runa21 さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

原作好きを対象とした映画

完全新作で、
原作好きとしては絶対にはずせない！！
と思って見てみたんですが・・・


まぁ、ぶっちゃけ「えげつない」


内容は完全オリジナルで、
めちゃめちゃよかったんですよ。

原作を読んでいる人は、
一学年終了～二学年前の春休みだと
すぐにわかるし、
時折カットインされる
描写も、理解できるんですよ。

桜井さんとか、桜井さんとか、桜井さんとか・・・


その上、タイトルにもあんな意味があったとは・・・
とタイトルにさえちょっと感激するほどだったんですよ。


ただ、どこが「えげつない」かというと、


これはあくまでも
原作読者「のみ」を対象としている映画なんです。



劣等生のシリーズはすでに結構出ているんですが

【第一学年】
入学編
九校戦編
夏休み編
横浜騒乱編
追憶編
来訪者編

【第二学年】
ダブルセブン編
スティーブルチュース編
古都内乱編

～～～


と続いていきます
2017年6月現在は
第三学年となり
6月9日に動乱の序章編
が出たばかりなんです。


ちなみに今回の劇場版は
第一学年最後の「来訪者編」と
第二学年最初の「ダブルセブン編」の
間の話になっています。


ついでに言うと、
テレビアニメ版では「横浜騒乱編」までしかやってません。


ついでに言うと、
今作に時折カットインされる
女性（桜井さん）は「追憶編」
USNAのリーナは「来訪者編」
で出てくるキャラクターです。


まぁ、何が言いたいのかというと、
テレビシリーズしか見ていない人は、
完全オリジナルストーリーとはいえ
理解できないということ。


なぜ調整体に対して
達也と深雪が過剰な反応をしたのか、
レオがさりげなく反応したのか、
USNA軍の魔法師が、なぜエリカの強さを知っているのか、

原作を読んでいないと
ぽかーんです。
リーナが当然のように出てきた時点で
ぽかーんです。



原作ファンとしては
オリジナル作品を見ることができて
本当にうれしかったんですが、
アニメのみの人は・・・どうだったんだろう・・・。

ちなみにコミックも出ていますが、
「追憶編」は全巻出ているのですが
リーナの出てくる「来訪者編」は
3巻がやっと出たところなんですよね。
コミックスを読んでいても、
果たして追いつけるのかどうか・・・。


そう思うと、
本当にピンポイントの人向けにしか
作られてないんです。


原作ファンの方には「絶対に見て！！」
って言えるけど、
アニメ版・コミック版のみの方には
あまりお勧めできないかも・・・。


そもそもアニメ版も
原作の分量が多いから、
原作に沿って作られてはいるけれども、
なんか物足りないんですよね～。

原作ファンが
「実際に動いているのを見て楽しむアニメ」
って感じなんですよ。


それを考えると、
そもそもアニメ化自体が
原作ファン向けに作られていたわけだから、
劇場版で、一気に時間軸が進んでても、
それはそれで構わないのかな～。


でも、テレビアニメを見て
今作を好きになった人には、
「えげつないな～」と思った。

せめてもテレビアニメ版で
「追憶編」と「来訪者編」
やってから劇場版やればよかったのにね・・・。