「ドラゴンボール超 ブロリー(アニメ映画)」

総合得点
71.5
感想・評価
88
棚に入れた
422
ランキング
1291
★★★★☆ 3.9 (88)
物語
3.6
作画
4.1
声優
4.0
音楽
3.6
キャラ
3.9

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ネタバレ

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

第72話のEDで「クリリン」が「グリリン」になっている。

劇場版ドラゴンボール作品史上、最高傑作ではないでしょうか。

ドラゴンボール超は、オールキャストで大運動会を開催しちゃおうぜ的なノリで、オールドファンに対するサービス精神、新規のファンに対して敷居を低くする配慮の両方を垣間見ることができました。
また、鳥山明さん自身も楽しんでいる様子が伝わってきて、素直に楽しく視聴していました。

ドラゴンボール超/ブロリーでは、ドラゴンボール超で、あらかたのキャラ紹介を終えていたので、今度はキャラを深く掘り下げようという演出を見て取ることができました。
キャラの掘り下げにより個々のエピソードを知ることができ、個々のエピソードを掘り下げることでキャラ同士の関係性が見えてきて、ストーリーが生まれます。

そう、本作を視聴して一番驚いたのが、ストーリー性がしっかりしていて、しかもそれには川のような流れがあり、終盤になるにつれ広がりを見せたことです。
前作、前々作の劇場版も悪くはないのですが、突発的な事態の連続でストーリー性は皆無でした。
これで多くの新規ファンを取り入れることができるのかと、少々疑問を感じていたものです。
本作のストーリーは、今回、初めてドラゴンボールに触れた方でも、十分に楽しめるデキだと思います。

やはり戦うには意味がないといけませんね。今回のゴジータ(悟空・ベジータ)とブロリーの戦いは、感動さえ覚えました。
戦いを通して人生における大切な何かを、ブロリーに教えてあげているように窺えました。
悟空が。ベジータが。ブロリーが。フリーザが。それぞれに戦う意味のあることがよく分かりました。

今更ですが、リアルにおける地球人も、本作の中の惑星ベジータのサイヤ人も、同じような存在であることにも気が付きました。
生きていくために征服するというのは、国・地域か他星であるかの違いだけで、ベースは一緒でした。
個人的に視聴したことによる一番の収穫は、サイヤ人に対する見方が大きく変わったことでした。
惑星ベジータとは、リアルの地球をデフォルメさせた星の姿であり、「サイヤ人の出現=地球の変革時期」
などという思考になったことがなかっただけに、また一つドラゴンボールという作品を、深く考えることができそうです。
悟空が、ラストでブロリーに対し、カカロットと名乗ったシーンは、惑星ベジータの存在や人々を肯定した証であり、
思わず涙腺が緩みました。

そして映像について。私は家でアニメや映画を視聴する際も部屋を暗くするのですが、激しい戦闘シーンなど光量の多いシーンがあると、目の痛みや吐き気で、すぐに電気を付けてしまいます。
本作の戦闘シーンも、それなりに激しい描写がありましたが、不快感を覚えることなく最後までリラックスして視聴することができました。映像技術の向上を感じさせます。
激しい描写の中にもソフトタッチな映像も見られ、手書きで描かれた作画も多かったのではと推測しています。

ここ最近のドラゴンボール作品は、視聴者に対する接し方が優しくなったと感じます。
鳥山明さんをはじめとするスタッフの強いドラゴンボール愛。オールドファンに対するサービス精神。新規ファンへの気遣い。
ストーリー性の確立。観やすさ。テンポの良さ。

7年前、「ドラゴンボールZ 神と神」という「点」から始まった新たな物語が、テレビアニメ、「ドラゴンボール超」の完結で「線」となり、「ドラゴンボール超/ブロリー」において「面」となりました。
今後更なる広がりを見せ、新しいドラゴンボール伝説が展開していくことを、確信しております。

投稿 : 2020/07/23
閲覧 : 288
サンキュー:

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