「C - The Money of Soul and Possibility Control(TVアニメ動画)」

総合得点
84.8
感想・評価
3614
棚に入れた
19241
ランキング
267
★★★★☆ 3.7 (3614)
物語
3.8
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「『今』が無くなったら『未来』もなくなる」 「『未来』の為に『今』があるんだろ!」

お金の話だとか、バトルものだとか、心理戦的なのとかを期待して見るとたぶんガッカリします。そういう人達が低評価をつけていることからもそれは明らか。

つまり、明快な作品を好む人には物足りないし、流し見にも向かない。「C」は、作品を見ながら、主人公と一緒に悩んだり、考えたりするようなアニメです。そういうのが好きな人は好きでしょう。

このアニメのテーマは、「現在と未来」という言わば正解のないもので、それを具現化するために経済と絡ませたという感じ。
主人公が葛藤する要素がふんだんに散りばめられていて、効果的に(真剣に見ている)視聴者を悩ませたと思います。

具体的には、三國、サトウ、宣野座、大学の先生とか、数々のアントレの想い・賭けて戦っているものが葛藤の主な要因。
中でも、キミマロが未来を守る決断をした要因としては、父親と真朱の存在が大きかったと思う。

父親を信じられずにいたキミマロだが、「現に今君は生きているじゃないか」というサトウの言葉にハッとする。俺もハッとした。父親は、自分の命を捨ててまで未来を守ったのだ。キミマロは、未来を守ることの意味に気付き始める。

未来ってなんなのかわかんない。そんなのは当然。まったく保証がないし、逆にいくらでも可能性があるから。

そんな未来を守りたいと強く思わせたのが、未来が具現化したという真朱の存在。未来ってなんなのかわかんないけど、真朱が未来なら、俺は未来を守りたいってキミマロは変わっていく。

けれど、それは同時に、現在の真朱を未来へ返すこと、真朱との別れを意味しているのが、この作品の設定の憎いところ。そう、実はこの作品は真朱とキミマロの恋の物語でもある。

真朱のかわいさは、視聴者受けを狙った単なる萌えとも言えるが、それ以上に葛藤を深くすることに大きな効果があった。
カップ麺から始まり、最終回にキスまで持っていったのは、良い演出だった。俺はなかなかグッと来ました。

最後、結局真朱の正体がわからないまま作品が終わってしまったけど、この作品においてはそうあるべきだと思います。
「未来はどうなるのかわからない。けど逆にいくらでも可能性があるだろ?」ってのがこの作品の大事なポイントですから。未来(真朱の正体)は自由に想像してくださいってことでしょう。

投稿 : 2014/05/07
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サンキュー:

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