「甘城ブリリアントパーク(TVアニメ動画)」

総合得点
86.1
感想・評価
2732
棚に入れた
14706
ランキング
208
★★★★☆ 3.8 (2732)
物語
3.7
作画
4.1
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
4.0

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

視点を変えると

 原作は未読。
 設定は本当に面白そうだったんだけどなあ。
 現実にも「夢と魔法の国」を謳っているテーマパークがあったりするが、当然ながら本当に
魔法があるわけではないが、それが本当にファンタジー世界の住人が働くテーマパークがあり、
その赤字経営を建て直すという展開はワクワクさせられた。
 この立て直しモノはドラマや映画などで多く見られる、一種の定番モノといっていいような
パターンだが、スポーツもののジャイアントキリング的な展開に通じる痛快さが感じられる
ものが多く、そういう意味でもかなり楽しみだったのだが。
 しかし、いざストーリーが動き出すと、立て直しそのものにはあまり焦点を当てない路線
だったようで、その辺はかなり残念。
 主人公である可児江 西也が芸能界で得たノウハウを経営再建に活かす一種のハウツーもの
的な要素も期待したが、特にその辺がクローズアップされることもなし。

 そういったノウハウ要素を別にしても、入場者50万人を目指すための必死感があまり
感じられなかったことも、ストーリーに熱を感じなかった要因かなと思ったり。
 これはシリーズ構成の問題もありそうで、50万人達成の期限のクライマックスを終盤の
12話に持っていったため、それまでの回にギャグ色の強い要素が持ち込まれることになり、
結果として50万人を目指す部分が希薄になってしまったような。
 かと言って、中盤で50万人達成して一安心した後で、残りをギャグ展開にするとどう
締めるかという問題も出てきそうだけど。

 ストーリー展開は残念だったけど、視点を変えてギャグものとして見るとかなり面白い。
 笑いとしてはギャップ感という要素が大きいように思える。
 きれいで上品なタッチの作画に相反して、毒の強いネタやシモネタが多いのも、一種の
ギャップ感と言えそう。もっとも原作既知の人の話だと、これでも毒性は低くなったそうだが。
 作品内設定でも、本当のファンタジー世界の住人が営むテーマパークだから、さぞ素晴らしい
ところだと思いきや、かなり残念な出来だったり。
 キャラに関しても見た目の印象と中身とのギャップが多くの笑いに繋がっているような。
 メインヒロインの千斗 いすずなどはクールな美少女風でいかにも高スペックな存在かと
思わせておいて、相当のポンコツぶりを発揮。またファンタジー世界の住人らしく、一般的
感覚と較べて、ずれているのも面白い。女の子的な恥じらいなどは明らかに欠如している
ようだし。
 そして、モッフル、マカロン、ティラミーは愛らしい見た目とは裏腹にいずれもおっさん
キャラという。。。見た目が可愛らしいほど、逆にゲス度がひどくなっているような。
 それにしても千斗用のネタ要員だと思われた幼稚園児三人組が50万人達成の決め手になって
しまうとは。

 キャラデザインは個人的にはかなり好みのタッチで、メインヒロインの千斗からモブキャラ
までストライクでした。
 多くの作品が美少女キャラを細く描くのに対して、エレメンタリオの4人の手足が結構、
筋肉質に描かれているがダンサーらしくていいなと。

 キャストに関しては千斗役の加隈 亜衣氏がまず印象的で、「げんしけん 二代目」の
波戸 賢二郎役や、「selector infected WIXOSS」の小湊 るう子役のような舌足らずの
弱々しさを感じさせる女の子の印象が強かったから、ちょっと意外性があった。
 そして、モッフル、マカロン、ティラミーのおっさん妖精役の川澄 綾子、白石 涼子、
野中 藍の三氏の安定感はやはりいい。

投稿 : 2015/11/07
閲覧 : 242
サンキュー:

13

甘城ブリリアントパークのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
甘城ブリリアントパークのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

STONEが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ