「グリザイアの迷宮 & グリザイアの楽園(TVアニメ動画)」

総合得点
76.7
感想・評価
1222
棚に入れた
7481
ランキング
672
★★★★☆ 3.9 (1222)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

jethro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

不可避な表現からも逃げない作品への意欲

「グリザイアの迷宮」はコンシューマー版も発売されているが
PCアダルトゲームを原作としている物語である
原作では「グリザイアの果実」に続く
ヒロイン4人のそれぞれのアフターストーリーと
雄二の過去が語られる「カプリスの繭」プラスαで構成されている
アフターストーリーがそれぞれのルートの独立した物語に対し
「カプリスの繭」は
「グリザイアの果実」におけるヒロインの1人天音の物語を
主軸に置きつつアフターストーリーとも全く異なる物語で展開する
続編内容を含めた「グリザイアの迷宮」本編にあたる

アニメ版「グリザイアの迷宮」では
この原作「カプリスの繭」の前半部分、雄二と麻子の邂逅までが描かれ
後半部分は、今回のアニメ版では「グリザイアの楽園」に組み込まれる
「天国と地獄」の境目として区切ったのは英断だったのではないでしょうか
結果「クリザイアの迷宮」は単発の60分スペシャルとして放送され
{netabare}原作を知らない視聴者にはあのヒロイン達が登場しないまま
エンドロールを迎えると言ったサプライズも用意され{/netabare}
そこそこのインパクトを与えられたのではないかと思います。

あらためて言いますが本原作はアダルトPCゲームです。
前作「グリザイアの果実」も18禁である事は変わりありませんが
恋愛という普遍的なプロセスが描かれているので
いわゆる「最終局面の描写」は必ずしも必要な表現ではありませんでした。

しかし、本作に於いては恋愛とは少々異なる
人と人との強い精神的な繋がりが重要なファクターとなっており
その精神面でのつながりを示す要因として
モラルというレベルで推し量ることのできない
性的な関係を割愛することは不可避だと思います。
そういう意味でテレビ番組でどこまで表現できるのか
あるいはどのように回避するのかという点に
それなりに注目していましたが
制作者の方々、クリエイターの方々の並々ならぬ
作品への意欲が感じられ
とても楽しく視聴する事が出来ました。

正直、長編アドベンチャーを60分に濃縮されると
原作を知る身からするとダイジェスト感は否めないのですが
ワクの中でギリギリのがんばりを見せてくれた
スタッフの皆様に感謝です。

そして
「グリザイアの楽園」
原作では「迷宮」に組み込まれていた
「カプリスの繭」の続き
舞台は一転して雄二を拾った麻子との日々から物語はスタート
原作でも屈指の感動シチェーションのこのブロック
アニメになって原作を上回る素晴らしさでした。

麻子というキャラクターがしゃべるだけでなく動く!
もうこれだけで感無量です。

ぶっきらぼうで、男勝り、決して感情にほだされない
でも、彼女の発する一言一言が感情や愛情にまみれている
そしてまた時折見せる女性らしい弱さ・・・
姉貴キャラの最高峰といっても過言ではないでしょう
母親、先輩、師匠、そして恋人、愛すべき女性としての要素を
こんなにも無理なく自然に兼ね備えた
いわゆる「全部入り」キャラクターはかつていたでしょうか
風見雄二をして「俺の人生を全部やる」とまで言わせる
その圧倒的な存在感は
レギュラーヒロインを霞ませるほど魅力的

毎週楽しみで仕方ありません

投稿 : 2015/05/04
閲覧 : 305
サンキュー:

7

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