「魔法少女リリカルなのは(TVアニメ動画)」

総合得点
77.4
感想・評価
1232
棚に入れた
6534
ランキング
612
★★★★☆ 3.8 (1232)
物語
3.8
作画
3.5
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
3.9

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ネタバレ

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ある意味、シンフォギアの先駆者

リアルタイム放送で観ましたが、1話の当時の衝撃たるや、今でも忘れられません。無駄に格好いいメロディーOP曲、それに加えて、テンションを盛り上げてくれる、奈々様の素晴らしい歌唱力。吉成鋼氏による、明らかに周りと浮きまくった超絶作画シーンといい、逸話には事欠きません。萌えと燃えを両立させた『魔法少女リリカルなのは』シリーズの流れを作った作品ですが、意外にも新房監督というのが知られていないのが残念至極です。まどマギも新房監督作品なので、新世代の魔法少女の概念を作り出した監督という認識が私の中では非常に強いです。なのはの2作目以降はバトルの演出が凄くなったものの、ストーリーとしてはお粗末な展開が目立つ様にもなったので、バランスが取れている1作目が私としては一番好きですね。草川監督は、なのはシリーズではどうもバトル面に偏りすぎてる気がしないでもないのです。

原作・脚本を担当した都築真紀さんは、アニメ版魔法少女リリカルなのはを創造する際に、ワイルドアームズの生みの親でもある金子彰史さん(戦姫絶唱シンフォギアの原作・シリーズ構成でも知られる御仁。元々はゲームクリエイター)の人物描写に大いに影響を受けた事をワイルドアームズファンブックの対談で語り、金子シナリオの魅力をこう総括しています。

『(主人公が)すごい能力を持ってたり、運命を持っていたとしても、視点が普通なんですよね。だからこそ共感できる。しかもいつも序盤から主人公を打ちのめすじゃないですか。力の限界とか高い壁を突きつけて、打ちのめして、そこから、さあ立ち上がれ、飛んでみろ!っていう、叱咤激励みたいな』

{netabare}本作の高町なのはも、才能に恵まれながら、決してその実力に驕ることも無く、あくまで自分の視点と感性を大事にする年相応の女の子として描かれていました。そして、フェイトというライバルの登場により、実力差を痛感し、一端は打ちのめされるも、必死に努力を重ねる事で、限界の壁を突き破り、フェイトと全力全開の勝負を行えるまでになります。この傾向は続編のエースでもしっかりと受け継がれていました。{/netabare}ゲームからヒントを得た、都築真紀の考える『燃え』の土台が、やや実験的ながらも、本作で既に確立をされはじめていたのは言うまでもないでしょう。

メインキャラが可愛いだけでなく、特撮ヒーローの王道の様な熱い展開を併せ持った、当時としては非常に斬新な設定のアニメでした。日本のアニメ史に確かなインパクトを残した名作といっても過言ではないでしょうね。

投稿 : 2013/04/26
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サンキュー:

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