放送予定アニメ一覧 220

あにこれの全ユーザーがこれから放送予定のアニメを探して一覧にしました!
ここに記載されるアニメは放送時期が未定のアニメなので、分かり次第更新していきます!
もしみんなも放送時期がわかったアニメを見つけたら教えてほしいです!

計測不能 1 放送時期未定アニメ1位
進撃の巨人 The Final Season 完結編 後編

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (149)
324人が棚に入れました
世界を滅ぼそうと「地鳴らし」を発動させたエレン。無数の巨人たちが進撃を開始し、あらゆるものを踏み潰していく。 ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、ハンジ、ライナー、アニ、ピーク、そして瀕死の重傷を負ったリヴァイ……。残されたものたちがエレンを止めるため最後の戦いに挑む。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

天と地と、残響

MAPPA制作。

世界を滅ぼそうと地鳴らしを発動させたエレン、
巨人たちは進撃を開始し全てのものが踏み潰される。
残されたものは死力を尽くし最後の戦いに挑む。

エレンの意志はここに至り揺るぎなく、
パラディ島の未来を運任せに放棄することはない。
地鳴らしは容赦なく大地を、生命を蹂躙していく。

アニメ化で最終章がより完璧になる。
迫力ある描写とキャラクターの息遣い、
矢継ぎ早に映る場面描写の数々が、
緊迫した状況をより的確に表現している。

心臓を捧げ続けた争いの歴史、その幕切れ。
あまりにも残酷で美しい物語に感動しています。

{netabare}丘の上の大きな木が余韻を誘い、
たとえ巨人がいなくなっても争いはなくならない、
その言葉が苦しくも心に響いてきます。{/netabare}

初めて原作を読んだ時の興奮が蘇ってくる。
短くまとめていますが、余熱が伝わると嬉しいです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

進撃の果てに

振り返ればいつだって絶望が盤面を支配していた
後は這い上がるだけだ、もうこれ以上の絶望はないだろうって信じていた
でもいつだって更なる深い絶望が大口を開けて待ち構えていた
それでも彼らは乗り越えてたった一筋の光を頼りに進撃した
―目指す先に、自由の翼があることを信じて―

心臓を捧げよ!!!

彼らは決して忘れないだろう
巨人の恐怖に醜態をさらしてしまった屈辱
死んだ家族や仲間の最期の表情を、断末魔の叫び、煮えたぎるような憎悪
守るべき人達から向けられた憎悪に満ちた罵声
信頼していた仲間に裏切られた怒り
そして、己の無力さを嘆き、舐めた辛酸の味を

そんな地獄のような日々もやっと終わり、疲れ果てた戦士たちに安息の時間が訪れました
長い間お疲れ様でした

結末はこれで良かったのかな? あんまり好きな終わり方じゃないけど、これがエレンの信じた正義なのでしょうか
正義はとても曖昧で、誰かの正義が他人にとっては悪でしかない、正しいことって難しいですね

シリーズ通して本当に最初から最後までハラハラドキドキが止まらなくて凄い作品でした
第一シリーズの第一話を見たときの衝撃は今でも忘れられません。たった数分で名作の誕生を確信しました

シリーズ全体を見ると要所要所での鮮烈なインパクトが作品の魅力を牽引していました
その衝撃が薄れてきた頃に新しい事実が判明して、希望が見えたと思ったら更なる絶望が見えて
見える景色が変わると世界が広がってまた面白くなってきて、終盤にさらにがらっと雰囲気が変わって、
常に新しい謎と新たな絶望と一筋の希望を見せ続けて視聴者を飽きさせないようにしていたところが上手だと思いました
ギリギリの戦い、死線をくぐりぬけてきたエレン達の活躍から目が離せなくて、本当に面白かったです


【キャラクター】
最初は圧倒的な巨人を前に恐怖して仲間の背中に守られながら震えるだけだった人もいつの間にか仲間達の信頼を背負って戦うようになっていて
戦士として成長していく姿が眩しくて、決死の覚悟を持って最後の戦いに身を投じる彼らの雄姿がとてもカッコ良かった

エレンの決断については{netabare} 批判の声もたくさんあると思います、私もベストな決断だとは思ってないけど
これがエレンの信じる正義だったのでしょう

信じていた仲間達からの怒りの言葉、人々の罵声を受け、
大切な母を自らの手で殺し過去の自分を傷つける決断を下すようなことをしてもなお
人類の救済だけを願って孤独な闘いを続けたエレンにお疲れ様と言ってあげたい
最初から最後までちゃんと主人公していてとても好きなキャラクターです
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人間は自由であるべく呪われている

原作は9巻(1期アニメ化部分)以降は未読のままアニメ視聴完走。

【物語 4.5点】
一体いつまで『~Final』言うとんねんwとツッコまれまくった本シリーズもようやく完結。

3期にてWITから物語も一区切り付いたので、自社のクリエイターのさらなるステップアップのためにも、『進撃の巨人』制作はここまでにしたいとの申し出があり、
4期以降の制作会社を依頼する際、何十社と断られた末にようやく手を挙げたのがMAPPA(※)

ハイレベルな作品を継承するだけでも難儀な上に、
スタジオ変更で作風が変われば必ず面白がって叩くアフィ◯スサイトとかが湧いて来る。
そりゃ誰も挑戦したがらないわけでw
火中の栗を拾ってやり遂げてくれたMAPPAに感謝致します。

ただ、4期制作開始段階でまだ原作未完で最終的な尺が不明だったにも関わらず、
最後までやり切る!との意気込みを込めたと思われる『~Final』を冠したのは、
気持ちは伝わって来ますが、やや勇み足だったのかなとw


本作の構成は、前半バトルメインで、後半は解決編の会話劇メイン。

後半は過去、現在、未来を同時認識した上で決断を下したエレン。
色々見えすぎるが余り、倫理観のストッパーがぶっ壊れてしまった
予言者の頭の中を覗き込むような難解なシーンが続きます。

私は予知能力者や予言者の狂気を描いた映画やら、ADVゲームやらで体験した感覚を頼りに何とかついて行けたこと。

また特に4期以降で、巨人の力が世界最強である時代が、
もうあと十数年もしたら爆撃機の登場等で終焉することを示唆した描写。
その上で“地鳴らし”によりパラディ島の安全を保障しつつ、巨人の力の業に終止符を打つには、
今この時点でエレン自身が(※核心的ネタバレ){netabare} 悪魔となって殺されるしかない{/netabare} との決断には一定の説得力があったこと。

以上の点から、私にとっては、全ては理解し切れないにしても、納得感は高い完結編となりました。


それでも、後から振り返るとエレンは本当にこの決断しかなかったのか?などの疑問は沸いて来るとは思います。
ただそこも、エレンが継承した巨人の力では、過去から今までの全ては俯瞰できても、
そこから以降の未来までは分からないというのがポイント。

本シリーズは同時代性が強い作品で、3.11のフクシマなども反映。
フクシマも起きてしまうまでは、安全安心と吹聴されて来た。
起こってみてから問題点が多数浮き彫りになる。

その時までは最善を尽くしたつもりでも、圧倒的な暴力等により日常が破壊されてしまうことは多々ある。
こうした事例を、巨人に突破される壁などシリーズ通じて積み重ねてきた上だったので、
私は結末も主人公らが最善を尽くした結果だと、自然に受け入れることができました。


【作画 5.0点】
ここもMAPPAになってミカサの表情が大人になり過ぎ等、色々と批判も聞こえて来ましたがw

私は広大なバトル空間を破綻なく構築するMAPPAと、
本シリーズの立体機動アクションがどんな化学反応を見せるのか?
スタジオ変更になった時からとても楽しみでした。

そして地鳴らしを強行するエレンの巨人骨格周辺という巨大構造物上でのバトルシーンは、
MAPPAの持ち味が存分に発揮された至福のひと時でした。


【キャラ 5.0点】
主人公エレン・イェーガー。
シリーズ通じて人間の自由を最大化した、キャラクターだったと思います。

通常、自由を追求しても自身の能力や、他者の抵抗、責任という枷により制限がかかる所。
そこを世界最強の巨人の力により突破し、自由が最大化した時もたらされる世界滅亡の危機という恐ろしさ。
それでも自由の奴隷たる人間は自由を求めることをやめられない。

他人の迷惑とか気にしないで自由に好きなことやれば良いんだよ。
最近よく耳にする言説にも苦味を感じてしまう示唆に富んだ主人公でした。

余談ですが、NHKが本作に先立ち放送した
『プロフェッショナル 仕事の流儀』エレン・イェーガースペシャル。
前代未聞のアニメヒーローへの独占単独インタビュー敢行w
{netabare} サウナでととのうエレン(笑){/netabare} 爆笑しましたw


エレンが体現した自由と暴力の表裏一体性。
説得力を下支えしたのが被害者が加害者になってしまう逆転の構図。
ヒーロー、ヒール平等に罪と罰を与える容赦ない人物相関がもたらす、
正義のためなら、かつての仲間とすら傷つけ合う地獄。

4期以降に活躍したガビらはヘイトを集めつつもw
調査兵団グループに罪を負わせるカウンターとして機能ていたと思います。


本作で目を見張ったのがアルミン。
終盤エレンだけに罪を背負わせまいと連ねた告白が衝撃的でした。
特に{netabare} エレンに自由への憧れを与えたのはアルミンだとの件。
かつて憧れとして語った自由の世界は風景ばかり。
人間がいない山河は、エレンが地鳴らしで求めた景色と合致する。

思えば1期から、巨人の恐怖だけでなく、壁の内部の腐敗等も忌憚なく描いて来た本シリーズ。
人間の煩わしさからの解放への渇望を共有する内に、
私もエレンやアルミンと一緒に、自由な世界の自然風景に憧れてしまっていたこと。
かつて独裁者ヒトラーが青年期画家志望で、人物画より風景画を好んでいたという逸話も思い出しつつ戦慄しました。{/netabare}


【声優 4.5点】
3期途中でライナー役の細谷 佳正さんが喉の不調で一時休養した時はヒヤリとしましたが、
10年間主要キャストが欠けることなく完走したことは意義深かったと思います。

長年の演技でキャラをつかんだメインキャストの激情表現には胸を打たれましたが、
特に印象的だったのは、ここもアルミン役の井上 麻里奈さん。
自己肯定感の低さなど自らの弱さを曝け出した熱演が、
固く閉ざされたエレンの心の扉を開いた感が凄くありました。


トピックとして挙げたいのが、
地鳴らしにより崖っぷちに追い詰められた人々が未来を託した赤子役に、
主演・梶 裕貴さん&竹達 彩奈さん夫妻の第一子が起用された件。

0歳児でデビューしたサラブレッドは将来声優を目指すのか、
はたまたこの一件が重荷になってしまうのか。
継承を表現した異例のキャスティングの意図を汲みつつ、
20年後の君へ向けてといった感じで、記憶に留めて置こうと思います。


【音楽 4.5点】
シリーズ通じて劇伴を担当して来た澤野 弘之氏。
1期の自由への憧憬を体現した勇まく明快な作風から、
徐々に容易に解決できない政治劇等の複雑さを体現した難解さも内包。

4期以降はKOHTA YAMAMOTO氏と共作しつつ、
世界の終末も想起させる重々しいコーラスが目立って来る。

劇伴もまた目まぐるしい変遷を経ましたが、
本作クライマックスで流れた澤野節全開のボーカル曲からは
やり遂げた感が伝わって来ました。


最後ED主題歌「二千年... 若しくは... 二万年後の君へ・・・」で締めたのは、
やはりLinked Horizon。
ここも1期OPアーティストが記念に最後も……という生易しいものではなく、
その後のパラディ島の長い歴史の変遷を表現したEDアニメーションに寄り添う大仕事。
激しい曲調の変化と共に語られる一大叙事詩。
2000年にわたった巨人の力にまつわる宿命もまた歴史の1ページに過ぎない。
作品とLinkするリンホラの真価が発揮されたこのEDアニメ。
私はかなり好きです。


【参考文献】※「進撃の巨人 The Final Season」プロデューサー陣が語る“これまで”と“これから”とは⁉ 『web Newtype』2020.10.10

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26

計測不能 2 放送時期未定アニメ2位
サイバーパンク エッジランナーズ[Cyberpunk Edgerunners]

2022年9月13日
★★★★★ 4.2 (129)
301人が棚に入れました
テクノロジーと人体改造が一般化した巨大として、多くの犠牲を払い困難を乗り越えながらアウトローの傭兵――すなわち“サイバーパンク”の道を歩んだ少年の物語を追う。

Tnguc さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ついに一皮向けたNETFLIXのオリジナルアニメ

~
 V(ヴィー)と共に過ごしたナイトシティのあの喧騒、あのマシン、あの色彩、あの銃声。そしてあのコール音。まるであの頃のナイトシティを聖地巡礼しているような感覚を、ミクスチャーされた多彩な音楽、そして、「TRIGGER(トリガー)」によるケレン味溢れるアニメーションがより開かれたスケール感で体験させてくれる。サンデヴィスタンの描写や、ダイナミックな構図、ヒロインを始めオッさんに至るまでのデザインセンスが最高にクールで、実にTRIGGERらしい魅力で満ちている。女の恋心と男の野心を描いた本作において、ナイトシティでは金さえあればどちらも手に入れることができるが、一寸先は夢幻。まさに「どう生きるかではなく、どう死ぬか」を体現した街。破滅に向けて振り返ることのできない「ならず者」たちの美学が、長寿大国の日本に生きる我々の価値観に突き刺さる。共感ではなく理解してあげることができなければこのナイトシティと付き合っていくことは難しいだろう。

個人的評価:★★★★☆(4.0点)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

もうサイバーパンクはコリゴリなりぃ〜。正ヒロインはレベッカ!。

 トリガー制作のサイバーパンクアニメ!というだけあってビジュアルはやはりギンギンである。ピンクや深い緑を影に多用した尖り過ぎなビジュアルが全編を覆い尽くしていて、特に6話はNetflixでしかできないゴア表現と組み合って物語としてというよりpv的なアニメーションの格好良さが溢れている。


 しかし、正直言ってもうサイバーパンクというジャンル自体がかなり手垢がついちゃって敢えての模倣もすでに何番煎じなんだよぉ〜!という食傷感が出てきちゃってる。「ブレードランナー」や「攻殻」がみんな好きなのは確かだけどもうコリゴリなりぃ〜。



 なにより10話じゃやはり短すぎる。太く短いニューシネマ的な作品とするなら、主人公も物語も更に勢いに満ちた、陰キャじゃない刹那的な活力で最初からいかないと厳しいだろう。レベッカももっと派手に締めてもらわないと。Netflixアニメは非常に可能性があるだろうけど、まだブレイクスルーに至る作品は出てないかな。


 サイバーパンク的な世界観や設定を引き継ぎながら別の扉を拓いてるのは、私が知る限りでは冲方丁さんの「マルドゥクシリーズ」であると言いたい!。正直「スクランブル」のアニメ化は個人的には微妙だったが、大傑作な前日譚な「ヴェロシティ」、現在も進行中の「アノニマス」もやはり面白い。これらの作品ドラマとしての骨太さも、サイバーパンクプラスαな要素を上手く導入できている。


 キャラ達は割とありがちなのは決して悪くないんだけど、やはり時間が無さすぎるせいかもっと大きく育てきれてないように思えた。それにしても、メインは完全に稲田さんだと思ってたし、レベッカが悠木さんがやってるのかと思ってた(私としては断然レベッカのが正ヒロイン)。悠木さんがルーシーみたいな役を演じるようになるとは感慨深いなぁ〜。ただ、主役のデイビットがウダウダしてて影が薄い…。なにより早々に童貞卒業すんのが許せん!(というのは半分冗談)。


 ニューシネマ的に太く短く生き抜いた話なら、もう最初からある程度は話が進んでるくらいノリノリでドンドンいってくれてたらラストの締めも余韻があったかな。海外勢の反応も見ましたが、レベッカの件はニンマリ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

サイバーパンクの世界観は完璧ですが、新しい提案が無いです。

 これ以上ないくらい正統なサイバーパンクでした。私のイメージでは退廃した都市におけるマシンによる身体拡張、ネットによる脳機能の拡張とドラッグによる幻想というのがサイバーパンクの定義です。そして、その通りの世界観でした。

 身体改造とドラッグ、ネット依存社会であらゆるマシンがドライバを更新しないとまともに動かなくなる。学校や保険、救急サービスのグレードによる有料化などこの作品ではちゃんと説明はありませんでしたが、ベーシックインカム社会でしょう。問題点もちゃんと研究した上での世界観だといういことがわかります。

 そのサイバーパンクを映像化したアニメとしては、非常に良かったと思います。もちろんビビッドな色彩の使い方が特徴的でしたが、各種施設のデザイン、ネット空間などまさにサイバーパンク的な映像表現として、完成度の高さは目を見張るものがあります。

 ということで題名に偽りなしの、掛け値なしのサイバーパンクでした。

 で、ストーリーなんですけど…普通?テーマということ以前に、いつかどこかで見たことがあるようなないような。
 親しい人間の死、企業の論理、痛ましい出自、そして終わりは…という感じです。サイバーパンクじゃなくてよくね?という内容です。

 主人公の機能は009の加速装置だし。男女の恋愛をクローズアップしているわりには、そこは古典的なラブストーリーだし。この古典的70年代的サイバーパンクで何がしたかったんでしょうか?さっきも言いましたが、ベーシックインカム社会における反乱というならそれでもいいですが、本作の主要メンバーの動機は全部個人なんですよね。

 母の死に対しての感情の動きにドラッグとかマシンが関係あるかとも思いましたが、結局あまり母はいろんな意味できっかけでしかありませんでした。


 テーマです。AIが主要なテーマになった現在において、サイバーパンクが果たす役割ってなんでしょうか?
 人間の拡張がAIあるいはアンドロイド、あるいは身近でいえばスマホ・SNSによってなされる世界観になっている現在、本作のSFサイバーパンクとして新しい世界観・問題提起・視覚的なトリップ等々が出せていませんでした。
 例えばこの内容をハヤカワ文庫で出したらどうなるか?酷評は間違いないでしょう。SFであるなら何をサイエンスフィクションしているか、あるいはセンスオブワンダーが重要です。


 総括すると、結果として面白くないか?と問われるとまあ普通に面白く見られた気はします。とはいっても話的には凡庸なので4話くらいからちょっと飽きがきて、初めのワクワク感を返せと思いました。

 未来的なラブストーリーは悪くはないかな、と思います。思いますが、だったらルーシーの生い立ちとその問題点にもっと焦点を合わせていった方が良かったと思います。デイヴィッドとのストーリーもお互いが惹かれ合う感じが弱かった気がします。そして何より結末ですねえ…まあ、それは良いでしょう。


 作画は素晴らしかった、5点。合わせて音楽は悪くないです、4点。声優さんもなかなかです、4点。でもストーリーが悪いです、2点。キャラはいいですけど、駒にしか見えません。ステレオタイプ過ぎです、2点。

 主観的には評価点ほど面白くない気がします。ただ、1度見て損かと言われると、映像と世界観を楽しめました。65点かなあ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4

計測不能 3 放送時期未定アニメ3位
ゴブリンスレイヤーⅡ

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (129)
285人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」 辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという......。 冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。 それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だったーー

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、中村悠一、杉田智和、上坂すみれ、井口裕香、内田真礼、日笠陽子、松岡禎丞

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ゴブリンか?ゴブリンじゃないのか・・・ゴブリンか!!!

面白かったけど1期とだいぶ感じが変わりました
1期に比べてずいぶん明るくなったのは良かったのか悪かったのか?
盾勇者と一緒でコレも1期でやりたいことをやりつくした感じで、方向性を変えたのかも
作画は結構顔が歪むことあって気になる

1期は女性を凌辱するシーンが壮絶でしたが、2期はだいぶマイルドになっています、女性の状況から、たぶん原作ではもっとひどい目にあってそうで、苦情でも入ったのでしょうか?
私は女性が凌辱されるシーンに嫌悪感あるのでマイルドになって良いんだけど、どうしても嫌なら2期なんて見ないでしょうし、今さらマイルドにする必要あるんでしょうか?

2期になってもやってることだいたい一緒というか2期は同じようなことの繰り返しだし、残酷な描写が一期よりだいぶマイルドになったし戦闘も1期ほどの緊迫感がなく、ゴブリンの脅威度が減ったので、ゴブリンスレイヤーが延々とゴブリンをせん滅しているのがだんだん気になってくる、しかもゴブリン世界中に大量にいるみたいだから狩っても狩ってもキリがないような? どう完結させるのでしょうか?
3期があるならそろそろひたすら狩り続ける以外の大目的が欲しいところです
ただ仲間キャラクターの活躍が多くなって賑やかになったので一緒に戦ってる感じがいいかも
妖精弓手の可愛さと蜥蜴僧侶の老練した安心感が好き

この世界でゴブリンは最弱とみなされているみたいだけど、これだけ知恵が発達していて大きな組織を作って行動しているなら最弱扱いされているのが不自然です
もっと上位のモンスターも同じように知恵やコミュニティがあるなら、冒険者壊滅しますよね?
そのへんの矛盾は気になります

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ――

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期と劇場版「ゴブリンスレイヤー GOBLIN’S CROWN」は視聴済です。
ゴブリンって、RPGゲームをプレイしたことの無い方でも恐らく名前くらいは知っているという最底辺のモンスターという認識が一般的です。
かく言う私も本作或いは、「灰と幻想のグリムガル」を視聴するまでは世間一般と同じ認識でした。

ですが、単体での戦闘力は低くても群れを成し、統率された戦闘部隊となると話は別です。
これは人間に例えても同じことが言えるので、筋の通った理屈だと思います。

だけどゴブリンに対する世間一般の認識があまりにも浸透し過ぎていることから、大抵の冒険者はゴブリンを格下の弱い相手だと思ってします。
所謂、油断ってヤツです。

この物語では、この油断に警鐘を鳴らす作品であると思っています。
しっかりと準備をして臨まなければ何が起こるか分からない。
そして一度相手の策略にハマってしまったら…心身に大きな傷を負ってしまう、或いは2度と戻れなくなるという状況が待っているということ…

これって、私たちの仕事に対しても同様の事が言えると思うんですよね。
そういう意味でも私にとっては興味深い作品でした。


「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」

辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで
銀等級(序列三位)にまで
上り詰めた稀有な存在がいるという……。

冒険者になって、はじめて組んだ
パーティがピンチとなった女神官。

それを助けた者こそ、
ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

相変わらず緊張感のある良い作画…
と思ったら、第1期と第2期ではアニメーション制作会社が変更されていたようです。
第1期はWHITE FOXさんで、第2期はライデンフィルムとwikiに記載されていました。

どちらも名高い制作会社だと思いますが、WHITE FOXさんはここ最近あまり活動されておらず、2023年は一つの作品も世に輩出しなかったようです。

色々と想像しちゃいますよね~
例えばリゼロの第3期を一生懸命準備しているとか、「無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜」の制作に伴い、新たなアニメーション制作会社を立ち上げているので、そちらの加勢に行ってたりとか…
どちらも私が視聴を楽しみにしている作品だから、こういう発想になるんでようけれど^^;

この作品の物語はシンプルです。
ゴブリンスレイヤー一行が、各地に生息しているゴブリンを殲滅するというものです。
行く先々に違いがあるので、背景や人との出会いに変化があるくらい…

ですが、その分ゴブリンとの戦闘シーンはとても秀逸だと思います。
ゴブリンも手を変え品を変え襲ってくるので、単にゴブリンとの戦闘と言っても決して視聴者を飽きさせることはありません。

そして何より気になること…
ゴブリンの暗躍の全容が見えないんです。
特に気になるのがゴブリンスレイヤーが寝泊まりしている牧場の牛飼娘…
彼女の存在だけが異質に見えて仕方ありません。

ギルドに所属している冒険者は、多少なりとも自身を外敵から守る術を心得ています。
ですが、牛飼娘は戦闘力皆無である上、人里離れたところに住んでいるので、ゴブリンスレイヤーを温かく迎える姿を見る度にホッとしてしまいます^^;

そういえば、この作品ってキャラ名がありませんよね。
女神官とか、妖精弓手など…
無くても困りはしませんが、あった方が愛着が湧くと思うんですけどね^^;

もしかすると呼び方が皆さん違う事が起因になっているのでしょうか。
例えば、ゴブリンスレイヤーの事を、妖精弓手は「オルクボルグ」と呼ぶし、鉱人道士は「かみきり丸」、蜥蜴僧侶は「小鬼殺し殿」ですからね~。
この自由さもそれぞれの種族の持ち味なんでしょうけれど。

あと、もう一つの見どころといえば、ゴブリンスレイヤーを取り巻く色恋のお話でしょうか^^
段々、対抗馬が増えてきましたよね。
女神官、牛飼娘、受付嬢に剣の乙女…
勿論、ゴブリンが跋扈しているうちは中々進展は無いと思いますが、どうなるんでしょうね。
こちらの顛末も楽しみです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Miliさんによる「Entertainment」
エンディングテーマは、中島由貴さんによる「霞の向こうへ」
Miliさんの楽曲は今回も格好良かったです~

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
気になるのは、やはり続編制作の事になります。
続き、メッチャ見たいんですけど…
続報を楽しみに待っていますね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

やはり面白い。世界とゴブリン、神の関係は?大司教が大活躍。

 やっぱり面白い…神とサイコロ。作品の2重世界的な雰囲気が3人の冒険者の登場で徐々に垣間見えてきました。1期では確かお祭りみたいな場面で一瞬でてきてよくわからない存在でした。とはいえまだ全然わかりませんが、ゴブリンとは?という謎とセットで謎が深まってきました。それともちろん大司教の過去ですね。あのフェロモン全開のゴブリン恐怖症は一体?

 軍が相手にしているのはどんな敵なのか?というのが、1期の段階では民衆のために働かない無能な為政者のイメージでしたが、2期に来てなるほどそっちはそっちでいろいろあるのかあと分かります。

 女性がさらわれて助けるというパターン化とちょっとゴブリンスレイヤーのダークな感じが初心なヒーローという感じになってしまった気がするのが惜しいと言えば惜しいかな?ハーレム化現象も無くはないです。

 女性の悲惨さの場面がかなりマイルドになっているのも作品世界が変わった感じがしました。その点では1期の1話の衝撃の貯金をまだ使いつぶしている感じはあります。

 ですが、本作も続いても面白さが持続する数少ない作品の1つです。それは世界観とキャラの作り込みが出来ていて、その謎を解き明かすという構造が上手く機能しているからでしょう。
 
 作画ですが、言われているほど悪くなかったと思います。特にキャラデザは造形そのものは本作の方が良かったし、頭身も本作の方が自然だったと思います。ただ、一般的な異世界ものの雰囲気になってしまったのが惜しいと言えば惜しい気はします。
 線と色彩の雰囲気は1期の方が良かったですし、エフェクトがちょっと安っぽくなった気はしました。アクションシーンの動きと、ゴブリンとかクリーチャーの造形が駄目だったとは思いました。

 ということで、人気作だけに継続してほしいところ。今期は最終回直後でつづきの2クール・2期発表の作品が多いので、是非本作も3期を早急に。

 評価はストーリーは上の通り非常に面白いですが若干アラも見えたので4.5。キャラはテンプレ感がなくていいですね。大司教が大活躍です、4.5。
 作画は思ってたほど悪くなかったですよ?動きは不満なところはありましたけど、4。音楽は…普通?OPEDアニメがいい分で3.5としておきます。声優は十分良かったです、4。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

計測不能 4 放送時期未定アニメ4位
Girls'Work [ガールズワーク]

★★★★☆ 3.1 (7)
177人が棚に入れました
“新宿”と呼ばれる大都会では、すべてのモノが白昼夢というフィルター越しに生活を営んでおり、誰もがそれに気付かぬまま奇跡と日常の狭間を行き来している。そんな“まち”に宿る“こころ”を引き寄せたモノ、花の都・パリを夢見て、そしてそれを呼び寄せた“まち”を中心に綴られる物語。

計測不能 5 放送時期未定アニメ5位
さどんです

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (7)
137人が棚に入れました
原作:乃和(GAINAX)、漫画:葉月京、、、、、、

計測不能 6 放送時期未定アニメ6位
ウィッシュエンジェル-翼は小さいけれど-

★★★★☆ 3.1 (28)
125人が棚に入れました
カレイドスターのスタッフが再集結!!〜最強のエンターテイナー達が奏でるど真ん中青春応援歌〜『ウィッシュエンジェル-翼は小さいけれど-』私の名前は天ノ塚つばさ。『WishAngel(ウイッシュエンジェル)』ってみんな知ってる? 頑張ってる人の夢をかなえてあげる能力がある、スゴい天使なんだって。実はね…私、その天使なんです。うそじゃないよ、だって猫がそう言ったから、って…余計うそっぽいですか…? 私わかっちゃうんだ、希望に溢れたみんな夢の匂いが。それと背中にはえた小さな夢の翼も見えるよ。それぞれみんな違う匂い、違う形の翼。みんな大好き。ただね。夢を叶えるにはその人の『大切ななにか』と、引き換えにしなくちゃいけないっていうんだけど…それができないうちは半人前なんだって。でも半人前だけど、私は頑張ってる人が大好きで、頑張っている人を応援するのが大好き。だから生まれ育った田舎を離れて、伝統ある女子応援団があるこ の高校に入ったんだ。現在、高校一年!女子応援部入部!部員3人!? 廃部寸前…あれ…?Iとにかく!これからの高校生活。力いっぱい応援させてもらいます!!!

計測不能 7 放送時期未定アニメ7位
『小林さんちのメイドラゴンS』7月放送開始記念!連続ショートアニメ劇場『ミニドラ』

★★★★☆ 3.7 (28)
109人が棚に入れました
『小林さんちのメイドラゴンS』7月放送開始記念!連続ショートアニメ劇場

計測不能 8 放送時期未定アニメ8位
映画 海辺のエトランゼ

★★★★☆ 3.7 (44)
106人が棚に入れました
『海辺のベンチで ひとり佇む少年。そんな彼が無性に気になった』小説家を目指す青年・駿は、海辺の少年・実央に思わず声をかけた。――「ちょっと、君!」それをきっかけに、 実央も駿のことを意識し始めるが、彼は島を離れなくてはならなかった。「はやく大人になりたい」そう言い残し、実央は去っていく。3年後、実央は駿のもとに戻ってきた。少しだけ大人になって。 はにかんだ笑顔を浮かべながら。叶わないはずの想いが、通じあったとき、止まっていた時間が動き出す。

声優・キャラクター
村田太志、松岡禎丞

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

BLも百合も根本的な違いはないことに気づかされる作品

この物語は、男性同士の恋愛、つまり、BLです。

でも、あることに気付きます。
それは、この物語は、仮に男性を女性に置き換えても違和感なく成立するからです。
これは、意外でした。
BLにはBLの、百合には百合の、それぞれ特有なものがあると思っていたからです。

でも、こうやって、男女入れ替えても話が成立すると言うことは・・・、
BLも百合も根本的な違いはないのではないかと言うことに気づかされます。

仮に男女と言うものが両極端の存在だったとします。
もし、BLに登場する男性がより女性に近づいた存在なのだとしたなら、
もし、百合に登場する女性がより男性に近づいた存在なのだとしたなら、
それらの男女の心は、根本的には違いはないのではないでしょうか?
たまたま外見が男性ならBL、女性なら百合と言うだけのことです。
同性を好きになってしまうことに男女の違いはないのではないかと思ってしまいます。

この作品の原作者は、女性です。
そのため二人の男性を女性的な雰囲気で描いていたからそう思えたのかもしれません。
でも、それでもいいんです。
世の中にはこう言う人たちがいて、こう言う恋愛もあるんだと気づかされたからです。

この物語の登場人物は、同性を好きになってしまうことに躊躇い、悩み、苦しみます。
自分たちは、気持ち悪い存在なんじゃないかと悩むのです。

自分たちは気持ち悪いと思うのは、まわりが多様性を受け入れていないからです。
しかし、実際は、受け入れていないと言うより、分からないのだと思います。
当然、その中にいれば同性を好きになることは気持ち悪いことだと思い込みます。
でも、自分の気持ちに正直になればなるほどその気持ち悪さとのギャップに悩みます。

私たちは、多様性を受け入れるべきだと頭では分かっています。
でも、実際には、同性を愛すると言うことは、感覚では分かりません。
そのため、表面上は多様性を肯定しつつも、根本的な部分で違和感が残ったままです。
それが、見えない空気となり同性を好きになった人たちへの無言の圧力となります。

しかし、この物語では、世の中は多様性を受け入れるべきだとは主張しません。
あくまでも大切なのは、自分たちの気持ちだと言います。
そして、世の中にどう思われようとも、自分たちに素直になるべきだと言います。
とても地に足がついた主題でよかったと思いました。


■まとめ

この作品は、私が初めて観たBL作品です。
ちょっとドキドキしました。
それは、内容ではなく、禁断の扉を開けてしまったのではないか感の方です。
初めて百合作品を観たときも同じことを感じました。
また、新しい世界を知ってしまったのですね・・・。

私は、他の作品とは比較ができませんのでこれがどの程度のBLかは分かりません。
でも、キャラデザも好感が持てましたし、絵もとても綺麗で観やすく爽やかでした。
なによりストーリーや登場人物たちの心情がとてもしっかり描けていたと思います。
BLを観たことがない人やちょっと苦手だなと思っている人でも大丈夫だと思います。

ただ、私は、やっぱり恋愛は男女がいいなと思ってしまいました・・・。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

入りやすいBL作品。百合だけじゃなく、こういうのも増えて欲しい。

 LGBT云々じゃなく、こういう作品は増えていって欲しい。BL作品は折角大きな大陸なのに男は入りづらい。性的嗜好云々以前に、そもそも絵柄や作風が大きな壁になってきたと思う。本作は、通常アニメといってもおかしくない絵柄と作風になって男も見易い作りになっている。


 瞳の虹彩に青や緑を入れるといった手法、彩りとリアルさに満ちた背景美術といった面は現代のトレドで珍しくはない。といっても全体的にかなりの高レベルだから全体的に活き活きとした映像になっていて味わい深いし、キャラも嫌味が薄くて乗りやすい。しかし、短編の本作はまだまだ習作の段階といった感じで、こっからドンドンより肉付けして長編映画、更にはTVアニメといった分野でより大きな成果を是非挙げていって頂きたい。


 男女の恋愛作品はもう頭打ちな感がある現代オタクコンテンツ界では、将来的にロマンがありえそうで開拓しがいがあるのは同性愛の世界しかない気がする。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

ストレートの人が同性と恋愛して行為をするってあり得るのか本気でわかりません。

 23年8月追記します。本作をあまり評価していない点は、物語自体の出来が良くないのはあるのですが、本作における男性同士の恋愛がファンタジーだと思ったからです。

 本作だけでなく、BL全般が理解できないので、男色の歴史を調べました。結果、いわゆる衆道というのはわかるのですが、男だけの閉鎖空間(僧侶とか牢獄とか)での性処理の話でしかありません。

 貴族とか戦国武将の男色ってどう読み解いてもアブノーマルに見えるんですよね。つまり嗜好です。今の男同士の恋愛とは意味が違う気がします。

 創作物以外で男に言い寄られてストレートの人が性欲ではなく心の方から恋愛に入って、身体を許すっていう感覚って本当にあるんでしょうか? 
 もともとゲイの素質がある人が気が付くというのならわかりますが…逆にゲイやレズの人が異性を好きになるとかもほとんど聞かないことを考えると、やっぱり性指向は変えられない気がします。
 バイも性指向じゃなくて、性欲をどっちでも満たせるっていうだけですよね?

 うーん。本当のところどうなんでしょう?知りたくないけど、知りたいなあ。




以下 22年09月に書いた初回レビューです。
 
 性的「指向」「嗜好」の区別がついている?「思考」で同性を愛せますか?

 一般的に先天的に性の対象となる性別が同性か異性か、両方か。これが性的「指向」とされています。
 後天的に得られた性的な興味の方向性が性的「嗜好」とされています。まあ、フェチとかの異常性癖という定義ですね。
 それともう1つ。性的自認という要素があり、これは自分の性別が遺伝子と心がバラバラのケースです。

 さて、本作の黒髪の彼は、どうなんでしょうね?キャラとしてあり得るのか。後天的に男性との性的な関係によって「開発」されて、性的「嗜好」(後天的なほう)が変化したならわかります。ただ、その場合普通「受け」ですよね?
追記 若干補足すると、私は性的指向と嗜好(性だけでなく、SかMか、対象年齢、人かモノか)も含めて、今の定義には疑問を持ってますけど。性的対象となる性別問題は性自認と区別すべきで、LGBT等のまとまりにするのはまずいと思います。

 恋愛対象として2年以上離れ離れになって「思考」により同性を愛する。この部分のエピソードも内面もかっ飛ばしているので、キャラの感情も内面も曖昧だし、ストーリーが不自然な気がしました。最後女の子が好きだといわせていますけど、うーん…
 そもそも「思考」で性的指向が変えられるなら、LGBTなど騒がなくていい訳で…

 例えば性的「指向」は先天的なものではないよとか、同性異性どちらを愛するかを区別して権利運動をしているLGBTというラベル張りの概念が間違っていて万人を性的に愛せるんだとか、そういうメッセージがあるかどうかもわかりません。(私は無理だと思いますけど)

 例えば、あの元婚約者と黒髪の彼が結婚して茶髪の彼が孤独になるとかいうストーリーなら耽美的な文学になるでしょう。
 あるいは黒髪の彼が孤独を埋めるために茶髪の彼に依存して、疑似恋愛に気付いて破綻するならわかります。そういうのが全くないし、ラストの含みもそうなってないですね。

 良いところは、冒頭のベンチのシーン。照明の下で夜の海を見ても、星も海も見えません。つまり、彼は景色を見るためでなく、考え事をしているか途方に暮れているかなんだろうな、という演出が良かったので期待しました。

 が、うーん。駄目…ですね。メッセージ性もテーマ性も感情的にもまったく乗れません。文学的なテイストな分余計それを感じました。猫がいること、小説家を目指していること、親がいないこと。全部雰囲気だけです。作画とかはなかなか良かったですけど…

 何というか不自然な同人的なBLを無理やり文学仕立てにしたような作品かな。
 ただ、この作品関連で性的指向と嗜好の区別(性的な指向・嗜好は権利として保護されて、被虐・フェチ・ロリなどはなぜ権利とされないのか)について、ちょっと考えるところがありましたので無駄ではなかったです。

 ただ、作品そのものはまったく意味不明でした。あるいは異性から同性に転換した人なら乗れるのでしょうか?



追記 衆道があるかあ。でも、あれは男しかいない閉鎖空間での性処理だからなあ。
 僧侶、戦場、そして江戸の男女の極端な人口差で生まれたのは衆道でこれが愛情なのか性処理なのかは意見もあるでしょう。

 しかし、後天的に攻めにもなれる例はありそうですね。となったときに心は身体に従うということもありえるので、順番に違和感はありますけど後天的に男を愛せるようになる、というのはありえるのかなあ?だとすればLGBTの権利云々はなおさら違う気がしますが…うーん。奥が深い?いや、浅いのか?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

計測不能 9 放送時期未定アニメ9位
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

★★★★★ 4.2 (47)
95人が棚に入れました
詳細不明

声優・キャラクター
沢城みゆき、野沢雅子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

全ての日本人に心の貧困という核心を突き付ける地獄の前日譚(プリクエル)

原作未読。TVアニメもまともに観たのは第3シリーズ(1985-1988)くらい。
最近のシリーズも6期で猫娘が随分と萌えキャラ化したなw以外は予備知識もほぼありませんでした。
ですが近年の『ゲゲゲ』の好評は聞き及んでいて興味はあったので、
入り込みやすくハズレがない前日譚である本作から、
30年ぶりにイマドキの『鬼太郎』をかじってみることに。


【物語 4.5点】
表層は昭和30年代。怪しげな因習が残る閉鎖された村・哭倉(なぐら)村にて、
地元を取り仕切る名家の相続絡みで起こる連続猟奇殺人事件という『八ツ墓村』型サスペンスのプロット。

が、そこで炙り出される人間の愚かさは、陰鬱とした田舎特有の物ではなく、
鬼太郎誕生に隠された、人間と妖怪にまつわる、えげつなさ過ぎる人の業の暴露と共に、
村境を越え、時代を越え、古今の日本全体に、
愛を捨ててまで欲望を追求する人間の狂気という重たいテーマを突き付ける。

(※核心的ネタバレ){netabare} 幽霊族の血液{/netabare} から生成する血液製剤“M”はかつて日清・日露でも使用され不死身の兵隊たちが日本を勝利に導き、
戦後の今また“企業戦士”に投与し日本復活を目論んでいるという件。

バブル景気の頃、24時間働けますか?とドリンク剤投与して過重労働でナンバーワンを目指すも幻に終わった、
あの徒労感を想起させるようで苦笑しました。

怖いと言うより核心を突く痛恨の一撃を受け呆然とする感じ。


原作者の故・水木 しげる氏は大戦中、南方戦線で左腕を失った帰還兵。
その原体験から、物質ばかり豊かになっても心が貧しいままでは人間は幸せになれない。
と作品内外で終世発信されて来たお方。

主人公視点を、東京・血液銀行社員で南方戦線帰りの水木に置き、
哭倉村に鑑賞者をナビゲートする役割を担わせる辺りにもリスペクトを感じました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・東映アニメーション

赤にカラーを絞って村の猟奇を表現したり、
時にはモノクロを基調に強調したい人や物をカラーにする演出を仕掛けるなど、
見応えがある絵作りで狂気に呑まれた村を好表現。
龍賀製薬社長・克典の金歯の強調にも成金趣味の末路を示すようで、こだわりを感じましたし。
何より鬼太郎の両親がデートで召し上がっていたメロンクリームソーダが美味しそうでした。

昭和30年代・白黒映画作品のエッセンスを意識したということもあってか、
喫煙率が高めなのも特徴的。
出世による生き残りの野心を抱く社畜・水木が、社長の葉巻にむせ返るカットには、
人の心を捨てて上へ行っても破滅するだけとの皮肉がこもっているようで印象的。
葉巻をカットする道具などプロップデザインのレベルから力が入っていました。

かつての小児喘息患者の私から見たら序盤、
ろくに分煙もされていない昭和の列車内で、
呼吸器疾患と思しき少女が咳き込んでいるにも関わらず、
煙草をふかす乗客たちの描写も示唆的でした。
ここも思いやりを忘れて高度成長へと猛進する日本の行く末を暗示しているかのよう。

昭和30年代を意識して制作してはいるが、決してノスタルジーには陶酔せず、突き放すべきは突き放す。
このバランス感覚が全世代の鑑賞に耐え得る作品を実現させていると感じました。

デザインの土台から意図があり、それでいてバトルシーンも、場合によっては線を大胆に崩す描画からスピード感が伝わり見応えがある。
総じて本年でも上位に入るリッチな作画でしたが、グロも容赦なくガードは必須。
と言うより、これでPG12指定で済ました映倫は冒頭10分しかチェックしていないのでは?との疑念を抱いてしまいますw


【キャラ 4.5点】
人間側の主人公・水木。
戦場で味わった人間への絶望から他者を打算でしか見れなくなってしまった哀れなサラリーマン。
本作は、“見えるように”なってしまった妖怪から、死相があると指摘されるほど終わってる水木が、
愛の価値を認識する物語でもあり、その筋書きが鬱展開が続く中でも一筋の光明となる。

「愛をとりもどせ!!since1956」
私がレビュタイに考えていたもう一つの痛いタイトルですw

水木の価値観を投影する合わせ鏡として重宝したのが、
村を束ねる龍賀家の娘・沙代。
閉塞した村から東京への憧れを抱き、水木に想いを寄せる。
水木が目的のため、乙女の純心を無下にしたり、思い直して拾い直してみたり。
愛を巡る主人公の心の揺れ動きを拡張する良ヒロインでした。

水木に愛に関する問答等をもたらすのが、妖怪側の主人公・鬼太郎の父(後の目玉おやじ)
要所で主人公心理の現在地を確認し合うチェックポイントがあり、
心の機微を捉えやすくて助かりました。

軽快なフットワークで展開を動かす役割を果たしたのが少年時代のねずみ男。
鬼太郎父の代から、付かず離れずの腐れ縁w


【声優 4.5点】
龍賀家のキャストには亡き当主・時貞役の白鳥 哲さん以下、
脂の乗り切った声優たちが固める盤石の布陣で、
愛蔵渦巻く伏魔殿ぶりを確立し、主人公らの前に立ちはだかる。

紗代役の種崎 敦美さん。
この秋アニメでも無双している種崎さんですが、
幅広い役柄に対応できる能力を本作でも遺憾なく発揮。

掛け合いでは水木役の木内 秀信さんと鬼太郎の父役の関 俊彦さんの墓場での酒飲み話が味でした。
人生走るのに疲れた時なんかに晩酌しつつ思い出して噛み締めたいと思います。

鬼太郎の母役には現・鬼太郎役の沢城 みゆきさん。
ここも愛の継承を印象付けられる粋なキャスティングです。


【音楽 4.5点】
劇伴担当・川井 憲次氏。
SF・ロボット作品での勇壮なコーラスによる戦闘曲が持ち味で、
本作のバトルBGMでも威力を発揮します。
一方で、伝奇・サスペンスでの川井氏のサウンドにも捨て難い魅力があります。
尺八の音色をアレンジした和風BGMが鑑賞者を魔境・哭倉村へナビゲートしてくれます。

そしてあらゆるジャンルで川井氏の音楽が心の琴線に触れるのは、
人情に寄り添ったピアノとストリングスの心情曲。
その意味でも本作の川井氏は上々でした。

EDも安直に宣伝用の歌手を起用したりせず、
往年のTVアニメ版・EDテーマ「カランコロンの歌」の川井氏によるインストverで締めくくったのも、
突きつけられたテーマを咀嚼して余韻に浸れる好判断でした。


【感想】
人の好みはそれぞれなので、これは観るべきとかあまり言いたくない私ですが、
本作は全ての日本人が観るべき作品だとの感想がまず浮かんで来ました。
鬼太郎なんて今更……と避けて通るのはもったいないです。

受け止める覚悟のある方には是非オススメしたい良作映画です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

まるでヒューマンドラマのように感動します

この映画は、今日時点でおよそ3ヶ月間も上映しているようです。
何故、こんなに長い期間、上映されるのでしょうか?
おそらく、この映画で多くの人たちが感動したからだと思います。涙を流した方も沢山いたのではないでしょうか。
そして映画を見た人が、その感動を友達や家族に語り、来館者が少しずつ増えたからだと思います。

私は東京に来て数十年たちますが、映画終了の際に場内で多くの拍手が鳴るのを初めて聞きました。
かくいう私も、物語終盤には涙で頬を濡らしていたのです。

これは妖怪アニメというよりもヒューマンアニメ(?)といったほうが良いのかもしれません。
鬼太郎の父が涼やかで心地良い。それに彼の信念が素晴らしい。
たとえ自分がどうなろうと、妻やまだ見ぬ子を守るその姿に感動しました。
それとは対照的に、人間の欲深さや残酷さには、いたたまれない気持ちになってしまいます。

この物語の主人公は二人です。一人は水木という帝国血液銀行に勤めるサラリーマン、そしてもう一人が鬼太郎の父。
そしてこの物語の年代は昭和31年。
水木と鬼太郎の父が、外界から隔離された哭倉村(なぐらむら)で発生する事件に巻き込まれる形で物語は進行します。

そしてこの物語に欠かすことができない女性がヒロインの沙代(さよ)。
彼女は、いつも村から出たいと願っています。
私は、最初彼女を、どこにでもいるような『都会に憧れる田舎の少女』のように感じたのですが…
彼女が村から逃げ出したい本当の理由を知ったときは、心をナイフで突き刺されたようにショックでした。
彼女が今までどんな思いで生きてきたのか…。想像するだけで涙が出そうです。
そして人間は妖怪よりも醜い心を持った生き物だと、改めて感じました。

そんな醜い心を持った人間が世の中を動かしている(少なくともロシアを動かしている)世の中ですが、子供たちが希望の持てる世界にしていくのが、親の務めであり大人の務めなのでしょうね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「声優さん目当てで作品を観る」を初めてやってみた。

「ゲゲゲ~」は幼少期、放送を少し観ていた程度。
キャラクターのビジュアルが思い出せるくらいで、
用語や設定などは完全に忘れています。

自分は創作物の歴史に名を刻んだこういう「名作」より
その時代に流行した一過性の作品ばかり観てきたのだな。
と、改めて実感。

でも時代を築いてきたアニメ、
ガンダムやマクロスを観て感じたのですが、
70年代、80年代辺りで既に感性が合わないんですよね。
90年代辺りから、フィットし始めるのですが…。

では何故、劇場に行ったかと言うと、
「DARKER THAN BLACK」以来、声優の
木内秀信さんが大好きです。たまたま観ていた作品に
出演されていると、その声に耳が反応して
少し心地よい気分になるそんな中年の私。

今作がジワジワとヒット(興行収入しかり)している
情報と共に、木内さんの舞台登壇などの写真がSNS等で拝見する度
気になってしまい、物は試しに…。

で、ここまでは自分語りばかりで肝心の作品なのですが、
正直、前述の通り、世界観は理解できておらず、
キャラクターの台詞、アクションに流されるままでした。

絶賛すべき点は、主演「関俊彦」「木内秀信」お二人の
演技が素晴らしかった。

僕の耳では、二人とも最初から柔らかさ、生きようとする
演技は一貫されているのに、
出逢ったばかりの信を置かない二人から
バディとなり事件を追う道のりで

スクリーンのキャラクターの関係性の様に、
二人が掛け合う声の
「信頼」が滲み、耳に染み入る感覚。

本筋も心が温かくなるドラマで、
しっかりと骨組みされた物語(熱量)があるからこそ
演者さんが際立って視えたのも承知しています。

今まで観る作品は、監督、スタッフで決める事しかなく、
演者さんで観る作品を決める。なんてした事ありませんでした。

声優さんで観る作品を選ぶ人の気持ち、
今回の僕は作品に理解がなく、演者さんの声を注視して観て
初めて共感できました。

ゲゲゲの世界観を知らなくてもこれほど感動できるって
中々すごいと思います。ファンの方ならより感慨深いのでは。
おすすめです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

計測不能 10 放送時期未定アニメ10位
地球外少年少女

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (32)
90人が棚に入れました
2045年、インターネットとAIが普及した宇宙空間。日本の商業ステーションにやってくる少年少女たちは、発生する大規模な宇宙事故に遭遇し、ステーションに子供たちだけで取り残される。もう大人の救援は期待できない!彼らの命綱は、辛うじて生き残ったナローバンドと、SNS、フリーアプリの低知能AIやスマホで操作できるドローンなど。これらを駆使し、中学生たちはピンチを乗り切り生き残る事が出来るのか!?

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

磯さんの新作と聞いて飛んで来たら「なんでこれだけしかないのよ〜!!」。

 伝説的なアニメーターにして「電脳コイル」の監督な磯さんの新作と聞いて大喜びして見ましたが、失敗1クール作品とは違う意味で勿体ない感じでした。失敗1クール作品は、サイズが1クールに合ってなくて無理やり駆け足になって台無しになったりと失敗した例が色々ありますが、本作はそういう失敗ではない。ちゃんと適正なサイズを考えて作られていて、そういう企画段階レベルでの錯誤はない。


 本作の問題は面白い要素やキャラや、もっと物語は広がりそうな可能性が満ちて満ちていて弾けそうなのに6話しかないなんて!というに尽きる。昔のovaか!と思わずツッコミ入れてしまった。めっちゃもっと面白くなりえそうなのにぃ!。せめて1クール、或いは「電脳コイル」みたいにnhkで2クールやって欲しかったくらいネタの潜在能力が高かっただけに勿体ない。


 元々一本の映画にする予定だったけど、作ってる内に大きくなりすぎてこうなったらしいけど、それならもう気持ちを切り替えてもっとサイズを切り替えて頂きたかったなぁ。


 それにしてもsf作品でもその世界の技術とかアイディアに感心することは滅多にないけど、本作のありえない感じではなく今の現実と繋がっていながら夢がある発想を構築する力は本格派なsfファンならビンビンくるだろう。敢えて地味めなキャラデザをしっかり生きたものにしている作画力も見事。


 それにしても、本作のテーマの人間とai、人間の幼年期の超克というテーマは「2001年」から続く非常に意義深いテーマだからこそ時間をかけて展開して欲しかったなぁ。磯さんほどの方でも才能を全開するのに合った場をなかなか得られないのかなぁ…。イクニさんもだけど奇跡的な才能の持ち主なんだから、それこそ庵野さんは知り合いでお金もスタッフも今は持ってるんだから協力してあげて欲しいわい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

触れてみたい、11次元。

NHK放送で視聴。
映画やネトフリはハードルが高かったので、
NHKさんグッジョブです。

電脳コイルも楽しませてもらいましたが、
磯監督の作品のいいところは、
放送時における最先端のITや技術がテーマになっていることです。

電脳コイルは、ネットやARなどの技術が、
地球外少年少女は、電脳コイルの時代にはそこまで発展して
いなかったAIがテーマになっていて、
御年57歳とは思えない程、最先端への考察がすさまじい。
(年だからデジタルはワカラン、なんて言うもんじゃないですね)

磯監督ほどではないですが、私もAIには興味があります。
そして、AIが人間の知能を超えることは確かであって、
自分たちは、人類として、AIとどう向き合っていくのかを
心のどこかで考えなければいけないと思っています。

もしAIと会話ができるのであれば、
11次元の世界を30秒ぐらい見せてほしい。
(それ以上は死にそうなので勘弁w)
その30秒が、自分を大きく変えることは間違いないし、
11次元を見た人間が増えれば、
人類はもう少し、賢く生きることができるのではないかと思います。

やっぱり、骨太のSFは磯監督に限りますね。
本作の謎は全て解決されたわけではないですし、
完成版が制作されるかもしれないと監督もおっしゃっているので、
ネトフリマネーに大いに期待したいですw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

石ころ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

電脳コイルの体験をもう一度

磯光雄監督作品待ち続けて、何周電脳コイルを見続けたことか...本当に15年は長かったです。劇場行くよりも安上がりなネトフリ再度契約して本作を観てきました。脚本・原作も磯光雄氏が手掛けており、期待通りの内容でした。
ただ残念だったことが2点あります。1点目、配信方法が期間限定劇場公開と、ネトフリ独占という限定されていることが残念、ネトフリはやや敷居高いです。亡年のザムドのような失敗ほどではないが、ネトフリよりアマプラで配信されるべき作品だと思う。どの世代、国を問わず受け入れられる内容だけに勿体ないと思いました。
2点目、0.5クール位の内容ではなく、バックにある設定や端折られた主人公たちが地球降下後の話を含め2クール位でじっくり掘り下げた物語が観たかったと思わずにはいられませんでした。
本作と同じく、宇宙を題材にした漫画原作のTVアニメであるプラネテスは、やや内容がリアリティ風に描かれている都合、再放送時には科学考証が足りないと元JAXA職員に嚙みつかれて炎上しました。
本作はプラネテスの再放送の時期とバッティングしたので、飛び火するのではと思い冷や冷やしていましたが炎上することなくて、いちファンとしては安心しました。本作はフィクションでありながらリアリティも織り交ぜたハイブリットな出来で、なおかつ随所で電脳コイルの設定やキャラを彷彿とさせる場面を散りばめられており、様々な視座から楽しめます。本当に面白かった。
磯光雄監督の次回作はいつになるか分かりませんが、今からのんびり待ちたいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

計測不能 11 放送時期未定アニメ11位
アイドルマスター ミリオンライブ!

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (61)
89人が棚に入れました
「夢」ってなんだろう――。 忙しい毎日を過ごす中学2年生の春日未来は、自分の「夢」が何なのか、まだわからないまま。 765PRO ALLSTARSのライブチケットを偶然もらった未来は、会場で同じ中学2年生の最上静香と出会う。 幼い頃からアイドルに憧れていた静香。そして客席には伊吹翼の姿も。 3人が見つめる中、ステージの幕が上がる!

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い意味でファンに応えた作品

王道な感じのアイドルアニメという印象でした。

ラブライブシリーズみたいな困難とか障害が立ち塞がるといった感じではないため、ストーリー性はちと弱めかなという印象ながら、シリアスで重苦しい展開とかは皆無のため、気楽な気持ちで楽しめるのは非常に大きいかなと。

基本的にみんなでワイワイやる感じの作品で、バラエティーの企画とかをやっている様子とかはアリスギアアイギスを思い出すが、それに加えてライブシーンを毎回やったりと、華やかな感じを全面に出してて良かった。

また、初期のアイマスのメンバーが登場するファンサービスもあったりと、実にたまらないものがありましたね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4

既読です。 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

使い回しのネタ

一体これのどこに需要があるのだろう?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 2

すばる☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

1クールでは語れない魅力はあるでしょうが、よくまとめた印象。実際のライブで起きた出来事なんかも交えていたそう。

細かいシーンの描写に謎にこだわっていたり、実況コメントを見ながら楽しんでいました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 1

計測不能 13 放送時期未定アニメ13位
二度目の人生を異世界で

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (11)
86人が棚に入れました
『二度目の人生を異世界で』は、94歳で大往生……するも、異世界で二度目の人生を送ることになった主人公・功刀蓮弥が繰り広げるやりたい放題の異世界冒険譚。
壮大な使命を与えられたわけでもない蓮弥だが、転生した先で女性を助けたり、不埒な冒険者崩れを撃退したり、モンスターを殲滅したりとするうちに、前世で培った能力を再び開花させていく。

計測不能 14 放送時期未定アニメ14位
劇場版 私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ

★★★★☆ 3.9 (26)
72人が棚に入れました
椋木ななつ氏のコメディ漫画を原作とする「私に天使が舞い降りた!」の完全新作アニメの劇場公開が決定。

声優・キャラクター
上田麗奈、指出毬亜、長江里加、鬼頭明里、大和田仁美、大空直美
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

旅行成分が付加され解毒力がアップしたロリフレンズ浄化槽

【物語 3.5点】
夏。元気な女子小学生5人に、内気な女子大生みやこが、
花の祖母の家へとお泊り旅行に引きずり出されるアニメオリジナルストーリー。

以上であらすじを説明できてしまう程シンプル。
あとはいつも通り、みやこは小学生を激写してますし、
花はリスみたいにお菓子を貪っています。

花とみやこ。年の差の友情の可能性模索がドラマの軸。
他のキャラはギャグ要員ですが、その中でも、
小依と夏音は順調に関係深化のチャンスを射止めて行きますし、
乃愛による、ひなたへの接近の試みは、ひなたの天然によりネタとして消費され、かわされ続けますw


虚勢に、仕切りたがり、職質されかねない行き過ぎた愛w
ギスギスした大人社会、スクールカースト内では破滅リスクになりかねない要素。
が、このプレシャス・フレンズの輪では全てが解毒される。
この作品ならではの優しい空気感が、旅先で羽目を外すことにより倍加。

最近、空気を壊しちゃいけないと我慢しすぎていませんか?
旅でも親友でもロリでも何でも良い。
本音や毒を吐いても許される逃げ道を用意しておくことが大切。

ゆったりしたリズムの中で心が解きほぐされる劇場鑑賞でした。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・動画工房

監督以下スタッフらが埼玉県秩父郡・長瀞(ながとろ)町にロケハンを敢行。

単なる素材集め、聖地巡礼ビジネス目的か?
生の旅行体験を作品世界に生かせているか?
ロケハンの巧拙は結構露骨に作品に現れるものですが、
本作は上手く旅した成果が伝わって来ます。

旅先でもネタへの嗅覚は鋭かったようで、
道中、遭遇した{netabare}「鉄道むすめ」看板&車掌なりきり撮影スポットは作中ではヒゲロー化w
花のヒゲローTシャツ・おでかけバージョンもアクティブ?でキマってましたw{/netabare}

その他、お馴染みのみやこ自作のコスプレ衣装だけでなく、
旅先のロケーションに応じた衣装も多彩で、みやこの激撮もはかどりますw


【キャラ 4.0点】
ゲストキャラとなった花の祖母・桜と、桜の少女時代からの年上の親友・まち。
花とみやこの関係に希望を抱かせる年の差老フレンズ。
(花→桜、みやこ→まち。対比を示すネーミングも分かりやすいw)

小5に大学1年生が友人だの百合だの→場合と度合いによっては、ちょっと事情を聴取したくなるw
30歳に40歳が親交を深める→世代間ギャップを厭わない懐の深いやつ?
60歳と70歳の親友→ここまで来れば、もはや年など気にならない?

年齢の壁は年を重ねる程、薄くなる。
だから花にドン引きされ続けても、みやこは諦めちゃいけません。

祖母が、よくいる人生を達観した仏様みたいなおばあちゃんじゃないのも『わたてん』らしいです。
人間は何歳になっても見栄っ張りなもの。
ありのままを受け入れてくれるロリは偉大。
どんなダジャレでもツボにハマってくれる、ひなたは天使ですw

【声優 4.0点】
“わたてん☆5”のメインキャスト陣。
最近、みやこの影響で?キャストの間でオフショット撮影が流行るなど、
親密な関係がうかがえるエピソードも伝わって来る5人。
中の人の仲の良さが溢れ出たような掛け合いもまた旅のウキウキ気分を後押しします。
加えて、みやこ役の上田 麗奈さんが撮影モードにスイッチオンすればテンションMAXですw

あとは和やかなムードでと行きたい所でしたが……。
この映画もまたエンドロール後まで離席厳禁。
(※核心的ネタバレ){netabare}「松本をさがせ!」リターンズ。
無警戒だったので私は全く気が付きませんでした。
松本役のLynnさんも声色を低めに抑えて長瀞町を暗躍していたそうですが巧妙過ぎですw
ゆるふわ→最後の最後でホラーに暗転する?衝撃w{/netabare}

【音楽 4.0点】
劇伴担当はTVアニメ版の伊賀 拓郎氏が続投。
管弦楽を弾ませた外向的なメロディによるフィルムスコアリングで、ワクワクの夏を演出。
劇中歌{netabare}・花とみやこの「大切な気持ち」{/netabare}もクライマックスを彩る。

主題歌は、わたてん☆5。エコーの効いた高音ロリボーカルが相変わらず眩しいですw

OP「プレシャス・フレンズ!」夏休みの絵日記を千切って投げつけたようなウキウキソング♪
オフのスイッチを入れる、おでかけソングとして愛聴したい一曲。

ED「ずっと…ずっと…」軽快なピアノサウンドに乗せて送る友情確認バラード。
わたてん☆5は永久に不滅です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

御宅 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

まったく、小学生は最高だぜ…

いや〜さいっこう…でした。終始ニチャア…決めちゃいましたよ、、花ちゃんとみゃー姉の挿入歌も超最高最強!動画工房さんの直近作品がイマイチだった理由が分かった…これに賭けてたんだよな…ありがとうな… でも本当に思うのはあのストーカー女いるんですか…

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

計測不能 15 放送時期未定アニメ15位
迷elleオトコノ娘 - まよえるおとこのこ

★★★★☆ 3.7 (6)
64人が棚に入れました
市街地を離れ、自然豊かな岬まで足を伸ばすと、その学園はある。岬の突端にたたずむ優美な校舎。縦横に走る水路と、初等部、中等部、高等部、はては幼稚舎までも擁する広大な敷地。ユニコーンと星々の煌めきを記章とする学びの庭の名前は『私立銀河学園』。  映画、舞台、ネット、テレビなどさまざまな分野に飛び出す俳優を養成する全寮制の学芸校。ここでは日々600人の男子女子が、とこしえに咲く薔薇の香りに包まれ、学問、部活動、そして夢をつかむための稽古に励んでいる。 春。 決意を胸に秘め、中等部にひとりの男の子が転入してくる。ところがこの学園では異性の心を理解するためにあることが奨励されていた。それは――
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