「偽物語(TVアニメ動画)」

総合得点
90.0
感想・評価
6959
棚に入れた
31417
ランキング
67
★★★★★ 4.1 (6959)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.2
音楽
4.0
キャラ
4.3

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takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

偽者か本物かは関係ない彼の愛情

西尾維新 原作、新房昭之監督、シャフト制作によるアニメ作品。
前作、『化物語』の続編なので、登場人物は同じだし、
『化物語』観ずしてこの『偽物語』だけ観ててもきっと、
わからないことだらけになるのは間違いないので、
ぜひ『化物語』を先に視聴しておかれるのがオススメ。

さて、この『偽物語』 なにが偽モノなのか?ってことを主軸としつつも、
主人公 暦の2人の妹のエピソードを7話と4話に分け、
最初の7話には、妹だけでなく、これまで登場した
暦と繋がる女の子たちのそれぞれをも含め、
やや過剰なまでにエロっぽく描き込んでいた。
それらは部分部分で観ればとても面白く、個性的な作画も楽しめて
アクの強い貝木という新キャラ登場にも嬉しくなっていたが
ちょっと冷静になって遠巻きにこの作品を眺めてみると、
『化物語』ほどの魅力は感じられなかったなと。
あくまでも個人的な意見だけれど、そう思わざるをえない。
もしかしたら、こっちの期待が大きすぎたのかもしれない。

そして全11話の中、本当にテーマに沿って肝心だったのは
おそらく最後の2話分だったのではないだろうか。

登場人物を振り返ってみると・・・

暦にはフィアンセと言っていいほどの恋人 戦場ヶ原ひたぎがいて。
そのほか、お互いに細かいところまで実はわかりあってる好相性の
八九寺真宵や、あくまでも、ひたぎ経由での友情を保つ神原駿河。
実の妹よりも妹的で、ある意味したたかなラスボス、千石撫子。
ひたぎ、暦の両者ともが一目置いて慎重につきあっている羽川翼。
そして、月火、火燐という2人の妹たち・・・
おっと忘れちゃいけないあと1人、暦の影の中に潜んでいて
暦の式的な存在の忍野忍。

立場はそれぞれ違うし、彼女達が彼女達同士でどれほど知り合っているかは
この際置いておいて、「妹のためなら死ねる」と言い切った暦から見た
彼女達との距離感を思うに、家族のように大事に思っていることに
変わりはなく、恋愛感情というよりは、ひたぎと翼を除くほかの彼女達は
彼にとってみな、妹的存在という意識なのかなと。

たとえその相手が実の妹ではなくても、相手がどうとかより先に
自分がどう向き合っているか、捉えているかを重要視する人なのだろう。
それが証拠に、実の妹にもキスしたり、
胸をさわったりしてしまうのではないかな?
かといってそれは性的欲求とはまた別の種類の、愛情の成せる業で、
暦は愛情深い人間なのだ、と強引に解釈してみた。

とりあえず、小気味良い会話劇と個性あふれる作画は健在。
エロとエゴの物語は無事、終わったのだった。

投稿 : 2012/11/12
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サンキュー:

90

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