あずきゃっと さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
映像美に感動。
P.A.WORKSさんはほんときれいだなあ。
二部構成、全26話のオリジナルアニメーション作品。
海の村、汐鹿生(しおししお)の幼なじみ、
ひかり、まなか、ちさき、かなめの4人が村の学校の廃校により、
陸の村、鷲大師(おしおおし)の中学校に転校する。
海の人間、陸の人間には差別的な印象をお互い持っている中、
海の村に憧れる陸の人間、紡がまなか達と出会い、
慣れない陸の生活をサポートしていくことで、
ひかりたちも徐々に心を開いていきます。
海の住人と陸の住人が共同で行って来たお祭り「おふねひき」が両住人の確執により今年は中止となったが、
実現させたいひかり達が奮闘し村を動かす。
※ネタバレは容赦ないものになっていますのでくれぐれも気をつけて下さい。
{netabare}海の住人と陸の住人の確執、
まなかを守りたいひかり、
まなかと紡の出会いを目撃し、運命的なものと感じたひかり、
村では禁忌とされている、ひかりの姉、あかりの陸の人間との恋愛、
みうなとあかりのすれ違い、
「おふねひき」の真実と、海の住人の冬眠。{/netabare}
が一部の大まかな流れになります。
二部を語るには全てネタバレになるので多くは語れません。
一部では、各々の恋愛模様と複雑に絡み合うベクトルが主軸となっていまが、
二部をも恋愛模様と表現するには重い内容かと思います。
ずっと変わりたくないと思っていた4人が再会する事で、止まっていたもの、
むりやり止めていたものが動き出していきます。
海と地上、そのどちらにも人が暮らす世界。
ということで海の住民の生活の描写がありますが、本当に美しい。
その世界観を見事に表現していたOPの映像も素晴らしい。
作り込まれた世界設定。
終盤には少し無理矢理感も否めませんでしたが、すっきり完結できた作品だと感じています。
二部のスタートの14話{netabare}、「 おふねひき」が終わり、海の住人が冬眠に入る所{/netabare}でかわったOPが、
あまりにも切なく、だけど綺麗で感動しました。
一度も飛ばす事が出来ませんでした。
そのOPをみて後々の展開は容易に予想が出来ましたが、
最終的に{netabare}みうなが身代わりになる{/netabare}という予想通りにならなくて良かった。
一番ほっとしたのは{netabare}かなめというポジションが救われたところ{/netabare}ですね。
{netabare}まなかが好きなのは紡だと思い、応援する事を決めたひかりと、
ひかりはまなかが好きだと知り、葛藤しながらも自分の思いと向き合うみうな。{/netabare}がこの作品の本質だと思います。
本当は「最後まで伝える」という意味では{netabare}まなかが好きと伝えて{/netabare}終わって欲しかったですね。
映像美は去ることながら、ストーリー、声優さんの演技、質が高いです。
後半は展開が何となく予想できるようで、予想以上の事をしてくれているので、
次が気になってしかたがなくなります。
途中で切るのは実に勿体ない作品だと思います。
おすすめさせていただきたいです。