「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 追憶編(OVA)」

総合得点
79.8
感想・評価
501
棚に入れた
2910
ランキング
475
★★★★★ 4.1 (501)
物語
4.3
作画
4.2
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

おかき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

あなたは本当に血の雨を降らせるのですね…

人誅編の序章として描かれた剣心の過去の物語で、海外でも評価されているみたい。

人斬りになるまでの経緯、十字傷や不殺を誓うまでの謎が明らかになります。


目に映る人々の幸せを願っていた本編とは違い、

「…自分の汚れた血刀と犠牲になった命の向こうに
誰もが安心して暮らせる〝新時代〟があるんだったら―」

と、動乱の世を一日でも早く終わらせたいと強く願い、人斬りとして京の町を血に染めていました。

ある雨の夜に一人の女性と出逢うことになります。
彼女との出逢いが、剣心を大きく変えていくことに。


この追憶編は原作の中でも大好きな物語で、
歴史的背景を絡めながら上質な愛憎劇に仕上がっています。

言動の一つ一つに奥ゆかしさを感じる巴が魅力的で、
少ない出番にも関わらず、志々雄や斉藤一と並ぶ大好きなキャラクターです。


細部の表現に若干の変更はありますが、基本は原作通り。

大きく変わった箇所はキャラデザと作画です。
それによって時代劇を彷彿とさせる雰囲気となり、より凄惨さが際立つ形になりました。

時折、実写風景が混ざっていますが、気に留める程ではありませんでした。

もう一つありました。
脱少年漫画作品として製作されていて、必殺技名を叫ばないところも。


二時間の中で無駄な描写もなく上手く纏め上げられていると思います。
その中でも特に間の取り方が素晴らしかった。はしりもせず、もたりもせず。

清里の亡霊を見るオリジナル要素では、巴の心理描写に全く触れません。
何を思ったのかは観た人の解釈次第です。曖昧な表現で演出するところも素敵でした。

他にも原作で表記していた言葉とは真逆の表現で語らせます。
その後(下記、台詞)に続く語りで、より巴らしい台詞へと変わった気がしました。

「この人は私の幸せを奪った人、けれどもうひとつの幸せをくれた人」


るろ剣としては零話的位置付けなので、本編の内容を知らなくても楽しめるかなと。
諸事情で手元に単行本が無いので、ちょっと懐かしかしい気持ちにもなれました。



追記

原作を読んでいないと分かり難い箇所がありました。

終盤の死闘では五感(六感だったかな)を次々に潰されていっていたはずなので、
その辺を頭の片隅に置いておけば、納得のいく描写になるはずです。



2011.8/18

投稿 : 2011/08/22
閲覧 : 593
サンキュー:

10

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