2022年度の革命TVアニメ動画ランキング 1

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67.7 1 2022年度の革命アニメランキング1位
アークナイツ【黎明前奏/PRELUDE TO DAWN】(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (125)
270人が棚に入れました
テラの大地では、原因不明の天災が各地で不規則に発生している。
そこで大多数の人々は天災から逃れるために、長い年月を経て開発された移動都市で暮らすようになった。
天災の跡地に残された莫大なエネルギーを持つ源石は、文明の飛躍的な進歩に寄与する一方、不治の病——鉱石病をもたらす。
鉱石病の感染者は徐々に体が結晶化し、死亡時に新たな感染源となることから、各国で隔離や強制労働の体制が敷かれ迫害の対象になっている。
抑圧を受けた感染者は反旗を翻し、レユニオン・ムーブメントを組織して前代未聞の大規模な暴動を引き起こした。
鉱石病の治療法を研究する製薬会社”ロドス・アイランド”は、病から全ての人々を救うために武器を取り、自らの往くべき道を進む。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

尻切れトンボを感じさせない上手い構成。SFセンスもテーマもあり面白いです。

 ゲーム販促で8話しかありませんでしたが、かなりの高水準の出来で満足でした。面白いしSFセンスもテーマ性も感じました。

 1話のSF的ドキドキワクワク感があるスタートから、ロゴスと病気、敵対組織の世界観の説明がありました。ラスボスかどうかわかりませんが当面のゴールとなりそうなタルラの迫力あるシーンがありました。
 そして、龍門ですが3つ目の勢力です。病気によって苦しんでいる世界なのに3つの勢力に分断され貧困で苦しむ子供がいるという部分を見せつつ、ミーシャ編ともいえる1つのエピソードを入れてきました。

 このミーシャの話が8話までのエピソードになってきますが、ゲーム販促で結末を見せられない中、病気で皆苦しんでいるのにそれぞれの正義で分断されてしまう歪な世界観。そして悲しく散って行く人々という部分を描きました。
 俺たちの戦いはこれからだエンドでしたが、そのミーシャの物語によってそこの不満がかなり吸収され、8話という短めの作品でも満足度が高い仕上がりになりました。

 ミーシャとスカルシュレッターの関係について説明がましい部分は少なく、ストーリーに溶け込ませることで2人の過去が理解できるようになっていました。これも好感がもてました。7話のテンプレフラグはちょっと笑ってしまいますが。

 アニメとして絵が綺麗でした。4話の契約の場面なども動きは少ないながら会議の緊迫感を上手く描くような構図・背景になっていました。
 最近背景が手抜きな作品が増えている中、本作は背景と構図がかなり決まっていたので、非常に好感がもてました。ちょっと岩場のシーンで安っぽい部分はありましたけど。

 キャラも美少女ケモナーばっかりで何の性癖だよと冷静になれば思わなくはないですが、病気とSF設定、何よりキャラデザの秀逸性でほとんど気になりませんでした。人物の作画は良かったですし。

 ということで、ゲーム販促にしては、という水準を超えてSFとして十分高いレベルの作品になっていたと思います。惜しむらくは続きがないことが欠点でしたが、なんと「冬隠帰路」という2期が制作されるみたいですね。これはさらに評価を上げざるを得ません。

 尻切れトンボで一応の結末も提示できない異世界ものなどが横行してますが、本作の工夫は素晴らしかったと思います。こういう作品、増えて欲しいですね。





以下 3話まで視聴時の感想です。

高水準のSF的ファンタジー、気になるのは終わるのか?です。

{netabare} 3話まで。どうもゲームアプリの販促っぽい情報があるので、何とも言えません。黎明前奏/PRELUDE TO DAWNという題名からいって、導入アニメだよ、ってことでしょうか。

 このアニメ、1話の出来はかなり良かったです。作画、キャラデザ、画面作り、演出。高水準でした。冒頭にあまりしつこく説明がないのも謎めいていて、ワクワクする感じに「おおっ」となりました。
 ドクターの能力が認知力なのか分析力なのか超常現象なのか気になるのもいいです。

 しかし、1話目の終わりからセリフでダーッと説明してしまうので、おやおや?となりました。いや、そんな説明は見てればだいたい想像できるだろう、ということがセリフで語られてしまいます。

 セリフで語るのがなぜ悪いかといえばSFとしては謎を残してもらってドキドキワクワクしたいということと、視聴者の頭を信用していないということで演出に深みが無くなることです。

 2話の冒頭のTV画面と現実のギャップを説明なしで見せたのは良かったと思います。ただ、キャラが出るわ出るわ。敵キャラが出すぎて、しかも統率が取れてない、ご都合主義展開なので、ちょっとがっかりです。味方も五月雨式に合流してゆきますし。キャラの性格造形がちょっとテンプレ感がありました。

 移動都市設定は、SFとしては夢のある設定なのでこれは良いと思います。病気、天災とあいまってなかなかの世界観を作れているのではないでしょうか。

「タクトオーパスデスティニー」が販促アニメの割に面白かったし感動もありました。何より話を終わらせたし、かなり設定にも工夫がありました。つまりちゃんと作れるなら販促アニメが悪いとはいいません。そして、今のところ、敵キャラ紹介要素はタクトオーパスと似てるようなところはあります。

 キャラ出すぎ、セリフ説明多すぎ以外は高水準だと思います。人間独り言はめったに言いません。モノローグをアニメで多用するのは辞めて欲しいです。

 人を殺さない設定です。ガンダムシード、エウレカセブンからリコリコまで多いですね。それが自然ならいいんですけど、そこでヒューマニズムを見せるならキャラのいい子ちゃん設定ではなく、ちゃんと大きなテーマにしてほしいです。

 で、そういったアニメ要素は別として、アニメそのものはかなりファンタジー要素が強いですが、構造はSFだしドクターの謎とか展開とかで面白いと思います。SFで超能力を否定すると「新世界より」とか成立しないですし。

 このアニメの価値は、結局は「終われるかどうか」でしょうね。過度な期待をしないように話を追いたいと思います。ちょっと「咲う…すん」のトラウマがあるので、ドキドキしますけど。

 1話の水準でオリジナルアニメでやったら最高だったと思うんですけど、金がどこから出てるか考えるとしょうがないでしょう。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 8
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ケモいのが玉に瑕

●物語評価を3に下方修正
シリアスな雰囲気等には魅力を感じますが、やはりキャラデザが微妙に
シリアスな雰囲気とのアンバランスさをもたらしている感が否めず評価ダウンに繋がりました。

期待していた{netabare} ドクター{/netabare}の活躍も今一つでありまして、要するに
後半戦に持ち越しというオチなのでありましょう

●下降トレンド確定と思いきや?逆噴射フルバースト!?
そろそろヘタレ無能主人公が覚醒するかと期待していましたが
{netabare}相変わらずのグダグダ展開でありまして、万事休すかと思われたその時に
ヒロインの兎ちゃんが覚醒?人道主義者設定を全否定するが如く、やはり
「製薬会社」出身者だけのことはあるなと納得させるような暴挙に打って出たわけであります。

そもそもその原因となっているのは主人公級のドクターが記憶障害の影響により
結果を出しきれてないことにありますから、彼に対するプレッシャーは兎ちゃんの暴挙により
ますます強まって精神的にどんどん追い込まれていくわけであります。

このプレッシャーが終盤戦に向けての超展開に繋がることを
密かに期待したいところであります。{/netabare}


●ケモい臭留まること知らず・・・
耳などが生えたキャラが次々現れ、それに伴い激しい脱力感が
どんどん募っていくような状況であります。

雰囲気は嫌いではないですが、いい加減キャラデザ的なビハインドを覆すような展開が
欲しいところでありますが、「ドクター」と呼ばれる主人公の活躍も今一つ発揮されてない
ところなどを含め、このテンポ継続ならばそろそろ痺れ切れ局面にあるようにも思えます。

逆に言えばこの辺が物語を動かす重要局面でもあるため、
まだ期待は持てるというわけでもあります。

●ラスボス級キャラ登場?
4話で遂に登場したのは、ラスボス級の{netabare}「ドラコニアン」であります。

他の方のご指摘の通りファンタジーのテイストがかなり濃厚なようでありまして、
SFとファンタジーが共存するような世界観それ自体に否定的ではなく
むしろファンタジー脳寄りな当方でありますが、気になるところは
双方のバランスであり整合性があるかどうかであります。

例えば「オッドタクシー」、あるいはそれよりも解釈が簡単な「BEASTARS」
のような類のものを「擬人化アニメ」と呼ぶ風潮、理解できないこともないですが
ファンタジーに登場するキャラは基本「亜人種」という概念で理解すべきものであり
「獣人族」にはしかるべきルーツが存在するわけでございます。

もしもSF的思考が強い作品ならば「擬人化」という発想がまるで通用しない
というわけではありませんが、「ドラコニアン」とはファンタジー系作品では
暗黙の了解としてラスボス級の存在を表すため、SF作品として「ドラコニアン」を敢えて
登場させ意図とは何でしょうか?という風に余計な詮索、突っ込みの衝動が
抑えられない我が性分にございます。

そもそも近代科学と錬金術とは表裏一体の関係にあり、SFで魔法が使えても
矛盾する要素はむしろないと言えますが、謎の伝染病が蔓延する世界なら
とりあえずヒール系の魔法で治癒すべきではないか?という衝動抑えられず、
また「ロドス島製薬」という民間企業ならば、当然その株主は魔法で当社の業績を上げ
株主還元最大化を目指せ!と「【水星】の【魔女】」の企業辺りなら
当然吠えまくるはずでありましょう。

兎に角ファンタジーとSFの要素が混同する世界観には説得力を持たすのが難しく、
ただファン受け程度の動機でケモ耳亜人種の類を適当に配列してるのならば
最終的な物語の整合性に致命的な傷を負うかもしれないリスクについて
少々軽んじていたような印象を受けた次第でございます。

「エンタープライズ」の起源とは「英国東インド会社」にあり、
「製薬会社」にも独自のルーツが存在し、「ドラコニアン」や「亜人種」
そして錬金術や黒魔術にもルーツというものが存在いたします。 {/netabare}

ルーツを知らずしてこれを語れば的外れの結末に辿り着くのは必然であり、
本作においてもその点について警戒する必要性があると進言いたします。

そもそも魔女には薬学の{netabare}知識があり、魔法と現代的製薬会社には矛盾する要素は
無いという風にも考えられますが、ところが今の時代の常識は魔法と薬を無関係なものと考える
故に現代的科学思考の発想によれば、矛盾してしまうため、
この関係性を説明するのには、とても骨が折れる消耗戦を余儀なくされ{/netabare}
実質説明不可能な机上の空論に終わるような気がいたします。


原作知らずですがファーストインパクトは概ね良好であります。

戦略シミュレーションゲームが元ネタなのか定かではありませんが
戦略的なものが見せ場と言うなら興味は割とあるかもしれません。

当方、耳とか尻尾とか頭に突起物が付いてるキャラには基本感情移入できない体質でありますが
ストーリーがいいのならば、なんとか乗り切れそうな気もいたします。

シリアスで重めな雰囲気が個人的には妙に馴染みますが、その上人道主義的で理想論的な甘っちょろい
行動原理で無理やり突き進む感じにも好感度が持てたりします。

ただ一歩間違えれば、ご都合主義でリアリティーがないという諸刃の剣の綱渡りを
巧く渡りきれるかどうかは今後の展開次第かもしれません。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 0

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ミーシャはなんやったん??

ゲーム原作という事だけ認識。ドクター=プレーヤーでちゃんとタワーディフェンス風に始まる。
中華ゲームで名前文字中華なので中華向けアニメなんだろうと構えてみる。

ゲーム内容が鉱石病を中心に、鉱石病の迫害から保護する主人公と迫害を受け続け社会に反旗を翻した感染者組織との対立なだけで、内容はわかりやすいが、天災が弾幕とか、突拍子すぎる展開に中二な作り手のナルシスト感を感じてしまった。
作画は綺麗なのに…もったいない。

リユニオンの目的はロゴスでないって、いやいやミーシャ捕獲って最初からいってるやん…とか流石に突っ込みたくなる内容がちらほら散在してて、ゲームの世界背景はいいのにゲームに寄せる話が勿体無いと思ってしまう。

OPEDは良い

2期制作中とのことなのでキャラが多いので個々のキャラの深みを期待。

100点中66点

投稿 : 2024/05/18
♥ : 0
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