「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦(TVアニメ動画)」

総合得点
66.4
感想・評価
285
棚に入れた
1001
ランキング
2820
★★★★☆ 3.2 (285)
物語
2.9
作画
3.2
声優
3.3
音楽
3.2
キャラ
3.2

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ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

手癖で作ったような異世界ファンタジー。

詳細は公式でも。

帝国の最強兵士である主人公と、魔女の国の王女で“氷禍の魔女”と恐れられるヒロイン。局地戦の森の中で相対したふたりは、命をかけた攻防を繰り広げます。

そんな一騎打ちのさなか、主人公が叫んだ「戦争を終らせる」という言葉と、うっかり岩から落ちてお姫様抱っこされただけで落ちるチョロイン。その場は退却します。

後日、中立地帯でオペラ鑑賞をしているヒロインは、涙でハンカチがぐじゅぐじゅに。そんな観劇のさなか、後ろにいた男性からハンカチを差し出さえます。会場が明転し、お礼を言おうとしたヒロインが見たのは主人公の姿でした。はたして、敵同士のふたりの恋は、いったいどうなっていくのでしょうか。

という初回。
1話を使って、ベタなロミジュリ設定を説明していきましたよ。

制作は前期「魔王学院の不適合者」を制作したSILVER LINK.。ホント、こういう「なろう」的な異世界ファンタジーをよく請け負いますね(この作品は「なろう」じゃないけど)。判で押したかのような紋切り型の主人公にヒロインたち。ストーリーは同社制作の「落第騎士の英雄譚」とか「対魔導学園35試験小隊」とか、そのへんの亜種といった感じです。

つまり、これもSILVER LINK.が作ってきたアニメの蓄積があるから、手癖で小器用にまとめたなっていう初回の印象です。話の転がし方も、キャラの立たせ方も慣れている。ルーティンワーク。まあ、上手ですねとは思うけど、じゃあ面白かったかと言われると、うーん……。

良くも悪くも安定した普通の立ち上がり。むしろ、たまには炎上するぐらい「なんじゃこりゃ?」って感じにしたほうが、まだ話題になるのにって思いました。とりあえず、3話まで様子見します。

=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
基本的に同じシーンを別の視点から描くのは、それをするだけの意味があるからというのが理由だと思っています。この2話冒頭では、主人公が中立国のオペラを観劇に行き、ヒロインにハンカチを渡すところまで描かれますが、そこまでの経緯を、わざわざ視点を変えて描く必要があったのか疑問。

仲良し部隊グループのリーダーである「おねえさん」に必要もなく部屋に呼ばれ、干してある下着を見てしまって「きゃあ」からの、息抜きにとオペラのチケットを渡される。たとえば、これが「敵国の姫がお忍びで中立国に来ているから偵察してきて」という話なら、この同じシーンを別角度から描く意味もあると思うんです。でも、クッソどーでもいい経緯を、わざわざ尺を取って同じシーンを繰り返す意味って何?

でまあ、その偶然は良しとしても、次にヒロインがイタリアンレストランに入ったら席がなく、予約の方との相席でいいですかと。視聴者はここで「あー、どうせ主人公が来るんだろうな」とシラけます。そもそも予約していた客の席を相席にするレストランって、僕は嫌だな。

で、お約束のようにケンカしながらもメニューを取るときに、ふたりの手が触れ合って「きゃっ」とか、くだらないやり取りの後、極めつけのダメさが訪れます。店員に注文を言うのですが、ふたりで声もタイミングも揃えて、こう言うのです。

「サーモンとズッキーニの生クリームパスタ、茹で加減はben cottiで量は少なめ。食後は紅茶で、砂糖をひとつお願いします。えっ?」

ここでもう馬鹿らしさのあまり、ゾワッと鳥肌が立ちました。あとはもう、この作品のダメさをなぞる展開だけ流し見。初回でやった中立国でバッタリ偶然はち合わせを、またやるんです。今度は美術館で。で、芸術に国境はないとか言い出して、仲良く展示を観て回り、最後はベンチに座って巨乳枕で終了。取ってつけたかのように、Cパートでエヴァ「ゼーレ」リスペクトのSound Only会議。あちらの世界でもリモートワークによるZoom会議なんですかねwww

いやもう、こういうどーでもいいエピソード回こそ、面白さを出すべきところだと思うんですけどね。ここが、こんな有様では今後の展開にひとつも期待できません。ま、SILVER LINK.はドル箱の冬アニメ「のんのんびより のんすとっぷ」に注力して、これは流してるやっつけ仕事なのでしょう。ここで離脱して、のんのん3期に期待します。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
巷では「今期のジビエート枠」と話題になっているので、もう1話だけ観てみることにしました。

いやあ、笑った笑ったw

序盤はアリス(だっけ?)が、お付きの部下に主人公(なんだっけ? イスカだっけ?)の素性を調べさせ、最年少でなんとか騎士になったけど、精霊使いを牢から逃したことで爵位を剥奪され、投獄されたと。で、それをもっと詳しく知りたいってことで、中立国に行くよ(またかよ)って話。まあ、これも、まーたまた偶然、主人公と中立国で鉢合わせさせるための導入なんだけど、下手すぎですよね。もっとこう、自然にふたりが“邂逅”するやり方があると思うのですが……。

で、めでたく“偶然”鉢合わせたふたり。お互いに相手の真意を知りたいと歩み寄ろうとした刹那、空が割れ、登場してくるわけです。魔女の王国の始祖が。ラスボスです、要するにw

イスカが「お前たちの仲間なんじゃないのか」と言うと、お付きの燐は「あの方は始祖様。仲間なんて呼ぶのはおこがましい」と。アリスは身を挺して「おやめください、始祖様」と叫びますが、始祖の攻撃は止まない。そこでアリスとイスカは共に始祖を倒す決意をします。で、お約束の気が合いますねセリフ。

「だからお前(あなた)はもう一度、100年間眠ってろ(眠りなさい)」

見事なまでのハーモニーwwwww

でまあ、すったもんだで始祖を斬って封じ込めに成功。で、ラストシーンでアリスはこう言います。「私たち、また明日からは敵同士だからね」。

なんという茶番w アリスの行動原理が理解に苦しみますね。そう思うなら、始祖に従って帝国を滅ぼそうとするはず。主人公と一緒に始祖を葬っておきながら、明日から敵同士って、そもそも始祖がいるから戦争が終わらないとか言ってたじゃんwww こう、なんというか無理くりロミジュリを続けたいだけなんですよね。トムとジェーリーかお前らはw

原作を知らないですが、少なくともアニメに限ってはギャグですねこれ。制作サイドは至って真面目に作っているんだから闇は深い。これはジビエート枠と言われても仕方ないですね。気が向いたら続きを観てみますが、とりあえずここまでにしておきます。お好きな方にはごめんなさい。
{/netabare}

投稿 : 2020/10/26
閲覧 : 340
サンキュー:

4

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