oxPGx85958 さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 2.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
中途半端で安直なエロでも本渡楓
15分枠をさらに4話前後の短編に分割している、ショートアニメの連作もの。「安直なエロ」という表現がぴったりの内容だが、エロならエロを追求するという姿勢もない中途半端な作りで、まあ正直言って箸にも棒にもかからない駄作なんですが、主人公を演じる本渡楓が達者なので、声だけ聴いているとなんとなく聴けてしまう。この人のこれまでのキャリアを考えると、本作の内容はけっこうな冒険かつ挑戦だったはずで、芸域を広げるという野心もあったのかもしれない、などということを頭の片隅に置きながら聴いていると、こういうのもまあいいんじゃないのかな、と思いたくもなる。
んだけど、本作の最大の問題は、悠木碧の『アホガール』と芹澤優の『上野さんは不器用』という、設定が似通っている先行作品2つの完成度が非常に高かった、ということにあります。3作とも、頭がぶっ飛んでいるエロ度の高い女の子の主人公と、それに対して体温低めのツッコミをする男の子の組み合わせで話が進んでいく連作短編なんですが、先行する『アホガール』と『上野さんは不器用』はこのジャンルでこれを超えるのは難しいんじゃないかと思ってしまうほどの高みにある芸術作品なのでした。
本作の本渡楓はほんとうに頑張っていたし、とても良い演技だったと思うんだけど、自ら頭のネジを緩めに行っている感じの悠木碧と芹澤優と比べたら、優等生的な回答を置きに行っているように見えます。
これは彼女の相方についても言えます。『アホガール』の杉田智和、『上野さんは不器用』の田中あいみと比べると、本作の市川蒼は、上手いんだけど優等生的。
もちろんこの2人は果敢な挑戦をしたのだと思います。そもそもの企画が悪かった。