「マクロスΔ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.5
感想・評価
660
棚に入れた
3038
ランキング
1289
★★★★☆ 3.6 (660)
物語
3.2
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.9
キャラ
3.5

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Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

戦術音楽ユニット「ワルキューレ」…メンバーの抱える闇が引き立て役となり神々しいまでの輝きを放っていました…

私がマクロスシリーズの作品を視聴するのは、初代マクロスとマクロスFRONTIERに続き、これが3作目となります。初代マクロスはリアルタイムで見ていたので記憶は薄れてしまいましたが、飯島真理さんの「愛・おぼえていますか」は今でもハッキリ覚えているくらい印象に残っています。そしてマクロスFRONTIERでも、シェリル・ノームとランカ・リーの歌に圧倒されて…このシリーズはとにかく歌に半端無いパワーが宿った作品だと認識していますが、この作品もその本流をしっかり受け継いで…いえ、さらにパワーアップした歌姫が私たちの前の登場してくれた…そんな風に思っています。

この物語の主人公はハヤテ・インメルマン…彼は「自分が本当にやりたい事」が見つけられず、職を変えながら銀河系惑星を転々としていました。
当然仕事にも身が入らず色々と中途半端なハヤテでしたが、惑星アル・シャハルで偶然出会った一人の女の娘がハヤテの人生を大きく変える事になるのでした。
彼女の名前はフレイア・ヴィオン…ウィンダミア人である彼女は、ルンと呼ばれる感情をあらわすハート型の感覚器官を頭に持つ14歳の女の娘…
彼女は、ワルキューレの一員になりたいという明確な夢を持っていました。

ワルキューレの歌はとても不思議…彼女たちの歌は、「ヴァールシンドローム」と呼ばれる人が突然自我を失って暴走する病気を鎮静化させる事ができるんです。
「歌が人を…宇宙を救う」これを実現できるワルキューレは多くの希望…そして憧れといった存在なのですが、当然誰でもがワルキューレのメンバーになれる訳ではなく、ヴァールシンドローム鎮静化に有効なフォールドレセプターの保有者だけ…

しかし、ウィンダミア人であるフレイアは生まれながらにしてフォールドレセプターを保有していたことからワルキューレのメンバーの一員となり…それに触発されるようにハヤテもワルキューレを護衛するΔ小隊に入る事となり…物語が動いていきます。

新統合政府とウィンダミアとの確執とそれに至る経緯…バルキリー同士の激しいドッグファイト…
作品のタイトルにもなっている「Δ:三角」を伏線とした人と人の心模様…
どこを取っても見どころのある作品でしたが、この作品は「ワルキューレ」の存在とその魅力抜きでは語れない作品だと思います。

そんなワルキューレのメンバーとキャストは以下の通りです。

美雲・ギンヌメール(CV:小清水亜美さん、歌:JUNNAさん)
フレイア・ヴィオン(CV,歌:鈴木みのりさん)
カナメ・バッカニア(CV,歌:安野希世乃さん)
レイナ・プラウラー(CV,歌:東山奈央さん)
マキナ・中島(CV,歌:西田望見)

フレイア役は、歌姫オーディションに応募した8,000人の中から選出され、美雲の歌唱パートはマクロスシリーズ史上最年少歌手となる15歳のJUNNAが担当するなど、当初から話題性のあったユニットでしたが、フレイア役を目指して8,000人もの応募者が声優を…歌姫を目指している人がいたのは驚きです。
そしてその中から見事役をゲットした鈴木みのりさんは正に正真正銘のシンデレラ…

きっとこの作品の中で一番演じるのが難しいのがフレイア…
ワルキューレに思い焦がれて…ハヤテに出会い…母星であるウィンダミアが敵に回り…そしてそれに至る元凶を知り…ウィンダミア人である宿命を受け入れざるを得ない状況に迫られる…
明るくて、歌が大好きで…ただそれだけの14歳の女の娘なのに、周りで次々と起こる激動に翻弄されていくフレイアの心情は決して穏やかではありませんし、その荒波を上手に乗り越える器用さも持ち合わせてはいません。
でも、鈴木さんはこの作品がデビュー作とは思えない程、フレイアの魅力に彩りを添えていたと思います。
それと彼女の魅力の一つとしてルンは欠かせません…
ワンちゃんの尻尾の様に気持ちが見えてしまうので、決して欲しいとは思いませんが、恥しさや覚悟を決めた時のルンの輝きとフレイアの言動は見逃せないシーンだと思います。

個人的にはワルキューレのメンバーでは東山さんがイチオシで次点は小清水さん…
東山さんへの思いはこれまで複数のレビューで記載してきたので割愛しますが、狼と香辛料のホロやDOG DAYSのレオ姫など思い入れのあるキャラを演じてこられた小清水さんにも惹かれながら視聴していました。

ですが、この作品におけるフレイアはその様な思いを凌駕するほど輝いていました。
きっとウィンダミア人だから…ウィンダミア人ならではの宿命を背負っていたから人一倍輝いて見えたんだと思います。

そんなワルキューレは、アニメの中だけで留まる存在ではありません。
デビューシングル「一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら」はオリコンデイリーチャート最高2位、ファーストアルバム『Walküre Attack!』はオリコンデイリーチャート最高1位、2ndシングル「絶対零度Θノヴァティック/破滅の純情」はオリコンデイリーチャート最高2位を獲得するなど勢いは増すばかりです。
でもこの勢いも納得です…ワルキューレの音楽について、フライングドッグのプロデューサーから「正気の沙汰ではない複雑なコーラスワーク」と言われるくらい歌の恰好良さは半端ありませんから…

彼女たちの魅力の気になる方は是非本編でご確認下さい。
ただ恰好良いだけじゃない…お互いを思い合っているが故の輝きが感じられると思います。
2クール全26話の物語で、今後ともワルキューレを応援していきたい…そう思えた作品でした。

投稿 : 2016/10/15
閲覧 : 268
サンキュー:

19

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