「AKIRA アキラ(アニメ映画)」

総合得点
80.8
感想・評価
1081
棚に入れた
5141
ランキング
430
★★★★☆ 4.0 (1081)
物語
3.9
作画
4.3
声優
3.7
音楽
3.9
キャラ
3.9

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ジャパニメーションというロストテクノロジー

ヲタクの発想に技術が追い付いていない時代、
採算度外視によるマンパワーで実現させた
最高に贅沢なアニメーションによる映像体験。
バブル時代ジャパニメーションなど浮かれていたが
商業的には大赤字の大失敗な作品である。
CG全盛の昨今では当たり前となった表現を
全て手書きという力技でやってのけている。
現場に降りかかる理不尽な無理難題に対し、
やりきったスタッフ達に称賛以外の言葉はない。
現代では到底不可能であろう。
ロストテクノロジーとは言い過ぎか。


原作の話をしよう。
当時からして特に斬新な発明もない。
SFとして飛び抜けた設定も無い。
ストーリーも別段特筆するものも無い。
キャラも古臭く、特に女性は致命的に可愛くない。
コミックスはデカいわ重いわ高いわにつけ
カバーイラストがスタイリッシュなわけでもなく、
一巻はとにかく話が進まない。

では何がAKIRAをAKIRA足らしめるのか。
それはただただ圧倒的な「画面」そのものだ。
当時週刊誌のヤンマガで隔週連載してたのだが
載ってもペラペラのページ数でしかもよく休む。
それでも発売日には放課後に本屋にダッシュし、
熱心に読みふけったものである。

それがアニメ化しただけでもバンザイなのに、
当時のアニメの範疇を悠々と超えたクオリティ。
画面が凄いをアニメでもやってのけた。
もちろん原作厨の批判は当時からあったが、
金田が鉄雄がSOLがバイクがアキラが動く。
それだけで興奮が止まらなかった。


私が個人的にこのアニメで特筆すべきシーンは
鉄雄が探していたカプセルが地上に出現する際
切断又は外れたパイプが音を立てて暴れる描写を
わざわざ複数のカットを使って表現している。
あ、わかってるなと思った。
やっぱりそうなんだなって思った。


私にとってAKIRAとは「配管、パイプ」なのだ。

投稿 : 2020/05/07
閲覧 : 380

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