「からくりサーカス(TVアニメ動画)」

総合得点
71.5
感想・評価
260
棚に入れた
1085
ランキング
1291
★★★★☆ 3.6 (260)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

をれ、 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「からくり人形たちが示したもの」(全話視聴終了)。

全話視聴終了しました。(28/Jun/2019)
【からくり人形たちが示したもの】
本作は3クールありましたが、何をどこから書いていいかよく分からないぐらい密度の濃い物語です。最終話のカーテンコール(登場キャラたちの閉幕挨拶)を視ていると、感動で目頭が熱くなりました。それは、長編の物語は振り返ることで感動が再生産されるからだと思います。
 以下は私の勝手な解釈ですが、本作はからくり人形を通じて、ヒトとは何かを問う物語だと解釈しています。その問いは、とりわけ(笑いの)感情、愛、などをテーマにしています。そしてからくり人形たちが、それが何か知ったときに、結論が示されていると思います。3クール分の時間を取れるならば、本作はオススメです。(28/Jun/2019はココマデ)

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ワタシ的気まぐれですが、第25幕「モン・サン・ミッシェルにて」、第26幕「アニマル・ショウ」、第27幕「転送(ダウンロード)」、第28幕「ぶたちゃんはあるいていった」の4話で、コロンビーヌが、勝を助けた一連の話について、記しておきます。なお、この辺りは、フェイスレスと勝の攻防が本筋で、その間に織り込まれているお話です。(05/19/2019)

--以下、私の妄想が多分に含まれている可能性があります。--
【コロンビーヌ】
最古の4人の一人(オートマタ)、コロンビーヌCV悠木碧は、砂漠での戦いで破壊されましたが、フェイスレスによって復活していました。ただその姿は以前とは全く異なり、ゴスロリ風の少女人形の姿になり、どこかふざけたような表情をしているように私には見えます。また、コロンビーヌの関心は、以前に偶然手にした恋愛小説を読んで以来、人間の男女の愛にありました(が、どうもそれを理解できているか本人にも解らないように私には見えました)。
 一方、フェイスレスに連れ去られたエレオノールを追ってきた勝は、モン・サン・ミッシェルで、フェイスレスの部下の機械人間-Oたちと戦うことになります。マザーグースの「This Little Piggy」がお気に入りで、勝に会ったとき、コロンビーヌはそれを歌いながら歩いてきました。そして、勝がしろがね(エレオノール(コロンビーヌにとってはフランシーヌ様))を愛しているに違いないと踏んでいたので、勝に「あんたが愛する人を助けられるか見てみたくなった、だってそれすごくロマンチックじゃない」と言い、勝を手引きしようとします。フェイスレスを裏切ることは、コロンビーヌの忠誠心はフランシーヌ様にはありましたが、フェイスレスにはそれほどでもなかったので自分の関心を満たすことを優先した訳です。
 そこに機械人間-Oたちの邪魔が入ります。しかし、コロンビーヌのおかげで勝はその場から難なく逃亡できました。逃亡の最中に「私の一番の望みはね、人間の男の人に抱きしめてもらいうことだったのよ」とコロンビーヌは言います。成り行きでコロンビーヌの肩を掴んだとはいえ、そう言われても、勝はコロンビーヌをまだ信用できないので、勝はコロンビーヌに理由を問いただすと、「This Little Piggy」を歌い始め、詞の中の「なんにもない」というところが気に入っていると言います。それは、自分の存在理由がフランシーヌ様を笑わせることだけで、ただそれだけで何にもないといいます。そして、ある偶然から自分の関心が男女の愛情についてになった理由を述べ始めます。結局男女の愛情を理解できなかったが、その描写は興味を惹き、抱きしめ合うということはどういうことだろう思ったと。つまり、勝がコロンビーヌの肩を掴んだことは、これまで一度も成功していないフランシーヌ様を笑わせること以外では最重要だったと示唆する訳です。そして話はしろがね(エレオノール)に移ると、勝が「一番抱きしめたい人はあの人なのでした」と茶化しますが、このときコロンビーヌは勝が自分への愛情がないことを悟っています。
 そして、遅れて追いついてきた多数の機械人間-Oを、その元の体を保存装置から開放することで彼らをパニックに陥れ、彼らを撃退します。共闘するうちに徐々に勝のコロンビーヌへの信頼が生まれてきます。
 それから、勝とエレオノールを助けるため、操るゾナハ虫の大量の集合体を自分よりも、ロケットから落下する勝とエレオノール救出にまわした結果、ディアマンティーナにコロンビーヌは破壊されます。さらに、ディアマンティーナよりも人間の愛についてよく知っているという優越感からフェイスレスはディアマンティーナを愛していないことを悟らせて怒りをかい、首を刎ねられ頭部だけになります。その姿のコロンビーヌを、勝は発見し、勝は涙します。コロンビーヌは何食わぬ顔をして、「いつもの気紛れよ」と強がり、勝にエレオノールの元へと去ることをすすめますが、勝は涙ながらにその頭を抱きしめ、助けてもらったことへの感謝の気持ちを伝えます。するとコロンビーヌは「うれしいな、やっと男の人に抱きしめてもらっちゃった。人間の肌ってこんなにあったかいんだ、人間の手ってこんなに優しんだね、うれしいなぁ、うれしいなぁ、うれしいなぁ」と答え、男の人に抱きしめられるという念願が叶ったと喜びの感情を伝えます。
 機能を停止する直前に、コロンビーヌは、勝に「エレオノールのことを愛しているんだよね」と再び尋ねます。これは、勝にそこに立ち止まらずにエレオノールの元に行くことを再びすすめているように私には見えました。これは、人の心が分かるようになったからこそ、本当はそこにいて欲しい自分の気持ちを抑えて、そう言えるようになったのではと、思います。
 最後の場面で、コロンビーヌの歌う「This Little Piggy」の歌詞の前述の好きな部分が、「何にもない」から「お土産持って」に変わっています。お土産とは、勝に抱きしめて貰ったことや男女の愛や人の気持ちが分かりかけてきたことだと思います。とてもいいシーンでしたこの作品を視続けて良かったと思ました。



=== これより下は前回の書き込みですが、下のように細かい記述をするのは時間的に無理なようです。 ===

以下、私には長文を書く練習が必要と分かりました。

最初のこの文章の題「糸で操るからくり人形たちのバトルがアツイです」
私は無知なのでこのアニメの原作マンガを全然知りませんでしたが、20年前に連載開始された(1997年連載開始、2006年連載終了、ウィキペディアより)、とても有名な作品らしいです。2018年の今時分になってアニメ化されるというのはたぶん面白い物語なんだろうなぁぁと、放送開始前から期待していました。その期待に違わず、知らない間にその世界観にドップリ浸かってしまっている、そんな魅力に溢れた作品です。
 まず、(私が記憶している)6話目までの物語の大筋は、大金持ちの遺産を相続しそれが原因で、命まで狙われることになった弱虫の主人公少年を、ある病気を持った拳法青年と銀髪美少女の人形遣いが救い出し、その際に少年が弱虫な性格を少しずつ克服していきます。またその際に少年とは離れ離れになってしまい、人形遣いの美少女だけが少年の傍にいることになります。拳法青年は少年を救い出した際に片腕を失い高性能義手をすることになります。まるで自分の腕のように感じる高性能の義手を与えてくれた組織は、拳法青年の特異な病気、人を笑わせないと生命の危機に瀕するという特異な病気を専門に研究する機関です。
 次に、この物語のここまでの物語の特徴などについて少し書いてみます。人形遣いの戦闘では、直接人どうしが戦うのではなく、糸で操る大型の人形を介して戦闘するというチョット荒唐無稽に感じやすい設定を、不自然に感じない程度までに見事に描き切っていると思います。質感や重量感がうまく表現されていて、不自然さはさほど感じないと思います。あんな大きな人形をスーツケースに格納できるのかというツッコミはあえて無視します、きっとドラえもんの四次元ポケット的な何かがあるのだと思いますw。
 あと、それから超一流の声優さんたちが熱演しているので、台詞まわしが浮かずしっくりきます。それにオープニング・テーマ曲やエンディング・テーマ曲もこのアニメにとてもマッチしていてスキップせずに毎回見たくなります。
 マア、つまり見るしかない、と言うことですねw   11/24/2018ここ迄

投稿 : 2019/06/28
閲覧 : 365
サンキュー:

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