SFで恋愛なアニメ映画ランキング 11

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のSFで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月29日の時点で一番のSFで恋愛なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.6 1 SFで恋愛なアニメランキング1位
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(アニメ映画)

1984年2月11日
★★★★★ 4.1 (390)
1718人が棚に入れました
あたるの通う友引高校は、本番を明日にひかえて文化祭の準備に大わらわ。だが……翌日になってもやはりあたるたちは文化祭の準備をしていた。実は友引高校のみんなは同じ日を延々と繰り返していたのだ。事態に気付いた担任の温泉マークと養護教諭・サクラは原因を究明しようとみんなを下校させるが、無事帰り着けたのはあたるとラムだけ。みんなは何度帰ろうとしても、友引高校に戻ってきてしまう。その間にも異変は起こり続け、ついに財閥の御曹司・面堂終太郎が自家用ハリアーを持ち出して空から現状を確認する事態に。すると、なんとそこには友引町を甲羅に乗せて中空をさまよう、巨大な亀の姿が…!! 脚本・監督を、「攻殻機動隊」の押井守が務めた。本作品の特異な世界観やストーリーは、現在の押井守の世界の原形とも言われている。

声優・キャラクター
平野文、古川登志夫、島津冴子、神谷明、鷲尾真知子、田中真弓、千葉繁、村山明、藤岡琢也
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

さよならアニメーション

押井守監督作品、原作高橋留美子。

学園祭を明日に控えた友引高校、
学生は連日校舎に泊まり込みで準備に大忙し。
そんな折、夜食調達に出掛けた深夜の友引町で、
あたると面堂は、奇妙な体験をする。

通常アニメに限らず、
作り手と受け手の共犯関係が、
居心地良い「閉じた世界」を創るわけですが、
それを「おたく的なもの」と名付ければ、
その「おたく的なもの」を喜劇的に、
シニカルなメタ視点で描いてみせた傑作作品。
この共犯関係に噛み付いたのが、
エヴァの旧劇だったのだと思います。

終わりのない祝祭、
{netabare}永遠に繰り返される学園祭前日。
祝祭はノスタルジーと娯楽を提供し、
受け手も演者も居心地の良い空間を満喫するが、
何も始まらないし、何も終わらない。{/netabare}
押井守は確信犯である。

印象深い演出が終幕にあります。
{netabare}それは「夢から醒めてもまだ夢の中」ということ。
退屈な日常に戻らない地点で、
物語を着地させてみせたのです。
まだ胡蝶の夢は終わっていないのだ。{/netabare}

私たちは、次に来る朝に至らず、
未だ美しい夢の衝撃の内にあるのです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 84
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

最高のBAD END

押井守の名を一躍有名にしたアニメ映画史上に残る大傑作。
アニメ好きなら、これは本当に観るべき。
私が生まれる前、もう30年近く前の作品だが、本作の持つ独創性は全く色褪せていないと感じる。
直撃世代でなくとも楽しめたからこそ、強くお勧めしたい。

学園祭前夜の喧騒から始まり、徐々に不穏な空気を漂わせていき、そして・・・
といった具合に、日常から異常な世界への持っていき方が抜群に上手い。
幻想的な映像を用いて、視聴者をごく自然に非現実的な世界へと誘い、惹き込んでいく。
声優の熱のこもった長台詞演技、主に変拍子を駆使した劇伴音楽も作品世界を引き立たせる。
物語中盤「友引町の真実」が浮き彫りにされるシーンには鳥肌が立った。
これといった中弛みもなく、終始濃密なストーリーである約100分があっという間。

本作は学園祭前日を描いたものだが、この「学園祭前日」というシチュエーションが良い。
祭りは本番よりも準備をしてる時が一番楽しい、とはよく言ったもので
夜の校舎で仲間達と共同作業する様子が実に楽しげに描かれていて、ふと懐かしさを覚えた。
エンドロールで哀愁感漂う名曲「愛はブーメラン」をバックに、
徐々に遠ざかって行く友引高校の校舎・・これまた強烈なノスタルジーを喚起させる心憎い演出。

そしてノスタルジー以外にも、エンディングの演出には目を見張るところがある。

{netabare}本作の結末を素直に受け止めれば
「ラムの見る夢(ループ)から脱出し現実へと帰還できたハッピーエンド」である。
私も最初はそう解釈した。だが事はそう単純なものではなかったのだ。
エンドロール後の校舎の鐘の音が不気味に感じたという個人的理由から、
何となしに結末の解釈をネットで調べてみると・・・驚愕。
作中の台詞から、本来の友引高校は3階建てである。しかしエンディングの校舎は2階建て。
つまり、エンディングの校舎は本来の友引高校の姿ではない・・・
本来なら冒頭に出るはずの作品タイトルをエンディング時に掲げたのは
ここからが物語の始まりであり、冒頭へと繋がることを示す。
その冒頭であたるが何故か憔悴した顔をしているのは、世界の真実に気付いてしまったから。
「結局あたる達は夢から抜け出せず、学園祭前日という最も楽しい時間を永遠にループし続ける」
と解釈できるのである。これはある意味”最高のBAD END”とも言えるだろう。

wikiによると、TV版では作画演出上あらゆる校舎の階数が存在しており
本作ではそれを逆手に取って「校舎がセットである」という演出意図もあったらしい。
本作は全編通じてメタフィクショナルな手法が散見され
「アニメはただの動く絵であり、キャラも所詮作り物でしかない」
という痛烈なメッセージが込められている。
エヴァにも同種のメッセージ性があるが、比較してみると面白い。
「アニメばっか見てないで現実に帰れ」と、オタクを親切に説教した庵野さんに対して
「アニメを捨てて現実に帰るもよし、永遠に夢の世界(アニメ)に居続けるもよし」
と、好きな方を選ばせたのが押井さん。そもそも両者に大した違いはないんだよ、とも。{/netabare}

原作のイメージとあまりにもかけ離れた作品であり
原作ファンには不評で、原作者が激怒したという話も聞く。
原作をよく知らない私としては何とも言い辛いところはあるけれど。
「うる星やつら」というコミカルな作品と、押井監督の虚実論溢れる理屈っぽさ全開の作風。
この両者のギャップが本作を傑作たらしめる要因の一つであることは間違いない、と思う。

最初に述べた通り、今観ても十分楽しめるし、100年後でも普通に評価されてそうな作品だが
当時劇場で観た人の衝撃はどれ程のものであったか・・・本気で羨ましいです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 58

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アニメとはこうあるべき

満点である。

キャラクター、シナリオ、演出。。どれをとっても30年以上前のアニメでありながら高品質である。

アニメーションとはこうあるべき。萌えキャラの元祖とも言われるラムちゃんが非常に可愛いし、何よりも押井守はこれ以上の作品を世に出していない。

押井守は青春時代をこういった晴れやかな恋愛とは程遠かった映画青年だったと言われる。

ゴダールやフェリーニ、ピンク映画を愛し、年に100本は映画を見ていたと公言している。

そのオタク知識をフル活用し、爆発させたのが「ビューティフルドリーマー」で
あり、ありとあらゆる映画のオマージュにあふれたモンタージュになっている。

原作者の高橋留美子は本作に激昂したらしいが、作品を解体されてしまった悔しさカラに違いない。

それほど強烈で凄まじい熱量と、映画に関わるものすべてを内包する賛歌とも言えるアニメである。

こういったアニメを他に作れるのは富野、庵野、宮崎監督くらいだろう。

新房昭之でもこのレベルには達していない。

ラストにおける、これはまだ「夢」の続きであり「現実」から抜け出せていないかもしれないという曖昧なエンディングはクリストファーノーランのインセプションでも頻繁に取り上げられている。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 35

74.9 2 SFで恋愛なアニメランキング2位
アイの歌声を聴かせて(アニメ映画)

2021年10月1日
★★★★☆ 3.9 (107)
359人が棚に入れました
長編オリジナルアニメーション映画『アイの歌声を聴かせて』

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

幸せを呼び寄せる歌声

愉快に笑いながらも、とても感動する物語です。
見終わった後、しばらく席を立ちたくないほど、感動の余韻が沸き起こります。
もしかして、2021年で一番感動したアニメかもしれません。
それほど私のツボに、はまってました。


主人公は天野サトミ。
彼女は以前、上級生の屋上での喫煙を先生に報告したことがきっかけで、教室内で少し浮いた存在でした。
そして彼女の母は、AIロボット・シオンの製作リーダです。
そのシオンが、サトミのいる高校に転入してくるのです。

シオンは美人で明るいAIです。
但しシオンは、いつも変なことをしでかします。ポンコツAIのようです。
転入初日の自己紹介の際に、いきなりサトミに「今、幸せ?」と尋ねたり、教室で歌を歌ったり…、
周りの人たちが驚くようなことばかりです。

でも、それはサトミを幸せにするためにシオンなりに考えてやったこと。
なぜかシオンは、いつもサトミの幸せを願っています。

そしてシオンが変なことをして歌を歌うたびに、
少しずつ幸せになる人が増えてきます。
そして、サトミのまわりには親しい友達が増えてきます。それはシオンのおかげ。

しかし、あることが起こり、物語は急展開します。
そして、シオンがサトミの幸せを願う理由が明らかになります。
それは、とてもとても心温まる理由でした。

土屋太鳳さんが、シオンの声優をされています。
そしてシオンの歌声も土屋太鳳さんの熱唱です。迫力ある美しい歌でした。

最後はハッピーエンドとなりますので、ぜひ劇場へ足を運んでください。
「見てよかった」と、きっと思いますよ。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 30
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

幸せ

かなり楽しみにしていたアニメ映画です。
私はこの作品を知りませんが、Sunny boyだったかな?
アニメを見終わって必ずCMが流れてて、AIとか歌とか私の好きな題材のキーポイントが多くて凄く期待したってのが、この作品を見ようと決めたポイントです!

さて、物語は試験中のポンコツAIのシオンが転校してきてから始まります。
5日間の短く長い物語の始まり。

1日目

AIと言えば完璧なイメージがありますが何故AIの彼女はポンコツなのか……

1つは極秘実験なのに力加減を一切しない。

{netabare} プールに潜れば永遠に水面に上がらないし、片手でバスケットボールを受け止めて片手で凄い力とスピードで投げ返したり、完全に自分の正体を隠そうとしなかったりw{/netabare}

2つ目は転校初日にシオンはミサトに「幸せ?」と聞く。
彼女はAIで「幸せ」とは何か解らないけど幸せ?と聞いてくる。
彼女には幸せはわからず、自分で調べた幸せを実行していく。
ミサトに幸せになって貰いたくて。

{netabare} 友達を作らせようとしたり、AIロボを暴走させピンチになれば白馬の王子様が登場すると思い暴走する様にAIにお願いしたりw
王子様を確認しようと、人気の男子ごっちゃんにキスをしようとしてみたりw {/netabare}

実は実験の責任者はサトミの母なので密かに行われた実験でシオンがAIだとバレてはダメなのですが……

{netabare} 初日でバレた……4人のクラスメイトの目の前で、間違えて緊急停止ボタンを押してしまい……お腹から何か飛び出して…… {/netabare}

ミサトは母がどれだけAIに力を入れてきたか知っているから、密かに知ったこの実験を成功させてあげたくて……
そうして、5人の秘密がはじまる。

2日目

ごっちゃんとアヤのすれ違い。
2人は恋人同士なのですが、いつしかすれ違っていた。
この理由がまた学生らしくて、あるよなぁ〜ってなりますww
思春期だから悩みも不安も沢山ある、相手の何でもない言葉や態度に不安になり、どうすればいいのか解らなくなる……

でも。
{netabare} シオンの「ごっちゃんはアヤの者じゃないよ」って言葉で、アヤもやっと自分の気持ちに勇気を振り絞る事が出来た。
「もっと素敵な人がいる」失恋した人にはNGな事をシオンが言っちゃたりもしてたけどw
シオンのおかげで2人は仲直りが出来た{/netabare}


3日目

サンダーの試合の話
試合本番に弱くて負けてばかりのサンダー
{netabare} でも、シオンが練習に付き合ってくれてw
AIでも女の子の素体だからかサンダーは練習しにくそうでww
それに比べて本番は男子相手だからやりやすかったのか初勝利を決める事になりました。{/netabare}


4日目

サンダーの初勝利パーティーとし学校を抜け出す6人
しかし、このパーティーが結果的に……

シオンは新しい幸せの形を見つける。
{netabare} 誰かの幸せは誰かを幸せにする。
シオンが気付いたのです。
トウマがミサトが好きで、ミサトもまたトウマが好きだと言う事実を。
そこで、ミサトを幸せにする為に告白の舞台がまた素敵なのです!

ソーラーパネルの向きを変えて月や夜空を反射させた地面に光のイルミネーションに空に打ち上がる花火にシオンの応援ソング{/netabare}
告白の舞台としては最高です⸜(๑⃙⃘'ᗜ'๑⃙⃘)⸝

そんな告白の最中、シオンを初め全員捉えられてしまう。
{netabare} それはシオンの制作会社の星間エレクトロニクスの大人達だった。
いきなりアンカーみたいなのを撃ち込まれて残酷なシーンでした(*꒪꒫꒪) {/netabare}

5日目

{netabare} シオンは自分の実験結果を改ざんしていたものを送っていたのでした。{/netabare}

彼女にとって実験なんて関係なくてミサトに幸せになってもらいたくて勝手に考え行動した。

{netabare} 確かに、AIが自立して何かを起こすとエラーやバグとして処理されるし、AIが映画みたいに反逆行為を起こして人間を襲うかもしれない。
そうなると取り返しがつかなくかる……だから、処分される結果になる。{/netabare}
危険を考えたらそれは仕方ないかもしれない…………って思うけど……

それは違うって思います。
{netabare} 大人達からみたらAIが自分達の監視外で動いていた。
結果だけみたら怖いですよね。

でも、ミサト達からみたらシオンは沢山の幸せを教えてくれたAIなんです!
すれ違いの恋心を修復してくれたり、初勝利出来る様に練習に付き合ってくれたり、幸せになって欲しい女の子に告白される舞台を整えたりシオンは幸せになって欲しいって気持ちだけなんです! {/netabare}

確かに彼女は間違えた事もありました。
{netabare} ロボの三太夫を暴走させたりもありましたが、あれだって誰も傷付けてないし止めようと組み合ったサンダーも怪我はしてません。{/netabare}

だから、きっと彼女はその辺も解っていた。

彼女達の中でシオンはAIではなく友達なんです!

シオンの本当の正体には涙がボロボロでました。
シオンの試験内容に「誰かを幸せにする」なんて課題もなければ、何故、ミサトと母の1日が始まる前の掛け声を知っていたりした秘密も明かされましたし、シオンが昔からミサトを知っていた様なセリフがありましたが、それも明かされました。

シオンのミサトが大好きな気持ちに私は映画館でボロボロ涙が出てきて鼻水まで出そうになるし、鼻をジュルジュル言わせたら隣の人に「コイツ泣いてんな〜」って思われそうだったので、我慢しました‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬
それほどにシオンのミサトへの想いや気持ちの強さが心にグッときました。

シオンの正体を知ったミサト達は……

{netabare} 敵陣本社に乗り込みます!
そこで、寝たきりのシオンに再開する。
必至に呼び掛け目覚めるシオンに呼び掛けると目を覚ました。

でも、大人達にバレてしまいシオンを逃がそうと友達達も時間を稼ぐ為に頑張ってくれたけど……シオンもバッテリーが少なくて稼働時間も時間の問題。
最後の力を振り絞り他のAI達に協力して大人達の足止めしてもらう。

会社を封鎖された中でシオンを逃がす彼らの作成それは……シオンはAIだから器は必要ない。
シオンの心を別の場所に逃がす為に屋上へと出る……
シオンとはもう触れ合う事は出来ないけど……

彼女を宇宙空間の衛生へと移す作業が始まる。{/netabare}

シオンは嬉し涙は知らなくて、最後も嬉し涙を流すミサトの涙の意味はわからなかった。

だって、悲しいから涙がでるって認識なんだもん‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬
{netabare} それでも、ミサトは笑顔で笑って感謝を告げる。
そして、ミサトと過した5日間を思い返したシオンも最初の頃とは違い「幸せの意味が解らない」と言っていたけど最後は「私は幸せだったんだね」って幸せの意味を知ることが出来た。{/netabare}

シオンは沢山の幸せを皆に与えたけど、シオンも知らずのうちに幸せを貰っていた事に気が付いた(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)

{netabare} シオンの居なくなった学校で彼らは集まって、告白もしたトウマとミサトはまだ少しウダウダしてて、それを衛生からみたシオンが2人に声を掛ける。
彼女は、ずっと見守ってくれるのでしょうね。{/netabare}

さて、最後の三太夫の顔に貼られて居た物が凄かったですねw
劇場では笑いが漏れてたけど私は感極まって涙を拭うのが必死でしたw

サンダーは愛は重いなぁ〜
愛を拗らせるタイプですねww
{netabare}一応、サンダーの告白が成功してたけど柔道の練習相手としてOK貰えたなんて思ってないんだろなぁww

でも、サンダーの恋の形って素敵だと思います。
恋って誰が誰を好きになってもいいものだし例え相手がAIでも好きって気持ちに代わりはないと思いますし、それを否定する事は誰にも出来なくて否定しちゃダメだと思うからです。
だから、サンダーの片思いって面白いなぁ〜って思います。{/netabare}
恋の形って人の数あって全然違う形をしてる気がしますꉂ(ˊᗜˋ*)ヶラヶラ

全体的な感想としては……

物語に無駄がなくテンポも凄く良かったと思います。
歌も演出が少しミュージカル風な感じで、普通に飽きることなく楽しめました。
凄く面白い作品ですし時間ある人は是非見てもらいたい作品です(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 21
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

あの素晴らしい「愛」をもう一度

2021年11月16日記載

まずは最初に、僕が予告編を初めて観た時、端的に思い浮かんだ印象を、此処に述べておくと致しましょう。

『ポンコツAIと苦労人少女の百合アニメ』

正直『そういうジャンル』に全く興味が湧かない僕としては「別に観なくてもいいかなあ……?」程度の印象に留めて、思考を終わらせてしまっていました。
しかし、その認識自体が実はとんでもない錯誤であるのに気付いた上映時の事。
そんな程度の低いイチャイチャ次元物語では全然無かった事を痛感してからは、思わず当時の自身を殴りたくなった次第。そんな自分が本作に満足出来たのは、最早言うまでもありません。

この映画はミュージカル映画です。しかしそこらの有名作品よりも「歌う理由」と言うのがしっかり物語の中で構築されており、突然出てきた歌唄いAIの登場に周囲のキャラクターが戸惑う序盤から、段々移ろっていく心境の変移がとても滑らかで堪りません。
また、この物語は受け取る側の志向によって、どんな印象にも移り変わります。
色々な見方を与えてくれると言うのは、ただそれだけで価値を齎す『傑作』の特徴ですが、本作はその盤上に見事乗っかっていた次第。ある人は素晴らしい青春SF群像劇と思うだろうし、ある人は恐ろしいSFホラーだと思うかもしれない。これはAIに触れていく過程を、登場人物と共に追体験していく展開であれば当然の事象でしょうが、ただ1つ揺るがないのは「サトミはこれで救われた」と言う事です。不変の想いが形を変えて、最高に素晴らしき友情と純愛を齎した……この物語はそれで充分『幸せな終わり』なんだと、僕は強く思っています。


{netabare}
さて、僕は本作を『[AI]と[I]と[愛]が見事に上手く絡み合った、友情と純愛のロマンティックSF群像劇』と解釈した次第。
ええ、これは最高の友情映画であり、最高の純愛映画なんですよ。「AI」が物語に絡んでくる中で「愛」の形を知っていき、それぞれが「I」を込めて歌う事で、自らの想いを届けていく。その過程が確かな『幸せ』となりて息衝いていく様を、見事な展開で魅せ付けられました。
その心は、決して後悔しない為。好きだと思える大切な人に、大事な想いを吐露する行為。
その素直さを教えられたのはシオンの起こした行動が全てであり。そんな彼女が教えられた行動経緯の起因には、本作の最重要人物、トウマがいます。
少年の頃から抱いていた、たった1人の少女に対する彼の願いが。今でも心の中では思いつつ、形に出せなかった無垢なる想いが。シオンと言う体現者に「愛の形」を託した上で、その不変を色濃く示した訳で。
それはシオン本来の「疑問」でありつつ、トウマ本来の「願い」でもあり。その軌跡全てが「サトミを幸せにした」んです。トウマの為に独りぼっちとなったサトミを「もう1度幸せにした」んですよ。


この『AI』を通した関係の中で紡がれる『人間の想い』の両立が余りに綺麗で眩しくて、どうしようもなく愛おしくて。どうにも胸がいっぱいになって、抑え切れなくなってしまいました。
ただ正直な所、シオンに明確な自立精神があったかどうか。命令に囚われないで得た心があったかどうか。作中では堅実な確証で以って断言する事は出来ません。
彼女自身がしていた事は、全てトウマの願いに従って起こした従属なのは確かな事。
「シオンは今、幸せ?」と言う疑問に肯定出来たのも「人間を幸せにする」AIの原理に従った結果に過ぎないかもしれません。
しかし、シオンもこれまでの過程で多種多様なそれぞれの『幸せ』と『愛』の形を学習し、記憶し、応用し、確かに関わった時間があります。だからこそ、最後のトウマの台詞が心に強く響くのです。

「シオンにも、心はあったんじゃないかと思うんだ」

そう、結局は「受け取る者次第」
『人間』として『AI』に対する想いとどう接していくか。人間のみが持つその機微が、大切な関係と成り得るのです。
それ故本作は、青少年達の変わり行く心理の行方を描いた友情映画でもあるし、幼少期より抱いてきた想いが見事形を変えて体現した最高の純愛映画でもある。
そしてアンドロイドのシオンが加わった事で、新たな関係で再度彩られた、良質なSF映画と断言出来ます。
だから僕はこの作品が好きなんでしょう。色々な見方を与えてくれて、観る度に気付かなかった発見を魅せてくれる。このアニメ映画が好きなんでしょう。

本作に登場する子供達は、AIとこれから密接に関わっていく事が増えるかもしれない世界の中で、物語が導き出した理想像です。
この『物語』をどのように捉えるかは人それぞれでしょうが、少なくとも僕は本作を観た後、確かな「愛と希望と未来の笑顔」を信じたくなってしまいました。
シオン(AI)と関わった子供達の未来が『幸せ』で溢れますように。
「手を繋ぐ事の出来た」2人の未来が、もっと『幸せ』で溢れますように。
『アイの歌声を聴かせて』はそんな願いを観客にも抱かせてくれる、正しく『愛の物語』でした。
{/netabare}

最高の友情と純愛を魅せ付けてくれた本作に、大きな愛の感謝を込めて。
サンダー、ゴッちゃん、アヤ、シオン、そしてサトミとトウマの皆が大好きです。
この幸福の輪が更に広がっていく事へ『人間』としての願いを込めて。締めの運びと致しましょう。

ああ、最高に幸せだ。


P.S.
本作が気に入った人は、ロバート・F・ヤングの時を越えしロマンSFや山本弘のアンドロイドSF小説『アイの物語』が気に入るでしょう。
特に後者は、吉浦康裕監督も確実に意識していると思いますので、鑑賞前でも鑑賞後でも、読んでみる事を薦めます。リスペクトオマージュ盛り盛りで、中々面白いですよ。


2021年11月18日追記
{netabare}
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吉浦康裕
@yoshiura_rikka

#アイの歌声を聴かせて
サトミとトウマのフルネームはそれぞれ、天野悟美(あまのさとみ)、素崎十真(すざきとうま)です。この二人の名前はペアで考えました。どういった意味合いでペアになっているのか、分かった人は相当マニアックです。

午後0:00 · 2021年10月31日·Twitter Web App
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ついさっき、この名前の由来に気付きました。裏設定でこんなに感動したのは、久し振りの事だと思います。
素崎十「真」と天野「悟」美。取り敢えず分からない人は、もう1つのアイの物語『わたしは真悟』を読んで下さい。

そうか、シオンは真悟でもあったのか……鳥肌止まらないですよこれは。
{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 8

71.7 3 SFで恋愛なアニメランキング3位
雲のむこう、約束の場所(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.7 (845)
4685人が棚に入れました
日本が津軽海峡を挟んで南北に分割占領された、別の戦後の世界が舞台。
1996年、北海道は「ユニオン」に占領され、「蝦夷」(えぞ)と名前を変えていた。ユニオンは蝦夷に天高くそびえ立つ、謎の「ユニオンの塔」と呼ばれる塔を建設し、その存在はアメリカとユニオンの間に軍事的緊張をもたらしていた。
青森に住む中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は、津軽海峡の向こうにそびえ立つ塔にあこがれ、「ヴェラシーラ(白い翼の意)」と名づけた真っ白な飛行機を自力で組立て、いつかそれに乗って塔まで飛ぶことを夢見ていた。また2人は同級生の沢渡佐由理に恋心を抱いており、飛行機作りに興味を持った彼女にヴェラシーラを見せ、いつの日にか自分たちの作った飛行機で、佐由理を塔まで連れて行くことを約束する。
しかし、突然佐由理は何の連絡も無いまま2人の前から姿を消してしまう。

声優・キャラクター
吉岡秀隆、萩原聖人、南里侑香、石塚運昇、井上和彦、水野理紗

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

宇宙も夢を見るのだそうでございます。

本作品は語ります。宇宙も夢を見るのだそうでございます。宇宙の見る夢は様々な可能性を表した別世界。これを並行世界と呼ぶのだそうです。そしてその並行世界を人は無意識の内に夢等の形で見ているのかも知れないと・・・。とてもロマンチックなお話でございますね。


本作品は”新海誠”様の3作目の監督作品でございます。4作目が「秒速5センチメートル」になりますので、1作品前と言う事になります。「秒速5センチメートル」がどなたにでもお勧め出来る作品なのに対し、本作品は残念ながら少々人を選ぶ作品かと思われます。それ故、冒頭にて少しだけお断りをさせていただきたいと存じます。

先ずパッケージ絵の印象に反し、舞台はリアルな現代では無く、仮想世界の物語となっております。但し荒唐無稽なSF世界と言う事ではなく、日本を舞台とした別の世界と言う設定でございます。
ワタクシの物語に対する評価は☆3.5。少々厳しめでございます。これは壮大なストーリーで有るが故に、世界設定に対する説明、登場人物の感情の変化、心情の描写が少々足りていないと感じたからでございます。また全体時間も長すぎました。良い作品ではございますが、中だるみ感を感じてしまった点が大変残念でございます。これら残念な点を見事に克服し、そして”新海誠”様の本当に描きたかった主題を描いた作品が「秒速5センチメートル」では無いかとワタクシは”勝手”に思っております。

ワタクシ個人の意見で大変恐縮ではございますが、この作品における最大の問題点はOPでの回想描写かと思われます。小説に忠実であるが故の描写かと思われますが、正直この描写は小説を読んでいない方には混乱を招く要因でしかございません。よって、これが有る故にエンディングの解釈をあやふやにしてしまう可能性があると思われます。この点、本当に残念でございます。少々辛口な事を申し上げましたが、ワタクシはこの作品が大好きでございます。それ故にこの作品が酷評を受ける機会を少しでも少なくいたしたく、先にお断りをさせていただきました次第でございます。


それでは本題に参りましょう。
2004年の作品でございますが、今でも十分にトップレベルの作画クオリティーを持っております。さすがに次作品である「秒速5センチメートル」には一歩及びませんが、それでも息を呑むほどの突出した背景描写の美しさ。正に芸術の域では無いかと思うほどでございます。
「秒速5センチメートル」でも印象的でしたが、本作でも”駅の描写”、”電車の中の風景描写”、”草原と風の描写”等がとても印象深く、そして幻想的に描かれておりました。又、本作では飛行機が空を舞う描写が特に素敵でした。静寂な空間を滑るように飛ぶ浮遊感・・・。本当にお見事と言うしかございません。美しい風景描写の中で、3人の青年の追い求める夢と揺れ動く心情を背景に見事に重ね合わせ、とてもファンタジックな作品に仕上がっております。音楽も素敵でございますね。要所×2で掛かるBGMは大変作画にマッチしており、雰囲気を盛り上げてくれます。ED曲の『きみのこえ』も大変印象的な曲でございました。


冒頭で宇宙の夢についてお話させていただきましたが、本作では3人の青年達の叶えたい夢と、人が眠りの中で見る夢をかけている様でございます。
主人公の”藤沢 浩紀”様と”ヒロインの”沢渡 佐由理”はお互いが惹かれあい、そしてその思いはいつしか恋心へと変わっていきます。しかし無情にも2人は引き裂かれてしまう。”藤沢 浩紀”様が”沢渡 佐由理”様を思い、心を詰まらせていく描写。正に「秒速5センチメートル」の主人公を彷彿とさせます。

離ればなれになった2人はお互いを眠りの中で夢見続けます。現実世界では逢う事が叶わない2人。でもお互いが探し合い、激しく求め合うことでいつしか2人の夢はシンクロしていくのです・・・。
2人が交わしたあの日の約束。叶えることの出来なかった夢。
主人公は決意をします。一度は破れた夢だけど、一度は果たすことが出来なかった約束だけど。夢を現実にしようと。あの日の約束を叶えようと・・・。


「雲の向こうのあの場所にいこう。あの日交わした約束を果たしにいこう」 物語は大きく動き出します。
どうぞ2人の夢を、2人の恋を・・・応援してあげて下さい。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 20
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次元を超えた想い

新海誠監督作品。

北海道が「蝦夷」と呼ばれ、他国の領土に属している、史実とは異なる歴史を歩んだ世界。
青森に住む、藤沢浩紀(ふじさわひろき)、白川拓也(しらかわたくや)は「ヴェラシーラ」という飛行機を作り、沢渡佐由理(さわたりさゆり)を、蝦夷にそびえ立つ白い塔に連れて行くという約束をする。


まず惹かれたのは、その雰囲気。
美しい風景描写、補色を利用したライティング、そして、要所要所で入るBGMの組み合わせが、独特の空気感を作り、視聴者をグイッと物語の世界に引き込んでいきます。
「雰囲気に飲まれる」という言葉がぴったりです。

そして90分をフルに使った、ストーリー展開。
史実と異なり、日本は北海道とそれ以外に分断され、軍事的な緊張下の中にあります。
青函トンネルも未完成で、塔に向かうには、軍事的に支配されている空を経由して行くしかありません。
約束当時、中学3年生だった浩紀と拓也は、それがどれだけ難しいことなのかまだ分かっていませんでした。
果たして、彼らは約束を叶えることはできるのか。


テーマは「体の距離と心の距離の違い」。
壮大な世界感の中、小さな想いに焦点が当てられています。
ここで、補色を使った光の「対比」が生きてきます。

「手が届くほどに見えているのに、行くことができないその場所」
{netabare}
物理的には白いユニオンの塔を指していますが、平行宇宙にいる佐由理のことも比喩しています。
肉体はそこにあるのに、次元を隔てて存在する佐由理の心。
{/netabare}
それが「雲のむこう、約束の場所」。

同じ想いを持ち、歩み始めた、浩紀と拓也という2人の人物を出したことで、距離感の違いをうまく表現できています。
{netabare}
浩紀は白い塔=佐由理=約束の象徴から直接目をそらすことで距離を取っていました。
それでも、夢の世界、つまり、平行宇宙では、常に佐由理を探し求めています。
拓也は白い塔=佐由理=約束の象徴を破壊することで、早く気持ちに整理を付けたいと考えています。
お互い別々の方法を選びつつも、想いは同じ。
{/netabare}
2人の想いは奇跡を起こし、約束を果たすことはできるのか。
ラストシーンでは、完全に雰囲気に飲み込まれ、鳥肌が立ちっぱなしでした。

なお、量子力学、平行世界、量子重力論といった科学用語が出てきますので、少し難しく感じるかもしれません。
しかし、キャラクターたちが端的に説明してくれますし、あくまで焦点は心の動きにあります。
深く構えることなく、ムードに任せるままストーリーを追っていけば大丈夫です。
{netabare}
平行世界を「宇宙の見る夢と捉える」この解釈は面白いですね。
そこに取り残された佐由理。
この設定だけでも、何本もシナリオが作れそうです。
{/netabare}
小さな心の距離感を、SFストーリーで描き、強烈な雰囲気で引き込んでくれる作品。

SFはロマンのかたまり。
恋もロマンのかたまり。

新海誠監督作品の中で一番好きなアニメ。
どちらかというとセカイ系に属し、完全な解決や、分かりやすい説明を求める人には向いていませんが、一度は観ていただきたい作品です。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 48

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

青森が舞台の幻想アニメ<全面改訂>

雲の向こうには何がある?
そこは夢の世界?それとも・・・
蝦夷と本州に隔てられた、あまりにも深く大きな溝。
雲の向こうの高い高い塔へ向け・・・

作画に力の入った幻想的な欝アニメです。
現実よりさらに美しい風景。
それはさながら理想郷のよう。
さすが、新海監督の絵は美しい。

内容はとくに面白いわけではありません。
静かな静かな。
そしてすべてが夢のような感覚。
主人公やヒロインのモノローグが心に静かに響きます。

津軽半島北端から仰ぎ見た北海道。
あの夏の穏やかな風景は忘れられない。
ざわざわと懐かしいにおい。
ノスタルジックを感じながらの視聴でした。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 42

83.3 4 SFで恋愛なアニメランキング4位
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(アニメ映画)

1988年3月12日
★★★★★ 4.1 (881)
4382人が棚に入れました
宇宙世紀0093年。旧態依然としてスペースノイドに弾圧を続ける地球連邦政府や依然地球にしがみつく人々の存在に絶望した、シャア・アズナブルは、ネオ・ジオン軍総帥となり、人類の粛正を目論む。
それを察知した、かつてのホワイトベース艦長 ブライト・ノア、シャアの最大のライバルであったエースパイロット アムロ・レイ率いる地球連邦軍 ロンド・ベル隊は、孤立無援の状態の中、最後の決着をつけるべく、小惑星要塞 アクシズを巡る戦いに向かう。

声優・キャラクター
古谷徹、池田秀一、鈴置洋孝、榊原良子、白石冬美、川村万梨阿、弥生みつき、佐々木望、山寺宏一、伊倉一恵、安達忍、潘恵子

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

νガンダムは伊達じゃない!

初代から14年後のアムロとシャアの話。

もう、相変わらずのシリアスっぷり。
アムロとシャアが再び敵対する。
初代ガンダムファンにはたまらないのではないだろうか。

映画なのでどうしても話がかけあしだが
それでもこれは是非押さえておきたい。

主役機のガンダムにファンネルがついたのも見逃せない。
歴代最強のガンダムではないだろうか。
(放熱板がバリアにもなるんだぜ(笑))

もう、なんていうか
νガンダムは伊達じゃない!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 7

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

世界一格好良いロリコンの話

ZZに続いてまたひじけんのやr・・ひじけん様に
美味しい話を全部持っていかれた訳ですが、それでも意地でも
レビューするとなるとこういう路線に走るしか無い訳です。

まずは

検索 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 劇場予告編CM
検索 逆襲のシャアBGM(交響樂版)

一応両方フルの再生数多いのがあるので、聞きたければ

(検索 逆襲のシャア「BEYOND THE TIME」 - )
(検索 逆襲のシャア 『メインテーマ』 )

多分、こっちは普通観終わった後に聞くタイプな気がしますけど。
下のほうはガンダム絡みのゲームをしてるとお馴染みのあの曲。

自分の場合、スパロボやGジェネってゲームから入り、アニオタの
友人にZを勧められてガンダム見始めたんですけど、放送当時に見てた
人だとやはり感想が相当重いものになるようで。

そんなプレッシャーの中で、今から自分がしようとする話は
ある意味、かなり、重い、ので互角という事でよろしかったでしょうか。
このプレッシャー・・シロッコか

まずは無難なところから

■アムロとシャア

ガンダムシリーズの古いやつを観るにあたり、短い逆シャアから
入った人も相当多いと思いますが、多分それだとあまり楽しめない。

初代はともかく、最低でもZは見ておかないと二人の因縁、
背景がよく分からず、人によってはビミョーな作品になってしまう。
ゲーム等でZの内容に触れていればそうでも無いかもですけど。

逆シャアから入って楽しめたってレビューを見ると妙に安心する。
別に自分が作った訳でも無いのにね

ゲームの話だとGジェネFだったかな。動かすのが立体になる前のやつ
あれでも、やはり機体回収用で短い逆シャアに先に手を出す。

で、あのステージクリアしやすいから一回クリアした後、また手を出す。
そうやって人は楽しめる機会を失っていくんだと、私は思う。

■閃光のハサウェイ

一応これが逆シャアの続編って形で、厳密には
小説「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」の続編
(アニメ逆シャアの続編では無い)

弾幕薄いよの息子さんがグレる話で、自分もゲームでしか触れた事が無い
んですけど、結構面白い話だった記憶があります。ただ・・、、まあいいか

記憶が曖昧なんであまり無責任な事は言えないですけど、アニメからでも
話は繋がるはず、というか、著者が富野由悠季なんで繋がらないはずが無い。
ラノベで3巻出てますね。

ゲームの話だと
マフティー・ナビーユ・エリン 声:佐々木望 (弾幕薄いよの息子)
ギギ・アンダルシア 声:林原めぐみ
ケネス・スレッグ 声:立木文彦/ 大塚明夫 (ゲームによって違う)
レーン・エイム 声:橋本晃一/ 水島大宙 (同じく)

望さん良い仕事してますし、ギギも確か素敵キャラだったんで興味あれば。


弾幕息子の乗る機体はΞガンダム(クスィーガンダム)。武装は
ビームライフル、肩部メガ粒子砲、ビームサーベル、ミサイルランチャー
ファンネルミサイル、ビームバリア

Ξは「νガンダム」の意思を継ぐという意味で与えられたって設定です。

Ξガンダムの関連機のRX-104FFペーネロペーって機体が優秀で、
そのせいで記憶に濃いんですけど、形だけ見るとエピオンやゼロカスタム
みたいな雰囲気。あー・・、MSはあまり興味無いので、専門外ですけど。


■で、クェスは何歳なのか

えーとですね・・資料によりますと、【 クェス・パラヤ 年齢:13歳 】

劇中では触れられて無い訳ですが13歳ジャストか、やや上との見方が多い模様。

顔つきが大人びている為、うっかりこの犯罪行為を見逃す人が多そうですが、
最近の娘だとツンデレールガンの御坂美琴さんより1個年下ですね。


考察サイトによりますと、逆シャア時のシャアの年齢は【 30歳前後 】
ギュネイは25歳前後、初代ガンダムの時のララァは17か18っぽい感じですね

クェス他は色々考察サイトを見て来ると良いですが、シャアについては

検索 第459回 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
                   (ネタバレをかなり含むので注意)

おそらくは【 シャア・アズナブル 年齢:34歳 】で間違い無いかと。


あとは、0083の時点でのシャアとハマーンの年齢が、24歳と16歳。
つまりは、徐々に病状が悪化していく訳です。

・・別にこの話はロリコンとは全く関係なくて、
今からロリコンについて触れようかと思ったのですが、もう色々疲れたので
このあたりで終了にしますね。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 12

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

宇宙世紀最終章 ~大佐がファンネルを使わなかった理由~

1979年製作の「機動戦士ガンダム」に始まり、Z、ZZと続いた※1旧宇宙世紀シリーズの最終章を飾る映画作品。

※2一年戦争より脈々と続く、※3ニュータイプの二人、アムロとシャアの因縁の対決を交えた、地球連邦軍とネオジオン軍、両者による地球存亡を賭けた戦いが描かれます。

総集編などではない当時の完全新作映画という事もあって、それまでのシリーズと比べて作画のレベルが格段に高く、キャラ、メカデザインがより洗練されたものとなっている印象を受けます。※4MSの動きやビームサーベル、ライフルの繊細な表現も、後に続くガンダムシリーズのスタンダードを提示した作品となっていたのではないでしょうか?

けれどもガンダムはガンダム、人間ドラマに重点を置いたスペースオペラ然とした作風(ZZはちょっと違うかも)は、それまでのシリーズからしっかりと継承されています。ただ旧来のシリーズと比べて主要人物の年齢が全体的に上がった所為か、何となく大人な雰囲気を残す作品になった気もしないでもありません。アムロ、シャアはもちろんの事、「殴ってなぜ悪いか!」の台詞でも有名な、頼りがいのあるキャプテン、ブライトさんもしっかり登場します。この人については初登場時(19歳)からすでに大人寄りのキャラでしたが、この作品ではさらに円熟した佇まいとなり、貫禄も十分。揺るぎ無い安定感を持った人物として完成された感があります。とは言え、設定上の年齢はまだまだ33歳くらい‥。ホントですか!?ブライトさん!

でもそんな大人な雰囲気も全てぶち壊し? シャアが登場するとやっぱりこうなっちゃいます。

「大佐、なんで※5ファンネルを使わないんです?」に始まり、ライバルのアムロと野っ原で取っ組み合いのケンカをしたり(これはアムロが悪いかも)、情けないMSに勝って何の意味がある?とばかりに、おニューのガンダム(※6サイコフレームの技術情報)をアムロにプレゼントしてあげたり、そのガンダムと自分のサザビー(当然の如く赤いMS)で拳で語り合ったり、一国家の元首としては暴走が過ぎるきらいがありますが、それがシャアというお人、何でも出来るし、大人としての分もわきまえてる癖に、ことアムロと※7ララァの話になると子供になってしまう。本当にこの二人の事が好きなんですね~と戦争のお話なのに、不謹慎ながらどこかしら微笑ましい気分になってしまいました。

サイコフレームの情報をアムロに送ったのは、対等な条件で戦って勝利しなければ、シャアのプライドが許さなかったというのも、もちろんあると思いますが、彼は政治家として、延いてはジオン総帥としての自身の立場に嫌気が差していた様子、シャアは※8暴走する自分とネオジオンを止めさせるべく、あえて敵に塩を送る様な真似をしたのかも‥。自身とその父ジオンを信奉する者達を道連れに、歴史の表舞台から自ら降りようとしている様にも見えました。

そして終幕へと続く、物語のクライマックス、アムロの台詞「νガンダムは伊達じゃない!」より先、伊達じゃないνガンダムの超性能とアムロの奮闘、共鳴し合う人々の意志が絡み合い、人知を超えた奇跡を起こします。SFの枠を越えたとんでも展開でありながら、大きな感動を呼ぶこと間違い無し?

主題歌「BEYOND THE TIME ~メビウスの宇宙を越えて~」は90年代に一世を風靡した時の人、小室哲哉さんが作曲。作家でもある小室みつ子さんの綴る歌詞共々、本作との高い親和性が感じられる曲ですが、最後のフェードアウトがかなり残念。物語が物語なだけにしっかりとピリオドを打って欲しかったです。

劇中音楽は作曲家の三枝成彰氏によるもの。悲壮感の中にも勇ましさが感じられる荘厳なメインタイトルそしてSALLY、最高評価を与えたい。カッコ良過ぎる!

夢を忘れた古い地球人に向けた、熱いメッセージが込められた作品でした。


※1:本作品公開後、20年以上の歳月を経て発表された「機動戦士ガンダムUC」と区別する為、便宜上こう呼ばせて頂きました。公式用語ではありせん。

※2:地球から独立を試みた宇宙の民が起こした戦争。この戦争で人類は約半数の人口を失ったという事になっている。

※3:直感や洞察に優れたエスパーみたいな人達。たまに未来予知とかも出来る。スターウォーズのジェダイみたい? 新人類とも‥。

※4:モビルスーツと読む。全高20メートル前後の人型マシン。ガンダムシリーズでは兵士達がこれに乗って戦うのがお約束。よく動くし兵器としての威力も圧倒的。でもコスト的に非常に高そう。ジャンプして着地したら背骨折るとか言ってはいけない(汗)

※5:人の脳波を感知して縦横無尽に飛び回る小型飛翔砲台。ニュータイプは一度に沢山コントロールして四方八方から目標を攻撃する事が出来る。一般人にはほぼ回避不能。νガンダムのはIフィールド(バリア)も張れる。超強い兵器。

※6:機体に組み込む事で操縦者の意志を汲み取り、ロボの反応速度を増大させたり、超常現象を起こしたりする不思議テクノロジーの産物。生身の人間が身に付けているだけでも効果あり。原理は不明。

※7:一年戦争末期に戦場に現れたインド系の顔立ちのニュータイプの少女。アムロとシャアは二人ともこの人が好き。

※8:小説版「機動戦士ガンダム ハイストリーマー」では似たニュアンスの記述があるそう。でもそれはそれ、この映画はこの映画としてみるのが妥当でしょう。いつか読みたい‥。

ガンダムは有名な作品ですが、初めて見る人にもわかりやすい様にいつもより注釈多めになってしまいました。ご容赦を。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 23

70.3 5 SFで恋愛なアニメランキング5位
サカサマのパテマ(アニメ映画)

2013年11月9日
★★★★☆ 3.8 (659)
3136人が棚に入れました
どこまでも、どこまでも坑道が続く地下世界。狭く暗い空間であっても、人々は防護服を身にまとい、慎ましくも明るく楽しい日々を送っている。地下集落のお姫様であるパテマは、まだ見ぬ世界の先に想いを馳せて、今日も坑道を探検する。お気に入りの場所は、集落の「掟」で立ち入りが禁止されている『危険区域』。これまでに見たこともない広大な空間には、幻想的な光景が広がる。世話役のジィに怒られながらも、好奇心は抑えられない。いつものように『危険区域』に向かったパテマは、そこで、予期せぬ出来事に遭遇する。何が『危険』であるのか、誰も彼女に教えてはくれなかったから。隠された“秘密”に触れる時、物語は動き出す――

声優・キャラクター
藤井ゆきよ、岡本信彦、大畑伸太郎、ふくまつ進紗、加藤将之、安元洋貴、内田真礼、土師孝也

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

王道にして未だかつて誰も観たことの無いボーイミーツガール&ディストピアSF超大作!

正直全く想像力が追いつかなかった;
今年、色々と驚かせてくれる仕掛けを持った映画はいくつもあったんです
ところが今作は冒頭からラストシーンに至るまで全てが衝撃的過ぎてしばらく頭ポカーンになってしまいました;
凄すぎる、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』
或いはクリストファー・ノーランの『インセプション』を初めて観た時に近い
「感動」ではなく「ショック」










薄暗く狭い地下世界で探究心を抑えきれず駆け回るお姫様、パテマ
自由の無い地上の管理社会で人々が禁忌とする空を飛ぶことに憧れる少年、エイジ
ある日の探検中に地下道の奥底、果てしない暗闇へと落下してしまったパテマ
辿り着いた先はエイジのいる地上だったのだが彼女は空に吸い込まれるように浮き上がって空に向かって「落ちる」と言う
そうそれはつまり、「エイジとエイジのいる世界」「パテマとパテマのいる世界」それぞれの重力の向かう方向が上下真逆だということを意味していた
地上では地に足を付けることが出来ず、「空に落ちる」ことを恐怖するパテマを庇ってやることにするエイジだったが、やがてサカサマ人の秘密を探ろうとする地上の君主によって二人は引き裂かれてしまう・・・









上下サカサマの少女との出会いから始まる物語、ということで劇中では度々に視点が上下逆転します
見慣れたはずの景色が上下逆転するだけで異化効果をもたらすとは、これぞアイデアの勝利


さらに地に足の着かない不安感、恐怖感
いつも身近にある空に吸い込まれていくという未体験の感覚
これらの設定の斬新さ、新鮮な画面構成


そして、手を離せば空に吸い込まれてしまうという相手を必至に抱きかかえ続ける、心をくすぐる様な密着した距離感が魅せるときめき、ドキドキ感


最後の最後まで目が離せない、息も吐かせぬスペクタクルな展開のストーリー


特に素晴らしいのがこの少しややこしい世界観をgdgdと説明するシークエンスがほとんど無いことにあると思う
これは繰り返し視聴に耐えうるモノなんだと、そう実感する瞬間ですね


ぱるたんのレビューにも書いてあるけど、宮崎駿にいま最も近いのは細田守でも新海誠でもなく、吉浦康裕なんだろうかと思う今日この頃
ちなみにファンタジーってよかディストピアSFですね、これ


個人的に一つだけ気に入らないところは音楽が大島ミチルってことで正直五月蝿いことでしょうか(爆
まあそれを逆手に取った演出もあったりで実に楽しませてくれます(本編を観た方はすぐに気付くと思いますw)


アニメが好きで、冒険が好きなら、この大作をスルーすることはできないはず

投稿 : 2024/03/23
♥ : 38

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

どちらがサカサマなんだろう

約99分

地下に住む人々と地上に住む人々がいる世界、地下に住んでいるヒロインのパテマは地上に憧れて、禁を犯して地上に行きました。そこで出会った少年 エイジとこの世界の謎に迫るファンタジー作品です。

いつも観ている世界が逆になっているってどんな感じがよく分かるお話です。空がこんなに怖いと思ったのは初めてですね〜

タイトルにも書いたようにどちらの世界がサカサマになっているのか錯覚する場面がたくさんあってグルグルしますねw

ドキドキハラハラするシーンがたくさんあります。観ているとあっと言う間にですね〜 ちょっとジブリ作品を思い出すような作品です。

目が離せないほど面白かったです。是非、サカサマの世界を観てくださいね。オススメです^^

最後に、パテマとエイジが徐々にお互いの信頼度がアップしていくところが素敵でした。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 56
ネタバレ

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ジブリ作品の様なファンタジーアニメ

『サカサマのパテマ』はファンタジーアニメ映画です。


この作品は『イヴの時間』で有名な監督による映画だそうですが、その辺は良く知らないので省略。あらすじに関しても公式HPをご覧下さい。

この作品はファンタジー作品であり、端的に言えばジブリ系の作品の様な世界観。特に『天空の城ラピュタ』によく似ていました。

『天空の城ラピュタ』はヨーロッパをイメージさせる(実際、舞台となっているのはウェールズの街やカンボジアの遺跡)世界における冒険や、"飛行石"・天に浮かぶ"天空の城ラピュタ"といったその世界の神秘などに目が惹かれ、ボーイミーツガールよりは世界観や設定に重きが置かれていたように感じました。
一方で、『サカサマのパテマ』は、ラピュタという作品に新しい映像技術を用い、ファンタジー世界観の方向性をもっと現代的した感じの作品。現代風と感じたのは、SFで少々複雑な設定を用いていたからだけではなく、舞台が比較的現代の日本風になっていたからかもしれません。また、【地上と地中、互いにサカサマな二つの世界】と【その真実】についての設定に力を多く注いでいた事は分かりましたが、99分という上映時間中の2人の出会い方や会話、その後のシリアスな展開などを観ていても、ラピュタよりはボーイミーツガールに多く視点を当てていたように感じます。出会い方はある意味ラピュタと全く正反対ですが(笑)
ラピュタとの類似点は、地上と空の関係、何らかの形で空を飛ぶこと、主人公とヒロインの出会い方や敵との対峙シーン、全体的な流れ、そして同じボーイミーツガール型のファンタジー作品であること等々です。
それらの点を見るとラピュタをリスペクトしているかのようで、もっと率直に言えば、この映画の構成・展開のさせ方はラピュタをベースに少々色を加えているだけであり、設定もどこかラピュタに似ていたため、ラピュタをがっつりとパクっているような印象もありました。
しかし物語の内容・設定に関して、斬新な所はかなり斬新でした。なぜ二人はサカサマに立っているのかについての理由や、その世界の真理については自分の予想を2度ほど覆された程で、そんな設定に関してはかなり満足出来ました。

この作品に登場する主要キャラクターに関しては主に7人という必要最低限の人数に抑えられており、人物相関図も簡潔で最後にはスッキリとなっていて良かった。因みに、主人公の幼なじみっぽいキャラも出て来たがそれは単なるその他大勢の一人だった。そんな残念なキャラもおり、上映時間の関係もあってか、主人公とヒロイン(強いて言えばキーパソンであるもう2名)以外はあまり掘り下げられていなかったため、この作品の登場人物の印象は全体的に薄めに感じました。

『サカサマのパテマ』は斬新な設定でジブリ系に近いファンタジー要素。ラピュタのようなジブリ作品が好きな人は楽しめる作品ではないかと思います。


↓この映画の自分なりのまとめ(ネタバレ)
{netabare}1964年に重力をエネルギーに変換する研究に失敗したために重力が反転、人や建物、地面などが空へと落ちていったとしている。そして、主人公がその事故現場である"地上"だと当然の如く思っていた側の世界の方が、実は、"実験に失敗して重力を逆ベクトルに受けてしまうようになった人類"が新たに避難場所として作り出した"地底の世界"であり、彼が"宇宙(空)"だと思っていた"天"は、大気か何かを作り出している場所、またはその地中の世界における天上に当たる場所だった。つまり、彼らは実験に失敗し影響を受けた人類の末裔であり、地中に住んでいたパテマ達がその被害から逃れた一部の人類の末裔であった。また、最後のシーンにおいて、パテマ達(地中で暮らしていた人類)が地上に立っていることから、その世界が本当の地上であったことが分かる。
しかし、映画を見終わった直後にその最後のシーンに関して疑問点があった。それはなぜ建物が地上に残っていたという点。だが、ゆくゆく考えてみると、それらの建物の残骸はは重力の反転では抉られなかった建物の一部だったのだろう。重力反転で空へと消えた建物の残骸は月の引力に引き寄せられ、土星の輪の様にグルグルと月の周りを回っていたのだと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/03/23
♥ : 20

79.7 6 SFで恋愛なアニメランキング6位
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか(アニメ映画)

1984年7月21日
★★★★☆ 4.0 (456)
2090人が棚に入れました
50万周期にわたり大宇宙で抗争を続ける巨人族の二大勢力、男のゼントラーディ軍と女のメルトランディ軍。西暦2009年、その戦火は地球にも及び、ゼントラーディ軍の奇襲をうけた地球統合軍の巨大宇宙戦艦SDF-1マクロスは、脱出時の動力不調から太陽系外周部へ飛び出すこととなる。追撃をうけながら地球への自力帰還をめざす航海の5か月目、土星の衛星タイタン宙域から物語は始まる。地球を離れる際避難した5万8千人の民間人は、広大な艦内に市街地を建設し生活を営んでいた。バルキリー隊パイロット一条輝はアイドル歌手リン・ミンメイや、上官早瀬未沙と近しい関係になっていく。そんなありふれた日常風景が、接触した巨人族たちの規律に思わぬ混乱を招くことになる。

声優・キャラクター
飯島真理、長谷有洋、土井美加、羽佐間道夫、小原乃梨子、神谷明

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「歌で戦争を終わらせることができる」この主張が素晴らしい

このアニメは劇場版として映画放映されました。

私は個人的に、ガンダムよりもマクロスが好きです。
なんてったってマクロスシリーズでは「歌で戦争を終わらせることができる」この主張が一貫しています。
それが素晴らしい。
「そんなことできるわけがない」と笑いとばす人もいるでしょうし、馬鹿にする人もいるでしょう。
でも、歌で戦争を終わらせることができたら、素晴らしいと思いませんか?

この劇場版はリン・ミンメイの歌が何曲もBGMとして流れてきます。
心が弾む歌や悲しい歌、美しい歌が、物語のシーンとすごくマッチしています。

マクロスを全く見たことがない人は、是非これを最初に見るとよいですよ(^_^)

ちなみに、この劇場版では一人の登場人物であるはずのリン・ミンメイが、本来主役であるはずの一条輝を押しのけて、物語の中心として活躍しています。
それがまたすごいですよ。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 47

harass さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

80年代を代表する劇場版アニメの一つ

ロボットもののメインストリームの一つであるマクロスシリーズだが、TVシリーズのマクロスを今さら見るのはツライところがある。長いし作画も今から見るとそれなりであるし脚本も粗が目立つ。

そこでこの劇場版をおすすめする。
設定などはTVシリーズと異なり、エッセンスは同じでも全く別物で凝縮昇華した傑作に生まれ変わっている。

アクションシーンなどは現在のアニメレベルでも遜色ないだろう。現在のCG全盛のアニメでもだ。

アイドル・ロボットというオタの大好物がてんこ盛りの記念碑的作品はレンタルでも良いから一見の価値あり。
しかし、ラブコメとロボット物を合体させるってアイデアはホントに基地外じみている。今じゃ当然なんだが。

個人的に見所としては、
柿崎の最後、酎ハイミサイル、ケントギルバート、デカルチャー、羽田健太郎の音楽

投稿 : 2024/03/23
♥ : 7

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

絵はきれいだけど

<2020/5/29 初投稿>
マクロスシリーズの原点となるテレビシリーズアニメ「超時空要塞マクロス」の映画版。
1983年公開

映像は美麗で、当時同時期に公開された宮崎駿監督作品「風の谷のナウシカ」とその品質を競い合っていたという話を聞いたような気も。
テレビシリーズは、数話に1話は作画が崩れ壊れるので
「美麗な映像で観たかった!」
というファンの方にはさぞかし堪らない作品だったしょう。
私も映画館で夢中になった記憶があります。

まず「宇宙空間の暗闇から要塞マクロスがせせり出てくる」オープニングの映像に震撼しました。
キャラクターは全てきれいで、
板野サーカスと呼ばれる戦闘シーンは手書きの極致のようなスピード感とダイナミックさ!

そしてヒロイン、リン・ミンメイの歌う主題歌「愛、覚えていますか」はアニソンとしては当時異例の大ヒット。

ちょっとしたムーブメントを巻き起こしました。


ただ、今思い起こすと物語はどうなんだろう。
テレビシリーズ知らないで映画版だけ見た人は「何が何やら?」となってしまいそう。

初代マクロスはその重厚な世界観や背景の歴史が丁寧に作り込まれている作品。
2時間でそれをわかりやすく伝えることは難しかったようです。
で、結局、テレビシリーズでハマったコアなファン向けになりました。

・・・そうなっちゃうのは仕方ないのかな。
でもライバル?のナウシカは原作を上手く端折って初見でも没入できる作りになってたしなぁ

本作は骨太な部分も多く、
世間の認知度もそこそこ獲得したのですが、
実際に受け入れたのはコアなファン層で、
そのコアな人たちを「オタク」として「そうでない人」と隔離するきっかけの一つになってしまったような印象があります。
その是非はよくわかんないですけどね。

というわけで本作は
・テレビ版「超時空要塞マクロス」観た人が最も楽しめ
・後のマクロスシリーズ観た人もそれなりに楽しめ
・どちらも観てない人にはちょっとお勧めしづらい
という感じになるんでしょうか。

あ、でもハイレベルな手書き映像を楽しみたいという人には強くお勧めできます。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 34

64.1 7 SFで恋愛なアニメランキング7位
ハル(アニメ映画)

2013年6月8日
★★★★☆ 3.7 (242)
1329人が棚に入れました
「くるみに、生きていることを思い出させるために、ボクは人間になった」ハルとくるみの幸せな日常。
いつまでも続くと思っていた日々は、飛行機事故で突如終わりをつげた。けんか別れのまま、最愛のハルを失い、生きる力も失ってしまったくるみ。彼女の笑顔をとりもどすため、ヒト型ロボットのQ01は、ハルそっくりのロボハルとしてくるみと暮らすことに。
ロボハルの頼りは、かつてくるみが願い事を書いた、ルービックキューブ。色がそろうごとに溢れてくる、くるみの想い。
少しずつ打ち解けるロボハルとくるみだったが・・・。

声優・キャラクター
細谷佳正、日笠陽子、宮野真守、辻親八、大木民夫

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

バールのようなもので頭部を殴られた感じ。

『飛行機の爆破事故で恋人を失い身も心もしょうすいし切った人間と、その亡くなった恋人に姿・形を変えたアンドロイドとの交流を描く物語』 作品の時間はわずか60分。物語の舞台は京都です。


ハルを観てみました。春なので・・・・・・・( TДT)ゴメンヨー。 冒頭から文字通り最悪のスベり出しを迎えてしまいましたが、本題に入ろうかと思います。この作品を観てみようと思った動機はもちろん冒頭のダジャレではなくて、作品のトータル時間がわずか60分だったという事でした。というのも、時間が短いという事は、当然の事ながらそれだけ時間的制約を強く受けるわけで、物語の設定も詳細に描けませんし、登場人物もあまり多く出せません。にも関わらず、その短い時間で何か人の心に残るようなものを描こうという訳ですから、「よっぽどストーリーに自信があるんだろうなぁー」と思ったからでした。


で、観終えた感想ですが、「そう来たかっ!」という感じでしたね。やられましたよ思いっきり。凄いオチでした。全く油断していました。見事に心に一刺しされて残りましたよ。ので、この作品の内容に関しては一切レビュー出来ません。この作品は特にネタバレ厳禁です。60分だから観て下さいとしか言えません。予備知識も無く初見でこの作品を観て、先を読めた方はかなりの兵だと思います。凡庸が基本スペックの私は全く先が読めませんでした。


60分しかないためか、全編を通してセリフに無駄がありませんでした。結構短いセリフの中に、人の心理を突くような言葉が見え隠れしていました。その場面でのベストなセリフを選択し、精査し、という制作サイドの努力が伺えます。


近すぎない未来、この作品の中で行われいた「傷ついた人の心をアンドロイドが癒す」という、アンドロイド・セラピーと呼ばれる医療行為が、本当に行われる時代がいつの日か訪れるかもしれませんね。そしてそれは人間にとっては良い事かもしれません。機械であるアンドロイドだからこそ、人には言えない事も相談出来る......ありますよね、そんなこと。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 40

mennma2 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロボットと人間の京都で生まれたラブストーリー

この作品は2013年6月に公開されたアニメ映画です。
脚本家は「Q10」などを手掛けた木皿泉さんです。
原作もあります。
このハルという映画はPVを見ただけでもウルっとくる方はいるでしょう。

~ストーリー~
ずっと一緒だと思っていた。
ハルとくるみがいつまでも幸せに続くと思っていた日常は突如飛行機事故でハルが死んでしまったことからくるみの日常は崩壊していく。
くるみの笑顔を取り戻すためヒトそっくりのロボットQ01はロボハルとしてくるみと暮らすことに。
かつてくるみの願い事が書いたルービックキューブ。
その願いをかなえるためロボハルは懸命に奮闘する。
ロボハルの生みの親荒波博士、そして京都の街の人の温かい優しさを受けながら、ロボハルは成長しクルミについて知っていく。
クルミはその一生懸命さに少しずつ打ち解けていくのだったが…。
近未来の京都で生まれたロボットと人の奇跡のラブストーリー。

ストーリーはこんな感じです。
少し序盤でつじつまがあわない台詞がでてきます。
察しのいい方は気ずくかもしれませんがこの台詞がラストシーンの大きなネタバレになってしまいます。
自分はその台詞を普通にスルーしてたので最後のシーンまで分かりませんでしたが、再度見返してみるとつじつまが合いました。
とても感動できる作品です。
少し涙腺をゆるましてみたら良いかもしれません^^
1時間しかないので気楽に見れると思います。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 65

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

勝手に妄想して観ないでください!その妄想あっさり裏切られますよ?

裏切られたのは、私だけ・・?笑


・・まず、PVを観てみてください・・(公式にあります)
PVだけで泣けます。゜(゚´Д`゚)゜。

そしてキャラクター原案が私の大好き漫画家
「咲坂伊緒」さんでめっちゃ可愛い!!
(入場特典でめちゃ可愛い小冊子もらえますよ~)

私の中ではこの時点でこの作品が美化され過ぎて
妄想の中で話が出来上がってしまって、泣く準備万端でした。

ここからは本音です。

映画開始早々、PVにありますように飛行機が大破するシーンがあります。
この作品は1時間位しかないので、「事後」から始まるのでちょっと頭が追いつきませんでした。
そして、何故か「違和感」を感じるのです。
観察力のある人であればその「違和感」にすぐ気づくかもしれませんが
私は全く気づかず、その「違和感」の正体が分かった瞬間
私の妄想は全て崩れ去り、涙は完全に止まってしまいました。
そして最後まで出る事はありませんでした。

そして、この作品のキャッチコピー 

“近未来の京都で生まれた、人とロボットの奇跡のラブ ストーリー”

そう「近未来」なんです。
しかし私がこの作品に感じるものは近未来より
「古き良き時代」的なものだったで映像とストーリーとが
リンクせず頭の中が疑問符だらけになりました。

だからといってこの作品を否定しているわけではありません。
簡単過ぎますが、とても素敵な話だと思います。

一回目は「唖然」で終わりましたが、その後色々整理して
もう一回観てみたい、いや数回観てみたい作品なのです。
(今現在この作品に対してまだ疑問はいくつかあります。
その疑問が解決した時、めっちゃ感動しそうな気がします!!)

映像もすごく素敵です。
色々可愛いです。女心をくすぐる可愛さです(実は私、女です、笑)

cvもまたこの2人か~(ハル・細谷佳正さん くるみ・日笠陽子さん)
ちょっと合わなんじゃないか~特ににハル。
何て思ってましたがさすが細やん!ピッタリでした!!
くるみ役の日笠さんも違和感なく可愛かったのもありますが
主題歌も歌っておられ、あれも涙を誘う一つだと思われます。

ただ、一つ欠点が。
やってる劇場すくなっ!私は幸運な事に近くで観れましたが
ほんま少ないです。
足を運ぶのはちょっと・・な方!是非DVDが出たら観てみてくださ~い!


※別冊マーガレットで咲坂伊緒さんではないですが
連載が開始されたそうですよ~!!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 18

75.6 8 SFで恋愛なアニメランキング8位
ペンギン・ハイウェイ(アニメ映画)

2018年8月17日
★★★★☆ 3.8 (258)
1205人が棚に入れました
小学四年生の少年アオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。そんなアオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”と仲がよく、“お姉さん”はオトナびた賢いアオヤマ君を、ちょっと生意気なところも含めかわいがっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、いったいどこから来てどこへ行ったのか…。アオヤマ君はペンギンの謎を解くべく研究をはじめるのだった。そしてアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」“お姉さん”とペンギンの関係とは? そしてこの謎は解けるのか?少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語。

声優・キャラクター
北香那、蒼井優、釘宮理恵、潘めぐみ、福井美樹、能登麻美子、久野美咲、西島秀俊、竹中直人

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

史上最高のおねショタSF映画!もりみー原作が苦手な人にこそ観てもらいたい!

『四畳半神話体系』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』のもりみー(森見登美彦)の新境地を『陽なたのアオシグレ』『台風のノルダ』の石田祐康と新井陽二郎のタッグが描いたジュブナイルSF


とある郊外の町が舞台
10歳にして勉強や研究に熱心な好奇心旺盛で達観した思考を持つ少年、アオヤマ
ある日、海も無い町中に唐突に大量のペンギンが出現したのを目撃する
アオヤマ少年と友人はすぐさまにペンギンの出自を探す探検に出るが謎は深まるばかり
その後アオヤマ少年はその達観視した口調が災いし、クラスメートのガキ大将と衝突してしまう
そのピンチを彼が淡い恋心を抱く近所の歯科衛生士の“お姉さん”に救ってもらう
アオヤマ少年がペンギンの謎を追っていることを知ると“お姉さん”はジュースの缶を宙に放り投げた
すると彼女が投げたジュース缶が突然ペンギンにメタモルフォーゼした
「この謎を解いてごらん、君には出来るか?」
かくしてアオヤマ少年は“お姉さん”とペンギンの関連を探り出そうとするのが…


まず一連のもりみー原作の多聞に漏れず、達観視した上から目線な主人公による一人称が主軸となっているのですが、早合点するなかれ
もりみー原作でありながらも畳み掛けるような喋り口調でまくし立てる作品ではないのです
主人公が落ち着いた少年であるという点や、アオヤマ少年を演じた北香那の感情を殺した芝居、そして全体的に間を大切にしたテンポ感を含めて、どちらかというととてもゆったりとした時間が流れる作品になっています
かつ暑苦しい青春モノでなく、もっと爽やかなジュブナイル作品というのも手伝っていますから「もりみー原作はちょっと…」という方にこそチェックしていただきたいところです


この辺りの演出、石田祐康率いるスタジオコロリドの若いスタッフが中心となったことも大きいと思います
少年の、自覚なき恋心を大切に描いていますし、その一方で少年が“お姉さん”に興味を抱くキッカケが“お姉さん”の豊満な「おっぱい」というのがエッチでコミカルでとっつき易いです
また、過去作の様にスタジオコロリド内製が強いのかと思いきや、流石に初の長篇ということもあって亀井幹太監督が演出処理を買って出る、佐藤順一監督がクリエイティブアドバイザーとして参加する、等これまでのコロリド作品とは規模の違いを感じます
一言で言うなれば、これまでのもりみー原作アニメが若者向けな文学作品だったのに対し、今作は老若男女広く、もっと言えばファミリー路線にも喰い込める、本当の意味でのエンターティメントに振った作品に仕上がっていると言えましょう
今日までコロリドを見捨てなかったフジテレビにはよくやった!と言いたい


ところでもりみー原作といえば【いまいち何を考えているのかわからないヒロイン】の存在でありますが、今作の“お姉さん”もまたもりみーヒロインであることに変わりありません
彼女のイヤラシさの無い奥ゆかしさを、蒼井優が見事に演じきっていてコレにも拍手です
キャスティングは完璧で、いわゆる大人の事情なども感じさせません
それは主題歌に起用された宇多田ヒカルの「Good Night」も同じで、まさにこの映画の為にある一曲と言える楽曲です
エンドロールで程よい余韻に浸れることを保証いたします


また、途中で『台風』が来たり、『坂のある町を駆ける』のは思わずコロリド作品ファンには笑みがこぼれてしまうところでしょうw
コロリドにとっては今作が初の長篇にして、1つの記念碑となった、のではないしょうか?
まあ細かいことは置いとくとしても、とかく【おねショタ】っていうジャンルは本当に尊いと思ったのがオイラの本音ですよw

投稿 : 2024/03/23
♥ : 18
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

表はペンギン、裏はエヴァンゲリオン

世界観:9
ストーリー:8
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:6
合計:36

小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録している男の子。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、「きっと将来は偉い人間になるだろう」と自分でも思っている。そんなアオヤマ君にとって、何より興味深いのは、通っている歯科医院の“お姉さん”。気さくで胸が大きくて、自由奔放でどこかミステリアス。アオヤマ君は、日々、お姉さんをめぐる研究も真面目に続けていた。
夏休みを翌月に控えたある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。街の人たちが騒然とする中、海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちはいったいどこから来てどこへ行ったのか……。ペンギンへの謎を解くべく【ペンギン・ハイウェイ】の研究をはじめたアオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。
「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」

(公式ページより抜粋)

視聴経緯については、先日見た「若おかみは小学生」同様、2018年に公開されたアニメ映画で、さよ朝やリズ青と共に名前があげられることが多かったから。

若おかみ~があまり響かなかったので、4作品中トップにあげられることの少ない本作は正直あまり期待していなかったのですが、意外にも高得点でした。

冒頭のあらすじを読むとこじんまりとした作品のようですが、スケールが大きく、SF、セカイ系と言ってよいでしょう。それでいて、個人の思春期の問題がテーマにされており、私はエヴァンゲリオンを連想しながら見てしまいました。

{netabare}本作はいくつかのもの(お姉さん、海と呼ぶ球体、ペンギン等)が象徴的に描かれていて、それを何と捉えるかで様々な受け取り方になると思いますが、全体のテーマは私にとっては「異性への憧憬」や「アニマの昇華・離別」(それによって少年は成長するのだ!)であると捉えました。(ペンギン・ハイウェイが象徴する道も、少年が通る成長の道ではないか)

個人的に、自作長編小説におけるテーマのひとつであり、お姉さん的なキャラを登場させたことがあるので、最早そういうテーマでしか見られなかったのですが(苦笑)
注.私の言う「アニマ」とは、ユングのものとはズレていると思いますが、精神的な異性に対する憧憬の原点(簡単に言えば理想の女性)みたいなもので、例えば、初恋の相手が2次元(アニメキャラ)みたいな形で接触する人も多いのではないかと思われます。

ですので、万人受けはしないと思いますし、特に女性は共感できるのか不明。女性にも異性への憧憬はあるでしょうが、本作のモチーフがそれに符合するのか全くわかりません。

そのようなごく個人的な体験により、お姉さんが偶像でないかという疑問は、最初の喫茶店のシーンから出てきて、コーラがペンギンに変わったところで確信に変わりましたね。

普遍的なテーマに寄って考えると、幼少期は想像(内的)世界と現実(外的)世界が共存しているけれど、どこかで想像世界に踏ん切りをつけて現実世界のみを見るようになるということでしょうか。

小説を書くことでお姉さん的存在と問答し、離別した私としては、アオヤマ君がお姉さんに再会できるのは内的世界に向き合うかもしれない老後、究極的には死んだ時だと思ってしまいますが、そうやって大人になった自分にとって、彼には昔の自分を重ねてしまい、背中を押してあげたくなりました。{/netabare}

青春の原風景を見に行けた感じでしょうか。主人公の性格や豊かなお姉さんの憧れが真っ直ぐで、爽やかな満足感を得られました。

客観的にも、テーマが深くて濃いものである割に、テーマに対応するぎりぎりの低学年を主人公にし、愛くるしいペンギンを登場させることで巧みにカモフラージュされているので不快感はあまりなく、終盤はジェットコースターのようなアニメーションも堪能でき、楽しめる作品と思います。

(2020.6視聴)
(参考評価推移:4.3)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 27

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

愉快で不思議で、ちょっと切ないファンタジー

これからの季節にお勧めです!

科学的探究心が旺盛な、小学校4年生のアオヤマ君のひと夏の活躍を描く、
ミステリーのような、冒険譚のような、楽しくて、ちょっと不思議な味わいのお話しです。
いろいろ辻褄合わなくても全然かまいませんw そういうお話しじゃないって思うから。

小学生のくせに、大人ぶっていて、でも大人の女性の胸に興味津々で、
それを恥ずかしいと自覚するまでにも至ってない、二次性徴を迎える前で
恋とか愛とかも、当然知りもしないアオヤマ君。
潔い、というより、まだ性に目覚めていないから、
素直に「おっぱいが好きだ」って堂々と主張して悪びれもしない。
なんだかそんなところ、すごく可愛い!
きっと2~3年もしたら、自分の「お姉さん研究ノート」が、
死ぬほど恥ずかしくなって、
黒歴史として封印しちゃうんだろうなあww
ああ可愛い(^^)
わたしショタとか全然趣味じゃないですけど、
こんな、無自覚に背伸びして小理屈こねくり回してる子供がいたら!!
可愛くて堪らなくていじりまくりそう!

お姉さんもなんだかとっても素敵です。
奇麗なだけじゃなくて、キュートでファニーな、
それでいてちょっと謎もある、少年の目にも大人過ぎない、
ちょうど魅力的に映える感じで。
あと重要なファクターの、
お姉さんの胸の描き方が、いい意味でアニメっぽくなくて、
グロテスクな巨乳とかじゃなくて、ちゃんと普通に、女性の胸らしく、自然で綺麗な線で描かれているのがとってもナチュラルでいいって思います。

それと、サブヒロインになるのかな?
ハマモトさんもすごく、可愛いんです。
プライドは高いんだけど、子供らしく真っ直ぐに生きてて、
年相応に賢いのがとっても好感度高いです。

お話し自体は、ジブリっぽいっていうか、
トトロとポニョを足して二で割ったような感じで、
夏休みにファミリーで楽しめるように作られていて、
森見さんの原作なのに嫌味な感じが全然しなくて。
監督も、教えられるまで気付かなかったけど、
あの「フミコの告白」作った石田祐康さんなんですね。
初の長編商業作品で、ここまで出来るってすごい!

アニメ上級者の方にはちょっと物足りないかもですけど、
そんな方以外の、普通の人なら、
誰が観ても楽しめるんじゃないでしょうか。

アニメ初級者の私は、すごく楽しめました(*^▽^*)

投稿 : 2024/03/23
♥ : 39

70.1 9 SFで恋愛なアニメランキング9位
ANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(アニメ映画)

2018年11月10日
★★★★☆ 3.7 (83)
420人が棚に入れました
まだ幼かったあの日。
父はアネモネを残して戦いに赴き、そして帰ってこなかった。
アネモネの小さな胸に深く残る後悔。彼女の心を支えたのは、ぬいぐるみのガリバーとAIコンシェルジュ・ドミニキッズ。
7年が経過し、アネモネは父が散った戦場――東京にいた。
アネモネは実験部隊アシッドが実行する作戦の要として、人類の敵「7番目のエウレカ=エウレカセブン」と戦わなくてはならないのだ。
エウレカセブンにより追い詰められた人類は、もはやアネモネに希望を託すしかなかった。
そしてアネモネは、エウレカセブンの内部へとダイブする――。

声優・キャラクター
小清水亜美、名塚佳織、三瓶由布子、山崎樹範、沢海陽子、山口由里子、銀河万丈、三木眞一郎、内田夕夜、辻谷耕史、玉野るな

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

全シリーズ全作品全肯定!全シリーズ全作品全肯定!!全シリーズ全作品全肯定!!!

近未来の東京に突如として出現した未知の存在、七番目のエウレカ=エウレカセブン
強烈な毒素を放ち、謎の巨人ニルバーシュXで73の国と26億人を虐殺したその猛威を振るう
現代兵器では太刀打ちできないその存在に唯一対抗出来る手段として、人類に託された望みはただ1つ
わずか14歳の少女、石井・風花・アネモネをエウレカセブン内に電送、ダイブさせるのだ
7年前、実の父をエウレカセブンへのダイブで亡くしたアネモネは、そのトラウマと戦いながらも戦果をあげる
だが、ダイブした先の世界で出会った青緑色の髪の少女のことが気がかりになっていた…


『交響詩篇エウレカセブン』のリブート劇場版である『ハイエボリューション』3部作の2作目…ですが↑のあらすじを読んでいただくと分かるのですがぶっちゃけ【『ハイエボ1』は観なくていいです!】
世界観が完全にリセットされてるので今作だけで十分完成された映画になっているのでホント、『ハイエボ1』観てないから『ANEMONE』はやめとこ、とか【絶対に損してるのでやめてください!】


いや、厳密には『ハイエボ1』の中で話が分岐しており、実は今作に登場する“闇堕ちしてしまったエウレカ”の世界線と“ラストシーンに登場するレントン”の世界線は『ハイエボ1』の中で分岐してるので、今作をご覧になったあとで気になった方は『ハイエボ1』をチェックすればそれで十分補完出来るはずです


さて『ハイエボ』3部作ですが過去のエウレカセブンシリーズの映像を使った総集編…と思いきや当時の映像の中にいるはずの無い人物が違和感無く描き足されていたり、設定そのものがだいぶ変わっていたりと、どうやら過去作との直接的な繋がりは無いように観られていました


しかし今作で石井・風花・アネモネちゃんの暮らす世界からダイブインする、という形で過去作映像流用の世界が内宇宙として描かれます
これが今もなお“シリーズの聖典”として祀り上げられるTVシリーズ版『交響詩篇エウレカセブン』だけでなく、劇場版『ポケットが虹でいっぱい』や続編TVシリーズ『エウレカセブンAO』も含めて描かれるんです
もっと細かく観るとゲーム版やコミカライズ版も出てくるのでチェックしてみてください(笑)


劇中の中盤まではこれら過去作映像流用世界を否定していく形でアネモネちゃんは勝利を収めていきます
劇中では「偽りの神が作ったゴミの山」とか「ゴミ掃除」とまで言われてますw
しかしクライマックスでアネモネちゃんはエウレカセブンの中枢的存在であるエウレカがこれら過去作映像流用世界を「とある理由」で作り出してしまったことを“許す”のです


【これはつまりエウレカセブンシリーズ全てを“許す”ってことなんです!】


思えばエウレカセブンシリーズはファンを裏切り続けてきました
『ポケ虹』『AO』『ハイエボ1』…とにかくコアなファンであるほどオリジナルのTVシリーズの感動がひとしおに高く、故に蛇足で駄作な続編が増えていくことに一種のアレルギーの様になった人も少なくないでしょう
「エウレカセブンに続編なんかイラネェから!原点こそ原理だから!」とね
オイラがそうですから!w


だけどそんなシリーズ達の存在を“全て許した”のが今作です!
あまりにもこれまでのシリーズ達とはかけ離れた世界観を理解するだけで頭いっぱいになってしまうかもしれませんが、エウレカセブンシリーズに思い入れがある人ほどこの映画は好きになれること間違いありません!
とりあえずオイラは2回観ましたがなんとかしてもう1回観たいと思ってますw


過去作映像流用の部分では、あえて“アスペクト比”を当時のままにしてあるのでそれがスマホ画面→アナログTV→映画レターボックス→地上波デジタルなどと変化していくところにも注目して欲しいです
これはアネモネちゃんが真実に近づく事で変化していってることに気付くと思います!


アネモネちゃんの初陣であの「Tiger Track」が流れるのも素晴らしいですね
『ハイエボ1』の時、結局エウレカセブンシリーズの思い出って曲とセットになってるから曲の差し替えはよくないな…って思ってたんですよ
それがまさかあんなところで「Tiger Track」が流れるとはw
不意打ちにも程がありますw
それとクライマックスでも“凄い1曲”が流れます!!!
この曲は過去作で挿入歌だったというわけではありませんが、“あのネ申回”のサブタイの元ネタとなった楽曲です!
もう劇場で失禁しそうwなくらいはわわわ!!!ってなりましたよね
ニクい演出、いやエモい演出ですわ


そして『エウレカ』といえばロボ作画、ボンズといえばロボ作画、なワケですが今作ではあえて作画的な観どころのクライマックスとは別にグラフィニカによる3DCGで描かれるクライマックスがあり、2段階のクライマックスとなっております
これはもう世界観把握でいっぱいになった頭を破裂させるような展開でアッケに取られてしまうかもしれませんw
それがまた“映画らしくて”好きですね~
とにかく何回観ても「良い、好き」と言えるスルメの様な味わい深い作品なので、少しでもエウレカセブンシリーズに思い入れのある人は絶対に観た方がいいです!!!


最後になりましたが「Tiger Track」を手掛けたDJ KAGAMIことKAGAMIさんが2010年に、『ハイエボ1』までデューイ・ノヴァク役を務められた声優の辻谷耕史さんが今作収録期間中に、それぞれ急逝されています
謹んでご冥福をお祈りすると共に、エウレカセブンというシリーズの一端を氏らの素晴らしいお仕事で担っていただけたことに感謝の意を一ファンの身として表したいと思います

投稿 : 2024/03/23
♥ : 10

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファンは絶対の見たほうが良い

昨日劇場で見てきましたが今だに興奮冷めやらない...
驚きましたね、ハイエボ1の時は見て正直落胆しました。
その次がこれだっただけに不安を抱えながら劇場に入ったのですが、いやーびっくり!

少し話をそらして、エウレカシリーズ劇場版「ポケットが虹でいっぱい」は個人的には非常に評価している作品なのですが、あまり一般的な評価が低く納得がいかなかったのですが、
このハイエボ2アネモネの内容によって補完されることで、ポケットが虹でいっぱいの評価も見直される機運が高まるのではと思います。

非常に嬉しい、ファンはとても恵まれているシリーズだと思います。
こういった形で長い時間を経てなお作品を展開してくれる製作がいることに感謝します。

内容もそりゃもちろん良いの一言なのですが、編集がまた良い。
実写映画では「モンタージュ」という批評言語があるように、撮影の仕方が非常に工夫されています。いわゆる”長回し”とかもその一種なのですが
アニメーションの世界ではあまりそれをうまく利用した作品は少ないように感じられます。しかしこのアネモネは違う!旧フレームサイズを生かした細かいつなぎ操作、その意図を感じずにはいられないキャラクターのセリフ、この世界を成立させるための作画の振り分け....

ハイエボ1から監督変わったのでは?と思ってしまうほどの力量に唸らされる。エウレカに止まらず、アニメーション自体の未来に期待を抱いてしまうほどの挑戦的かつ刺激的な作品になっています。

エウレカの世界観をより鮮やかで豊かにしてくれた作品の評価は内心カンストのオール5にしたいのですが...
ここは次回作への期待と、客観的な作品成分別の評価として辛めにさせていただきました。

詳しいレビューはまた追記するとして、
とりあえずファンは必見の作品です(ほんとに)
制作の方々応援してます!

投稿 : 2024/03/23
♥ : 9

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

この物語を本気で語るには、あと2回は見ないといけないかもしれない

交響詩篇エウレカセブンは私の大好きな作品の一つです。
にもかかわらずそこまで期待していなかった・・・。
なぜか?
今までの劇場版やら続編やらがなんとも理解しがたい内容となってました。

そして今作!!ついにそれらが理解されようとしている・・・。
ポケ虹とAOとハイレボ1でもうエウレカはいいやとなった方これを見てからにしても遅くは無いでしょう。

そして続く最終章ハイレボ3は一体どうなるのか・・・気になるところです。
さらにはこのハイレボ2を見た後にまたハイレボ1をみたらやはり思うところありそうですな。

うん、いつか3部作続けて観たくなる、そういう予感しかしない。

好きだよ、アネモネ・。・

投稿 : 2024/03/23
♥ : 8

66.3 10 SFで恋愛なアニメランキング10位
あした世界が終わるとしても(アニメ映画)

2019年1月25日
★★★★☆ 3.4 (86)
344人が棚に入れました
幼いころに母を亡くして以来、心を閉ざしがちな真。彼をずっと見守ってきた、幼なじみの琴莉。高校三年の今、ようやく一歩を踏み出そうとしたふたりの前に突然、もうひとつの日本から、もうひとりの「僕」が現れる――。

声優・キャラクター
梶裕貴、内田真礼、中島ヨシキ、千本木彩花、悠木碧、水瀬いのり

ホロムギ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

注意!これはSFバトルアニメです。

調べたところ、本作はHuluオリジナルアニメ『ソウタイセカイ』をベースにして、世界観とその延長線上で起こるドラマだそうです。
主要人物などが同じらしいですが、続編というわけではなく、『あした世界が終るとしても』だけで完結しています。キャラの関係性が変わっていたりするようですが、大まかな内容は似ているようです。
本作だけ見ても問題はありません。



ではレビューです☆
青春ラブストーリーだと思って見始めました。

私みたいな人のために公式ページイントロダクションから一部抜粋。

【幼いころに母を亡くして以来、心を閉ざしがちな真。彼をずっと見守ってきた、幼なじみの琴莉。高校三年の今、ようやく一歩を踏み出そうとしたふたりの前に突然、もうひとつの日本から、もうひとりの「僕」が現れる――。】

前情報を一切知ることなく見始めて、始まった3Dアニメーション。
3Dのラブストーリーに感情移入できるかなと不安でしたが、そんな不安は必要がないことがすぐにわかります。
突然襲われる主人公。ぬるぬると動く戦闘シーン。
思ってたのと違うなーと感じましたが、バトルものなら3Dでもいいかと気持ちを切り替えました。勝手に勘違いした私が悪い。これはSFバトルアニメなんだ。

今調べたところ、モーションキャプチャーを用いて普通の手書きアニメなら動かないような髪や服、視線など細やかな動きが描かれているそうです。
この繊細な動きは慣れておらず、違和感を感じる方も多いと思いますので好みは別れそうですね。
アフレコでも息遣いやリアクションを多く入れているそうなのですが、個人的には日常パートにそこまでの繊細さは必要ないかなーと思います。どちらかといえば私も違和感を感じるほうなのかもしれませんね。
10年先にはこれが普通になってきている気もします。

3Dで描くバトルシーンは非常に綺麗だと感じました。
そんな戦闘シーンはキャラがアップで描かれることが多いように感じました。キャラが3Dでアップのため、迫力があるかと聞かれれば首をひねります。しかし、手書きアニメなら、火花や斬撃で手元まで描かれないようなところも、本作では指先までしっかり描かれており、キャラの息遣いが強く感じられるのです。


キャラはレムがとても可愛く・・・
間違えました。ミコです!声優が同じで、キャラのデザイン、雰囲気、双子、と共通点が多く、人気アニメを思い出すこと必至ではありますが、レムではなくミコです!
最初のころの服装が可愛かったと思います。
最後の方、なぜ着替えさせたのだパパさん!!!


物語は。。。
まぁ、近未来SFバトルです。
ちょっとぶっ飛んでるし、よくわからないところも多いですが、目をつぶって下さい。このアニメはキャラ重視です!!
最後のオチはちょっと納得がいきませんでした。



総評。
これは3Dキャラアニメだから!物語は二の次だから!
オチとか考えるな!ご都合主義で構わないじゃないか!
まぁそんな感じです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 4
ネタバレ

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

恋愛ものかと思ったら

めちゃくちゃバトルものでした。個人的にはかなり面白かったです。
CGアニメなので作画の評価が難しいところですが満点を付けました。
オタクが好きそうな要素もあって良いと思います。
{netabare} 現在放映中の「二ノ国」もそうなんですが、並行世界ものが流行ってるんですかね?異世界転生ものの次は並行世界ものなんすかね? {/netabare}
後半のバトルシーンが圧巻で凄かったです。

CGアニメやSFバトルものが好きな方におすすめのアニメです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 5
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

強引が心地いい。

第二次大戦時に二つ分かれた現代日本が舞台。
さしづめ、並行世界の相互干渉といったところか。
最初、難解な設定と思いましたが、さにあらず。
登場人物が少なく、わかりやすい物語でした。

展開が早く、所々「ん?」「え?」状態となります。
{netabare}そして、中盤でヒロインがあっけなく・・・
しかし、なぜかラストに・・・
理解できませんでした。{/netabare}

シリアスの中の清涼剤がミコ。
冷静かつ純粋な人型戦闘ロボット。
無機質な中にコミカルがあります。
その上、声が碧様。
もうちょっと、観ていたいです。

あと、アニメタイトルに違和感があります。
壮大をイメージすると肩透かしをくらいます。
気をつけて下さい。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 9

73.3 11 SFで恋愛なアニメランキング11位
劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!(アニメ映画)

2021年10月1日
★★★★☆ 3.9 (47)
198人が棚に入れました
マクロスΔの完全新作。

歌うことは生きること。
ネタバレ

石ころ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

油断して観たら、痛い目にあった...

同時上映の短編マクロスFの新作目当てで、合わせて観ました。正直Δの方にはあまり期待していませんでしたが、いい意味で裏切りられました。

詳述は避けますが、マクロスシリーズの肝とも呼べるストーリを占める柱は、歌、戦闘、そして三角関係という認識で、私はシリーズを通して視聴していました。テレビ版Δが公開されたとき、三角関係が薄まってると思って三本柱の一本が揺らいだと思って、やや残念に思っていました。

今回の劇場版視聴後、シリーズの三本柱と思っていた「三角関係」の要素は誤りで、歌、戦闘、そして「{netabare}悲恋{/netabare}」が本当の柱なのではと、思わずにはいられませんでした。今一度、この要素の視点でもって、シリーズを改めて視聴し直したいと思った次第です。河森監督、そして劇場版Δに携わった方々に、気付きをいただけたこと、素晴らしい作品に仕上げ公開していただいたこと、深く御礼申し上げます。心を入れ替えて出直してきたいと思います。

追記:マクロスプラス、7、そして若干Fの要素も、劇場版では含まれています。併せて視聴すればより楽しめると思います。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 5

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ごりごり、燃えた 燃え尽きたんよー

 マクロスΔの続きで、ハヤテやワルキューレら共に故郷に帰ったフレイヤだったです。
 突然の奇襲に立ち向かうワルキューレ、Δ小隊、特にフレイヤが命を賭けて歌うお話です。再び愛の告白、マクロスファン必見驚きのサプライズキャラ登場もあったです。

 以前の「劇場版マクロスΔ 劇場のワルキューレ」は、TV放送のアレンジ構成で少し話をラストも含め変えていたです。今回は完全新作、ワルキューレの歌が目立ちすぎる前回とは違い、フレイヤを軸にハヤテ、美雲、カナメ、レイナ、マキナ、ミラージュなどの絡み、以前明かされた謎を盛り込んだ作りになっていたです。

 フレイヤの里帰りも含めライブを行ったウィンダミアで、一体何が起こるのか?突然の出来事に話は、盛り上がりを見せるです。
 戦いのさなかに、全力を出すフレイヤに一体何が起きるのか?注目です。フレイヤを思うハヤテであったり、美雲であったりとどうなるのかなぁと思ったです。ワルキューレそのものの存在意義も見た気がしたです。

 敵の正体、目的、対抗戦力も何なのかな?設定だったです。「マクロス+」の要素を取り入れたΔならではな、演出も施されていたです。

 自分の身を顧みないフレイヤの決断、その先に何がおころのだろうか?衝撃の展開へと進むのです。人間にしかわからないともいうべき、歌の力を見せたと思うです。以前の戦いの終わった直後、地球人とウインダミアの間で互い全てを受け入れられなかった面も見れた流れで、一つにまとめることができたように見えたです。

 ED後のシーンは、ハヤテたちが受け入れた展開の中で残された希望のように、ハヤテと新たな命を見せたように思えたです。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 5

ルド さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

想像以上に面白かった

私自身はマクロスFの短編映画のついでという感じでの鑑賞でした。
マクロスΔのTVシリーズは可もなく不可もなし(ここの評価でだと3.0~3.5程度)で、この映画も何も期待していませんでした。

ただし見終わった後はマクロスΔのTVシリーズも実は出来が良かったのではないかと錯覚するほど満足が高く、失礼ですが本当に想像以上に面白かったです。
マクロスFもマクロスΔも映画はコンパクトに纏まっており、河森監督は本当に映画を作るが上手いと感心させられました。

まさかマクロスΔがお気に入りの作品になるとは。。。

投稿 : 2024/03/23
♥ : 1
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