吠舞羅 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
とてもきれいな感動作品です。
まずは、全体を見終わっての感想になります。
ストーリーの3~4話でちゃんと省くことなく少女たちの努力のシーンを、飽きさせないように、キャラ同士の関係性もはっきりとわかりやすくなるように展開されていてとても面白かったです。
最終話に近づくにつれて、ちゃんと高校生らしい悩みなんかも垣間見える。より現実に近いアニメという感想を抱きました。
ぜひとも多くの人にお勧めしたい作品だと思いました。
それでは、具体的に各項目ごとに評価していきたいと思います。
ではまず、物語の評価。
物語僕はとても良かったと思っています。
特に、最近の2クールで完結する作品だと省略してもおかしくなような、一人ひとりが同じ目標のもとに集まるというお話もそれぞれが出会うタイミングがリアリティにあふれていました。実際の高校生なんて必ずしも2か月おきに友達と出会えるはずがないですよね。だんだんと気の合うモノ通しが一人また一人と人脈が増えていくものです。
そんな些細ともいえるところまでも丁寧に、かつ億劫にならないように簡潔さを失わないように展開されていました。
なので、物語が進んでいっても、1話ごとにふぅと一呼吸置くでもなく、焦って次々と見進めて生かさせるようなわけではなく、それこそリアルタイムで見ている人にはちょうどいい間隔だったのではないでしょうか。
ここまで書くと5点満点のようですが、0.5点減点しています。
どこがその0.5点になったのかですが、
日程感覚が早いというところです。
数日前まで普通の高校生だった子がたった数か月程度で南極というのはまぁ奇跡的を演出するのであればいいのかもしれませんが、僕にはもう少し年間の単位で時間をかけてみるのもいいのではないかと思いました。
見ていると途中でもう数か月過ぎたかなと思うと数日しかたっていないなんて言うのが多々ありました。
飲み込めるけどもう少し滑らかにもできたんじゃないか。という程度なのであくまで0.5点です。
作画についてです。
作画は満点だと思います。
ノゲノラのチームが作る。というのが公式ホームページ内のイントロダクションにも記載されているくらいなので、ノゲノラレベルは期待してから見てもらって大丈夫だと思います。
また、南極ならではの流氷の作画、凍結していたノートPCなど細かな備品ともいえるところが、丁寧に感じさせられました。
逆に下手に3DCGを使い倒している作品に比べて見やすい作画といえます。
そして、これは僕が特に気に入ったところなのですが、
キャラクターの涙です。
それぞれの涙のしずく、一般的なアニメの作画に比べ少し大きくデザインされていませんか?
僕はこれが、意図的なんではないか。と思っています。あくまで個人的にはなので、深読みのし過ぎなのかもしれませんが。
この作品は、全体を通して、高校生がというのを大きく印象付けるにも関わらず高校での様子があまり多くありません。というより少ないくらいです。
そんな中でも、やはり高校生感というのはこの作品にとってとても大切になる要素です。
高校生ならではの、現実からの逃避や、友人関係へのあこがれや、縺れ。これは、この作品を盛り上げる重要なパーツです。でも、高校での話はない。
ではどこからその高校生感を演出するのか。
僕はそれを涙から感じたのです。
大きな瞳から恥ずかしげもなく零れ落ちる大きな涙。
これには、初めて見たときぞわぞわしました。たったそれだけの要素なのに、自分の高校生の時の感情を回帰させられてしました。
ほんとうに怖かった。恐ろしかった。アニメに揺さぶられていく感情が。
まぁ自分の話は置いといて。
以上が僕の満点の理由です。少し個人的にも過ぎましたかね。でもこう感じた人、今から感じる人も少ないはずです。
では声優さんのはなしに移りたいと思います。
主要な4名の、声優さんこれは今や売れっ子の方々ですね。そして美人ぞろいだ。生放送特番とかやってたなら見てみたいとおもうくらいです。
ネタバレを避けたいので、ほかの声優さんについては触れませんが、どの方もはまり役。ここぞというときにいい声、いい演技力でストーリーを演出してくれます。
主要4名の声優さんは、人一倍?キャラ一倍?声一倍?感動演出が難しく、キャラそれぞれの様子を演技するのも難しいキャラクターばかりだったと思います。ですが、さすがは売れっ子声優の皆さん。その肩書は偽物じゃない。
今までに蓄えてきたであろう人間という知識があふれ、ものの見事に感情表現されていました。
演技だけで言うなら、井口裕香さんの嘆きのシーンは迫真のものを感じました。背筋が凍る。
ぜひご覧ください。
次は、音楽についてです。
サントラも発売されているくらいなので、劇中はかなり音楽の影響を受けていたと思います。
ですが、僕はBGMを意識して観たことがあまりないので、サントラについてはコメントはしないでおきます。
とりあえずは、どの場面においても本当に視聴者の心情を引っ張ることができていたと思います。
僕が、評価を満点にした理由は、OP&EDです。
まずは、OPから。
正直僕は、sayaさんという方をあまり知りませんでした。
というか、いまもあまり知りません。ですが、このOPを含むシングルは常に聞けるように音楽プレーヤーに入れてあり、聞くとよりもいの内容やキャラの雰囲気を思い出せるので、ふとした時に流れてくるとまた見返そうかと思わされるくらいです。
EDは、キャラクターソングで、メインキャスト4名のきれいな透明感のある歌声がそれぞれの感情をより明確に、本編の解説のように紡がれています。歌詞も、少し直接的かもしれませんが、それが逆により一層の高校生感というのを演出で来ていて、話数を重ねるごとにその歌詞の意味の重層感が増してきます。
本当に4名のきれいな透き通った歌声という演技が際立っていて、前記した通り、ストーリーを代表するものでありながら、キャラクターが乗り移っているようで、まさにこのための曲で、そのためのこのキャストと評しても過言ではありません。
ヘビロテ確定だと思いますよ。
キャラの評価に行きたいと思います。
全キャストを細かく紹介していてはネタバレ確定なので、公式ホームページに記載されているキャラクター達を簡単に書かせていただきます。
全キャラクター個性が強いですね。
ほとんど全員のキャラクターを思い出せるくらいです。
この作品は、船での生活も少し描かれていて、その中で各乗船員の方々の性格や人となりを描く場面が多く、そのすべてが、メインの4名のコレカラの糧となっています。
なので、どのキャラクターも個性を発揮していて、まるで家族のように登場します。
ではなぜ、1.0点減点しているのかというと。
まずは、幼馴染があまり登場しない間に・・・というところです。省略させていただいたのは、ネタバレを含むためです。ご了承ください。
この作品のストーリー中は常にメインの4名が中心となって進んでいます。当然ですが、幼馴染の場合、もう少し演出シーンが欲しかったと思ってしまいました。
幼馴染に対しての説明が足りていなかったために、唐突という風に感じました。
以上がキャラの評価になります。
ちなみに、僕が個人的に一番好きだったキャラクターは、主人公の妹玉木リン(CV:本渡楓)さんです。
声優さんで選んだわけではないですよ。
いかがだったでしょうか?
この作品は、アニメ初心者の方に紹介していただけるような、本当に素敵で感動しやすいアニメだったと思います。
ぜひ、紹介してみては?
ここまで、不勉強ゆえのつたない文章をお読みいただきありがとうございました。
この作品があなたにとって素敵な作品になりますように。