「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(TVアニメ動画)」

総合得点
89.4
感想・評価
6798
棚に入れた
30632
ランキング
80
★★★★☆ 4.0 (6798)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.3

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ネタバレ

12番目の狐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

一般的に敬遠されがちなひねくれた人物を主人公としその機微や根底にスポットを当てた話題の名作

○導入
主人公、比企谷 八幡(ひきがや はちまん)は友達が一人もいない拗らせ系コミュ障ぼっち。女子の慈悲なる声掛けに上手く返答できなかった日の夜なんかには一人で布団にくるまりばたばたしたりするなんという俺ら。
ある日「高校生活を振り返って」という作文を国語担当教師平塚 静(ひらつか しずか)に提出したところ「なめてるのか。」と注意される。更生を名目に平塚が顧問を務める「奉仕部」に強制入部させられて・・・?

原作■渡航
イラスト■ぽんかん⑧

○感想
・音楽の中身だけでなく、どのように流したり切ったりするかなどの演出が効果的
・ギャグ顔なども綺麗に描かれていて感情が伝わってきて引き込まれる
・人気者の思考優しさ気遣いが常に人を救うわけではなくむしろ人を傷つけることがあるという皮肉を鋭い視点と演出で描き出している
・誰かが悪役にならないと解決しなかったり守れなかったりする出来事で主人公が率先してヒールに徹するところがとても切ない
・主人公のちょっと女の子に優しくされて勘違いしそうになったり、自分を肯定してなければ生きられなかったりするあたりがすごく人間的で好感が持てる

○一言
題名から、よくあるハーレム系ラノベかと思われるが、騙されたと思って3話ほど観てほしい。
不器用で変に優しくて屈折した真面目さがある繊細な主人公が織り成す不器用な優しさがたくさん詰まったハートフルな一作である。
言外の意も多く注意していないと見逃してしまう。
とにかく登場人物たちが作者の愛を一身に受けているのか、その機微の表現は実に細かく多彩で観る者をずりずりと俺ガイルワールドに引き込む。
ちなみに文化祭のシーンで筆者は不覚にも泣いてしまった。
あにこれβ36位(2015年4月25日時点)という高順位も納得である。

○登場人物

比企谷 八幡(ひきがや はちまん)声 - 江口 拓也(えぐち たくや)
主人公。卑屈。屁理屈。ぼっち。変に誠実で律儀。何かを悟っている。
本人曰く「過去を振り返らない」主義であるが、本編でよく過去の失敗談を思い出す。
戸塚によくときめく。
千葉村での夜戸塚の横で寝ていたが戸塚「はち…まん…」というなんとも可愛らしい寝言にノックアウトされ眠れないと外に出た。
「妹が露出の多い格好で街をぶらついたら道行く男の目をレーザービームで潰さなければ」的な発言するほどのシスコン。(妹に服着せるんじゃないんだ…)

雪ノ下 雪乃(ゆきのした ゆきの)声 - 早見 沙織(はやみ さおり)
比企谷の同級生。ぼっち。容姿端麗。頭脳明晰。帰国子女。理論派。
スペックが高いかつ常に正しく歯に衣着せぬ物言いなので周囲から嫉妬されたり省かれてしまう。
姉曰く「最初周囲は雪乃ちゃんのことを綺麗で誠実でかっこいいと言うが最後には嫉妬して離れていってしまう」とのこと。
なんでも出来てしまうので一人で抱え込みがち。
テニスなど運動も出来るが体力はない。

由比ヶ浜 結衣(ゆいがはま ゆい)声 - 東山 奈央(とうやま なお)
普通の女の子。よく笑いよく喋る。元気。楽しいこと大好き。友人が多い。
料理の腕前は壊滅的。素直でまっすぐで一生懸命。
時々空気を読まない(読めない??)。
本当に「あ~こういう子いるわ~」って感じの女の子だが比企谷と雪ノ下に挟まれていると幼く見える。前向き。

平塚 静(ひらつか しずか)声 - 柚木 涼香(ゆずき りょうか)
奉仕部の顧問。独身。
独り身であることにプレッシャーと焦りを感じている。
比企谷と雪ノ下を奉仕部に入部させた張本人。
比企谷や雪ノ下のような賢くて周りに溶け込めない繊細な生徒を放っておけないというか気に入ってるらしく結構気にかけている。
何かとイベントを発生させるのが得意。

戸塚 彩加(とつか さいか)声 - 小松 未可子(こまつ みかこ)
男の子だけどどう見ても女の子。比企谷に懐いている。
比企谷を呼び捨てしている。テニス部の部長。
気が弱いけど押しは強い。本作の裏ヒロイン。いや正ヒロイン。大天使。
比企谷をよく無意識で骨抜きにする。
OVAの嫁度チェック料理対決由比ヶ浜編では、キラースマイルで比企谷に「守りたい、この笑顔」と思わせてしまい、結果比企谷は戸塚を守るため結衣の和風ハンバーグ(という名の茶色い物体)を完食した。

材木座 義輝(ざいもくざ よしてる)声 - 檜山 修之(ひやま のぶゆき)
自称比企谷の相棒。ぼっち同士体育で組んだのがきっかけ。
厨二病全力全開。いわゆるイタイ人。
名前が一緒というだけで足利義輝にちなんで剣豪将軍を自称している。
奉仕部には自分が書いたラノベを評価してもらいに訪れた。
運動会では海老名とタッグを組んで趣味全開の競技を創造した。


葉山 隼人(はやま はやと)声 - 近藤 隆(こんどう たかし)
イケメン。爽やか。人気者。平和主義者。ヒエラルキートップ。優しい。
比企谷のクラスメイトの一人。
雪ノ下とは親同士が親しく同じ小学校出身ということに加え過去に何かあるらしい。
まさに比企谷の対照に位置する存在。
問題解決のために自らが泥を被る比企谷のやり方が好きではない。
千葉村の件でははぶられている女の子自身に問題があるといった趣旨の言葉を口にするなど、いまいち社会の本質や問題の根本を理解していない面がある。

三浦 優美子(みうら ゆみこ)声 - 井上 麻里奈(いのうえ まりな)
比企谷のクラスメイト。誰にでも話しかけられる。
好き嫌いが激しくきつい性格をしている。海老名の暴走止め係。
自己中心的でわがままで口が強いがこの子もクラスに1人いたしするタイプの普通の女の子なので雪ノ下と対立した時はけちょんけちょんに論破され泣いてしまう。

海老名 姫菜(えびな ひな)声 - ささき のぞみ
比企谷のクラスメイト。腐女子。よく欲望があふれ出し暴走する。
文化祭では星の王子様を腐要素全開にして見事BL物語にしたてあげた。
運動会では材木座と結託し趣味全開の男子がすったもんだする「棒倒し」という競技を開催した。
優美子曰く「黙っていれば可愛い」

比企谷 小町(ひきがや こまち)声 - 悠木 碧(ゆうき あおい)
八幡の妹。お兄ちゃん好き。比企谷家の調理係。
口癖は「これ小町的にポイント高い!」
明るく男友達もいる八幡とは反対の性格。
本人によると「自分が結婚するのは変に誠実で律儀でコジデレな浮気しそうにない人(あれ…既視感)」

雪ノ下 陽乃(ゆきのした はるの)声 - 中原 麻衣(なかはら まい)
雪乃の姉。容姿端麗。成績優秀。人望も厚く人懐っこい人気者。
しかし実際は完璧な仮面をつけているだけで腹の中はかなりしたたかで黒い。
雪乃との関係は口では良好に見せてはいるが雪乃の反応と陽乃の行動からあまり芳しくないことが窺い知れる。
機会あるごとに雪乃を煽る。

○あとがき(筆者の好き嫌い萌えの話です。誹謗中傷は受け付けません。)
{netabare}文化祭の話は泣いてしまった。
「傷つくのに慣れてるからって人助けるのに自分が傷つく必要はないんだぞ」的な先生の言葉がもう…
八幡超いい子だよね…
雪乃のために、雪乃の努力を無駄にしないために文化祭実行委員長ちゃんに「自分の成長ってつまりは委員長としてがんばってますよって自分に肩書きつけて周り見下すことだろ?お前は探してもらいたくて逃げたのかも知れないけれど俺がちょっと探して見つけられたんだ。誰も真面目にお前なんか探しちゃいない」的なこと言ったんだよね…うあああ切ないいいい
結衣との花火の帰り道結衣が告白しそうな場面で電話が鳴ったとき電話に出るように促したのも結衣と近づきすぎてお互いが傷つかないようにするための防衛線張ったんだよね…
にしてもOVAのフリップクイズは笑ったわああwww
みんな性格出てたけど八幡の回答が一番らしかったww
「姑が掃除の仕方に文句をつけてきました。あなたならどうする?」
八幡「A:味噌汁の味付けを濃くする」
陰湿www
これ塩分摂らせて死に追いやる魂胆じゃあないかあああwww
本当にこの作品は笑ったし泣いたし怒ったしいっぱいあった
傑作に限りなく近い名作だと思う
思い切って観てみてよかった!
{/netabare}

投稿 : 2015/04/25
閲覧 : 179
サンキュー:

7

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