てとてと さんの感想・評価

3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

不条理デスゲーム系で中々面白いが、話数不足

少年三人が謎空間で謎のデスゲームを強いられる理不尽系。OVA全3話。
「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」と同じ作者。
※作品データベース様より転載、感想は他巻も含む

【良い点】
良い意味でB級くさく悪趣味な作劇と雰囲気。
「王様ゲーム」と比較するとルールや攻略の駆け引きはまとも、知恵を絞れば切り抜けられるか!?なハラハラ感はある。
迫り来る死の恐怖に怯えながら、仲間と協力して切り抜けていくのは中々面白かった。
アリス、カルベ、チョータ三人のキャラクターも良い。短い尺で彼らの性格や関係性はそこそこ感じられた。
死の恐怖や極限での友情など、ベタではあるが悪くない。
この手のデスゲーム系にありがちな悪意に屈しなかったのは清々しい。

限られた尺でのエピソードの選択も、ターニングポイントなかくれんぼ編で閉めたのは構成上正解か。

【悪い点】
諸々説明不足。原作の序章までで終了、アニメの範囲では謎が殆ど開示されず。

キャラの掘り下げも善戦はしていたが不十分。

頭脳戦要素も1話で勝利条件見抜いた以外は物足りず、2話3話は駆け引きの余地が乏しかった。

ラストもひたすら理不尽で後味悪い。黒幕への反撃誓うのも含めて予定調和、もう少し波乱が見たかった。

【総合評価】4点
長編な原作の極々一部だけのアニメ化なので過度な期待はできない内容。
それでも大体の雰囲気は伝わるだろうし、理不尽デスゲームもたまには悪くないと思わせた。
評価は甘いけれど「普通」

【余談】
主人公が細谷佳正氏で「すげぇ奴だよカリベ…」
制作時期的に「すげぇよミカは…」に先駆けている。(今際の国のアリスは2014年10月、鉄血のオルフェンズは2015年10月〜)