「Angel Beats!-エンジェルビーツ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.1
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ランキング
64
ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

欠点は多いけれど、名作。天使ちゃんマジ天使!

死後の世界の学園を舞台に繰り広げられる、ドタバタ青春ドラマ?
Key所属のシナリオライター・麻枝准さんが脚本を手掛けたオリジナルアニメで、2010年度でも屈指の注目作品だった。
シナリオは欠点や不満こそ多けれど、補って余りある魅力があった。
好きか嫌いかと問われれば、間違いなく大好きな作品です。


{netabare}『物語』
「死後の世界の学園」という謎めいた舞台背景で、「神に抗い天使を倒す!」
序盤から、この世界の謎や秘密に強い興味を持ち、先の読めない展開に引き込まれた。
オリジナルアニメという事もあり、リアルタイム視聴時は、他の視聴者同士での考察が大いに盛り上がった。
本作の舞台は、ドックデイズのフロニャルドと並んで、アニメで行ってみたい世界の一つなのでは(私的には)。
何をしても絶対に死なない世界のルールを生かし、どんなムチャもアリ!
そんな世界で、ゆりっぺ率いる「死んだ世界戦線」の仲間達と作戦行動したり、バカ騒ぎしたりするのは、非常に楽しそう。
死なないし、年もとらない。煩い大人の束縛も無い。望めば、永遠に続く日常。
微かな違和感は感じるも、やっぱり、すごく楽しそうと思わずにはいられない。
本作の魅力は、この楽しさ(空想とはいえ青春出来る舞台)にあるのだと思う。
ギャグも非常に面白かった。
絶対に死なない偽りの世界で幾度も死んで、気の置けない仲間達と楽しく過ごす日々は、決して無意味ではない。
けれど、いつまでもそこに居てはいけない…。
一見無駄に思えるギャグや馬鹿騒ぎを通して、そんなメッセージを感じる。

音無が記憶を取り戻すエピソードがターニングポイントとなり、物語が大きく動いていく。
音無の生前の話は感動した。
ここから天使(かなで)と協力して皆を「成仏」させる流れは、尺不足でラストまで些か強引な印象だった。
しかし、音無が皆を卒業させた後に、かなでに自分と残るよう求めた事は、共感できた。
決して矛盾や自己満足だとは思わない。人間だもの。
終わり方は寂しさもあるが、一応のハッピーエンドなので、良かったと思う。

私が本作を好きなのは、繰り返しの視聴に耐えうるから。
何度観ても面白い。何度か観ると、また違った感慨があり、時に泣ける。
細部の荒さはあれど、それだけの魅力が(少なくとも自分にとっては)感じられるアニメだった。
減点法だとかなり減点の要素はあるも、好意的に評価したい。

『作画』
非常に綺麗。
キャラ作画は若干生気に乏しい印象も受けたが、死後の世界だし。
天使ちゃんはマジ天使だった!
また死後の世界の風景描写も非常に綺麗で、世界観に引き込んでくれる。

『声優』
戦線メンバー全員良い演技だった。
神谷浩史さんは切々と思いをブチまけるシーンが圧巻。

『音楽』
本作最大の見所。本作を名作たらしめているのは主題歌だろう。
OPそしてEDを見て、本作に名作の予感を感じた。
もし、OPとEDがここまで良く無かったら、本作がここまで評価されなかったのでは?
逆に言うと、主題歌があまりにも良すぎて、本編が内容伴っていない部分も。
主題歌が主題を代弁してくれたからこそ、終盤荒くなっても、視聴者が作品の主題を補完出来た側面もある気がする。

『キャラ』
天使ちゃんマジ天使!
キラ星の如き2010年度アニメキャラの中でも、屈指の萌えキャラだった。
ユイにゃんもかわいい。
あまり個別のエピソードが無い戦線メンバーが、いずれも個性的で印象深いのが凄い。
松下五段とかTKとか椎名さんとか、セリフ少ない割に未だにはっきり思い出せる。
それだけにちゃんと描いて欲しかったとも思うが、これだけの個性的キャラを「モブ」として用意出来た辺りは大した物だと思う。
ゆりっぺが些か不遇なのはちょっと残念。{/netabare}

投稿 : 2014/08/08
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サンキュー:

45

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