「アニメ ブルーピリオド(TVアニメ動画)」

総合得点
73.9
感想・評価
274
棚に入れた
871
ランキング
952
★★★★☆ 3.7 (274)
物語
3.8
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

まにわに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

藝大王

 
4話: {netabare}確かに、芸大を目指す話なら、何をもって合格とするのかは難しいかも。
採点競技と同じで、素人目に正しく評価できているということはなく、違うのは、競技なら成功しましたで済むが、1枚の絵でどうやって合格に説得力をもたせるのか。
一番簡単なのは、そこまで話を進めないことだが。
かなり下がって、これで合格したのだからというのを見せる手もあるだろうが。
そこを、どうもって行くのか興味はある。

よくわからない話だったが、ヒントはあった。
大きな流れ。テーマに適している。主役云々。四隅云々。絵が上手い下手の段階はとうに過ぎているから、これを話に置き換えると、いい話かそうでないかってことになる。
大きな流れの問題点は上記の通りだが、とくに藝祭前後の流れは最悪と言っていい。どうして芸術に興味ない奴と行くのか。コーヒーで酔うとかクソどうでもいい。絵に説得力があったらというシーンに説得力がない。主役ってこんなだったの? てかこれで行くの? 脇役のことは意に介さない、終始適当に接している。
そうまでして話の出来を悪くして、何が言いたいのか。
絵は、たぶん認められたいという絵なのだろう。自己主張するだけの連中という内容が多かったので、これが自伝なら、学生で絵を描いていた頃、自分を含めて周りに碌な奴がいなかった、ぐらいの話になるのだろうか。

で、
ブルーピリオドの意味を調べてみたら、どうやらそんな話になるみたい?
辛気臭い話になるのは覚悟する。正直、名言なんてどうでもいい。
ただただ、主人公が不可解で話を作るのは、もう勘弁して。{/netabare}

6話: {netabare}わかりにくいのが、白黒の絵の話なのが漫画向きなのと、メンブレのためにネガポジ両面を無理めに入れ込んでいるため。
ポイントはショートケーキで、たぶん漫画だと矢口のセリフで一目でわかる場面で、アニメだと色付きなのでセリフが必要なくなっている。が、ここで木炭画を出されても、カラーの直後なので認識が色に引っ張られる。これが比較の危険なのだと思う。
桑名の悩みは、正解が目の前にあるからで、いい絵を描こうとするほどそっちに引っ張られる。あるいは、いい絵に見えるのは、正解に補足されているからとか。
一方で矢口は、正解のない課題をこなしている段階。これが、まだ悩む域に達していないからなのかどうか。(ちょっとだけ強みになると思えるのは、所詮は漫画家の作る話だから)
白黒のまとまり感がよい。{/netabare}

10話: {netabare}自分を見つめ直すのにセルフヌードがお薦め、ぐらいに見てればいいと思うが。

ふと思ったのが、ヌードとセーラー服またはスクール水着を着るのと、八虎的にどちらが恥ずかしいのか? それを絵に描く・撮影するでも話が変わってくるが、そういう変態さんも世の中にはいることだし、裸になる・好きな服を着るは誰でもやってることだし。
ここで重要なのが、すべてを捨て去ったとしても命までは捨てない、と但し書きをしていることで、これにより何を纏うか、何が纏うかに問題が絞られる。
何を纏うかは、メタ的には漫画家だが、広義には絵描きで、現状では素っ裸に等しいので、ほぼ何が纏うかと同義。
この点が3話を思い出させ、フィルターを通して何も出てこなかったのが、搾りカスは残るようになったのは成長、と私は見たが。

これはちょっと考えたことがなかった。{/netabare}

見終わって: {netabare}ブルーピリオドの意味について検索して、名言の数々みたいな紹介をされているのを見て、絵を描く話で何か巧いことを言って描けたことにしてしまうのでは、とゾッとしたものだが。
そうなる危惧は確かにあって、絵をあまり見せないとか、絵だけで勝負しないところ(2話)とか。
まさかそんなはずはないなと、シリーズ構成を信頼して見ていくと、
次第に自伝色が強くなって、1次試験は得意分野という感じがしたし(漫画家に要求される体力勝負でデッサンも怠らないのだから何なら余裕さえ感じた)、理論武装と言うだけあって理詰めの話が多く、よく考えると漫画でセリフで表すのは当たり前で、最終話でこの作品の感想が名言なのもあながち間違いではないと思い至る。

ちなみに、最も印象深かった名言(?)は、
東大出の芸人? アホちゃうか。
もとい、
なんで藝大に行って漫画家? 4話での世田介のセリフ、ほぼ意味のない形で言わせているので、私にはこう聞こえた。作者も実際に何度も言われたことがあるのだろう。
東大芸人は、今でこそ一定の地位を築いているが、かつては笑えない、キャリアを棒に振る、でこう言われた。
なぜ藝大で漫画か、2話時点なら漫画の売り文句のためと言っててもおかしくないが。
そんな漫画のアニメ化、スタッフは藝大以外の出身だろうから、現場はさながら「藝大王」だったかと想像すると面白い。{/netabare}

投稿 : 2021/12/20
閲覧 : 273
サンキュー:

3

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