそういった強引な態度で「でっち上げの推理」を押し通すのがウリの作品だった訳だけど…なんか“虚構推理”を見てると33分探偵を思い出して仕方ない。
しかも33分探偵は33分で事件が解決する一話完結モノ、そもそも5分で解決する事件を33分に引き伸ばす内容で、こっちの数週間に渡って鋼人七瀬の話をしてるのはさすがに「引き伸ばしが過ぎる」と思わずにいられない。
ってかさぁ、パク…パロとは言わないけど、着想の一部に33分探偵があるんじゃない?
「正直そっちを見た方…がゲフンゲフン」なんてことにならない展開には期待してるけど…。{/netabare}

10話感想{netabare}
原作は未読、先の展開は全く知らない。
知らないからこそ素っ頓狂な妄想(願望?)すると、最後は「なんでこんなことに夢中になってたんだろう」と掲示板連中の興味を失わせるオチだったりして?
デマって大抵そうじゃない?
で、その可能性がある限り…感情移入?自己投影?なんていうんだ、掲示板のメンバーになったつもりで話に耳を傾けることができない。
とこか冷めた目で「バカみたいなことゴチャゴチャ言ってんなー」って感じで…。
と思ったら、あ!この感覚ってガッチャマンクラウズだw
クラウズがダメってことじゃなくて、{netabare}暴走した集団心理は説得なんて通じなくてもう冷や水ぶっかけるしか手段が無い{/netabare}って内容で…私は発想がそっち寄りだなぁ。
逆を言っちゃうと、本作は「よく話の通じる連中ばかりなことで」と違和感を拭えない。
当然クダンの力のお陰って説明はあるものの、掲示板であんなやりとりってリアイリティとしてどうなんだろう。
いやホント掲示板の連中よくこんな奴真面目に相手できるなぁ、と。
「長文ウザい、3行で」って言われないのか。
仮説だと断ってたクセして言葉の最後を「~なのである」「~であるからだ」と断定口調で締めてるのもキツい、結構イラっと来るw
「まるで見てきたかのようだな」って突っ込みは入らないのか。
それらもオチに向かっての仕込みなら構わないのだけど、果たしてどうなんかな~?{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
鋼人七瀬パートが長すぎ、ってのは私が言わなくても他の方も指摘してるでしょう。
で、冗長なだけでもアレなのに、その内容も…全然共感できないから困りモノ。

ネット上のデマ関係なんて、それこそ最近ではNHKの京アニ報道だとか、ちょっと前ならスマイリーキクチとか色々あって(コロナ関係はノーコメント)。
更には個人的に…そこまで追求はしてないけどボーっと眺める程度には追っかけてる騒動とかもあったりして。
それで感じるのは、現実のネット民ナメ過ぎな気が…。
少なくとも上記の例だけでも、誘導されやすい系って過度な正義感に燃えてる人が多い気がする。
言い方変えれば、被害者でもないのに加害者を設定してそれを叩く自分正しい、みたいなのにすっごい食い付きが良い。
そこら辺考えると“ガッチャマンクラウズ”の方が良くできてたのかな?と思ってしまう…というか“アンパンマン”だってそれをテーマに据えてる訳で(ゲストキャラにバイキンマンが「えーん、アンパンマンに酷いことされたよー」と嘘を吹き込んで「それは酷い、よーしボクが成敗してやる」って話が多い、非常に多い)。
この作品では「人間の興味なんてそんなもの」で片付けようとしてたけど、実際は好奇心より正義感のが勝るんじゃないかな?ネットだと特に。
もし誘導したいのなら正義感をくすぐるような餌をバラ撒けばいいのに…とずっと思ってて、だけどそれはやらず淡々と理屈並べるばかりで、多分それで考えを二転三転する人ってそう多くない気がする。

でもって肝心の理屈が…冗長なうえに説得力を欠くから困ったもので。
これはアニメスタッフの責任になる…のか?
琴子のでっち上げの推理部分、「空想による再現映像」だけど、それが詳細に描(えが)かれ過ぎ。
文章だけならなんとなくボヤーンで済ませるところをハッキリと絵で描いてしまって、そこに更に琴子の断定口調が加わって「まるで見てきたかのよう」と思ってしまう。
立てかけたあった鉄骨を蹴って上手いこと被害者の上に倒すとか、そこは「なんやかんやして鉄骨を落とした」とボヤかせばいいのにハッキリと描いてしまった。
寺田刑事が懐中電灯で気絶させられるのも、「いい感じに手ごろに鈍器のようなものがあってそれで不意打ちした」とボヤかせばいいのにハッキリと描いてしまった。
「あの状況で気絶させた」の条件を満たせばいいだけなので、もしかしたら色仕掛けで隙を突いたでもいいワケで(作家によってはそこを頑張って書くだろう)、あそこまで詳細に描く必要は無い。
大雑把でいい部分を事細かに自信満々で断定するものだから、どうしても「なにをもってそうだと断言してるの?」と疑問の範囲がデカくなってしまう。
その結果琴子の推論に賛同できないし、まんまとノセられてる掲示板の参加者がアホに見えて仕方なくなる。
「あくまでイメージ映像です」ってことで参加者は文章で聞かされてるだけなんだと思おうにもそこまで感情移入はなかなか辛いって、原作未読でアニメでしか知らない人は特にそうじゃない?
要は詐欺の手口の話なので「曖昧なまま気付かれないようにしれっと流す部分」があるのは構わないハズ──場合によっては屁理屈よりそっちの方が腕の見せ所かも──なのに、アニメではそれを律儀に詳らかにしてしまって詐欺師の言い分のおかしい箇所を明かしてしまっている。

正直言ってこれ…原作者が一番頭抱えてそう、「なんでそこそう描いちゃうかなぁ」と。
{netabare}と、これも所詮アニメスタッフを加害者・原作者を被害者に設定したロジックで、ここまで読んで「うんうん、アニメスタッフ酷いよね」と思った方は…まぁそういうこと{/netabare}

本編の大半が鋼人七瀬編なのでそっちに関して先に書いてしまったけど、それ以外の部分は良かった。
「人間と怪異は交わるものではない」は何故か私もその価値観で、というかそういう前提でタブーに踏み込む感じこそが妖怪モノの真骨頂かな?とも思ってて。
なのでもし人間が怪異と交流しようとするなら肉体や精神がマトモでいられない(琴子)、ましてや妖怪の肉なんて食べたら只では済まない(九郎)、そこんところちゃんと踏まえてるのは安心する。
(それが普通だと思うのだけど、最近そうじゃないのがあってね…)
果たして想像の上とはいえ七瀬かりんや寺田をオモチャにするような真似はどうなん?ってのも、怪異と係わりすぎて価値観が真っ当な人間とは違っちゃってる、と考えればそこまで酷いとは思わない。
琴子のシモい性格だって、妖怪(土着信仰?)なんてお下劣なのが多い訳で、それに染まってりゃああもなるんじゃない?とも。
だから尚更「七瀬パートなんていいからもっと短編やってよ」みたいな不満が溜まる…参ったねw

それと最終回で出た花、最初ペンタスかな?と思ったけど葉っぱが違う。
じゃあ何かなーと思ったら…あっ、キョウチクトウか?(自信弱め)
植物に興味無くてもミステリー好きな方ならトリカブトと並んで有名なんじゃないかな、最後の最後でそれ出すかw
「これミステリー作品っスよ、忘れないでね」と慌てて念を押してきたみたいで微笑ましいというかなんというか。
もしくは「これ出しときゃミステリーの体になるだろ」という乱暴さというかw

ってことで総評
原作がどうあれアニオリエピソードでいいのでキャラそのままで1話か2話完結話を続けて欲しかった。
“シティハンター”で例えると一つの依頼を解決するまでに何ヶ月もかけられてもちょっと…ねぇ。
鬼太郎とあんま変わらなくなっちゃう?{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 18
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

アニメである必要性はどこに?

原作は城平京による小説
2012年に第12回本格ミステリ大賞で小説部門を受賞した
虚構推理 鋼人七瀬という作品
アニメはそこに後から作られた短編集のエピソードを
真ん中に挟み込むような形で構成されています

2015年には少年マガジンRにて漫画化され
講談社の漫画アプリマガポケでは
1日1話無料で読めるようになっており
私はこちらで漫画版を読みました
なので短編が先にきたのはちょっとびっくりしました
原作小説は未読です

城平京の作品がアニメ化されるのは2度目
最初にアニメ化されたのは
絶園のテンペスト
前半クール終盤の問答シーンはなかなか面白かったですが
終盤はアニオリ展開だったのもありますが
それ以外は全体的にいまいちというのが私の評価

でもって今回の作品のメインも
屁理屈をこねまわして押し問答するシーン
つまりは絶園のテンペストで一番面白かった部分に近い
ということはアニメにしても結構面白いのでは?と思っていました

しかしそんな期待に反して
アニメでやる必要性を感じないアニメとなってしまいました
その理由をいくつか挙げていきましょう

まず第一の理由は放送時期が悪かったこと
2020年の冬アニメは割と豊作でした
といっても単にその豊作の中に埋もれてしまったという話ではありません
問題は似たような題材のアニメが複数存在していたことです
噂が具現化して現実世界がピンチ!
って内容の作品がこの作品含めて3つもありました

そのうち一つはマギアレコード
分類としてはソシャゲアニメですが
その源流は人気アニメまどかマギカにあるので
アニメそのものの出来はともかく
知名度の段階でかなり不利な戦いです

もう一つが地獄少年花子君
こちらはおそらく知名度的には勝っているものの
主人公の声優が鬼頭明里で
妖怪たちにおひぃさまと呼ばれているとか
{netabare}人魚の肉を食べて人間と妖怪の混じり物になる{/netabare}とか
共通点が多すぎて・・・
まぁあかりんの両作品のヒロインの演じ分けは
なかなかに見事だったので
そこは評価してあげたいところではあります

見る前の予想としては
物理的な(魔法的な?)力で噂と戦う2作品に対して
{netabare}掲示板のレスバトルで戦う{/netabare}この作品は
一線を画しているようにも思ったのですが
結局アニメーションとしては
{netabare}琴子のシーンはほとんど動きがなく
絵面としては九郎先輩の肉弾戦がメインなので
結局は物理で戦ってるんじゃねーか
みたいな話な上に
バトルが売りの作品じゃない分
アクションもいまいち魅力に欠けます
そもそもお互い不死身同士のバトルなんて茶番には{/netabare}
まったく見ごたえを感じません

物語としての魅力はさておき
クライマックスがヴィジュアル的にいまいちというのが
アニメーションでやる必要性を感じない第二の理由
これなら漫画に朗読CDでもつけておけば
無駄にお金と時間をかけてアニメ化しなくてもいいのでは?
というのがアニメ版に対する率直な感想です

そして最後の理由が原作が評価された背景にあります
ミステリ作品における名探偵の役割は
殺人事件の裏に隠された真相を暴くことです
奇しくもこれまた同じクールのアニメであったID:INVADEDでも
それが題材の一つになっていました
しかし虚構推理における名探偵役の岩永琴子は
真実を見つけるのではなく虚構を作り上げることで事件を解決する
つまりはミステリのお約束というやつを逆手に取ることで
ミステリ作品としてのオリジナリティを作り出しています

ほかにも{netabare}事故に見せかけた他殺だろう!
→やっぱりただの事故でした
顔の無い死体?それはきっと本人じゃないな!
→いいえ本人です
オカルトじみた怪異の仕業?さてはトリックが・・・
→普通に怪異の仕業です
という具合に
{/netabare}ノックスの十戒やらヴァン・ダインの二十則やらを
意図的に違反しまくったうえで
それでいてしっかりとミステリとしての面白さを備えていることが
ミステリ界に新しい風を吹き入れた
というような受け止められ方をしています

つまりこの作品の原作は古典ミステリをひたすら味わってきた層にとって
面白い変わり種として評価されてるのですが
アニメというフィールドでは怪異が実在することなんて
ちっとも珍しくもありません
現に噂が実体化して人を襲うという部分だけで
同じクールで3本ネタ被りしてるくらいです

正統派ミステリがたくさんある中に
こういったアニメっぽいテイストの作品があるから面白いのであって
アニメっぽいからと実際にアニメにしてしまったら
それはもはや作品の長所でも何でもなくなってしまい
毎期おびただしい量放送されるアニメの中に埋没してしまうのも必然だったと言えましょう

虚構推理という作品自体は面白いと思います
しかしアニメならではの良さと言える部分が
動いてるおひぃさまの愛らしさとかあかりんの好演とか
そのくらいしか見当たらないのでは
わざわざアニメ化する必要あったのかな?
という評価にならざるを得ませんでした

おまけ:アニメ化で削られたエピソード
{netabare}
漫画版で面白かった部分なのですが
なぜかアニメ版では削られていた
怪異と噂の関係についてのエピソードです

鎌鼬という妖怪がいます
彼らは鎌のような爪をもっていて
道行く人を高速で切りつけます
すると痛みもなく気が付かないうちに
すっぱりと切れた傷が残る
というのが伝承です

しかし近年それは真空によるものだ
という科学的な解釈が広まり
妖怪が実在する作品世界の鎌鼬は
どんどん力を失っていったという話です
確かに私も子供の頃かまいたち現象の
そんな説明を聞いた覚えがあります

しかし、実際のところそれはエセ科学というやつで
自然現象でそんな大きな気圧差が生じるとは考えにくく
もし生じたとしたら人体以外にもその影響がなければおかしいでしょう
つまり真空説はまったくのデタラメながら
多くの人に浸透してしまっているということ
確かに今考えてみればかなりいい加減な仮説で
ちょっと考えればおかしいとすぐわかりそうなものです

つまり実際には真空によるかまいたち現象なんてものは存在しないのに
多くの人がかまいたち現象を信じてしまったがゆえに
鎌鼬たちは力を失ってしまった
したがって鋼人七瀬の噂をコントロールすることができれば
たとえそれがまったくのデタラメであっても
鋼人七瀬を倒せるはずだ

というのが琴子の主張
これがあるかどうかで
鋼人七瀬の弱点が自身の噂である
という部分の信憑性がだいぶ変わってくると思うんですが
尺の都合なのか削られてしまいました
作品世界をうまく肉付けする
面白い話だったと思うんですけどねぇ・・・{/netabare}

投稿 : 2024/12/07
♥ : 23

65.0 11 大学生でファンタジーなアニメランキング11位
ああっ女神さまっ(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (250)
1459人が棚に入れました
大学での新たな生活へ期待に胸膨らませていた螢一。しかし、現実は何をやってもツキがなく、部活や恋愛など何かとトラブルがつきまとう。実は、そんな彼の頭上に輝いていたのは「不幸の星」であった。ある日蛍一は、寮の先輩達から留守番と一緒に、山のような仕事を押し付けられ、途方にくれる。それでも、前向きに頼まれた用事を片づけていく、お人よしな螢一。そして最後の用事を片づけようとかけた1本の電話。しかし、受話器の向こうから返ってきた言葉は、なんと「こちら、お助け女神事務所です」の一言だった。

声優・キャラクター
菊池正美、井上喜久子、冬馬由美、久川綾、梁田清之、二又一成
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

マジ天使! いや、女神さま!!(●´ω`●)ゞ

原作 漫画 46巻(2013年8月現在)未読

第1期 

全24話
+DVD TV未放送2話+総集編


ジャンル:ラブコメファンタジー


ある日、あなたの部屋に
本物の女神さまが舞い降りてきたら・・・

そんな、モテナイ男子が夢見そうなお話です。


主人公は、優しくてお人良しだが、不運で見た目がパッとしない大学生。
人が良いのに不運と云う事で、女神が運を±0にする為、どんな願いも1だけ叶える・・・って云う始まりです。

女神のベルダンディーは、美人で、こんな人居るのか?っと思うほど優しくて包容力があり、笑顔の絶やさない人です。
しかも、主人公の螢一に献身的で、彼の幸せが自分の幸せと感じる、まさに自分には理想の女性に感じました。

CVも、自分の好きな井上喜久子さんの声でしたので、
声と、あの笑顔に、毎回癒されてましたw(@´▽`@)

それに
「うふっ」って言う微笑みは、破壊力抜群!
一発でやられました!  
ストライク! (〃ω〃)ズキューン

好きなアニメの女性キャラNO,1になりそうです。(●´ω`●)ゞ

最終話まで見た感想
{netabare}
主人公の螢一は、大学生にもなってキスはまだしも、手すらまともにつなげない超奥手。
奥手過ぎて、ちょっとイライラ。

話の中盤も、ドタバタ展開が多く、姉妹等の邪魔が入り、なかなか二人の関係が進まないので、そこもちょっとイライラでした。 
ε- (´ー`*) はぁ~
なんだか「めぞん一刻」や「藍より青し」のように、邪魔が入る展開が多く、似ているな~っと・・・
まぁ、原作が長寿だから、こう云う展開じゃないと長く続かないんでしょうね~^^;

終盤は、シリアス展開で、ちょっとうるうるでした。
{/netabare}

何にせよ、ハーレムものではなく、二人のラブラブぶりを見るの内容なので、
主人公に感情移入できれば楽しめる作品です。

自分は めっちゃニヤニヤして楽しめました。(*^ω^*) ノ

逆に、女性には評判よくないかもですね・・・  ^^;



個人的には、ベルダンディーの献身的な姿と笑顔だけで、ダレる事なく、休日の2日で一気に完走してしまいました。


この作品、ヒロインのキャラと声のおかげで楽しめました。
お気に入り棚へ決定ですw
(=´ω`)ノ

まだ2期があるので、このまま楽しんで視聴しますw


OP:「OPEN YOUR MIND 〜小さな羽根ひろげて〜」 歌・作詞 - 石田燿子

ED:「僕らのキセキ」(第1話 - 第11話) 歌・作詞 - 石田燿子
ED:「恋人同士」(第12話 - 第24話)歌 - 樹海


余談で・・・
原作、買って読もうと思いますw  (@´▽`@)
48巻か・・・
また寝る時間がなくなるな~。。。。 ^^;

投稿 : 2024/12/07
♥ : 45

横浜ゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お助け女神事務所です❤

藤島康介さん原作マンガで代表作はコレと逮捕しちゃうぞ。
ずいぶん昔から連載されていて、
もう、完結していると思いきや今現在も連載中。(^^)9

原作マンガは42巻まで読んだ、今現在45巻まで出てます。

主人公の蛍一はパッとしない大学生。
なぜか電話を掛けて繋がったところはお助け女神事務所。
降臨した女神ベルダンディは一つだけ願い事を叶えると言う。

思わず蛍一が口にしたのが・・・

「キミのような女神にずっとそばにいてほしい」だった。
願いは受理され、女神ベルダンディは蛍一と共に暮らすことにっ!!!

コレはベルとその姉ウルド、妹スクルドが出てきます。

藤島康介さんの作品は、メカにはかなりこだわってますね。
バイクや車には思い入れが強いのでしょう。
逮捕しちゃうぞではマニアック度が強く出ていますが、
コレはそれほどではありません。時折マニアックオーラが出ます。

ベルダンディの絵が好きで、惚れ込んで見始めたマンガです。
アニメで動いているところを見たくて全部見ようと今更決意w

良いですねぇ~~ベルちゃんが可愛くてニヤニヤしてしまう。
井上喜久子さんの声は良いですね~イメージにピッタリ!
蛍一が誠実なキャラなので人が集まるんだな~って感じられます。
ハーレム系なんだろうが、全く嫌味がないので清々しい。

ストーリーもドタバタや恋愛モノ、メカ系やSF?(女神&魔族)
が良い感じで分散していて飽きずに見れると思う。
バランスが良いのでしょうね。
面白いと思います。

OPの曲が好きですね。
石田燿子さんの「OPEN YOUR MIND 〜小さな羽根ひろげて〜」は
ベル&ウルド&スクルドの手を差し伸べながらのハーモニーのところ好きです。

作品としては古さを感じるかもしれません、
なぜなら1988年から連載してますからパソコンはMS-DOSだしww
でもアニメは2005(1期)、2006年(2期)なので見れる作画です。

だれがなんと言おうが大好きな作品ですっ!!!!
女神たちの絵が気に入ったら、わたくしのお友達www

投稿 : 2024/12/07
♥ : 3

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

女神という職業の天使

1988年11月 -月刊アフタヌーンに連載されていた藤島康介
の漫画のアニメシリーズ。OVA・TV版スピンオフ・劇場版
の後に作られたTV版で、各作品諸設定等が変更されている。

本作は主人公が、猫実工大自動車部で個性的な部員と共に
奮戦する中で、ヒロインと出逢う所から始まる。

2005年1月・・17年前?の作品なので、随所に生活様式や
技術のズレや混在が有るけれども、基本レトロなまま。

容姿は人並み?ただ・・身長が低く、彼女ができない理由
というコンプレックスを持った主人公の前に、突如現れる
女神との日常の中の「非日常」を描くラブコメ。

劇場版に近い雰囲気の癒し系?キャラ依存のファンタジー
に部活や恋愛要素やコメディを少し足した感じの作風。

OVAより長い話数分は、世界観の諸設定の捕捉やキャラの
個性を丁寧に掘り下げてるので、当然視やすくなっている。
OP/ED他音に関してはOVAより遥かに作風にあっている感じ。

ヒロインが穏やかな癒し系で純真無垢で清楚な感じの天然。
主人公に対し、無条件で好意的に従属する・・男性の理想?

序盤は地上の常識に因われない女神の行動を、天然ボケ風
でナンセンスなコメディとして描いている感じ。
強制力云々に纏るドタバタやコミカルな展開が笑いどころ?

パーソナルスペースの狭さや過剰なスキンシップ等も男性
の理想的な願望だろうか?そういう欲求を満たす作品です。

今時のラブコメアニメの殆どの要素を含んでますが、全て
緩い描写なので、最近のアニメとしてはインパクトがない。
最近の露骨なサービスアニメが嫌いな人には愉しめるかな?

徐々にキャラが追加投入されて賑やかになってコメディ展開
も活きてくる感じなので、序盤は特に緩い。



ベルダンディー 井上喜久子

森里螢一 菊池正美
森里恵     渕崎ゆり子
三嶋沙夜子   能登麻美子
ウルド     冬馬由美
スクルド 久川 綾

投稿 : 2024/12/07
♥ : 0

59.6 12 大学生でファンタジーなアニメランキング12位
リーンの翼(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (62)
427人が棚に入れました
現代の山口県岩国市、友人が起こしたテロ行為によって追われていたエイサップ・鈴木は海より現れた戦艦に乗っていた少女リュクス・サコミズがもたらしたリーンの翼の沓によって異世界バイストン・ウェルへと召喚されてしまう。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

世代論から読み解く《富野監督作品》への違和感とその理由

※ロボット/メカ/軍事SF系アニメの視聴もそろそろ飽きてきたので、打ち止め的に(※長文注意)。

◆「桜花」操縦士サコミズ「聖戦士」となり現代の東京上空に出現。

昭和20年春の沖縄戦の初期、大挙して押し寄せた米軍艦隊が沖縄本島に向けて連日猛烈な艦砲射撃を行い、住民たちは命からがら丘陵地に避難する日が続いた。
ところが、そうした避難中に、ふと砲撃が途切れる時があり、住民たちが米艦の様子を確かめようと恐る恐る見晴らしのよい高台に登ったところ、眼前の海原に浮かぶ米艦群に向かって、神風特別攻撃隊が次々と特攻を仕掛けている様子が目に飛び込んできたという。
住民たちは思わず膝をついて、両手を重ね合わせて、神風特攻隊を拝んだ。
・・・そういう先の戦争でのエピソードを、どこかで聞いたことがあります。

{netabare}文金高島田(ぶんきんたかしまだ)の特攻人形がコックピットを舞う中で、70年前の自身の出撃を見送った女学生達の「・・・生き神様でした」という涙声を思い出したサコミズ・シンジロウは、ギリギリのところで自らの初心(※人々を守りたいという気持ち)を思い出して、東京への核爆弾直撃を阻止し、愛機オーラバトラー・オウカオーと共に消滅する、{/netabare}

・・・という本作終盤の展開は、そうした伝聞にヒントを得てシナリオ化されたもののように思えました。

本作の当て馬・ダミー主人公(日米ハーフの大学生・エイサップ鈴木)や、在日米軍基地や東京市街地へのテロ行為に及ぶ彼のルームメート達(うち一人は在日三世、もうひとりは在日米軍基地勤務者の息子)、怪しく蠢く米軍艦隊司令官、異世界(バイストン・ウェル)の面妖な妖精の女王・・・といった設定&シナリオには色々と難癖をつけたくなりますが、本作の真主人公(特攻機「桜花」元搭乗員サコミズ・シンジロウ)の《心情劇》として見れば、本作には一定以上の見どころがあり、結果的に3周もしてしまいました。

・・・ただし、そうは言っても、本作の内容に関して、個人的な引っ掛かりも多かったので、以下にまず短めの感想&総評を記すとともに、本レビューの末尾にその引っ掛かりの原因について少しばかり考察します。


◆本作への率直な感想と総評

昭和20年(1945年)夏、特攻機「桜花」で出撃中に異世界バイストン・ウェルに召喚され、同地でリーンの翼の力を得て「聖戦士」となった迫水真次郎は、{netabare}その後も米軍の行った東京大空襲・広島長崎への原爆投下・沖縄戦の悲惨な経験を一刻も忘れず、逆に自らバイストン・ウェルに建てた「ホウジョウ国」の王として同地のオーラ力を収奪して建造した軍艦(オーラシップ)&ロボトミー化昆虫型生物兵器(オーラバトラー)を束ねて地上界に帰還し、憎きアメリカを粉砕{/netabare}しようと、壮大な執念をたぎらせていた。

・・・ということで、「焼け跡世代」(※後述)であり1960年の安保闘争当時に学生時代を過ごした「安保闘争世代」でもある富野氏は、このサコミズ王に《自らの信条/心情を託した》のか?

・先の大戦で米軍に酷い目に遭わされた
    ↓
・だから絶対にアメリカは許せない!いつかきっと復讐してやる!

(※どうやらコレが富野氏の世代の共通意識なのか?)

・・・でも、それって、まさにビスマルクがいったという「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」という有名な警句にある、「愚者が(自らの直接的な)経験に囚われて(判断を誤ってしまう)」ってコトそのものじゃないでしょうか?
そうした「条件反射」的な反応ではなく、もう少し長期スパンで「歴史から学ぶ」ことは出来かったのか?

結局、本作は

<1> 「特攻隊員」のモチーフを巧みに利用しながらも、
<2> 富野氏が自身の所属する世代(焼け跡世代)の意識を、その上の世代(大正/昭和一桁世代)の意識の中に混入させてしまった“半可通”(中途半端)な作品であり、
<3> また、富野氏の世代の意識の“限界”を図らずも晒してしまった迷作

・・・という印象を個人的には強く受けました。
(※本作の各話はまずまず楽しめたものの、個人評点を余り高く付けなかった理由)。

《まとめ》
本作は全6話と短く、かつ、最終盤にある種の不意打ちが用意されている点から「ロボット/メカ/軍事SFもの」あるいは「戦史もの」が好きな人には、まず見ておいて損はない作品と思います。
とくに、富野監督の『ガンダム』『イデオン』などを色々視聴してきた方には、そうした一般向けに企画された作品では希釈されている同監督の「過去~現代の日本」への基本的な意識を、(※それを肯定的に捉えるか批判的に捉えるかは別として)少しばかり垣間見ることが出来る作品として意外と貴重かも知れません。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
ラスト近く(オーラロード開通時)の安直に子供を使った演出はイマイチ×。
・第2話視聴終了時点
地下世界バイストン・ウェルで地上から持ち込んだ携帯電話同士で通話ができる・・・というのは流石に設定が甘く白ける。
・第6話(最終話)視聴終了時点
文金高島田の特攻人形のシーンは予想外で、色々と引っかかる点はあるものの視聴して良かった作品と思った(唯一の★★(優秀回))。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作小説        富野由悠季(雑誌『野生時代』1983-86年連載)
総監督         富野由悠季
脚本           高山治郎、富野由悠季
キャラクターデザイン 工藤昌史
メカニックデザイン   篠原保、沙倉拓実
音楽           樋口康雄
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== リーンの翼 (2005年12月-2006年8月) =============
{netabare}
第1話 招かれざるもの ★ 在日米軍岩国基地の騒乱(基地への学生テロ、オーラシップ(バイストン・ウェル軍艦)出現、エイサップ鈴木&リュクス姫の出遭い、リーンの翼出現、米軍艦載機の攻撃、オーラロード開かれる) 
第2話 ホウジョウの王 ★ バイストン・ウェルへ、フェラリオ達との接触、サコミズ王(迫水真次郎)との対面、コモン界の状況(ホウジョウ国・サコミズ王と叛乱軍指揮者アマルガンの対立)、サコミズ王の宿願(打倒アメリカ)、聖戦士の資格
第3話 地上人のオーラ力 ★ サコミズ王の日本侵攻計画、桜花と紙人形、聖戦士サコミズの事跡、地上人3人の初出撃(オーラバトラー同士の交戦、アマルガン&リュクス姫拿捕)
第4話 王の奸計 ☆ 叛乱軍への投降勧告・騙し討ち(怨念のオーラ・エナジーの利用)、ジャコバ・アオンの怒り、リーンの翼発動(サコミズ王&エイサップ鈴木)
第5話 東京湾 ★ 両軍オーラシップ艦隊地上へ、マキャベル(米軍パブッシュ艦隊司令)&コドール女王(サコミズ後妻)の同盟、学生テロリスト2人組狂喜(東京タワー破壊)、翼の見せる幻影(東京大空襲、広島原爆投下、エイサップ両親の過去、沖縄戦)、オーラバトラー・オウカオー&ナナジン現代の東京へ
第6話 桜花嵐(おうかあらし) ★★ 錯綜する思惑、戦況混沌、サコミズ王聖戦士化、学生テロリストの水爆強奪・起爆装置作動、マキャベル司令拘束、オウカオー・ハイパー化、サコミズ王翻意・核爆発吸収、後日譚(迫水家墓参){/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)4、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.9

主題歌 「MY FATE」


※以下、富野監督作品を読み解く事前準備として日本の世代論を概括します。

◆日本の世代区分  ※通俗的な世代論に私見を加味
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(0) 明治アンカー世代(1898-1911(明治31-44)年生まれ){netabare}
 ・日露戦争(1904-05年)の勝利後に学校教育を受けた世代であり、若年期に第一次世界大戦(1914-18年)による好況と文化繚乱を経験。
 ・その分思想面で緩く育ち、1920年代にロシア革命とマルクス主義に傾倒する「マルクスボーイ」を多く生んだ軽薄世代でもある。
 ・1930年代の世界経済の危機と日ソ冷戦の進行に伴う国内世論の右傾化により思想弾圧を受け、過激な国粋論者に転向する者も多く出た。
 ・先の戦争の敗戦に続くGHQ占領期に今度は、その占領政策に迎合して戦前の日本を一方的に糾弾し下の世代に強い影響を及ぼした者も多い。{/netabare}
----------------------------------------------------------------------------------------------
(1) 大正世代(1912-1925(大正元-14)年生まれ){netabare}
 ・終戦時(1945年8月)に既に成人に達しており、戦後の価値観の紊乱にも「忍び難きを忍んで」耐え、復興に尽くした世代。
 ・先の戦争で兵員として最も死傷者を出した世代であるが、それを愚痴ることなく、頑固一徹、節を貫き通した人が多い。{/netabare}
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(2) 昭和一桁世代(1926-1934(昭和元-9)年生まれ){netabare}
 ・終戦時に10代を迎えており、上の世代ほどではないが、既に身についた戦前・戦中の価値観を戦後も堅持し続けた人が、実際には多い世代。
 ・逆に、この世代に該当しながら戦前の価値観を必要以上に強く否定する人は、戦後に後付けで特定の価値観に傾倒した「確信者」「転向者」。{/netabare}
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(3) 焼け跡世代(1935-1941(昭和10-16)年生まれ){netabare}
 ・GHQの指令と物資不足により、学校で「墨塗り教科書」を使った世代であり、価値観の混乱が全世代中最も甚だしい。
 ・にも拘わらず、そうした自分の中の価値観の混乱・不整合を「だからどうした」と開き直る図太さを持ち合わせた世代でもある。{/netabare}
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(4) 戦中生まれ世代(1942-1945(昭和17-20)年生){netabare}
 ・(3)までの世代と違って実際には戦争の記憶はないが、戦後の食糧不足・物資不足の記憶とそれに起因する被害者意識が最も強い世代。
 ・(3)~(4)には、1960年の安保闘争の時にデモ隊に参加ないし共感を持った人が多く含まれ、「安保闘争世代」「60年安保世代」ともいう。{/netabare}
----------------------------------------------------------------------------------------------
(5) 団塊世代(1946-1949(昭和21-24)年生まれ){netabare}
 ・戦後のベビーブーム期に大量に生まれた世代(第一次ベビーブーマー)で、自身の成長とともに高度経済成長期を謳歌。{/netabare}
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(6) ポスト団塊世代(1950-1954(昭和25-29)年生まれ){netabare}
 ・団塊世代に次いで人口が多く、ともに1960年代~70年代初めの高度経済成長期を謳歌した世代。
 ・ただし集団志向の強い団塊世代に対して、「個性」を強調して画一化を嫌うので「断層の世代」ともいう。
 ・(5)~(6)には、1970年の安保闘争の時にデモ隊に参加ないし共感を持った人が多く含まれ、「全共闘世代」「ベトナム戦争世代」ともいう。{/netabare}
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(7) しらけ世代(1955-1964(昭和30-39)年生まれ){netabare}
 ・安保闘争10-20周年にあたる1980年にデモを起こさず平静を決め込んだ学生層を含み、以前の世代に比べて政治的関心が低いとされる。
 ・第一次/第二次オイルショック(1974/80年)を挟む1975-85年の安定経済成長期に就職期を迎え、何事にも安定志向が強い世代。{/netabare}
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(8) バブル世代(1965-1969(昭和40-44)年生まれ){netabare}
 ・政治どころか社会活動にも余り興味を示さず、個人の趣味に走る傾向があり「オタク世代」「新人類世代」ともいう。
 ・1986-90年のバブル経済期に学生期~就職期を迎えたラッキー世代だが、その分社会に出た後は「仕事の出来ない世代」扱いされがち。{/netabare}
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(9) 団塊ジュニア世代(1970-1974(昭和45-49)年生まれ){netabare}
 ・団塊世代の子供の世代で、前後の世代に比べて人口が多い(第二次ベビーブーマー)。
 ・学生期にバブル景気を経験したが、1992-98年のバブル崩壊不況期に就職期を迎え「氷河期世代」「失われた世代」と呼ばれた。{/netabare}
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(10) ポスト団塊ジュニア世代(1975-1979(昭和50-54)年生まれ){netabare}
 ・ポスト団塊世代の子供の世代で、親の世代に似て「個性」を重視する傾向。好景気を経験しないまま、引き続き「就職氷河期」に直面。{/netabare}
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(11) しらけジュニア世代(1980-1988(昭和55-63)年生まれ){netabare}
 ・2000年代中頃の経済持ち直し期(小泉政権期)に就職期を迎えた世代。親の世代に似て安定志向が強く保守的。「2ちゃんねる世代」。{/netabare}
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(12) 平成一桁世代(1989-1997(平成元-9)年生まれ){netabare}
 ・2002-10年実施の「ゆとり教育」の直撃を受けたので「ゆとり世代」ともいう。前の世代に比べ基礎学力が低下。「SNS/Twitter世代」。{/netabare}
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(13) 世紀末・ミレニアム世代(1998-2001(平成10-13)年生まれ){netabare}
 ・2011年以降実施の「脱ゆとり教育」で挽回するも、依然「ゆとり教育」の影響が残る過渡期の世代。{/netabare}
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(14) 脱ゆとり世代(2002-(平成16-)年以降の生まれ){netabare}
 ・現時点で高校生以下の世代。{/netabare}
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※上記の世代論のうち、(1) 大正世代~以下の記述内容は、おおむね私たちの常識の範囲だと思います。
※ただし、一番上の (0) 明治アンカー世代 の記述内容は、最近20年程で実証的な研究が進んで今では幾つもの研究書が出版されてきているものの、戦後教育の影響で「戦前の日本は言論や政治活動の自由のない非民主的な暗黒国家だった」と頭から思い込んでいる人(※そういう人が現時点でどの程度いるのか知りませんが笑)には、「え?」と戸惑ってしまうものかも知れません。
※具体的には、宮沢俊義(憲法学者、1899生)、羽仁五郎(歴史学者、1901生)、美濃部亮吉(経済学者・元東京都知事、1904生)という今でも高名な(*注1)学者達がこの世代に該当し、彼らにやや遅れて (1) 大正世代の初めに該当する丸山眞男(政治思想学者、1914生)を含めた人々が、GHQの公職追放/教職追放によって戦前の教育を担った世代が追い出された後の戦後の学界をそれぞれ仕切り、 (3) 焼け跡世代~以下の人々に教育を施し、その過程で「戦前・戦中の日本は暗黒の非民主主義(ファシズム)国家だった」などと一方的に糾弾する、実際には根拠のない言説(※はっきり言えば“偽善的な虚偽の言説”)が戦後日本に長く流布してしまう原因になりました。

・・・いずれにせよ、本作の富野監督の属する (3) 焼け跡世代から、『攻殻機動隊』で有名な押井守監督の属する (6) ポスト団塊世代 あたりまでは、 (0) 明治アンカー世代が中心となって行った上記の「戦後教育」の影響が極めて大きく、それに、彼等が在学中に盛んだった安保反対運動/反米運動の影響も加わって、アニメ作品といえども(※あるいはアニメという若年層に影響の大きい媒体だからこそ?)、彼らの意識と価値観を反映した作品が多く生み出され、また彼等と同期の批評家たちによって実際の面白さや人気・作品価値以上にそれらの作品や制作者達が高く評価され続けてきたのではないか?

・・・本サイトでも非常に目立つのですが、これまで、アニメ雑誌などのその手の批評を鵜呑みにしてきた方は、一度そういう視点から、考察を広げていくと、また面白いかも知れません。

(*注1)戦後の論壇を長く仕切ってきた、いわゆる「朝日文化人・岩波文化人」の間で“高名だった”という意味であり、サンフランシスコ講和条約&日米安保条約の締結に奔走した吉田茂元首相に言わせれば「曲学阿世の徒(学問を捻じ曲げ時流におもねる者たち)」でしかありませんでした。←戦後の日本の歩みを振り返れば、結局どちらが正しかったのか?は、最早明白だと思います。

※以下、本作および富野監督作品に限定した考察。


◆世代論から読み解く『リーンの翼』と、富野監督作品への違和感の理由

本作の原作者であり監督の富野由悠季氏は、1941年(昭和17年)生まれということで、日本の通俗的な世代区分論によると、「焼け跡世代」に該当するのだとか。
なるほど、同監督の代表作『機動戦士ガンダム』(1979年)、『伝説巨神イデオン』(1980年)等を観ていた時は、そこまでハッキリとは思いませんでしたが、本作を観たあとだと、確かに“富野氏の属する世代”の思考・行動の傾向が、本作の真・主人公(サコミズ・シンジロウ)の混乱した言動の描出を通して、くっきりと浮かび上がってくる気がしました。

そういえば、しばらく前に視聴した富野氏の初期の監督作品『無敵巨神ザンボット3』(1976年)も「自分がそれまで信じ込んできた価値観」が最後の最後でひっくり返そうになって主人公が動揺してしまう所が、ほぼ唯一の見どころだった気がしますし(※シナリオ稚拙なので私の個人評点は × 2.9 と低めですが)、同じく富野氏の最初期の監督作品『海のトリトン』(1972年、原作者は手塚治虫氏)も、同様の構造のシナリオとなっているそうです(※ただし未視聴)。

※要約すると、

▲先の大戦で米軍は、東京大空襲/広島原爆投下/沖縄戦・・・と次々と残虐行為を行った。
▲だから、絶対にアメリカは許せない、いつかきっと復讐してやる!
▲アメリカに迎合し、その手下に成り下がっている今の日本政府も同罪だ!
▲今の日本政府を認容している腑抜けた日本国民は愚民だ!若者はもっと意識を高く持て!

・・・どうやらコレが本作の原作者兼監督・富野氏の世代(※1941~45年生まれの「焼け跡世代」)の共通の意識なのか?

そして、そうした意識は、彼らが学生時代を過ごした1960年当時に巻き起こった日米安保闘争(*注2)によってさらに強化され、その後、社会に出て行った彼ら(※いわゆる「安保闘争世代」)は、あるいは政界・官界に自ら入り込み内側からそれらを掌握することにより、あるいは新聞・TV報道さらには小説・マンガ・アニメといったマス媒体を通して民衆を「啓蒙」することにより、安保闘争当時には実現できなかった彼らの「革命」(“保守・反動的”な既存の日本政府の転覆と“世界平和の敵”アメリカへの鉄槌)をいつの日にか実現してやろう!という(※今の私たちから見て些か誇大妄想的な)「悲願」を胸に抱いたまま、今に至っている(らしい)。

(*注2) 60年安保ともいう。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約発効(日本の主権回復)と同時に発効した日米安全保障条約(※米軍の日本駐留と有事における日本の安全保障を確約した攻守同盟条約)の改訂に反対し破棄を求訴えて発生した大規模な学生デモ。

・・・そうした「焼け跡世代」「安保闘争世代」特有の意識が、富野氏の監督作品には常に溢れ出ていて、そのために同監督の作品は、代表作『機動戦士ガンダム』、『伝説巨神イデオン』がそうであったように、放送当時の本来の視聴ターゲットである子供たちには、実は全然受けずに放送短縮(ガンダムの場合)・打ち切り(イデオンの場合)の憂き目に遭ってしまう一方で、富野氏と同世代あるいは少し下の世代のアニメ批評家・制作者たちからは「自分たちの心情を代弁する監督」として絶賛を受けることになり、しかもその過熱ぶりは「富野監督作品を貶すことは一切許さない・認めない」とするほどに一方的に偏ったものであったがゆえに、ネットなど多種多様な批評媒体の存在しなかった当時、一般の視聴者ですら、「そこまで絶賛されている作品を面白いと思えない自分は間違っているのかも知れない・・・」と思い込ませてしまうほどだったと推測します。


◆(参考)1980年代前半の長編ロボット/メカ/軍事SF系アニメの実際の人気度
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(1)『機動戦士ガンダム』(富野由悠季監督、1979年):本来4クールで企画されたところ、不人気により3クール半に短縮(※その後、劇場版3部作でマニア受けに成功?)。
(2)『伝説巨神イデオン』(富野由悠季監督、1980年):本来4クールで企画されたところ、3クールで打ち切り(※その後、劇場版で補完し完結・マニアに好評?)。
(3)『太陽の牙ダグラム』(高橋良輔監督、1981年):本来4クールで企画されたところ、人気が高く6クールに延長して完結。
(4)『装甲騎兵ボトムズ』(高橋良輔監督、1983年):4クールで企画され、一般視聴者の人気を維持したまま無事完結。
(5)『超時空要塞マクロス』(石黒昇監督、1983年):2クールで企画されたところ、人気沸騰で3クールに延長して完結(※劇場版も大人気)。
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※このように実際に一般層に人気が出て放送延長が決まったのは『ダグラム』『マクロス』で、とくに『マクロス』は人気沸騰ぶりが凄まじく、最初は無視していたアニメ雑誌も後追いで特集を組んで人気に便乗する方針に切り替えるほどだった。

※一方、『ガンダム』『イデオン』はTV放送当時は短縮・打ち切りとなるほど不人気だったが、アニメ雑誌の批評などに強い影響を受けて、これらをエンタメ性の高い『マクロス』『ボトムズ』等よりも「内容が深い」等と思い込んだ当時の「意識高い系」の人たち(マニア層)の支持が徐々に広がって、1985年の『Zガンダム』以降の『ガンダム』シリーズ化につながっていった。

投稿 : 2024/12/07
♥ : 11