「バディ・コンプレックス(TVアニメ動画)」

総合得点
68.1
感想・評価
718
棚に入れた
3733
ランキング
2159
★★★★☆ 3.6 (718)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.6

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

堅実なロボットもの?

 設定の骨子であるカップリングシステムだが、意識を共有することで戦闘能力を向上させると
いう設定自体は悪くないが、シリアスなシーンで「カップリング」、「プロポーズ」といった
言葉が飛び交うとどうしても失笑してしまう。
 想像だけど、当初は渡瀬 青葉と隼鷹・ディオ・ウェインバーグを中心とした腐女子向けの
ロボットものというコンセプトで、前述のような言葉を使ってBLっぽさを思わせたかったの
かな?。

 全体の印象は堅実といった印象。
 ストーリーの要であるタイムリープも最初から明示しており、他作品であったような中盤
以降に明らかになる衝撃の展開のような使い方はしていない。
 他にも、1話の未来から来た人物(弓原 雛)の孤独な戦い、前半における主人公が属する
コミュニティ(シグナス)の逃避行的展開、最初は対立しているバディ(青葉とディオ)が行動を
共にする内に解り合っていく展開、垣根のある男女(青葉と雛)が無人島で二人きりになることで
打ち解けていく展開、主人公達(青葉とディオ)が心の強さで限界値を超えてしまう展開など、
過去の作品で見られたようなものが多い。
 ただ最近は斬新さを狙って、それがうまく消化できずグダグダになる作品が多いため、
こういう無難だが安定感のある作品は捨てがたいものがある。
 メカやキャラクターのデザインもあまり冒険していない印象で、最近の感覚からするとやや
野暮ったい感じがある。この辺をださいと見るか、安定感と見るかは人によって別れそう。
 これまた想像だけど、制作会社のサンライズの本作の一つ前のロボットものである「革命機
ヴァルヴレイヴ」がかなり奇をてらったものあったから、その反動で堅実なものになったかなと
思ったりして。

 主人公である青葉を結ぶ人間関係としては時空を越えた雛との関係と、バディとしての
ディオとの関係があるが、2つの関係を描こうとして結果的にはやや散漫になってしまった
印象があり、特に中盤以降は青葉と雛を中心に描いていったためか、青葉とディオの関係は割を
食った感が強い。
 個人的にはどちらかに絞るべきだったのかなという思いが強く、青葉とディオのバディもの
ならば、二人に割り込んでくるキャラとしてフロム・ヴァンタレイが、青葉と雛の恋愛もの
ならば、青葉に好意を寄せる奈須 まゆかを、それぞれもっと活かせたような。
 結局、二人とも単なるいい人で終わってしまって、ちょっと勿体ない。

 キャラとしては青葉、雛、ディオの中心人物は別にして、印象度が強烈だったのはビゾン・
ジェラフィルで、嫉妬により病んでいく過程がなんとも言えない。
 まあ、ビゾンにしてみれば、雛に一番近い存在として共に戦果を積み重ね、いずれは
雛と・・・、みたいな未来絵図があったのだろうが、青葉の登場でもろくも崩れてしまった。
 青葉に対しては勿論、雛に対しても可愛さ余って憎さ百倍といった感じで、恨み骨髄に
徹するのも判らなくない。
 このビゾンの終盤の狂った感じは櫻井 孝宏氏の好演が光る。
 演技と言えば、早見 沙織氏の感情的になって取り乱した演技が結構好きで、その辺も堪能
できて良かった。

 タイムリープを中心とした話の全貌はまだ明らかになっておらず、これは2期に期待かな。

投稿 : 2015/02/22
閲覧 : 259
サンキュー:

5

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