ほるん吹き さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態：観終わった
知ってるようで案外知らなかった、羽川さんの物語。
今回登場する怪異の正体、羽川さんちの家庭事情などは「化物語 つばさキャット」で語られていて、それをさらに掘り下げた前日譚のストーリー。羽川さんの闇の部分がより深く描かれていました。
物語の中心だった二人について
羽川翼
完璧優等生、それも度が過ぎているがゆえに、異常だ、恐い、気持ち悪いだの言われていましたが、彼女はただ普通でありたいだけなんですよね…。異常な家庭環境下でも普段は何事もなかったかのように振る舞えるし、阿良々木くんへの想いすら押し殺して現状を維持しようと感情のコントロールすらできてしまう。そして結局相手にその想いが伝わることはない。何というか、器用すぎて不器用ですね。
そんな彼女が怪異に取り憑かれることによって一転、ネコ耳化しネコ語を連発する活発系の少女に変身、というのは前作同様（時系列的にはこっちが先ですけど）。
しかしその服装は、化ではパジャマ姿だった羽川さんが今度は上下黒の下着姿になってセクシー度はかなり上昇。シリアスな場面でも目のやり場に困るような大胆な演出でした。まぁそれでもただのえっちぃアニメに終わらないのがこの物語シリーズの魅力でもありますね。
阿良々木暦
{netabare} 躊躇なく妹の胸を鷲掴みにしたり、シリアスに羽川さんが「何でもする」と言った言葉に素直に舞い上がったり。相変わらず変態ですよねこの人はw
「羽川を近くの茂みに連れ込んだ」を３回繰り返して言ったのは大笑いしましたwよほど大事なことなので３回言ったのでしょう。
でも彼のそういった行動には裏があったりもして、そこがまた阿良々木くんの凄いところです。
顔の傷を隠す大きなガーゼを見られ、気まずい表情を浮かべる羽川さんのスカートをめくったり、傷を舐めまわすといった変態的な行為に見せかけて傷を治してあげたり。{/netabare} 相手に気を遣わせないような自己犠牲的な手段で、相手を思いやる行動をとることができる。
阿良々木くんが根っからの変態なのかそれを演じているだけなのか分かりませんが、彼は本当に優しくて良い人ですよね。
{netabare} 「下着姿の猫耳女子高生に欲情してるだけなんだよ」は最低に変態的なセリフでしたが、最高にカッコイイ表情で言い放っていました。{/netabare}
お互い相思相愛だったし、相性も悪くない。この二人がなぜくっつかなかったのかは物語シリーズの謎の一つですね。恋愛以上の絆で結ばれている、とも言われてますけど。
阿良々木くんも明らかに羽川さんに対して下心…いやいや恋心を抱いていましたが、彼からしたら、羽川さんはあまりに魅力的すぎて高嶺の花と感じていたのか、愛しすぎるがゆえに好きとは違う崇拝的な感情になったのか、それとも…。
ん～、その辺は本人じゃないと分からないですね。
