「神様ドォルズ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.8
感想・評価
1181
棚に入れた
6379
ランキング
1236
★★★★☆ 3.6 (1181)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.6

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けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いい歳こいて厨二病の皆様方 遂に自分自身と対峙する日が来ました

視聴済みの方のとしてはねこ。さんのレビューが、未視聴の方のとしてはみみかき師匠のレビューが最高です
お時間のある方はむしろそっちを読んでください(爆









お師匠も仰っていますが【なるたる】の劣化版という印象を拭いきれてません
可愛いキャラクターに暗い話・・・
そこまではわかりますがシリアスなバトルシーンにおいて水を注す様にコメディタッチのデフォルメが入ってくるのはちょっといただけない
大胆な表情のデフォルメが最大の魅力でありつつも一番の邪魔モノだったとも同時に思います
結果、イマイチ緊張感の無い命のやり取り
(補足ですが原作はもっと繊細で密度高めな絵柄だと認識してます、だからキャラデザ自体はアニメ化に当たりかなりデフォルメされているという印象です)


古くからのナラワシを代々守り継ぐ寒村、というマジックリアリズム的要素を出しては来たものの、カカシのデザイン自体はダサいモビルスーツみたいで古来より受け継がれてきた感を損なってます
(ただカカシの起動音に童歌や民謡を髣髴とさせる音楽が入るのは良かったですね^^b)


とまあ上記2点の通り「どっちつかず」な雰囲気がよろしくない


この作品の魅力はお話自体よりもむしろキャラクターではないか?と思います


枸雅匡平・・・
周囲に振り回されっ放しの過去がトラウマになり高二病、或いは大二病的に自分を否定し続け、またそのこと自体に苦悩する
感情的攻撃性の発現(厨二病)→トラウマ化(無限ループフラグ成立)→逃避(高二病)→環境批判(厨二病)→自虐(高二病)→感情的攻撃性の再現→周囲が自身を拒絶→トラウマ再燃(大二病サイクル突入)
というこの大二病のサイクルをひたすら繰り返す哀れな主人公

枸雅阿幾・・・
彼を疎む周囲の環境に心を歪めてしまったと同時に、近しい存在に感じていたはずの匡平に拒絶されまくっていることを自覚しつつ匡平の前に度々姿を現すという、実はぼっちが寂しいだけの野郎
厨二病をずっと引きずり続けてしまっているが故に、それを共感してくれるであろう匡平に固執するかなり陰湿なストーカー系ライバルキャラ
ただしイケメン

日向桐生・・・
今まさに圧迫とした環境に置かれてしまっている少年
旧家の当主からの嫌がらせ的命令と拷問的体罰の数々で男性としての性格自体が萎縮してしまい勾司朗お兄ちゃん大好きっ子になった
そこまでは可愛いものの、反動的に自分より弱そうな詩緒には強気で喧嘩を吹っ掛ける・・・
という男子たるもの一度は通るであろう道をある種最悪な現在進行形で通過中
進む道を間違えずに育って欲しい;

日向まひる・・・
常軌を逸した危機的状況から生還したことが直接の原因なのかはいざ知らず、屈折した恋愛感情で匡平を追い回すストーカー2号
ここだけ読めばまるでハーレムアニメですが半分はそうですよw
すぐキレる若者の代表選手
花澤香奈さんの発狂演技、素晴らしい

枸雅詩緒・・・
特に自分が悪いわけでもなく物語の渦にガンガン巻き込まれていく過酷な運命を幼い身に背負わされた少女
肝心なところですぐトチるために1話中に一体何度怒られているのかわからないのがちょっと気の毒;
大好きなお兄ちゃんの役に立ちたいが誰も望まない方向にお兄ちゃんがモテモテなため気苦労が耐えない
厨二病というか、女子的な所謂小六病すら知らぬ無垢な純真さがこの作品にとってのオアシス
ってかオイラの癒し
チョーカーにリボンが付いた外向けお洋服の時が一番カワユス^q^

史場日々乃・・・
全ての事象を他人事であるが故にヅケヅケと聞きだすことが出来る
さらにそこから親身に共感可能である感受性の高さと、全てを受け入れる強い母性を持ち合わせた正統派ヒロイン
これからまさに心の病を克服できない主人公達の支えとなるであろう重要人物
ってかまさにっていうそんなオイシイところでお話が終わりやがりました(笑)

日向勾司朗・・・
初登場時のミステリアスさと風貌の悪さから来るあざとさとは裏腹に
面倒見がよく、達観した眼差しで物事を見抜く数少ない『大人』な人物
ある意味もっとも視聴者が視点を重ね易い物語後半の先入観を作り出す存在


オイラのように主人公達に近しい年齢層の、云わば大二病サイクルに苦しむ視聴者には多大な共感を
或いは歳を負うごとに愛おしさの増す(であろう)青臭さとそれを乗り越えんとする苦悩と葛藤を抱えたキャラクター達が魅力的な作品ですね
たぶん多くの人はこのキャラクター達を完全に否定することなんて出来やしないのです、それが自分の歩んだ道であるならば
少なくともターゲットとする年齢層が比較的高めに設定されているのは確かなようです

投稿 : 2011/10/14
閲覧 : 515
サンキュー:

23

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