せつないおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのせつない成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番のせつないおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.3 1 せつないアニメランキング1位
極黒のブリュンヒルデ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1733)
9691人が棚に入れました
子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみの女の子のことが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束「宇宙人が存在することの証明」を果たすべく、天文部に在籍し毎日夜空を見上げ探し続けていた。ある日、良太の前にその幼なじみと瓜二つの転校生・黒羽寧子が現れる。しかし、彼女は自分を「魔法使い」だと語った…。「魔法使い」は研究所で手術や薬により肉体を改造され、様々な特殊能力を持つが、鎮死剤を毎日1錠飲まなければ死んでしまうという。「研究所」から逃げ出してきたという彼女を回収するため、次々と追跡者が差し向けられる。迫り来る高位の魔法使いと鎮死剤の枯渇、あらゆる死の恐怖が迫る中で彼女と良太が選んだことは・・・。

声優・キャラクター
逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾、M・A・O、田所あずさ、東地宏樹、鈴木達央、沼倉愛美、内山夕実、能登麻美子
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

1話目がとても面白かったですね^^
OPがおどろおどろしいところが印象的です。

主人公の声優さんは、「彼女がフラグをおられたら」の
主人公もやっていますが、どっちも1話目から
{netabare}死亡フラグ {/netabare}がいきなり立ったというのが
共通していて、ちょっと笑ってしまいました^^

■第2話
{netabare}
黒羽の状況が大体わかりましたね。
あと、掛け算ができない理由も判明しました^^
「左右」を「ナエナロ」って呼んだのは斬新です(笑)
{/netabare}

■第3話
{netabare}
3話目にしてあっさりと猫が・・・。
「まだ大丈夫だ」ってどういうこと??
{/netabare}

■第4話~第6話
{netabare}
小鳥ちゃんは無実っぽい?
・・・でもまだ伏線は回収してないよね^^;

クスリも尽きかけて泥沼に陥る前に
強力な助っ人登場★これはまた展開が楽しみです♪
{/netabare}

■第7話~第13話
{netabare}
最終話展開早すぎぃ(笑)
でも今期かなり面白かったアニメでした^^

EDでカズミが生きてて、みんな「!?」って感じでしたねwww^^
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 90

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ラストもの凄いスピードで駆け抜けたねε=ε= 三 ;`ロ´)

かなり凄惨なシーンの多い作品になります。
グロが苦手な方は視聴を避けて下され(●`ω´●)ゞ

子供の頃に事故で死なせてしまった
幼なじみを忘れられずにいる主人公・村上 良太。
その彼の前に幼なじみと瓜二つの少女・黒羽寧子が
現れる所から物語はスタートします。
しかし寧子は「魔法使い」と呼ばれる人工的に造られた超能力者。
良太の元にはそんな「魔法使い」たちが集ってきます。

ストーリー、お話はテンポ良く進んでいきます。
魔法使い同士のバトルシーンも多いので
このテンポの良さはとてもプラスになってます。
この手のジャンルでは王道と言ってもいい内容で分かりやすい作品。
張られる伏線もしっかりしたもので、こちらを楽しませてくれます。

寧子と同じ境遇にある「魔法使い」はどのキャラも魅力的(*´∀`)♪
いろいろな属性の「魔法使い」が出てきますよ♪
ちょっとエロもアリですw
まぁ、お決まりと言ってしまえばそれまでですがw

声優陣は逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾など若手を起用。
演技は全く問題なくストーリーに入り込んで行けました。

残念なのは終盤の詰め込み過ぎですね。
伏線の回収やそれまでの謎解きが…勿体なく感じました(;´`)
作品は全13話+OVAという構成ですが
もう少し上手くまとめてれば評価はもっと上がったと思います。

グロ注意のダークファンタジー作品ですが
それを除けば十分に楽しめる1本だと思います!
ラブコメ好き、バトル好きの方にオススメです(*・ω・)/″



《キャスト》
村上 良太(CV.逢坂良太)
黒羽 寧子(CV.種田梨沙)
橘 佳奈(CV.洲崎綾)
カズミ=シュリーレンツァウアー(M・A・O)
鷹鳥 小鳥(CV.田所あずさ)
斗光 奈波(CV.沼倉愛美)
若林 初菜(CV.内山夕実)
藤崎 真子(CV.能登麻美子)
柱谷 小五郎(CV.伊藤健太郎)
黒服(CV.鈴木達央)
九 千怜(CV.東地宏樹)



《主題歌》
OP:
『BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED』(第1話-第9話)
『Virtue and Voice』/Fear, and loathing in Las Vegas(第10話-第13話)
ED:『いちばん星』/黒羽寧子(種田梨沙) 橘佳奈(洲崎綾)
      カズミ・シュリーレンツァウアー(M・A・O) 鷹鳥小鳥(田所あずさ) 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 62
ネタバレ

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニメはこの作品全体からすると導入部に過ぎない。 【追記2016/5/23】全巻読み終わって。

エンフェルリートの作者「岡本倫」の描く最新作 極黒のブリュンヒルデ
SF要素の濃い作品となっております


ストーリーは巨乳好きの主人公村上良太が幼い頃、
自分のせいで殺してしまったクロネコをことを高校生に
なった今でも思っていて、ある日そのクロネコに似た女の子が
自分の学校に転校してきた。
そしてその夜、天文部に1人いた村上のもとへ突然クロネコ似の彼女が
訪問してきて………
という感じ。


SFでグロも多い作品ですがキャラのデレシーンも多く笑える所もあるので
浮き沈みバランスの取れた作品だと思います。
ダークファンタジーものです

イントロのみのOP、
あのOPは視聴者をブリュンヒルデへの世界へと
上手く引き込んでくれます
(10話からの新OPの方は、アニメに合っているのかは謎ですが映像は曲に合わせようと頑張っている感じでした)


キャラは寧子、カズミ、初菜が好きですがみんなもちろん可愛いです。
アニメの中では寧子のぷにぷに腕、変な歌
カズミの村上への猛烈アタック
寧子「じゃあ、私もその童貞を1つ、、」
のシーンに笑えました(^^;


序盤から中盤にかけてはストーリー進度もよく毎週面白かったですが
新OPからの辺り(10話くらい)から1クールで終わらせるためか
急展開過ぎて怒涛の展開。
原作でいえば4、5巻を2、3話で駆け抜けた感じです(^^;

2クールでの構想なら
原作を万篇なくいい感じにやりきれたかと思いますが
1クールで10巻分はきつかったようです。
そこがこの作品が少し残念な評価になっている点。。


でもなんだかんだでアニメは楽しめました
アニメを見て
ブリュンヒルデについてもうちょっと深く知りたくなったという方は
原作にも手を出してみるといいと思います!

僕もアニメ→原作の流れですが
良いところといえば
絵は漫画の方が可愛い
というところですかね。

アニメではカットされてしまった
スカジ編はこの作品の何箇所かある盛り上がる部分です!
アニメ化されたらよかったのですがね、、
漫画の方はカズミ推しが若干強い感じです。



追記:全巻読み終わって。
(↓以下の文章は僕がブログで書いたもののコピーになります)
{netabare}極黒のブリュンヒルデの17、18巻を読み終え

ついに完結となりました。


このブログで感想記事は書いていなかったですが、

僕が2年前アニメを見て、始めて買った漫画原作であり(いなり、こんこんはアニメ見る前に買ってた)

2年間ずっとおいかけてきた作品なだけに

読み終えた後の喪失感は大きかったです。


印象的だったのは奈波との別れ、良太の正体が分かるシーン。


良太の「見たもの」を忘れない能力ってああいうことだったのね、とか

1巻の崖から落ちて云々の話も合点がいきました。

それにしても世間って狭いものです。


誰かしら見えない所でつながっている。


それは奈波についてもそう。

奈波は見えないけれど常に良太のそばにいた。(それがアフロとして物質化して登場してましたが…)

これからは良太もそんな存在になるのでしょう。

残された初菜、佳奈、初菜のこと好きなあの男をいつでも見守る存在に。


寧子とカズミはいろいろあって良太のもとへ行くのですが

カズミだけ何か子供時代的な見た目に変わってしまっていましたw

多分最後のデッタへのアクセスの時に自分の記憶を残しておいたのでしょう。

ついでに小鳥のも。

(なぜ小鳥が復活していたのかはちょっと分かりませんが。どこか見落としがあるのかな)


良太も一応デッタの中だけの存在になったのでこれからはずっと一緒にいられる。

……でもあの世界、何もなさそうでしたね。何かしら創造できるのでしょうか。

未来日記のアニメのあのシーンを思い出します。


抜かりない彼女ですw


と、いうことで

簡単に思いのままを書きましたが


速報によると

これから新しく「RE:極黒のブリュンヒルデ」が連載されるようです。


とりあえず、この喪失感から救われました。

RE:も追っかけます
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 60

91.2 2 せつないアニメランキング2位
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.2 (14859)
49200人が棚に入れました
昔は仲良しだった幼馴染たち。でも、高校生になった彼らの距離はいつの間にか離れてしまっていた。ヒキコモリぎみの主人公“じんたん”。ギャル友達に流され気味の“あなる”。進学校に通う“ゆきあつ”と“つるこ”。高校に進学せず旅を重ねる“ぽっぽ”。そして、仲良しだった小学生の頃から、それぞれが変わっていく中で変わらない少女“めんま”。ある日、“お願いを叶えて欲しい”とじんたんにお願いをするめんま。困りながらも“めんまのお願い”を探るじんたん。そのめんまの願い事がきっかけとなり、それぞれの領域でそれぞれの生活を送っていた幼馴染たちは再びかつてのように集まりはじめる。

声優・キャラクター
入野自由、茅野愛衣、戸松遥、櫻井孝宏、近藤孝行、早見沙織

にゃんぴ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人生のアニメ

さっき見終わったばかり、
アニメを見てこんな泣いたのは初めてだ...
言葉では上手く言えないんだよ......
なんか切ないんだ...何気なく....
号泣だ...こんなに泣いちゃって、自分にもびっくりするくらいだ...
今俺は泣きながら....感想を...書いてる...
俺の顔...の変化......
(/_<。)わ~ん。 → ・゚・(ノ_<。)・゚・。 → ∃ヨヨョョ。+゚(ノД`)゚+。ョョヨヨ∃ → ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!! → 。゚(゚´Д`゚)゜。ウァァァン → 。o゚(Д`q)))【・゚・号泣・゚・】(((p´Д)゚o。。o゚(Д`q)))【・゚・号泣・゚・】(((p´Д)゚o。。o゚(Д`q)))【・゚・号泣・゚・】(((p´Д)゚o。。o゚(Д`q)))【・゚・号泣・゚・】(((p´Д)゚o。

第2回見ても泣いてしまった...。゚(゚´Д`゚)゚。うぇぇん

このアニメ、たぶん私の人生で一番素晴らしいアニメだと思う!!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 364
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

泣かせる秘訣

オリジナルアニメーション。

主人公の「じんたん」こと宿海仁太(やどみじんた)の元に、少年時代の「超平和バスターズ」のメンバーの一人、「めんま」こと本間芽衣子(ほんまめいこ)が現れる。
しかし彼女は……。


涙腺崩壊アニメです。
深いテーマ性などはありませんが、とにかく泣かせることに特化しています。

もうあの頃には戻れない。
それでも進んで行かなければいけない。
綺麗なことも汚いことも全部認めて、前へと踏み出す。

たった11話ですが、多くの人が涙したことでしょう。
人はどうやったら泣くか心得ています。
{netabare}
・予感
涙は感情の高ぶりから発生するものなので、つかみが重要です。
1話目から、話の流れを予想させることで、感情を揺さぶってきます。

・失って、もう取り戻せないものの大切さ
少年時代という、失ってしまった過去を繰り返し描くことで、その大切さに気付かされます。
同時に自分の少年時代を思い出し、感情移入してしまいます。

・普段頑張ってない人が頑張っている姿
引きこもっていたじんたんが頑張っている姿を見せることで、感情移入を強めてきます。
「じんたんかっけーんですよ!!」

・少しずつ立ち直っていく姿
超平和バスターズが、少しずつ仲間意識を取り戻していく様子が、感情移入を促してくれます。
めんまの母親がめんまの死を乗り越え、少しずつ立ち直っていこうとする姿で涙腺が緩みます。

・希望と喪失の対比
超平和バスターズの復活という「希望」と、めんまが成仏することで、過去にすがり続けることは出来ないという「喪失」を見せられます。
この二つの同時表現が涙を誘います。

・みんなの気持ちが一つになる瞬間
最初は1人だった超平和バスターズが、元の姿を取り戻していく姿。
自分勝手な想いも乗り越えて願いを叶えようとする姿。
このように「みんなの気持ちが一つになる」ことが感情移入を強めます。

・健気さ
めんまの願いが「じんたんを泣かせる」という、取るに足らないことだったという事実。
力の入らない手で一生懸命書いた字。
「まーだだよー」
消えそうになりながらも、みんなに姿を見せためんま。
「もーいいよー」
そんな彼女の健気さが、泣かせてくれます。

・音楽
「secret base」の入るタイミング、物語の内容とリンクした歌詞が、劇的に感情移入を深めてきます。

・声
声優の泣く演技が同情を誘います。

・涙の姿
キャラクターが泣いている姿が同情を誘います。
{/netabare}

そして、あの花とは……。

{netabare}
「わすれなぐさ」

>中世ドイツの悲恋伝説に登場する主人公の言葉に因む。
>
>昔、騎士ルドルフは、ドナウ川の岸辺に咲くこの花を、恋人ベルタのために摘もうと岸を降りたが、誤って川の流れに飲まれてしまう。ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、„Vergiss-mein-nicht!“(僕を忘れないで)という言葉を残して死んだ。残されたベルタはルドルフの墓にその花を供え、彼の最期の言葉を花の名にした。
>
>このような伝説から、この花の名前は当地ドイツでVergissmeinnichtと呼ばれ、英名もその直訳のForget-me-notである。日本では、1905年(明治38年)に植物学者の川上滝弥によって初めて「勿忘草」「忘れな草」と訳された。それ以外の多くの言語でも、同様の意味の名前が付けられている。
>
>花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで下さい」も、この伝説に由来する。(Wikipediaより)

最終回のEDでのセリフ「道ばたに咲く花も、うつりかわっていく」
あそこで咲いているのがわすれなぐさ。

OPで何度も流れているあの花、EDで降り注いでいるあの花。
また、コーヒーカップの並べ方、最後にみんなに当てられた手紙の並べ方。
ずっと桜だとだと思っていたのですが、この作品では一度も「春」を迎えていません。
桜ではなくてわすれなぐさだったんですね。

また、ところどころに出てくる牛乳瓶。
1話目で牛乳瓶に入った花はしおれていました。
8話目で牛乳瓶に入った花もまだしおれています。
しかし、最終回では花が元気になってます。

「みんな忘れないでいて欲しい」、その願いがしおれかけていた花たちを蘇らせたのでしょう。

「そうだ、俺たちはいつまでも……あの花の願いをかなえ続けていく……」

超平和バスターズはずっとなかよしです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 137
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

しばらくは思い出し泣きしていた

監督 長井龍雪、脚本 岡田麿里、
アニメーション制作 - A-1 Picturesでおくるハートフルな全11話。

小学生の頃、仲の良かった幼なじみ達で作った「超平和バスターズ」
そのメンバーであった6人が主人公。
小学生だった彼らは時を経て現在、高校生になっている。
そんなある夏の日、思いがけないことが起きる・・というお話。

予備知識がまったくない時期に観ていたので、
冒頭シーンから、無邪気な女の子めんまがとても愛くるしく、
彼女の正体がハッキリするまでは、物語の方向性も見えなかったのだけど、
じんたんがなぜ、あのような状況にいるのか、
かつての超平和バスターズの面々それぞれが抱えるものが
徐々に明かされていくにしたがって、目が離せなくなった。

めんまを想うそれぞれの人物達の、やさしさと脆さ。
複雑に絡み合う、年月を経た恋模様。
それぞれが、それぞれに抱くさまざまな想いと事情。
{netabare}
一見、物分りがよくて明るいぽっぽでさえ、
本当は誰よりも大きな罪悪感を抱えていた事実。
終盤のシーンではもちろんだが、個人的には何といっても 
めんまの本当の願いがわかったとき、
それから じんたんを心配する彼のお母さんの想いや、
じんたんを実はしっかり温かく見守っていたお父さん、
ゆきあつのやり場のない想いのほうにも、かなり感情移入して泣けた。
{/netabare}
それに、あのED曲は反則なほどピッタリ。
これでもか、ってほど泣かせようとする演出に、
少々皮肉を言いたかったりもしたけれど、
自分の心の中の素直な部分で、しっかり感動していたことは認めざるをえない。

最近、自分の死生観を見つめなおす機会が度々重なり、この作品のこともよく思い出す。
強い悔いや想いをこの世に残して逝きたくないなぁと思いつつ、
消化と昇華しきれないものは、逝く者にも残される者にも同じように
残ってしまうというのが本来は現実なのだよね。
だけど、自分が生きていた証や、何かメッセージになるようなものは残したいなと。
そんなことを思いながらレビュー書いてたりする最近の自分だ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 127

88.1 3 せつないアニメランキング3位
夏目友人帳 参(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2147)
12683人が棚に入れました
小さい頃から妖怪を見ることができた少年・夏目貴志。彼は、祖母レイコが妖怪を子分とする証にその名を書かせた「友人帳」を継いで以来、妖怪達に追われる日々。自称用心棒の妖怪・ニャンコ先生と共に、妖怪達にその名を返すことを決めた夏目は、さまざまな妖怪と出会い、その心を知っていくのだった。妖との出会いや別れ、そして、心優しい人達の想い―――。夏目はいつしかたくさんの大切なものを手にしていた…。

声優・キャラクター
神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、石田彰、堀江一眞、木村良平、菅沼久義、諏訪部順一

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

時々、涙があふて止まらない

1期、2期に引き続き、原作と並行して視聴。
1期のレビューにも書いたけれど、このアニメ作品は
内容や季節設定のせいで順序こそ多少入れ替わることがあるものの、
話の流れは原作にとても忠実。
そして原作以上の感動を与えてくれる演出に、制作スタッフの原作への愛情を感じる。

さて、この3期では1期から少しずつ心の成長を遂げている主人公・夏目の過去に触れたり、
後半では珍しく1話完結型でなく2話にまたがって、
それまで少ししか触れられていなかった妖怪祓いの的場一門に
一歩踏み込んだスリリングな内容になっていく。

とはいえ、基本であるかのような、観終えたあとの穏やかさは、ずっとブレずで。

夏目の過去と今の違い。
その成長ぶりは、今のしあわせ、家族、友達を大切に感じているからこそで。
妖怪達や周囲の人々との距離の取り方にほとんど差がなくなってきた彼の、
あたたかい空気感が観ていていつも微笑ましい。

そして度々、涙腺が崩壊する。
特に4話目は号泣っていうか嗚咽っていうか。
観終えて数日経っても思い出すだけで泣けてしまって。
たぶん、1期、2期と観てこられた多くの方がそうなんじゃないだろうか?
悲しくてじゃなく、「ほんとうに良かった」って
なんだか夏目を空から見守る親みたいな気持ちで感動してしまうのだ。

1クール全13話ずつなので、比較的観やすいし
たくさんの方に観ていただきたい作品1つだ。
ただし、視聴する場合は1期から順に観ていくほうがオススメ。
感動の大きさがまるで違ってくるはずなので。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 65

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

名を返す夏目の姿は色っぽくって素敵(=´∇`=)にゃん

■夏目友人帳参の第一印象
レイコが残した夏目友人帳、貴志が引き継いだ夏目友人帳。
夏目が妖に名を返すしぐさは、今も昔も色気を感じます♪
夏目の想いも変わらないですね。レイコの果せなかった、人間との絆を大切にするという気持ちを・・・
前作までの夏目友人帳の良い雰囲気を引き継いでいるようなので、参も安心して堪能できそうです。
心に響くような物語を用意していることを期待したいと思います♪
 
■ニャンコ先生にインタビューすることが出来ました♪
σ(o^_^o):ニャンコ先生お久しぶりです♪
(=^・ω・^):おぉ、元気にしとったか、ひさしぶりだな!せもぽぬめ。
σ(o^_^o):夏目君は元気ですか?
(=^・ω・^):まぁ元気だぞ、相変わらず余計な災いをもってきよるぞ!!
σ(o^_^o):あはは、相変わらずですねw
(=^・ω・^):ほんとにあいつは、いつもわたしの手をわずらわせおってからに~
σ(o^_^o):ところで、あにこれの間でニャンコ先生が太ったと言う噂があるのですが・・・
(=▼ω▼):ばーかものー!!わたしが太るわけないであろうがぁ~(゙ `-´)/ コラッ!!
σ(o^_^o):えぇ~第一話でも食べてばっかりでしたけど・・・・・
(=▼ω▼):そんなところ注目せんでもいいのだぁ~作者がいけないのだぁ~!!
σ(o^_^o):まぁまぁ・・・
σ(o^_^o):ところで、夏目友人帳も参期目ですが、今期もかなり期待できそうですね♪
(=^・ω・^):わたしが出ているのだからな、当然なのだ!
(=^・ω・^):まぁ夏目もそれなりにがんばってはいるのだがな!
(=^・ω・^):いかんせんあいつは軟弱物だからな~
σ(o^_^o):でも、ニャンコ先生が用心棒だから安心ですねw
(=^・ω・^):わたしは、夏目がどうなってもかまわないのだよ、友人帳さえ手に入ればな♪
σ(o^_^o):それ以上の絆があると思うのですけどねぇ~_(^^;)ゞ
(=▼ω▼):うるさーい!!お前も余計なことを言うんじゃない!!(゙ `-´)/ コラッ!!ー
σ(o^_^o):-=≡ヘ(* - -)ノごめんなさーーーい!!
(=^・ω・^):まぁわたしに食われない程度に、楽しむと良いぞ!!
σ(o^_^o):はぃ♪最後までお付き合いしたいと思いますw
σ(o^_^o):今日はありがとうございました♪
 
 
■総評
1期・2期を観てきたらもう何も語らなくっても夏目友人帳の良さはわかってる筈ですね♪
「参」では妖が見える事で卑屈になっていた頃とは違って、必要以上に自分ひとりで抱え込まなくなってきた成長した夏目の姿を見ることが出来ましたね♪
夏目が友達や家族や過去に知り合った妖など、夏目の本当の人柄を知る仲間との絆を感じられるような描写が多かったかなぁって思います♪
なので、学校の描写が結構多かったですね(*^-^)
 
夏目友人帳の温度って、本当に毎回ちょうどいい湯加減なんですよね♪
(´▽`) ホッっと出来て、なんかホンワカ温かくって、優しい気分にさせてくれるのです(*^o^*)
それが夏目だけじゃなくって、ニャンコ先生だったり、藤原夫婦だったり、学校の友人だったり、妖だったりと夏目の人柄に惹かれる様にそんな温かい仲間が増えていてσ(・・*)アタシも仲間に入れて欲しいです♪
早くも、時期作品が決まっているようなのでなんだか嬉しいですね♪
しばらくお別れになっちゃいますけど、またアタシσ(゚-^*)の心を和ませてくれることを期待しちゃいます♪
 
 
■MUSIC
OP曲『僕にできること』
 歌:HOW MERRY MARRY
 夏目友人帳にぴったりな歌詞で心に響くロックナンバーなのです♪
 忘れない~♪ 大切な~♪ ひとつ~♪ アタシσ(゚-^*)たくさん伝わってきましたよ♪
 
ED曲『君ノカケラ feat 宮本笑里』
 歌:中孝介
 1期のED曲も中孝介さんでしたね♪
 優しい歌声でしっとりと歌ってくれてる、心に沁みるナンバーです♪
 
2011.07.10・第一の手記、ニャンコ先生の言葉遣いを訂正
2011.09.29・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 51
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

安心の夏目印(73点)

全13話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:73点
アニメ系統:妖怪との日常系

3期目となる作品。
1、2期に引き続き安定した内容。
大きく2期までと変わる部分はない。
そこが、夏目の良さではあるが、
少々物足りなさを感じる部分でもある。

私のように基本日常系が苦手なものには
いい意味で変化のない展開が退屈に感じる部分もある。
それでも観てしまうのは、話の安定度があるからであろう。

それに、安定部分ばかりではない。
ゆっくりだが夏目の成長が見て取れるのもいい。
3期では人との繋がりが強く描かれている。

非常に安定した作りだった。
まさに、安心の夏目印。

4期も決まっているし、また、夏目に会えることを楽しみにしたい。


と、まあもはやそんなに書くことも無いのではあるが
つまり、何が言いたいかというと

にゃんこ先生、絶対太ったよw


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以下、毎話後の感想。
ネタバレが含まれる場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
安心の出来。
1,2期ファンには納得の出来だろう。
そして、1,2期と見ていない方にも
観やすいように少しだが冒頭で解説みたいな
始まり方をする。
1,2期見てなくともすんなり入ることができるのではと思う。

しかし、このまま2期同様の展開を続けてもマンネリになりかねない。
2期であったように夏目のさらなる
成長などはあるのかにも期待したいところ。

兎に角まずは安心の滑り出しといったところだろう。


2話視聴。
今週も安心の夏目印。
今回は人とのつながりを強調していくのだろうか。
個人的にはそう感じた。
これは個人的には好物展開の気配。
今週も心の洗濯完了。

3話視聴。
今週は昔の知り合いとの話だった。
夏目がすごく成長してきた気がする。
自分から人に接するようになってきた。
やはり人とのつながりを強調していそう。
今週の洗濯完了。

4話視聴。
ゆったりとしたこの空気。
昔のいやな思い出も受け入れられるようになってきた夏目。
人、あやかし両方とのつながりを大切にしている夏目。
今週も心が洗われた。

5話視聴。
にゃんこ先生食いすぎwww
また太ったんじゃねえの?
そして久しぶりに先生活躍と思ったんだが
ちょっとかっこ悪かったw
しかし、いい妖怪も出てきていい話だった。
今週も心の洗濯完了。

6話視聴。
ちょっと違った展開に。
1話で完結せず来週へ持ち越し。
夏目がピンチだ。
にゃんこ先生の活躍が少ないので
来週あたりに活躍して欲しいものだ。
今週の心の洗濯完了せずw

7話視聴。
先生、あんな矢1本でダウンしてしまうのか?
あいつやっぱり強いのかね。
でかい妖怪も一撃だったし。
なんか今までの夏目とは違う流れ。
この先どうなるんだろう。
心の洗濯も完了せずw

8話視聴。
子狐回。
いつもの夏目展開でした。
ほのぼの心洗われるお話。
今週の心の洗濯も完了。

9話視聴。
夏目らしいゆったりとした話だった。
やはり夏目はこうでなくては。
にゃんこ先生も復活したし、来週も心温まる話に期待したい。
今週も心の洗濯完了。

10話視聴。
ちょっと腐かと思ったw
特質した話でもないが、実に夏目らしい回。
1週で解決せず来週にもちこし。
来週展開で夏目節を期待したい。

11話視聴。
ぐっと友情ものになってきた。
夏目と田沼の友情が深まっていくのがいいねえ。
後2話、安心の夏目を楽しみたいものだ。
しかし、にゃんこ先生、絶対太ったよなw

12話視聴。
夏目がトウコさんの所にくるいきさつが語られた。
トウコさん夫婦なんていい人達なんだろう。
夏目には本当の家族が出来たんだねって感じでよかった。
今週の心の洗濯終了。
来週最終回。
さてどんな終わりかな。

13話視聴。
ちょw
くそワロタw
影踏み鬼のにゃんこ先生鬼畜するぎるw
最終話でのちょっとはめをはずした感じは新鮮でよかった。

しかし、さらに良かったのはラストシーンだ。
夏目のこれまでの成長の縮図と言える。
妖怪の友達と人間の友達。
夏目は両方の友達を手に入れることが出来た。
4期にも期待が高まる。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 47

73.3 4 せつないアニメランキング4位
planetarian ~ちいさなほしのゆめ~(Webアニメ)

2016年7月7日
★★★★☆ 3.8 (517)
2400人が棚に入れました
世界大戦後の降りやまない雨の世界。細菌兵器の影響で、人々に見捨てられた最も危険な街【封印都市】。その、デパートのプラネタリウムに、ロボットの少女がいた。彼女の名前は“ほしのゆめみ"。彼女はプラネタリウムの解説員で、1年間にたった7日間しか稼働することができない壊れかけのロボットだった。そこで彼女は、30年間いつか誰かが訪れることを信じて、1人誰もいないこの世界で待ち続けた。そして、30年目の目覚めたその日に、彼女の前に1人の男が現れた。「おめでとうございますっ! あなたはちょうど、250万人目のお客様です!」突如現れたロボットに警戒する男・“屑屋"。貴重物資を回収することを生業とする彼は、【封印都市】に潜入中、都市を徘徊する戦闘機械(メンシェン・イェーガー)の襲撃にあい、このプラネタリウムに迷い込んだのだった。「プラネタリウムはいかがでしょう。 どんな時も決して消えることのない、美しい無窮のきらめき……。 満天の星々がみなさまをお待ちしています」星すら見えなくなった滅びゆくこの世界で、彼はそこで何を見るのか。1年で7日間しか稼働できないロボットの少女が、目覚めたまさにその日に訪れた偶然。そこで起こった奇跡とは――。

声優・キャラクター
すずきけいこ、小野大輔、櫛田泰道、滝知史、佐藤利奈、篠塚勝、福沙奈恵、日笠陽子、津田美波、石上静香、桑原由気、竹口安芸子、大木民夫
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

壊れてしまった世界の中で心を探す二人の物語

もしかしたら、そう遠くない未来の世界のお話。廃墟の中で出会った青年とロボットが心を取り戻し、見つけていく物語。主人公は名も無い※1屑屋の青年。人々から見捨てられた場所「封印都市」でロボット"ほしのゆめみ"と出会います。

ゆめみさんはプラネタリウムのアナウンスロボットという事もあって、他作品で描かれるロボット-人間と比べなんら遜色の無い、あるいはそれよりも様々な面で勝っている万能ロボット-と比べて性能があまり高くない様です。歩く事に関しても、基本的にプラネタリウムから外に出ず、平らな床のみを歩く事を想定して作られているらしく、段差などがあるとすぐに転んでしまいます。(でも階段は下りられる。瓦礫とかが苦手。)他の運動能力も人間の水準よりは劣る様に見え、私達のいる現代のロボットの延長上にあるかも知れない、未来のロボットという印象を残します。

また、ゆめみさんは、それほど高度なものではないものの、AIを搭載しているらしく、経験によってちょっとずつ学習でき、意思や感情の芽生えとも取れる成長の兆しも見受けられます。そんななので私は赤ちゃんを見守っている様な目で、ゆめみさんを応援したくなる気持ちになってしまいました。

屑屋の青年との邂逅を経て、時間をかけてゆっくりと変化するゆめみさんの一挙手一投足は繊細で愛おしい。登場時では、本当に、本当に、本当に語彙の乏しかったゆめみさんも、経験を積むにつれ、選ぶ言葉にも変化が表れ、他者に対する思いやりもプログラムされた一方通行なものではなく、柔軟な形に変化していっている様子が見受けられました。生身の人間にしたってすぐには変われないもの‥。あるきっかけを境に劇的な成長を遂げるドラマチックな描写も作品によっては楽しいものですが、人が、ロボットが、一歩一歩着実に成長する姿や、3歩進んで2歩下がる成長の軌跡を見守るのも私は好きです。多分わたしは酔っているのだと思います。

ゆめみさんの持つ穏やかで優しげな物腰は予めプログラムされたものを規範としている様ですが、スリープ前にゆめみさんに優しくしてくれた館長さんたちからの影響も少なからず受けている様に思えました。

屑屋の青年については、初対面のゆめみさんに銃を向けたり、ゆめみさんの"イエナさんです"という言葉を聞いただけで、恐れ身構えたりするなど、※2数々の死線を潜り抜け、神経過敏になっているぴりぴりとした心情が見て取れました。荒廃した「封印都市」で生き残る為に身に付けた必然の反応だったのかも知れませんが、よく言えば警戒心が強く抜け目が無く、悪く言えば人を信用出来ず、怖がりである人の特徴であるとも言えます。ゆめみさんだけでなく彼の成長も同じく、温かな目で見守って行きたい気持ちになれました。いつかその険しい顔つきが、笑顔に変わる日が来る事を願いたい。

表題が暗示する美しいプラネタリウムの描写、朽ち果てた都市の残骸の描写、作中音楽として流れた、いつくしみふかき{netabare}と最終話の星めぐりの歌{/netabare}など、世界観の表現も儚くも美しく感じられ素晴らしかったです。

屑屋さんとゆめみさんと一緒に歩んだ短い旅の記憶は、一生忘れえぬ思い出となり、私の心に残り続けるでしょう。夜空の星を見上げる時、星の世界に想いをはせる時、泣いてしまいそうになる理由がまた一つふえてしまいました。

ゆめみさん、屑屋さん、ひと時の夢を見せてくれてありがとう。


※1:いわゆるジャンク屋の様なもの。荒廃した都市から使えるものを回収し売却する事を生業とするらしい。

※2:屑屋の青年、かなりの手練です。後半に登場するロボ、シオマネキの(恐らく)行動予測による先読み掃射を反転移動で何度も回避してました。臨機応変な思考の出来る人間相手や高速思考の出来るロボには通用しない回避方法ですが、この世界のロボの性能、行動パターンを熟知した上での戦い方に見えました。この場面から見出される様に、シオマネキの思考の柔軟性、反応速度が生身の人間のそれと比べて劣る部分もあるという所からも、本作に登場するロボたちが現代の延長上のロボである事、ゆめみさんとの共通点を感じさせます。

※:暗視ゴーグルを始めとする屑屋の青年の装備、風貌、メカのデザイン、荒廃した都市と雨、空っぽの二人の出会いなど、往年の名作ロボットアニメ「装甲騎兵ボトムズ」を思わせました。でも本作「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」は活劇描写を極力廃し、屑屋とゆめみさん、二人の成長や歩み寄りを静かに描く作品の様です。Wiiゲーム「FRAGILE ~さよなら月の廃墟 ~」も思い出しました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 39

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

満天の星空の輝きを雄弁な語りで紡ぎ続けた少女の物語…

2016年の夏アニメは、私にとって嬉しいサプライズがありました。
「Kanon」「Air」「CLANNAD」などの所謂「泣きゲ―」のパイオニアである「Key」作品が2作も放送されたんです。
一つはTVアニメ版の「Rewrite」、そしてもう一つはWebアニメ版として放送されたこの作品です。

wikiでググってみたところ、この作品の原作ゲームはダウンロード版が2004年、パッケージ版が2006年に発売されたようです。
初版から干支が一回り…12年もの歳月を経てアニメ化される…
この作品の根強いファンとスタッフの熱意が大きな原動力となって、この作品がアニメ化まで漕ぎ着けられたんだ…と考えると感謝の気持ちで一杯です。

…と素直に思える位、この作品には感動させて貰いました。

荒廃し殆どの人類が住む場所を失った地球…
その人々から忘れられた都市の一画にひっそりと佇む花菱デパート…
この場所はかつてたくさんの人々で賑わい、行き交う人々と同じ数だけ物語が紡がれていました。
そんな人々の心にそっと彩りを添えるプラネタリウムが物語の舞台です。

「プラネタリウムは如何でしょう…どんな時も決して消えることのない美しい無窮の煌めき…」
この台詞を唱える少女の名前は「ほしのゆめみ」
彼女は…プラネタリウムの解説ロボットです。
彼女のCVは、Key作品に多く出演されているすずきけいこさんなのですが、まずすずきさんの声質に衝撃を受けました。
「無窮の煌めき」という言葉に決して見劣りする事のないどこまでも澄み渡る声…
私はこれだけでもう胸が一杯になりましたが、これは「ほしのゆめみ」の魅力のごく一端です。

「ロボットは人間の役に立ちたいんです…」
と言う彼女は、教えて貰った事を忠実になぞろうとします。
途方もなく長い時間待ち続けてやっと訪れてくれたお客さんなんです。
思わず肩に力が入るのも分かりますよ…
時代錯誤…機転が利かない…ややもすると、そんな風にも取れるかもしれません。

でも決して満足なプラネタリウムの状況では無い中、彼女の「伝えようとする気持ち」は彼女自身を雄弁にし、聞いている私たちの心を優しく包んでくれます。

この荒廃した地球が私たちの心だとすると、「ほしのゆめみ」とプラネタリウムは明るい未来を願う希望そのもの…そんな風に思えて仕方ありませんでした。
だから彼女の一挙手一投足に少しずつのめり込んで最後はがっちりと心を掴まれる…
だって心が荒れていればいるほど人は希望に縋ってしまう生き物ですから…

「私は涙を流せません。ロボットですから…」
自分は廉価版のため、涙を流す機能が搭載されていないと話す彼女…
でも…彼女にはそんな機能なんて必要ありませんでした。
なぜなら彼女の紡ぐ言葉そのものの表情が半端無く豊かでしたから…
言葉がこんなにも表情が豊かだったなんて…初めて知ったような気がします。

「神さま…どうかお願いです…」
物語の中で2度願う彼女…2度目のこの場面では、私の涙腺は全く抵抗できませんでした。
たった5話…しかも1話はTVアニメ版より短いか同じくらい…
その短い尺の中で感動させて貰える上、次への布石もしっかり感じられる…
こういう良作に出会うためにアニメを視聴している…といっても過言ではないと思いました。

Web版エンディングテーマは、佐咲紗花さんの「Twinkle Starlight」と、MELLさんの「星めぐりの歌」
どちらも良曲ですが、この作品の音楽に関する私のイチオシは公式HPの背景で流れている曲です。
普段レビューは何も聞かず黙々と書いていますが、この作品においては公式HPの曲を聴きながら書きました。
優しくて深みのある主旋律は、変わることなくお客さんを待ち続けた「ほしのゆめみ」の心を映しているようで…何度も浸って、何度も思出し涙を流してしまいました^^;
もし、時間のある方は一度公式HPを覗いてみて下さい。
満天の星空の中、彼女とイエナさんが優しく迎えてくれます^^

そして物語は「劇場版 星の人」に続きます。
HPで予告動画をチラッと拝見しましたが、劇場でも涙腺が崩壊しそうな予感しかしません^^;
でも劇場で彼女の思いをしっかりと見届けたいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

key苦手な自分でも楽しめた《アンドロイド・ヒロインもの》

key原作ということで敬遠していましたが、本サイトでの評価の高さが気になってweb配信版だけ見てみました。
その結果、食わず嫌いは駄目だなあ・・・と思い知らされてしまいました。
シナリオの単純さが良かったのか、これまで視聴したアンドロイドものでは本作が一番感動出来たような気がします。
劇場版を早く見たくなりました。


◆作品情報

{netabare}原作         Key
監督         津田尚克
シリーズディレクター 中山勝一、町谷俊輔
脚本         ヤスカワショウゴ、津田尚克
キャラクターデザイン 竹知仁美
メカニックデザイン  海老川兼武
音楽         折戸伸治、どんまる、竹下智博
アニメーション制作  david production {/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== planetarian ~ちいさなほしのゆめ~ (2016年7月) =========
{netabare}
第1話 ロボットの花束 ★
第2話 投影機修理 ★
第3話 ゆめみの投影 ★★
第4話 酒に酔う ★★
第5話 ゆめみの願い ★{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)3、☆(並回)0、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.3

OP 「Worlds Pain」
ED 「Twinkle Starlight」(第1-4話)「星めぐりの歌」(第5話)


================ planetarian ~星の人~ (2016年9月) ==============

全1話 ※未視聴

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31
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