シボ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
先が決まっている物語をどう楽しませてくれるのか、楽しみ!
祇園精舎の~~~。
意味も解らず幼稚園、小学校と幾度となく暗記、暗唱させられたフレーズ。
平家の滅亡を描いた物語は
大河ドラマなどで何度か観てきた時代テーマ。
アニメでどんな風に描かれるか気になってました。
驕る平家へ驀進中の平清盛が長男の
重盛は同じオッドアイで未来が見えるという少女びわと出会い
引き取ります。
そして重盛自身はその目の能力で亡き物が見えるという
設定みたいです。
歴史物ということで登場人物は多めで名前も似たような名前で
紛らわしいってのは正直あります。
多少知ってるよくらいの自分でも有名人以外は分かったつもりで観ています><!
ただそれ故にこの先の有名キャラの登場も楽しみですね。
おごれる平氏ですが、まともな人物も沢山います。
思慮深く謙虚な重盛は櫻井さんの声もハマってて良いですね~。
びわが最初に心を許す仲になれた早見さんの徳子。
先の見えるびわは壇ノ浦で波にさらわれる徳子の未来を見てしまいます。
そんな悲しい未来が分かっていて政略結婚で嫁ぐ徳子を止められない。
このアニメでのびわの未来を見ることができる能力。
それは歴史をある程度知っているアニメを視聴する側の自分にもあるってことです。
それ故に悲しくてもどうすることも出来ないびわの気持ちが切なく胸にきます。
まだ2話しか視聴してないですが豪華キャストのこのアニメ。
壮大な歴史物語にびわがどの様に関わっていくのか楽しみです!
厳島神社での平穏なひとときが描かれた直後、
後白河法皇が謀反を企てる密談にいたという事実で一気に緊迫感増します。
謀反人達の粛清に出向かんとする清盛に重盛が命を懸けて止めに入る
シーン。
落ち着いた口調ながらも死を覚悟してまで止めようとする重盛の
緊張感が凄かったな~。
無残な父の死を連想して取り乱すびわがそばにいるだけで
胸騒ぎがこちらにも痛いほど伝わってきちゃうんですよね。
なんかたった数話なのにどんどん引き込まれていきます。
最終話を観終わりました。
義経の輝かしい活躍の物語が印象的だったこの時代の一幕。
そんな自分にとってこの作品での
後半、平家の滅亡への展開は、ただただ悲しい気持ちで
観てました。
壇ノ浦の戦いの入水シーン、歴史の一コマであったこの事実が
こんなにも心がざわざわさせらるのか、びわと共に目の当たりにする
悲しい現実になぜだか涙が止まりませんでした。
勝者が歴史を作っていくというのは世の常ですが、実際は
やっぱりどちら側にも正義はあって
どちらに焦点を当てるかで見え方が全く違うってのをこの作品で
思い知らされます。
びわが幼き頃から共に生きた平家の人々の死。
清経、維盛(これもり)、決して悪人ではない彼らが次々と死んでいく様は時代に翻弄されつつも必死に生き抜いた事実であり
それを語り継ぐ存在(アニメではびわだけど)が確かにあったという
ことがこの物語の凄さなんだなって改めて思いました。
まさに結果がわかっているっていうハードルの高さを超えて
ハラハラさせらたり、思いっきり感情移入させられちゃう演出。
とっても素晴らしい作品でした。