タック二階堂 さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:途中で断念した
THE マガジンのラブコメ。
詳細は略。
講談社『週刊少年マガジン』連載中の吉河美希さんによるコミックが原作で、シンエイ動画とシナジーSPのタッグによる制作。
作者の吉河美希さんは「山田くんと7人の魔女」を描かれた方で、この作品は読み切りで掲載されて大きな反響を呼び、連載開始から16週目で初表紙を飾ったんだけど、これは『週刊少年マガジン』史上最速記録だそうです。
ストーリーは高校生の主人公である海野凪が、実は「取り違え子」だったことを告げられるところから始まります。取り違え子とは、産科で別の赤ちゃんと間違えられた、いわゆる嬰児交換というやつみたい。
で、本来は資産家の次男として誕生したはずなんだけど、取り違えによって庶民として16年間育てられてきたという設定です。
そんな出生の秘密を聞いた凪は、本当の両親に会いに行きます。そんな道中、偶然であった女の子に、許嫁に会いに行かなければならず、それが嫌で凪に彼氏のフリをしてほしいと頼まれてしまいます。
いやいや、そんなことある?
このへんが、ちょっと懸念材料かなって。いかにも「マガジンのラブコメ」って感じで。で、しかも偶然出会った女の子こそ、実は凪と取り違えられた天野エリカだったのです。
うわあ、なんというご都合…
そして、凪とエリカは許嫁でしたという。ちょっと、これだけ聞いているとうんざりしてくるんですが、作品の評判が非常に高いのでチェックは外せないかなという。
そんな凪とエリカに加え、ややこしいのが凪の妹である海野幸が恋のライバルに浮上するという感じみたい。えっと、凪くんの妹だけど、血の繋がりがないから…えっと…
つまり、エリカの実の妹ということになるわけ。ということは、凪くんは美人姉妹から恋愛感情を向けられることになるのね。
ごめん。あーはいはいとしか言えない。
まあ、「山田くんと7人の魔女」もハーレムだし、これもハーレムっぽい展開なのかもしれないわね。しかも、PVの段階でちょっち作画が怪しいという。
シンエイ動画は「ドラえもん」という世界に誇る名作を生み出した会社だけど、深夜アニメだと記憶に新しいのが「八男って、それはないでしょう!」なんかで…
共同制作のシナジーSPも、「出会って5秒でバトル」を共同制作していたりなんかして…
そっちに転ぶと、ちょっと作画崩壊のリスクもあるかなという懸念もあるんですね。人気の大物作品だけに、シンエイ動画さんには「からかい上手の高木さん」レベルの作画で作っていただきたいところですね。
で、
=====初回視聴後、所感です。
{netabare}
まあ、上記の通りのあらすじをなぞったような展開ではあるのですが、演出でこうもチープになるのかという感じ。
そして、展開がありえないありえないありえない…
実の両親との顔合わせに向かう凪。歩道橋の上にしゃがみ、いかにも自殺しようとしているようなエリカとボーイ・ミーツ・ガール。ありえねえ…
で、自殺を止めようとした凪。足を滑らせ、エリカのおっぱいをムギューのラッキースケベ。あー、はいはい、「風夏」のときと一緒ね。あれはパンモロだったけど。
で、私の彼氏になりなさいよ。いや、どういう流れでそうなる?
わけもわからず、洋服を買いますよー。2人で49万5,000円ナリ。ありえねえありえねえ…。SNSのストーカー3人組が因縁をつけてくる。凪くん、ワンパンでかっけー。ありえねえありえねえ…
実の両親と顔合わせ。「産んだ子も育てた子も大事。そうだ、いい方法がある。結婚させちゃえば2人とも私たちの子よね」。などという資産家の奥様。馬鹿じゃねえの? ありえねえありえねえ。
もうさ、これでもかとばかりのマガジンのラブコメ。ひどいにもほどがありますよ。なんでこれが人気なのか…
アホくさと思いながら、長い30分を耐えました。いちおう次も観ますが、こんなありえないマガジンのラブコメは、「式守さん」と一緒に切ってしまう可能性が大です。
{/netabare}
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
なんていうか、キャラの言動の振れ幅が理解できないですね…
凪の育ての両親が営む定食屋を訪れたエリカ。
ヤンキー上がりの凪の両親と、茶碗など物を投げ合うほどの大げんか。
で、生姜焼きを食べた後に店を飛び出すエリカ。
後を追いかける凪。
そこでエリカは、大粒の涙を流しながら「もっと仲良くしたいのに…」と泣くんです。
え?
どこにそんな感情描写が?
で、凪の説得で店に戻ったエリカ。
みんなでトンカツ(と思われる)定食とおかずを食べるんです。
さっき生姜焼き食べてたのに???
んでまあ、泊まってけという凪の両親でしたが、今日は帰りますと。
大通りまで凪が送る途中、エリカの育ての父親登場。車に乗せ、連れて行ったのは豪華邸宅。そこには表札に「海野/天野」と。エリカの父親は「ここで2人に2週間、一緒に生活してもらう」というところで続く次週。
もうさあ、なんというか…
いちおう舞台は現代日本の東京(ですよね?)と思われる、どちらかというとリアルな世界観なのに、なんですか、この現実味のない浮世離れしたストーリーは…
何から何まで、そうはならんやろのオンパレード。
キャラの言動も一貫性がない。特にエリカ。なんていうんでしょうね。たとえると、いろんな物が置いてある部屋でスーパーボールを思いっきり投げつけ、どこに弾んでいくかわからないといった感じ。
定食屋でエリカが凪の両親にヤンキー口調で啖呵を切るんですが、えっと、それって元ヤンの両親の実の娘だから、そういう荒っぽい性格があるという描写? これはまあ、異論もあるかもしれませんが、僕は性格形成に関して育った環境が大きいと思っているんですよね。だから、これも「そうはならんやろ」なんです。
まあ、タイトルが「カッコウの許嫁」だから、育ってみればカッコウはカッコウなのよ、とでも言いたいんでしょうけど…
あと、これはどうでもいいんですが、定食屋のお手伝いをしていた妹の幸が、エリカが帰った後の洗い物をしているんです。で、エリカが使った箸を「家族用」と書かれた箸置きに入れるという、まあ実の姉として認めたという重要な場面なのでしょう。
でも、箸はそんな洗い方しませんよ。
スポンジで挟むようにして洗うでしょ、普通。
いちおう判断は3話まで観てから決めます。ちょっとキツいっすね、これ。2クール25話も観続ける自信がないです。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
やー、キツいなあ、これ。
くだらな過ぎて、もうギブです…
凪うるせえなあ。
映えを撮りたいだけのエリカ。なんの魅力もない。
両親も含め、誰も彼も気持ち悪いキャラ。
これはさすがに継続は無理ですね。マガジンのラブコメはダメだ、合わない。
{/netabare}