「ソードアートオンラインⅡ(TVアニメ動画)」

総合得点
88.2
感想・評価
3902
棚に入れた
22341
ランキング
123
★★★★☆ 4.0 (3902)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

plm さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

仮想と現実の、リンクスタート!

 VRMMORPGを題材に、現実のようにゲームに身を投じるキャラ達を描くサイバーファンタジー。
2期となる今作では、1クールでGGO編、2クールでキャリバー編、マザーズ・ロザリオ編が描かれた。
1期でファンタジー世界を舞台としたMMORPGをやってきたことから打って変わって、
GGO(ガン・ゲイル・オンライン)は銃撃戦のFPS的なゲームだった。
銃の世界で剣士のキリトさんがはたしてどう立ち回るのか……?!といったところが見所か。

 キャリバー編、マザーズ・ロザリオ編では1期2クールと同様のALOが舞台となる。
キャリバー編は小休止・お気楽ストーリーで、いわゆる箸休め的な内容。
そしてマザーズ・ロザリオ編は今作で最も見所ではないかと思われる、アスナが主人公のお話。

それぞれ振り返っていきましょう。

■【GGO(ファントム・バレット)編】 銃は剣よりも強し。ンッン~名言だなこれは
{netabare} デスガンの正体がアスナさんだと散々ネタバレを食らって、デスナさんとか呼んでいたあのころ。
そりゃまぁまた新しい子をたらしこんでたらアスナさんも怒りますわな……。確かに筋は通っている。
それでも戦場で笑えるだけの強さがある!ライトセーバーキリトさんカッケー!
この強さはもうヴァーチャルゲームの枠を超えている……ッ!でも俺の質量は減少している……と思う
アサダさんアサダさんアサダさんアサダさんアサダさん!!!

ごめん、これしかもう覚えてない。{/netabare}

■【キャリバー編】 聖 剣 エクスキャリバー
{netabare} パーティクエストって賑やかで楽しそうだよね。
シリアスな雰囲気もなく、わいわいとゲームを遊んでるのを観るのもけっこう良いものだと思う。
それも死線を共に潜り抜けたという信頼のある仲間、という安心感がいいよねこのメンツ。
けど本来ゲームは死の危険なんかなく、楽しくやるものなのだし。そういう面が見れて良かった編。
神話を収集して独自のクエストを作り出すシステムっていうアイデアはいいなあ。
しかし、おっさんが対決する絵面には思わず笑った。

 ラストでなんでエクスキャリバー捨てたの?という疑問が浮かんだけど、
それはゲーム的な話で、アイテムインベントリ的なところに格納するには所有権が必要で、
所有権のないクエストアイテムを持ち運んでる状態だとジャンプ不能ペナルティがかかるっぽいね。
という解釈で納得した気がするんだけどたぶん合ってるよね。
でもシノンさんのスキルによる持ち上げなら可能だったと。ゲーム脳じゃないと理解しにくい描写やも。{/netabare}

■【マザーズ・ロザリオ編】 想像の可能性 眠れる騎士たち、スリーピング・ナイツ
{netabare} 三編の中でも一風変わった空気感を醸していたのが最後のマザーズ・ロザリオ編。
今回の主役はアスナで、リアル事情も絡むお話展開になっている。
これまでの編との違いはそこで、ゲームの中という閉じた世界での事情で完結せず、
現実問題と仮想世界の関係を結び付けて語られたことではないかと思う。

この話を観て純粋に思ったことは「想像力って凄いな」ということだった。

 そもそもSAOという作品は、非現実的なファンタジーになりきらず、
遠くない未来に実現しそうな、近未来的テクノロジーの描写という点に長所が元からあった。
けれどこれまでは、ゲームをやるにあたっての外部装置として設定上存在する程度の意識でしかなく、
あまり現実的なものとして捉えられるようなものではなかった。

しかし、マザーズ・ロザリオ編で見せてくれたメディキュボイドやキリトの研究した視聴覚機、
それに母親にゲームの世界を見せるシーンなどは、バーチャルとリアルに分離しきれない、
別の世界だと隔てきれない、繋がりのようなものを感じた。
仮想の世界が現実に影響を及ぼし、現実もまた仮想の世界の重要性を高めていく。

そんな未来がこの先くるのではないか、こんな時代が実際に訪れるのではないか、
今までゲーム世界に傾倒していたキャラ達の現実的な側面を見ることで、現実味を帯びて感じられた。
無菌病室で一生を過ごさねばならないような人が世界を歩き回ることができるということ、
そういう想像力がある作品なんだ、そして伝道できる作品なんだ、というところに創作の凄さを感じる。
こういったアイデア・想像力が多くの人の誰かの内で芽生えて、現実にするかもしれないんだよね。

仮想世界に近しいキャラたちだからこその考え方を、現実に正面からぶつけていったシナリオ。
まさに「ぶつからなきゃ伝わらない事だってあるよ」を実践したかのような内容で、
仮想世界の可能性を提示してくれたんじゃないかな、と思う。

他人からしたらアスナの行為は、そんなお節介なことをどうして身を乗り出してやるのかと思うところ。
けれど限られた時間でも、その間を親身になってあげられること、後が辛いだけだろうに
それでもユウキがどれだけ報われたかを考えると、幸福を分け与えることができるというのは
やはり特別なことなのだろうか、と感じる。

寂しく哀しくも、アスナさんの溢れ出す善性に圧倒された終盤であった……。
こういうキャラ戸松遥ハマり役だよね、と思った。
ユウキもゆうき繋がりの悠木碧、震え声とか凄くてさすがの印象に残る演技力だった。

2014秋アニメはこれを筆頭に精神揺さぶってくる作品が多くて大変だった。{/netabare}

☆まとめ☆
 中二作品、俺ツエー作品などとよく揶揄されているけれど、(まぁ基本的には若年層向け作品だし)
なかなか綿密に練られているところもあって、やっぱり近未来的想像性に魅力のある作品だと思う。
GGO編は少々気色悪さと冗長なとこがあるものの、キャリバー編・マザロザ編は明るくて良かった。
続き物としてのストーリー進行も感じられたし、編分けがメリハリを利かせてくれる良い構成だった。
まとまったストーリーモノを観たい!という人にも満足な内容だったんじゃないだろうか。
終わってみれば良いラストだったので、続編観たいなぁと結構好きになれた2期だった!

投稿 : 2015/01/02
閲覧 : 207
サンキュー:

20

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