サディスティックおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのサディスティック成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年03月19日の時点で一番のサディスティックおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.0 1 サディスティックアニメランキング1位
無限の住人 IMMORTAL(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (136)
596人が棚に入れました
武士というものがまだ存在していた江戸の世——。百人斬りと呼ばれた【不死身】の男がいた。その男の名は「万次」。万次は、父母を殺され復讐を誓う少女「凜」と出会う。凜は万次に、復讐の旅の用心棒になってくれないかと言う。初めは断る万次だが、凜に亡くした妹の面影を見た。一人では危うい凜の姿に、仕方なく手を貸すことに決める。しかし凜の仇は、剣の道を極めんとする集団——逸刀流。それは、不死身の万次すら追いつめる凄絶な死闘の始まりを意味していた。

声優・キャラクター
津田健次郎、佐倉綾音、佐々木望、鈴木達央、花輪英司、咲野俊介、桑島法子、ふくまつ進紗、秋元羊介、小原雅人、中田譲治、林真里花、白熊寛嗣、奈良徹、小林親弘、関智一、真山亜子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

MUGE・ん…異能っぽい

原作未読 Netflixもの

なんですけどなんとなく

 なんかタイトル知ってる~

三池崇史監督でキムタクの実写版が遠くない過去にやってましたね。それでみたいです。マンガそのものは1993年から20年ほど連載し完結。これはきっとブックオフで見かけてますね。実物に触れるのはこのアニメが初です。


 限り無き世界の住まい人


のお話。八百比丘尼より不死を授かったおっさんを主役に据えた時代劇全24話。ちなみに終始物騒なアニメ作品ですよ。痛快さとはほど遠く『カムイ伝(白戸三平)』『どろろ(手塚治虫)』の世界観に寄せたような感じがします。自分は無条件で好きなタイプな作品なので抵抗はなくそのまま完走。おそらく第1話からして雰囲気はばんばん伝わってくることでしょう。

まあけっこう身も蓋もないのがいいんですよね。生命は限りなく重くそして軽い。

 {netabare}『この奥方は好きにしていい。ただし娘の方には構うな』

平気でこんなこと言っちゃってる世界だったりします。{/netabare}

エロ・グロ注意表現がテロップで流れますので推して知るべし。主役のおっさんを津田健次郎さんが演じられてるわけですが、朝ドラでツダケンを知って「あら、アニメもやられてるのね?」とうっかり迷い込んだ奥さまが卒倒するグロレベルではあると思います。
声優さんに触れておくともちろん名の知れた方もいるわけですが、そんなこと以上に、セリフの多い主要どころに無名な声優さんがけっこう配置されてるのが特筆すべき点でしょうか。“代表作無し:主役級無し”な声優さんがわんさかいます。それがいいです。人知れず生まれ人知れず死んでいく儚さをキャストから感じたのは私だけでしょうか。

そして理不尽な理由で生命を落とすなんてことはザラな物語です。それを具現する尸良(CV奈良徹)みたいなキャラもおりますが、その点でなによりウケたのはOP曲by清春ですかね。傍若無人なエピソードに事欠かないアーティストさん。その頃SNSがあったら日々炎上しまくってただろう方のお声を冒頭に聴けるのは幸せでした。あれ!?よくわかんないですか!?僕だけに響いてる感じでしょうか。 くすんだ色調のアニメの中で鮮やかにここだけ色づいてましたね。
なおEDはものすごく好きです。毎度変わるというのも良いのですが、作品世界を見事に表現してるといっていいでしょう。贔屓の引き倒しみたいになってきた(・_・;)


少しだけ具体的なところも。
ヒロインは浅野凜(CV佐倉綾音)。町道場の師範の娘だった彼女は目の前で父を惨殺され、母を凌辱された末に行方不明という憂き目にあう。犯人は勢力拡大中の一門“逸刀流(いっとうりゅう)”で面も割れてるところでヒロインが仇討ちを誓いスタート。道中「用心棒が必要じゃろうて」との婆(八百比丘尼)の助言から、万次(CV津田健次郎)と接触し助けを乞うみたいな導入です。そこに万次の不老不死という設定が絡んでくるわけです。
だいたいこういうのも暗黙の境界線みたいなのがあって、

【仇討ちもの】
 並:仕留めたぞ!ヒャッハー
 上:憎しみを超えたなにか
 下:{netabare}憎しみを超えたなにかに挑戦した似非ヒューマニズム{/netabare}

【不老不死もの】
 並:ゲットしてハッピー
 上:そう良いことばかりではない。むしろ…
 下: …

シンプルに夢見てウヒャウヒャする“並”は場合によっては清々しさが際立つ良作だったりします。そんな物事は単純じゃないのよってのを巧みに見せてくれると“上”。さらに「そうきたか!」と驚きのようなものがあると“特上”になるんだと思います。“下”は書くつもりありませんでしたが、“上”に挑戦したもののツメが甘くてうすら寒い作品の山が横たわってる現状を憂い一応書いときました。本作でもヒロインが正義感溢れる一本気気質だったので一歩間違ったらドン引きする展開が待ってたと思いますよ。でもまあそうはなりませんでした。ちなみに不老不死ものはあまりハズレを引いたことがない気がするので“下”相当は該当なしとしてます。

 ・死ねないことの苦しみ哀しみ
 ・寿命差で生じる死に別れの悲哀

あたりがお約束でしょうか。本作は“上”を狙って“上”を獲得した作品だったといえます。雰囲気や見た目もしっかりと世界観に合わせながら、変化していく仇討ちの意義を見つけようと凛が迷い悩み答えを出していく過程は納得感を得られます。不死である万次の諦観みたいなものには“もののあはれ”すら感じた私です。
難点は少しばかり雰囲気勝負だったところ。けっこうな登場人物数を回しきれたかも微妙なところ。おそらく詰め込んだ部分もあるのだろうと思われます。それでも破綻したとはならないのは、物語のエッセンスをきちんと抽出し省略せずに我々に提示してたからだと思います。しっかりと堪能しました。



※ネタバレ所感

■万次さんのここが良い

強くないところです。万次さんいつも殺されてるのに自信満々なんですよね。それが強がりだとわかってくると深みとコクが増してきます。

{netabare}どこだったかで「こんな(身体)になる前に100人斬ってんだぞ」と言ってたような。不死身の肉体なんて妖(あやかし)ないし化け物扱いです。だから無敵なんだよという目を向けられたのに反して出た万次の一言。人間の頃から強かったんだぞ!と叫んだわけです。
正しくは不死身ではなく死ぬこともある万次さんの肉体に本人はとうに嫌気がさしている。でもどうしようもない。自嘲気味ながら自分の体を呪う手前みたいなスタンスで己に向き合ってたかと思います。そんな諦観めいたある種の達観した境地までいったおっさんのように見えて実はそうでなくて「人間の頃の良かった自分」への憧憬めいた感覚が残っているところが面白い。{/netabare}

{netabare}剣術も最強ではない。おそらく“町(村)レベルで強い!”くらいなもんだったんでしょう。
手練れがわんさか登場する時代劇です。熟練の剣客同士の手に汗握る熱戦を主人公を主語にして展開されればわかりやすかったのかもしれません。
同時に流れるような達人の剣技を作画で魅せてくれれば拍手喝采だったでしょう。

だがそうではありません。最初私はそこが不満でした。気持ちよくない。
しかしながら、そこらへんにいる腕自慢のおっさんがひょんなことから不死を得てしまった悲哀を表わすにはベストな選択だったような気がします。最強剣士が不死になる設定なら不老不死の意義や意味なり目的がわりとはっきり見えやすいとなるはずのところをそうではなくしてるわけです。
死んだと油断させといて不意打ちするみたいなとこあるので、バトルとして見たら消化不良もいいとこですがこれはこれで良し。流麗な剣技は他の人に任せてるところあるのでそっちで満たしましょう。{/netabare}


■日本の風景

欧州を舞台にした作品だと100年前200年前と遡っても街の景色がそう変わらないことは多々あります。橋だったり教会だったり平気で築400年とかあって、この前観たルネサンス期を描いた作品では舞台のフィレンツェの観光名所ともなってる有名な橋がそのまま描かれてたりもしました。

 石造と木造の違い

日本とヨーロッパの違いです。日本は戦争で主要都市が焼け野原になったこともあり、文明開化や大正浪漫はたまた戦時を描いた作品での街の風景は今と異なり当時の建造物はほぼ残ってません。またそのことを特に違和感なく当たり前のことと受け止めてきました。

 切り取った時間軸で風景は変わる

{netabare}それが何話だったかの“白川郷”。江戸を抜けて金沢へ向かう道中ということで道程も合致する。作品で描かれた白川郷がそれこそ観光で訪れた景色そのまんまでいたく感動しました。なにせ時代劇において今現在見てる景色そのまんまという経験がなかったもので。歴史の縦の糸が繋がったかのような稀有な体験でした。{/netabare}


■いっとうりゅう

最終話でサラッと…

{netabare}時が流れてましたね。

「土佐で魚釣ってたらアメリカ船に連れてかれ」
「萩で牢に入れられ」
「京都で久々にいっとうりゅうの名を聞く」

ってそのまんま竜馬さんじゃないですか(笑) 投獄されたかは知らんけど萩行ってますしね。吉田松陰に会ったり新撰組連中と親交があったことを伺わせる最終回です。なんか歴史の影に万次あり!みたいな。これ個人的には微妙でした。歴史の本流にはかすりもしないところで徒花のように生きた人達の物語だと思ってたところがあったのでなんとなく腑に落ちなかったです。
※注)ジョン万次郎説もあるとのご指摘あり{/netabare}



万次と凛の仲の描き方もあれで良かった。
ごちゃごちゃ言わんでも目と目で通じ合うくらいの信頼関係はできてたんだと思います。実写版でキムタクを起用したのはそういうメタファーなんですよ(嘘)。



視聴時期:2020年4月~9月 リアタイ

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2020.09.16 初稿
2020.10.30 修正
2021.06.11 修正

投稿 : 2024/03/16
♥ : 40
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

忘れ雪ほどろに

沙村広明原作、制作ライデンフィルム。

己の大義を掲げ全国に覇を轟かす、
影久率いる剣客集団逸刀流の精鋭たち。
彼らに両親を殺害された少女凜は、
不死の肉体を持つ万次に用心棒を依頼する。
復讐を誓う少女と男の旅路を描く時代活劇。

歴史の表には記されない壮絶な記録だ。
剣客たちの息吹までこちらに伝わる。
僕の知る沙村広明はここにあって、
彼のサディスティックな画集は、
常軌の際で書かれたものに違いないだろう。

それぞれが悲しい宿命を背負い、
人の業と血脈に縛られ死闘に明け暮れる。
無念への慟哭が刃を研ぎ澄ませる。
華やかな江戸の文化の影で、
こういった怨恨の世界があったに違いない。

素晴らしいのは長期連載に関わらず、
剣客の力量が僅差であることだ。
ゆえに剣技を極めたもの同士の死闘に、
勝敗の行方が分からず緊迫感が生まれる。

罪を償うと決めた万次の決心。
{netabare}すべてを見届ける凜の胸中。
滅びゆく逸刀流と剣の高みを目指した影久。
そして槇絵と百琳、凶戴人。
そうだ、純粋なものから滅びていくのだ。{/netabare}
泣けてくるよ。

時代に取り残されたものたちの宴は、
ほんのわずかでも何かを変えたのだろうか。

投稿 : 2024/03/16
♥ : 37

MMA原理主義者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作100点 旧アニメ50点 新アニメ?

前半は逸刀流を1人づつ倒していく異能バトルっぽい感じなんですが、無骸流が登場したあたりから話が展開していき、後半はかなり盛り上がりました。
24話という長丁場なので後半がつまらないと耐えられないところでした。
剣劇の肝である殺陣は、沙村広明の描く原作の戦闘シーンが、漫画の一枚絵なのにまるで動いているかのような躍動感があって本当に美しく、アニメでそれを表現できるのか不安だったんですが、旧アニメよりはいいという程度で、やはり完全には表現できていませんでした。
原作ファンはみんな槇絵をどうかっこよく描いてくれるかがアニメ化の大きなポイントだと考えていると思うんですが、上記のとおりで、もう少し頑張ってほしかったです。
確実に良かったところは、アニメっぽくない落ち着いた音楽と気合の入った声優陣で、特に凜を演じた佐倉綾音はすごかったです。

投稿 : 2024/03/16
♥ : 5

63.1 2 サディスティックアニメランキング2位
殺し屋1 THE ANIMATION EPISODE.0(OVA)

2002年9月27日
★★★★☆ 3.5 (34)
196人が棚に入れました
1998~2001年に「週刊ヤングサンデー」に連載、01年には三池崇史監督で実写映画化もされた、山本英夫のバイオレンス・アクション・コミックをアニメ化。ストーリーは映画版のクライマックスからスタート。そこから、原作では語られることのなかった殺し屋「イチ」の過去が明らかにされていく。監督は『東京魔人學園剣風帖 龍龍(トウ)』の石平信司。イチ役を鈴木千尋が演じるほか、映画版の監督を務めた三池崇史が安生組の若頭・垣原を熱演。そのアフレコ初体験の様子は、映像特典で見ることができる。
 新宿歌舞伎町で、安生組の若頭“ピアスのマー坊”こと垣原との対決を果たしたイチ。新宿のマンションでの殺人事件を捜査する警察は、容疑者イチの深層心理を探り、彼の謎めいた過去を引き出そうとする。

QMA@MADLAX さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

吐き気もよおす鬱グロ

なるたる、エルフェンリート、スクイズ等は大丈夫な自分ですが、これは観てて気分悪くなる程の鬱グロ。動物好きだからか。

ストーリーとしてはタイトル通り原作の前の出来事。
原作にはないイチが驚異的な身体能力を身につける過程、ジジイとの邂逅などを扱ってます。
原作にあるフラッシュバック、回想シーン等にあった場面は出てきません。
が、原作の設定を補える点がいくつかあるので今更ながら原作の世界に浸りたい方は観て損しないかと。

投稿 : 2024/03/16
♥ : 3

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

究極のサディスト誕生、戦慄の狂気

OVA一巻。

原作の漫画の方も読んだんですが、えぐすぎるので最後まで見れておりませんw
エピソードゼロということで、殺し屋イチが誕生するまでの秘話(?)です。
かなりグロい上に異常なまでに変態的、尋常ではない狂気を描いた作品ゆえ、
人にはお勧めするなどもってのほか(笑)ですが、その鮮烈な映像は記憶に焼き付いて離れない。
こんなに終始イカれたアニメはそうそうないとは思います。

いじめられっこのイチが究極のサディズムに目覚める。
サディズムを理解出来る人でなければ、嫌悪感しか持たれないでしょうが
キャラの異常な性癖をかなり精密に描いてます、本当に。
バイオレンスなシーンもひたすらバイオレンスで顔歪めてしまうほどのものがある。
猫がぐちゃぐちゃになったり、顔が潰れたりしますw
インパクトという面では他を寄せ付けないものがありますし、ただエログロとはわけが違いますね。

その秀逸な狂気の演出で終始目が離せない、非常に濃厚かつ良質な作品です。
ただこの作品を楽しめる人はごく限られてくるのは間違いないので、気軽には見ない方が良いですw
意外とリアルに異常犯罪者を描かれるので、見るに耐えないと言う人がほとんどだと思います。
オチもなかなか面白いオチだったですけど、まぁ好みは分かれそうではあるw

非常に危ない作品なので若い人は絶対に見ないでください。
冗談抜きで確実に悪い影響を与えますので。

投稿 : 2024/03/16
♥ : 20

ダビデ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

好きな人が好きで観る作品で、人にはすすめられません。

ふと、グロは自分にとってどういうものかと考え、エルフェンリートやひぐらしのなく頃にでは、全くグロさを感じないのですが、グロさを感じた作品を思い返してみたところ、昔観た殺し屋1の映画(浅野忠信さん出演の)で衝撃を受けたことを思い出し、アニメもあったな~っていう感じで、視聴しました。

私的なグロさの感覚は、映画のハンニバルを観たときに、生きたまま豚さんに・・・のシーンでは、「へぇ~、そんな方法があるんだ~」というような感覚ですが、ラストの生きたまま頭を・・・からお弁当のおかずを子どもにあげるシーンでは、頭がむずかゆくなって、眉をしかめる感じです。

感想としては、あまり普通の人にはオススメできません。
原作を知っていて、好きな方向けですね。
そして、生々しい変態と性癖と暴力といじめの描写が問題ない方、むしろ好きな方向けですね。

なお、映画程のグロテスクさはありませんでした。

成分タグをご覧になって、お好きな方は是非。そうでない方はご覧にならないことをおすすめいたします。

ストーリーとしては、なんというか、マニアックな作品の本編に至る前の話で、マニア度合いが高いです!

投稿 : 2024/03/16
♥ : 14
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