「花咲くいろは(TVアニメ動画)」

総合得点
90.0
感想・評価
6271
棚に入れた
26906
ランキング
67
★★★★★ 4.1 (6271)
物語
4.1
作画
4.3
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

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nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

一瞬ブームになった、アニメ発信の言葉

桜咲く季節、ここから始まる”新しい自分”

突然の夜逃げ、突然の告白、そして突然の別れ――。今までとは違う自分になりたかったという夢は、急に現実となりました。私、松前緒花の平凡な日常は1日にしてドラマチックな展開を迎えたのです。通い慣れた、それでいてあまり愛着のない街を出て、話したことや会ったこともない祖母の元で暮らすのです。大正浪漫あふれる温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)。そこで出会う人たち。花の芽が地上に出て新たな世界を知るように、私も、今までとはまったく違う、新しい生活を始めます。それは辛いことかもしれません。でも、めげても、くじけても、泣きじゃくっても明日は来るんです。だからこそ私は頑張りたいんです、そして輝きたいんです。太陽に導かれるよう咲く花のようにいつか大輪の花を咲かせられるように……。

一瞬ブームになった、アニメ発信の言葉
近年はアニメ作品発祥の流行語も増えています。ただ、一般的な流行語と同じく、その流行はあまり長続きしないもの。そこで今回は、「一瞬だけはやったアニメ発の流行語」をご紹介します。「懐かしい!」と思える言葉もあるかも?

●「にゃんぱすー」
2013年に放送された『のんのんびより』の登場人物・宮内れんげが行うあいさつのせりふです。インパクトのあるせりふなので、放送当初はネットでも使う人が続出。先日2期が放送され、また使う人が増えてきているようです。

●「ホビロン!」
2011年放送の『花咲くいろは』で、登場人物の一人・鶴来民子が発した罵倒の言葉。当初は非常に辛辣な罵倒をしていたのですが、それを改めるように言われたため、この言葉を使うようになりました。

放送当初に大きく注目されたアニメ発信の流行語を紹介しました。2期放送などで再度使われている言葉もありますが、ほとんどは現在見ることのない言葉ばかりです。

やっぱりあのタイトルが強かった Google上半期検索ワードランキング・アニメ編

1位はやっぱりあのタイトル。ほむほむ……じゃなくて、ふむふむっなるほど!

2011年上半期は「魔法少女まどか☆マギカ」や「TIGER & BUNNY」といったアニメが大いに注目を集めた。作品の人気度はネット上での検索数に比例するかも(?)ということで、Google日本法人にアニメタイトルの急上昇検索ワードランキングを聞いてみた。あなたのお気に入りは何位かな!?

2011年1月1日~6月末までの間に、Googleでの検索ボリュームが昨年に比べ急上昇したアニメタイトルを集計した。堂々の1位は「魔法少女まどか☆マギカ」に。2位は「TIGER & BUNNY」、3位は「花咲くいろは」という結果になった。

せっかくなので、参考までにGoogleでタイトルを検索してみると、1位「魔法少女まどか☆マギカ」が約2310万件、2位「TIGER & BUNNY」が約3520万件、3位「花咲くいろは」が約894万件ヒットした。「TIGER & BUNNY」が逆転している(正式タイトルで検索しているので、略称などでは差異あり。また検索数は7月20日現在のもの)。2期に突入したことも要因か?

【アニメキャラの魅力】いつか素敵なおかみさんに!?ぼんぼる直進少女「松前緒花」の魅力とは?
『花咲くいろは』は、石川県の架空の温泉地・湯乃鷺温泉を舞台としたオリジナルアニメです。「働くこと」の大変さや楽しさを正面から真摯に描いたこの作品は高い評価を得ました。このアニメは、現在では青春アニメに定評があるアニメスタジオ・P.A.WORKSの初めてのオリジナルです。今回ご紹介する主人公の「松前緒花」は、祖母の「四十万(しじま)スイ」の経営する温泉旅館「喜翆荘」で働くことになった高校生です。

■夢想と現実
緒花は、人間的にはダメなシングルマザーに幼い頃から家事全般を押し付けられたお陰で、料理や裁縫などひと通りのことができるようになっていますが、何も起こらずドラマのない日々に倦んでいました。それゆえ、今とは違う自分になることを夢想し、「身を滅ぼす」ようなことになったとしても今よりドラマチックでいい・・・などと思っていました。

そんな生活が急転直下、母がかさんだ借金のために夜逃げする恋人についていくことになり、緒花は母の実家である喜翆荘に送り出されました。そんな状況も緒花は変わるチャンスと前向きに捉え、都合のいい夢想をします。

ところが、実際に出会った祖母はお客様が全ての仕事人。緒花は衣食住と学業を保証される代わりに喜翆荘で仲居として働くことになりました。現実の祖母と仲居の仕事は想像以上に厳しく、緒花は夢を見るどころではなくなります・・・。

■恋愛オンチ
東京を離れる直前、緒花は幼なじみの「種村孝一」に告白されるものの、返事をできないまま旅立ちます。孝一のメールや電話は喜翆荘で様々な問題にぶつかる緒花の励みになりますが、肝心の返事は保留にしたままでした。東京に一時帰った時に、緒花は孝一のバイト先の同僚(孝一に告白したことのある女の子)から、「孝一の気持ちを開放してほしい」と要求され、やっと自分が自分のことしか考えておらず、孝一の気持ちを考えていなかったことに気付きます。

孝一のことを好きだという気持ちを自覚した緒花ですが、孝一にふられたと一方的に思い込み、仕事に打ち込んで吹っ切ろうとします。しかし、再び会った孝一がまだ自分を好きであることを知り、湯乃鷺温泉の「ぼんぼり祭り」に孝一を招いて告白しました。

■夢は四十万スイ
緒花は身勝手な母に育てられ自己中心的なところがありました。それゆえ、最初は自分のことは常に二の次にしてお客様を第一にせよという祖母の仕事哲学に反発します。しかし、喜翆荘で働くうちに仕事の喜びを覚え、少しずつ祖母の考え方を理解できるようになっていきます。そして、全てのお客様に差を付けず、精一杯おもてなしをするという「四十万スイイズム」を自らの心に深く刻みつけるようになります。やがて緒花は、仕事に誇りをもち一生懸命な「四十万スイになりたい」と夢を持つまでに。

喜翆荘が一時的に閉鎖されることになり、緒花は東京に帰ることになります。様々な経験を経て、「ドラマを作るのはひとりひとりの気持ちであり場所は関係ない」と思えるようになった緒花。いずれ必ず湯乃鷺温泉に帰ってくると祖母に誓います。

最初は空気を読めない暴走機関車だった「松前緒花」。厳しい祖母や一緒に働く人達とぶつかりながら、本質を見失わず芯の強い子に成長していきました。彼女を応援したくなるのは、作中の周囲のキャラクター達だけではなく、視聴者も同じだったと思います。いつかきっと、日本の「おもてなし」文化を体現するような素敵なおかみさんになるのではないでしょうか?

【アニメキャラの魅力】細やか接客の内気少女!湯乃鷺のかっぱっぱ「押水菜子」の魅力とは?
それまでは大きい制作会社の下請けを主に行ってきたアニメスタジオ「P.A.WORKS」が、初めて制作したオリジナルアニメ『花咲くいろは』。クオリティーの高い絵作りと演出、そしてさわやかな青春ストーリーは高い評価を得ることとなりました。石川県の架空の温泉地・湯乃鷺温泉を舞台に、“働くこと”の苦楽が描かれます。

今回ご紹介する「押水菜子(おしみずなこ)」は、主人公「松前緒花」が住み込みで働く温泉宿「喜翆荘」で、仲居のアルバイトをしている女の子です。

■内気少女
菜子は引っ込み思案で人見知り。そんな自分を変えたいと思い、接客業である仲居のアルバイトを始めました。とはいえ、働いていてもなかなか自分を変えられず、お客さんから自分の知っている事を聞かれても教えることができずに、後で一人で悔やんだりします。

喜翆荘のおかみさんの孫である緒花が一緒に働くことになり、菜子が教育係になります。しかし、体が小さいのに声が大きく、空気が読めずにいきなり距離感をぐいぐいつめてくる・・・そんな緒花のことが怖くて、必要なことを指導できなかったために緒花が失敗して叱られるはめに・・・。しかし、緒花がそのことを黙って自分一人が罪をかぶってくれたことで、菜子は緒花を信頼し、また、同じ学校に通うようになったことで少しずつ心を開いていきます。

■湯乃鷺の河童
菜子は3歳からスイミングスクールに通っており、水泳が得意かつ大好き。幼い頃は「かっぱっぱ」と呼ばれるほどに泳ぎが達者だったことを、おかみさんが知っているくらい有名でした。

喜翆荘に長逗留していた自称小説家の次郎丸太郎が、宿代に困って逃げ出した折、菜子は海に飛び込んだ次郎丸を救助しています。宮崎県への修学旅行では、翌日に予定されていた海水浴を待ちきれず、一人で暗い夜の海辺でイルカのごとく飛び跳ねて泳ぎ、それを見た緒花に河童と間違われていました。

■広がるテリトリー
菜子は二男二女の兄弟の長女です。両親は2人共教師で、家では常に無駄な教育論を戦わせて菜子に家事や子供たちの世話を押し付けているダメ親。ただ、菜子は家では家族に強気に出られる内弁慶であり、家事をしながら弟・妹たちの世話をしている自分に「自分らしさ」を感じていました。もし自分が人魚姫なら、王子様に憧れたりせずに海で自由に泳いでいたい。それは、自分のテリトリーである“家”でしか本当の自分になれないという気持ちの表れ。

喜翆荘では家とは違って控えめ。しかし、控えめながらもきめ細かいサービスが出来ることをおかみさんに高く評価されていることを知った菜子。喜翆荘も自分の居場所であると考えられるようになり、以前よりのびのびと働けるようになります。

菜子は喜翆荘で働くうちに、おかみさんの“全てのお客様に差を付けずにおもてなしをする”という考え方や、それを体現する喜翆荘を好きになっていきました。喜翆荘が閉鎖の危機に陥ったとき、若旦那や料理人たちが本質を忘れて「とにかく喜翆荘を存続させよう」とおかみさんの方針をねじ曲げようとします。そして菜子は、それまで出したこともないような強い声で「わたしの好きな喜翆荘を返してください!」と訴えるのです。

結局、喜翆荘は一時閉鎖されることになり、仲間たちは散り散りになっていきました。その後、菜子はスイミングスクールで子供たちの指導をするようになったようです。菜子はおかみさんの孫である緒花や、板前を志す民子のような明確な夢はまだありません。しかし、いつかきっと喜翆荘に戻りたいという気持ちは持っています。もしいつか喜翆荘が復活し、緒花がおかみさん、民子が板前として戻ってきたなら、菜子もまた仲居として2人を支えてあげるようになるといいですね。

アニメは平成23年度(第15回)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品に選ばれている。

オープニングテーマ
「ハナノイロ」(第2話 - 第13話)
「面影ワープ」(第14話 - 第25話)
エンディングテーマ
「Hazy」
(第2話-第5話、第7話、第9話-第10話、第12話-第13話)
「月影とブランコ」(第6話)
「夢路」(第8話、最終話)
「細胞キオク」(第11話)
「はなさくいろは」
(第14話 - 第21話、第23話、第24話)
「ハイリープ」(第22話)
「Ray of Light」(第25話)

投稿 : 2015/12/05
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サンキュー:

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