「劇場版オトッペ パパ・ドント・クライ(アニメ映画)」

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★★★★★ 4.9 (3)
物語
4.8
作画
4.8
声優
5.0
音楽
5.0
キャラ
4.8

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けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

情操教育番組の劇場版?と身構えたが歌とお話とネ申作画で60分直球勝負な正統派ミュージカルです!

NHK Eテレで身の回りの“音”を題材にしたショートアニメ『オトッペ』初の劇場版長篇
といってもたった60分です
テレビシリーズでは脚本等を担当していたインディアニメ出身の飯塚貴士の商業アニメ初監督作品
音が具現化した不思議な生き物「オトッペ」達とオトッペタウンに迷い込んだDJ志望の少女、シーナが織り成すミュージカル映画です


風のオトッペ、ウインディ
彼の元に突然ウインディそっくりな赤ちゃん、リルが現れる
オトッペタウン一番のグータラ男であるウインディは、ある日突然リルのパパになることを強いられたのである
ウインディになついてしまったリルの世話を、苦労しながらも、周りに助けられながらもこなしていくウインディ
やがてウインディは自身のパパとの思い出を重ねリルと心を通わせていく
しかしリルはオトッペタウンに訪れるウタウーネ彗星を船にして旅をするウタウーネの女王さまの愛娘だった!
リルを取り返すべくウタウーネは強行手段でオトッペタウンに乗り込みだす
かくしてオトッペタウン史上最も小さくて最もビックな物語が描かれる!


ミュージカル映画なので最初から最後まで歌いっぱなしです
物語もすんなり入って来て、子供向け番組特有の説明臭さや情操教育番組にありがちな赤ちゃんが泣き止みそうな大人には意味不明シークエンスもありません
純粋にお話に没入出来ました


本編自体は3DCGがメインですが歌のパートでは2Dアニメも織り交ぜられこれが凄く丁寧、というかネ申作画連発で1曲ずつ作風も違ってて短く纏められたMVの様に飽きる事なく観れました
この辺りインディアニメ出身の飯塚監督の采配が上手くハマったと感じました


キャストには井口裕香や久野美咲といったレギュラー陣はもちろん、テレビシリーズのゲストキャラだった西島秀俊やチュートリアル福田
それに加えミュージカルならばということで藤原紀香、斉藤工、阿佐ヶ谷姉妹らが参加し、これが絶妙にハマっているのが面白いです
斉藤工はエンドロールを読むまで全く気付きませんでしたw
なぜこんな妙ちくりんなキャラに斉藤工!?と思いましたが斉藤工の監督映画に飯塚貴士監督が参加していた様で、いわば友情出演の様な参加だったみたいです
すげぇな・・・飯塚監督・・・


ヲタクにしか伝わらないであろう『エヴァンゲリオン』パロディがあったと思いきや、クライマックスではオトッペタウンとウタウーネの戦争状態を“歌で解決する”とあってもうもはや『マクロス』を観ているような気分にすらなります
子育ての話なのですが“子守なんて大変だからそもそも親になんかなりたくない!”って考え方を否定してないのも多様性を許容してて好感的


唯一残念だったのが小さいお子様向けに照明を明るめにするのがどの劇場もマストな様でして、丁寧に作られた映画なだけに完璧な状態での上映をどこかでお願いしたいと思いました

投稿 : 2021/10/28
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サンキュー:

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