えりりん908 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
佳作になり損ねた名作?
最初に見たときは、
「絵がとても綺麗!」
というのがすべてでした。
キャラも背景も、とにかく丁寧に美しく描かれているけど、
内容が伴っていないという印象が強烈でした。
それで、
一年ぶりにリピート視聴してみて感じたのが、
「残念な、可哀想な作品」
ということです。
「創設以来唯一の京アニ大賞受賞作品」というレッテルとか、やたらと美麗なPVを放送開始より随分前から見せられ続けたりとか、
アニメファンだけでなく、一般のテレビ視聴者にまで、
作品のことはかなり刷り込まれてたし、
アニメファンなら期待値がものすごく上がってたと思うんです。
それで、実際に作品を視聴したとき、
作品の世界観のちぐはぐなところ・・・主に義手のことや、ヴァイオレットの戦闘能力のこと・・・が、
あまりに不自然過ぎて、がっかりしたっていうのが、
実際に視聴しての率直な感想だったと思います。
それが、一年経ってから見てみたら、
そういう落胆も踏まえたうえで、
一話完結のエピソードは、
意外な程にストレートな、
心暖まるお話がいっぱいで、
実はそれほど悪くないんじゃないかって思いました。
義手のエピソードや戦闘のエピソードを全部無しにして、
戦争で身体と心に傷を負った普通の女の子の、
心が再生していく過程を描く・・・
そんなお話になっていたとしたら、
そして京アニ大賞なんて受賞しないでおけば、
ユーフォや中二病みたいな大作ではなく、
夜多の森弓道場ぐらいの
愛すべき掌品として、
もっとまとまりある佳作になってたんじゃないかな?
なんて、勝手なこと考えてしまっていました。