「バクマン。第2シリーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
73.6
感想・評価
812
棚に入れた
4840
ランキング
983
★★★★☆ 3.9 (812)
物語
4.1
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.6
キャラ
3.9

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takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

目的がいつも明確な彼らに教わることは多い

1期から毎回楽しみに観てきた作品のひとつ。
大場つぐみと小畑健による同名漫画作品を原作としたアニメ作品で、
全25話の1期に続き、本作は2期目の全25話。
1期から丁寧に描かれた物語の展開は、2期でもそのまま引き継がれ、
漫画家として食べていくにあたっての現実的な厳しさや、苦しさを
リアルに描きつつ、同時に明確な夢があればこんな展開も夢じゃないと
思わせるような楽しさがあった。

1期の初めの頃と比べれば、秋人が結婚したり成人式を迎えたりと
そんな年頃になり、彼らの成長と同時に、漫画家としての成長度合いも
目を離せないものがあったし、何より真城くんの台詞には、
とても印象深いものがたくさんあった。

担当編集者が変わることは実際によくある話で、
それを機にもし人気が落ちたり、売れなくなったりすれば、
大抵の作家は編集者が変わったことを原因にしがちだけれど、
「編集者のせいにするなら辞めていい。どうせいいものは作れない」
という編集長の厳しい言葉は、少々耳が痛かったものの、
確かにそうだよなぁ・・としみじみ納得。
これは漫画の世界だけでなく、作家とその作品を売る側がいる業界では
ほとんど同じことが言える。 
結局、自分だけで作ってるわけではない、ということだよね。

そして一番大きな葛藤は、「売れるものを書くか、好きなものを書くか」
編集者ありきなので、好きなものを100パ-セント書くのは、
わがままが聞いてもらえるよほどの売れっ子でないと無理。
また、売れるとか好きだとか関係なく、まずは自分のカラー、
持ち味をしっかり出さないとならないわけで、そこがすごく難しい。
好きなテーマで売れれば一番しあわせなのだけれど、
それでも細かい直しはちょこちょこ入るので、直しているうちに、
当初自分が描いていたものとはまるで別物になっていくことも多い。
そんな時、自分の意見をハッキリ伝えて討論するのはけっこう勇気がいる。
なかなか、それは簡単なことじゃないっていうのが現実。
そしてそんな度々の直しや「ボツ」、アンケートなどの評価が悪いと
心折れやすい人はいつしか業界から消えていく・・・

そういう現実を踏まえた上で、あらためて真城君たちを見ると
すごく向上心があって、機転も利くし、筆も早くて素晴らしいと思う。
また、自分達の意見をきっちり言えるし、大きな賭けさえもする。
若さだけではない芯の強さは、2人で組んで創りあげている・・
というところも大きいのかもしれない。

人気投票として結果に出るアンケートの大切さ。
病気を圧しての原稿書きの是非。直面する数々の試練。
今期はそのあたりの骨のある展開が多くて、見応えがあった。
現状に満足せず、さらに高みへと上ろうとする眩しい彼らを応援しつつ、
自分も頑張らなくちゃな・・・といつも省みる。

それだけに、最終回の墓前で真城くんの叔父さんが言った言葉には
ちょっと、うるっときてしまった。

3期も決定とのこと、主人公の2人の周囲も個性の強い漫画家や
編集者が多いし、小豆ちゃんとの今後も、今からとても楽しみだ。

投稿 : 2012/03/29
閲覧 : 415
サンキュー:

24

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