「<物語シリーズ>セカンドシーズン(TVアニメ動画)」

総合得点
91.4
感想・評価
3416
棚に入れた
20169
ランキング
32
★★★★★ 4.2 (3416)
物語
4.2
作画
4.2
声優
4.3
音楽
4.0
キャラ
4.3

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ふの人 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

それぞれ分けて

・猫物語
フラットなデザインとモーショングラフィックス。蒼が美しいオープニング。

しかし前半は本当にガハラさん喋り捲りっすよね。
というお互いかかなりバカなキャラクターになったというか、
どちらも心の壁が無くなった感じで、更生の結果って凄まじい。

味覚の話は直接彼女の生い立ちに直結しているのだろうか、
固定された着地点がない生き方をしてきた翼をよく表した設定だと思う。

野性を逸脱した自ら生み出した嫉妬の心=苛虎を取り込んだ翼、
すべてを受け入れることで、真っ白で無くなってしまった事で、
ようやく人らしくなれた気がしました。


・傾物語
騙し絵がモチーフのOP、迷いに似合っていると同時に
絶望先生を想起させますね。90年代の雰囲気を感じる曲。

暦にしても忍にしてもド変態かましてるだけのようで、
そうでないようで、やっぱりそう。ただの金髪幼女連れまわし事案。

本当は必要の無かった、なにも手を入れる事のなかった世界。
だけど、生きていても死んでいても八九寺は暦に助けられていたという、
そのことを確かめるだけの、ただただ、他愛もない傾奇者達のお話でした。

後半のコンテはJAniCA理事の笹木さんが担当だったんだけど、
カッコよくもどこか丸っこい忍の描き方、とってもが印象的でしたね。


・囮物語
色を失った心の、運命を語るオープニング。
白蛇は、色が無い。

暦を想うあまり、そして貝木によってもたらされた環境の変化、
そして強いものに巻かれ、自らの運命と境遇から目をそらし続けた結果、
追い込まれていく撫子の姿と反比例するような、飄々としたナレーション。

上辺で自らを否定しつつも、内面では自らの絶対的な正当性を主張する、
まだ大人になり切れない撫子は、まさに思春期のそれであり、
業界でいうところの所謂「ヤンデレ」というものとは一線ズレた、
歪んだ愛のその奥にある心情を表しているように思えるのでした。

撫子ちゃん、それじゃ神様にも呆れられちゃうよね。

ざーさんのニワトリみたいな声、ほんと素晴らしかったです。
現場がどんな状況だったのか凄く見てみたかった。


・鬼物語
真宵マイマイからの疑問点、地縛霊が浮遊霊に代わって存在し続けられるのか、
という疑問の答えが出ました。怪異の世にもルールというものがあるんですね。

逸脱したら消されてしまう、つまり「くらやみ」に飲み込まれてしまう。
そういう意味ではキスショットが飲み込まれる理由にはなんとなく分かるんだけど、
キスショットを神と崇めていた400年前の人間たちが「くらやみ」に飲み込まれた事の
説明にはならないなぁと。神を崇めるという事自体を、自らを欺いていると判断したのだろうか?

幼女と童女と少女の3人の唇を奪い、奪われた暦は全体を通してもトップクラスでサイテーかつ、
サイコーにクールでしたね。男はやはり、大人になれないものです。


・恋物語
視聴者を巻き込んだ心理戦、見事完敗でした。

貝木さん、騙しているようで結局騙さなかったよね。
嘘はついたけど最終的には貝木の心情をそのまま投げかけてた。

というのも嘘で詐欺の一番の被害者は視聴者だったんだなぁ、と。
貝木は撫子を必ず騙す、そういう風に終わるだろうって絶対思い込んでいたし、
何よりラストシーンへの伏線があんなに強烈に張られていたことに気が付かなかったなんで。
ひたぎからの仕事依頼に対し、推考と自問を繰り返しするあたり、
心の内というか人間性らしいものが見え隠れしててとんでもないツンデレでしたわ。

それにしてもOPのあの感じ、わたせせいぞうっぽいそれといい
脈略なさ過ぎて笑ってしまった。よくできてるなぁ。

#22は自分も設定に参加したので(クレジット無いけど)
なかなか感慨深いものがありました。#22以外でも自分が撮影した背景があちこちに
使われていたので凄くいい経験になりました。

投稿 : 2014/12/24
閲覧 : 233
サンキュー:

6

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