Baal さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
多次元空間の転移、そして世界線の発散と収束・・・それがシュタインズ・ゲートの選択だ!
同名のゲームが原作の作品で、全24話です。
中二病全開の大学生の主人公岡部がある日講義
会場で偶然、牧瀬紅莉栖と出会う。血だまりの
中に倒れている彼女を発見し・・・。
こんな感じで始まった物語でしたが、まず言うと
めちゃくちゃ面白いです。ここまで鳥肌の立つ
作品には滅多に出会わないので本当にすごかったです。
世界線と呼ばれる並行世界がいくつも連なり
重なり、交わり合いながら構築されているこの
世界で人は時間的存在、つまりは多次元空間の
中の存在である。これは過去改変が引き起こす
効果とその発散と収束のあり方を決定する
ひとつの要因なのです。例えば私たちの世界は
私たちの視点から見ると瞬間的には三次元空間
として捉えることができるが限りなく小さいものに
とっては私たちにとって一次元の世界も多次元へと
なりうる。そしてもうひとつの次元としての
複合化される時間軸は
多種多様なもので共通であり、かつ個々によって
異なるものである。この相反する関係を持つ
時間軸に過去改変やタイムトラベルは
強く関わっているためその世界線はいくつもの
方向へ分かれていき、発散する。と同時に
どんなに広がってもどこかへ収束する。
そして全く違う世界線に変化するいや移動
するのは事実と真実が噛み合わない矛盾を
きたした時つまり相反する存在になり得た時
に起こりうるものとなると思います。
そしてどこか脳の片隅に存在する別の
世界線の記憶は精神と肉体が受ける時間軸の
違いがもたらす一種の分岐の矛盾等の
名残じゃないのかなと思います。
ですから中盤に世界線のあり方を描写している
ところや過去改変をなかったりすることによる
影響等がラストの展開へと導くための
伏線とも言えるものであり、その世界線の
穴とも言えることを利用した物語となっていて
タイムパラドックスの現実をも利用している
ところはとてもだけでは言いきれないほど
素晴らしい作品だと思います。
それからOPの「Hacking to the Gate」は
その真実と事実を上手く表現しているので(と思う)
すごくいい曲だと思います。