oneandonly さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
爆ぜろリアル!~って言ってみたくなる、安定の京アニ作品。
世界観:7
ストーリー:7
リアリティ:4
キャラクター:8
情感:7
合計:33
富樫勇太は、元中二病。中学の卒業と共に『中二病』を卒業はしたものの、彼にとって闇に葬り去りたいほどの忌まわしい記憶となった。
『闇の炎に抱かれて消えろっ!』
その時の決め台詞も悶え死にそうに恥ずかしい。
順風満帆な高校生活が過ごせるよう、入学初日「生涯封印!」中二病との決別を誓った。
その矢先、一人の少女に出会ってしまう。
その少女とは、現中二病の小鳥遊六花だった。
(公式サイトより)
けいおん2期を見て、京アニの最近の作品に手を広げていこうと思って視聴しました。
「爆(は)ぜろリアル! 弾けろシナプス! Vanishment This World!」はこの作品の代表的フレーズですね。世界の切り替わりのお約束にも途中から理解して慣れてきました。
3話の終わり、{netabare}クラスのアイドル的な丹生谷が好意を寄せてきたところは謎めいていて面白かったなぁ。中二病キャラだったというオチはちょっと安易でしたが…。{/netabare}
全体的には意外と重い話もあり、格好悪いと思っていた中二病が格好良く見えるラスト付近は、別作品{netabare}(シュタインズゲート){/netabare}を思い出しました。リアリティを重視しない方には高評価にされても不思議はないほど、話はまとまっていたと思います。
で、リアリティ面です。
{netabare}現実世界を題材にしながらバトルを空想世界で盛り込んだ設定は面白い(アニメでこそ描ける世界ですね!)のですが、お互いが同じ空想世界で戦っているのは不自然かなと思ってしまいました。独りだけの世界であれば何を言ってもやってもいいですけど。
それから、終盤にいたるところでメンバーが集まるという展開もちょっとないな、と思ってしまうのですよね。一色は痴漢のふりをして警察の注意を引くようなこともしていますが、状況をなぜわかっているのかと。
あと、くみん先輩も結構きついのですが、凸守のキャラは流石にハードル高いデス。この作品に出てくるような極端な中二病キャラは現実では見かけたことがないデス。
中二病とは、本気出したらかめはめ波を打てると思っていたり、いつか自分は魔法が使えるようになると思っていたり、異世界召喚されると思っていたり、つまりは現実と空想の区別がついていない状態を指すのだと思って見ていましたが、ラストのナレーションで、自意識を持つ限り「人は一生中二病なのだ」というようなまとめをしていて、いやいや、そんな広義の中二病を言われても、と思ってしまうのでした。
私が自分は特別だ(でありたい)と思う心とフラットに向き合えるようになったのは社会人の若手を卒業した頃だったと思いますので、この部分の葛藤は中二どころではないと思います。(特別になる、というと{netabare}響けユーフォニアムの麗奈{/netabare}を思い出しますが、彼女はませているほうの高1ですしね)
そんな心を取り戻したいと思ったら、この作品のこの手紙を思い出すと良いかもしれない。
「この手紙をお前が読む頃、お前はすでにダークフレイムマスターではないかもしれない。
2012年、マヤの予言により世界を覆う滅びの波動は全てを飲み込み…精神波動を弱体化させるからだ。
お前は全てを奪還し、あきらめ、ただ目の前に見えるものを享受するだけの愚かな一般人になり下がっているかもしれぬ。
そんな気配を今、俺は感じている。だからこの手紙を書いた。
ダークフレイムマスターよ。騙されるな、お前には力がある。お前は闇の王、邪王によって選ばれし存在。誰でも無い、お前は特別なのだ!」{/netabare}
余談ですが、どこかのシーンであったけど、上、上、下、下、左、右、左、右、B、Aって、懐かしいですね。
(参考評価推移:3話3.9→4話3.8→9~12話3.9)
(2016.10視聴)