田中タイキック さんの感想・評価

2.8
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態：観終わった

CLAMPの優男キャラには気をつけろ！

2011年7月～ TBS系列にて放送
全１２話

放送当時１回見たっきりですっかり内容を忘れてた頃にニコ生で一挙放送があったので視聴。
なんか舞台化するらしいですよ・・・最近の演劇界隈のなんでもあり的な空気凄まじいっすね。

BLOODシリーズ自体は未見でProduction I.Gを有名にしたきっかけの作品ってのと
海外人気がやたら高くてタランティーノのキル・ビルに影響を与えたってことくらいしか知らなかったので
血なまぐさいアクション物なのかな？という第一印象。


【グダグダと雑感】
{netabare}原作にI.GとCLAMPを据えて監督が水島努さんってことを考えると当時の期待度はわりと高かったのかな・・・
実際序盤を見た限りでは田舎の学校なのにサイケすぎる制服
梅津泰臣ディレクションのスタイリッシュなOP
わざとらしいくらい明るい日常描写と「古きもの」と呼ばれる謎の怪物との戦いの対比
神社なのに八卦？中国？ギモーヴ？なぜフランスのお菓子？とモチーフのちぐはぐ感
CLAMPキャラ特有の優男の胡散臭さ
こういうフィルム全体の不一致な感じがどこか不気味でホラー的には結構アリじゃね？って思ってたんですけど

終盤まではっきりとした目的意識もなく言われるがままに戦い続ける主人公
仲間たちとは只々平和な日常を謳歌してるだけ
機械的に動かされて”変わらない日常”が淡々と過ぎていく感
やめてくれよ！オタ的に”変わらない日常”って結構トラウマワード何だからっ！！

そこから終盤になって明かされる「実は全部お芝居で茶番だったんだよ」発言・・・
あんま意外性なかった！10話以上も引っ張られたら何となく察しついてた！！

ここから話の畳み方はクレイジー水島の本領発揮すぎて私的にはめっちゃ面白かったですけど
いくらなんでもスプラッターがすぎるよ！最終話の脚本会議とかどんな話してたんでしょうね。


監督「最終話はなんとッ！」

製作陣「どきどき・・・」

監督「街中の人間を皆殺しにします！！」

製作陣「な、なんだってー！」

監督「でもただ殺すだけじゃ芸が無いんでみんなで殺し方のアイディア出しをしたいと思います。」

製作陣A「車で次々と轢き殺す」

監督「基本やね」

製作陣B「女の子を股裂きして真っ二つ！」

監督「お、いいね！」

製作陣C「人間を袋詰めにしてミキサーですり潰すのどうっすか！？」

監督「うっはｗｗｗヤバすぎ採用ｗｗｗ」


みたいな。なんだか凄い楽しそうですけど実際はどうだったのかめっちゃ気になります
まぁ完全に匙を投げたような終わり方でしたけど、その匙の投げ方にセンスがあったという印象
笑って終われたので不思議と時間の無駄感は感じなかったですよ

あと”古きもの”のクリーチャーデザインはすごく好きだった。
デビルマンに出てくるようなシュールな不気味さがクセになる。
女の頭から脊髄が伸びてるだけでプカプカ浮いてる敵キャラとかかなり秀逸だと思うんだけど{/netabare}


【総評】
一本道のRPGをやっていてようやくラスボスを倒したと思ったら
広大なオープンワールドに連れて行かれ
「真相は君自身の目で確かめるんだ！」と言われたような感覚
つまり壮大な投げっぱなしだったんだけど続編の映画ではちゃんと締めてたはず・・・（見たけど覚えてない）
オススメはしないけど期待感を一切持たなければ案外楽しめると思います。
まさにBLOOD-C級アニメ！タイトルで既にオチてた！！

これもしかして編集すれば1話分の尺にまとめられるんじゃね？と思ったら6分にまとめた動画があって笑った