「帰宅部活動記録(TVアニメ動画)」

総合得点
63.8
感想・評価
700
棚に入れた
3342
ランキング
4061
★★★★☆ 3.2 (700)
物語
3.3
作画
3.3
声優
2.8
音楽
3.3
キャラ
3.5

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あんと萬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 2.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おすすめのギャグアニメです

作品の知名度はあまり高くありませんが、原作はガンガンオンラインで連載されていたくろは先生によるギャグ漫画です。全五巻と読みやすく私は本屋で立ち読みして吹き出すのを我慢できなかったほどです。もちろん全巻持っていますよ。

あらすじは、「面白いことをする」という理念の帰宅部(ほんとにこの名前)を舞台に、安藤夏希、塔野花梨、部長の道明寺桜、九重クレア、大萩牡丹の五人の女子高生が毎回あるお題でギャグを展開するショート系日常アニメです。
アニメは全12話。絵柄が可愛いですが、決してきらら系とかライトノベル系の萌え美少女たちではなく、美少女の皮を被ったギャグ全振りのアニメなので、くだけたお馬鹿アニメが好きな人にお勧めです。

原作と比べてみての、アニメに対するポイントを端的に示すとずばり!
良いところは『作画がめちゃくちゃ良い』
悪いところは『声優さんの演技が残念』ですね。やっぱり。

良いところの作画というのは、まず原作者のくろは先生が失礼ですがそこまで絵の達者な方では無いのですが、アニメは「お前こんな低知名度漫画にどこからこんな金がつぎ込まれたんだ!?」とびっくりするような整ったさわやかな線と気持ちの良い色使いで、見ている時の満足感を支えていた一番大きな部分はやはりこの作画だったと思います。作画って大事なんやなぁ…。
また主題歌とBGMも非常に優れた透明感とこちらもさわやかな感触で、軽快な本編と見事にマッチングしています。
これで内容ですが、作画音楽面でこれなのに、本編の展開は原作に一切忠実に行っているので、もうあとは原作者くろは先生の漫画版からの痺れるような切れ味あるギャグがこの絵と音楽に合わさって鬼に金棒、猛火を振るいます。このアニメ化が決定した際原作はもう人気低迷で連載終了が決まりつつあったので、まるで送り火と言わんばかりのアニメの出来に原作ファンは泣いて喜んだというわけです。これ夏にやってたんですよ。もう最高に熱かったですね。学生だったこともあってあの夏が一番楽しかった。

しかしどんなアニメにも弱点があるように、このアニメにもそういった面があったのは認めなければいけません。「作画にどこから金を出したのか」。その答えは「声優」です。全体的に有名な声優さんは一切使わず、メインの5人も夏希役の木戸さんを除いて4人はこれがデビュー作という人たちばかり。
その演技は初期は散々なもので話題にもなりました。(原作からですが)改めて考えれば原作者のギャグのエッジの種類と声優さんの演技が、この作品が一般層に浸透しなかった理由となっているのは納得かもしれません。
まあしかし声優さんについてはもう視聴者の愛着ありきという感じで……見ていて演技の成長を一緒に楽しめるというのは面白かったです。特に一番演技が下手だった牡丹役の相内さんが実は一番歌が上手かったり、あと活舌が悪いという致命的な弱点を持ちながら味のある声質で多くの視聴者を骨抜きにした桜役の小林美晴さん(この人は声優続けてほしかった!)などなど。
結局原作もアニメも作りの質が変わっても視聴者と一緒に並んで歩くというような空気感は変わらなかったというのは皮肉かもしれませんね。

自分の好きなマイナーなアニメのなかでは最も完成度が高い(ついでにネットの評価も高い)部類に入るアニメですので、気になっている方はぜひ観てみてください!
この前クールにやってた同じ女子高生アニメの「あいうら」もそうですが、声優費を抑えれば作画に回せるということを知ることが出来たのは大きかった。

投稿 : 2017/09/18
閲覧 : 223
サンキュー:

6

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