HIROTO さんの感想・評価

5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

5.0という評価では表せない上の世界へ導く作品

一期の続きから始まるのだが、ルルーシュは記憶を失っていてどういう事なのか？
そんな疑問から始まったが、CCと再び出会ってから能力と記憶を取り戻す。
１話から素晴らしいスタイリッシュな盛り上げ。
序盤の頭だというのに、ルルーシュという絶対的な主人公が作り出す程よい緊張感に包まれてこの世界に強引に引っ張られた。
ルルーシュの指揮する部隊は無駄が無く、最小限の犠牲で最大限の功績を作る。
やはり、これが戦略の天才という物なんだろう。

ルルーシュ
完璧すぎて何もいえない程の素晴らしい主人公。
絶対尊守のギアスを持ち、頭も切れるなんてもんじゃない。
人を使う巧さも去ることながら、自分自身も前線に立ち危険も顧みない。
こういった姿勢や最高の才覚が人を引きつけて止まないんだろう。
ロロとのやり取りが面白かった。悪い顔してたなーｗ
そして自分の事は全く考えていない。
罪を認めながら前進する姿は切なく、儚く、とても強く感じた。
{netabare}向こうの世界には悪魔として、こちらの世界には英雄として名を刻んだ主人公であろう。 {/netabare}

C.C
この子は本当にミステリアスで素敵なデザインだと思う。
曲線美もあり、女性らしいルックスなのに大きすぎず均整のとれた体型。完璧すぎます。CLAMPさん本当にありがとうございます。
凄く辛い過去を持っているのに、そんな事を感じさせない性格や立ち回り。
彼女を知れば知るほど魅力が増して、とても好きになってしまった。
ピザを食べる姿が可愛すぎて待ち受けになった。

枢木スザク
ルルーシュと対を成す存在。
操作技術は作品随一、ランスロットを華麗に操る。
前作の経緯からルルーシュを憎んでいる。
が・・・。

サブキャラクターにしても。
コーネリア様やジェレミア卿や黎星刻と天使さまにしてもドラマがあり、好きではなかったキャラクターも急激に好きになる。
そして泣かされる。みんながみんな上げれば切が無い魅力的なキャラクターになっていった。
メインキャスト以外にもこんなドラマを作って感情を揺さぶってくるのはずるい。

キャラクターデザイン。
CLAMPが描くキャラクターデザインは繊細で美しい。
中性的なデザインがとても巧くCLAMPの作るキャラクターは魅力的だなっていつ見ても思う。
女性は曲線美と眼がとても綺麗。
ほんとに人を引きつけるデザインだなー！

戦略の面白さ。
チェスをしているような考えられた戦略。
天才の指揮とはこういう物だろう。
劣勢の戦局を奇策で跳ね返す、見ていてこれほど気持ちのいい物はない。
あいつならなんとかするっていう期待にずばり答えてくれる。
そして盛り上げ方が半端じゃない。
戦術を戦略で覆す　なんだこの素晴らしい言葉は。
まさにその通りだと思う。

心理描写の面白さ。
ルルーシュの語りも去ることながら、他のキャラクターの心理描写もとても巧い。
そして、表情もすごく観察して描かれている。
喜怒哀楽の表情が素晴らしい。
この豊かな表情が物語を彩って、視聴者の心を引き寄せるのだろう。
読み合いや駆け引きがとても面白く、セリフ１つ１つで視聴者を揺さぶってくる。
声優さんの技量もあるだろう。

マシンバトルの面白さ。
心理描写や戦略が目立つ作品ではあるけれど、マシンバトルも良く動きとても面白い。
動きやすさを考えられた素晴らしいデザインだと思う。
なにより、マシンもカッコいいんだ！
バトルだけではなく連結シーンもクリエーターの拘りがわかり、迫力がありかっこいい！
このアニメの愉しむ要素はたくさんありすぎて、困ってしまう・・・。

日常パートの面白さ。
シリアス部分の面白さは勿論の事だが、日常パートもとても面白い。
こんな風にキャラクターを掘り下げてくれると感情移入しやすい。
日常パートの中にも、仕込みもたくさんあったりして素晴らしい演出の数々。
シリアス部分に急にコメディが含まれていて、そこで緊張していた気持ちが一気に解れてぐっと作品にのめり込んでしまった。
このメリハリの良さが最高のバランス。

物語を彩る数々の音楽。
BGMの種類の多さには驚かされる。
場面をとても盛り上げてくれる。
耳に残る心地いい音楽で、否応にも気持ちが高まる。

次回への引き。
話の切り方が絶妙過ぎる。
こんな引き方されたら正直、ワクワクさせられてしまう。

後半の盛り上げ方を凄さ。

{netabare} 国の方針、２分される勢力図、世界へ広がる戦況。
どれだけ練って作られているんだろう。
書いたら書ききれない次々と変っていく展開と演出。
正に頂上決戦に相応しい！
３話にこれほど詰めても素晴らしいテンポ、全く駆け足だと思わせないとはシナリオ、弾ける高揚感。
す　べ　て　が昂ぶらせてくれた！ {/netabare}

最終回までにこれ以上盛り上がることはないんじゃ・・・？
そう思っていた時期が私にもありました。

{netabare} 黒の騎士団全体に広がるゼロへの不信感から始まる最終局面。
次々と切り替わる展開と人間模様の多彩さに飲み込まれていく。
最初からのずっと残っていた伏線を、ここで回収するセンス。

やばい、この展開は・・・。
第９９代　ブリタニア皇帝　ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア
ギアスの力を使い、ブリタニアの全てを掌握する。
強引なやり方で議会を制圧し世界の敵となるルルーシュ。
そして最後の敵は・・・ナナリーとシュナイゼル。

運命の最終戦争は始まり、稀代の軍略家同士により戦局は繰り広げられる。
ナナリーの手によって撃たれる虐殺兵器フレイヤ。それを破るルルーシュの頭脳と奇策。
いつも辛酸を嘗めされられた兄シュナイゼルとの決着。

ナナリーの開眼　こんな何気ないシーンで泣いてしまった。
ルルーシュとナナリーは同じ事を考え、同じ事をしようとしていた。
やっぱり兄妹ってすごいね。

カレンとスザクのマシンバトルのスピードと迫力。
これも正に最終決戦に相応しかった。

ゼロ・レクイエム
恐怖で世界を統べるルルーシュ、自身に世界の恐怖、畏怖、憎悪をすべて自身に向ける。
憎しみの連鎖をすべて絶ち　世界に明日を。
ルルーシュの本当の目的はとても優しくて切ない嘘で　世界を壊し、世界を作った。 {/netabare}

凄い終わり方だった。
最後の１０分間ずっと泣いて、終わった後も呆けてしまった。
これ以上のアニメはいつか生まれるのだろうか・・・。