「ルパン三世 カリオストロの城(アニメ映画)」

総合得点
89.8
感想・評価
1246
棚に入れた
8103
ランキング
72
★★★★★ 4.2 (1246)
物語
4.3
作画
4.1
声優
4.2
音楽
4.0
キャラ
4.3

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ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ルパンじゃないと言われてもオールタイムイズベスト作品

これは映画館で見なかったですが、当時新聞広告でこのポスターが出ていたのは記憶しています。しかし「ルパンの劇場版またやるのね」ぐらいにしか思いませんでした。それぐらいアニメ業界にはまだまだうとかったです。当時カルピス名作劇場の関係資料を集め始めていましたが、ルパンにまで気が回っていませんでした。後手後手です。それなので、はじめて見たのはテレビ放映でですが、その頃にはアニメ誌で評判を聞いてしっかり録画し、そのビデオテープはそれこそ何度も見たと思います。もちろんDVDも現在所有しています。

私が言うまでもなく、名作中の名作だと思います。起承転結もしっかりついていますし、幕切れも見事です。最後の銭形の「あなたの心です。」は名セリフです。劇中でルパンたちがいろいろなメカを乗り回すのもかっこいいですし、どの場面も迫力ある動画になっています。またクラリスは非常に可憐な作画で、どの場面も美しいと思います。演じている島本須美さんの声がいいのもそうです。ルパンと結局別れて別々の人生を歩んでいくのも、いいと思いました。そこが子供も大人もこの映画に感銘を受けることができる点だと思います。

このルパンが宮崎監督のルパンだと言われているようですが、私にとってはこの映画のルパンが本物に思えて、テレビシリーズのものは偽物に思えてしまうほどです。実際テレビシリーズの最終回でそのようなルパンを宮崎監督は描いていますが、そういうパロディめいた事も私には許せてしまいます。劇中のルパンの回想シーンなどが、本当にルパンならそうだと思わせるものになっているからです。

ただ宮崎監督が参考にしたと言われている、モーリス・ルブランの「緑の目の令嬢」や江戸川乱歩の「幽霊塔」は私はまだ読んだことがありません。「幽霊塔」は宮崎監督がラフ絵コンテの本を出すぐらい思い入れがある作品のようなので、いつか機会があれば読んでみたいと思います。

物語の背景を考えると、その後のクラリスの前途は決して優しいものではないと思いますが、たとえ贋金づくりで財産を築いた血塗られた王家であったとしても、クラリスなら過たないだろうという希望で物語が終わっているのが、とても素敵です。

投稿 : 2022/03/21
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