徳寿丸 さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
優しさを通り越して甘いな
原作未読(2022.7)
京都の甘味処を舞台にしたハートフルドラマって感じなのかな。
和菓子の由来や雑学を交えながらそこで働く家族や関係者との交流を描く。
雰囲気は青年と少女の交流という点で「ばらかもん」だったり「うちの娘の為ならば~」に似てるかなと思う。
全体的に悪い部分はないのだが、個人的には釈然としない部分が消化できないまま終わってしまった。
シリーズ構成は吉田玲子氏なだけにちょっと甘すぎやしませんか?って印象。どうにもこの少女の御都合の為だけに物語が作られている感が拭えない。いや、それを覆い隠すだけの何かがあれば良いのだがいたって現代日本そのまますぎて、いやなくね?っていう部分が拭えない。
{netabare}どうして、この主人公は少女の父親が先輩だと知らないのか?(知らないままだよね?)、苗字が違うのか?にしても主人公の両親も息子の知り合いで常連の先輩だから預かったんでしょ?普通、説明しない?しないならしないなりの理由とかちゃんと物語上で示す描写はあるべきでは?
母親がネグレクトやDVじゃないなら何故、連絡を取らず、知り合いの和菓子屋に預けるのか?事情があるにせよ、妻の名前や連絡先位教えるでしょ?
実の母親が探しに探して引き取りにきたのに、あっさり他人の家に預けたままっておかしくない?むしろ養子縁組するから還すつもりがないとか、母親に問題があるとか設定つけるべき。少女が母親といかない理由が薄弱すぎて説明が足りない(仕事優先だから嫌いってだけ?今の和菓子屋が楽しいってだけ?)。
少女も他人の家にお世話になってるという後ろめたさがないのも気になる。あれだけ気が付く娘がそこは気にしないとか不自然。もう少し悩んだり、母親が泣く泣く養育費を仕送りさせて貰う位の話合いの描写はあっても良かったと思う。とにかく設定も心理描写も甘すぎる。吉田さんは優しい世界観とか上手いけど設定はザルのままが結構多いかな?架空世界ならともかく現代社会でちょっとこれはおかしい。
正直、両親が死亡して引き取り手がなく、和菓子屋の息子が先輩から生前頼まれてた位ベタの方が良かったんじゃないだろうか?{/netabare}どうにもこの登場人物達はおかしい。ありえないと思う。尺の都合で細かい設定は端折って見やすくしたとしても説明が足りず、消化しきれず釈然としないままだった。
あと、作画で耳から顎にかけての白抜き部分がどうにもおかしい。テカりにしては違和感が拭えなかった。
京都といえば「いけず」よそ者に冷たい等と言われますが、えらく甘ったるい話やなと。和菓子なのに、洋菓子クリーム盛り盛りケーキより甘い話ですね。
最近、歳のせいか、饅頭や団子、おもちの方が良くなってきました(笑)。
私のツボ:「どうして笑うんだい?」By C.ロナウド