「ケンガンアシュラPart 2(Webアニメ)」

総合得点
69.1
感想・評価
44
棚に入れた
140
ランキング
1848
★★★★☆ 3.6 (44)
物語
3.5
作画
3.6
声優
3.8
音楽
3.4
キャラ
3.7

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

勝敗の読みにくい面白さ

 原作は未読。
 一応、2期ものだけど、1期の終わりでは特に締めらしいものはなく、普通に本作に続いている
ため、個別に感想を書くのは正直難しいところ。

 格闘ものだけでなく、団体競技も含めたスポーツもの、あるいはSF・ファンタジー要素のある
異能バトルものなども含めて、トーナメント展開があると主人公の試合のみに描写を費やすものと、
他の試合の描写も克明に行うものに大別されると思う。
 本作は後者でそれも全試合をちゃんと描写。そのためにかなり群像劇的色合いが強く、こういった
展開は各キャラがよく立っているとかなり面白くなるが、本作はその辺がよく出来ているように
思える。
 各キャラの魅力が高まった反面、主人公である十鬼蛇 王馬の存在感は主人公としてはやや印象が
薄くなってしまったようだが、これは仕方ないところ。
 この王馬だが、「拳願絶命トーナメント」の参加者レベルにおいては強者ではないことが
明らかに。
 この弱さの要因がスキル的なものではなく、師である十鬼蛇 二虎の死によるメンタル的なもので
あるが、これがまだ謎である王馬の過去に結びついており、なかなか興味深いところ。
 呉 雷庵との試合ではなんとか勝利した王馬だが、トーナメントを通しての主人公の成長譚的
要素もあるのかな。

 主人公が絡まない戦いは戦う者の描写比重や勝ちフラグ、あるいは負けフラグのようなもので
ある程度勝敗が読めてしまう作品が多かったりする。まあ結果が読めても過程が面白ければ充分
盛り上がれたりするんだけど。
 ただ、本作はこういった部分が読みにくく、最後まで勝敗が読めない面白さがあった。

 戦いにおいてSF・ファンタジー系の非現実的なものは荒唐無稽なものでも問題ないが、ある程度
現実的な世界観の作品の場合、リアリティとエンターテイメントのための嘘の兼ね合いが
難しいところで、さじ加減を間違えると地味でパッとしない作品になったり、逆に嘘臭い薄っぺらな
ものになってしまうことも。
 で、本作におけるそれは割とリアルに根ざしたものが多く、個人的には結構好き。
 試合内容は結構壮絶なもので、一部はかなり残虐な印象も。
 それにしても本作に限らずだが、壮絶な試合後も次の試合に出られたりと、凄まじい攻撃力など
より、むしろ回復力に荒唐無稽さを感じたりw。

 王馬の雇用者である山下 一夫だが、初期はコメディ枠だったり、巻き込まれる形で拳願仕合の
世界に足を踏み入れることになったことから、視聴者視点を兼ねている役どころであったが、王馬の
試合に感化されたり、息子である健蔵を救うための行動などで、より重要なキャラになった気が
する。
 格闘技に秀でた競技者は勿論、各企業のオーナーもある意味強者と言えるような中、一夫は強さを
持たない者のによる闘志の出し方を体現しているように思えた。

2019/12/15
2020/02/21 誤字修正

投稿 : 2020/02/21
閲覧 : 250
サンキュー:

3

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